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昨日、千葉県松戸市と埼玉県三郷市の境にある江戸川の土手沿い訪ね、ベニマシコをたっぷりと観察しました。雌の成鳥冬羽と雌第一回冬羽、雄成鳥の特徴について整理してみました。野外で出会った折のご参考となれば幸いです。(1)雌個体について一枚目は昨日観察した雌第一回冬羽と思われる個体です。羽色と翼帯がバフ色がかっています。下面には縦斑は目立ちませんでした。これに対して二枚目の写真は2016年3月に印旛沼で観察した雌成鳥冬羽です。こちらは、下面に縦斑があり、白い翼帯が目立ちます。三枚目の写真は2020年1月に印旛沼で観察した雌成鳥冬羽です。二枚目とは上面の羽色に違いがありますが、下面に縦斑があります。(2)雄個体について四枚目は、昨日観察した雄成鳥冬羽です。頭から上面に褐色味がありました。なお、腰は繁殖羽と同様の紅色でした。これ対して五枚目は2015年11月に野田市内で観察した雄成鳥冬羽です。上面に繁殖羽の紅色味が残っていました。
2022.01.25
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昨日、千葉県旭市飯岡漁港を訪ねたおり、ヒメウを見かけました。この個体について鳥友から年齢の識別について質問をもらいました。昨日観察した個体の顔を見てみると光沢がなく褐色味があり、若鳥でした。一枚目の写真が昨日観察した個体です。これに対して冬羽は二枚目、三枚目の写真でおわかりになると思いますが、若鳥よりも嘴が細い印象があり全身が黒く緑色の光沢があります。冬羽に対して成鳥繁殖羽は顔に赤い裸出部分があります。四枚目の写真が成鳥繁殖羽です。一枚目:2021年1月21日飯岡漁港で撮影二枚目:2015年2月28日銚子市川口で撮影三枚目:2019年2月17日銚子市第三漁港で撮影四枚目:2019年4月20日銚子市川口で撮影
2022.01.22
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鳥友から冬場の水辺などでホオジロ類やアトリ科の鳥を見かける機会が多いのに、図鑑にかかれているものは横向きの絵が多く子どもたちから正面の姿を比較した場合の違いを質問されていると問い合わせをもらいました。アトリ科ベニマシコ、ホオジロ科ホオジロ、ホオアカ、カシラダカ、ミヤマホオジロ、アオジ、オオジュリン、キガシラシトドの正面からの姿を比較したものを提供します。(1)ホオジロ下面が赤褐色で無斑なのが特徴です。(但し、赤褐色味が薄い個体もいます)(2)カシラダカ胸と胸側から脇腹に茶色の縦斑があります。(3)ホオアカ喉から胸が白く、胸にT字のように見える黒い模様があります。また、胸から腹は赤褐色がかっている個体とそうでないものがいます。(4)ミヤマホオジロ水辺の葦原ではあまり見かけたことはありませんが、参考としてアップします。アップした写真は筑波山で撮影したもので、雌個体です。頭の黄色味が不明瞭で、カシラダカに似ている見えることがあると思われますが、黄色味はクリーム色ではありません。(5)アオジ下面が黄色で、脇に黒い縦斑があります。(6)オオジュリン下面は白く、脇と胸の縦斑が多い印象があります。(7)キガシラシトド写真は2011年2月に松戸市で撮影した個体です。下面には目立った斑はありません。(8)ベニマシコ背、胸から腹にかけて黒い縦斑があります。
2022.01.18
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今冬は、定期的に足を運んでいるフィールドでアトリとよく遭遇します。アトリの雄成鳥繁殖羽、雄成鳥冬羽、雌成鳥冬羽、雌第一回冬羽、飛翔時に目立つ背から腰の白さを記録した写真をアップし、観察の際の参考となればと思いリポートします。一枚目は、2007年3月に柏市内布施弁天で撮影した雄成鳥繁殖羽です。頭から背が真っ黒で喉から嘴がオレンジ色です。二枚目は、2021年12月22日柏の葉公園で観察した雄成鳥冬羽です。頭はバフ色で黒色の羽がまじります。背は黒っぽく、風切は黒褐色です。三枚目は、柏市内の谷津田で観察した雌成鳥冬羽です。(右は雄成鳥冬羽)頭が灰褐色で、側頸は灰色、頭側線は後頚部までおよびます。四枚目と五枚目は、2015年1月に松戸市内の霊園で観察した個体と2019年2月に柏市内の大学構内で観察した雌第一回冬羽です。外側雨覆の羽縁に白い幼羽が残っています。六枚目は、2017年1月に柏市内大学構内で観察した雌成鳥冬羽の後からの姿です。背から腰が白いのがわかると思いますが、アトリが飛翔するとよく目立ちます。
