キルギス星人 | メタボの気まぐれ

怪獣ブームが去った後に経営難となった
円谷プロから分かれた多数のスタッフによって
設立された日本現代企画が制作した
初の特撮テレビドラマ「シルバー仮面」

その第2話「地球人は宇宙の敵」に登場した
ＵＭＡ色の強い宇宙人がキルギス星人である。

キルギス星人は月の石を持ち帰ったり
金星にロケットを撃ち込んだりする地球人が
科学を争いにしか使わない人種だと悟り

その中で春日博士が発明した光子ロケットが
宇宙全体を脅かす存在だと知ったキルギス星人は
春日５兄妹たちに隠された光子ロケットの設計図を
抹消すべくある村に潜伏した。

その村にはロケット工学の津島博士がおり
光子ロケットの謎を解明するため
春日５兄妹が村を訪れると推理していた。

キルギス星人は人間態に化け
村人に成り済まし春日兄弟への接触を待っていたが
三男の光三（篠田三郎）が宇宙人を見分ける
スペクトルグラスで正体を暴いた。

地球人の邪悪さを説きながら田舎道を全力疾走。

その毒ガスはニワトリを青くし
公民館の庭の木を赤に変貌させ
パトカーを白くするなど人間に幻覚させ
パニックを起こさせるものだった。

変身してキルギス星人と激闘。
シルバーとの格闘と春日兄妹の赤光銃で
キルギス星人は散った。

このキルギス星人はシルバー仮面の宇宙人でも
1、2位を争うほどの奇抜なデザインで人気を呼び
当時の一流玩具メーカー「ブルマァク」が
イの一番でソフビ化商品を発売している。

このキルギス星人のデザインを担当したのが
特殊美術の池谷仙克であり「ウルトラセブン」
「怪奇大作戦」「帰ってきたウルトラマン」を初め
映画では「台風クラブ」「D坂の殺人事件」
「半次郎」「ホームカミング」を手掛け

1993年では「写楽」「瀬戸内ムーンライトセレナーデ」で
日本アカデミー賞最優秀美術監督賞を受賞している。