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久々にゲームの話題を。PS3に引き続き、XBOX360も更に本体価格引下げと、Wiiは別格として次世代機の行方はまだまだ混沌としているようであります。本体の性能が上がれば、多様な楽しみ方というのも存在して、現行機でも複数のバージョンがあるのは、取りあえず後発を買っておけばいい、という話でもないので実際ややこしいです。そんな私はWiiにはイマイチハード毎買ってもいいと思えるような作品を見出せず、PS3は経済的な理由で購入しかねているのですが、今回の値下げ発表もどうも中途半端というか、インパクトに欠けるような気がするのですね。そんなこんなで、年末商戦も、チマチマと散財して結局買えないような予感がするのですが、まぁ一旦それは置いておいてですね、珍しくフルプライスで発売日買い、しかも即プレイしてクリアしたという、私的には奇跡のような一品『ビューティフル塊魂』をご紹介します。私PS2版の初代も所有しているのですが、例によって積んでいる状態でありまして、実は本作がシリーズ初プレイであります。ポップなイメージのグラフィックでありながら、XBOX360の性能を発揮して非常に細かい部分まで作りこまれており、段々と塊を大きくしていって、視点が変わってくるのが非常に新鮮でした。若干ステージのボリュームが少ないような気がしますが、プレゼント、メイツの収集等、やり込みの要素も多く、何度でも挑戦したくなるような感じです。BGMには有名アーティストを採用!ってパッケージ裏にずらずらと載っているのですが、宇都宮隆、石川ひとみ、斉藤由貴、鈴木蘭々、平山あやと、カナーリ微妙かつマニアックなメンツであったり、王様のシニカルな口調といい、色んな意味で”狙ってる”作品であることは間違いないですが、イヤミなほどでもないです。ゲーム自体が面白いことは言うまでもないのですけど、本作がWiiでもPS3でもなく、XBOX360で発売されたという事実に注目したいですね。
Oct 26, 2007
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足掛け1年半に亘って続けてきたシリーズも、漸く3分の2を消化できました。もう何度となく繰り返していますが、本作に収められているエピソードのほとんどは、そのまま編集して1本の作品にできそうな程完成度が高いと思います。むしろ本作のためにここまで書いてきた観もあるので、達成感と共にモチベーションが下がるのがアレなんですが、取りあえずキリのいいところまで続ける気はありますけど、ペースは更に落ちそうです。まずは本編のエピソードのご紹介。通常よりも少しは力が入っていますのでご確認下さい。#47「幸福をねがう兄と妹 火花散る正剣邪剣」→リュウイチ、レイコの兄妹は、登山の途中で急な天候の変化に見舞われ、難を避けた 洞窟の中で不思議な剣を発見する。 それはマドーに伝わる邪剣、デビル剣(笑)であり、持つものには最強の力をもたらす という。 一方で、奥伊賀島に向かっていた伊賀電は、そこでイガクリスタルと共に消失したイガ 獅子の剣を発見。謎の人物からデビル剣の存在を聞かされる。 リュウイチはその剣を隠し、怪しい古物商と2億円で取引するつもりだとレイコの告げ たところ、猛反対され、一瞬警察へ届けることを約束するが、欲望に勝てず、次の日の 早朝、単独で交渉に向かってしまった。 兄がいないことに気付いたレイコは、友人の千秋のところへ相談に行き、伊賀電の知る こととなった。リュウイチを探す伊賀電が見たものは・・・。 番組初期(#5)のエピソードと極めて類似した内容の本編は、最後の通常エピソード にも関わらずあまり印象に残るデキではないと思われる。 イガ獅子の剣が出てくるタイミングも意味不明で整合性に欠けるので、正と邪の対比を 取って付けた観は否めない。 二刀流の殺陣は面白いが見どころはそれだけです。#48「ミミー」→コム長官の愛娘、ミミーは、ギャバンに会いに行く為に単独でバード星を出た。 その際、宇宙海賊ベムサソリの手にかかり、拉致されてしまった。 必死でミミーの行方を追うギャバン。しかしその足取りは杳として知れなかった。 やがて、幻夢城に連れてこられたことが判明。そしてマドーは、コム長官への復讐の為、 ミミーとガイラー将軍に強制的に結婚させることを計画。果たしてミミーの運命は・・・。 開始早々、コンバットスーツ姿のギャバンが拝めるのは嬉しいのですが、出てくるのは 最初だけ。共闘はもう少しお預けですw それにしても、ミミーの捜索に際し、実は本当に心配しているにしても、父親である コム長官に向かって「じゃじゃ馬」発言は穏当ではない気がするw 個人的なツボは、ガイラー将軍とミミーが今まさに結婚させられようとしている中継 映像を見て、いたたまれなくなったコム長官が席を外し、「代わってやりたい・・・」 と呟くところ。代わってやりたいってコム長官がガイラー将軍と結婚するって意味? シャリバンにミミーを救出され、未練タラタラなガイラー将軍がカワイイですw 脱出不可能って言う割には簡単に地球上にゲートがあったりと、セキュリティ面の向上 にもう少し力を注いだ方がいいと思います。 本編から最終回に至るまでのエピソードは、東映特撮史上においても屈指の名作ですが、 本編でミミーとシャリバンが接触するのは、ちゃんと次のエピソードの伏線になって います。続いて次回へ。#49「ガマゴン」→無事ミミーの救出に成功したシャリバンは、ミミーの透視能力でイガクリスタルと共に 消えたみゆきの行方を捜索していた。 やがてミミーが描き出した場所は、灯台のある海岸線。グランドバースのコンピューター から割り出した場所へ赴く伊賀電。 折りしもマドーでは、地球侵略の為にイガクリスタルの持つ力が不可欠と結論づけ、 ガイラー将軍、ドクターポルター、レイダーに、イガクリスタルを持ち帰った者に 大幹部の椅子を約束する。 レイダーは友人のガマゴン大王をイガクリスタル探索の助っ人として呼び寄せ、それぞれ の思惑を秘め、探索に向かった・・・。 ガマゴン大王はイガクリスタルのエピソード絡みで、#31にも登場していました。 それが終盤にきて、重要な位置付けになるとは想像もつきませんでした。 ビジュアルイメージは「スターウォーズ」シリーズのジャバ・ザ・ハットの影響を受け ているのは明白ですね。 レイダーとガマゴン大王にイガクリスタルを奪われたガイラー将軍は、単独でシャリバン の首級をあげるという大博打に出るもあえなく撃沈。かなり長い殺陣のシーンで存在感 を示すも、最終回を待たずに倒されてしまいました。 今までシャリバンやみゆき達を導いてきた”聖なる者”は、イガクリスタルをマドーに 奪われてもなお沈黙を続ける。 その真意を不審に思うも、イガクリスタル奪還の為、幻夢城への潜入する決意を固める シャリバンであった。#50「海坊主」→当時、本編を観た時の衝撃は忘れられない。 もっと正確に言えば、本編の予告編を観た時からである。 実に本編の為に、丸1年かけて仕込んだ大伏線。ほぼ毎回ワンカットだけ登場する不気味 なスキンヘッドの男は、魔王サイコの化身で、常にシャリバンの周囲を監視し続けていた。 イガクリスタルを手に入れたレイダーは、今こそ自らの野望を実現する好機と踏み、 ガマゴン大王にシャリバンの相手をさせ、自身はいよいよ幻夢城乗っ取りの為、魔王サイコ と対峙する。 レイダーの前に崩れ折れる魔王サイコ。 ドクターポルターも為す術もなく操られようとしたその時、海坊主ことサイコラーが 現れた。 レイダーの企みを看破していた魔王サイコは、万一の為に自らの命を二分し、サイコラー として活動させていたのだった。 予期せぬ事態に慌てるレイダー。必死の抵抗を試みるも、魔王サイコ・サイコラーの 攻撃の前にあえなくやられてしまったのであった。 一方のシャリバンもガマゴン大王を退け、来る決戦に誓いも新たにするのであった・・・。#51「赤射・蒸着」→サイコラーの出現により、いよいよ決戦の時が近づいてきたことを察知したコム長官は、 自身も地球へと赴き、ギャバン隊長にも応援を要請した。 再会を喜ぶ間もなく、幻夢城に通じるサイコゾーンを捜索するギャバンとシャリバン。 魔王サイコは、イガクリスタルによってエネルギー発生装置が完成したことを受け、 最後の邪魔者である宇宙刑事シャリバンを、ギャバン共々幻夢城へ導き、まとめて始末 することをドクターポルターに告げる。 波止場にてマドーの戦闘員に襲われるシャリバン。その時、4人のイガ戦士が、リタと キースの要請によって助太刀に現れたのだ。 やがてギャバンも現場に駆けつけ、遂にシャリバンとの共闘が実現する。 十分なタメを作っての「赤射!」「蒸着!」のW変身シーンは、シリーズのみならず、 東映特撮史上最高峰の名シーンであると思います。 モトシャリアン、サイバリアンで幻夢城に向かうシャリバンとギャバン。 魔王サイコを倒すには、命を分けるサイコラーと同時に倒さなければならない。 圧倒的な超能力に、為す術もないかと思われたところが、突如イガクリスタルが現れ、 魔王サイコの攻撃を吸収してしまった。 ”聖なる者”は、この時のために、あえてイガクリスタルをマドーに奪わせたのである。 たじろぐ魔王サイコとサイコラーに放つギャバンダイナミックとシャリバンクラッシュ! そして遂にマドーを滅ぼすことに成功したのであった。 最後の戦いが終わり、コム長官から地球担当の宇宙刑事の任を解かれ、新たにイガ星担当 宇宙刑事に任命されたシャリバン。 新たなる使命を帯び、、4人のイガ戦士とみゆきたちを乗せ、グランドバースはイガ星を 目指す。そこに現れた聖なる者とイガクリスタル。やがてシャリバンは、それらが守護神 であることに気付くのだった。 海岸線に一人残されたリリィが不憫でなりません(涙)一緒に連れて行ってあげれば いいのに・・・ってリリィって結局何人だったんだろうか?※次回『宇宙刑事シャイダーVol.1』(DISC-1 #1~#5)に続く
Oct 24, 2007
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「ガリレオ」(フジ系月曜日PM9:00~)→初回視聴率で、今季のドラマ群のトップとなった本作。 久々のドラマ主演、福山雅治の起用で早くから話題になっていた作品ですが、なるほど、 さすがに力を入れているだけあって水準以上の面白さでした。 でもですね、ロートルの特撮オタから言わせてもらえば、本作のプロットって約40年前 の特撮ドラマ「怪奇大作戦」のまんまなんですよね。いや、だからどうってわけじゃ ないんですがw 福山雅治の演技についてはかなりワザとらしい部分はあるけど、まぁ許せる範囲かな。 この人、決して露出が少ないわけではないのに、上手に自分の値打ちを上げていると いうか、アホみたいなバラエティにはあまり顔を出さないので、その点だけは好感が 持てます。 柴咲コウは生理的に苦手なんですけど、この人も演じ分けができるほど器用ではない ですね。何処かで観たようなキャラクターで、別にこの人でなくてもいいような。 あと福山ソングにはまったく合ってないので歌は止めた方がよかったと思います。 うわ・・・北村一輝ここにも出てるよ。あと品川も目障りだけどどっちも出番は少なかった からまだマシかな。 多彩なゲストも楽しみですし、今後も期待できそうです。「暴れん坊ママ」(フジ系火曜日PM9:00~)→上戸彩も大泉洋も嫌いではないのですけど、もうプロットが壊滅的にイヤなので、多分 もう観ません。 「鬼嫁日記」とか「マイホームダッド」とか、この枠の似たような設定のドラマは どうしても好きになれません。 というわけで初回も実はTVはつけていたけどほとんどマトモに観ていないので 感想もこれにて。「スワンの馬鹿!こづかい3万円の恋」(フジ系火曜日PM10:00~)→上川隆也が主演の時点でかなりダメっぽいですが、その他も地味なキャスティングで 大きな注目を浴びることはなさそうです。 でも設定が身につまされ過ぎて観ていられないのですがw 私自身も3万円ってことはないですけど、過去一方的にこづかいを削減された経緯があり、 とても他人事とは思えません(涙) 裏の「有閑倶楽部」は諸事情により絶対に観ることはないと思いますので、本作は一応 観賞する予定です。
Oct 19, 2007
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恒例となった観のある、四半期に一度のドラマ初回感想ブログです。始まりの頃はそこそこ充実しているように思っても、終盤に差し掛かると何故か不作と感じてしまうのはやはり期待はずれの作品が多いからですかね?その逆なら大いに歓迎したいところなのですが、果たして今季はどうでしょうか・・・。「働きマン」(日本テレビ系水曜日PM10:00~)→漫画原作の職業モノ。 いい加減再生産され過ぎで食傷気味のネタではあるが、初回はまぁそれなりです。 ここしばらく同枠ではハズレが少ないので、継続して観ることに決定しました。 菅野美穂も何だかんだ言ってえぇ歳になったんですね・・・。 演技にも安定感はあるけれど、それ以上のものが出てこないというか、年齢的にも頭打ち になってる気がするのですがどうでしょうか? もこみちはこの程度のポジションがベストです。いいキャスティングだと思いますw あとはまぁ実績はあるけど比較的地味目の脇役陣で固めた感じですね。「医龍2」(フジ系木曜日PM9:00~)→これも漫画原作。 似たような設定の医者モノと大差ない感じ? 「スゴ腕のアウトロー医師」≒「ブラック・ジャック」、「病院内の権力闘争」≒ 「白い巨塔」の呪縛からは逃れられないものなんでしょうかね? 前作観てなかったんでどうしようかと思いつつ、2時間スペシャルという破格の扱いに 驚きつつ観賞したんですけど、やっぱりただのバカドラマでしたw 内田有紀も全然ダメだし、私の嫌いな北村一樹が出ているのでスルー決定。 これでも視聴率的には結構いいんでしょうね・・・。「歌姫」(TBS系金曜日PM10:00~)→多分箱庭でしょうけど、セットには金かかってるし、時代背景も設定も面白そうです。 長瀬智也のコミカルな演技も、物珍しいうちは良かったですけど、何度も繰り返される と結局同じキャラクターにしか見えないという、キムタクタイプの演者であることが ようやく分かりました。 ま、相武紗季は可愛いし、ぎょんぎょんの寂れたスナックのママの風体がハマり過ぎで これだけでも観る価値はあるかなw「ドリーム・アゲイン」(日本テレビ系土曜日PM10:00~)→今季最大のバカドラマ。 反町隆史=野球選手って何か前にもあったような気がするなぁw ガタイはいいので、合成丸出しの試合シーンでもそれなりに見えるのはいいのですけど、 肝心のドラマの設定がバカ過ぎて話しになりません。 もはや斜陽化著しいプロ野球、しかも巨人とタイアップしている時点で観る動機は著しく 削がれました。癇に障る志田未来も鬱陶しいです。 そのバカさ加減を堪能してもいいですけど、そんなことの為に貴重な時間をムダにする のもアレなんで、取りあえずもう観ませんw「ハタチの恋人」(TBS系日曜日PM9:00~)→録画しながらチラ観したんですが、予想通り、50オヤジの生々しい妄想を実現した 言語道断のクソドラマです。 こんな露骨でイヤらしいオッサンの戯言に、今や国民的女優と言って差し支えない 長澤まさみを付き合わせるなよ(怒) 女房役の森下愛子といい、一から十まで明石家さんまという加齢臭漂う50オヤジの 趣味丸出しで、とても観賞に堪えません。 さんまのまんまあたりでゲスト相手にホザいている分にはまだ許せるが、本当にやって しまった時点でドン引き。正直、気色悪いです。 長澤まさみ関連はほとんどチェックしている私でも、これはちょっと厳しいですね。 さんまにヨイショしてこんなクソ企画を通したプロデューサーが諸悪の根源だと思われ ます。 書いてて段々腹が立ってきたのでビデオ消して二度と観ません
Oct 15, 2007