2021.12.23
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松戸市内の小さな公園で観察会を開催した折、観察したジョウビタキについて背に赤褐色味がある縞模様がありましたが、以前水元公園の個体は背が黒かった、その差はどうしてですかと質問をもらいました。一枚目と二枚目は本日観察した個体です。頭部は銀色で背に褐色味があり、雨覆先端と風切羽縁にバフ色が見えます。これは、雄第一回冬羽の特徴です。雄成鳥冬羽は、背が黒く羽縁には褐色味はありません。三枚目と四枚目は、都内水元公園で観察した個体です。背は背が地がグレーで黒い部分が点在し、雨覆先端と風切羽縁が淡色に見えています。雄第一回冬羽から換羽している途中の個体だと思われます。五枚目は都内水元公園で観察した個体です。背が黒く、羽縁には褐色部はない雄成鳥冬羽と思われます。珍しい種類ではありませんが、身近なところに出現するジョウビタキもよく観察してみると、年齢を識別するポイントがあります。
2021.12.15
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昨日、茨城県南部の水田地帯に出かけた折、オオハヤブサを観察しました。(昨日観察した個体の特徴)頬ひげは、黒褐色の後頭部とつながり頭巾状に見えました。昨シーズン観察した皆さんが頭巾をかぶっているようと評されていたのはひげの幅が広く後頭部との間の白い羽毛の湾入(入り込み)が目立たないので頭巾をかぶっているように見えたものと思われます。また、胸から腹部はオレンジ色がかっていて腹部の横斑は太い印象でした。なお、腹にハート型の斑がありました。また、強い風の影響でバランスを崩した際に一瞬ですが、翼下面が暗色なのが見えました。(過去に実はオオハヤブサを観察)過去の撮影画像をおさらいしていましたら、2014年1月18日にさいたま市芝川調整池でオオハヤブサを観察していました。ほぼ今回と同様の外観的な特徴でした。(亜種ハヤブサと比較すると)アップした画像は、2019年1月に流山市で観察した亜種ハヤブサです。腹部の横斑はオオハヤブサと比べると細い印象です。また、2017年に茨城県西の洲干拓地で観察したハヤブサ雄成鳥は、オオハヤブサと比べると目の周りが黄色で目がぱっちりして見えました。(ハヤブサの亜種について)ハヤブサの亜種を文献で調べたところ、日本とシベリアに生息するのはFalco peregrinusでした。また、亜種ハヤブサのほか、6亜種でした。亜種オオハヤブサ(F.p.pealei)北千島からアリューシャン列島、北米太平洋岸に生息する亜種で亜種ハヤブサより少し大きくて上面が黒っぽく頬ひげが少し太く、頬後部に黒い縦斑、前頸から上胸にかけての縦斑が目立つ。亜種シマハヤブサ(F.p.furuitii)亜種ハヤブサに比べて少し小さく上面が黒く、胸から腹がオレンジ色で脇が灰色。亜種シベリアハヤブサ(F.p.harterti)頬ひげと脇の横斑が少し太く、上面の黒色横斑の幅が広い。上面全体が黒っぽく見え、胸から腹が紅色を帯びる。亜種ウスハヤブサ(F.p.calidus)、亜種ツンドラハヤブサ(F.p.tundrius)上面が淡色で頬ひげ状パッチが細い。亜種アメリカハヤブサ(F.p.anatum)ひげ状パッチが著しく太く頬後部が黒っぽく、頭から顔全体が黒く見える。
2021.12.05
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昨日、印旛沼で観察したトモエガモ、ヨシガモ、コガモの写真を比較してみました。それぞれの特徴を整理しました。あわせて、オナガガモの謎の個体を紹介します。一枚目は、トモエガモです。嘴は黒く、嘴の付け根に白い斑があり、肩羽の先端が尖っていました。二枚目は、ヨシガモです。嘴は黒く、頭には目立つ模様はなく、胸から腹にかけての斑は大きいので雌の非生殖羽と思われます。三列風切が飾り羽状となっていてその基部は淡色です。また、後頭部は他のカモ類より長めです。三枚目は、コガモです。頭に過眼線と不明瞭に眉斑がありました。肩羽と脇の羽が尖り気味で、嘴基部側面が黄色なので雌幼羽ではと思いました。なお、全長で比較すると、コガモ38cm>トモエガモ40cm>ヨシガモ48cm
