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守谷市にある守谷野鳥のみちを訪ねました。林間コース、湿地コースから構成され、総延長4㎞の散策路が市民ボランティアの手で整備された画期的なフィールドです。鳥のみち駐車場を出発し、湿地コース(上流域)から水辺ルート経由で愛宕北口で折り返して再び湿地コース(上流域)から湿地コース(下流域)、湿地コース(城址ルート)を経由し守谷沼に立ち寄り、再び湿地コース(下流域)に戻り、駐車場までの4kmコースを探索しました。(コース詳細は、2024年10月発行守谷市観光協会発行 守谷野鳥のみち パンフを参照)(守谷沼ではカワセミのペアの求愛行動とカルガモ成鳥雄と雌非繁殖羽を観察)コース最北部に守谷沼があります。水田と隣接するスポットなので、カモの仲間、サギ、タシギなどのシギ・チドリ類、猛禽類を期待できます。今日は、上尾筒・下尾筒が艶のある黒色の雄成鳥と背、肩羽、脇の羽縁が目立ち全体に淡色の雌非繁殖羽を観察しました。このほか、沼ではカワセミペアが鳴きながら追尾する姿を目撃しました。これから雄が雌に獲物をプレゼントする仕草が見られるものと思います。このほか、カイツブリ、アオサギ、コサギの姿も見つけました。(湿地コースでウソ、ベニマシコと出会う)守谷沼から湿地コースに戻り、探索していくと、フィフィとウソが鳴く声が聞こえたと思ったら柳の花芽に降り立ちついばみはじめました。また、すぐそばをピッポと鳴きながら葦原を移動していくベニマシコを発見。このほか、頭と耳羽が褐色で腰が赤褐色のホオジロ雌の姿も観察できました。(写真)2026年2月13日撮影
2026.02.13
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さいたま市桜区の田島ヶ原および田島ヶ原サクラソウ自生地がある一帯は1974年に整備された面積16haの桜草公園です。春の野焼き後に小鳥類が餌を求めて飛来します。隣接する戸田市彩湖の水鳥とあわせて探索してみました。(桜草公園内の地面で採餌する鳥たちのいろいろ)桜草公園内は、野焼きが行われた末黒(すぐろ)と呼ばれる黒い地表が現れ、土の中の虫や種子を探しやすくなっていることもあり、あちこちにツグミ、タヒバリ、アオジなどの姿がありました。ハイライトは、土の中にいたミミズを引っ張りだして採餌していたトラツグミとの出会い。頭部、体上面、尾羽が黄色味のある褐色で黒い鱗模様が目立ち、模様は頭頂で細かく、体上面で粗い模様、体下面に黒い三日月形の斑があり独特の外観です。地中のミミズを丸のみにするまでかなりの時間を要していて全身を使っている感じがよくわかりました。このほか、桜草公園と彩湖の間の水路の浅瀬ではアオサギ、キンクロハジロ、ホシハジロの姿がありました。(彩湖の水鳥たち)彩湖には、キンクロハジロ、ホシハジロ、カンムリカイツブリ、ユリカモメの姿を見つけました。ユリカモメは嘴と足の赤い成鳥冬羽、雨覆に褐色斑のある若鳥、第一回冬羽の姿を観察しました。なお、昨年11月に飛来し今月10日まで滞在していたカリガネは姿がありませんでした。(写真)2026年2月16日撮影
2026.02.16
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オフィス近くの谷津田を訪ねました。鳥媒花(花蜜を吸いに飛来した鳥に花粉を運んでもらう植物)の代表の梅が咲きそろい、メジロが10羽前後で飛来し、変幻自在な姿勢で枝に止まり蜜を吸っていました。三前趾足(さんぜんしそく:3本の指が前、1本が後ろ)のなせる技です。人でいえば、人差し指、中指、薬指が前、親指が後ということになることがそのバランスを支えています。(エナガVSメジロの梅をめぐる攻防)ところが今朝は、梅をめぐって攻防を目撃しました。花蜜を吸いたいメジロにの群れに割って飛来したのがエナガでした。エナガは樹液を吸いに飛来していた模様で、10分前後の間、エナガ5羽(所謂チバエナガ1羽を含む)対10羽前後のメジロの攻防を観察できました。エナガは、昆虫や節足動物を食べることが多い印象があったので意外な発見でした。なお、シジュウカラも梅に飛来しましたが、2種の攻防をさけて渡去してきました。(小さな池はアオサギの貴重な餌場)谷津田の一角にある小さな池と水田は、アオサギ、コサギの貴重な餌場です。今シーズンはアオサギ第一回冬羽(翼角周辺の黒班、脇にある黒斑が不完全)とコサギ冬羽と幼鳥が降り立って採餌した後、畔で休憩する姿を観察できます。このほか、ハイタカ、オオタカなどから襲撃されないように池の草むらでカルガモ2羽が羽をやすめていました。(写真)2026年2月17日撮影
2026.02.17
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鳥友からアリスイと一般のキツツキ類の違いについて質問をもらいました。手賀沼と沿岸ではこれから4月の期間と10月から12月に姿を見かけるアリスイですが、キツツキ科と分類されているにもかかわらず、生態、自分で巣穴を掘らない、木の幹の止まり方も違います。違いについて整理してみました。(1)アリスイはドラミングをしないなどキツツキ科の鳥たちと違う橋間・加藤(2015)がアリスイの生態や行動などの知見を整理し報告しています。報告では、「アリスイはキツツキ科の鳥類であるものの、いくつか一般的なキツツキ類とは異なる生態をもつ。ひとつは,多くのキツツキ類でなわばり宣言や求愛に用いられるドラミングをしない。繁殖期のアリスイは頻繁にクイクイクイと鳴き,これがドラミングと同様の役割をもつと考えられる.また,自身で新たに巣穴を掘ることはない。(中略)ただし既にある樹洞を拡張することはある。樹上での行動も特徴的である。キツツキ類は木の幹に縦にとまることが多いが、アリスイは一般の鳥類と同様に横枝に止まることが多い」と記されています。(2)アリスイの特徴アリスイは、キツツキ類が木をつついて穴を掘る、虫を捕食するなどの行動を行う構造が未発達です。・キツツキ類は硬い尾を突張って体を支えますが、アリスイは尾羽が柔らかく幹を突っ張る仕草を見かけません。・対趾足(前2本、後ろ2本の指)がありますが、足指が長く木を掴むのには向いていないように思われます。地上での採餌へ適応したのはこのためだと思われます。・嘴が細くて短く一般のキツツキ類のような尖った構造ではありません。・頭骨を吸収する構造が存在いないか、弱いと考えられ、木をつついたとしたら脳震盪を起こすものと思われています。(3)アリスイの声蒲谷(1996)が各地での観察と録音した結果を整理し報告しています。報告では「さえずりと地鳴きの区別は明確ではない。(中略)繁殖期には木に止まってクイクイクイあるいはキィキィキィと大きく高めの短い声を連続して鳴き、鳴き続けることが多い。(中略)モズの声にも似ているが本種の声の方が低く聞こえる」と述べています。(引用)蒲谷鶴彦.1996,日本野鳥大艦鳴き声333.上巻.p189.小学館.橋間清香・加藤貴大.2015.アリスイ Bird Research News Vol.12 No.8.p6-7.(写真)1枚目:2018年2月11日さいたま市で撮影。地面で採餌していた光景。2枚目:2021年10月14日印旛沼沿岸で撮影。枝に止まっていた姿。3枚目、4枚目、5枚目:2014年3月22日手賀沼沿岸で撮影。枝に止まっていた姿。6枚目:2012年2月2日埼玉県北本市で撮影、葦の中に止まっていた姿。
2026.02.15
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流山市と野田市の境界にある水田エリアで越冬したケリの様子を見に出かけました。あわせて、東武線運河駅から江戸川に注ぎ込む運河沿いの鳥たちを探索しました。(ケリの様子)水田地帯の一角で採餌をしていたケリを発見。野焼きが行われた末黒(すぐろ)と呼ばれる黒い地表がお気に入りの模様でした。土の中の虫や種子を探しやすくなることと関連しているものと思われました。近くに姿のあったキジも同様のことがあって移動してきたものと思われました。(運河沿いの冬鳥たち)運河は、利根川と江戸川を結ぶ全長約8.5kmの一級河川て、1890年にオランダ人技師ムルデルの設計で完成した日本初の西洋技術を用いて出来上がりました。このエリアではクイナ科オオバン、バンの姿を間近観察でき、タシギが浅瀬で採餌する姿を観察することができます。このうち、オオバンとバンの違いを観察できました。オオバンは採餌する時、土手から水路に入る時に常に集団て行動しますが、バンは単独で水浴びしたり餌探しをしたりと違いがあります。このほか、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、枝に止まり獲物をねらっていたカワセミの姿を近距離で観察できました。(流山市と野田市の境界の水田地帯の鳥たち)水田地帯の水路では、タシギ、クサシギの姿を見つけました。クサシギの白色のアイリング、上面の黒褐色の地に白斑、素敵でした。また、タシギの雨覆と肩羽の淡色部が笹の葉のように見える特徴もしっかり目に焼き付けてきました。あわせて、上空を複数のノスリが旋回する姿を見つけました。このほか、ハシボソガラスの群れの中に、ミヤマガラスの姿がありました。嘴の付け根が石灰化して白くなっている点、額が盛り上がり段差があるように見える頭部などを目に焼き付けました。(写真)2026年2月14日撮影
2026.02.14
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柏市のオフィス近くの谷津田にエナガの行動をメインに観察に出かけました。今日観察したエナガは5羽でうち1羽は眉の薄い所謂チバエナガでした。このほか、梅畑で花蜜を吸うメジロ、畑地で餌探しをしている複数のツグミ、ニシアカシアの木のてっぺんに止まり周囲を見渡していたシメ、小さな池で羽をやすめていたカルガモを観察したり、雨上がりの時間を堪能しました。(エナガと他種との混群の変化とつがい分化)晩秋までは20羽から10羽程度でシジュウカラ、ヤマガラ、メジロと混群を構成し行動をしています。混群は、外敵からの捕食の危険回避、採食効率を向上させることで生存率を高めることが研究者によって報告されています。早春になると大きな群れが解消され、5羽前後の小さな群れとなりその後つがい分化と呼ばれるつがいで一夫一婦制の繁殖行動に入ります。大晦日に大きな群れから5羽で行動する変化が観察されています。まだ、ペアでの行動は見られていませんが、立春を過ぎて動きに注目しています。(番で行動する期間は短期間)上野・安井(1998)は、広島県でのエナガの観察記録を整理し報告しています。その中で「群れが解体してつがいで生活するのは,本調査地においては繁殖期の3月下旬から5月下旬にかけてのわずか2カ月くらいである」と報告しています。くわえて、「3月下旬の巣造り期においてもつがいで活動するのは日中だけで、夕方からは群れにもどりねぐらを共にしている。つがいが完全に群れから独立するのは巣が完成し、交尾が始まるころ」と注目の内容を記しています。観察地が広島県の積雪地域であり、千葉県北西部の積雪の少ない地域で当てはまるかどうか注目しています。(写真)2026年2月11日撮影(引用)上野吉雄・保井浩.1998.広島県の積雪地域におけるエナガの社会構造.高原の自然史.第3巻.p87-99.