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いよいよ最終巻に差し掛かりました。・・・とは言え、本編はベル・ヘレンが死ぬ回を除き、いずれも通常のエピソードであります。ただ、死霊界のレイダーの野望が表面化し、マドー内部の権力抗争による作戦の失敗や、露骨に足を引っ張りあったり、果ては下克上よろしく下っ端のミスアクマクラスからも反抗の気質が蔓延しているのが特長です。ただでさえ人材不足のマドーにあって、足並みが揃わないのは致命的ではないでしょうか。更にいえば、首領である魔王サイコの指導力にも疑問符をつけざるを得ません。真のみどころは次回までお待ちいただき、とりあえずは各エピソードの紹介から。#41「不死鳥よ! 逆噴射の幻夢界へ舞いもどれ」→都内の地下鉄を利用し、巨大な地下要塞建設を目論むマドー。 度重なる作戦失敗の背景には、グランドバースの存在が大きいことが判明した(気付く のが遅いよw)。 謹慎中(だったの?)のレイダーは、魔王サイコの命により、グランドバースの封じ 込めに成功した暁には、その謹慎を解くことを約束された。 自身を幽体化して、エクトプラズム状態でグランドバース全体を覆うことによって、 視覚を歪めることに成功。見事グランドバースを退けたが・・・。 サブタイトルの”逆噴射”って、意図したものかどうかは判別不能ですけど、空前の 被害が出た日航機の墜落事件からまだそう日も経ってない時期に、マズくはなかったの でしょうか? シナリオ自体、特筆すべきポイントはあまり見受けられませんが、ここでも椅子役の ガイラー将軍が不憫ですw#42「戦場を駆けぬけた女戦士の真赤な青春」→宇宙戦士として日々訓練に励み、着実に力を付けてきているベル・ヘレンに脅威を感じる マドー。 これ以上力を付ける前に排除すべく、魔王サイコはレイダーにその任に就くよう命じた。 レイダーは死霊界からレイサという女剣士を召喚する。 ベル・ヘレンを監視するレイサだが、普段の様子からもまったく隙は見当たらない。 焦るレイサはレイダーに相談し、一計を案じるのだが・・・。 モロ昭和のイメージを有する鍔広帽子にトレンチコート。演歌のカラオケビデオに出て きそうなスタイルと、キンキラキンのレオタードっぽい戦闘衣装との落差がクラクラくる レイサ様萌えw ヘレンの隠れ家であるダムにて、自殺しそうな翳のある女という役どころを演じ、隙を 作ろうって魂胆なんですけど、演技は堂に入っているわ、ダム工事で主人が死んで・・・ とか設定も違和感ないわ、挙句に小道具として写真まで用意するわと何処までリアリティを 追求するのかといった徹底ぶり。こりゃ騙されても仕方ないねw 名演技の甲斐あって、見事ベル・ヘレンを討ち果たしたレイサだったが、最後の気力を 振り絞ったヘレンの一撃に相討ちとなる。 シャリバンこと伊賀電の怒りの赤射。エンディングにてマドーへの怒りを叫ぶシーンは ぐっときますね。 前半の和やかムードとの対比に、指輪を模した発信器の存在が伏線となり、いい演出が できていると思います。 意外とあっさり死んでしまったベル・ヘレンですが、イガ戦士の旗は以降も遺志を受け 継ぎ、継承されていきます。#43「母と子の愛の涙が天国への道に流れる」→度胸試しと称してとある林の奥にある墓地へ千恵と明たちを連れて行く大山小次郎。 真昼に肝試しもどうかと思うが、その墓地にある墓の前で、女の幽霊から攻撃を受けた 千恵と明たちは、原因不明の高熱にうなされる。 墓地の調査に赴いた伊賀電は、林の中に女の幽霊を見る。 伊賀電が林の中を調査していた頃、問題の墓の前で見張りをしていた小次郎が、千恵たち が見た同じ幽霊に襲われて昏倒してしまう。 墓の主を調査すると、不慮の事故で無実の罪を着せられ、獄中で病死した中原フサコと いう人物が浮かび上がる。その娘で唯一の生き残りであるユウコを探す伊賀電だったが・・・。 無表情な幽霊役の役者さんが怖すぎますw これ、子供が観たら確実にビビると思いますね。 保険金目当ての一家惨殺の容疑をかけられたというのも子供番組の設定にしてはヘビー 過ぎますし、現世に恨みを残して死んだ人間の魂を利用するというレイダーの作戦も 生々し過ぎてかなりイヤです。 展開としてはサブタイトルが示す通りのありきたりなものなんですけど、細部が妙に 凝っているせいで、説得力はいやまします。#44「バラの香りに満ちた真夜中のシンデレラ」→女子大の寮生に対し、ビーストビールスを注入し、獣の心を持たせる計画を実験する ドクターポルター。 今までさんざん人間改造計画が失敗に終わってきたという自覚はあるものの、今回の計画 も獣性を持った女性が子を産めば、その子もまた獣性を持って産まれてきて、100年後に は全人類が獣性化する・・・って相変わらず気の長い戦略は今までとまったく変わってない。 レイダーならずとも、計画の不首尾は簡単に想像できるというものだ。 千秋のテニスの試合の相手が、女子選手とは思えないほどの膂力を持っているのを不審に 思った伊賀電は、早速調査に乗り出すも、男子禁制の聖域は憚り、リリィを潜入させる ことに。 ところがあっさり正体がバレて囚われの身となったリリィ。 戻ってこないリリィを心配した伊賀電は再度女子寮に乗り込むが、応対に出た女子大生 に体よく追い払われてしまう。 リリィ、絶体絶命のピンチ・・・と思いきや、実は催眠ガスを吸っていなかったというオチ で、引き返してきた伊賀電と共にあっさり脱出。ビーストを倒し、一件落着となった。 ここ数話、マドー大幹部の椅子役として不遇をかこっているガイラー将軍は、今回は一言 セリフもあり、不憫さがいや増します。#45「オーディションの罠 ちびっ子大スター」→マドーを支配下に置くことを目論んでいる死霊界のレイダーは、ガイラー将軍に続き、 ドクターポルターの追い落としを画策する。 夜毎シャリバンに倒された魔怪獣たちが夢枕に現れ、ドクターポルターは神経を尖らせて いた。レイダーの仕業と疑うも証拠がなく、再び幻覚に襲われて魔王サイコの前で取り乱すと いう失態を演じてしまう。 子飼いのミス・アクマ達にも足元を掬われかれない事態を重く見たドクターポルターは、 恥を忍んでレイダーにその解決策を尋ねた。 レイダーいわく、シャリバンに斬られた魔怪獣達の供養塔を建設し、魔怪獣と同数の子供 を生贄に捧げればよいという。 魔怪獣ユウカイビーストを使い、スターオーディションを偽って子供達を集めるドクター ポルターだったが・・・。 レイダーの企みが、初めて具体的に言葉で語られます。で、やることはいつもと同じとw 焦りからか、すぐに騒ぎになってしまい、計画はあっさりシャリバンに潰されるのだが、 エンディングにて、魔王サイコは薄々レイダーの企みに気付いたというナレーションが あった。 あのー・・・魔王サイコってすげー超能力者なんですよね?本当に今まで気が付かなかったの? あと、レイダーを牽制する目的で、今まで椅子役に甘んじていたガイラー将軍がめでたく 現場復帰を果たします。よかったねw#46「誕生日の約束 大空に夢をえがく飛行雲」→明の同級生であるセイイチ少年の父親は、セスナ機のパイロット。多忙のため、中々家 に帰ることができないのを家族に詰られ、セイイチ少年の誕生日にはプレゼントを持って 早く帰ることを約束する。 折りしも、日本占領計画の拠点となる秘密基地をほぼ完成させたドクターポルターは、 レイダーをハブにして現場復帰したガイラー将軍と共に行っていた。 が、レイダーはその超能力で内容は筒抜けであり、ドクターポルターに失態を演じさせる べく、その秘密基地の所在を示す罠を仕掛ける。 その上空をセスナで飛行していたセイイチ少年の父は、その秘密基地の所在を示すマーク に気付き、写真撮影を行う。 これに気付いたマドーは、戦闘機を差し向けるも、取り逃がしてしまう。 マドー戦闘機の出現をキャッチしたグランドバースは現場に向かうが、抵抗もそこそこに 退却する。 何か裏があると読んだ伊賀電は、襲われていたセスナが着陸した場所へ向かう・・・。 マドー幹部の権力争いがいよいよ表面、激化してくるのだが、相変わらずツメの甘い作戦 に、シャリバンに気付かれるというパターンは健在w 笑いどころは、レイダーがドクターポルター、ガイラー将軍を出し抜いて見事フィルムの 奪取に成功したと思いきや、まったく別のフィルムで、家族写真が収められていたという オチ。 普段、無表情で冷静なレイダーが焦っている様子は必見ですw※次回『宇宙刑事シャリバンVol.5』(DISC-10 #47~#51)に続く
Oct 12, 2007
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番組改変期の定番となった「世にも奇妙な物語」の特別編。少々遅くなりましたが、各エピソードの感想を。「未来同窓会」→タイトルと、開始数分でオチが読めてしまう凡庸な作品。 のっけからバレバレなのに、わざとらしく伏線を置く演出も不愉快。馬鹿にしてんの?「カウントダウン」→阿部サダヲの怪演と、謎の机文字(?)現象に過剰に反応するマスコミに対する皮肉、 人食った結末。 結局何だったのか?という疑問に対する回答は得られないのだが、このバカバカしい ノリの展開ではこれでよかったのかも。「自販機男」→ダメセールスマンの風体が似合いすぎる城島茂。額の後退具合が気になって仕方がない のですが、それはさておき、同じような境遇で自殺までしてしまった男が、自販機となり、 城島扮するセールスマンに干渉するという内容。 突っ立ってても商売ができると言う理由で、自販機になりたいと言った男までは分かるが、 自殺してまでしたのに、あえてモノを売る仕事をしたくはないのではないかと言うのが 素朴な疑問。 自販機に身をやつしてまで、何でこの世に留まることになったのかの理由付けがやや弱い 気がします。娘の結婚は自殺前には知らなかったワケですしね。「ゴミ女」→松下由樹扮する場末の三流ライターが、とあるゴミ屋敷の住人の取材において、過去、 自分が捨ててきたモノと再会し、失われた人生を見つめなおすというもの。 「ここにあるのはゴミではなく、誰かが捨ててきた人生そのものだ」というゴミ女の セリフが秀逸。 意外性のあるシニカルなオチも良かったと思います。今回の中ではこれが一番かな。「48%の恋」→最近ヒロインやそれに準じるような役を見かけなくなった白石美帆扮する主人公の、 二人の男性に対する恋愛模様に、岡田義徳演じる天使が介入して・・・という展開。 ありきたりなラブコメディのシナリオに、意外性のカケラもないオチでありました。「世にも~」のシリーズで、一回の放送でそこそこ面白い作品は大体半分以下ですね。それでも今回の作品はまだマシなように思います。本当にどうしようもなかったのは第一話ぐらいでしたからね。ビデオ撮影でない画面の色調と、新しい才能の発掘という両面において、本シリーズにはいつも注目しています。ただ飛びぬけてヘンな作品って出てこないですね。みんな無難にまとまっている感じで。可能性を感じたのは「カウントダウン」あたりでしょうか?それも役者に負うところが大きかったと思いますが。
Oct 5, 2007
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中盤から終盤における重要なキャラクターであるベル・ヘレンが本作より登場。トータルの出演回数は少ないものの、インパクトが非常に強いキャラクターであったと思います。演じた矢島由紀も、ベル・ヘレンに劣らずインパクトのある事件を起こして、この世界の中ではそれなりに有名人なんですが、真相は闇の中でありますし、ここで語るべきことでもないので割愛します。終盤の最重要キャラクターであるレイダーは本作においてはやや露出が控えめに。とは言え、終盤に向けての伏線は着々と仕込んでいるので目が離せません。では以下、個々のエピソードをご紹介します。#36「風雲の宇宙海にイガ戦士団のZ旗あがる」→地球に接近する謎の宇宙船。接触を試みるシャリバンであったが応答がない。 折りしも、銀河連邦警察のコム長官と、オルガナイザーのリタからほぼ同時に連絡が入り、 宇宙船の乗員は、マドーに両親を殺されて復讐に燃える若き宇宙戦士、ベル姉弟である ことが判明。姉弟の保護を依頼される。 一方、宇宙船の存在はマドーもキャッチしており、姉弟の殺害を命じられたガイラー将軍 は執拗に姉弟を狙う。 最初の襲撃をかわしたことで増長する姉弟。シャリバンの忠告に耳をかそうともしない。 真摯なシャリバンの態度に、徐々に心を開いていく姉弟であったが・・・。 奇星伝の物語軸とは別に、イガ星人の末裔である宇宙戦士との邂逅は、大きな物語の流れ の中で、極めて重要な意味合いを持つことになります。 弟、ベル・ビリーは本編にて早くも死んでしまうのですが、姉、ベル・ヘレンは以降数話 に亘って登場します。 余談ですが、ベル・ヘレン役の矢島由紀は後に戦隊シリーズの「超電子バイオマン」に 出演中に突然失踪し、現在に至るまで表舞台に姿を現していません。 以後需要があったのかは甚だ疑問ですが、ポスト志穂美悦子のアクション女優として、 当時はかなり期待されていたように見受けられるので、非常に残念であります。 なお、サブタイトルのような描写はビタいち出てきませんw#37「不思議な毒花を熊狩りじいさんは見た」→前エピソードのような、サブタイトルの描写がビタいち出てこない嘘八百のエピソード もあれば、本編のように具体的かつ適格すぎるサブタイトルも存在するバランス感覚が イマイチ分かりづらい今日この頃。 絶滅した星産の花の実を食べると、性格が凶暴になるという特性があり、隕石だか何だか で地球に根付いたそれが、8年ぶりに実をつけたことで事件の幕は上がる。 田舎の分校で、野生動物が人間を襲う事故が頻発し、原因を調べるべく現場に乗り込んだ 伊賀電が出会ったのは、時代がかったマタギのじいさんであった。 その花の在処を知る唯一の人物であるじいさんは、昔自分の息子と嫁を、熊に殺されて しまったという過去を持つ。その原因でもあった花の実を巡り、マドーの魔の手が襲い かかってくるのだが・・・。 エピソードの構成自体はありがちだが、この当時でもどうかと思うくらいの田舎描写は 中々見応えあり。戦闘シーンではいつもの採石場に逆戻りするのだが、深い森を探索する シーンではそれなりに説得力はあると思われます。#38「乱心ささやきクーデター暗雲の幻夢城」→シャリバンの暗殺に失敗したレイダーは、幻夢城内にて謹慎となっているが、水面下で 怪しい動きを見せる。 内容はまさにサブタイトルの通りなのですが、マドーの幹部であるドクターポルターと ガイラー将軍の確執に目をつけ、両者に向けて言葉巧みに疑心暗鬼を抱かせ、結果、 功を焦ったガイラー将軍が、作戦無視の独断行動でシャリバンに臨み、斥けられたことを 理由として謹慎処分を言い渡されてしまう・・・。 悪の組織のナンバー2、3の確執などは、本作以前もいくつか存在したと思われるが、 敵中の敵というか、ここまでその真の目的がよく分からないレイダーというキャラクター 設定は、やはり特筆すべきであろう。 本エピソードの結末において、ガイラー将軍の失脚に成功し、確実にマドーという組織 内での影響力を高めたレイダーは、以降のエピソードで徐々にその本性を現すことに なる。 前々エピソードのイガ星人の宇宙戦士、ベル・ヘレンが新コスチュームで登場し、 シャリバンをサポート。本来のパートナーである女宇宙刑事、リリィの影が急激に薄く なり、エピローグにチラっと映るだけwあんまりだ。#39「人形は知っているイガ戦士の心の傷を」→打倒マドーを誓い、日々シャリバンの指導の下で訓練を重ねるベル・ヘレン。 そんなヘレンの様子に、焦りのようなものを感じたシャリバンは、たまには息抜きも必要 と、千秋、千恵、小次郎、リリィらとショッピングに誘い出す。 普通の女の子のようにショッピングを楽しむヘレン。ところが千恵が路上のピエロから 貰った人形を見ると、急に態度を豹変させ、その場から立ち去ってしまった。 実はその人形は、かつて兄弟のように育ち、宇宙戦士の仲間だったジムから幼い頃、 プレゼントされたものだった。マドーの罠にはまり、囚われの身となったヘレンに対し、 通常の拷問では効果がないとみたドクターポルターが、この人形を傷つけることによって ヘレンの心を責め、口を割ってしまったヘレンのせいで、秘密のアジトが壊滅してしまった のだった・・・。 日本人形でも西洋人形でも、人形をモチーフにしたモンスターのデザインは生理的に苦手 です。その頭身のアンバランスさがかえって不気味であります。 個人的には人形が思い出の品ってことは理解できるのだけど、その人形をくれたジムその 人は当時健在で、あまつさえ大切な仲間であって、それを犠牲にしてまで人形を救うの かと言えば少々疑問であったりします。 マドーが操るその人形を撃つことで過去を克服できたってオチなんですけど、前述のように やや納得しかねる部分がありますので、素直に肯じ得ません。 本編は前回と違い、リリィはヘレンと同格のような扱いに昇格していますw あと、前回で最高幹部の椅子持ちに格下げされたガイラー将軍は、セリフもなく憐れな 姿をさらしています。何となく、永井豪のイメージですね。#40「炎のカーチェイス 愛の絆を裂く大予言」→大予言八郎(w)の著書によると、地球は東京は1カ月以内に火山の爆発によって溶岩 の下になるという。 防災頭巾を被り、疎開するという小次郎から話を聞いた伊賀電は、早速大予言八郎の元 へ身辺調査に赴くが・・・。 大予言八郎を演じるは、東映特撮作品には欠かせない名バイプレイヤー、故潮健児氏。 珍しくシャリバンを捕えることに成功したドクターポルターだったが、モトシャリアン の活躍で危機を脱する。って言うか、モトシャリアンって自分の意思で動くことが可能 なのか?それまでそんな描写は見なかったような気がするのだがw 本編のメインは、実はモトシャリアンという珍しい構成であります。 普通、地下に閉じ込められているのなら、ドリルメカだろうという突っ込みはナシの方向 でお願いしますw 今回もガイラー将軍は椅子の台として出演。怨嗟の声も掠れがちで、気の毒というほか はありません。※次回『宇宙刑事シャリバンVol.5』(DISC-9 #41~#46)に続く
