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夏鳥との出会いを楽しみにして上高地に出かけてきました。到着時の5時20分時点で雨が本降りで、雨装備をして探鳥をスタート。(雨の中でもコマドリの鳴き声を堪能)梓川左岸(河童橋から明神橋)をすすみますが、雨は本降りとなり明神館周辺は土砂降りとなり、小一時間程度公共施設のひさしの下で雨宿りをして鳥たちの鳴き声を聞くこととしました。ホトトギス、アカハラ、コマドリ、キビタキ、キセキレイ、アオジと鳴き声を堪能。(ミソサザイとキセキレイ)土砂ぶりに中でも最も姿を現してくれたのがミソサザイとキセキレイでした。・ミソサザイがチャッチャツと短く地鳴きしながら移動していきますが、時折雨音でよく聞こえません。それでも近くに来てピィッピルルルとキンキンに響く声で囀りを披露。・キセキレイは雨が小降りとなった時に明神館の屋根に止まり羽づくろい。胸から腹の黄色の艶やかさにうっとりとしてしまいました。このポイントにのほかにキセキレイの姿をじっくり観察できたのが環境省ビジターセンター裏の清水川。六百山の麓から湧き出した豊富な水が全長300m程の小河川となっていて梓川に合流しています。雨が本降りで何を食べていたのかはっきりしませんが、カゲロウやユスリカではないかと思っています。(キバシリとミソサザイ)河童橋から明神館までの途中の林で木をらせん状に上る鳥影を発見しました。そのあと、チーツリリルルルと早口で囀りはじめました。ミソサザイと比べると囀りと囀りの時間的間隔が長いように感じました。帰宅後、調べてみると、蒲谷(1996)が「ミソサザイを思わせる声で鳴き声と鳴き声の間隔がだいぶ長い」と報告し、北海道で記録した囀りを聞いてみると、上高地で聞いてきたキバシリのさえずりでした。(引用)蒲谷鶴彦.1996.日本野鳥大鑑下巻.p99.小学館.(写真)2026年5月21日撮影(コマドリは姿を一度見かけたものの撮影できず、2021年6月同地で撮影したもの)(熊出現情報)土砂ぶりだったので熊と遭遇することはありませんでしたが、途中何か所かに足跡を見かけました。環境省ビジターセンターHPの熊目撃情報を見てみると、明神橋周辺で餌を食べていた、歩いていたとの報告、徳澤方面でも同様の報告が掲載されていました。お出かけの際は、閲覧をおすすめします。https://www.kamikochi-vc.or.jp/discover/bear-sightings
2026.05.22
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3月17日に環境省が公表した「第5次レッドリスト(鳥類及び爬虫類・両生類)」の解説版である第5次レッドデータブックに掲載されている種類について注目される種類について紹介します。(レッドデータブック概要)環境省(2026)は、「オナガは東北地方から中部地方にかけて分布し、林や低木林が散在する開けた環境に分布する種である。住宅地などにも生息する種だが、複数の調査で分布の縮小や個体数の減少が確認されている」と報告しています。(手賀沼とその周辺地域)手賀沼の鳥(2004)には「1972年以降、毎年観察されている」と記されています。記述だけみると、手賀沼とその沿岸で記録されていると誤解されてしまいますが、記録を見てみると、手賀沼本体でなく隣接する柏市の住宅街や林などでの記録が大半です。(柏市の市の鳥、オナガ)オフィスのある柏市では1994年(平成6年)11月に市制施行四十周年を記念事業として市民から募集し、市内の家庭の庭や市内の公園でも見られる身近な鳥として選ばれました。しかし、柏市の森林率は約8%程度、千葉県全体が30%程度と比べて低いレベルです。巣を常緑広葉樹、落葉広葉樹。針葉樹など多様な樹種の高さ1~13mの枝の又や若い枝が密生した場所につくるとされています。宅地化に伴い営巣林が消失すると個体数の減少につながる可能性が高いと言えます。(引用)環境省(編).2026.第5次レッドデータブック:絶滅のおそれのある日本の野生生物 鳥類.環境省.東京.911pp.(写真)2025年4月22日、2026年4月25日、2025年5月3日、2024年6月25日いずれも柏市内で撮影
2026.05.23
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今春も3月20日にツミを目撃し以来、キィキィと鳴きながら飛翔する姿を目撃しています。巣をどこに構えるかはまだわかりませんが、いくつかの林を巡回し雌が気に入ったところに雄が巣材を運び完成後に雌が座り心地をみて営巣場所を決めるのが例年のパターンです。様子を観察しリポーをしていきます。なお、観察地については、非公開とさせてもらいます。(写真)2025年3月31日撮影
2025.03.31
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東京近郊の複数かの公園にキビタキ、コマドリが飛来したと耳にして、オフィスのある柏市近郊の市川大町自然公園に出かけました。市川大町駅から徒歩で公園入口から探索をスタート。入口近くの池では複数のカルガモが嘴を土の中に突っ込んで餌を物色中。雑食なので植物の葉や実をついばむことがありますが、何を摂っていたのかは不明でした。(モズの嘴)散策路を動物園方向に進むと、草地でモズを発見。ところが、嘴の形状が何か変なのです。第一印象がクワガタムシのような印象があり、上嘴が長く、下嘴がそれより短いものでした。帰宅後、モズの嘴を復習してみると、嘴縁突起(しえんとっき)であることが判明しました。ハヤブサやモズの上嘴縁に見られる突起でした。この突起に対して下嘴縁に見られる凹みは嘴縁欠刻(しえんけっこく)と呼ばれることがわかりました。しかし、この冬に観察したモズ雌でも嘴縁突起、嘴縁欠刻があまり目立たない個体なのでしょうか。成長の度合いで違いがあるのか学習のテーマです。(写真3枚目から5枚目と6枚目の個体を比較すると違いがおわかりいただけるものと思います。(肝心の夏鳥は)キビタキは1羽が林の中でコジュケイ似のピッチュコイと声を出したので待機してみましたが姿は観察できず。このほか、ウグイスは複数が囀っていましたが、こちらも姿を観察できずでした。(写真)2026年4月18日撮影(6枚目モズは茨城県で撮影、7枚目ウグイスは同地で過去撮影したもの、8枚目キビタキは同地で撮影したもの)
2026.04.18
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大潮で船橋港の干潮が9時45分(潮位20cm)なので、谷津干潟では昼前後に干潟が露出するのでシギ・チドリを探すのに最適でしたので現地を訪ねました。ただし、京成バラ園のバラが見ごろとなっているので周辺のパーキングは満車のため、京葉線で南船橋駅で下車し、干潟の遊歩道を経由し自然観察センター、津田沼高校前を経由してバラ園東隣りの干潟エリアにむかいました。(まだススガモの姿あり)競馬場となりの水面でススガモ雄成鳥、雌成鳥の姿を観察。雌個体は肩羽、脇に波状斑があり冬羽個体でした。(シギ・チドリの本格的登場は12時前)到着直後は、キアシシギ、チュウシャクシギが干潟北側エリアで採餌している姿のみでした。ハイドで直射日光をさけて待機すること小一時間経過後にハマシギのビュルという鳴き声がしたと思うと群れが干潟を低空で移動、さらに複数のピューイというキアシシギの声、プリィと鳴きながら干潟に降り立つトウネンが登場。この光景だけを切り取れば、1980年代半ばまでの谷津の原風景を思い出しました。(オオソリハシシギの羽衣のいろいろ)潮が満ちてきたので南船橋駅までの復路につきました。でも、この復路がなかなかのもの、オオソリハシシギがわずかに残った浅瀬に集結している姿を発見。雌成鳥の雨覆が笹の葉状で垂れさがりその先端が尖っている羽衣、雄成鳥の全体に赤みのある羽衣、翼の羽縁が成鳥に比べて白っぽさがある幼鳥個体を目に焼き付けました。(トウネンは見ていても飽きない奥の深さ)頭部と体上面が赤褐色で背中にV字型の帯が見える成鳥夏羽、頭部がごま塩状で上面の赤色が出てきている冬羽から夏羽に移行中の個体と観察していると、個体により羽衣がいろいろで観察していて飽きることがありません。(観察できた鳥類)ススガモ、キジバト、オオバン、コチドリ、メダイチドリ、チュウシャクシギ、オオソリハシシギ、トウネン、ハマシギ、キアシシギ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、シジュウカラ、ヒヨドリ、オオヨシキリ、スズメ