2021.11.29
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一昨日、昨日と宮城県蕪栗沼でヘラサギを観察してきたことをリポートしましたら、その嘴の付け根の色、成鳥と若鳥の識別について質問をもらいました。この点とヘラサギの餌のとり方について報告します。(嘴の付け根の色)嘴の付け根下部にかけて毛が生えていないので黄色(オレンジ色)に見えます。成鳥夏羽の首の下部辺りにある毛が黄色ですが、この部分は冬羽では消えます。(個体識別)ヘラサギの幼鳥または若鳥は、嘴は肉色をしています。成鳥の嘴はクチバシは大部分が黒色です。また、成鳥は、しゃもじ状のくちばしにあるしわのパターンが違うことが知られています。この部分を記録できれば個体識別は可能となります。特に、標識をつけていない個体同士の識別では有効だと思います。(餌のとり方)今回は、浅瀬を歩きながら足を動かして魚を追い詰めている光景や嘴を開けっぱなしにして水面をあるきながら餌を探している姿を目撃しました。このほか、2018年12月には沼を歩きながら、石ころをけるように足を使い獲物を追い出す光景を目撃しました。
2021.11.27
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20日にホームグランド手賀沼でトモエガモを観察したことをリポートしましたが、その羽色を復習してみました。参考となれば幸いです。一枚目は2012年10月に渡良瀬で見かけた幼羽です。脇の羽はV字に尖り、胸から腹にかけて小斑が密に並んでいました。二枚目と三枚目は、2018年1月に手賀沼で観察した雌非繁殖羽です。脇の羽に丸みがあり幅があり、白い腹、胸から腹にかけての斑はまばらです。四枚目と五枚目は、2020年11月印西市で観察した雄エクリプスです。頭部が雌や幼羽と比べて暗色で長めの肩羽があります。六枚目は雄エクリプス羽が生殖羽に換羽している個体です。2018年12月手賀沼で観察しました。脇にエクリプス羽が残っています。換羽が遅い個体は幼鳥と考えられますが、手賀沼や印旛沼、茨城県神之池などのトモエガモの越冬地で観察していると年明けの2月頃までエクリプス羽が残るものを見かけます。七枚目は、2019年12月に手賀沼で観察した雄生殖羽です。3色の肩羽が長く垂れ下がります。
2021.11.22
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各地にアオジが飛来したとニュースを耳にするようになりました。アオジの羽色について復習してみました。一枚目の写真は、2020年2月さいたま市で撮影した個体です。全体的に淡色で目の上後方の側頭線と顎線は黄色っぽい印象でした。またこの個体は腹部の黄色味も淡い印象があり、第一回冬羽ではないかと思いました。二枚目は、2020年1月に松戸市で撮影した個体です。上嘴は黒く、下嘴は肉色、頭部は濃い灰色、体上面は茶褐色で背には黒い縦線があります。雄成鳥と思われます。三枚目も雄成鳥と思われる個体です。2018年1月に野田市で撮影しました。四枚目は202012月に松戸市で撮影した個体です。目の上後方の側頭線と黄色部がはっきりとしています。成鳥夏羽雄と比べると色はやや淡い印象があるので成鳥冬羽の雄と思われます。四枚目は2020年7月に長野県で撮影した雄成鳥生殖羽です。眼先が広く黒く、上嘴は黒色で下嘴はピンク色です。下面の黄緑色が鮮やかで、雄個体と思われます。なお、眉斑、後頸が灰色で頭に緑色味がなく、下面が白っぽい亜種シベリアアオジが国内に飛来しているのではと耳にしています。嘴が黄色く胸以下が白い亜種アオジと亜種シベリアアオジの中間的なものもいると聞いていますので、アオジと出会った際には注意が必要です。
2021.11.03