Sep 26, 2007
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伊東美咲と深田恭子のW主演!・・・と言っても、数年前なら多少話題にもなったのでしょうが、既に両名共旬な女優ではなく、ピンじゃキツいから2人で、というような安易なキャスティングが窺えます。単純なプロットと下らない設定は、漫画原作というのもあってまったく期待もしていませんでしたが、そういうものと割り切って観れば面白くなくもなかった、という微妙なデキでありました。ドラマの構成上は、W主演といいながらも完全に伊東美咲嬢にシフトしているのは正しいと思うのですけど、男性キャストのイメージが微妙に被っている&ムダに豪華という、ちょっとよく分からない感じではあります。一応通しでほとんど観賞したものですが、内容については本当に特に語るほどのこともなく、さりとてボロクソに言うほどひどくもなかったんですよねw最大、というか唯一のガジェットが、胸のデカい女とそうでない女の対比、みたいな感じで、登場する男性のほとんどがオッパイ星人という、余りにバカバカしい設定はいかにも漫画的で、多分笑うところなんでしょうけど苦笑いみたいなものしか出てきませんでした。ドラマとしてのストーリーテリングは皆無で、シナリオも漫画読んで小一時間程度で書けそうなぐらい中身はスカスカです。まぁでも肩肘張らず、完全に頭の中をカラッポにして観られるお手軽さは、暇つぶしには丁度いいのかも知れません。
Sep 22, 2007
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今一番ノッている若手女優の一人、井上真央が主演した月9ドラマが先日最終回を迎えました。結論から申し上げますと、「ダメだこりゃ」であります。色々理由はあるのでしょうけど、私的に徹底的にイケてなかったのは脚本と演出。この手のドラマに対してもう何度となく言及しているのですけど、こんな使い古された一昔前二昔前の手法をよく恥ずかし気もなくやるよな、ってこと。ステレオタイプのキャラクター設定に、どこかで聞いたことのあるようなセリフ回し。それでも致命的に視聴率が悪かったという程ではなかったようだが、時間帯が違えばもっと苦戦したであろうことは容易に想像できます。毎回毎回どうしようもないグダグダの展開で、1時間足らずの放映時間が非常に長く感じられました。伊藤英明と竹中直人を除く、脇を固める出演陣も、そう悪くなかったと思うのだが・・・。ここはあえて3期連続月9出演で、本作が一番オイシイ役どころであった平岡祐太をA級戦犯にあげておこう。この方、かなり前からCMやら何やらで露出があり、それなりにドラマにも出演しているという実績があるにも関わらず、どれもこれもぱっとしないと言うか、私は単純に作品と役に恵まれてなかったのかなと漠然と思っていたのですが、今回でそれはないと確信しました。結局のところ、このタレントの器というものは”報われない二番手”か、イケズ役が精々で、主役とまでいかなくても、物語の中核を成すような重要な役どころは務まらないということがはからずも証明された格好であります。ワンパターンの演技に乏しい表情、医者と患者の関係と恋人としての関係に苦悩するという雰囲気は微塵も感じられませんでした。ま、それにしたって脚本と演出のダサさは群を抜いており、こんな時代遅れの再生産しかできないスタッフが、局の看板である月9枠のスタッフに納まっていて大丈夫なんでしょうか?余計なお世話でしょうが。
Sep 19, 2007
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今更になってしまいましたが感想を。総じて継続して熱心に観ることのなかった今季のドラマ群にあって、コンスタントに観ていたのが本作。例によって漫画原作、綾瀬はるか主演のラブコメディである。初回にして大体のオチが読めてしまうというストーリーの陳腐さは如何ともし難いが、シナリオのテンポは軽妙で、不覚にも笑ってしまう場面が多々あった。リアリティ、という点に殊更こだわるわけではないが、主人公雨宮蛍の自堕落な生活ぶりにイマイチ生活感がなく、散乱しているモノや洗濯物も、ただそこに置いてあるだけにしか見えなかったのは致し方なしか。尤も、リアルに不潔感漂う描写はマイナスの効果しかなく、場合によっては主人公への感情移入度にも影響を与えると思われるので、そのあたりのバランス感覚は難しいかと思いますが。初回の感想にも書いたのだが、本当に綾瀬はるかという女優は不思議な魅力がある。・・・というより私個人が彼女の演技にハマっているのかも知れないw部分部分で観れば、同年代の女優と比較しても、決して上手いとは言えないと思うし、ルックスも微妙である。それでも何となくクセになってしまうのは、やはり彼女独自の才能というか、雰囲気の為せるワザだと思われます。共演者については更に微妙・・・なのだが、このぐらいアクがない方が、主人公を引き立てるには丁度いいかもと思ったり。同枠であった「ハケンの品格」を彷彿とさせる重複人事は本作に限ったことではないとは言え、キャスティングの適当さが垣間見えるのでややマイナス評価。でも役名同じの安田顕はちょっと面白かった。脇役のクロスオーバーっていう演出は実は嫌いではなかったりしますw老化著しい藤木直人は本作ではおいしい役どころ。「ギャルサー」で磨いたギャグのセンスも光ります・・・なわけねーだろw新生仮面ライダーV3こと加藤和樹は個性を感じない、イケメンロボットみたいな演技が逆に新鮮wV3観てみようかな。国仲涼子は前半のイケメン争奪戦から早々に脱落すると、中盤から終盤にかけてまったくどうでもいい役どころになってしまいました。これも華がない地味女優の宿命か?あと意外に歳くってるのをこの間のいいともで知りました。武田真治の基本訛り演技は下手過ぎて観てられなかったのでちょっと勘弁。訛ってる必要性ってあったの?原作通りってこと?全体的に、まったく不満がなかったわけではないですけど、通しで観られないという程でもなかったので、今季の中ではまず合格点だと思います。
Sep 18, 2007
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昨日から既に大騒ぎになっているので、今更言わずもがななんですが、安倍総理大臣が突然に辞意を表明いたしました。「もっと前に辞めるべきタイミングはいくらでもあったはず」「無責任、投げ捨て」等、与野党共に批判と不審に思うのと半々ぐらいといった感じなんですが、周辺の騒ぎを見ると、誰もがこのタイミングでの辞意というものを予測できていなかったように思います。一部では健康上の問題との説もあり、その真実は本人以外知るところではないのでしょうが、何の責任もない市井の一国民の立場から言わせていただくと、ついこの間所信演説した内容は一体何だったの?と言わざるを得ません。小泉改革の後処理と言うか、尻拭いをさせられる格好で誕生した安倍政権は、真に小泉改革の後継者として指名されたはずでした。今はもう誰も覚えていないかも知れませんが、先の総裁戦では圧勝だったはずです。それがたったの1年足らずでここまでガタガタになってしまった原因は一体何だったのでしょうか。私が個人的に思う、安倍総理の意思による明確な失策は、郵政造反議員の復党を容認した一事に尽きると考えています。思えばここからがケチの付き始めなんですよね・・・。閣僚の不用意な発言や、不適切な会計処理の問題等、それもひっくるめて安倍総理の任命責任だと言われればそれまでなんですけど、マトモな人間が周囲に居なかった不運ってのは感じるところです。尤も、それすらも安倍総理の器量のなさに原因があると言われればそれまでですがw度重なる会見の様子を拝見しても、明らかに目が泳いでいたりとか、涙目になっていたりとか、小泉前首相の呆れるほどの図々しさの印象が強かっただけに、指導者に必要な決断力というか、説得力に欠けるきらいは否定できませんでしたね。ミもフタもない結論を言っちゃうと、決定的にリーダーとしての資質に欠けていたということなんでしょう。幹事長時代の、特に中朝に対する断固とした姿勢と発言は、随分頼もしく思えたものですが、やはり一国を代表する身にもなれば、そう無神経な発言もできないということなのでしょうか?でもそれをきちんとやってこなかったことこそが周辺国にナメられる要因となったのではないかという気がするのですがね。世間ははや次の総裁戦に向けて水面下で激しい動きをしているかと思われます。誰があとを継ごうとも、対テロ特措法に関する野党の姿勢は変わらないでしょうから、総裁戦後はまずその問題をどう解決するか、が最大の焦点ですね。民主党には、それが党の存在感を示すという意味以外に、現状以上の国際貢献を行えるというビジョンをまず明確にすべきではないでしょうか。まず政権奪取ありき、の民主党の方針はあまりにもあざとすぎて、やはりこんな集団には政権を担うだけの資格はないと思わざるを得ません。ま、ひと段落すれば、あっちこっちが綻びてくるのは目に見えていますがねwドMのぶってぶって姫とか、横峯のエロバカ親父とか、今のところは微笑ましいレベルで留まっていますが、政治とカネにまつわる話なら、党の代表サマも相当なネタがあるはずですしね。いずれにしても、日本の非常に近い未来に関わる重要な局面を迎えていることに変わりはありません。今後の動きには要注目ですね。
Sep 13, 2007
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約1カ月ほど放置しておりました当ブログですが、皆様いかがお過ごしだったでしょうか?別にプレッシャーに感じているワケでもないし、止めたければいつでも止められるんですけど、何となくそれも寂しいな、みたいなwまぁ今後も超不定期更新は変わらないので適当にお付き合いのほどを。さて、当ブログではおなじみのドラマ感想の時期がやって参りました。前季に引き続き、今季も大作と呼べる作品はなく、こじんまりとした作品が多かったように思います。一をもって十を断ずるつもりはないのですけど、軒並み低調という実状は、そもそも日本のドラマの方法論って言うのが究極的に曲がり角に来ているのではないかと思うのですね。いきなり表題と違う作品を引き合いに出して申し訳ないですけど、深夜枠にも関わらず好評を博していた「ライフ」なんかは、通常の放映時間帯では不可能な、直截的な描写等がウケたんじゃないかと思います。ま、その件に関しては本編の感想の場に譲るとして、そんな「ライフ」のような作品とは対極に位置するのが本作ではなかったかと分析します。キャストの魅力云々についても原因の一端としてあるのでしょうけど、それ以前にこの手の作品の作り方そのものの否定が、稀にみる低調の理由ではないかと思うのですね。典型的な群像劇、安っぽい家族愛、友情、それら演出のすべてが鼻につくというか、もう完全にパターンとして飽きられていると思うのですよ。ある程度頭数を揃えなければならないという事情があるにせよ、中途半端なキャスティングってのも致命的だったのではないでしょうか。主演が玉山鉄二っていう時点で需要が見えないもんなぁ・・・。初回の牛の出産シーンは迫力があって「おぉ!」とか思ったりしたのですけど、所詮そこまで。やっぱりちゃんと考えてそれなりのモンを出さないと通用しませんよという教訓ですな。時間的に二周りくらいすればまた受けるようになるかもねw
Sep 12, 2007
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久々にゲームの話題を・・・って比較的短いスパンで更新すること自体が久しぶりなワケですが、この間も相変わらずゲームは中古新品問わずバカスカ買っており、購入ペースとプレイのペースのギャップはますます拡がるばかりであります。そんな中、珍しく集中してプレイした本作は、約1カ月という期間、ほとんど脇目もふらずプレイした結果、ある程度納得する形で結末を迎えることができました。この感覚は、『ニード・フォースピード~』をプレイして以来ですね。どちらもXBOX360オリジナルではありませんが、海外製ということは共通しており、はからずも現在のゲーム事情を如実に反映した結果なのではないでしょうか。それはさておき、内容のご紹介です。オリジナルの映画作品『ゴッドファーザーPart.I』の世界観をゲーム化した本作は、映画のシナリオに準じた展開を見せます。主人公は、マーロン・ブランド扮するドン・コルレオーネに仕える父のもとで生まれ、幼少の頃、対立するファミリー、バルジーニに、目の前で父親を惨殺されるという記憶を持ちます。以後、街のチンピラとしてヤサぐれながら青年に成長した主人公。その様子に堪りかねた主人公の母親は、ドン・コルレオーネの娘、コニーの結婚式の場において、ドン・コルレオーネに息子の面倒を見て欲しいと懇願する。自分に仕えて死んでいった未亡人の夫のことをよく覚えていたドン・コルレオーネは、ファミリーの一員に主人公を加えるべく、用心棒であるルカに命じ、主人公に色々指南するよう申し付ける。街中でチンピラとイザコザを起こしている主人公の元に突如現れるルカ。相手のチンピラを一瞬で叩きのめし、ファミリーとしての仕事の第一歩を教える。・・・という導入部分から始まります。ゲームの目的は、映画のシナリオに沿ったメインシナリオを進行しつつ、自分自身の階級を上げることであります。アウトサイダーから始まり、エンフォーサー、アソシエイト、ソルジャー、カポ、アンダーボス、ドン、ときて、最終的に”ゴッドファーザー”と呼ばれることが、ゲームの最終目的となります。この昇格の要件は、上記メインシナリオをクリアすることによって達成されるのですが、最後の”ゴッドファーザー”になる為には、ゲーム全体のクリア率を一定以上達成しなければなりません。シナリオとは別の扱いですが、舞台となるニューヨーク市に点在する商店を傘下に治め、”みかじめ料”として上がりを徴収し、自らの資金源とします。