2026.02.11
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一昨日未明から昨日まで降り続いた雪が残る朝となりました。道路の凍結している箇所も複数あるので柏市のオフィスの近くの谷津田と公園を訪ね、冬の小鳥の姿を観察して回りました。(コゲラ後頭部に赤い羽、亜種オオカワラヒワを発見)公園の一角でコゲラがギィーと鳴きながら木を登り、時折幹をつつき中にいる虫を捕食していました。観察していると、後頭部に数枚の赤い羽(1枚の長さ7.5mm)を見つけました。複数の角度から記録した写真にも赤い羽を記録でき、ラッキーのスタートとなりました。このほか、亜種オオカワラヒワの雌雄が群れで枝にとまり、時折地面に降りて採餌をする様子を観察できました。亜種カワラヒワは三列風切の外縁だけが汚白色なのに対し、亜種オオカワラヒワはやや大きく、三列風切の外弁(羽軸の外側)が汚白色であり違いがあります。写真九枚目は雄個体、写真十枚目は雌個体で、雌の頭部は褐色味が強いのが特徴です。また、公園内ではジョウビタキ成鳥雄がコゲラ、オオカワラヒワを見ていた私に関心があるようでポールに止まり凝視してくれました。(谷津田の干し柿状態になった柿の木にヒヨドリ、ツグミが飛来しバトルを展開)谷津田の一角に柿が植えてあるエリアがあります。秋に実が熟したものをそのまま収穫せずにしてあるので霜が降りると実が落ちていきます。ただし、枝にくっていているヘタの部分に最後まで若干の果肉が残っています。それを食べにヒヨドリ、ツグミ、メジロといった鳥たちが続々と飛来します。しかし、ヒヨドリがツグミ、メジロを追い払い独り占め状態にしてついばんでいます。干し柿にすると、糖度50度程度になるのが知られています。食べ物の乏しい時期のご馳走を小鳥たちが知っているのでしょうね。(写真)2026年2月9日撮影
2026.02.09
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北総鉄道西白井駅から10分ほどのところにある七次川調整池(通称:清水口調整池)を訪ねました。1993年以来オオハクチョウが飛来するようになり、市民のみなさんによる保護活動が行われています。一ヶ月ぶりに現地を訪ねました。今朝、水面にオオハクチョウ69羽(うち幼鳥3羽)、ヒドリガモ7羽、オナガガモ282羽、ホシハジロ109羽、オオバン4羽、カイツブリ1羽の姿がありました。オオハクチョウは前回1月に51羽(幼鳥5羽)から増加していました。(オオハクチョウ成鳥のUBPに注目)・成鳥は全身が白色で嘴は先端が黒く、付け根から鼻孔の先まで黄色いのが特徴です。(コハクチョウでは黄色の部分がより小さく鼻孔の手前までが黄色い点で異なります)一枚目、二枚目の写真が成鳥個体です。今日観察した成鳥1羽のUnder Bill Pattern(UBP)に注目すると、下くちばしの黒色の縁以外、嘴先端から嘴基部と嘴左右の末端を結ぶ線は舌の形のように全て全体的に黄色でした。(オオハクチョウ幼鳥の羽衣)今朝水面に姿があった幼鳥は3羽でした。写真三枚目、四枚目の個体は嘴付け根から鼻孔の先は黄色で、頭部に黒味、上面は褐色部分が多く白い羽が点在している個体でした。写真五枚目の個体は、頭部に黒色味があり上面の白色部が多くなり、腰や尾羽に褐色が残っている個体でした。三枚目、四枚目の個体に比べて日齢が進んだ状態でした。・日本ハクチョウの会(2009)が釧路市動物園での飼育下の個体を観察した結果を整理し報告しています。報告では、0日齢では嘴はビンク色で先端が黒、32日齢では全体は灰褐色ですが、肩羽、脇などが白色、135日齢で嘴の外鼻孔付近まで黒色、肩羽に白色正羽が斑状に出ると記されています。(引用)日本ハクチョウの会.2009.オオハクチョウの繁殖 釧路市動物園.p35-39.(オナガガモの中央尾羽)調整池で最も個体数が多かったオナガガモを観察していくと、中央尾羽が長く伸びている個体、そうでない個体と実にいろいろです。尾羽16枚のうち、中央尾羽2枚が長いことから英名がつけられています。後方から見ると、羽が幾重にも重なり美しい姿を構成しているのがわかります。(ハジロ類の羽衣)調整池では近距離で個体を観察できるので、ホシハジロ成鳥雌の上面が細かい波状斑に覆われている具合をつぶさに観察できます。また、今朝姿があったキンクロハジロ成鳥雌の体上面の黒色が脇に比べて強いのがよくわかりました。(オオバンの成鳥と若鳥)オオバンは成鳥と若鳥の姿がありました。若鳥は額板が小さく、体が褐色がかり、成鳥は頭部が黒く上面が藍色味が強いように見えました。(写真)2026年2月10日撮影
2026.02.10
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立春をすぎて水鳥や小鳥の様子はどうかと柏市内柏の葉公園を訪れました。桜の広場で地上で群れで種子らしきものをついばんでいる小鳥を発見。その数83羽もの群れで、頭が大きくずんぐりとした体型のアトリ科シメです。(飛翔のたび、羽音が聞こえるシメ)ゆっくり接近して観察していくと、頭上が茶褐色で側頭と後頸が灰色の雄冬羽、頭部の褐色が淡く次列風切がグレーの雌冬羽、頭上が茶褐色で側頭と後頸が灰色で背の暗褐色部分が中途な雄個体の姿を観察しました。シメがついばんでいたのは地上に落ちているモミジバフウ、イロハモミジの実でした。公園内をランニングする方、市民が通る度に羽音が聞こえました。シメは関東地方に多いと言われていますが、バードリサーチ(2017)が報告しているように20羽以下の群れが大半ですので83羽がいかに多いかがわかると思います。風切羽が先端が切り取られたように角ばった形は、シメにとってどんな利点があるのか解明されていないテーマです。(水鳥の最新情報)今朝観察できたカモ類は、オカヨシガモ、ヨシガモ、カルガモ、マガモ、コガモで個体数の合計は160羽程度で合計としてはあまり変化はありませんでした。しかし、ヨシガモが49羽から20羽に減少しており、早くも移動がはじまった可能性もあります。(その他)県民プラザ前の池、桜の広場前のボート池の水位が低く、特に県民プラザ前の小さな浅瀬が干上がっている状態で水飲みや水浴びに飛来する小鳥たちの貴重なスポットが消失していました。雨が少ない影響がこんなところに出ているんだと実感しました。(写真)2026年2月12日撮影(引用)バードリサーチ.2017.ベランダバードウォッチ2017 年冬の報告.pp4.
2026.02.12
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柏市のオフィス近くの谷津田を探索しました。(チバエナガが越冬)1月に入り、池が結氷するためカワセミ雌は飛来したりしなかったりが続ています。そのかわりに、訪ねる度に眉の薄い所謂チバエナガの姿を見かけています。これまで2015年11月30日、2021年12月24日、2025年12月28日、12月29日、1月21日、今朝の出会いで7回目となりました。2025年12月28日以来、継続して姿を目撃していますので越冬と表現してよいものと思います。一枚目がチバエナガ、二枚目がエナガです。(モズの雌)チバエナガの登場を待っている時、モズの雌が枝に降り立ちました。過眼線はこげ茶、脇から下面にかけて波状斑が目立つ個体で、明らかに雌個体です。ところが初列風切に白斑がありません。斑がある個体とない個体はどのようになっているのかと調べてみました。すると、高木(2006)がモズの羽色について「雌の過眼線は焦げ茶色で,初列風切に白班を持たず,脇から下面にかけた波状斑が雄よりも明瞭。体に近い側の初列雨覆先端の褐色斑の有無により、前年生まれ(斑有り)とそれ以前に生まれた個体(斑なし)の識別が可能」と報告しているのを見つけました。このことから観察した個体は、少なくとも2歳以上の個体ということになります。モズが枝に止まってリラックスしていた時、林縁をハイタカが猛スピードで移動。モズが姿勢を一段低くしてやり過ごす姿を観察しました。(引用)高木昌興.2006.モズ Bird Research News Vol.3 No.6.p4-5.(写真)2026年2月3日撮影(三枚目のみ1月31日撮影)
2026.02.03
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立春を過ぎ暦上では春となった吉川美南駅近郊の西口の中央公園前の調整池、東口の第一調整池の鳥たちを探索しました。(ベニマシコか次々登場)西口調整池沿岸の葦原では、ホオジロ科のベニマシコ、ホオジロ、カシラダカ、アオジが次々と登場。ベニマシコは、イネ科やタデ科の植物の実、特にセイタカアワダチソウ、ヨモギなどの実や芽を好んで食べることが知られており、お目当ての餌を求めて沿岸の葦原に飛来しているものと思われます。今朝姿を見せたのは、写真一枚目の頭上に褐色味があり体下面が紅色の雄と思われる個体、写真二枚目、三枚目の上面がの紅色が淡く、背、腹にかけて黒い縦斑がある雌個体でした。体に割に嘴が小さめで丸い感じがしました。草の実や芽をついばむのに最適化したものではと思います。(その他ホオジロ科の鳥たち)・ベニマシコを観察した直後、ホオジロが葦原に登場しました。頭部に黒色部がなく、頭部と耳羽が褐色で雌個体でした。ところが腰が紅色です。赤褐色の個体が多いのですが、こんなに紅色の見えたのは初めての経験でした。・カシラダカは、頭上、耳羽が褐色で、胸に茶色の帯がある雌個体でした。・アオジは、一見すると雌のように見えましたが、頭上、耳羽が緑褐色で雄冬羽でした。(東口第一調整池とその近郊)第一調整池に向かう途中の草地でタゲリ2羽の姿を見つけました。少し動いては地中の中のミミズの動きを耳で聞いているような素振りを見せていたと思ったら、ミミズを掘り出しちゅるりと飲み込む姿を目撃できました。観察できたのは、長い冠羽と上面に緑光沢がある成鳥冬羽個体と羽縁にバフ色がある第一回冬羽と思われる個体でした。その後は、散歩道のフェンスに降り立ったジョウビタキ雌、岸辺で羽づくろいをしていたハシビロガモの姿を観察しました。ハシビロガモは嘴基部に白い帯状の線がある個体を1羽観察しました。頬にミカヅキ斑のあるハシビロガモに関して一昨年11月にリポートしましたがそれとは別の特徴のある個体でした。(写真)2026年2月5日撮影
2026.02.05
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暦の上では立春を過ぎて春を迎えました。気温が16℃程度まで上昇し春を感じさせる日となりました。手賀沼とその沿岸の冬鳥たちを探索しました。(コハクチョウとオオハクチョウの姿)スタートした最も東側のエリアでは、コハクチョウ、オオハクチョウ、コブハクチョウ、オオバンが羽を休めている姿を見つけました。コハクチョウ8羽(幼鳥3羽含む)、オオハクチョウ12羽(幼鳥2羽含む)、コブハクチヨウう41羽、オオバン60羽が羽を休めている姿は迫力がありました。(ユリカモメの羽衣のいろいろ)ハクチョウが羽を休めていたエリアには、ユリカモメの群れの姿もありました。目の後ろに黒班がある成鳥冬羽、若鳥から成鳥冬羽に移行中の個体、頭上から眼の後ろに黒褐色の斑がある若鳥などいろいろな羽衣を観察できました。(カモの仲間と猛禽、シギとの出会い)今日は柏市側の大津川河口周辺の水域にオカヨシガモ、コガモ、ミコアイサの姿を見つけました。くわえて、ミサゴ、ノスリ、トビ、チョウゲンボウ、タシギの姿がありました。ミサゴは、羽先が丸いように見えたので成鳥と思われました。(小さな猛禽のそばにチョウゲンボウの姿)黒い鍵状の嘴を持ち 昆虫類、両生類、鳥類を捕食することから小さな猛禽とも呼ばれるモズの近くの電柱にチョウゲンボウが虎視眈々と地面のモグラなどの獲物の動きを注視していました。(写真)2026年2月6日撮影