2026.05.15
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一昨日、柏市内柏の葉公園を訪ねた折、モミジバフウの実をついばむエナガ、メジロ、カワラヒワといった鳥たちをリポートしました。モミジバフウについて関心をもっていただけた方から質問をもらいました。丸いボンボンのようなものは雌雄どちらか、種はどんな状態になったら鳥たちが食べられる状態になるのかといったところでした。まるいポンポンのようなものは小さな雄花の集まりです。写真には記録できていませんが、雌花は小さく丸く集まっています。果実は硬いトゲトゲボールのようなかたちで、 完熟するとすき間から翼のついた小さなタネがこぼれ、 風に乗ってあちこち運ばれていくと聞いています。アップした写真は、柏の葉公園(2021年12月10日)と野田市清水公園(2021年12月1日)でアトリと出会った時のものです。モミジバフウの実は、熟すとすき間から種がこぼれる状態になるのでこれをアトリがついばんでいました。カエデの仲間の種子を食べる鳥には、アトリ、シメ、イカル、シジュウカラ、ヤマガラ、キクイタダキ、ヒガラなどが知られていますので今後も注目したいと思います。(参考:モミジバフウについて)清水公園が所在する野田市がホームページで概要を紹介しています。それによると、葉は手のひら状に切れ込みモミジ (カエデの仲間) そっくりな形をしています。 晩秋に紅葉する点もよく似ており、モミジバフウの葉が互い違いにつくのに対し、 カエデの仲間は向かい合わせにつきます。楓 (木へんに風) という漢字は、 フウと読み、 もともとはフウという名前の木を表した漢字でした。 https://www.city.noda.chiba.jp/shisei/1016739/1016740/kusakoho/
2023.11.26
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ササゴイの羽衣のいろいろを観察するために都内の公園を訪ねました。スタートすると、成鳥2羽、若鳥1羽、幼鳥4羽を観察しました。幼鳥の姿は池の中央部近くの小島にあり、成鳥が餌を運搬してくると親鳥にまとわりついて餌をねだっていました。餌を食べ終わった後は、島の縁で水浴びしたり、水辺に顔を接近させ小魚の移動する方向を凝視していたり、いろいろな動きを披露してくれました。(成鳥)写真一枚目から五枚目までが成鳥個体です。頭から後頭と頬線は青色味がかった黒色、後頭には長い冠羽、胸の中央に白線、目先が黄色で、雨覆と風切は紺色、各羽に白い羽縁があります。(幼鳥)写真六枚目から九枚目までが幼鳥です。上面は焦げ茶色で体下面に白と褐色の縦斑があり、各羽に小さな斑があります。(若鳥)写真十枚目から十二枚目が若鳥です。成鳥とよく似ていますが、背と雨覆が褐色がかり、下嘴に黄色味があります。また、足は黄色で成鳥のオレンジ色とは違いがあります。(写真)2024年7月2日撮影
2024.07.02
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手賀沼沿岸や柏の葉キャンパス近郊などで何度も子育てをしているツバメのペアを見ていると、雄の喉部の赤い毛の面積がある個体がほとんどです。雌に好まれる雄の特徴にはどんなものがあるのかと文献を調べてみました山口(2012)は、ツバメの配偶者防衛行動、交尾行動、雌の浮気のモチベーションを反映した行動について観察・調査を行った結果を報告しています。雌ら好まれる雄の形質として、太り具合(体調がよい)、喉部の赤い羽毛の面積を持つ雄がつがい相手としての雌に好まれることが明らかになったと述べています。注目されるのは、雌は喉部の赤い羽毛の面積が小さい雄と番となった際に雄による配偶者防衛行動からよく逃げ出し、つがい外配偶行動を求めることが明らかになったと報告している点です。このような雌はつがい外子を残していること、つがい外配偶をより多く求める雌とつがいとなった雄は給餌努力を減らすことが確認されたとも記しています。研究者の間では、雌雄間の対立が影響しあうことを示したはじめての研究と評されています。(引用)山口 典之.2012.つがい外配偶に起因する繁殖時期決定に関する雌雄間の対立.科学研究費助成事業研究報告書.pp6.(写真)2021年8月22日手賀沼沿岸、2007年6月2日柏市内で撮影
2023.08.01
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茨城県桜川市の雨引山の林道を探索しに出かけました。複数のホトトギスが鳴きながらと移動する姿、複数のキビタキの囀り、アカゲラ、アオゲラ、そしてお目当てのサンコウチョウも複数が鳴きながら移動していきました。そのあと、約5キロほど離れた山麓にある建物に営巣しているコシアカツバメに会いに移動。到着直後は、コシアカツバメが補強した巣、スズメに乗っ取られた巣(*)を見かけたのでは心配しましたが、ほどなくコシアカツバメが帰還し、既存の巣を使っている個体はその中に、新しく造巣している個体は壁面に唾液と土をミックスして貼り付けている光景を観察しました。(*)コシアカツバメの巣は出入り口が細長いとっくり型はスズメにとって好みのタイプのようで乗っ取っている数が多い傾向でした。カラスなどの外敵に襲撃されにくいので好まれているようです。(写真)2024年5月24日撮影コシアカツバメの営巣場所は、撮影者が殺到すると市民の方に支障があることから地名などは非公開とさらてもらいます。
2024.05.24
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今朝、早朝4時頃、オフィス近郊をホトトギスが鳴きながら移動していきました。(なお、手賀沼では19日に鳴き声を聞いています)柏市と手賀沼とその周辺地域の初鳴き日の推移を振り返ってみました。(1998年から2024年の初鳴き日:2000、2005は観察できず)・5/20までに観察した年:2008/5/18、2013/5/17・5/21-/31までに観察した年:1999/5/24、2001/5/23、2002/5/22、2003/5/28、2010/5/21、2014/5/31、2021/5/24、2024/5/27・6/1-6/10までに観察した年:1998/6/4、2006/6/4、2011/6/3、2023/6/1・6/15以降に観察した年:2007/7/9、2009/6/18、2017/7/2(ホトトギスの初鳴き日の変動の大きさ)植田(2020)は、ウグイス、ツバメ、オオヨシキリ、カッコウ、ホトトギスといった春の鳥類について初認の進み方や年変動に異なるパターンがあると報告しています。報告で「初認の遅いものほど年変動が小さくなる傾向がありました。気温の年変動が大きい 春早い時期の鳥の初認もそれに応じるように年変動が大きくなり,遅い初認の鳥たちは小さくなるのだと思われます。(中略)初認時期が最も遅いカッコウは年変動がほとんどなくなることが予想されるのですが、興味深いことにウグイスやツバメに負けないほど年による差が大きいのです。そしてホトトギスも同様の傾向がありまし」と述べています。ホトトギスは主にウグイスを相手に託卵を行うと言われています。ウグイスの動向に大きく影響を受けているのか、それともほかに要因があるのか興味のあるところです。(写真)ホトトギス:2023年10月13日松戸市で撮影ウグイス:2022年2月4日都内で撮影
2025.05.21