更にはゲーム中の主要人物からの頼みごとを解決したり、コンクラクトヒットと呼ばれる暗殺ミッションをこなしたりと、序盤から中盤にかけてはできることは非常に多いです。これらをこなしつつ、自身のレベルアップや武器のレベルアップに励み、より高い難易度のシナリオをクリアしていくことが醍醐味となるわけですね。商店を傘下に治めるためには、そこの店の主人を説得する必要があるのですが、序盤は主人公もただのチンピラなので上手くいきません。手当たり次第店の物を破壊してプレッシャーを与え続け、時には暴力も使いつつ、店主にうんと言わせるのがポイントです。これが慣れてくると作業的になったりもするのですが、広大なニューヨークの地図上に展開するすべての店を、コルレオーネのエムブレムに染めていく快感は、例えば『三国志』等の歴史シミュレーションにおける版図拡大に似ている気がします。最終的に、そこのエリアを支配するファミリーの邸宅を爆破することによって、完全に支配下に置くことができます。ゲームのプレイイメージは完全に『GTA』シリーズのそれでありますが、オリジナルの映画のシナリオに沿って進行する点で差別化がなされていると言えます。秀逸なのは、主人公は映画に登場しない人物でありながら、映画の名場面のウラで密接に関係しているという点であります。例えば、ハリウッドの大物プロデューサー、ウォルツが、ベッドにお気に入りの競走馬の生首を発見して恐怖の叫びを上げるというシーンがあって、これを実際に手を下したのが主人公ということになっていたり、対立するマフィアの幹部、ソロッツォを、ドンの三男、マイケル・コルレオーネが暗殺する為に、会合の場所となるレストランのトイレに銃を隠しに行ったり、ソロッツォ暗殺後、マイケルの運転手を務めて波止場まで送り届けたりといった感じです。これってすごく上手い演出ではないかと思うのですね。ただゲームの階級システムや、メインシナリオとその他の進行度合いによっては、かなりの矛盾を生じたりもするのですが、まぁ許容範囲なのではないでしょうか。そこまで制限しちゃうと、ゲームとしての自由度がなくなる気もします。ゲーム自体は、”ゴッドファーザー”にまで到達してしまうと、できることはほぼなくなってしまうというのが現状なのですが、まぁ最終的な称号っていうことで、それまでのプロセスを楽しむのが吉なのではないかと思います。記録されている延べプレイ時間は40時間強ですが、かなりやり直したりしているので、+10時間ぐらいが実際のところではないかと。でもプレイしている間は時間を感じさせず、思わず集中してプレイして深夜に及ぶこともままあり、しばらく寝不足が続くぐらいでありました。難点と言えばロード時間がやや長いことでありますが、別に本作に限った話ではありません。PS2版もありますが、クオリティはこちらの方が上とのことです。Z指定なので人を選びますが、映画のファンや『GTA』シリーズに代表される暴力描写に抵抗がなければ間違いなく楽しめる作品だと思います。
Aug 14, 2007
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ブログを更新するのも随分久しぶりですが、それについてのくだくだしい言い訳は面倒なんで割愛します。さて、砂漠化著しい森林の如く荒廃が進んでいる当ブログですが、たまたま覘いてみたところ、ちょっと面白いニュースが載っていたので、それをネタに一筆ものしてみようと思います。http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/blood/story/20070807jcast2007210089/記事の内容を要約しますと、福岡の自動車教習所の教官が、学科の課程において、「O型の人間は交通事故を起こす確率が高い」とか、「A型の人間は安全運転」等の、血液型を元にした、科学的根拠のない指導をしたことが問題になっているとか。RHとか何とか細かいことはよく分かりませんが、普通に考えて全人類の性格が4分割にできるはずもないワケで、それだけでも血液型性格診断なぞ如何に信憑性に欠けるものであるかがうかがい知れようものであります。そもそも、血液型占いの起源には、第二次世界大戦中におけるナチスドイツのホロコーストの一環であるという説があります。A型の人間が多いゲルマン民族は優秀で、B型が多いユダヤ人は劣等種であるというのがその根拠らしいのですが、ゲルマン民族とてB型人間がいないわけでなし、占いというよりは単なる統計学を拡大解釈した観がありますね。我が国における血液型占いの起源が上記に因るものかどうかは定かではないですが、少なくともこれより以前には存在していなかったことは間違いありません。しかしながら、この血液型占いというやつは余程日本人の肌にあったのか、占いそのものに大して関心を持たない人でも、何となく「A型=几帳面」「O型=大雑把」という基本概念は浸透していると見え、そういう考え方の側面がまったくない、という方は少ないような気がします。私見ですが、このような単純なレッテル貼りが、逆にその人の性格に影響を与えているということもあるのではないかと思います。これは私の知人の話なんですけど、後輩のO君は自他共に認める典型的なA型人間で、几帳面を絵に描いたような性格であったのですが、そのO君が先頃ちょっと体調を崩し、検査入院をした際に精密な血液検査も行いまして、その結果、何と長らくA型と本人も信じておったところが実はAB型だったという事実が判明したのですね。会社の定期健康診断程度ではいちいち血液型まで出ませんから、この場合、完全に本人の勘違いであったわけです。本人にしてみれば、20何年間信じてきた自身のA型人間というアイデンティティーが一瞬に崩壊したワケであって、周囲もA型人間と信じて疑うこともなかったものですから、その事実に対して戸惑いを禁じえないのですが、これが仮に最初から正しいAB型という血液型を知っていた場合、同じような人格形成がなされたかどうかが甚だ疑問となってくるわけですよ。これは完全に憶測なんですけど、血液型占いの元となった考え方って、最初に仕掛けた人間が、自分の周囲の人間を、血液型別に統計をとった結果ではなかろうかと思うのですね。で、何年もかけて醸成され、このレッテルに基づいて本人も周囲もそう思い込むことによって作り上げられてきた結果、本当にその血液型に基づいた人格形成が成されてきたのではないかと。そう考えると、卵が先か鶏が先か、みたいな話になりますが、血液型占いそのものに、まったく信憑性がない、とも言えなくなるのではないかと思います。ま、いずれにしても根拠のない話であることに変わりはないワケで、上記のニュース記事についても、「この程度の話ならいちいち目くじらたてることもないじゃん」と個人的には思うのですが、よくよく読んでみますと、何やら”ブラッドタイプハラスメント”なる聞き慣れない言葉があるではありませんか。要約すると、件の血液型性格判断によるレッテル貼りをされて、精神的苦痛を受けることを指すらしいのですが、何でもかんでももっともらしい命名をして病気認定するという風潮は如何なものかと思いますね。その程度のことが精神的苦痛と言うならば、私なんかは「関西に住んでいるというだけで阪神ファンと思われる」ことに対して精神的苦痛を感じたりしますよw最近話題の横綱、朝青龍の急性ストレス障害とか何とか、ある意味これまでタブー視してきた精神疾患を隠れ蓑にしたり、それをタテに制限を設けたりというケースが少なからずあるような気がするのですね。もちろん実際苦痛を感じておられる方というのも存在するのでしょうが、そういう方に対しても迷惑なのではないかと思います。久々のブログで、何か支離滅裂な文章になってきたのでこれにて筆を置きたいと思います。
Aug 9, 2007
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「山おんな壁おんな」(フジ系木曜日PM10:00~)→マンガ原作の典型的なバカドラマ。若い女優が次々台頭してきて、存在感を示せるか 正念場の深田恭子と、同じく、視聴率女王なんてもてはやされた時期もあったけど、 本人の実力じゃなく、単にたまたま当たったドラマに出演していただけの伊東美咲嬢の W主演。 傍目で観ていても崖っぷち感がムンムン漂っていて、ある意味面白いのですが、肝心の 中身は・・・です。 一番不可解なのは、西島秀俊、谷原章介、及川光博ら、微妙にキャラが被っていること。 何でこんな適当なキャスティングになってしまったのかは知らないのですけど、主演の 力だけでは苦戦は必至。せめてそれ以外の部分をしっかり作り込まないとキツいのでは ないでしょうか? それにしても、こんなセクハラデパートには絶対に買い物に行きたくないですねw「山田太郎ものがたり」(TBS系金曜日PM10:00~)→世界の(笑)二宮主演のジャニタレ枠ドラマ。こちらもマンガ原作。 抱き合わせの桜井はまぁどうでもいいのですけど、二宮和也は確かに俳優としてかなり 高い水準にあることは間違いないと思う。 学園を舞台にしたドラマって、最近の流行なのか、前季も今季も複数あるのですが、 元々シチュエーションとして苦手なんですよ。 ただ作品としては、コメディとしてしっかり成立していると思いますし、そこそこの 人気は維持できるだろうと予測します。「ファースト・キス」(フジ系月曜日PM9:00~)→遂に月9主演まで果たし、ノリにノッている観のある井上真央主演。 共演の伊藤英明は、前季の「孤独の賭け」がもうコメディにすらならないような、薄ら 寒い内容であっただけに、こういう身の丈に合ったキャスティングを見ると、心底配役 の難しさというものを感じますね。 井上真央は正直あまり好きなタイプではないのですけど、やはり勢いというか、そこら の雰囲気が上記の深田恭子や伊東美咲嬢なんかとはもう全然違いますね。 そんなもんが存在するのかどうか知りませんけど、オーラ?って言うの?すごく魅力的 に見えるから不思議です。 竹中直人はもういいやって感じなんですがw、阿部サダヲ、劇団ひとりのような個性派 の存在もいい味を出していますし、上述のように伊藤英明もこういうバカっぽい役の 方が自然体でいい感じです。 平岡祐太は実に3期連続で月9出演を果たしています。 先頃、結婚・引退が噂されている岡本綾の男版、永遠の二番手の称号を得たのでは ないでしょうかw「ホタルノヒカリ」(フジ系水曜日PM10:00~)→これもマンガ原作。 主演の綾瀬はるかって、何が特別どうってこともないのですけれど、コンスタントに ドラマに映画にと主演を果たし、それぞれ型にはまらないようないい役を得ているよう な気がするのですね。 これって運もあるのでしょうけど、やはり本人に地力がないと難しいと思います。 この手のドラマの舞台となる、テンプレートのようなイケてる職場ってのが失笑を誘い ますが、初回はまぁ顔見せということでこんなもんかな、と。 国仲涼子は相変わらず垢抜けないし、浅見れいなもすっかり端役のポジションが板に ついてきた感じだし、藤木直人はやっぱり下手だしで、共演陣の層がイマイチ薄いのが 不安要素といえば不安要素。意外性があるのは加藤和樹ぐらいでしょうか。 それにしても、ガサツなのと無礼なのはまったく意味が違うような気がしますw
Jul 13, 2007
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今季もつつがなく始まりましたドラマ群。夏季は番組改変期特有の、下らないスペシャル番組が少なめで即新シリーズへ移行する感じなので、頭の切り替えが大変ですw・・・とは言え、前季は割と不作であったので、あまり印象にも残っていないのですがね・・・。ではいつものように、以下まとめて初回の感想を。「パパとムスメの7日間」(TBS系日曜日PM9:00~)→すでにCM等で大人気の新垣結衣の連ドラ初主演はいいんですけど、内容については 非常に厳しいといわざるを得ません。 色んなパターンがありますが、「転校生」以来、男と女の心と身体が入れ替わるという アイデアはもう掃いて捨てるくらい繰り返し再生産されてきたものですが、どういじって も既存の作品の枠を超えられそうにないものを何故今更、という感想は否めません。 舘ひろし以下、新垣結衣以外のキャスティングにまったく魅力がないのも致命的です。 それでも新垣結衣見たさにチャンネルくらいは合わせると思いますが、まともには観ない と思います。「花ざかりの君たちへ」(フジ系火曜日PM9:00~)→二期連続連ドラ主演の堀北真希なんですが、私どうもこの人が苦手でして、内容も いかにもマンガ原作っぽい女が男装して男子校に潜り込むってハナシなんだけど、 いや、普通に分かるだろうとw ま、そんな突っ込みは野暮だとしても、最近流行りなのかなんなのか知らないですが、 学園を舞台にしたドラマ自体が少々食傷気味であります。 それでもキャストがそこそこいければまだましなんでしょうけど、堀北真希は上記の 通りだし、小栗旬以外の同級生役って誰一人知らないし、松田聖子もどうでもいいと くれば、もはや次回を観る理由はどこにもないのですねw ・・・というわけで本作は初回で脱落します。「牛に願いを Love & Farm」(フジ系火曜日PM10:00~)→意外にというか、普通に面白かったです。 キャスティングも、今までの経歴から見るに意外性もあるし、メインが弱くても全体が そこそこ充実しているのでバランスはいいのではないかと思います。 香里奈、田中圭、小日向文世、大杉蓮らを見ると、以前この枠で放送されていた「僕の 歩く道」を思い出しますねw 初回の見どころは何といっても牛の出産シーン。 あれってどうやって撮影したのでしょうかね。シナリオの展開としてはありがちなんです が、画面上の説得力があるので、そんなことも気にならないくらいの迫力でした。 裏の探偵学園Qはまぁいいや、一応継続して観ることにします。
Jul 4, 2007
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開始当初からも申し上げているように、私にとっての本作の要点は長澤まさみただ一点に尽きるものであり、それ以外の存在意義一切を否定して憚らない。ジャニタレなんてどうでもいい。ついでに劣化著しい福山雅治になれなかった男、藤木直人はもっとどうでもいい。・・・でも榮倉奈々はちょっといいwそのすべての価値は、長澤まさみただ一人の存在でもって完結する。これは断じてドラマなのではない。言うなれば長澤まさみ版の青春シミュレーター、まさに、「長澤メモリアル」なのである。淡い恋心を抱き続けていた幼なじみが、他の男と結婚する・・・。そしてその結婚式において、後悔と自責の念が頂点に達した主人公は、その想いを知った妖精と出会い、”過去”を変えるべく、スライドショーに映し出された過去へと旅立っていく。設定なんかもはやどうでもいいですが、プロット自体はライトノベル程度であり、「下らない」の一言に尽きます。ただこの作品の構成が秀逸なのは、古い時代から主人公目線の過去を一緒に追体験することにより、極めて高い臨場感を演出できたということ。。この、切り取られた濃密な時間は、まさにゲーム的というか、通常のドラマの演出とは若干異なるような気がします。それが3カ月の間、毎週一回繰り返されるのだ。これで感情移入しない方がどうかしているというものである。結局、過ぎ去った過去をどうにかするのではなく、現在から未来を変えていこうという最後のオチも妥当だと思われます。それにしてもスピーチのところまでは戻っているから、結局過去からやり直しているじゃんという突っ込みはナシでwしかし結婚式のスピーチ一発で結婚そのものをひっくり返されたら、新郎側にしてみればたまったもんじゃないなと思ったり。結局、真の想いを尊重する形であのふたりは結ばれて、幸せになるのでしょうか?それだとあまりに残された新郎が不憫でならないのだがwこういうステレオタイプの理想的青春時代の群像は、少し、というか、かなり古い人間の感覚のような気がします。何だかんだ言っても私の中の長澤まさみブームはまだまだ衰えを見せてはおらず、この作品も十二分に楽しんだものであるが、そういう思い入れのない人がどう感じたのかは興味があるところです。