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昨日、佐倉市にある美術館の庭園でオシドリを観察してきました。オシドリの群れでは雄がほとんどを占め、雌は成鳥のみでした。鳥友から雌成鳥と幼羽、幼羽から第一回生殖羽に換羽している個体について、その識別のポイントについて質問をもらいました。参考となればと思い、画像と特徴を整理してみました。一枚目は、2016年11月に同地で観察した個体です。脇の淡色斑が丸いのがおわかりいただけるものと思います。丸いのは雌成鳥のみですので、この点を観察できれば成鳥と幼羽の識別ができます。二枚目は、2018年11月に同地で観察した個体です。雨覆羽先がバフ色の斑がありますので雌幼羽が第一回生殖羽に換羽している個体と思われます。三枚目は、2016年11月に同地で観察した個体です。この個体はも嘴が鉛色で基部がピンク色です。脇の淡色斑は丸みがなく細いので幼羽と思われます。
2021.10.24
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手賀沼沿岸に9月17日にノビタキが飛来したといつも楽しみにしている方のブログにニュースが掲載されていました。昨日、そのニュースが頭にあったので手賀沼を訪ねました。あいにく、風が強く、ノビタキは草の中に潜んでいたと思われ、次のお楽しみとなりました。これまで、手賀沼沿岸で見かけたノビタキの羽色のいろいろを復習してみました。一枚目は2018年9月に観察した個体です。頭部や上面の黒味が強いので雄成冬羽と思われます。二枚目は2018年10月観察した個体です。頭部の黒味は抜けていますが、体下面のオレンジ色がかなり濃いので雄成鳥冬羽と思われます。三枚目は、2018年9月に観察した個体です。頭部に褐色味があり、眉斑が白っぽく、背や肩羽に黒斑が点在していることなどから雌第一回冬羽ではないかと思われます。四枚目は2017年10月に観察した個体です。頭部に少し黒味が出てきていて眉斑は白くないこと、背と肩羽に黒班があることから雌の第一回冬羽が第二回目に換羽しつつある個体では思います。五枚目は、2015年にさいたま市で撮影した個体です。喉の黒味があり、下面のオレンジ色が強いことから雄成鳥冬羽と思われます。(雌成鳥冬羽では喉は黒くありません)手賀沼での撮影ではありませんが参考としてアップしました。
2021.09.20
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昨日、成田市近郊でエゾビタキと出会いました。胸と胸側から脇腹に暗褐色の縦斑がありますが、その模様の具合に違いがあることに気がつきました。たかがエゾビタキ、されどエゾビタキという思いで復習してみました。(暗褐色の縦斑のまばらな個体)一枚目と二枚目は、到着直後に観察した個体です。頭から上面は黒っぽい褐色で目先と顎線の部分は白っぽく、体下面は白く胸と胸側から脇腹に暗褐色の縦斑があります。これに対して、三枚目と四枚目は同地で2020年の同時期に観察した個体ですが、一枚目と二枚目と比べると縦斑がまばらな印象があります。この点については、いくつかの文献で若鳥では成鳥より太くて明瞭な縦斑があり、翼(肩羽、雨覆い先端)や上尾筒に目立つ白斑があるものを若鳥と報告しています。五枚目は2018年9月に柏市内で観察した個体です。この個体も縦斑が太く、翼などに白斑があるので若鳥と思われます。
2021.09.09
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自然環境下でのカモ科の鳥類は他の鳥類に比較すると交雑しやすいとされます。しかし、鳥類でやみくもに交雑が発生しているかといえばそうではなく、あくまでカモが他の鳥類よりも観察されやすい仲間で、出会う確率が高いと拙宅の亭主から聞きました。いくつかの交雑した個体の画像を紹介させてもらいます。秋の長雨の中、カモ科の復習として活用いただけたら幸いです。(1)ヒドリガモとアメリカヒドリの交雑画像は2006年12月に茨城県土浦市で撮影したヒドリガモとアメリカヒドリの交雑個体です。頭部には眼の周囲から後頭にかけて緑色の帯があります。しかし、頭部は赤褐色がかり頭部がクリーム色のアメリカヒドリとは違いがあります。また、胸に赤みがあり、違いがあります。(2)コガモの交雑画像は2019年11月に茨城県神栖市で撮影した個体です。頭部はコガモの頭部の色に似ています。また、上面は褐色味があり、脇には幼羽が換羽した羽のように見えています。(3)アイガモ画像は2006年10月に柏市で撮影した個体です。全体的にはカルガモ似ですが、脇や肩羽が丸みがあり、マガモの雌に似ています。(4)オナガガモ雌の雄化個体画像は2013年茨城県坂東市で撮影したオナガガモです。一見すると、雄に見えますが、嘴が黒色で雄の嘴の特徴である側面が青灰色は認められず、眼の後方がチョコレート色の広い帯になっていること、尾は雄のように長く伸びています。くわえて、体側面に太い波状の斑があります。交雑ではありませんが、何らかの要因で雌が雄化したものと思います。