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複数の鳥友から戸隠の夏鳥探鳥記を見て、出かけてみたいがツキノワグマと遭遇したのはどのあたりかと質問を受けました。観察路の紹介とツキノワグマと遭遇したポイントなどを整理し紹介します。現地を訪ねたいと思っている方の参考になれば幸いです。(コースについて)長野駅7番バスのりばからループ橋経由戸隠行きのバスを利用し、奥社入口で下車してください。バス停近くにトイレ施設があります。参道をすすみ鳥居前を左に折れると2分で森林植物園の散策路入口です。モミの木園地方向に入ると、アオジ、クロジ、ノジコの姿や鳴き声を堪能できます。ただし、この方面の散策路は水芭蕉のこみちは、倒壊したため利用できません。シラカバ平から小鳥のこみちを利用経由しすすむと随神門横から入る杉並木に入れます。ただし、この路もモミの木園地方向に入る散策路が倒壊し利用できません。利用できるのは、天命稲荷にむけて進み、高台園地・カラマツ園地方向の散策路のみです。しかし、この散策路は、泥濘んでいる箇所が複数あるのでスリップしやすいです。(ツキノワグマと遭遇したポイント)昨年ツキノワグマと遭遇したのは高台園地下にある細い川沿いでした。おそらく、大好物の水芭蕉の実を食べていたものと思います。今年、遭遇したのは、高台園地からみどりが池にすすみ、八十二森のまなびやまで500メートルくらいにある笹ヤブでした。(このほか、遭遇した動物)今年は、ツキノワグマにくわえて、カモシカとも遭遇しました。場所は、シラカバ平近くの笹ヤブでした。ジャンプし水たまりにジュブと落ちたところも見かけました。雌雄は不明でした。(ツキノワグマの生態について)昨年、長野在住の鳥友に教えてもらった内容を紹介します。・基本的には昼行性で,黎明薄暮に活動が活発になること・春~夏期に比べて秋期の方が一日の活動時間が長くなる傾向があること・餌は、水芭蕉の実が大好物でヤマザクラの種子も大好物。・遭遇した際には背を見せて逃亡するとクマの追いかける習性から襲撃される可能性が高くなるので、その動きが読めるまで静止しているか、後ずさりするほうがベター。
2020.07.05
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これから秋になると、サルハマシギが単独か数羽で干潟に渡来します。ハマシギとサルハマシギは、嘴が長くて下方に湾曲しているなど、似ているので識別がむずかしいと耳にします。ハマシギ第一回冬羽とサルハマシギ幼羽を比較し、特徴を復習してみます。(1)サルハマシギ幼羽一枚目から三枚目の写真は、2014年4月29日に谷津干潟で観察・撮影したサルハマシギ幼羽です。上面は灰色でハマシギよりも足が長く見えます。サルハマシギの嘴はハマシギに比べると緩やかに下方に湾曲し、先端部分がより細いのが特徴です。(2)ハマシギ第一回冬羽四枚目は2014年9月14日三番瀬、五枚目は2020年12月28日浦安市で観察した第一回冬羽です。上面は灰褐色で各羽縁が白色です。サルハマシギに比べると嘴の湾曲は小さく、足も短く見えます。なお、ハマシギでも嘴の長い個体を見かけると耳にしたこともあるので嘴の長さでなく形状に注意するのが大切だと思います。
2023.08.13
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夏鳥到来のシーズンとなり、都内水元公園内を探索しました。林の一角でキビタキ、複数のセンダイムシクイ、オオルリが登場。このうち、枝にとまり姿を披露してくれたのはキビタキのみでしたが、橙色の喉の色が艶やかな雄の姿に見惚れてしまいました。このほか、ユリカモメの頭巾をかぶったような夏羽、冬羽から夏羽に換羽中の個体、コサギの婚姻色個体(目先がピンク色、趾が赤味を帯び、飾り羽の先も黄金色)、あちこちの芝生エリアで群れとなっていたツグミは、下面が真っ黒な個体、黒色斑のある個体、上面の褐色が淡い雌個体と実にいろいろでした。(写真)2024年4月18日撮影(参考:黒い部分の多いキビタキと褐色の個体)岡久(2015)はキビタキの生態などの知見を整理し紹介しています。越冬地で多くの羽を換羽した黒色の個体は体重が軽く、一方あまり換羽していない褐色の個体は体重が重い傾向にあると述べています。また、繁殖地では褐色の割合が高い個体ほど攻撃性が低く激しいオス間闘争を回避する傾向にあると記しています。(引用)岡久雄二.2015.キビタキ.Bird Research News Vol.12 No.6.p4-5.
2024.04.18
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柏の葉キャンパス駅近郊の調整池に暮らす鳥たちの暮らしを観察してきました。調整池の草むらに営巣したカイツブリは、成鳥2羽、ヒナ5羽の姿を観察。無事にヒナたちが育ったのよ万歳とばかりに親鳥が翼を広げて水面を移動。ヒナは、嘴が薄ピンクで首がとても細い個体、頭から頚のまだら模様も成長がすすむにつれて目立たなくなり、上面の羽毛が成鳥並みの色とふさふさになっている実にいろいろ。また、その近くにパンの幼鳥も顔を出しました。嘴のピンク色、腹部に縦斑(撮影した個体では腹部の記録はかなわず)を観察。このほか、アオサギの夏羽、全体に暗色に見える冬羽個体、商業施設の軒下の巣で誕生したヒナを育雛中のツバメ、眉斑が不明瞭で嘴が華奢なオオヨシキリ雌の姿を目撃したり、楽しい時間を過ごしました。なお、複数のねぐらを作っているヒメアマツバメの姿は観察できなかったものの、使っている痕跡があり、次回のお楽しみとなりました。(写真)2024年7月13日撮影
2024.07.13
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筑波山麓の神社を起点とする林道を探索した後、山麓にある建物に営巣しているコシアカツバメを観察しに出かけました。林道では、キビタキ、サンコウチョウといった夏鳥の鳴き声を聞き、山麓の建物ではコシアカツバメが11カ所以上に営巣をして出入りしていました。その一部はスズメが出入りしており、コシアカツバメとの間で巣の争奪が展開されていました。出入り口がとっくり型をした巣からコシアカツバメが顔を出して愛らしかったです。(写真)2023年5月24日撮影コシアカツバメの営巣場所は、撮影者が殺到すると市民の方に支障があることから地名などは非公開とさらてもらいます。
2023.05.24
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今シーズンの初認は3月25日で、48日目の朝となりました。6日以降、強風が吹き抜ける日が続き、造巣がストップしています。5日以前は雌が直立している木の枝に止まり長い枝を折り木の又に運搬していましたが、ほとんど行わなくなり、今朝はカラスの古巣と思われる中に雌が入る姿を目撃しました。雄も林の姿を現しましたが、雌と共に林の外に渡去。強風が体勢を安定できない要因となり、枝の運搬そのものを諦めたものと思われます。今朝、林に雌雄両方が姿を見せましたが、もう一度造巣をやり直すのか、風の影響を受けにくい林を探して造巣を最初からやり直すのか注目していきます。今朝は、待機しているポイントの近くの幹に人為的に持ち込まれた外来種アカボシゴマダラ春型(原産は中国)が登場し、樹液を吸汁する姿を観察。1998年に神奈川県で記録されて以来、南関東に定着したと言われています。在来種アカボシゴマダラは開発で生息地が減少しており、準絶滅危惧種に区分されています。かなり外来種と交雑しているのではと指摘されています。(写真)2026年5月12日撮影
2026.05.12
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例年カッコウ科の鳥類が渡りの途中に立ち寄るポイントがあります。今シーズン、三度目となりますが、現地を訪ねました。台風15号が明朝関東地方に接近する影響で、黒い雲が突然出現し小雨が少しだけありましたが、予報に反して曇りのお天気となりました。ツツドリの姿は、公園中央の枝にありました。上面に赤みのある赤色型で、下尾筒に横斑がありました。(ホトトギスでは下尾筒に横斑はなし)(写真)2019年9月8日撮影
2019.09.08
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鳥友からコサギの飾り羽について質問を受けました。コサギの羽毛について整理しました。参考となれば幸いです。繁殖期のコサギには頭部に2本程度の飾り羽と胸や背に飾り羽がのびています。独身の雄が背と胸につけている蓑毛(繁殖羽)をディスプレーのときに広げてのダンスお見事です。なお、非繁殖期で灰黄色だった嘴基部が赤色に変化し婚姻色と呼ばれます。(飾り羽について)飾り羽は正羽と呼ばれるもので、1本の軸を中心に膜のように広がる羽毛です。これに対してダウンのような軸がない羽毛は綿羽と呼ばれます。(羽毛の種類)コサギの羽毛は正羽、綿羽、半綿羽(半正羽)、粉綿羽、糸状羽、剛毛羽の6種類から構成されています。正羽は,羽弁,羽軸,羽軸根(羽柄)で構成され、羽には分岐構造がある点で動物の毛髪と異なります。(写真)一枚目:飾り羽が長いコサギ、2022年3月21日谷津干潟二枚目:蓑毛と嘴基部がピンク色の婚姻色となったコサギ、2015年5月31日越谷市三枚目:上から見た蓑毛、2021年5月23日土浦市四枚目:後方から見た蓑毛、2021年5月23日土浦市五枚目:正面から見た蓑毛、2022年2月19日柏市六枚目:横方向から見たコサギ、2016年7月12日葛西臨海公園