Jun 27, 2007
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田中社長仰天発言「消費者にも問題」…ミンチ偽装で強制捜査 (スポーツ報知)もうこの手の不祥事は、今年に入ってからも何度となく報道されているところであります。で、極めつけなのが件のバカ社長のこの発言なのですが、消費者をナメている以前に、どういう頭の構造をしていれば、この時期にこんな発言を不用意にするものか、私にはまったく理解ができないです。不二家の事件でもそうなのですが、食品にまつわる偽装だの何だのの問題は、結局一消費者には中々真実を知りえないという根本的な問題があるのですね。このミートホープという会社も、7~8年前から恒常的に件の偽装工作を行ってきたのだとか。で、例によって調べれば調べるほど、面白いぐらい次から次へと不祥事がわいてくるのですが、一番おそろしい事実は、これらすべてが約10年に亘って一切バレなかったという点です。おそらく本件も、関係者による内部告発に端を発するのでしょうが、いずれにしても関係者の良心がなければ、この先ずっと同じことを継続して行っていたと思うのです。ミートホープのバカ社長も、言葉の端々から「運が悪かった」ぐらいの本音がチラチラ見えますし、死なばもろとも、じゃないですけど、同業者をも巻き込んだ発言をしていますよね。「誰かウチの肉食って死んだワケでもないのに」って思いは少なからずあるのではないでしょうか。ここで安物買いの消費者にも責任がある、何て発想は、たとえ思っていても口にすべきではないことは明白でありますが、そう言いたくなる気持ちもわからなくはない、と思うくらい、普段の”食”に対する意識があまりに低い実態があります。いいものを作っても、はるかに質も味も劣る安いモノしか売れなければ、会社の利益を確保するために、消費者のニーズに合わせなければならない=とにかく安ければよいという結論に至るのは、一方の真実ではあるのですよ。つまり、このミートホープという会社だけのことではなくって、現在でもどこかの会社で同じようなことが行われている限り、食に対する不安が払拭されることはないと思います。そしてその体質を作り上げているのが、消費者の購買原理がその一端であることも、また事実であるわけです。個人的なことを言わせてもらえば、我が家ではどんなに安くても「中国産」の表示がある食材は一切購入しません。同時に、いくらセール品でも極端に安い食材は一応疑ってかかるようにしています。以前にも当ブログで話題にしましたが、やはりモノにはですね、適正な価格というものがあって、そこから大きく逸脱しているモノは何がしかの理由が必ずあるはずなんです。消費者が意図的にこういった”安かろう、悪かろう”の商品を排除する行動をとらなければ、同じことは遠からずまた確実に起こりますよ。
Jun 25, 2007
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本ドラマが初主演となるジャニタレのハゲは別にして、極めてディープで特殊なマニアの世界を、ドラマ全般にかかるコンセプトとして最後まで消化しきったところは、大いに評価できると思われます。いや、キャスティングの妙も去ることながら、原作ナシのオリジナルでここまで作りこんだドラマって近年ではそうないのではないでしょうか。私自身も大概のオタク趣味には通じているという自負はあるが、鉄道については完全に門外漢。ただ一般に興味のない人から見れば、どんな趣味であろうと過剰なのめり込みをしている人というのは同じように映るということもあって、そういう意味ではコントでも実績のあるロバートの秋山のリアルな芝居は特筆すべきであろう。もうひとつ意外であったのは、最近できちゃった婚で多少話題になった塚本高史も、何ら違和感なく役にハマっていたように思われる。これは収穫であった。あとヒロイン役の栗山千明にも注目したい。民放の連ドラは初主演ながら、その圧倒的な存在感に、エキゾチックな美しさは相変わらず健在で、茨城弁でまくしたてるシーンはさすが地元民といったところだw彼女は中川翔子のような職業オタクでない、筋金入りのオタク趣味であり、このドラマにおける人物描写についての造詣は、他の誰よりも通じていたのではないかと予想。良くも悪くも彼女の印象が、このドラマの存在を際立たせていたことは間違いない。ドラマの設定とキャスティングについては大きな不満はないが、演出上の問題はいくつか散見した。中でも、登場人物がそれぞれ感情の起伏が激しすぎて、何でそこでスイッチが入るの?とか、さっきまでブチ切れていたのに数時間後にそれはなかろうといった、矛盾とまではいかなくとも、納得できにくい箇所が多々あったことは否めない。内容が内容だけに、視聴率的には苦戦したようだが、個人的には非常に楽しめた作品である。
Jun 23, 2007
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最近めっきりブログの更新頻度が下がったのは、単にモチベーションが低下しただけとも言えなかったり。それはともかく、ぼちぼちTV番組の改変期に差し掛かって参りました。当ブログ恒例の、ドラマ感想シリーズであります。・・・とは言え、今季に関しては継続して観賞に堪え得る作品は少なかったかなぁ、と。それに本当に面白いと思ってみた作品となると更に少なかったりします。映画も最近ロクに観ていないですしね。これはですね、長年再生産されては打ち捨てられていく膨大なコンテンツが、そろそろ私の中で飽和状態になっているのではなかろうかと。もうどれもこれも新味がないと言うか、出演している人は暫時入れ替わっているのだけれど、結局中身は同じというのが精神的につらくなってきているのかも知れません。そんなありがちな設定を軽く打ち破り、個人的には今季最も期待していたのが本作であったものですが、一応全話観賞して、若干の違和感を感じたものでありました。その原因が何なのかという点を以下で明らかにできればいいんですが、どうも自信がありません(汗)ひょっとして、これはスランプというやつなのでしょうかw本作は同名のコミックが原作のドラマです。大後寿々花という達者な子役と、一癖ある若手俳優松山ケンイチをメインキャストに、浅丘ルリ子、片桐はいり、塚本晋也等のレギュラー陣に、毎回多彩なゲストが登場する構成。元よりドラマにリアリティなど求める方がどうかしていると思うが、荒唐無稽な、いかにも漫画然とした設定のシュールさやマニアックさは、近年の毒にも薬にもならない凡百の作品群とは一線を画すと思われる。それだけに、一般的なドラマと同じような方法論でもって単純な人間の再生的なテーマを漠然と追究してしまったところに、このドラマのジレンマがある。原作は未見であり、また完結もしていないことから、それが比較してどうこう言えるようなことではないのだが、返す返すも”惜しい”作品であることは否めない。設定は面白いのに、何でこんな平凡な作り方しちゃったんだろ?メインキャストも現時点では動かし難いイメージが付いているわけでもなし、もっと無茶をしてもよかったのではないかと個人的には思う。また、7話の内容が、愛知県で発生した立てこもり事件を想起させるという理由で、急遽放送が差し止めになったが、ぶっちゃけ平均視聴率6・7%のマイナードラマに、誰も不謹慎とか言って突っ込むこともなかっただろうと思われる。最近の風潮では、どんなに視聴率が悪くとも、大抵DVD化されるものですから、そこにはきっちり収録して付加価値を付けておいていただきたいところ。・・・と言っても私は買いませんけどねw
Jun 22, 2007
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本編から、終盤のキーパーソンのひとり、レイダーが登場し、同じくガマゴン大王も 顔見せを果たしています。 奇星伝にまつわるエピソードもあり、物語全般の伏線をはる段階にあるとも言えます。 魔怪獣の造形も、初期の不気味なデザインに回帰しつつあり、子供を遠ざける原因とも なった怪奇路線がいよいよ発揮されてきたというところ。 では個々のエピソードのご紹介です。#31「みゆきは今? さまよえる幻のクリスタル」→#20以来、久々の奇星伝にまつわるエピソード。 マドーの手に落ちかけたイガクリスタルは、自らの意思でもって異空間に逃れ、その際、 島でイガクリスタルの秘密を守っていた少女達も巻き込んでしまった。 その少女の一人、みゆきの夢を見た伊賀電。その時、マドーは伊賀電を、時空の彼方へ と飛ばし、赤射させない作戦を実施。 まんまと誘き出された伊賀電に待ち受ける罠とは・・・。 幻夢界を発生させる際に生じる時空の歪みを利用して、タイムスリップをさせるという 理屈が、わかったようでよくわからないw 戦国時代、未来世界はまだいいが、よその星の未来に飛ばされるというのはどんなもんか? 同じ採石場にしか見えないのはご愛嬌。 それはいいとして、タイムスリップ装置のトラブルが多すぎ。慌てふためくマドーの連中 がバカっぽくてよい。 後にレギュラー出演するガマゴン大王がチラ出するのだが、ここでのシーンはもろに 『スターウォーズ ジェダイの復讐(現:帰還)』の丸パクリなのはいただけない。 みゆきと再会できた伊賀電だったが、再びイガクリスタルと共に時空の果てへと消える。 残された靴が現代とオーバーラップする演出はなかなかのものでした。#32「幻夢じかけのオレンジと子守唄!」→アントニィ・バージェス原作でキューブリックの手で映画化された名作「時計じかけの オレンジ」からとったサブタイトルが印象的な本エピソード。 前者では「オレンジ」を抽象的な意味合いでもって使用していたわけですが、本編では もうこれでもかとそのものズバリが出てきます。そういうことじゃないんだけどなw 例によって回りくどい作戦シリーズの一環でありまして、愛を知らない子供達を集めて 獣人化させるという気の長いもの。いつも思うのだが、それからどうする、という ビジョンがまるでないというのは如何なものかと思う。 怪しげな学校の校長は、前作『宇宙刑事ギャバン』においても似たような役を演じた 汐路章氏。っつーかこの人怖すぎw デパートでリリィを襲った謎のライダーを追って「GIRA GIRA SCHOOL」(どうでもいいが このネーミングはなかろうw)に辿り着いた伊賀電との会話で、急にワケの分からん 歌を歌いだしたり、当時の世相(戸○ヨッ○スクールのことと思われる)を引き合いに 出したりと、色んな意味でヤバさ満開です。 シナリオは、途中から大山小次郎の隣人の子供が中心となる等、整合性がなく、やや 散漫な印象を受けます。 エンディングで、オープニングと同じ構図でオレンジを弄ぶ謎の手から、視点を引くと 例の海坊主が映るという演出は非常によかったです。#33「瞬間旅行! 幻夢城内は怪奇の花ざかり」→ドクターポルター謹製の瞬間転移装置ですが、調子が悪く、ガラクタばかり拾ってきます。 マドーの首領、魔王サイコは、宇宙刑事シャリバンの母船、グランドバースを奪えと 要求します。 ガラクタを宇宙空間に放擲し、修理に勤しむドクターポルターであったが、何故か棄てた ガラクタの中に札束が混じっており、不用意に棄てた為に銀河連邦警察の目に留まり、 参考にってことでグランドバースに転送されることに。 当然、札束に注目したシャリバンは、それがオリエント銀行の金庫から消えたものと一致 しており、即座にマドーとの関連を疑う。 早速調査を開始する伊賀電は、偶然街で出会った、一平と佳代という幼い兄妹の、出稼ぎ に東京へ出て行方不明の父親を探すことに・・・。 子供番組的なご都合主義満載の、支離滅裂なボケシナリオが楽しい。 散々四苦八苦して修理していたはずの瞬間転移装置は、結局特殊な宇宙鉱石が必要と 言い出すドクターポルターの行き当たりばったり感も素敵だし、瞬間転移のはずなのに グランドバースのエンジンの力に勝てなかったり、それならばといきなり出力を最大に するデリカシーのないガイラー将軍を馬鹿者呼ばわりしたり、自分達のミスで一平と 佳代を幻夢城に転移させたにも関らず「幻夢城を見たものは生きて帰すわけにはいかない」 とか理不尽すぎる魔王サイコもバカだしで、およそ緊迫感がまったくありませんw で、オチで父親が見つかった兄妹が、共に田舎へ帰るシーンで終わるのですが、この親父、 何で行方不明になっていたのかというと、マドーとはなぁ~んにも関係がなくて、 「ついうっかり」 ・・・もうイヤw#34「総毛立つ幽鬼は死霊界への案内人」→侵略計画の悉くを宇宙刑事シャリバンに阻まれ、業を煮やすマドーの首領、魔王サイコ。 そこへ突然、死霊界からやってきたと称するレイダーが現れ、 「シャリバンごときを倒すことなど赤子の手を捻るようなもの」とうそぶく。 ガイラー将軍相手に、その力を見せ付けたレイダーは、魔王サイコの命を受け、 シャリバン抹殺に向かった。 白昼、レイダーの魔力に幻惑される伊賀電。小次郎や千秋らが参加するキャンプ地に 突如現れた魔怪獣ヒャクメビーストを辛くも退けるが、その場にくずれ、意識を失って しまう。 グランドバースの治療室のベッドで、リリィの必死の看病も空しく、意識が回復しない 伊賀電。急を受けたバード星のコム長官や、ギャバン隊長も回復を祈るほかなく、 現実主義のコム長官は、ギャバンに「また地球担当に戻ってもらわないといけないかも 知れない」と縁起でもないことを言う。 驚異の精神力で、何とか意識を回復した伊賀電であったが、かつてない強敵の出現に 来る戦いの厳しさに戦慄する・・・。 物語の終盤に向けて、最も重要なキャラクターのひとりであるレイダーが初登場。 演じられたのは「人造人間キカイダー」のプロフェッサー・ギル役でおなじみの、 安藤三男氏。ララーシュタインみたいなパンクロック風の総毛立つ白髪に黒い衣装と、 今見ても相当不気味です。こりゃ子供が観たらチビるわw ここ最近の魔怪獣のデザインには辟易していたのですが、前回のエピソードあたりから 初期の不気味路線が復活した観があります。 名前の通り、ヒャクメビーストのコンセプトは、「超人バロム・1」のヒャクメルゲの それであると推測。 これ以降、本筋にかかわるエピソードや、キーとなるハードなエピソード等、みどころ が多くなってきます。#35「倒れたら立ちあがれ電! 愛は生命の輝き」→前のエピソードにて、死霊界のレイダーの精神攻撃から辛くも生還した伊賀電であったが、 いまだ完全にその呪縛から逃れられたわけではなかった。 コム長官とマリーンは、伊賀電に精神トレーニングを課すが、これ以上は危険として、 途中で切り上げてしまう。 再び、伊賀電に差し向けられる、レイダーとマドーの魔の手。再び死線をさ迷う伊賀電 を救ったのは、今は亡き母の面影であった・・・。 突如現れたレイダーにやられっぱなしのドクターポルターとガイラー将軍。 シャリバンが死の淵から生還したのを見て、これみよがしに追及するが、「生ける屍 同然と言ったはず」とあっさりかわされます。って言うかアンタらシャリバンに致命傷すら 与えたことなかったじゃん・・・。カッコ悪すぎw 中身的には前回のエピソードの延長線上にあるのだが、徹底してレイダーの不気味さを 強調する内容となっている。※次回『宇宙刑事シャリバンVol.4』(DISC-8 #36~#40)に続く
Jun 14, 2007
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先頃、ウチの娘が2歳の誕生日を無事迎えました。思い出すのは一年前、1歳の誕生日を病院の中で迎えたこと。あれからもう一度入院するハメになったり、2週間に一回は熱を出して保育園を何日か休んだりの繰り返しであったのですが、ここへきて、娘の体調が非常に安定してきました。先月だけでも休んだのは連休の中日、それも少し前の発熱に、大事をとって休ませただけで、実際はピンピンしておりました。先週の日曜日に、家族で念願の動物園に遊びに行き、生れて初めて見る動物の数々に大興奮!・・・するであろうと思いきや、一匹の動物も観る前に敷地内に居た雀ごときにビビる始末wそれでも好天の下、半日強を楽しく過ごし、疲れて帰ってくれば、私と嫁が何となく身体がダルいにも関らず、娘だけは非常に元気でありました。語彙も増え、生意気な口もきくようになりましたが、それも含めてやはりわが子の成長は嬉しいもの。今後の成長が、益々楽しみな今日この頃です。