2026.02.06
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つくば市の高崎自然の森に出かけ、冬鳥との出会いを楽しんできました。お目当ては、ルリビタキの羽衣です。(複数のルリビタキの姿)一枚目の写真の個体、二枚目も三枚目の写真の個体の2個体の姿がありました。一枚目の個体を観察し認めた特徴は以下のとおりです。・眉斑はなく、尾以外に青色の羽は認められませんでした。・白いアイリングがあり雄に比べて幅が広い印象を持ちました。・脇の朱色部分の角部が境界があいまいな感じでした。(雄ではしっかりと角が出ます)上記のことから雌個体の可能性が高いものと思われました。二枚目、三枚目の写真の個体を観察し認めた特徴はつぎのとおりです。・頭上は褐色、風切羽に褐色味がある印象でした。・眉斑はなく、アイリングは一枚目の個体に比べて幅が狭い印象がありました。・上面、雨覆青色が認められました。上記のことから第二回目冬羽または第三回冬羽ではないかと思われました。(ルリビタキ以外の小鳥たち)高崎自然の森では、地上で餌探し、採餌をする小鳥が多いのが特徴です。今日は、シロハラ、ジョウビタキ、ビンズイ、シメ、アオジの姿がありました。シメを除く鳥に共通するのは、クモ、昆虫類を餌としていることです。(シメは木の実)高崎自然の森では、クモ、昆虫が豊富ではないかと推定されます。(高崎自然の森の心配ごと)冬の小鳥が複数滞在しているフィールドですが、気がかりなことがあります。それは、2012年12月までは複数の姿を目撃していたミヤマホオジロ、2014年までは50羽を超える姿があったカシラダカがほとんど見られなくなっていることです。カシラダカの減少は全国的なもので草地が減少していることが要因ではないかと研究者から指摘があります。(写真)2026年2月4日撮影
2026.02.04
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昨年12月19日以来、オフィス近くの谷津田にハイタカが滞在し、昨日も姿を観察しました。同じ谷津田で冬期にツミも観察(2022年12月から2023年2月の間滞在)したことがあります。鳥友からハイタカとツミの生息環境や食性などについて質問をもらいました。(ハイタカが滞在している環境)今季ハイタカが滞在している谷津田は、下藪や下枝はなく明るい環境です。谷津田に隣接した台地の木に止まり、地上低くを飛翔し獲物を捕食しています。ツミの獲物を捕獲するときには、枝に止まり狙いを定めてから襲撃するパターンが多いのですが、ハイタカの方が飛翔する獲物を追尾しながら捕獲する点で違いがあります。この点は、平野(2005)がツミに関して「林縁の樹木に止まり、近くを通過する獲物を猛然とダッシュして捕らえる」と同様の報告を見かけます。ハイタカについては、平井(2013)が「小型猛禽類のハイタカは、閉鎖した林内でも餌動物を追跡できる。木の枝にとまり、獲物を見つけると飛び立って捕らえる。(中略)空中で追跡するハンティング行動が多く観察されており、飛翔中や飛び立った小鳥を空中で捕獲する」と同様の報告しています。(餌が競合するハイタカとツミ)1月3日にはキジバトを背後から襲撃し捕食する姿を目撃しました。宮崎(1987)が「ハイタカはツグミ類、キツツキ類からシジュウカラ、スズメまで幅広い獲物を対象とし(中略)ツミは、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、シジュウカラ、エナガなど平地から森林まで生息する小鳥類だけを狙っている」「ツミに対して多少大型の小鳥を捕獲」と報告しています。(千葉県東葛地区での冬期のハイタカの観察記録)観察記録を見返してみると、2003年1月26日手賀沼沿岸、2007年3月4日手賀沼沿岸、2010年1月3日手賀沼沿岸、2010年1月10日松戸市、2012年3月14日松戸市、2012年12月23日柏市の谷津田、2013年2月24日柏市の谷津田、2014年1月27日手賀沼沿岸、2014年12月15日手賀沼沿岸、2015年1月12日柏市の谷津田、2019年2月10日柏市、2020年11月2日松戸市、2021年12月16日、20日、2022年1月18日柏市の谷津田、2022年1月19日松戸市、2022年2月4日柏市の谷津田、2025年12月15日市川市、2025年12月15日から2026年2月7日柏市の谷津田と複数の冬期での観察記録があります。(引用)宮崎学.1987.鷲鷹ひとり旅.p36.平凡社.平野敏明.2005.ツミ Bird Research News Vol.2 No.2.p2-3.平井克亥.2013.ハイタカ.Bird Research News Vol.10 No.6.p4-5.(写真)ハイタカ:2025年12月28日、2026年1月28日柏市ツミ:2023年11月1日柏市(ハイタカとツミの識別)ハイタカ成鳥雌、幼鳥雌には眉斑がありますが、ツミ成鳥雌には眉斑がある個体でもごくわずかかないものがいます。ハイタカは腹部に横斑がありますが、ツミの胸は縦斑です。また、ツミにはアイリングがありますが、ハイタカにはありません。
2026.02.08
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朝から曇り空で気温は3℃。あられが降り出し、夜半に雪が降り出す予報です。昨年11月に都内水元公園でマヒワ100羽超の姿を目撃し、各地に飛来するのではと期待していましたが、その後は水元で目撃されて以外のニュースはなしのままです。ハンノキやヤシャブシの種子を好んで食べるマヒワ、実につかまり逆さになって種子をつまみ出す姿に釘付けとなるファンも多いものと思います。(マヒワの翼の黄色の帯の長さ)植田(2011)が海外の研究者が報告している「雄の鮮やかな色彩が雌のつがい相手の選択の基準になっていることが多いのですが、マヒワでも翼の黄色の帯の長さが雌のつがい相手選択の基準になっている」との内容を紹介しています。具体的には、空腹のマヒワの雄を放し、餌を取り出すまでにどのくらい時間がかかるかを調べた結果、あっという間に種子を取り出す個体と時間のかかる個体とさまざまだったが、年齢に注目して解析してみると、翼の黄色い帯の長い個体ほど早く問題を解決できたことが判明したとの内容でした。人間が作った実験装置による評価であるものの野外での採食能力を推定できた点で注目されました。雄のまわりに複数の雌が取り囲んでいる光景が見られるかもとひそかに期待しています。(引用)植田睦之.2011.賢きものは美しい?~黄色い翼帯が鮮やかな個体ほど採食適応力の高いマヒワ~.バードリサーチ.野鳥の不思議解明最前線#67(写真)2011年2月14日柏市、2012年11月4日松戸市、2019年10月20日柏市内、2017年1月1日都内水元、2013年1月20日松戸市、2025年11月13日都内水元で撮影
2026.02.07
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風速4m前後の冷たい北西の風が吹き抜ける朝となりました。オフィス近くの谷津田のカワセミの様子を見に出かけました。池の小さな島の葦原にシジュウカラ、エナガが飛来し、葦の中の虫を取り出して捕食する姿を観察していたら、チィーと鳴き声を出してカワセミが登場。(カワセミの構造色による青に見える時と緑に見える時)カワセミか池で獲物を捕食した後、羽繕いをしていた時には濃い青色に見えていたのに、枝に止まり休憩をはじめると明るい青色や緑っぽい色に見えたり、構造色によるものとわかっていたものの不思議な現象です。(過日、紹介したように羽がはアモルファスダイヤモンド構造(*)に由来する青色構造色を反射することで見える現象)(*)羽の枝分かれした部分の中に見られる非晶質(アモルファス)でありながらダイヤモンドに似た立体的ネットワーク構造を持つ微細構造(エナガが小さな群れで登場)例年の同時期は、シジュウカラ、メジロと混群をつくり5羽から20羽前後で行動をしていますが、今冬はエナガ単独で姿を見せることが多い傾向にあります。大きな群れから別行動となっているのは餌の具合なのか、それとも齢によって群れが変化しているのか、不明です。今朝見かけた5羽は、瞼の色は黄色に見えたので成鳥と判明しましたが、瞼の色が赤からオレンジ色の幼鳥で構成される群れが登場するか注目をしています。ジュリジュリと鳴きながら軽業師のように動き回るので、集中して細かな特徴を観察しています。そこがエナガマニアにはたまりません。(写真)2026年1月31日撮影
2026.01.31
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冬鳥のピークを迎え、千葉県、関東指折りの冬鳥飛来地の印旛沼を訪ねました。印旛沼の北岸の水田で野焼きが行われていた影響で、ヒシクイ、マガンが沼の水面に退避している姿がありました。(トモエガモの個体数は国内有数の多さ)水面を覆いつくす群れをつくっていたトモエガモの個体数は、10万9000羽超を数えました。群れは沼南岸の印西市吉高先の水面にあり、普段このエリアで羽をやすめているヨシガモ、マガモ、コガモ、カルガモ、ホシハジロ、キンクロハジロといったカモ類は他のエリアに移動せざるを得ない状況でした。トモエガモを観察していくと、脇最上列の尖り気味の幼羽と2列目の丸みのある新羽が見える雌幼羽が生殖羽に移行中の個体、全体的に橙褐色味が増し羽縁が橙褐色となった雌生殖羽、3色の肩羽がカーブして垂れ下がっている雄生殖羽といろいろな羽衣を観察しました。(ヒシクイ、マガン、ハクチョウの姿)中央部の水面を移動していたオオヒシクイ14羽、マガン3羽、コハクチヨウ1羽の姿を見つけました。トモエガモの大群が羽を休めている影響で岸からははるか遠くでした。オオヒシクイは黒い嘴の先端に黄色部、上尾筒、下尾筒の白いのが見えました。マガンは、オオヒシクイより体が小さくピンク色の嘴と額の白色が見えました。(カイツブリの尾が見えた)カイツブリの尾はほとんど退化していると言われています。今日観察した個体には常に短くてお尻にピョンとついている尾を見つけました。(トモエガモを背景にしなからのオオジュリン)葦原に止まり葦の中の虫を捕食していたオオジュリン、バックにはトモエガモの群れがいる光景を記録しました。(観察できた鳥たち)オオヒシクイ、マガン、コハクチョウ、コブハクチョウ、トモエガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、カルガモ、マガモ、オナガガモ、コガモ、オオバン、クイナ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、セグロカモメ、ユリカモメ、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、チュウヒ、トビ、ハヤブサ、モズ、ヒヨドリ、ウグイス、ムクドリ、ツグミ、ジョウビタキ、セグロセキレイ、シメ、ベニマシコ、カワラヒワ、ホオジロ、カシラダカ、アオジ、オオジュリン(写真)2026年2月1日撮影
2026.02.01
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今年も飛来しているとニュースをもらい、筑波山ハギマシコを観察しに出かけました。山頂で見かけたハギマシコは計7羽。そのうち地面で種子を食べていた3羽の行動を時間をかけて観察できました。黄色の嘴、後頭から後頚は黄色味がある褐色、胸以下の下面は赤紫の縦斑、雨覆と風切の羽縁は赤紫でシックな色合いが魅力の成鳥雄、嘴が濃い黄色で全体は色が淡い雌個体を観察しました。地鳴きでジュッジュッという声を時折、出しているのも魅力的でした。このほか、複数のウソがフィッフィッと鳴きながら移動するのを目撃しました。例年、姿を見かけるルリビタキ、カヤクグリ、ミヤマホオジロ、クロジといった小鳥たちの姿は見当たらず、山麓に降りてしまった可能性があります。ハギマシコの他に観察できたのは、山頂上空を飛翔し移動していたチョウゲンボウ、木々鳴きながら移動していたコゲラとモズ、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、カワラヒワ、藪の中で笹鳴きをしていたウグイス、鳴きながら移動していたメジロ、山頂で観光客に愛想を披露していたジョウビタキ雌、筑波山神社山門に登場したジョウビタキ雄を観察できました。(写真)2026年1月26日撮影