2022.04.10
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茨城県北部の那珂川沿いにある林道を訪ねました。お目当てはサンコウチョウは、杉林の一角に雄2羽、雌1羽、別の林で雄が各2羽を発見しました。林の中をギッギッと濁った声を出してからツキヒホシ、ホイホイホイと囀りを繰り返していました。夏鳥以外では、ミヤマカワトンボがじっくり観察できるフィールドです。写真は雌個体で雄ほど翅は濃くなく、薄い褐色に濃い褐色の帯が目立つのが特徴です。腹部は雄ほど金属光沢は強くありません。(雄の翅は濃い褐色をしており、腹部は青味がかった金属光沢色)国内のカワトンボの中では最大で、威圧感がある大きさです。(写真)2022年6月10日撮影
2022.06.10
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昨日、手賀沼沿岸で複数のサシバを目にしました。3月下旬に姿を見かけた際には谷と水田が入り組んでいる谷津田の一角でカエルを採食していたのが昨日は親鳥2羽のうち1羽が捕獲してきたのがヘビで、もう一羽は巣近くの水田の電柱にとまって待ち伏せして捕獲していました。1977年からの手賀沼沿岸での観察ではネズミ、小鳥などを採食しているのも目撃しています。谷津田に生きる小動物がその採食対象となっていることを実感します。サシバの採食地点が季節で変化するという興味深い報告がありますので紹介します。東(2007)はサシバの分布、食性と採食行動、生態などについて調査結果と知見を整理して報告しています。採食対象としては、シマヘビやニホンカナヘビなどの爬虫類、トノサマガエルやニホンアカガエルなどの両生類、トノサマバッタやアブラゼミ、ヤママユガの幼虫などを見つけて飛びかかり、足で捕らえる。その他にはハタネズミやヒミズなどの小型哺乳類やスズメやホオジロなどの小鳥類、アメリカザリガニやサワガニなどの甲殻類などをあげています。つぎに、採食場所について「谷津田のある里山では、渡来直後から育雛期初期にかけて水田周辺で主にカエル類を採食するが、育雛期中期から後期にかけて採食場所がしだいに雑木林に移行し、それにともない昆虫類の採食割合が高まる。このように、季節の進行にともない採食場所を変えながらその時期に採食しやすい獲物を狩る」と興味深い内容を記しています。図示しているものを見ると、採食地点が5月上旬では畔・土手が約60%、5月下旬では畔・土手が約40%、雑木林が約40%、6月上旬では畔・水田が約80%、6月下旬では雑木林が約50%、7月上旬では雑木林が100%と結果となっています。(引用)東淳樹.2007.サシバ 食性と採食行動.Bird Research News Vol.4 No.5.p4-5.(写真)私のライブラリーよりモグラを採食している光景:2015年4月12日手賀沼沿岸、林のてっぺんに止まっていた光景:2018年7月8日手賀沼沿岸雑木林にとまっていた光景:2019年7月6日手賀沼沿岸
2023.06.02
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群馬県館林市内の遊水地にヨシゴイを観察しに出かけました。このフィールドのすごいところは、視線をガマやカヤツリグサにやるとヨシゴイの姿が見えるような環境にあることです。ヨシゴイが飛翔し着地する様子やガマなどのてっぺん近くで周囲を見渡すような表情をたっぷりと観察できました。雄成鳥の頭上が濃紺色で頭全体が青灰色、雌の首にある5本ほどの縦斑などの特徴を他地域よりもしっかり目撃できて大満足。(写真)2024年6月13日撮影
2024.06.13
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3週間ぶりに吉川市吉川美南西口の調整池を訪ねました。池に注ぎ込む水路が凍っている箇所が多く、いつも餌を物色しているコガモ、コサギ、ダイサギ、カワセミなどの姿はありませんでした。また、池の水面には若干のコガモ、ハシビロガモの姿を認めただけでした。それでも、池の浅瀬にはイソシギ、コチドリ、ダイサギ、コサギ、堤防の一角で日光浴をしていたハクセキレイ、葦原には30羽前後のスズメ成鳥たちが降り立つ姿を観察。中でもイソシギは、羽縁にまばらに白っぽさが認められ、夏羽の羽が擦れて黒い縞模様がある個体と比べるとかなり違った印象でした。参考として昨年8月28日に観察した折の夏羽の写真もアップします。また、コチドリはアイリングが淡く、羽縁がバフ色で上面に鱗のような模様がある若鳥が浅瀬をところ狭しと歩き回っていました。(写真)2025年1月14日撮影
2025.01.14
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(今シーズンからチョウゲンボウのマイホームは新しい場所へ移転)千葉県北西部に姿のあるチョウゲンボウを見に出かけました。2001年から一昨年まで22年間、使ってきた換気口に姿はなく、周囲を探索しました。北方向の商業ビルの屋上階にその姿を見つけました。巣があると思われる箇所にハシボソガラス、ハシブトガラスが接近すると猛スピードで追い払っていました。巣があると思われる箇所は、下から見上げるように観察するしか方法がなく、雛が孵化しているか、成鳥の様子を確かめることがかないません。(イソヒヨドリ雄のソングポスト周辺の攻防)帰り道には、チョウゲンボウの姿を目撃した隣駅の商業施設の最上階で子育てを目撃しているイソヒヨドリの姿を見に立ち寄りました。雄1羽で、羽繕いをしたり、羽毛の膨らませたりして比較的リラックスしている様子。しかし、今季は雄の姿を複数目撃しており、ソングポスト周辺に接近した雄を激しく追い払う行動を見せたり空中で蹴り合うような行動を目撃しています。複数の雄は、それぞれ高層建築物の一番高いところで囀っていることから、高い位置での囀りが縄張りの主張と防衛に欠かせない要素になっているような気がします。野外での出会いは、発見の連続です。(写真)2025年6月1日千葉県北西部で撮影
2025.06.01
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昨日7月10日手賀沼沿岸、6月29日柏の葉キャンパス駅近郊で亜種アカハラツバメ(Hirundo rustica saturata)と亜種ツバメ(Hirundo rustica gutturalis)の交雑と思われる個体を観察しました。2021年8月に手賀沼沿岸ではじめて亜種アカハラツバメ(Hirundo rustica saturata)を観察して以来、沿岸では昨シーズンまで4年連続で観察しています。永井(2014)が報告しているように、下面の赤味の濃淡は個体によって様々です。(1)下面の赤味が濃く、下尾筒にも赤味のある個体1枚目の写真は、2021年8月22日に手賀沼沿岸で観察した個体です。2枚目の写真は亜種ツバメですが、この個体と比べると下面の色の違いとアカハラツバメの胸の黒帯が太いのがわかります。3枚目の写真は、2022年8月11日に手賀沼沿岸で観察したアカハラツバメです。1枚目の個体と比べると尾が短く先端に丸みがある印象があり、雌個体ではと思われました。(2)下面の一部が白っぽさがある個体4枚目の写真は、2023年8月8日に手賀沼沿岸で観察したアカハラツバメです。1枚目の個体と比べると、下面に赤味がありますが、一部に白っぽさがあります。(3)下面が換羽中の個体5枚目の写真は、2024年7月29日に手賀沼沿岸で観察したアカハラツバメです。下面の羽根が換羽している最中でした。6枚目の個体は、2024年8月4日に手賀沼沿岸で観察したアカハラツバメです。同じ電線に止まっていたことや胸の黒帯の幅が同様だったなどから5枚目の個体の羽根が整ったものではないかと考えています。(4)亜種アカハラツバメと亜種ツバメの交雑個体7枚目の個体は、2025年6月29日柏の葉キャンパス駅近郊で観察した個体です。脇腹は赤錆色ですが、下面は白い部分が多い個体でした。8枚目の個体は、2025年7月10日手賀沼沿岸で観察した個体です。下面は白い地に赤茶の色がほんのりで、下尾筒が赤茶色でした。(引用)永井真人.2014.比べて識別 野鳥図鑑670.p100.文一総合出版.