Jun 9, 2007
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先日、私の住むマンションで、組合の総会があったのですが、今年度持ち回りで役員にあたっておりまして、渋々出席しましたところ、総会終了後に役職を決定しましょう、なんて話になりましてですね、予想通りというか、まぁ当然なんでしょうけど、誰も立候補する方が私含めていらっしゃらないので、くじ引きという問答無用かつ極めて民主的な方法でもって選出しましたところ、何と私めが理事長という大任を仰せつかったのですよ。応分の責任として、当たってしまったものは仕方がないとは思うのですが、私は元々誰に感謝されるわけでもないボランティア的なことには全く関心がないんですね。先の総会の席でも一部鼻持ちならないオバハンやオッサンが居ましてですね、通常聞き流しても一向差し支えないような点について、あーだこーだとくっだらない質問をしてくるわけですよ。こういう手合いに限って、他人の責任に対する追求の手を休めることはないんですな。実際に責任があるならまだしも、自分と同じ立場で名前だけそこにある人間に対しても、ただその事実だけをもって屁理屈をこねるわけです。有り体に言えば、私、こういう人種って大っ嫌いなんですよ。でですね、私と同じく今年度の役員にあたっている人のひとりがですね、「何で皆自分の生活に関ることなのに一生懸命考えないのか理解できない、私も自営で仕事をしているのでなかったら立候補していた」みたいなことをくじ引きの直前になってぬかすんですな。っつーか、自営ってそんなにエライもんなのですかね?サラリーマンは大変ではないとでも?自営とか雇われなんて、この際何の関係もないじゃん。何だそのオレはお前らより大変なんでねってアピールは?オマエ、たまたま当たらなかったからいいようなものの、万一当たった時に辞退するための方便だったんじゃネーの?・・・と穿ちたくもなるわけですよ。基本的な運営そのものは管理会社の担当者が中心になって進めるので、追認するだけでいいってそんなあっさりおっしゃいますけど、その決定事項は全部私の名前でもって公布されるわけですからね。事情を知らなけりゃ私が責任者、みたいに思われても当然じゃないですか。しかも当マンションにおいて、目下の最大の問題は管理費の未納問題。悪質な輩が何世帯かあって、もう穏便な解決を期待できない段階まで進んでいて、裁判も辞さない、何て担当者が平気な顔して言うんですね。おいおいちょっと待てよと。そりゃまぁ、真っ当に支払っている者にとっては腹立たしいことこの上ないことは間違いないわけですが、自分が当事者として関る何てこととはまったく別の次元の話であって、仮に私が組合の代表として裁判に出席しなければならない、何て話になるのは正直御免蒙りたいわけです。っつーかそんなの応分の責任の範疇を超えてるでしょ?それにこういう輩は洩れなくバカだから、裁判の結果がどうあれ、逆恨みする可能性だって否定できないじゃないですか。仮にそういう形で何らかの被害を蒙った場合はどーしてくれんの?って話ですよ。そんなこんなで向こう一年間、非常に気が重い私です。今後何度となくイヤな思いをせにゃならんと考えるだけで滅入ります・・・。
May 30, 2007
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大分間隔が開いてしまいました。ようやく折り返しを越え、後半に突入したわけですが、本編に収められているエピソードは所謂単発モノが中心であります。#28~30は、割とシナリオのクオリティが高いです。当時の社会情勢も反映したエピソードは、複雑な人間関係と相まって、中々に見応えがあると思われます。その分、コンバットスーツ着用後の戦闘シーンが浮いてしまってどうにもマンネリ化しているのは否めないのですが、こればっかりは今も昔も変わりませんね。では以下、各エピソードのご紹介です。#26「憎しみの罠 メイクアップ大戦争」→いつもまわりくどい作戦を、悉くシャリバンに邪魔され続けてきたマドー一味。 本編は珍しく、シャリバンの抹殺のみを目的とした作戦を展開します。 パトロール中の伊賀電を、遊園地の罠に誘き寄せることに成功したマドー。 次々と姿を変え、襲い来るカイキビーストに対し、伊賀電も様々なコスプレで対抗する。 果たしてシャリバンは無事罠から脱出できるのだろうか・・・。 前作「宇宙刑事ギャバン」でも時折展開された、目まぐるしく変わる場面転換に幻想的 な空間で、渡洋史氏の生のアクションが存分に堪能できる、まさにJACの真骨頂とも いえるエピソードです。 反面、シナリオ性が薄く、話の中身的には盛り上がりもないですが、たまにであれば 問題ないと思います。 この回では、金八先生を彷彿とさせる、大山小次郎こと鈴木正幸氏の警官コスプレを 見ることができます。#27「裏切りの空 暗黒刑務所からの逃亡者」→マドーに叛旗を翻す宇宙の戦士達を指導する立場にある、リタ、キース、ムーアの三人 のオルガナイザーが、マドーの監視の眼を潜り抜け、地球にやってきてシャリバンの 庇護を受けることとなった。 オルガナイザーが全宇宙に散らばる反マドーの戦士達に向けて激励のメッセージを発信 したところ、これがマドーの知るところとなる。 オルガナイザー探しに奔走するマドー、折りしも、宇宙の暗黒刑務所からひとりの青年 が脱走し、地球に逃げてきたとの情報が入る。青年を追うマドー、それを間一髪で救出 したシャリバンは、青年が自分とまったく同じ血液型、イガ星人であることを知って驚く。 青年、マリオの命を自らの血液で救ったシャリバンは、彼を兄弟と呼ぶのだが・・・。 唐突にマドーと戦う組織の存在が明らかになるエピソード。セリフ中に、何となく 共●党が好んで使いそうな用語が散見するのは気になるところだが、この三人は以後の エピソードでも何度か登場する。どうでもいいが、キース役の俳優って今までムキムキ マンだと思っていましたw 暗黒刑務所から脱走した青年、マリオを演じるのは「また逢う日まで」の一発屋歌手である 尾崎紀世彦。当時でも青年というには憚るお歳のような気がするが、それより超絶に 下手っぴな演技のほうが気になる。それにしてもシャリバンの父、伊賀電一郎役の 上條恒彦といい、同年代の昭和の歌謡曲歌手が出演しているのは何か理由があるのだ ろうか? シナリオ的にはサブタイトルでネタばらししちゃっているので何なのですが、魔怪獣 の名前(ウラギリビースト)ぐらいは何とかならんかったものかw 会ったばかりの見知らぬ男を、同郷というだけで簡単に信用しちゃう純粋さは、刑事の 資質としては激しく疑問。マルチとかカルトとかに騙されやすいタイプですな。#28「キャンパスは風速80Mの猛烈ストーム」→パトロール中、城東大学助教授の殺害現場に偶然居合わせた伊賀電。瀕死の口から 出てきたのは、同じ城東大学の大神教授を助けて欲しいという言葉であった。 彼の言葉の真偽を確かめるべく、城東大学に乗り込んだ伊賀電は、近日大神教授を含む 世界の三大頭脳と呼ばれる科学者がシンポジウムを行うことを知る。 大神教授に接触した伊賀電であったが、何故か他人事のようなそっけない返事が返って くるばかりであった・・・。 ところでサブタイトルの”風速80Mの猛烈ストーム”がビタいち出てこなかったのは私の 気のせいでしょうか? ミステリ風のシナリオ展開は面白いのですが、大神教授が魔怪獣の変身した姿であった というオチが割れてからはいつもの通り。 何故か周りにいつも女子大生を侍らせて校内を練り歩く大神教授が、単なるエロ教授に しか見えないところはご愛嬌w ちなみに大神教授を演じた池田鴻氏は、TV版初代「機動戦士ガンダム」の主題歌を 歌われていた方であります。 どうでもいいが、魔怪獣のキャンパスビーストってネーミングはあんまりだと思うw#29「敵は誰だ? 荒野をめざす熱血児」→武器密売商人であるサイゲル氏が、日本に来日した。 マドーとの関係を疑った伊賀電は、サイゲル氏の乗ったハイヤーを追跡するも、バイク に乗った謎の青年の妨害を受ける。 青年の名は新田。元刑事である彼は、賭博の汚名を着せられて刑事を退職した後、探偵 として活動し、自らの名誉回復の為にサイゲル氏を追っているという。 郊外のホテルに泊まっているところを突き止めた新田であったが、踏み込んでみると サイゲル氏が殺害された後であった。現場から立ち去る山野という会社社長、そして 新田を操る佐倉弁護士の企みとは・・・。 前のエピソード同様、普通の刑事モノのようなシナリオ展開は中々の見ごたえあり。 複雑な人物の相関関係は面白いが、そこにマドーが絡んでくる部分の不自然さは否めず。 まぁ仕方ないと言えば仕方ないんですけどね。 サブタイトルと内容が乖離しているのも前エピソードと同じw 荒野をめざすって意味わからんし。 元刑事の新田を演じたのは最近みかけないマイケル富岡。名前は違いますけどね。 悪の佐倉弁護士を演じたのは円谷系の作品ではおなじみの睦五郎氏です。#30「捨てられる子供たち 変身するママ」→いつもの回りくどい作戦が復活w 家庭の主婦を洗脳して子供や家族を棄てさせ、家庭崩壊から社会不安を引き起こすマドー。 見るからに怪しげな”異次元美容センター”なるエステで洗脳を行うってのが妙に 生々しいw しかし主婦=専業主婦であることを前提としているあたりは、某フェミニストのキ●ガイ が反応しそうなポイントでありますが、この時代は大らかな時代でしたね。 主婦の様々な不満の源泉が「夫が、朝早くに仕事に出かけて真夜中にならないと帰って こない」だの「同期に比べて出世が遅い」だの、中途半端にリアルなのがイヤすぎますw 例によって、現場に潜入する女宇宙刑事リリィですが、柴田理恵みたいなダサ眼鏡を かけて野暮ったい服装をしていても、マドーにあっさり正体がバレてあしらわれるあたり は、今までにない展開で新鮮でした。 子供から母の温もりを奪う非情な作戦を行うマドーに、熱くキレる伊賀電もステキです。 多分テコ入れの一環なのでしょうが、ここへ来て魔怪獣のデザインが異様にチープに なった観があります。 小次郎さん、何故か捨て子の面倒を公園でみているのはいいのですが、水道水でミルク を作るのは止めた方がいいと思います。※次回『宇宙刑事シャリバンVol.4』(DISC-7 #31~#35)に続く
May 26, 2007
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最近ようやく普通に店頭に並ぶようになったニンテンドーDS。ビジュアル重視で、当節の最高の技術力を誇るスクウェア・エニックスであるが、時代の趨勢には逆らえず、売れないPS3やXBOX360を尻目に、明らかにビジュアル表現能力に劣るニンテンドーDSというハードで新作を出さざるを得ないジレンマを感じる。ここ最近の同シリーズリメイクラッシュは、もうボチボチかなりウザくなってきているのですけれど、本作は一応新作。一応というのは、基本的にFFシリーズのナンバリング作品は、シナリオ上の接点がないことが定義のようになっており、共通のキャラクターが再登場する作品は、いわゆる外伝的扱いになっているからである。PS2最後の超大作と呼んでもいい前作『FF12』は、色んな意味で問題の多い作品であった。その最たるものがシナリオや登場人物に対する不満であり、私自身はそのストーリー性にケチを付ける心理がどうにも理解できないというのは当時からも変わっていないのであるが、そこのところは以前、当ブログで詳しく突っ込んで語ったのでここでは割愛します。現在、全体のボリュームからすれば約半分を消化したところなのであるが、最初からここまで、どうにもビミョ~な雰囲気なのだ。ビジュアルはキレイなんですよ。まぁもちろんDSというハードなりにって意味ですが、少なくともこれ以上のビジュアルを表現し得たDSのソフトは、私の記憶にはありません・・・ってそんなに見てないんですけどねw私としては、PS2の前作は、ビジュアルの呪縛、みたいなものを感じていて、そのあまりのシナリオの空疎感のギャップがあったのでありますが、そこのところをフォローすべく、登場したのが本作ではないかと勝手に思い込んでおったのですね。で、もちろん最後までプレイしていないので最終的な評価ではないのですが、とりあえず今のところ、前作とまったく同じ失敗をしているな、と言わざるを得ません。とにかくシナリオが適当過ぎ。取ってつけたような展開は別に本作に限った話ではないが、前大戦(前作)の影響で幻の浮遊大陸、レムレースを覆っていた結界が破れ、”翼のジャッジ”なる謎の人物がイヴァリースから聖晶石をエサに、大量の空賊をレムレースに送り込んで、原住民である翼の生えたエグル族を迫害し、破壊と略奪の限りを尽くしている・・・。ということなのだが、主人公であるヴァンとその一行も立場的には前者と何ら変わることはないのに、身勝手な独善主義を押し付け、それを何のわだかまりもなく受け入れるエグル族のリュドというキャラクターの設定が、どうしても感情移入できないんですね。制作スタッフも違うはずなのに同じ失敗を繰り返してどうするのかとw戦闘シーンは今流行り(?)かどうかは知りませんが、リアルタイムストラテジー、通称RTS風のもの。リアルタイムに戦略性を求められるシステムであるが、移動できる範囲が狭く、実のところ力押しで何とかなってしまい、あまり厳密な戦略性を必要とする場面には遭遇していません。せいぜい敵キャラクターとの相性程度を、気をつけていれば、どうしようもないということはないと思います。ただインターフェイスを活かした操作性は悪くないですし、何より区切りの付けやすい、短いミッションの積み重ねなので、短時間でもプレイでき、やたらと長大な時間を要した前作よりは、遥かに社会人ライクなつくりとなっております。最終的な評価はクリア後まで待ちたいと思いますが、ちょっと厳しいカモ。
May 25, 2007