2026.01.26
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松戸市の川の一里塚下の草地と雑木林に囲まれたポイントと矢切ネギが栽培されているエリアを探索してみました。(川の一里塚の探索)川の一里塚では開花した梅にヒヨドリ、メジロが飛来し蜜を吸う様子が観察できました。また、地面で餌探しに余念のないアオジ、地面に落ちている種子を探していたシメ、河川敷の斜面で餌探しをしていたヒドリガモの姿を観察しました。(矢切エリアの鳥)明治初期に、東京都の千住から千住ネギの種子をもらい受けネギの栽培がスターとすると、江戸川の氾濫によって押し流された土壌が栽培に適し、良質のネギ栽培ができたので作付けが増え、太くて甘いと評判になったのが矢切ネギのスタートだったそうです。水路にはオオバン、カイツブリなどの水鳥、堆肥を投入して耕作しているところがあちこちにあるので土の中にはミミズなどの生物が多いとされ、それを目当てにタゲリが飛来しています。今日観察した個体は、顔にバフ色があり黒色部の淡い若鳥から第一回冬羽に移行中の個体と思われました。(写真)2026年2月2日撮影(十二枚目の写真は、矢切地区から都内金町方面を記録)
2026.02.02
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亜種オオカワラヒワは、叶内(2020)が述べているように冬鳥としてほぼ全国に渡来するアトリ科の鳥類です。これに対して亜種カワラヒワは、全国に分布しているが厳冬期は暖地に移動するアトリ科の鳥類とされています。東京近郊では、春先に両種を見かける可能性があり外観の特徴を整理してみました。塩田(2009)は、上面の色、亜種オオカワラヒワと亜種カワラヒワ(旧コカワラヒワ)を比べた識別点についてつぎのように報告しています。背、肩の羽色については、両亜種とも(暗)褐色ですが色調に微炒な差があり、オオカワラヒワは赤茶色味があり(外国の資料には「チョコレート褐色」と記したものかある)、コカワラヒワはオリーブ(緑黄)色味が強いと記しています。さらに、亜種オオカワラヒワは、亜種カワラヒワと比べて、ひと回り大きい、三列風切外弁の白色部が幅広く(比較的目立つ)傾向にある、頭から後頸にかけて(コカワラヒワの灰黒色より淡く)灰色と述べています。なお、亜種オオカワラヒワはコカワラヒワより明瞭に大きく、最大の亜種とし、測定値(翼長・尾長・嘴峰・跗蹠)はの10%強の差があります。ただし、比較する他の個体がいない場合の観察では、大きさが分り難いと報告しています。なお、亜種オオカワラヒワの雌は全体に色が淡く、頭部は褐色です。六枚目の写真をご覧ください。(引用)塩田 猛.2009.野鳥講座.第12章.オオカワラヒワ.日本野鳥の会大阪.会報むくどり通信.叶内拓哉.2020日本の野鳥.第2版.p380.文一総合出版.(写真)亜種カワラヒワ:1枚目2023年5月18日、同年7月27日柏市北部で撮影亜種オオカワラヒワ:3枚目2020年2月11日水元公園、4枚目2023年11月29日柏市内、5枚目:2015年1月24日柏市内、6枚目雌2023年12月23日柏市内で撮影
2024.02.05
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(ヒバリの減少について)ヒバリというと、「チーチビ チーチビ」空に上昇し、「チュクチュクチー チュクチュクチー ツゥイ ツゥイ ピチ ピチ ピーツツチー ピーツツチー ツォイ ツォイ」と空で鳴き、その後下降するという姿を想像します。ところが、佐々木(2008)が空中でのさえずりが多いのは営巣初期だけで、その他の時期は地上での方が多いと報告し、あわせて、ヒバリの減少が指摘されている点にふれています。東京では1970年代から1990年代で繁殖期に確認された3次メッシュの数が70年代の218からほぼ半数の105に減少しており、要因は定かではないが農地などの平坦な環境に建築物が建つことによって生息適地の分断化が進んだことが影響しているのではないかと記しています。手賀沼と沿岸地域では、2010年以前は継続して観察されていましたが、2011年以降では手賀沼と印西市の境界地域と我孫子市北部の水田地帯、利根川沿岸という生息適地が残っているエリアで姿が細々と観察されているのが現状です。(雌雄の違いについて)佐々木(2008)は、ヒバリの雌雄を外見で識別するのは困難としながらも、文献に繁殖地にペアが同時に飛来する場合とオスが先に飛来してメスが後から入る場合があり、後者が多いと記されているものがあり、別の文献には造巣はメスが行い、2~7日で造りあげ、抱卵はメスのみが行い、給餌は雌雄両方で行うが,オス36%,メス64%とメスの方が多いと報告があると記しています。なお、叶内(1998)が、雌雄はほとんど同じだが、雌は冠羽を立てる行動はほとんどないと報告しています。手賀沼沿岸で、冠羽を立てることがなかった個体を観察・撮影したことがあります。写真の五枚目、六枚目を参照ください。(引用)叶内拓哉.1998,日本の野鳥.p443.山と溪谷社.佐々木茂樹.2008.ヒバリ.Bird Research News Vol.5 No.3.p3-5.(写真)一枚目、二枚目:2015年6月6日、三枚目、四枚目:2014年6月15日、五枚目、六枚目:2017年7月18日いずれも手賀沼沿岸で観察
2024.02.19
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昨日、茨城県菅生沼でコハクチョウと出会いました。秋の深まりと同時にハクチョウ類の姿を観察することが増えていくものと思います。鳥友からオオハクチョウとコハクチョウの識別について質問をもらいますので、整理してみました。(一般的にオオハクチョウとコハクチョウを識別するポイント)探鳥会リーダーが案内する内容としては次の3点があります。(1)体の大きさ(2)嘴の模様(3)嘴と首の長さ(1)オオハクチョウの最小個体とコハクチョウの最大個体が存在しますし、観察者のとらえ方によって見え方が異なりますので大きさだけで識別は無理と思われます。(2)オオハクチョウの嘴は先端が黒く、基部から先端にかけて黄色部分が黒色部に食い込んでいます。一方、コハクチョウは嘴先端の黒色部が広く基部から先端にかけて黄色部が丸く黒色部に食い込んでいます。ところがコハクチョウでは個体差があり、嘴がほとんど黒いもの、黄色部がとても広い個体まで存在しますので注意が必要です。なお、桐原(2003)が1999年冬に島根県安来市と米子に飛来したコハクチョウの中にオオハクチョウと酷似した嘴の模様を持つコハクチョウ幼鳥を観察したと報告しています。「嘴の黄色部が黒色部に食い込んでおりオオハクチョウの特徴を備えている」「体が小さいこと、嘴や首が短めの体型をしていることなどから総合的に判断してコハクチョウだと判断できる」と記しています。(3)体形に注目すると、オオハクチョウは嘴と首が細長くほっそりとした印象を受けます。さらに、横顔は嘴が長いこともあり嘴先端から頭頂にかけてなだらかな傾斜があります。一方、コハクチョウは首が太く、ずんぐりとしています。(大きさ、嘴の模様、体形以外の識別の観点)角田(2020)は、野外での観察結果からオオハクチョウとコハクチョウを識別できるポイントとして、下くちばしの左右両側で確認できるピンクラインと下くちばし両側口角隅のEポイントの有無をあげています。(コハクチョウのピンクライン)角田(2020)は、「コハクチョウは、幼鳥から成鳥まで全てで確認できますが、オオハクでは全く確認できません。ところがEポイントは、オオハクでは幼鳥成鳥にかかわらずに全ての個体で確認できますが、コハクチョウでは確認できない個体が多く、確認できてもその大きさはそれ程大きくありません」と報告しています。(Eポイントについて)角田(2020)は、「オオハクチョウではくちばしを閉じていても確認できますが、コハクチョウでは余程注意しても確認できる個体とできない個体があります。このことからピンクラインを確認できる個体はコハクチョウで、Eポイントを確認できるのはほぼオオハクチョウと識別できるようです。(引用)桐原佳介.2003.オオハクチョウと酷似した嘴の模様を持つ特異にコハクチョウの記録.日本の白鳥.第27巻.p20-23.角田 分.オオハクチョウとコハクチョウ識別の2つの新観点.Bird Research Water Bird News.p4-5.(写真)一枚目:体形の比較2017年12月24日印西市、二枚目:コハクチョウのピンクライン2022年11月12日印西市、三枚目:オオハクチョウのEポイント2013年11月24日印西市で撮影
2025.10.18
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鳥友から千葉市内の10haあまりの公園内に毎年レンジャク類が飛来していると教えてもらい、現地を訪ねました。古代、麻績(おみ)氏により開発され、麻布を生産するために池で布をさらしたことから池の名がつけられた公園の近郊にあるヤドリギにその姿がありました。現地に通っている方によると、今朝は合計38羽のレンジャクが池に水を飲みに飛来した姿を目撃した由。今日、観察したポイントでは、ヤドリギに10羽の姿があり、うち一羽はキレンジャクでした。残りは、ヒレンジャクでしたが大半が下尾筒が橙色で若鳥、第一回冬羽でした。(写真)2023年3月3日撮影
2023.03.03
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オフィス近くの小さな谷津田の池を散策しました。カワセミの姿はなかったものの、猛禽、冬の小鳥との出会いを楽しみました。(ハイタカ登場)餌が少ない時期となり、谷津田に隣接する斜面林とその林縁には次から次へと小鳥たちが餌探しに余念がありません。小鳥の姿に注目していたら、カラスに追尾され小型のタカが登場し、その後枝に降り立ちました。体のわりに頭部は大きく、翼は幅広、翼後縁にはふくらみがありました。止まった姿を観察すると、上面は褐色で、はっきりとした眉斑、黄色の虹彩、腹部には淡い褐色の横斑が見えました。これらの特徴からハイタカ若鳥と判明しました。(結氷した池の葦原に小鳥が次々登場)池の半分以上が凍っていましたが、葦原の中をせわしく動く複数のウグイス、葦の中に潜んでいる虫を捕食していたエナガ5羽以上の姿を発見しました。葦の中から探した虫が氷の上に落ちたのかエナガがスケーティングするような動きでフォローする姿を観察しました。まるでスケートを楽しんでいるような光景でした。(樹木の幹の中から虫をゲットするメジロ、谷津田一高い木のてっぺんのツグミ)6羽以上のメジロが鳴きながら木の幹に飛来したと思ったら、めいめいが幹をつつき虫を捕食する姿、谷津田を一望できるメタセコイヤの木のてっぺんに止まり周囲を見渡していたツグミの姿を見つけました。(写真)2026年1月28日撮影
2026.01.28