2025.07.11
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オフィス近くの谷津田で冬になるとカワセミが姿を現します。今冬は2025年12月9日に姿を見かけて以来、成鳥雌個体が2026年1月31日までの期間、小さな池でエビ類を採餌する姿が観察できました。その後は、姿をみかけないことから近郊で繁殖行動に入った可能性があります。近郊地域を探してみると、北西方向に1.8kmところにある公園、北東に3.4kmのところにある公園でカワセミの姿を見つけています。谷津田で見かけていた個体と同一かどうかは、不明ですが、文献を調べてみると、遠く離れた場所から飛来している事例の報告があります。次のシーズンにむけての宿題です。(広範囲にわたる移動分散)カワセミは、数百メートルから1km程度を縄張りとしていると言われていますが、白井ほか(2023)が都内で調査した結果や知見を整理し報告している中に「皇居(千代田区)で標識個体した個体が24km 離れた清瀬市の金山緑地公園で見つかっていること、内田(2022)では8 月に埼玉県嵐山町で個体識別した幼鳥個体が10月に33km 離れた東京都東久留米市でみつかり越冬着したことが報告されている」と述べています。(カワセミの移動)笠原(2023)は、カワセミに関する調査結果や知見を移動整理し報告しています。その中で移動については、「鳥の移動には大きく3つある(中略)採食のための移動、親から独り立ちをした若鳥が生まれた場所から別の場所に移動をする分散、3つめは、季節的に移動をする渡り」と記しています。1961年から2011年の間に4049羽が標識され、最も移動距離が長かったのは静岡県田方郡で標識され同年9月14日に山梨県南都留郡で確認された個体で移動距離は47km、1995年9月2日に神奈川県相模原市で標識され、1年後の12月20日に東京都江東区で確認された個体で移動距離は45km、それ以外は20km以下だった旨を述べています。これまでの知見では、日本のカワセミはあまり長距離をしないとの結論となります。ただし、星(2022)が2021年、2022年に津軽半島で行った調査では初認が8月28日、終認が9月26日でカワセミが通過したと報告しています。北海道に生息しているカワセミ全てが津軽半島を経由して本州に渡っているのか、韓国などの国外まで越冬のために移動するのか興味がつきません。(引用)原 星一.2023.夜に渡る鳥の目視による種別カウント調査.pp12.白井 亮久・池原 満・村松 茂樹.2023.武蔵学園で一時的に保護されたカワセミの幼鳥、および濯川でのカワセミの採餌行動の記録.武蔵高等学校中学校紀要第7巻.p151-160.笠原里恵.2023.カワセミの暮らし.p140-145.緑書房.(写真)2025年12月9日、2026年1月21日、同年1月31日柏市内で撮影
2026.02.25
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下総台地の街で子育てをしているフクロウの様子を見に出かけました。ふわふわの幼綿羽に覆われている幼鳥と成鳥の姿を観察できました。幼鳥は、孵化後30日前後を巣内で過ごし誕生後約1ヶ月で羽が生え揃い、約2ヶ月で親鳥とほぼ同じ大きさとなりと言われています。止まり木に止まるのは3週目頃と聞いていますので、写真の個体は3週前後ではと思われます。成鳥の姿は幼鳥の頭上の枝にあり、最初はうとうとしていましたが、私の方に視線を向けた後に別の幼鳥の動きがあったのかその方向を凝視していました。人が見ることができる光の10分の10~100分の一の弱い光まで見ることができるフクロウのなせる技でした。このほか、成鳥のハート型の顔盤を縁どる毛には、人間が聞き耳を立てる時に耳の後ろに手をそえるような機能があると聞いています。(写真)2026年5月14日撮影
2026.05.14
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千葉県佐倉市にあるサギのコロニーの様子をでかけました。すでにアオサギはジュニアが大きく成長し親鳥と同程度の大きさになっていました。このほか、ダイサギ、コサギの姿を観察しました。このうち、今日は、ダイサギの亜種チュウダイサギの姿を見つけました。眼先が緑青色で脛がピンク色です。亜種ダイサギでは、眼先は緑青色ですが、脛は黒色です。(写真)2020年5月28日撮影
2020.05.28
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約二週間ぶりに柏の葉公園を訪ねました。県民プラザ前の調整池とその沿岸、さくらの広場、日本庭園前の調整池を見て回りました。県民プラザ前の調整池とその沿岸では、茂みの中で初列風切が黒褐色キビタキ雌が虫を捕食している姿を発見しました。また、調整池ではコガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、カルガモの姿がありました。このうち、オナガガモは、幼羽から第一回冬羽に換羽中のものと思われました。なお、キビタキと遭遇した際、虫を捕食していたポイントの上には大きな蜂の巣が存在しており、観察には注意が必要でした。(写真)2022年10月09日撮影
2022.10.09
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毎年、観察を続けているフクロウ、アオバズク、トラフズクに会いに出かけました。最初に立ちよったフクロウのジュニアが誕生した栃木県神社では巣穴からジュニアが顔を出すのが遅れていて観察がかなわず。でも境内でキビタキの姿を発見。し二番目に立ち寄った茨城県の神社では眼下を猫が通過した際にホーホーと鳴いてくれたのでその居場所を発見。最初はうとうとと居眠りしていたので観察していたのですが、こちらの気配が伝わったららしく起こしていまいました。ゴメン。三番目に立ちよったトラフズクの羽をやすめているエリアでは2羽の姿を発見。木の枝で全身がよく観察できない状況でしたが、羽づくろいの際に顔を少しだけ観察できました。(写真)2023年5月10日撮影
2023.05.10
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フィールドでカワウが翼を広げているのを指して、ポーズをとっていると市民の方が話しをしていらっしゃるのを耳にしました。しかし、その行動は、翼を広げて乾かしている行動です。カワウは潜水を繰り返して魚を捕獲しますが、羽はあまり水をはじきません。カワウは尾脂腺があまり発達していないので羽毛が水を吸いやすく羽毛のなかには空気を溜められないという特徴があります。山本(2008)が述べているように、水のしみこみやすい性質は体に働く浮力が減少し潜水する時のエネルギー量が少なくてすむというメリットがあります。その反面、水がしみこみやすい羽毛は保温性が悪いので水中での体温維持のため1日500gもの餌を必要となっています。(引用)山本麻希.2008.カワウってどんな鳥..全国内水面漁業協同組合連合会.pp49.(写真)2018年8月18日谷津干潟、2020年5月5日水元公園、2021年2月22日銚子市で撮影
2023.08.14
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橙色の喉とヒコリと一声出した後に長い節で囀るキビタキは、夏鳥の代表で、5月上旬にかけて飛来します。その囀りを聞くと初夏の訪れを実感します。雄成鳥と雄第一回夏羽の羽衣の違いし、齢と攻撃性、雄と雌の採餌行動に関するの報告の一部を紹介します。(雄成鳥と雄第一回夏羽)キビタキ成鳥は喉は橙色、眉斑、胸から腹、腰は黄色であるのに対して、キビタキ雄第一回夏羽(*)は喉の橙色は淡く全体的に淡く後頭と翼に褐色部がある点で異なります。また、光彩の色の変化について、岡久ほか(2011)がキビタキの羽衣の経年変化を調査し報告しています。報告では「虹彩の色は雄の齢によって有意に異なっていた(中略)第1回夏羽では全ての個体が灰色みを帯びた灰褐色の虹彩であった。また、第1回夏羽では全ての個体が褐色の虹彩をしていた。さらに第3回夏羽以降では強い赤みを帯びた赤褐色の個体が認められ一部は赤みの弱い褐色の個体があった」と述べています。(*)キビタキの雄では体羽が換羽し、初夏に見かけるあの鮮やかな色彩になります。初夏に見かける前年に生まれた鳥は第一回夏羽と表現されます。(齢による攻撃性)岡久(2015)が「越冬地で多くの羽を換羽した黒色の個体は体重が軽く、一方あまり換羽していない褐色の個体は体重が重い傾向にあることが分かってきた。若い個体にとって黒い羽を身にまとう事は換羽のためのエネルギー消費とった不利益がある(中略)褐色の割合が高い個体ほど攻撃性が低く、激しいオス間闘争を回避する傾向にある」と述べています。(キビタキの採餌行動での性差)岡久ほか(2012)は、山梨県で行ったキビタキについての調査結果を整理し報告しています。報告には「繁殖期におけるキビタキの採餌高は雌雄で異なり、かつ、植生に応じて性差の傾向が変化する」「キビタキの雄は植生に関わらず樹冠下部で囀り、なわばりの防衛のためにソングポストに留まっていた」、雌では「常緑針葉樹林では落葉広葉樹林より高い場所で採餌を行った」と記されています。つまり、雌は雄に比べて柔軟に環境に対応しているということになります。(引用)岡久雄二・小西広視・高木憲太郎・森本 元.2011.キビタキの雄の齢査定法の検討.鳥類標識誌第23巻.p12-18.岡久雄二1・森本 元・高木憲太郎.2012.キビタキFicedula narcissina の採餌行動の性差.日本鳥学会誌第61巻.p91-99.岡久雄二.2015.キビタキ Bird Research News Vol.12 No.6.p4-5.(写真)雄成鳥、1枚目:2024年4月18日都内、2枚目:2019年6月1日栃木県奥日光、雄第一回夏羽、3枚目:2015年5月23日栃木県奥日光、4枚目:2024年4月18日都内で観察・撮影