2021.09.03
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湖沼には、コガモ、ヒドリガモ、ハシビロガモが比較的早い時期に飛来します。このうち、ハシビロガモはエクリプスから生殖羽に変化していく途中ではいろいろな羽色のものを見かけます。不勉強も顧みず、過去に観察したハシビロガモを復習したものを提供します。一枚目は2009年11月に千葉県成田市で観察した個体です。全体が暗色で嘴は橙色がベースでところどころ黒色部が見受けられました。また、虹彩は黄色味がかった橙色で、三列風切は黒くて緑がかっていました。これらの特徴から雄幼羽のエクリプスと思われました。二枚目は一枚目と同地で2017年10月に観察した個体です。こちらの写真のほうが三列風切が黒くて緑がかっている点を理解しやすいと思ったのでアップしました。三枚目は2011年2月に茨城県土浦市で観察した個体です。三列風切り白い軸斑が羽先に突き抜けていること、脇の最も上列は丸みがある等が特徴です。雄エクリプスが生殖羽に換羽しているものと思われました。四枚目は2020年12月に成田市で観察した個体で、三枚目と同様の雄エクリプスが生殖羽に換羽しているものと思われました。ただし、こちらは、頭部が真っ黒で虹彩は黄色、上面は黒っぽく見えました。五枚目は2018年1月に市川市で観察した個体です。橙色の嘴に小さな黒班があり、脇の羽は丸みがあり雌の非生殖羽と思われました。
2021.09.02
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28日に浮島で出会ったキリアイについて、過去の画像を含めて復習していました。眉斑・側頭線・頭央線があり、白い眉斑が2本あるように見える独特の顔つき、背中のV字状の白帯、嘴先端が下の曲がっている点など特徴がはっきりしているので比較的覚えやすい種類です。一枚目、二枚目は、28日に出会った個体です。額から頭頂、後頭、頭側線、目先が黒褐色に見えました。上面は黒っぽく羽縁が白くて背に褐色味があることから幼鳥と思われました。これに対して三枚目の個体は2016年9月に三番瀬で観察した個体です。こちらは、上面は一枚目、二枚目のような上面の赤褐色ではなく、黒味がかった印象がありました。くわえて、胸から脇にかけてはっきりと縦斑がありました。この特徴から成鳥夏羽後期のものと思われました。四枚目、五枚目は谷津干潟で2012年9月、2015年9月に観察した個体です。こちらは、浮島で出会った個体とほぼ同様の特徴の幼鳥です。(参考:学名に表現されている嘴の形)学名のLimicola falcinellusの属名は泥に住むもの、種小名は小さな鎌の意味だそうで命名者も谷津干潟のような環境で特徴的な嘴の形に着目したのだろうなと思いをはせました。
2021.08.30
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あと少しで9月を迎えます。ホームグランド手賀沼にはそろそろコガモが飛来する時期となります。コガモの雄生殖羽、雌の非繁殖羽、雄のエクリプス、エクリプス羽から生殖羽に換羽している途中の写真などを復習してみました。これからのご参考となれば幸いです。一枚目は2020年12月に記録した雄生殖羽です。嘴が黒く、目の周囲から後頸にかけて緑色の帯、下尾筒が黒く、両側に黄色の三角マークがあります。撮影した個体は、体の中央に出る平行な白線がまだなく、エクリプスの肩羽がまだ残っています。二枚目は、2020年1月に撮影した雌非繁殖羽です。嘴は真っ黒となっており、脇の羽が幼羽に比べて丸みがあります。さらに、最外三列風切に黒条があり、アメリカコガモとの識別でのポイントです。三枚目は、2008年9月に観察した雌エクリプス羽です。嘴基部側面が黄色で、上面に褐色味があり淡色の羽縁があります。四枚目は2020年10月に観察した雄エクリプス羽です。肩羽の斑は横斑の傾向があり、エクリプスが生殖羽に換羽中の個体です。五枚目は2019年11月に観察した雄エクリプス羽が生殖羽に換羽中のものです。六枚目は、2019年9月に観察した飛来したばかりの時期の個体です。右端にシマアジのエクリプスが偶然写っています。