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柏市と松戸市の境に小さな公園を訪ねました。前回、ブログを閲覧いただいた方からタコノアシの記したものが間違えていたことをご指摘をいただきました。図鑑類を復習、予習して現地に向かいました。茎や見が色づいていればわかるだろうと見てみたら、色づいていたタコノアシがようやくわかりました。確かにゆでダコのような茎と実となっていました。このほか、公園内では、何度も飛翔し移動していたカワセミ、猫が接近してきたそばのアオサギを観察しました。両眼視できる視野が170度あるとされるアオサギの目、前方から接近してくる猫をどんなふうに動かすだろうと注視していました。予想に反して目の動きはほとんどありませんでした。たぶん両眼視できる視野が170度ある言われていることによるのだろうなと思いました。(人間でしたら両眼視できる視野は120度ですから接近してくる猫のとらえるための目の動きは必要になると思います)猫が去った後、アオサギは今度は頭かきならぬ喉かきをはじめました。ゆっくりとソフトに、へえーと感心して見ていました。見慣れている頭かきは、直接あげた足で頭をかき、翼をさげない直接頭かきです。(これに対して下げた翼から足を出してかく間接頭かきがあります。たとえばカワセミは間接頭かきです)(写真)2022年10月18日撮影
2022.10.18
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毎年、10月中旬から下旬にかけての夜に柏市のオフィスの上空をホオジロ属の鳥類たちが鳴きながら通過していきます。ホームグランド手賀沼や近郊の印旛沼の葦原周辺でオオジュリン、カシラダカの姿を見かけるのもそろそろです。ホオジロ属に関して越冬地での分布や行動に関する報告は少ないのが現況が、山岸ほか(1969)が印旛沼で行ったホオジロ属の越冬時期の分布ほかを調査した結果を報告しています。これからの時期、沼の葦原周辺で姿を見かける際の参考までにその概要を整理したものを提供します。(1)どんな環境を選択しているかオオジュリンは沼沢地帯と水田地帯の中にモザイク状に残されている沼沢部に限って出現し、きわめて環境選択の巾が狭い種、カシラダカは沼沢、水田、山麓の巾広くで出現したが量的には沼沢地にかたよる傾向があったと述べています。ホオジロはカシラダカと同様の環境に出現したが荒地、路傍、林縁等が選択される傾向がある、ホオアカは、沼沢地帯の水田の畦で出現し、アオジは主として山麓地帯で記録され水田地帯で記録されたとしています。(2)オオジュリンとカシラダカの行動の違いオオジュリンは垂直に立った草本の桿に横どまりすることができ、その状態から上下方向にも移動ができ、足を開いて桿から桿へと渡り歩くこともできると報告しています。一方、カシラダカはほとんど地上採食し、垂直な桿に横止まりして採食することはないと述べています。カシラダカは水のないヨシやガマの倒れたオープンな場所で採食するという事実もカシラダカの採食姿勢とよく一致していると指摘しています。(3)オオジュリンとカシラダカの群れの大きさカシラダカは100羽以上の集合を成し得るのに対して、オオジュリンは大きくても15羽以下だったと記しています。カシラダカの群れに対して、オオジュリンが小さな単位で分散しているのは、種子食のカシラダカと昆虫食もまざるオオジュリンの食性の違いから来ていると報告しています。(引用)山岸哲・中村登流・須山才二・飯島一良・牛山英彦・香川敏明.1969.ホオジロ属5種の越冬生態の比較研究.山階鳥研報.第5巻.第6号.p1-16.(写真)オオジュリン:2018年3月12日手賀沼、カシラダカ:2016年1月17日野田市、2018年2月10日流山市で撮影
2023.10.15
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ヒタキ類やカッコウ科の鳥と出会えたらと思い、房総のむら内を探索しました。例年でしたら、エゾビタキやキビタキなどが姿を見せる時期ですが、今回は出会えず。しかし、むらの南側にある池の水面でコガモ、ハシビロガモ、古墳を見ながら散策した散歩道で百日紅の花蜜を吸いにメジロ、シジュウカラの混群が登場してくれました。また、梅が植えられたエリアでダイサギが昆虫類を物色する姿がありました。その後、印旛沼まで移動し探索したところ、モモイロペリカンが滞在しているエリアの一角でイソヒヨドリがヒーリーリーと涼し気な声を披露している姿を目撃。このほか、印旛沼の水面にある簀立てにはゴイサギ、遠くの杭にミサゴが止まっているのを発見。(今日観察したコガモについて)一枚目、二枚目の写真が今日観察したコガモです。一枚目は嘴側面が黃橙色で上面に橙褐色の斑が出ている雌生殖羽、二枚目は嘴は黒く見え基部に黄色味がなく肩羽、脇の羽に丸みがあったので雌非生殖羽と思われました。(今日観察したハシビロガモについて)虹彩が橙黄色で、嘴は全体が橙色で一部黒い部分がありました。上面は暗色だったので雄エクリプスと思われました。(写真)2024年9月26日撮影(最後のミサゴのみ2024年7月のもの)
2024.09.26
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埼玉県の鳥友からヒバリの初鳴き日の推移について質問をもらいました。研究報告で埼玉県松伏町でのヒバリの初鳴き日は2月の気温が高いほど鳴き始めるのが早くなっているとの内容を目にしたので、隣接する千葉県ではどうかとのことでした。(松伏町でのヒバリの初鳴き)尾上(2020)は、埼玉県松伏町松伏総合公園を中心に調査を行い、2015年からの5年ないし6年間の鳥の初鳴きや渡り鳥の初観測日の推移を気温と比較し報告しています。初鳴日は、2015年2/28、2016年2/6、2017年2/4、2018年3/3、2019年2/4、2020年2/14だったと記しています。さらに、「ツバメ初見日、ヒバリ初鳴日、モズ初鳴日は5年ないし6年間で早期化する傾向が認められ(中略)年平均気温は5年間で上昇傾向がみられた」「年間のヒバリの初鳴日と2月の平均気温には強い負の相関が認められる。このことから、2月の平均気温が高いほどヒバリが鳴き始めるのが早くなっている」と述べています。(千葉県北西部の手賀沼とその周辺地域でのヒバリの初鳴き日)2001年から2024年のヒバリの初鳴き日を整理すると、つぎの通りです。2001/2/11(1)、2002/2/10(1)、2003/2/10(1)、2004/2/11(1)、2005/3/13(1)、2006/2/11(1)、2007/1/4(1)、2008/3/9(1)、2009/2/22(3)、2010/2/21(1)、2011/3/20(2)、2012/3/14(1)、2013/2/10(2)、2014/4/20(1)、2015/2/22(1)、2016/1/1(2)、2017/5/4(2)、2018/3/12(2)、2019/5/11(2)、2020/2/24(1)、2021/3/1(1)、2022/2/26(1)、2023/2/28(1)、2024/2/26(1)日付に注目してみると、最も早い年は2016年1/1で、最も遅かったのは2019/5/11でした。次に月に注目してみると、1月2件、2月13件、3月6件、4月1件、5月2件でした。(埼玉県松伏町と千葉県北西部でのヒバリの初鳴き日の違い)ヒバリは、佐々木(2008)が報告しているように、草原、麦畑、桑畑、河原などに多く、樹林地を避け、建築物も忌避すると考えられています。松伏町総合公園は、建築物はごく僅かで、面積26.5haのうち、広場ゾーン(疎林広場、芝生広場、野原)が6.5haでヒバリの生息適地となっているものと思われます。これに対して、千葉県北西部の手賀沼とその周辺地域では、樹林地や建築物の割合も多いことからヒバリの生息適地が分断されていることや草丈の高い環境などが相まって初鳴き日が遅いのではないかと思います。(引用)尾上 愛実.2020.気温変化が野鳥に与える影響.中央大学第20回高校生地球環境論文賞報告.pp7.(写真)2015年6月6日、2011年6月12日いずれも手賀沼沿岸で撮影
2025.03.01
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いよいよ、8月に入りました。これから出会う機会のあるイカルチドリについて識別のポイントを整理しました。イカルチドリは、コチドリに比べて一回り大きく、嘴が長い、アイリングが淡い、尾羽が翼の先端より大きく突出していることからコチドリに比べて細長いと図鑑に記されています。野外で出会った際、顔の黒色部の濃淡が光線により微妙に変化していて図鑑のような個体は観察できず、識別がうまくできなかったと聞いたことがあります。(イカルチドリで覚えておきたいこと)(1)イカルチドリは、8月には頭部、胸の黒色部が褐色となった個体を見かけます。ただし、夏羽から冬羽に換羽中の個体は、摩耗した旧羽が残っている夏羽から冬羽に換羽中のもの、冬羽に換羽が進んだ個体が見られますのでやっかいです。(2)イカルチドリは、換羽が早く、1月には夏羽に換羽した個体を見かけます。換羽が早い分、春先に羽の摩耗が目立つようになります。(記録写真を復習)(1)冬羽1枚目、2枚目の写真は、柏の葉キャンパス駅近郊の湿地で2023年2月7日に観察した個体です。前頭の黒い部分が淡色に見え、過眼線も淡褐色です。第一回冬羽のように雨覆・三列風切が肩羽に比べ摩耗が目立つようには見えないことから冬羽と考えました。前頭と過眼線の特徴から雌と思われます。(2)夏羽3枚目の写真は、2024年6月6日に長野県上高地で撮影した個体です。前頭が黒色、額と眉斑は白色、過眼線は黒褐色で後頭に線になって伸びているように見えるなどから雄夏羽と思われます。(3)体形について4枚目の写真は、2011年9月24日に茨城県下妻市で撮影した個体です。コチドリに比べて体形が細長く見えます。
2025.08.01
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オホーツク高気圧がせり出している影響で、気温が昨日と比べてぐんと下がる朝。直観的にこういう日は手賀沼沿岸でノビタキに遭遇できるチャンスです。外来種ヒレタゴボウの黄色の花が咲いている田んぼエリアに足を運びました。ひたすら待機するしかないと思っていたら、到着直後に登場。(水田エリアで探索する時のポイント)スズメより小さく細くて短い嘴と長い跗蹠(嘴峰長の約2倍)がノビタキの特徴です。くわえて、尾羽を上下に振る動作が目立ちます。広大な水田を見渡すときには、これらの特徴を持つ小鳥が動いていないかをまず探します。続いて、ノビタキは採食で2種類のタイプがいますので、見通しの良いところからフライキャッチを行なって昆虫を食べている鳥がいいないか、地面を歩いて地面を這う鳥はいないかを探します。今日は同じフィールドにモズの姿がありましたが、ノビタキよりも大きいこと、尾羽をゆっくり回す動作をするので違いがあります。(ノビタキの羽衣のいろいろ)ノビタキ成鳥は繁殖後の8-9月に全身換羽を行います。これに対して幼鳥は体羽の部分換羽を行なうとされています。したがって幼鳥、第一回冬羽は集中して観察する必要があります。(幼鳥:嘴が淡褐色で口角に黄色味があり額、頭、背にバフ褐色の斑がある)一枚目の個体:頭上、顔に黒味がなく、下面は淡い橙色、背と肩羽に黒斑があったことから雌冬羽と思われました。二枚目、三枚目の個体は、頭上は黒くなく、下面は淡い褐色などから幼鳥から第一回冬羽に換羽中の個体ではないかと思われました。四枚目の個体は、五百沢(2000)が報告しているように、初列雨覆先端に白い幼羽が残る第一回冬羽です。五枚目から七枚目は、頭上が褐色で、薄い眉斑があり、喉が白いなどから雌冬羽と思われました。(写真)2025年9月22日撮影(8枚目はモズ)(引用)五百沢日丸.2000.日本の鳥550 山野の鳥.p170-171.文一総合出版.