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随分久しぶりの更新のような気がします・・・って実際気のせいではないのですがw正直ちょっとここをそのまま続けていくモチベーションが下がっているのも事実なんですが、もうしばらく頑張ってみたいと思います。この間、何をしていたかと言うと、別段何をしていたという訳ではなく、相変わらず衝動買いで浪費はしているし、ゲームもしてるし、テレビも普通に観ています。あ、もちろん仕事もちゃんとしてますよwで、何を今更はいつものことですので、そこは軽やかにスルーしつつ、最近プレイしてクリアした、DCの『レンタヒーローNo.1』について書いてみたいと思います。オリジナルのMD版は最近、Wiiのバーチャルコンソールでも配信されていますが、このDC版も基本的にはMD版の内容に沿うものであります。ただしゲーム性含め、ビジュアルからシナリオ的なものまで大幅にアレンジされていますので、実質は別モノ、と考えた方が良いかも知れません。コージャという街に引っ越してきた主人公一家は、ホームパーティーに饗する料理の出前を頼んだところが、何故かコンバットアーマー一式が送られてきて、そのまま即席の”レンタヒーロー”となり、街の住人達の様々なニーズに応える、いわば便利屋みたいな仕事をすることになった。主人公は、SECAが斡旋する様々な依頼を解決し、報酬を貰う。報酬については全額自分のものとなるが、コンバットアーマーを開発したSECAにアーマーのレンタル料を支払い、電池代等も実費負担となる。レンタル料とは別に、SECAに寄付を行うことによってアーマーはバージョンアップし、性能が向上する。性能が上がれば、報酬の高い、より困難な依頼もこなすことができるという仕組みである。非現実的ではあるが、これはすごく理にかなったシステムではなかろうか。最初から悪意でもって活用しようとする向きには機能しないのが難点であるが、その問題を解決できれば極めて合理的な運用が可能と思われる。知名度がない間は近所のガキのラブレター配達とか、中華屋の出前とか、ヒーローショーの代役とか、下らない依頼しか来ないのであるが、実績を積むことによってヒーローらしい仕事も舞い込むようになる・・・って、本作は基本一本道で自由度は皆無と言ってよく、一定の依頼をクリアしないと次へ進むことはできません。ただ、下らないイベントの数々も、文字通りのお使いイベントなどを通じて、オーソドックスなRPGにおけるそれをシニカルに表現しているのかもと思うが、多分私の考えすぎでしょうw画面はシェンムーと同じく、街全体が3D化されており、その空間を自由に歩きまわることができる・・・が、屋内において頭上見下ろしの視点となり、自キャラを軸にぐるぐる動き、時折ポリゴンが欠けたりもして、慣れない内は3D酔いになること必至です。MD版ではその難易度を上げていた戦闘シーンであるが、本作では格段に簡単になっています。ちょっとクセがあったり、入力がワンテンポずれたりもしますが、大筋では問題ないでしょう。総プレイ時間は12時間程度で、ボリューム的には少し物足りないような気もしますが、移動できる街の数が少なく、いたずらにイベントを増やしても変に間延びするだけだと思うので、これはこれで丁度いいと思います。ゲームとしては粗も目立ちますし、そもそもオリジナル自体が自らをB級と称していたように、全編パロディと言うか、ギャグテイストなので万人にウケるゲームでないことは間違いありません。ただ、後半の、いわゆるヒーローモノにありがちなシナリオ展開とか、(バレバレだが)ラスボスのオチなんかはそれなりに評価できると思います。惜しむらくは追加された新キャラクターが、余りにも取ってつけた感が否めず、シナリオ中の整合性が希薄で、活躍する場が少なかったのが残念でした。本作は同タイトルで旧XBOXにも移植されていますが、デキの方はどうだったのでしょうか?ちなみにゲーム中で使用する端末の名前が、MD版→オテラドライブDC版→クリームキャストであったのに対し、XBOX版は何だったのかが気になるところw中古価格もそれほど高いわけではありませんので、ナンセンスで肩肘張らないゲームをプレイしたい方にはオススメです。そんなに時間もかかりませんし、何よりシナリオが短いものの寄せ集めなので、中々長時間集中してゲームの時間が取れない社会人にもオススメの仕様となっております。
May 16, 2007
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昨日に引き続き「怪奇大作戦セカンドファイル」の感想を。一部故実相寺昭雄氏が脚本を手がけたエピソードということですが、構成が甘く、オチもいまいち釈然としなかったりで、シナリオ的にはあまり評価できる内容ではありませんでした。「昭和幻燈小路」という少々狙い気味のサブタイトルもそうですが、現実と幻想の狭間、昭和という時代にノスタルジックな感傷以上に、時代そのものへの憧憬の方が強く感じたのが正直なところ。しかしながら、ブームと言ってしまえば語弊があるが、昭和のビジュアルイメージは既出の映像作品で出尽くしている観があり、あえて”怪奇大作戦”でやらなくても、と思ってしまうわけです。有り体に言えば、映像的にちょっと豪華な「世にも奇妙な物語」のテイストなんですね。ここで尤もらしく、”怪奇大作戦”の定義について語るのは、あくまで私個人の主観に過ぎませんし、そのこと自体に意味があるとも思えませんが、あえて言わせていただきますと、超常現象だの何だのという、科学以外の結論を持ってきて欲しくないわけですよ。本エピソードのオチもいわゆる完全に非科学的な論拠でもって締めくくっているわけではありませんが、すべてを説明するにはいかにも薄弱であるし、根本的な矛盾についてはウヤムヤにしてしまっているのが非常に残念な気がするのです。旧作は故実相寺昭雄監督の名作「京都買います」同作品のみならず、特撮作品の中でもとりわけ完成度が高い本作。”怪奇大作戦”を語るのに、本作は外せません。あと「青い血の女」もオススメ。浜村順の怪演に、不気味すぎる人形は必見です。屈指の名作「京都買います」が収録されているのはこちら↓↓↓↓↓
May 2, 2007
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<公式HP>http://www.nhk.or.jp/kaiki/index.html故実相寺昭雄監督の悲願でもあった「怪奇大作戦」復活プロジェクト。残念ながらご本人は目にすることなく亡くなられてしまったわけですが、その遺志を継ぐ気鋭のクリエーターたちによって、実に38年振りに「怪奇大作戦」が復活しました。先月初め、BS-hiで放映されたのを皮切りに、昨日の深夜から連続3日間、NHKのBS-2で放映されます。インターバルもなく、旧作の放映が始まってしまったので、DVD全巻持っているにも関らず全話観賞してしまって少々寝不足気味ですw旧作は一旦置いておいて、待望の新作の感想を書きたいと思います。まずはキャストについて、牧史郎役で、主演の西島秀俊の薄気味悪さは、確かに現代においてはハマり役かも知れないが、旧作の岸田森という稀有な才能に特別な思い入れのある私にとって、物足りないのは否めない。しかしこれは、岸田森に代わる役者など現代に存在しないということと同義であり、決して西島秀俊に非があるわけではないことを申し添えておく。その他のキャストについては、極端にイメージが違うわけではないが、何となくしっくりこないというのが正直なところ。しかしこれは上記西島氏と同様、旧作に対する私の思い入れ故のことであろう。旧作をご存知ない方は、本作を「世にも奇妙な物語」と同一コンセプトと思われるかも知れませんが、それは決定的な誤りです。「怪奇大作戦」の本質は、似非オカルティズムやガジェットとしてのSF等ではなく、”現代”に潜む闇と、科学犯罪の相関関係によって成り立っている”ドラマ”なのです。本作「ゼウスの銃爪」は、人体発火現象という宗教的解釈も為される現象を、過去の理不尽な殺人事件に絡めて、衛星兵器のハッキングに某国の介入と、スケールの大きな展開を見せます。しかしながら、正直なところ、たった45分の尺で、ここまで風呂敷を広げるのは少々やり過ぎの観があります。冒頭シーンで、公園で虫眼鏡遊びに興じる最初の被害者の息子の存在も、恣意的な雰囲気を出していながら結局何もオチがなかったり、そもそも犯人の動機はともあれ、そのオチはちょっとムリがあるんじゃネーのとか、某国の工作員が出てくる件など突っ込みどころも多々あります。殺人加害者の人権と法の問題等、現代が抱える正義と感情のジレンマなど、扱うテーマは非常に重苦しく、旧作のテイストは十二分に感じることはできます。制作者の意気込みは伝わったのですが、残念ながらそれらすべてを上手くまとめて上げているとは言えません。では1本の映画並みの尺があればいけるのか、と言えばそういうわけでもなく、人体発火現象というガジェットにこだわり過ぎのきらいもあります。ただ、本編終了直後の旧作の放映で、同じく人体発火現象のガジェットを使用している「恐怖の電話」を持ってきたのにはセンスを感じます。まだ今日明日もありますので、未見の方は是非。ついでに旧作も併せて観賞するのがベストですw旧作「恐怖の電話」を収録しているのはこちら↓↓↓↓↓
May 1, 2007
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久々にゲームの話題を。前回のプレイ報告を3月の頭に行って約2カ月。”最重要指名手配犯”の称号を目指す、ストーリーモードをようやくクリアしました。基本的なシステムは、15人のランカー達を順番に撃破していくという内容でありまして、それぞれのランカーには対戦するためのノルマが設定されており、バトルイベント、マイルストンイベント、合計バウンティの三項目をいずれもクリアして挑戦権を得るという流れであります。中盤まではストレスもなくスムーズに進行したものでありますが、半分を超したあたりから段々とキツくなってきまして、特にマイルストンイベントにおいては逮捕されるとそれまでにいくらノルマを達成していても全部パァになってしまいます。ラスト3名はノルマ以上のイベントをクリアすることはできませんでした・・・。さくっとネタばらししますとw(念のため、以下反転しますね)主人公に何かと協力的であったミアという女性は、実は警察の回し者であり、レーザー以下のストリートレーサー達を逮捕すべく、主人公をオトリに使っていたことが判明する。単なる利用する・されるの関係であったものが、レーザー撃破後の一斉逮捕の時に主人公を逃がしてくれたりと、仄かなロマンスもありそうな雰囲気です。(そこんとこの具体的な描写は無いんであくまで妄想なんですがw)んで、レーザー撃破後は正真正銘の最後のイベント、ヒートレベルMAXの状態での大捕物が控えているわけですが、これがもうキツいの何のwすべての交差点に待機しとるんじゃないか、というぐらいありとあらゆる所から無数に湧き出すパトカーを一定時間かわし、ミアからの連絡を待って指示されたポイントへ移動。普段は入ることができない解体中の古い陸橋を大ジャンプして逃走に成功すれば、晴れてエンディングを拝むことができます。このエンディングが愛想もクソもなく、やれ警察データベースの項目はすべて1位になっているか?とか、チャレンジシリーズをすべてクリアしたか?とか、クリア率は100%になっているか?とか、とにかくイチャモンが多すぎますwもちろん上記の項目をすべてクリアした暁には更なる真のエンディングが用意されているものと想像しますが、はっきりいってもうムリwっつーかもうチョイ労ってくれてもバチは当たらんと思うがどうか。総論を言うと、非常に楽しめたゲームでありました。ゲームの進行に伴って車を改造できる項目が増えたりだとか、走れるコースが増えたりだとかの演出も素晴らしいのですが、徐々にスピードに慣れさせる難易度調整は見事としか言いようがありません。数々のイベントをこなしながら、ショートカット等のコース全体の奥深くを熟知していけるのも、単純なコースの広がり以上に、自然にプレイヤーの中に入ってきます。マイルストンイベントのバランスの悪さはありますが、それをさっ引いても非常に親切な仕様であることは否定できません。難点は最初にも書きましたが、ロード時間がやや長く感じることと、時折発生するフリーズは正直勘弁して欲しかった。ランク上位で、ようやっとマイルストンイベントをクリアしたというのに、セーフハウスに戻る際にフリーズした時は正直ヘコみました。こういうゲーム以外の部分のマイナス要素はつらいですね。XBOX360ユーザーならずとも、特にレースゲームに抵抗がなければ誰にでもオススメできる良作です。これが\2000台で買えるのだから、お得としかいいようがありません。中々国内版のソフトがリリースされないXBOX360ですが、プラチナコレクション含めて少しでも充実させていっていただけることを希望します。
Apr 23, 2007
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「特急田中3号」(TBS系金曜日PM10:00~)→赤西仁活動休止以降、イマイチぱっとしないKAT-TUNのメンバーであり、ジャニタレの 中では異色のハゲが主演を務める鉄道オタクドラマ。 鉄オタってよく知らないんですけど、歴史としてはアニオタなんか足元にも及ばない し、かなり以前から商業的にも成り立っているわけで、いわば草分け的な存在だと 思います。 そのオタク描写がリアルか否かは判別のしようもないのですが、ロバートの秋山や 塚本高史あたりは、結構頑張っていたのではないでしょうか。 女優も栗山千明という意外性のあるキャスティングだし、主演のハゲを除けばそこそこ 期待できるのではないかと思うのですがね。 役名でかけたわけじゃないでしょうけど、主演ははっきり言って荷が重すぎ。 ま、普遍的に支持されるような内容でもないだろうし、亀梨よりは違和感がないかな、 程度であります。「冗談じゃない!」(TBS系日曜日PM9:00~)→初回を観終わって、まさにこっちが「冗談じゃない!」と言いたいデキでありました。 プロット、脚本、演出、物語を構成するすべてにおいて、あまりにテキトー過ぎや しませんか?ほんでもってキャスティングもムリがあり過ぎます。 これが何に起因するかと言えば、すべて主演の織田裕二が元凶のように思うんですね。 とにかく中途半端。上野樹里の恋人としても違和感があるし、大竹しのぶの元恋人と いうのはもっと違和感がある。 このヒト、そこそこ実績はあるはずなのに、全然歳相応の演技力も風格もなくって、 時折やたらとオジン臭くなるかと思えば、そうでない時もあるしでよく分からない んですよw んで、どうしても主題歌は歌いたいんですねw何がしたいんでしょうか? 初回こそフランスロケで金がかかっていますが、次回以降はセット中心の安っぽい舞台 になること間違いなしw どっちにしても次回も観るかどうかは微妙です。「プロポーズ大作戦」(フジ系月曜日PM9:00~)→長澤まさみだけ観ます。以上 ・・・ではあまりに愛想がないのでもう少し書きますが、本編はバカくさくて本当に 詰まんないんですよ、困ったことにw ジャニタレの山下智久が主演ということも大いに関係があるのですが、もうちょっと 何とかならんかったんかなぁ? 中学生向けのライトノベルでももうちっとヒネった内容のものがあると思うんですがね。 榮倉奈々をはじめ、キャストは割りとお気に入りなだけに、勿体無い内容です。 平岡祐太は2期連続で出演か・・・。永遠の2番手、岡本綾の男版だなw
Apr 19, 2007
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バブル臭漂う俗っぽいテーマは、今更過ぎて新鮮味のカケラもないですが、それ以前にキャスティングが最悪、というより主演の演技がもうどうしようもないくらい最悪で観ていられませんでした。特にヒドかったのが長谷川京子。このヒトTBS系のドラマではやたらと重用されているような気がしますが、何か大人の理由でもあるんでしょうかw他局で、少なくとも主演で見かけた記憶があまりないのですが。役者もヒドいですけど脚本も驚くほどヒドく、ご都合主義満点の展開は百歩譲るとしても、セリフの陳腐さが演技のマズさと絶妙に絡み合い、360度何処から観ても面白くない作品に仕上がっています。いまや地上波随一のエロ担当として着実に地場を築きつつある高岡早紀あたりがメインの方が良かったんじゃないんですかね?出番が少なかったんで大して気にもなりませんでしたが、冗談か、性質の悪いシャレにしか思えない青田典子が、チョイ役にも関らず、すさまじいド下手っぷりが衝撃的でした。もうギャグにしか見えないからバラエティ以外はやめといた方がいいです。伊藤英明もなぁ・・・大してウマい俳優ではもちろんないけど、ワンパターンでもキャラクターがハマればそこそこ観られるのにこれはもう全然ダメ。陰があるような役はこのヒトには無理ということを改めて確認しました。部分的にも総合的にも、私にとって見どころはまったくと言っていいほどありません。こんなんだったらウラの学校モンを観ておけばよかったwでもこっちもあんまり好みじゃないんですよね・・・。いずれにしても本作はもう観ません。
Apr 13, 2007