2026.05.01
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昨日、本日と野田市と流山市の境界に水田地帯でチドリ科ケリを観察しました。鳥友からケリの雌雄の識別について質問をもらいました。ケリは、雌雄で体の色に違いはなく、小翼羽と呼ばれる翼の一部(*)のサイズが違うだけの差しかありません。(*)人間の親指にあたる羽に翼爪(翼に爪がはえている)があり、標本の測定値で雄 5.08±1.35 mm、雌 3.69±0.54 mm で、それだけ着目すれば識別が可能のように感じます。ただし、野外で小翼羽に隠れている翼爪を観察することはまず不可能です。しかし、繁殖期だけに現れる嘴基部の黄色の肉塊の大きさに違いがあり、大きい個体が雄、そうでない個体が雌との指摘をしてくださっている方がおいでになります。https://bell3.blog.jp/archives/37958439.html(写真)2022年12月9日撮影
2022.12.09
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昨日雨が降り続きツミの様子を確認できませんでしたが、今日は曇りで蒸し暑い朝。現地を訪ねてみると、巣に雄が座り込んでおり、雌は巣の外にでかけていました。巣の大きさが少し大きくなっており、青葉も搬入していました。青葉は造巣している時期に搬入するのですが、今年はパターンの違いがあります。到着直後に雌が巣の下方向からすーと巣に入り、雄と巣の番を交代。いつもは巣に雌の姿、餌を持参した雄が雌に餌を受け渡した後に巣に入ります。それがいつもとは逆で、交代が瞬時に行われたのはなぜと思い、林の中を確かめるとオナガの巣が地面に落ちていて、卵も破壊されている状態を見つけました。たぶんカラスが襲撃して巣を破壊した可能性が高いものと思われました。カラスからの防御もあり、より俊敏に追尾できる雄が巣を見渡せる枝に移動したのだと思われました。その後、接近してくるキジバト、オナガ、カラスを全速力で追尾し追い払っていました。(ツミの捕獲している餌について)鳥友からツミが捕獲している獲物について質問をもらいました。今年の造巣場所ではまだ未確認ですが、従来見かけた獲物は、スズメが最も多く、ついでシジュウカラ、ムクドリ、オナガの順でした。ただし、シジュウカラは雛の成長期に多く捕獲し与えているのを見かけています。誕生から生育期は、誕生した雛に均等に量を与える必要があるので多く捕獲し与えているのではないかと思われます。アップした写真のうち、七枚目はスズメの頭を削ぎ落としてから解体していた時のもの、八枚目はオナガを捕獲し羽毛をむしりとり解体していた時のものです。(写真)一枚目から四枚目はツミ、五枚目、六枚目はオナガと巣と地面に落下していた卵の一部(写真の画面中央)です。いずれも2025年5月18日撮影
2025.05.18
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千葉県北西部に姿のあるチョウゲンボウを見に出かけました。前回、2001年から使ってきた換気口に姿がなく、巣を移転したと報告しましたが、今日現地を訪ねると3羽の幼鳥が換気口から姿を現しました。早合点したことを反省。3羽のうち、1羽は他の2羽より体が大きく、頭に綿羽(*)が残り、上面は暗色で褐色斑が太いことから雌個体と思われました。他の2羽は上面の色が確認できず性別は不明でした。周囲にハシボソガラスの姿が複数あり、体の大きな幼鳥はキイキイと鳴き声をあげて警戒している模様でした。ただし、一番大きな個体でも頭上付近まで羽を上げる動きは観察できませんでした。帰宅後、研究者に巣立ち可能なひなの大きさ、親鳥がヒナに給餌しなくなる時期について問い合わせをしました。すると、東京都と神奈川県にまたがる玉川学園で、ヒナの巣立ち時の行動について27年間観察した結果を報告している文献を紹介してもらいました。早速、紹介してもらった田淵(2013)の内容を見てみました。(巣立ちの日)1987年から2013年の平均では6月24日、最も早かったのは6月20日、最も遅かったのは6月25日と記されていました。(親鳥がヒナに給餌しなくなる時期)いずれの年においても親鳥が餌となるスズメなどを営巣場所に持ってこなくなったのは巣立ちの約7日前であることが明らかになったと報告されていました。(ヒナのキイキイとの鳴き声)キイキイと鳴きながら周囲のカラスを追い払う行為を繰り返していたとあり、ところは違っても同じ内容でした。(巣立ちが可能なヒナの大きさ)巣立ちが可能なヒナの大きさは、親鳥とほぼ同じであり、茶色をしていて羽を頭上付近まで大きく持ち上げることが可能になったヒナに限られると述べていました。(引用)田淵俊人.2013.玉川学園におけるチョウゲンボウのヒナの巣立ち.日本野鳥の会神奈川支部研究年報 第20集.p1-7.(写真)2025年6月15日撮影(*備考:綿羽と羽衣)雛の第一綿羽は白く、短くてまばらです。また、第二綿羽は長くて密であり、約8日齢で現れて上面は灰褐色で、下面は淡色です。若鳥は第2暦年で完全換羽してで成鳥の羽衣を獲得します。このため、若鳥の羽衣はないとされています。なお、第2回冬には体と翼の一部に幼羽を残しているのでこの点を観察できれば第2回冬を迎えた個体とわかります。
2025.06.15
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昨日、都内でムラサキサギを観察してきました。頭の長さに対して嘴が長く、首が細長いとリポートをさせてもらいました。近似種のアオサギと嘴の長さ、首の長さを比較してみました。(1)嘴峰の比較ムラサキサギ:嘴峰(しほう):120-141mm(清棲幸保(1952)で報告されている数値。注釈はないが成鳥のものと思われます)アオサギ:嘴峰(しほう):雄110-131mm 、雌101-123mm(上野裕介(2008)が報告している数値)*上記数値は成鳥のものであり、幼鳥は成鳥より有意に嘴峰長が短いことが前川・佐原(1996)で報告されています。公的な計測方法ではありませんが、写真データで嘴基部から眼の後端までの長さに対して嘴の長さの割合を算出してみると、ムラサキサギの若鳥の嘴は64%、アオサギ若鳥51%、アオサギ成鳥57%の結果です。ムラサキサギの嘴はアオサギ若鳥の130%前後長いとみることができます。(2)首の長さムラサキサギの写真(五枚目)とアオサギの写真(六枚目)を見比べてみると、ムラサキサギの首が細い印象を持ちます。しかし、数値は文献で示されておらず、どの程度細いか太いかを表現することができません。(3)下嘴の黄色清棲(1952)に上嘴の側縁(嘴(くちばし)の上側の側面)は黄色で、下嘴は黄土色と記載があります。昨日観察した個体でも下嘴の色が黄土色です。(用語について)嘴峰(しほう):嘴の基部から先端までの上側の縁のこと露出嘴峰:上嘴の基部、正中線上における羽毛の生え際までの直線距離標識調査では、上記のいずれかを報告することがルールとなっています。(引用)清棲幸保.1952.日本鳥類大図鑑.p503-504.大日本雄弁会講談社.前川 聡・佐原雄二.1996.アオサギの嘴峰長の齢による差と嘴峰長を用いた餌の大きさ判定法.p183-186.日本鳥学会誌.上野裕介.2008.アオサギ.Bird Research News Vol.5 No.9.p4-5.(写真)一枚目、二枚目、五枚目、七枚目:2025年8月11日都内三枚目:2024年7月13日柏市、四枚目:2023年5月2日我孫子市、六枚目:2021年11月4日手賀沼、七枚目:2020年9月13日手賀沼で撮影
2025.08.12
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ツミが飛来した林にでかけました。雌が枝にとまり周囲を見渡していましたが、雄の飛翔する姿が見えるとキーキーと鳴き声をあげて呼び寄せ、雄が降り立ちクウクウと声をだし雌を呼び寄せペアリング。そのあと、雄が上空を鳴きながら飛翔している姿を目撃しました。どうしてだろうと見上げていたら、ハイタカが飛翔しており追尾しているようでした、3月には2回姿を目撃していたものの、雌雄が同じ林にいるのは今日が初めてでした。ツミの繁殖ステージは、求愛期、造巣期、抱卵期、巣内育雛期、巣外育雛期に区分されます。今朝の行動は求愛期の段階と思われ今朝観察した林で造巣するかは今後注目です。(ハシブトガラスとの攻防)ツミの営巣に適した木はそれほど多くありません。しかし、近年、ハシブトガラスの営巣木が競合したり、近い状況が発生しています。ツミがシーズンになって姿を現すとカラスが生息している場合には林とその上空の制空権をカラスから奪取する光景を目撃します。奪取した後、造巣行動に入っています。ハシブトガラスは、人間が出すゴミに比例して個体数が増えることが知られています。カラスの個体数が増加しているエリアでは、ツミの造巣や産卵後の抱卵放棄となることが多い印象があります。今シーズンも造巣場所が決まったらその近隣住民の皆さんに協力をお願いしながら見守りをしていきます。(写真)2026年4月5日撮影