2025.09.22
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今日から10月、秋に見られる鳥たちの齢を識別するには、どんなところを観察したらよいかと質問をもらいました。(秋に見られる第一回冬羽と成鳥冬羽)当年生まれの第一回冬羽と成鳥冬羽が秋には見られます。近年、冬鳥が少ないととりあけげられることが多くなりました。冬鳥の中にどの程度の当年生まれの鳥が含まれるのかを把握することで、繁殖の成否、渡りの成否が成鳥と当年生まれでどのように違うのかが解明されることにつながります。(身近な環境でじっくり観察可能なシロハラの第一回冬羽と成鳥冬羽)比較的身近な環境で出会うことの多いシロハラは、吉井(1988)が述べているようにアムール川下流域やウスリー地方で繁殖し、中国南部、日本で越冬するヒタキ科の鳥類です。(1)第一回冬羽の特徴大雨覆の外側数枚に幼羽が残り先端に白く見える斑(淡色斑)があります。一方、成鳥冬羽にはこの白く見える斑はありません。(2)成鳥冬羽前記で述べたように大雨覆の外側数枚に幼羽が残り先端に白く見える斑はありません。尾と翼の黒味が強い印象があります。さらに、雄成鳥冬羽で背の褐色味が強い個体と背が褐色の個体と2タイプ見かけます。前者は夏羽、後者は冬羽です。(シロハラと同様に大雨覆先端に白斑がある種類)マミチャジナイ第一回夏羽、アカハラ第一回冬羽、ノビタキも同様に大雨覆先端に白斑があります。(そもそも第一回冬羽と成鳥冬羽をフローにしてみると)孵化→幼綿羽→幼羽→幼羽後換羽→第一回冬羽→春の渡り→第一回夏羽→繁殖→繁殖後換羽→秋の渡り→成鳥冬羽→繁殖前換羽→春の渡り→成鳥夏羽→繁殖→繁殖後換羽→秋の渡り→成鳥冬羽 と整理することができます。・幼羽後換羽が始まり、生え揃った段階が第1回冬羽と呼ばれます。・換羽は多くの場合、頭や体は換羽しますが、翼や尾羽の一部、あるいは全部に幼羽を残しているので部分換羽と呼ばれます。・渡る前に換羽を終え第二回目冬羽となりますが、スズメ目では幼羽の全てが脱落し、換羽する完全換羽となります。第二回冬羽、第三回冬羽は区別がつかないので成鳥冬羽と表現されます。(引用)吉井正.1988.コンサイス鳥名事典.p280.三省堂.(写真)1枚目:2020年12月23日さいたま市、2枚目:2017年12月18日柏市、3枚目:2013年1月28日柏市、4枚目:2023年12月18日都内水元、5枚目:2022年1月12日市川市で撮影
2025.10.01
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今日午前中、千葉県北西部でオオコノハズクがハシブトガラス、ハシボソガラスに取り囲まれている現場に遭遇しました。地面でカラスから何度も襲撃されていましたので、まず追い払いオオコノハズクの安全を確保しました。その後、独立独歩で移動が可能なため、医療的保護は必要ないと判断し、最低限の記録写真のみ撮影し現地を後にしました。オレンジ色の虹彩、褐色に黒い縦斑と横斑があり、趾が羽毛に覆われていました。(吉井(1988)が報告しているように沖縄以南の個体は趾が裸出しているが、北のものは羽毛におおわれる)。他、右目の開き方が左と比べると開けずらいような印象を受けました。また、尾羽は幅が広く先端が丸い形状であり、成鳥の外観でした。(引用)吉井 正.1988.コンサイス鳥名事典.p89.三省堂.(写真)2026年1月24日撮影(お断り)観察地は、千葉県北西部のレベルの情報にとどめ、市町村名、地区名は非公開とします。くわえて、お問い合わせについてもお答えをいたしかねることも付け加えます。
2026.01.24
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昨日、千葉県北西部でオオコノハズクがハシブトガラス、ハシボソガラスに取り囲まれている現場に遭遇しカラスを追い払い、独立独歩で移動したので現地を後にしました。今日現地に出向き、様子を確認してきました。すでに姿はなく、現地には羽が散乱している様子もなく、無事に渡去していました。姿を見かける機会も少ない鳥ですので、羽衣の特徴を整理してみました。(遭遇時の姿)一枚目の写真が遭遇した時の画像です。正面から見た状態でオオコノハズクからすると顔が左方向、画像では右方向に向いています。(頭部から上面)観察した個体は、頭部から上面は、灰色味のある褐色で、顔盤は黒褐色で縁取りがされているように見えました。なお、顔の縁取りは、写真6枚目の個体と比べると、点在という印象でした。このほか、体下面は白く、黒い縦線がありました。(肩羽と雨覆、風切羽)観察した個体の肩羽はベースが褐色で黒っぽい軸斑があるように見えました。雨覆と風切は、青みがかった色に見え、暗褐色の斑がありました。(嘴)先端が褐色で緑がかり基部に近い部分に肉色があるように見えました。(虹彩)オレンジ色に見えました。(趾)羽毛に覆われていました。(吉井(1988)が沖縄以南の個体は趾が裸出しているが、北のものは羽毛におおわれると報告しています。(尾羽)尾羽は幅が広く先端が丸い形状でした。(引用)吉井 正.1988.コンサイス鳥名事典.p89.三省堂.(写真)2026年1月24日撮影、6枚目のみ2009年3月都内で観察・撮影(お断り)観察地は、千葉県北西部のレベルの情報にとどめ、市町村名、地区名は非公開とします。くわえて、お問い合わせについてもお答えをいたしかねることも付け加えます。
2026.01.25
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4日三番瀬でズグロカモメを観察しました。鳥友よりユリカモメとの違いについて質問がありました。復習を兼ねて整理してみました。(三番瀬で観察したズグロカモメについて)三枚の写真をアップしました。一枚目、二枚目個体は成鳥夏羽で頭部は黒く、目のまわりは白く、初列風切は白と黒が交互にはいって見えました。嘴は黒く、ユリカモメに比べると短く見えました。なお、足は写真ではすべて写っていませんが赤みがかった黒色でした。三枚目の写真は、もう少し拡大したものを記録できればよかったのですが、冬羽個体です。頭部には淡い線が2本あり、耳羽の後方に黒斑がありました。嘴はユリカモメに比べて短く黒色でした。(ユリカモメについて)四枚目は印西市で2018年4月、五枚目は水元公園で2017年4月に撮影したものです。四枚目のユリカモメ成鳥夏羽は、頭部が黒く、嘴は少し赤みのある黒色、上面は青灰色です。五枚目の成鳥冬羽は、頭部は白く、目の上と耳羽の後方に灰黒色の斑があります。
2022.03.08
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山路(2015)をはじめとする図鑑類などで「ジョウビタキは越冬地には10月中旬ごろ渡ってきて渡来とともにオスとメスは別々になわばりを構えて生活する」と記されているものかほとんどです。ところが、村上(2015)が岡山県岡山市犬島で非繁殖期のジョウビタキを観察した結果を報告している中で、「非繁殖期である秋季でも雌雄ともに複数個体の集団で生息しており、囀り行動や縄張り争いが盛んであった。このような光景は本土では報告がなく、島だけで見られる姿の可能性がある」「非繁殖期でのジョウビタキは単独性とされているが、犬島では集団で生息することが確認できた。本州本島側の岡山市街にもジョウビタキは生息しているが、これほど集団で生息している場所の報告はない」と報告しています。他地域では同じような行動が見られているのか、注目されます。(引用)山路公紀.2015.ジョウビタキ 生活史 社会システム.Bird Research News Vol.12 No.11.p1-2.村上良真.2015.岡山市犬島で確認された非繁殖期におけるジョウビタキの集団囀りと縄張り争い.岡山理科大学.:研究・社会連携機構 自然フィールドワークセンター 研究報告.第19巻.p37-39(写真)2023年12月25日柏市内、2017年2月3日柏市内で撮影
2024.10.13
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友人から住まいのある近くを流れる新逆川でアオサギ(4歳前後)、カワセミ、イソヒヨドリの3種の青い鳥の姿がよく見られると教えてもらったので、現地を訪ねました。JR馬橋駅西口から北松戸方向に向い新坂川沿いを探索しました。友人から新坂川は人工的に掘って作られ、昭和30年代から生活排水と工場排水で汚染が進行し、昭和45年にはBODが136と日本で最も汚染が進んだ川と教えてもらいました。それが様々な対策が講じられ、その後、水鳥たちの姿がみられるようになった由。今日は、3種の青い鳥(アオサギ、カワセミ、イソヒヨドリ)のうち、イソヒヨドリを除く2種の姿を見つけました。アオサギは川沿いにある会社の屋根の上に姿があり、時折川の浅瀬に降り立ち餌を物色していました。同じエリアにいるダイサギ、コサギとの関係では、アオサギが最も強く2種を追い払うオーラを発していました。また、カワセミは嘴の黒い成鳥雄で、飛翔しては水面にある枝に止まったり、堤防壁にとまり水中の魚を捕獲していました。友人によると、イソヒヨドリを含めた3種が勢揃いした光景が複数回あるとのこと。このほか、川の水際に生えている外来種アメリカセンダングサの茎をついばむカルガモ、川の中の水生植物をついばみながら移動していたオオバン、沿道の木々にメジロ、シジュウカラ、スズメが鳴きながら降り立つ姿を見つけたり、楽しい時間を過ごしました。(写真)2024年11月26日撮影
2024.11.26
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今冬は珍鳥飛来が続き、他県から大勢の面々が印旛沼沿岸を占拠していたので、立ち寄るのを避けてきましたがようやく落ち着いてきたので探索しに出かけました。今冬、トモエガモのピーク時の個体数は約8万羽で前年12万羽と比較すると30%強少ない個体数でした。今日、水面で記録した個体数は8400羽で今冬ピーク時の十分の一。それでも、漁師の船が移動するたびに舞い上がる光景は見事でした。カモは、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、オナガガモ、トモエガモ、コガモ、ホシハジロといった種類、カンムリカイブリ、水面に浮かびながら魚を食べようと悪戦苦闘しているセグロカモメ、杭にチュウヒ(風切は青灰色はなし)の姿がありました。遊歩道脇の木でジョウビタキが喉を膨らませ「チュルリ、チュッチュリ」と囀っている姿を見つけたり、ホオジロ、ホオアカ、オオジュリンと出会い楽しい時間でした。このほか、モモイロペリカンがいつもの船着き場で休んでいると思ったら、自力で水面を移動し魚を捕獲しに出かけ、その後休み場所に帰還する姿を目撃しました。(写真)2025年3月10日撮影