2021.08.27
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干潟でダイゼンをよく観察してみると、腹部が白い冬羽と顔や胸、腹などの一部に黒い部分が残っている個体、ほとんど黒くなっているのに多少白い部分が残っている個体とじつにいろいろです。ダイゼンの羽毛は、背と腹部はほぼ同時に換羽すると聞いたことがあります。一枚目は、2021年4月に三番瀬で観察した冬羽です。頭部は褐色では、背は白地に褐色の斑があり、まだら模様をしています。このほか、腹に薄い横縞があるほかは白色です。二枚目は2018年8月に三番瀬で観察した個体です。上面は褐色色で下面に黒色が残っていました。夏羽から冬羽に換羽中のものです。三枚目は2015年8月に谷津干潟で観察した個体です。夏羽と夏羽から冬羽に換羽がはじまった個体の両方を一緒に記録できた一枚です。四枚目は、2017年4月に谷津で観察した個体です。冬羽が夏羽に換羽している途中です。頭が白っぽくなりつつあります。五枚目2018年5月に谷津で観察した成鳥夏羽です。頭が真っ白になっっています。六枚目は2018年8月に三番瀬で観察した成鳥夏羽です。こちらは、頭頂は真っ白でなくまだら模様で、上面の白黒模様が印象的です。最後は、2020年1月に三番瀬で観察した若鳥です。各羽の羽縁が白色で、胸に細かい斑があるので第一回冬羽と思いました。
2021.08.16
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今朝も雨ふりです。フィールドに出かけられないので、過去に撮影した杜鵑類の画像を復習をしていました。杜鵑類(*)は、お盆明けから9月にかけて飛来します。モンクロシャチホコという蛾の仲間の幼虫を食べるために桜の木に飛来します。そこかしこに姿を見かけますし、地面を這い下り道を歩く姿も見かけます。体を反り返す姿がシャチホコに似ていること、成虫に黒い紋があるのでその名がついたとも言われています。なお、モンクロシャチホコは人間には無害な存在ですから農薬で駆除する必要はないと専門家の皆さんが見解を示しています。さて、カッコウとツツドリの画像を示しながら、特徴を案内します。一枚目と二枚目は2017年9月に野田市で観察したカッコウです。頭から背、上尾筒に至るまで褐色味があるように見えました。一瞬背ホトトギスの第一回夏羽ではと思いましたが、後頭部に白斑が目立つのでカッコウの若鳥でした。三枚目、四枚目は2016年8月と9月に観察したツツドリです。下面は白くて太めの横斑があり、下尾筒に横斑がありました。五枚目、六枚目は2015年9月野田市、2019年9月都内で観察したツツドリ赤色型です。体上面に赤みのある褐色が印象的です。最後の写真は、2016年8月に野田市で観察したツツドリ成鳥の雄個体です。上面から胸上部までは暗青灰色で胸から腹にかけて太い横斑がありました。なお。この個体では下尾筒の横斑はほとんどありませんでした。(カッコウの胸から腹にかけての横斑は細い)(*)「トケン(杜鵑)」とはホトトギスを指した呼び方です。現在はカッコウ科と言われているこの仲間の古い呼び方です。
2021.08.15
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13日から本格的に降り出した雨は来週半ばまで続きそうで、シギ・チドリシーズンなのに出会うことがかないません。12日に三番瀬で観察したオオソリハシシギ、これまで記録できた夏羽、冬羽、若鳥などの羽色のいろいろを復習していました。一枚目は2021年4月に観察した夏羽です。雌に比較すると嘴が短めで頭部から下面にかけて赤褐色です。嘴基部が黒っぽくなります。二枚目は、2021年8月に観察した冬羽に換羽中の個体です。上面の大方が灰褐色で、軸斑が目立っています。三枚目は2020年8月に観察した夏羽が少し残っていますが、もう少しで冬羽に換羽する個体です。四枚目は2019年8月に観察した若鳥です。体全体が黄褐色がかっていて翼の羽縁は成鳥と比べて白っぽいです。この個体は嘴が短めに見えるので雄ではないかと思います。五枚目は2017年8月に観察した若鳥です。喉と眉斑は白く、肩羽、三列風切、雨覆に黒褐色の軸斑と白斑があります。六枚目と七枚目は2021年8月に観察した個体です。体下面に赤褐色味が残る夏羽から冬羽に換羽中のものです。七枚目は、尾羽に黒褐色の横斑があるのがわかる角度のものです。なお、東シベリアに生息する亜種コシジロオオソリハシシギ(L.I.menzbieri)は上尾筒から背が白いのが特徴です。拙宅の亭主によると、国内に飛来している可能性が高いのだそうです。