2026.04.05
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観察会の参加メンバーからスズガモとキンクロハジロの雌を識別する自信がなくてと相談を受けます。私の復習も兼ねて、画像とその違いを記します。一枚目と二枚目は、2017年に浦安市で撮影したスズガモです。スズガモの雌は、頭部に丸みがあり頭頂のピークが目よりも前にあります。くわえて、上面には虫食い状の斑があります。また、三枚目は、2016年10月に撮影したスズガモです。全体が淡い褐色で耳羽の部分が淡色のパッチがあることから雌の冬羽と思われます。これに対してキンクロハジロ(2017年2月都内浮間公園で撮影)は、冠羽が短いながらもあること、体下面は色が淡いのが特徴です。なお、最後の写真は、2017年12月に都内水元公園で撮影したものです。一見すると、下面の色が淡くキンクロハジロのようにも見えますが、嘴が黒いのでキンクロハジロの色と違いがあります。これらのことからキンクロハジロと他の潜水ガモの交雑個体と思われます。
2019.10.15
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一昨日、谷津干潟でオオメダイチドリ幼鳥との再会を楽しみました。観察した個体の特徴を復習してみました。(観察した個体について)一枚目、二枚目の写真が8日に観察した個体です。・長い嘴は黒色、足が緑ががった黒色に見えました。・嘴の長さは、嘴基部から眼の後端までの長さと同長かそれ以上に見えました。・各羽の羽縁が白くはっきりしていました。(幼鳥の特徴)・各羽の羽縁が白くはっきりしていること、雨覆の先の羽縁が尖って見えます。(メダイチドリは雨覆の先の羽縁に丸みがあります。写真三枚目、四枚目を参照)(幼鳥以外の個体)五枚目から七枚目の写真は、幼鳥以外の記録画像です。いずれも後頸は黒っぽくなっていますが、胸のオレンジ色が残っています。喉と胸の境の黒線がないことから成鳥雌個体が冬羽に換羽中の個体と思われます。(オオメダイチドリとメダイチドリの識別)(a)体の大きさで識別できるか図鑑によってはメダイチドリはオオメダイチドリより体が小さいと解説しているものも見受けますが、メダイチドリは数亜種が飛来していると言われており、オオメダイチドリより体の大きいものの存在を報告している研究者が存在します。(b)嘴の長さについてオオメダイチドリの嘴は長く(嘴基部から眼の後端までの長さと同長かそれ以上)で、メダイチドリは嘴が短く(嘴基部から眼の後端までの長さと同等かそれ以下)点との違いがあると解説している図鑑類が多いのですが、真横からでないと長さの把握は難しいので注意が必要です。(c)足の色についてオオメダイチドリの足の色は黄緑色のものが多いですが、黒っぽい個体も存在します。メダイチドリの足は淡色から黒っぽいものまで存在します。(写真)一枚目、二枚目:2025年8月8日谷津干潟、三枚目:2020年8月10日三番瀬、四枚目:2019年8月31日三番瀬、五枚目:2020年8月21日三番瀬、六枚目、七枚目:2017年8月11日谷津干潟で撮影
2025.08.10
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久しぶりに青空が広がり、風もないのでホームグランド手賀沼沿岸の猛禽類を探索しに出かけました。広大な水田地帯ではコチョウゲンボウ、ノスリ、チョウゲンボウ、トビの姿があり、それぞれが餌を採食している光景を見かけました。このほか、コブハクチョウが多数集まっているエリアにコハクチョウ2羽、手賀沼で標識を装着された2羽のコブハクチョウの姿を見かけました。葦原ではオオジュリンがチュィーンと鳴き声を披露したり、ふっくりしたツグミが休んでいたり、モズが遊歩道近くの木に飛来したり、縄張りの中を何度も移動するカワセミの姿がありました。なお、年明けまで滞在していたアカガシラサギの姿は確認できずでした。(写真)2023年1月20日
2023.01.20
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昨日、柏の葉キャンパス駅近くでイソヒヨドリ雌を目撃しました。観察した個体はアップした画像のように上面に青色味があり、雨覆に白い斑点はない、下面には赤色部分がないことから雌成鳥と思われました。柵の高いところにとまり、周囲を見渡したり、地面に降りて餌を物色したり行動を目撃しました。伊沢・松井(2011)が報告しているように、イソヒヨドリは一夫一妻制(まれに一夫二妻の場合)で、雄が周年なわばりを維持してなわばりの中の高い位置にとまってり見張りをし、抱卵は雌のみが行うと記しています。雄の姿が確認できないのでまだ抱卵に入っていないのか、雌単独なのか、または一夫ニ妻の雌なのかといろいろ頭を過りました。いずれにせよ、今後の観察が楽しみです。(写真)2023年3月20日撮影(引用)伊澤雅子・松井 晋.2011.イソヒヨドリ.Bird Research News Vol.8 No.8.p4-5.
2023.03.21
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朝から風速10mを超える強風が吹き荒れ、フィールドに出かけたものの、途中で断念しオフィスに戻りました。これから夏鳥たちとの出会いに備えて鳴き声や生態について予習。そのうち、全長が約10cmでキクイタダキと並んで,国内の最も小型な種であるミソサザイは、興味深い行動に関する行動が研究者により報告されており、一部を紹介します。(ミソサザイの興味深い行動・生態)(1)コケの上を跳ねていきながら餌探し齋藤(2016)が研究者の報告や知見を整理し述べています。その中に「暗い樹林の林床で採食し、樹木の根元や岩に生えたコケの上を跳ねていきながら、餌を探す。昆虫類を主食とし、甲虫類(ゴミムシ,コメツキムシ等),チョウ目(シャクトリガ等)、ハエ目(ハエの卵等)を食べる.また、クモの仲間も好んで採餌する」と記しています。枝を次々渡る姿は観察したことがありますが、跳ねる光景には遭遇したことがなく一度出会ってみたい光景です。(2)ミソサザイの沢の個体と山の個体斎藤(2016)は囀りについて「沢の個体は、山の個体と比べて大きな声でさえずり、(中略)山の個体のさえずりは、沢音が邪魔しないので、それほど大きな声でさえずる必要がなく音要素の周波数変調が多い(つまり複雑な歌)さえずりを持つことができる」と報告しています。(シジュウカラのさえずり)国立科学博物館(2009)は、東京の都市緑地22 箇所でシジュウカラのさえずりを調査し、騒音とさえずりの関係に関する報告をしています。報告では「騒音の大きな場所ほど最低周波数が高く、またさえずりが長くなっている」と記しています。(ミソサザイの一夫多妻)羽田・小堺(1971)は、長野県での調査結果で一夫一婦から一夫多妻、最多で一夫四妻を観察したと記しています。その後、惣田(2023)が京都府での調査結果を整理し、報告しています。「5羽の雄のうち2羽のメスを獲得できたのは1 羽だけで、他の3羽は一夫一妻であった」と述べています。くわえて、「生息地の標高に大きく影響を受ける(中略)木の根の間のくぼみや崖の表面など、地上からそれほど高くない場所に巣を作るため、営巣可能な場所は積雪に影響される可能性が高い」ことも記しています。つまり、ミソサザイの配偶システムは、生息環境の質が大きく関与しているとも読み取れるものと思います。(引用)齋藤 武馬・2026・ ミソサザイ Bird Reserch News Vol13 no7.p1-2.惣田彩可.2023.年間を通したミソサザイの生態に関する調査.2022 年度(第37 回)タカラ・ハーモニストファンド研究助成報告.pp15.(写真)一枚目:2010年5月15日栃木県、二枚目:2021年6月29日長野県上高地、三枚目:2022年5月26日長野県戸隠
2026.05.09
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9月に入ると、公園などにヒタキの仲間が次から次に飛来します。今日は、キビタキとオオルリの画像を比較し復習していました。一枚目からニ枚目はキビタキです。上面にオリーブ色がある成鳥雌、頭から上面は黄緑褐色、喉は黄色っぽくバフ色の翼帯があるなどから若鳥が冬羽に換羽している途中の個体です。三枚目と四枚目は2016年10月に撮影したオオルリです。キビタキよりも喉から胸に褐色味があり腹部は白い個体、頭は雌のように見えるけれど上面の青色が残っている雄個体です。なお、図鑑によっては、オオルリの雌は、キビタキと比べると枝に垂直に止まると記載しているものがありますが、記録した画像の個体は水平に止まっていました。むしろ、キビタキのほうが垂直に止まっていたという結果です。