2025.03.10
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10月終盤にさいたま市にカリガネ1羽が飛来し滞在していると聞き、現地を訪ねました。その姿は広大な調整池にありました。到着時は、オオバン3羽と行動をともにし水面を移動したり休憩をとったりを繰り返していました。その後、草地で草の先端部を歩きながらむしり採食していました。立ち止まる時間のあるマガンとは行動に違いがありました。(観察した個体の特徴)・顔の白色部が小さく、嘴はピンク色で短めでした。・足はオレンジ色でした。・目の周りには黄色のアイリングがありました。(アイリングは成鳥より不明瞭と記述している図鑑もありますが、はっきりと黄色でした)・上嘴と額には角度があり、マガンの上嘴と額の角度が小さいのとは違いました。・写真ではわかりにくさがありますが、胸から腹の羽の先端が青海波(せいがいは)と呼ばれる波のような模様が見えました。・腹に黒色味や黒斑はありませんでした。・大きさはマガモ、カルガモに近い印象でした。上記のことから観察した個体は、カリガネ幼鳥と思われました。(カリガネ以外に観察した鳥たち)カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、アオサギ、オオバン、トビ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ムクドリ、ツグミ、ジョウビタキ、ホオジロ
2025.11.06
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カモメ科セグロカモメは1990年9月以来、秋から翌年春まで姿が観察されています。鳥友から同じ科ウミネコは限られた観察記録だけなのはなぜかと質問をもらいました。(手賀沼でのウミネコの観察記録)手賀沼と周辺でのウミネコの観察記録は、1990年9月15日、1993年12月25日、1996年3月31日、1998年8月9日、1998年9月19日、1998年11月8日、2004年4月11日、2006年8月13日、2008年2月17日、2009年10月8日(柏市内陸部を飛翔)、2013年4月8日、2017年7月24日(柏市内陸部を飛翔)、2023年6月15日と限られたものがあるのみで、個体数は単独から3羽までのものです。(手賀沼でのセグロカモメの観察記録)手賀沼でのセグロカモメの観察記録は、1990年9月15日(5羽)以来、2025年までの間、継続して観察されています。最も個体数が多かったのは1997年1月6日の158羽、続いて1999年3月14日37羽、同月28日34羽、1999年4月11日16羽など複数の個体が観察された記録がありますが、ほとんどは単独での観察記録です。(ウミネコとセグロカモメの食性)富田(2009)が報告しているようにウミネコは、イカナゴやカタクチイワシなどの小型魚、イカ類,オキアミなどの甲殻類、魚卵、陸上では投棄された魚、水産加工品、ゴミ、水田や河川では水生昆虫を採食します。これに対して、セグロカモメは平田(2014)が「貝や甲殻類のような無脊椎動物から魚類、鳥類まで動物質のものを幅広く食べ、植物質では穀粒の採餌例がある。陸上や水面で採餌するほか、空中で昆虫を捕食」と記しています。セグロカモメは、手賀沼水面で魚を捕食している姿が観察されています。これ対してウミネコは水面で休んでいたのみでした。セグロカモメの方が幅広く餌を捕食できることでさまざまな環境に対応できるのではないかと思われます。(都内で繁殖しているウミネコ)1997年に都内台東区でウミネコの雛が巣立ち(*)、その後繁殖地が増加しています。手賀沼とその周辺でのウミネコの観察記録13例のうち、10例は1997年移以降に記録されており、都内海岸部から飛来した可能性も考えられることから動向を注視しています。(写真)2023年2月3日、2023年9月13日撮影(引用)富田直樹.2008.Bird Research News Vol.6 No.7.ウミネコ.p4-5.平田和彦.2014.Bird Research News Vol.11 No.4.セグロカモメ.p4-5.奴賀俊光・小島一幸・永友 繁・前川真紀子.2017.東京都内湾運河部の人工構造物上で初めて確認されたウミネコの繁殖記録.Bird Research Vol. 13, pp. S1-S4.
2025.12.26
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一ヶ月ぶりに吉川美南駅西口と東口の調整池を訪ねました。(西口調整池の草地は小鳥で賑やか)西口の調整池では、草地で複数のベニマシコ、ホオジロ雌雄を見かけました。ベニマシコは上面が褐色で下面に縦斑がある雌と思われる個体、羽色がバフ色がかっている第一回冬羽と思われる個体、背、腰、下面が深紅の雄冬羽と思われる個体の3羽でした。ホオジロは、顔の模様がコントラストが弱く、体全体が淡い雌個体と顔が白と黒の模様から構成されている雄個体が一緒に行動していました。沿岸の電線に頭部が灰色味のオオカワラヒワの姿、上空をひらひらとした飛翔をして移動するハイタカと思われるタカ類を見つけました。(東口調整池近くの草地でタゲリが採餌)西口から東口に移動する途中に商業施設に隣接する草地があり、タゲリがミミズを捕食している姿、近くの水路でカワセミが小魚をねらう姿、虹彩が黄色で嘴に黒斑が点在している雌非生殖羽の姿を観察しました。タゲリは、緑色に見える部分、紫色、茶色の見える羽と角度や日光の具合で変化していく構造色に魅入ってしまいました。(その他)ハクセキレイ雄の羽根が頭上から背が黒い生殖羽となっている個体、あちこちで複数のツグミが歩いては止まり地中の餌を採餌していました。(写真)2026年1月17日撮影
2026.01.17
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冷たい風が吹き抜ける中、市川市大町自然公園を探索しました。比較的高い位置でハンノキの実をついばんでいたヤマガラ、遊歩道脇の葦で中に潜む虫をつついて食べていたシジュウカラ、鳴きながら飛翔するメジロの姿を目にしながら進行。しかし、全体的に鳥影が少なくどうしてと思いましたが、その後その訳が判明しました。オオタカと思われる猛禽が鳥の羽毛をむしった痕跡を発見し、このためと思われました。その後、ヒーフィフィと複数のウソの鳴き声が聞こえきたのでその方向を注視していたら、モミジの実をついばんでいるアトリ科ウソが8羽目に入りました。モミジの固い種子をつりすぶして食べていました。頭上・嘴・尾が黒色で頬が赤く、下面が淡い紅色を帯びている雄個体、下面が褐色部分がメインで、外側尾羽下面に目立つ軸斑がない雌個体を複数観察しました。(写真)2026年1月22日撮影
2026.01.22
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鳥友からつくば市の探鳥リポートを見て、ルリビタキは年齢により羽色が違うが同じフィールドに違う羽色の個体がいると争いを見かけないが、同じ青色同志では激しく争うのを見るのはなぜかと質問をもらいました。森本(2005)が鳥類の色彩信号に関して知見を整理し報告しています。その中でルリビタキは、年齢により色が変化する特殊な発色様式をもつ小鳥で、繁殖している雄でも若齢か高齢かで色が異っていて羽衣遅延成熟と呼ばれていることを紹介しています。(雄の外観の違いが闘争に影響あり)さて、研究の結果、雄の外観の違いは、雄間闘争に関係があることがわかってきたと述べています。具体的には、ルリビタキの雄と雄が争う際に争っている雄同士の色の組み合わせの違い(青vs青、青vsオリーブ褐色、オリーブ褐色vsオリーブ褐色により闘争方法の激しさが異なっていたと記しています。具体的には、同じ色同士の闘争では、最も激しい闘争方法(*)である「つつきあい」まで発展することが多かったのですが、異なる色同士の争いでは、そこまで激しくならずに「追いかけ」あう段階で勝敗が決する事がほとんどだったと報告しています。(ルリビタキはお互いの色を闘争の信号として利用)つまり、ルリビタキが互いの色を雄間闘争における信号として利用しており、互いの地位が外観から予想できる際にはリスクの高い「直接闘争」に至る前に、勝敗を決している可能性を示唆し、青色は構造色であり構造色の有無が視覚森本 元.2005.鳥類における色彩と機能.「生物多様性を規範とする革新的材料技術」ニュースレター Vol. 4 No. 2.p98-101.(写真と撮影地)1枚目:2023年1月28日茨城県つくば市2枚目:2022年1月31日千葉県市川市3枚目:2021年2月8日千葉県松戸市4枚目2009年5月16日栃木県日光市5枚目:2019年12月22日千葉県柏市
2023.01.29
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大町自然公園、松戸市千駄堀の21世紀の森と広場などを探索していると、遊歩道脇からチャッチャッとウグイスの地鳴き(笹鳴き)がよく聞こえてきます。笹鳴きについて、濱尾(2007)は、「抱卵期と巣内育雛期以外の時期の雌は笹鳴きをする。雄も冬には笹鳴きをするが繁殖期にはしないよう」と報告しています。ところが、平岡(2023)は「チャッ、チャッという声は敵、親、子に対して雄、雌とも一年を通じて発します」と述べています。この表現の原典である小西(1994)を確認すると、「地鳴きは、雌雄による違いもあまりなく、一定の季節に限られてもいない。(中略)地鳴きは縄張りに関係なく、外界の特別な刺激、たとえば敵、親、子に対して発声される」と記述があります。しかし、図鑑によっては、雄は雌より一回り大きいと述べているものがありますが、雌雄揃って出現し大きさを比較できる場面がいつもあるとは思えないと考えており、その報告がどの程度の信憑性があるのかと考えています。ちなみに、外観で雌雄を見分ける点について文献を調べてみると、安部(1984)が標識調査では雌雄判別の基準として「翼長が「60mm以下を雌」、「63mm以上を雄」、「61mmと62mmの個体は不明」と記しているのみです。この報告も抱卵斑や生殖腺に基づいた雌雄の判別が正確になされている個体の翼長の測定値が多数集まるまでの基準と述べています。(引用)安部直哉.1984.標識調査におけるウグイスの雌雄判別基準としての翼長.山階鳥研究報.第16巻.p151-158.小西 正一.1994.小鳥はなぜ歌うのか.岩波新書.p3.濱尾章二.2007.ウグイス 鳴き声.Bird Research News Vol.4 No.2.p4.平岡 考.2023.鳥の教科書.ヤマケイ文庫.p265.(写真)2022年2月4日水元公園で撮影