2021.08.14
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昨日、三番瀬でシギ・チドリに出会いました。ブログを見た鳥友からソリハシシギの夏羽はよく見るけれど、冬羽または夏羽から冬羽の換羽したものはあまり見かけないが識別について教えてほしいとメッセージをもらいました。一枚目は昨日観察した個体です。肩羽の上列の軸斑が太く、重なっているので上面に2本黒線があるように見えるとされる部分です。嘴が黒く基部が山吹色で、体に比較して長く上に反っています。二枚目は2018年9月に谷津干潟で観察した個体です。胸に細い縦斑がないことから成鳥と思われますが、肩羽上列の軸斑の太いものはわからなかったので夏羽から冬羽に換羽しつつあるものと思います。詳しくご存知の方がいらっしゃればご教示ください。三枚目は2012年9月に三番瀬で観察した個体です。上面に淡灰褐色の羽が出始めています。本来は完全に冬羽となった画像があればいいのですが、披露できるものがないのでアップします。
2021.08.12
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株式会社カンゼンから築山和好さんの「にっぽんのシギ・チドリ」が発売されました。今朝、書籍を入手し内容を拝見しました。一冊の書籍をつくる写真撮影、キャプションの作成、さぞや大変だったものと思います。さて、その内容のうち、鳥友からメダイチドリの年齢と羽色について質問をもらいました。というのも、築山さんの書籍にあるメダイチドリ冬羽とあるけれど、若鳥だと思うと由。早速、メダイチドリについての画像データを見ながら年齢と羽色のいろいろについて整理してみました。一枚目は、2016年9月に三番瀬で観察した若鳥と思われる個体です。足は黄緑色で嘴は太く、上面は淡褐色で翼の羽縁がバフ色で鱗状です。二枚目は2017年9月に三番瀬で観察した夏羽から冬羽に換羽中の個体です。過眼線に黒味が残り、胸に橙色が残っています。三枚目は2020年8月に三番瀬で観察した夏羽から冬羽の換羽中の個体です。こちらは、二枚目よりも夏羽が多く残っています。四枚目は6日の三番瀬で観察した個体です。夏羽から冬羽に換羽がはじまった個体ではと思います。五枚目は2021年4月に三番瀬で観察した夏羽です。額は白く、前頭と過眼線は黒く、前頭から眉斑状赤褐色となっていました。足は黒色でした。六枚目は、2014年8月に三番瀬で観察したシロチドリ幼羽ではと思う個体です。メダイチドリのように嘴が長いのですが、眉斑がメダイチドリとは違うこと、後頭が白いのでシロチドリではと思っています。
2021.08.09
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昨晩から日本に接近してきた台風10号の影響で、フィールドに出かけられないので6日に訪ねた折、出会ったコアジサシの羽色のいろいろを復習していました。成鳥夏羽、成鳥冬羽、幼羽の画像をアップし、特徴を整理してみました。案外、野外で出会う個体は、図鑑の説明と違う個体を見つけたり、楽しいものです。夏羽は足が橙色または赤っぽい褐色、成鳥夏羽は黄色の嘴と嘴先端が黒色、他のアジサシ類に比べて尾が長いのが特徴です。(2018年7月茨城県波崎、2017年7月江戸川区葛西で撮影)冬羽は眼の後ろから後頭部が黒く、頭頂部にはごま塩状の斑は目立ちません。また、過眼線は嘴までは届きません。(2021年8月三番瀬、2020年8月三番瀬で撮影)幼羽は、嘴と足は黄色味を帯びるものが多い印象ですが、最後の写真のようにややピンク色を帯びた個体も見かけます。お誕生から日が浅い個体では翼の褐色の幼羽が大半を占め、成長と共にグレーの羽が増えてきます。(2011年8月葛西で撮影、2017年7月葛西で撮影)