2019.09.06
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神奈川県大磯町のアオバト飛来地を訪ねました。昼前の到着時間帯は、台風8号の影響もあり、やや波は高めでなかなかアオバトが磯に飛来してくれませんでした。しかし、12時半前後から13時半の時間帯では最大65羽の群れで飛来する姿を目撃できました。雄の小雨覆・中雨覆は赤紫色、雌は緑ががった色などの特徴をじっくりと観察。観察していたら気がついてことがあります。それは、下腹から下尾筒にかけての模様が雄のほうが太い縞模様で、雌は縞模様が細いことです。(写真)2021年7月26日撮影
2021.07.26
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同じような環境で観察することのあるコチドリとの識別について鳥友から質問をもらいました。2種の特徴を整理しました。(アイリング)イカルチドリは淡褐色のアイリングがあります。コチドリのように黄色が目立ちません。(上面)イカルチドリは全体に羽縁がバフ色ですが、コチドリは全体に羽縁が淡色です。(頭部)イカルチドリは前頭も褐色で不明瞭な淡褐色の眉斑があります。コチドリは額はバフ色で明瞭に眉斑もバフ色です。ほとんど見えない場合もあります。(胸帯)イカルチドリは褐色、コチドリは褐色で中央で切れている個体が多い傾向です。(その他)イカルチドリは尾が翼端よりも突き出ています。(コチドリ幼羽)コチドリ幼羽は淡褐色のアイリング、嘴も細めでイカルチドリの印象が似ています。しかし、胸帯は中央で切れています。(写真)イカルチドリ2022年12月茨城県菅生沼で撮影、コチドリ2020年3月手賀沼で撮影
2022.08.21
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鳥友から手賀沼沿岸ではかつてチュウサギが少ないと聞いていたが、その原因はどのようなところにあるのかと質問をもらいました。(明治時代から昭和初期のチュウサギがいなかった時代)我孫子市(1995)は、鳥類の観察記録などを整理し報告しています。その中でチュウサギは明治から昭和初期までは記録は認められなかったとし、1959年頃からまた記録されるようになったと報告しています。(手賀沼本体では観察されなくなった)手賀沼の鳥(2004)が報告しているように、手賀沼とその隣接する水田地帯でのチュウサギは通年姿が観察されるものの、年総個体数(1月から12月の個体数の合計)は1970年代5羽、1980年代6羽、1990年代10羽、2000年代7羽と非常に少ない状態が続ています。(チュウサギの減少の要因)益子(2014)は、文献に報告や知見、調査結果などを整理し報告しています。チュウサギの減少が著しいのは、「水田の圃場整備による餌生物の減少が一因と考えられている。(中略)水生の小動物を主食とするチュウサギは、整備済み水田で有意に少なかった」と報告しています。手賀沼沿岸には印西市と柏市の境界に広大な水田地帯存在していますが、整備済み水田(コンクリート製の用水路)であり、小動物の存在がほとんどないものと思われ、少なさの要因と考えられます。(引用)我孫子市.1995,我孫子市自然環境調査 鳥類調査報告.p61-62.手賀沼の鳥.2004.手賀沼の鳥Ⅱ.p190.我孫子野鳥を守る会.益子美由希.2014.チュウサギ.「準絶滅危惧種」の歴史といま.Bird Research News Vol.11 No.3.p4-5.(写真)私のライブラリーより2023年6月15日手賀沼沿岸で撮影
2023.06.22
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ヒナを確認してから23日目となりました。4羽のヒナがすべて巣立ちとなりました。とはいっても第三子、第四子はまだ巣の隣りの枝に移動しただけで雌が獲物を運搬して巣に帰還すると真っ先にかけつけています。最初に巣立ちした第一子は営巣木とは別の木の枝にその姿があり、この個体だけ雄が獲物を運搬して食べさせています。第二子は、巣とは第三子、第四子とは反対側の一角にその姿があります。(幼鳥の姿の違い)これまでヒナとしていたものを幼鳥(孵化後第一回冬羽まで)と呼ぶこととします。第一子は、一枚目から三枚目の写真の個体です。虹彩が薄青色で胸に縦斑、腹にハート型の斑があり、下面は白っぽいです。第二子から第四子の個体は、虹彩が青色がかった暗色で、下面は第一子と比べると褐色がかり、胸に縦斑、腹にハート型の斑があります。第三子は、目先から喉にかけて褐色味が強い印象です。ただし、幼鳥の雌雄の識別は大きさ以外には判断できないとされています。(写真)2023年6月23日撮影(巣はブラインドから撮影)
2023.06.23
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朝から青空が広がり、今秋のサシバの渡りがどうかと柏の葉公園、流山市運河周辺を見て歩きました。このうち、柏の葉公園上空でサシバが旋回している姿を発見。翼指5枚、写真でわかりにくさがあると思いますが喉中央に縦線、体下面に横斑があることから成鳥でした。公園内で例年ツツドリが立ち寄っていくエリアも探索してみましたが姿は確認できずでした。また、柏の葉近郊の調整池では、バンの若鳥が親鳥に連れられて池を移動している姿がありました。帰り道、立ち寄った流山市運河近郊の水田地帯では、台風影響で稲刈りがスタートしていました。ダイサギ、チュウサギがバッタ、イナゴを物色している姿を観察。(写真)2023年9月11日撮影
2023.09.11
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北西の風が吹き抜ける中、市川市の大町自然公園を訪ねました。お目当ては、ルリビタキ成鳥、若鳥などとの出会いです。長田谷津と呼ばれる細長い谷間の遊歩道をスタートした直後、成鳥雄が登場。上面の青さ、脇のオレンジ色、白色の眉斑をしっかりと観察てきました。餌をねらっている時は、藪にらみような表情を見せていました。遊歩道をさらに進むと上面の青色部分が少し黒っぽく見える第二回冬羽、全体は雌に似ていますが上面の褐色部に青色が混じる第一回冬羽個体と複数の個体を目撃しました。ここは、齢のいろいろを比較的近距離で観察できるので探索しがいがあります。このほか、水路沿いでアオサギ、ダイサギ、コゲラ、モズ、カケス、シジュウカラ、エナガ、メジロ、シロハラ、ツグミ、アオジの姿を観察しました。なお、月初めと耳にしていたウソは鳴き声、姿とも確認できずでした。(写真)2024年1月25日撮影
2024.01.25
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先日、渡良瀬遊水池周辺の冬鳥をリポートしましたが、鳥友からトラフズクはどんなもの餌にしているのかと質問をもらいました。渡良瀬遊水地のトラフズクについては、平野(2012)がペレット採集した結果を整理し報告しています。調査は2004年から2011年の間で、10月下旬から2月下旬にかけて行ったと述べています。渡良瀬遊水地の塒を利用しているトラフズクは、年による変動はあるものの7年間の合計の餌動物数によると、哺乳類が69.9%、鳥類が28.8%との結果と記しています。日本のトラフズクの冬期食性に占める鳥類の割合は最大9.6%から最小0%で、28.8%を占める渡良瀬の場合は著しく多い結果となっていると指摘しています。また、年によってその割合は著しい変動があったと報告しています。要因は、トラフズクは餌動物の生息数の変動などによって捕食が困難になると、主要な餌動物を別種に変更することが知られており、ネズミ類特にハタネズミの個体数の変動による可能性が高いと記しています。(引用)平野伸明.2012.渡良瀬遊水地におけるトラフズクの食性.日本鳥学会誌.第61巻.p130-136.(写真)2024年1月29日、2020年5月11日、2020年5月31日いずれも渡良瀬で撮影
2024.02.04
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大潮で干潮が12時前後と絶好の条件の習志野市谷津干潟を訪ねました。お目当てはオオソリハシシギ、トウネンの夏羽です。その姿は、京成バラ園前の干潟にありました。オオソリハシシギは顔から腹が赤褐色の雄夏羽、上面の各羽の羽軸と羽縁の色の差が明瞭な雌、背や翼の羽縁が白っぽい幼羽の姿を観察できました。また、トウネンは津田沼高校前の干潟の一角で寝込んでいましたがちようど起きてくれた瞬間を観察できました。頭部と上面の赤褐色には目をみはるばかりでした。その近くには、チュウシャクシギの姿、顔から胸にかけて白っぽいハマシギ夏羽、大好きなゴカイ類の探すのに歩き回るメダイチドリ、走り回って採餌していたキアシシギの姿がありました。(写真)2024年5月9日撮影
2024.05.09
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