2024.02.18
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千葉市内の10haあまりの公園内に毎年レンジャク類が飛来しています。古代、麻績(おみ)氏により開発され、麻布を生産するために池で布をさらしたことから池の名がつけられた公園の近郊にあるヤドリギにその姿がありました。30羽のうちの10羽程度の群れがヤドリギの実を食べると口の中がネバネバになるのを嫌うのか木のくぼみに溜まった雨水をよく飲んでいました。個体を見ていくと、下尾筒が橙色のものが多いのですが、赤っぽい個体も数羽目撃。また、冠羽を広げていた個体とそうでない個体の両方を観察しました。(写真)2024年3月4日撮影
2024.03.04
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柏市のオフィス近くの公園では、河津桜に続き緋寒桜も満開となり、市民を楽しませています。2種類の桜の花の蜜をめぐってメジロ28羽とヒヨドリ23羽が群れで争奪戦を展開。メジロが緋寒桜の蜜を吸おうと群れで飛来すると、ヒヨドリがそれを追い払うといったことを繰り返して展開していました。緋寒桜は濃紅色の花が半開きに下を向いて咲くのでメジロにとっては蜜を吸う姿勢が難しいようです。これに対して、ヒヨドリは緋寒桜の枝に止まると、蜜を吸うのに絶妙な姿勢をとることが可能です。このため、メジロは河津桜に移動し花蜜を吸っていました。それでも、緋寒桜のフレッシュに花蜜は魅力的のようで、ヒヨドリが渡去した僅かな時間でメジロが群れで占拠していました。このほか、公園内では、ツグミ、オオカワラヒワ、ハクセキレイ、ムクドリを見かけました。ツグミは下面がほとんど真っ黒な個体、黒色斑が薄い個体、その中間の個体を見かけました。個体差といってしまえば、それまでですが、差異がどうして生じているのかしらと素朴な疑問持ちました。(写真)2024年3月5日柏市で撮影
2024.03.05
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シギ・チドリの渡りが本格的になってきて稲敷市浮島周辺からのニュースが増えてきました。酷暑に負けじと霞ヶ浦に注ぎ込む新利根川脇から広がる蓮田を甘田干拓地近くを流れる野田奈川までの間を探索しました。蓮田エリアでは、コチドリ、ムナグロ、オオハシシギ、コアオアシシギ、アオアシシギ、トウネン、オジロトウネン、ヒバリシギ、ウズラシギが採餌している姿を観察できました。中でもオオハシシギ夏羽の姿をじっくり観察てきたのが今日のハイライトでした。顔から腹の赤褐色と体上面の黒斑が形状が複雑で独特な模様は素敵でした。このほか、オジロトウネン夏羽と冬羽の両方の姿を見つけました。夏羽の肩羽の軸斑の黒さと羽縁の赤褐色、冬羽は頭が無斑で眉斑がなく、白い腹だけが目立つ対照的な姿でした。また、背中に2本の白帯のあるヒバリシギ若鳥の姿もすぐそばにあって暑さと時間を忘れされてくれる楽しい時間でした。(写真)2025年8月24日撮影
2025.08.24
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鳥友から秋の三番瀬で見かけるオオソリハシシギは、若鳥が多いがどうしてかと質問をもらいました。(オオソリハシシギは、成鳥が越冬地に向かった後に幼鳥が出発)シギ・チドリは秋では繁殖を終えた成鳥が越冬地に向かって渡り始め、その後幼鳥が旅立つ言われています。しかも、幼鳥と成鳥の渡りルートが違うとも耳にしています。これに対して、オグロシギは成鳥と幼鳥の比率も偏りが少なく、渡りのルートが違うということはないと考えられています。(オオソリハシシギとオグロシギ幼鳥について)オオソリハシシギは、嘴が長く、上に反っていることから識別は容易と思われる方がいらっしゃいます。しかし、嘴の反りに個体差があり、オグロシギ似で嘴が真っすぐに見える個体を見かけることがあります。オグロシギとの識別に注意が必要です。(1)オオソリハシシギオオソリハシシギ幼鳥は、全体に淡い灰褐色を帯びて胸・腹部に褐色の縦斑があります。また、肩羽や三列風切の軸斑の先は尖り、上面各羽の羽縁はオグロシギ幼鳥より白味が強い印象があります。(成鳥では翼羽縁は先端が尖った笹の葉状ですが、幼鳥ではオグロシギのように先端が丸くなっています)(2)オグロシギオグロシギ幼鳥は頭部から背、頸から胸・腹部に橙色味を帯びます。肩羽の黒褐色の軸斑はオオソリハシシギ幼鳥に比べて黒味が強く、軸斑の先は尖らず丸味があります。また、羽縁も橙色味を帯び、雨覆・三列風切に黒褐色斑と橙色斑の模様があります。(写真)オオソリハシシギ、一枚目、二枚目:2013年9月21日三番瀬、オグロシギ、三枚目:2018年9月22日茨城県稲敷市、四枚目;2018年10月6日茨城県稲敷市
2025.09.09
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昨日10月3日松戸市千駄堀の21世紀の森と広場で耳羽周辺が汚白色で顔に黄色味があり過眼線のないように見えた亜種ホオジロハクセキレイと思われる個体を観察しました。(ホオジロハクセキレイ雄第一回冬羽と考えた根拠)・耳羽周辺が汚白色、頭上から背が灰色で黒色がかっています。この点が永井(2014)が掲載されている亜種ホオジロハクセキレイと図示、解説されている個体と似ていたことによるものです。(ホオジロハクキレイの特徴と照合)・文献を閲覧してみると、過眼線を欠いたハクセキレイや交雑個体が存在するとの報告があるので他の特徴をさらに調べてみました。結論からいえば、ホオジロハクセキレイと同定できる材料がすべてそろっておらず、ホオジロハクセキレイ似の個体ということになるとの結論です。(胸の黒色部)撮影画像には記録できなかったが胸の黒色部は小さく見えました。ただし、この点は幼羽では黒色部がない個体の存在が指摘されています。再度確かめる必要があります。(大雨覆の模様)観察個体では雨覆に黒帯は認められられませんでした。ホオジロハクセキレイの内弁側に大きな暗色斑があり、ハクセキレイ成鳥の場合は全体が白いのに対して、ホオジロは内弁側に大きな暗色斑があると記されているものがあります。昨日は翼をたたんでいたのでこの点は確認にいたらず。雨覆については、あらためて観察する必要があり、ホオジロハクセキレイと同定するだけの材料が不十分との結論です。(初列雨覆、初列風切、次列風切の白色部の広さ)ホオジロハクセキレイは成鳥、幼羽とも大部分が暗色、成羽の白色部は幼羽よりも僅かに広いが、初列雨覆先端や縁、初列風切次列風切内弁に白色部がある程度とあります。(引用)永井真人.2014.比べて識別野鳥図鑑670.p170-171.文一総合出版.(写真)2025年10月3日撮影
2025.10.04
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埼玉県松伏町の公園にカモ、水辺の鳥と冬鳥の様子を見に出かけました。くわえて、帰り道、昨日観察したケリの様子を見に立ち寄りました。松伏町では、マガモ雄エクリプスが生殖羽に換羽中の個体、マガモ生殖羽、コガモ、葦原で休むゴイサギの姿、池の縁に登場したジョウビタキ、10羽前後のシジュウカラが小島にある木の葉についている虫を採餌している姿を観察しました。(ジョウビタキとルリビタキの声の比較)ジョウビタキがヒッヒッ、カッカッと鳴き声を出していました。ルリビタキと似ているので質問をもらいことがありますが、ルリビタキはギギッと濁った声を出しますがジョウビタキはそのような声は出しませんので、この点を確認するのがポイントです。(ケリの観察メモ)帰り道、昨日観察したケリの様子を見に立ち寄りました。時間帯が異なったから影響があるかと思いますが、昨日の4羽から9羽に増えていました。昨日は、近隣に虫を採餌に行っていた可能性があるものと思いました。成鳥と幼鳥の虹彩の色の違いをしっかりと観察。(写真)2025年10月29日撮影
2025.10.29
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5m前後の北西からの冷たい風が吹き抜ける日中、松戸市千駄堀を訪ねました。昨年11月29日にオオハクチョウ亜成鳥、1月6日に成鳥3羽、幼鳥1羽の姿があり、今朝は成鳥2羽、幼鳥1羽が千駄堀池の岸辺で羽を休めていました。観察したうち、幼鳥の羽衣を見ると6日の観察個体と今朝の個体は頭上から後頭の色あい、嘴基部の色などの特徴がほぼ一致するので同一個体と思われ、滞在しているものと思われました。(オオハクチョウの採食)行動を観察していると、朝一番は観察舎前の水域またはパークセンター対岸の草地で羽をやすめています。その後、10時前後から千駄堀池の水面を移動し、水生植物の茎をついばむ姿を見かけます。オオハクチョウは水のたまった水田を好む傾向がある、漉し採って採食する種は水があった方が採食しやすいと研究者が報告(*)しています。千駄堀池にはそんなオオハクチョウの食性にあっている環境がするのでないかと思います。(今朝観察したルリビタキについて)写真十枚目から十二枚目が今朝観察したルリビタキです。眉斑と腹までの下面が白く、風切最外縁が青色に見え、脇がオレンジ色、尾が青色でした。これらの特徴から雄成鳥個体と思われました。なお、十二枚目と十一枚目の個体は同一個体です。(その他)池の水面には、オカヨシガモ、マガモ、コガモ、カイツブリ、オオバンの姿がありました。オオバンは額板が小さく、虹彩が暗色の幼鳥でした。(*)嶋田哲郎・植田睦之・高橋佑亮・内田 聖・時田賢一・杉野目 斉・三上かつら・矢澤正人.2018.6GPS-TX によって明らかとなった越冬期のオオハクチョウ,カモ類の環境選択.Bird Research Vol. 14, A1-A12.(写真)2026年1月20日撮影
2026.01.20
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