2021.08.08
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昨日、ホームグランド手賀沼沿岸をシギ・チドリを探して探索しました。上面に全体的に黄色味があり、頭の白色部が眉斑から脇まで及ぶ夏羽個体、上面に黄色味がありますが、下面に黒い羽が点在する冬羽から夏羽に換羽中の個体、冬羽から夏羽に移行している個体としっかり観察するといろいろな個体がいるのに気がつきます。(写真)2021年5月9日撮影
2021.05.10
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朝から雨降りでフィードに出かけられないので、過去の画像を整理し復習していました。たまたま、カモの仲間、オオホシハジロの画像に目が止まりました。参考情報として提供します。北米に生息するオオホシハジロは、稀に関東圏にも飛来します。かつては、茨城県涸沼に連続して飛来し、拙宅の亭主とその都度出かけて観察をしたものです。ところが、1990年代以降姿を見かけなくなり、関東圏では会えなくなっていました。ところが、2016年2月に埼玉県さいたま市、東京都北区に飛来し再会をはたしました。その後、2020年秋に柏市柏の葉公園に飛来したとニュースを耳にし、出かけましたが会えずでした。一枚目と二枚目の写真は、2016年2月にさいたま市彩湖で観察・撮影した個体です。嘴先端が細長く伸びる黒い嘴が印象的でした。嘴は先の尖った三角形に見えました。三枚目と四枚目は、東京都北区浮間公園で撮影した個体です。彩湖に飛来した個体と比べると、嘴先端部分がやや太めに見えました。五枚目は、昨年1月にホームグラウンド手賀沼で撮影したホシハジロです。雌2羽、雄1羽が写っていますが、左端の個体の嘴は先端が細く、オオホシハジロ似に見えますが体の大きさはホシハジロと変わりませんでした。
2021.01.23
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11日に渡良瀬遊水池近くのフィールドでトラフズクに出会ったことをリポートしました。羽色の淡いもの、褐色味の強いもの、羽角をたてているもの、立てていない個体と実にいろいろです。11日の観察した個体、同地で2017年6月に観察した個体と2016年1月に埼玉県と千葉県の境界で観察したものと2016年1月に東京都大田区で観察した個体の写真をアップします。11日の個体は全体に淡い色、2017年の個体もほぼ同様、これに対して2016年1月の埼玉県と千葉県の境目の個体と大田区で観察した個体は褐色味が強い個体でした。いくつかの文献では、淡い色で下面の縦斑が細いものを雄、褐色味が強く下面の縦斑が太いものを雌と記しているものがあります。そうしたことにそって復習してみると、写真一枚目、二枚目は雄個体、三枚目、四枚目は雌と考えて良いのと思っています。どなたか詳しい方がいらっしやればご教示ください。
2020.05.16
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昨日、手賀沼沿岸でノスリの成鳥ペアと若鳥の三羽が上空を飛翔していました。一枚目の写真はそのうちの一羽です。翼角周辺に黒班が目立ったことから成鳥雄と思われます。二枚目の写真は、2019年11月に手賀沼沿岸で撮影したものですが、一枚目と同様の特徴でやはり成鳥雄個体と思われます。三枚目は、2018年3月に茨城県稲敷市で撮影したものです。一枚目二枚目の個体と比較すると、違いがおわかりいたたげけものと思います。
2020.04.20
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昨日、埼玉県内の公園でヒレンジャクと出会いました。ヒレンジャクは、初列風切各羽の先端が白く、白色部に蝋状の付属物があり、雄成鳥と思われました。(雌は初列風切先端が外弁のみ白色)一方、キレンジャクは、次列風切の羽軸先端に赤い蝋状の付属物が見られます。ただし、蝋状の付属物がどうしてあるのか私は知識がなく、コメントできませんのであしからず。(撮影)2020年2月19日撮影、キレンジャクは2009年3月山梨県で撮影
2020.02.20
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