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主演:松山ケンイチ、大後寿々花、初回のゲストは中村獅堂。原作が漫画ということで、例によって未見でありますので、ドラマについてのみの言及となります。いや、久々にいいテイストのドラマですよ、コレ。まずはキャストがいい。主演の二人は現状ではトップクラスではないが、どのような形であれ、いずれはドラマに映画にと中心的な位置付けになるだろうと予想される逸材。浅丘ルリ子、塚本晋也、村川絵梨、片桐はいり等、脇を固めるメンバーも、マニアックかつ違和感のないキャスティングで、いずれもちょっとヘンな人物を好演しています。特に松山ケンイチ演じる”ロボ”のキャラクター設定が面白すぎます。新旧問わない”ロボット”オタクという設定なのだが、自室の小道具の拘り、セリフの随所に現れるマニアックなキーワードの数々といい、余程の筋者が監修していることが窺えます。これに比べれば数年前の「電車男」のオタク描写なんてあまりにも画一的で薄っぺらく、整合性に欠けることは明白であります。そんな設定ゆえ、おそらく視聴率的には苦戦することが容易に予想されるのですが、個人的には応援したい作品です。基本的には一話完結のスラップスティックものですが、変に今風の路線を入れずに、このまま突っ走って欲しいですね。
Apr 12, 2007
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扉のところで紹介している新作DVD『太陽』をようやく観賞しました。日本の三大タブーの筆頭として、DVDの発売はおろか国内での上映も危ぶまれていた本作ですが、実際に観賞して見て、右向きの方々が目くじら立てるほどの内容ではなかったと言うのが、まずは正直な感想であります。尤も、ソッチ方面の方々に言わせれば、商業映画の題材に採り上げること自体が不敬である、ぐらいの認識であろうから、作品の芸術性云々といった観点で説明したところで、到底理解するはずもないからこれはこれでいいのだと思う。シベリアを越えて本国にまで街宣車を廻せるぐらいの根性があれば、今の領土問題ももうちっと何とかなったのではないか、と思われるが、ファンタジー世界の話はこれくらいにして、肝心の内容についてもう少し突っ込んでお話します。舞台となる時代は、太平洋戦争敗戦の直前直後。米軍による空襲は苛烈を極め、大本営も地下の退避壕に移っている。この作品にはいわゆるストーリー的なものは存在しない。どころか、外的な描写は悉く省かれており、イッセー尾形扮する昭和天皇の、”現人神”から”人間”に至る狭間での苦悩であるとか、想像し得るその胸中を、シンプルな映像で淡々と追究している。あまりにも淡々とし過ぎており、時間の経過部分の説明が足りないような気もするが、そもそも太平洋戦争終結までの時系列すら理解していない人間は、この作品を観ることもないだろうと推測する。私は以前からイッセー尾形のファンなのですが、彼が演じた”昭和天皇”の演技の素晴らしさは、筆舌に尽くしがたいです。あの口をもごもごとさせる独特の癖も、当時もそうだったかは別として、演技やモノマネなんて下らないレベルでなくって、何かが降りてきたのではないかと思えるくらいに真に迫っていましたし、「あ、そう」の口癖も通り一遍の調子でなく、場面によって異なるのは本当にスゴいです。近年、宮内庁関連の人物の手になる昭和天皇に関する手記などが発見されたりしましたが、マッカーサーとの会談の内容の真実性はともかく、そのやりとりは非常に興味深いものでした。天皇の人間性という、我が国のタブー中のタブーに対して、外国人がどうアプローチしていくのかにも興味はあったのですが、少なくとも某国の勘違いニッポン映画なんかとは比べ物になりません。天皇の地位を低たらしめる、などという近視眼的な発想から脱却して、この映画を日本人の手によって撮れなかった事実こそを恥と思わねばなりません。すごい映画なんですけど、そもそもこのテーマに関心がない方にとっては退屈極まりない内容であるのも事実なので、観賞にあたっては注意が必要かと思われます。私、本作はAmazonで予約して手に入れたのですが、店頭では見かけた記憶がないですね・・・。
Apr 9, 2007
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少し間隔が開いてしまいました。前回は”奇星伝”のプロローグで締められていましたが、本編はそれにまつわるエピソードはありません。基本オーソドックスなエピソードなのですが、何となく社会派というか、割と当時の世相を反映したものが多いような気がします。”奇星伝”やオカルティズム色が強い後半のエピソードのみならず、通常のエピソードすらやや難解なテーマを扱っていたところが、子供受けしなかった要因のひとつかも知れませんね。20年以上経過した時点で、もちろん子供番組の幼稚な部分は否めませんが、当時の風俗や文化などを垣間見えるエピソードの多くは、非常に興味深く観賞できました。それでは早速各話の紹介を。#21「密室の牙・リリィはミステリーがお好き」→前作『宇宙刑事ギャバン』のパートナーであった叶和貴子演じるミミーとは対照的に、 ワイルドで大人の女性の雰囲気を備えた降矢由美子演じるリリィですが、これまで今いち 存在感が薄いというか、シナリオの中心となることがなかったと思います。 定期パトロール中にマドーの襲撃を受けたシャリバンは難なくこれを斥けるが、実は真の 目的はグランドバースに魔怪獣を潜入させ、破壊することであった。 卵状態の魔怪獣をモトシャリアンに付着させたまま帰還したシャリバンは、マシンの清掃 を行ってもその事に気付かない。 リリィからの定時連絡が途絶えていることをギャバン隊長から聞かされ、異変を察知して 帰還しようとしたところ、マドーの陽動作戦に引っかかり、戻れなくなってしまう。 その頃グランドバースにひとり残されていたリリィは…。 普段はあまり描写されることのない艦内の様子が確認できる珍しいエピソード。 しかもリリィこと降矢由美子さんのシャワーシーンやレオタード姿が拝めるサービス ショット付きですw 一見してエイリアンのパクリであることが分かりますが、それなりに密室の恐怖という ものを再現できているのではないでしょうか?でも幼生体の酷似ぶりは少々やり過ぎの 気がします。 成獣となったウツボビーストは身体全体がモンスターの顔面を模したデザインで、 中々よくできていると思います。でもモヤットボールみたいな棍棒は、グロテスクな 外観とは裏腹に妙にチャチいですねw ちなみにサブタイトルのミステリーとは、文字通り艦内でリラックスしているリリィが 飲み物片手に読んでいた小説を差します。#22「テニスプレーヤーを襲う天国への誘惑」→有名人を暗示にかけて自殺に追い込み、一般人の後追い自殺を誘発しようという何とも まわりくどく、かつ後味の悪い作戦を展開するマドー。 最初の標的となるテニスの天才少女花井ジュンを演じるのは前年に放送された「大戦隊 ゴーグルファイブ」における”幻の”ゴーグルピンク役で特撮オタには割と有名な元B級 アイドルの早坂あきよ。前回のリリィに続き、またもシャワーシーン有りというすでに 大きいお友達を意識しているかのようなサービスショットの連発ですwテコ入れの一環 なのでしょうか? 彼女を暗示にかけるマドーの魔怪獣、シニガミビーストの人間態を演じるのはPS2の 『宇宙刑事魂』にも出演され、昨年亡くなられた曽我町子氏です。 氏の真骨頂である魔女スタイルはまったく違和感がなく、怪しげな占い師を好演されて います。 本編の最後に、いつものように政宗一成氏のナレーションが被さるのですが、妙に説教 臭く、力が入っているのが意味深です。#23「コピー時代の恐怖 そっくり人間大集合」→いつの間にかコピーの人間と入れ替わっている・・・というプロットならば、ディック的 SF要素満点のエピソードに思えるが、劇中ではコピー人間に悪いことをさせて人間 不振にさせるという、恒例の回りくどい作戦を展開している。 ここに登場する古田家の子供達のコピー人間が登場するのだが、これを特撮ではなく、 すべて双子の子役でまかなうという荒業を見せている。 父親役はベテラン漫才師、青空球児。息子役はスーツアクターの蜂須賀祐一、昭二が それぞれ演じています。 コピー人間の製造過程を、クローン技術などのアプローチがあればそれなりに説得力も あるのだが、実際は廃工場の一室でニメンビーストが電送みたいに作っているのが 萎えます。このペースじゃ社会全体を混乱させるのにどのくらい時間がかかるのか・・・。 冒頭のシーンで伊賀電がリリィをドライブに誘うシーンは、二人の関係性を窺うのに 非常に興味深いのですが、パトロールと称して一緒に車に乗っているのはある意味 ドライブと言えるのでは・・・と思ったりw ギャバンに窘められてムクれるリリィの仕草が女性的で可愛いです。でも降矢由美子 さんってもう50近いんですよね・・・。#24「昆虫ハリケーンが運んだ日本なまけ者病」→”ムシキング”などに興じる最近のガキ共を見ていると、こういう作戦もアリなのかな と思ってしまう。 子供達の大好きなカブトムシやクワガタをタダでバラまいて、その虫から発するナマケ モノガス(←劇中の呼称不明)によって人間の気力を奪ってしまうという、相変わらず 回りくどい作戦である。 それでもそれなりの社会困難を引き起こすことに成功し、車を運転していたオッサンが 「ハンドルを切るのもメンドクサイ」という名言を吐いて電柱に激突していたのが個人 的にはツボでした。 必死で昆虫を回収しようとする伊賀電とリリィに対し、マスコミを使って昆虫の安全性 を喧伝させるところは秀逸。計らずも、マスコミの情報操作の恐ろしさを暗示すること に成功している。 冒頭の教室のシーンで、終業と共に現れたビールスビースト扮するナゾの昆虫親父に対し、 毅然と「昆虫を配るなんて話は聞いていません!確認してきます!」と言った女性教師は 立派。でもできたら子供達が帰る前に言って欲しかったところw#25「鬼の目に涙・天使の涙・パパ助けに来て」→とある豪邸に住む小学生の兄妹と母親が、マドーに誘拐された。この家の主人は郷原と 言う一流企業の社長。 ギャンブルで作った借金の金利が、何と一千億という無茶極まりない要求に際し、更に 家族まで攫って会社を譲渡せよと迫る。 昨今、法外な金利をボッタくったり、脅迫まがいの取立てを行ったりなどが社会問題化 しているが、それより遥か上を行く悪質さ。 どうもこのマドーという組織は、こと経済活動については妙にリアルで生々しく、 いい加減な侵略計画の割りにカネには非常にシビアな描写が多い。 マドーの金融詐欺は金持ちだけに限らず、小次郎のような一般人までも手を伸ばして いるのが面白い。「無担保・無金利・無制限」などと書かれたチラシを見せて伊賀電に 訴える小次郎。電曰く「こんな条件なら僕だって借りたい」ってそりゃそうだw 金融屋に乗り込む伊賀電だったが、そこにはマドーが待ち構えていた。 ホステスのアルバイトを、しかも泊り込みですると公言する千秋を笑って見送る親父 とか、郷原の記事を「謎の社長一家失踪」(それも言うなら社長一家謎の失踪だろw 意味変わってるじゃんw)と書いていたりとか、カジノ船に麻薬入りのカクテルを ふるまっていたりとか、とかく問題表現が多いエピソード。 バブル真っ盛りの放送当時の世相を反映しているが、現代にも通じるイヤなシナリオ である。 ラストで、無事子供達を取り戻した郷原だが、会社は取り戻すことができず、豪邸を 引き払うシーンで終わっているのが何だかわびしいです。※次回『宇宙刑事シャリバンVol.3』(DISC-6 #26~#30)に続く
Apr 7, 2007
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昨年から発売されている『タイトーメモリーズ』シリーズが、いよいよ完結しました。・・・でいいんですよね? さすがにもうネタ切れだと思うのですが。で、シリーズ全作購入している私めは迷わず本作も購入したものであります。シリーズ累計して計100本のゲームが網羅されているというのは、タイトー一社ではありますが、日本のTVゲーム史上の黎明期から、広範なジャンルにわたってカバーしており、資料的な意味もありますが、非常に意義のある試みだと思うのですよ。ま、一部タイトルに表現の規制がかけられているとか、実は収録作のうち1割弱がインベーダー系で水増しされているとかという問題はありますが、全体の大きな意義に比べれば些細なことであります。更に、本作と前作を購入したユーザーの為に、昨年発売の2作も含めて収納できるコレクションBOXの全員プレゼントというオマケ付き。早速応募しようと思うのですが、写真を見る限り、本編のDVD-ROMのみで、ケースや小冊子は収納できないっぽいのが気になるところですが、まぁいいでしょう。PS1の『ナムコミュージアム』シリーズの最終作の初回限定版に、全作がケース毎収納できる豪華仕様のBOXが付いていて狂喜したものですが、買うやつはどうせ全部買うんだから、応募させるなんてセコいこと言わずにそのまま付ければいいのにと思ったりwま、ハガキ代しかかからないものにツベコベ言うつもりもないんですけどね。さて、本作に収録されているタイトル群をざっと見てみますと、PCEやMDに移植された作品が多く目に付きますね。そんな中でも目玉といっていいのは、何をさておいても「ナイトストライカー」でしょう。メガCD版の好移植もありますが、オリジナルのスピード感には敵いません。「オペレーションウルフ」「レインボーアイランド エキストラ」「ファイナルブロー」「ヴォルフィード」「マスターオブウェポン」「サンダーフォックス」あたりは長らくオリジナルに近いものがなかっただけに、価値はありそうです。その他、初移植のタイトルも多いのですが「女三四郎」などというややキワモノに近いものから、「陸海空 最前線」「ウォーリアーブレード」に、往年の「サーカス」のリメイクである「プランプポップ」など、マイナーながら、中々に興味深いタイトルが収録されています。企画自体が安易であることは否めませんが、二度と日の目をみることがなかったかも知れない往年の作品が、手軽にプレイできるということは評価していいと思います。コストパフォーマンスも上々ですし、若い方でも昔のゲームに関心がある方は是非遊んで見てください。いつも当へっぽこブログに来ていただいているMappiさんが『タイトーメモリーズ』シリーズに収録されている全作品レビューに挑戦されています。一作一作丁寧にコメントされているので、非常に参考になりますよ。↓↓↓↓↓http://plaza.rakuten.co.jp/mediazakki/
Mar 30, 2007
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昨日、「クイズ ヘキサゴン」のスペシャルを観るともなしに観ていたものであるが、いつの間にか終わっていて、ふと画面を見たところ、何とはなしに異様な光景が映しだされていた。てっきりニュースかと思いきや、神妙な口調のアナウンサーの口から、例の「あるある」捏造について、調査結果で新たに発覚した7回の放送について、微に入り、細を穿って克明にかつ淡々と解説されていたのですが、延べ10分余りその異常な放送が続いたものでした。これは、もちろん先日の社外機関による調査結果に、関西テレビが民放連を除名処分となったことを受けてのものであるが、正直ここまでやるかと驚いている。また、その放送内容を観て、如何に単純な改竄や捏造が常態として行われていたのかを生々しく知ることとなり、あらかた想像していた通りだとは言え、その余りの性質の悪さに慄然とする結果となった。こんなもん一視聴者では絶対に気付きようもないではないか。以前、当ブログ上においても、件の情報番組はバラエティと捉え、その中身の真実性は疑ってかかって然るべき、という主旨の文章を書いて、今でも考えを変えたわけではないのだが、その過程を見ると、最初に番組の持っていきたい結論ありきで、不都合な検証結果は隠し、端からマトモに真実を伝える気など更々ないように見受けられる。関西テレビに対する処分は重いとは思わないが、処分を決定した側の他局も、内心この結果には戦々恐々としているのではないかと推測する。確かに、あまりにも露骨な見せしめであることは論を待たないものであるし、仮に同様のことが他局で発覚したとしても、同様の処分を受けることは多分ないだろうとは思う。しかし、ニュースとして価値がある間は、第二第三の「あるある」が発覚する可能性は非常に高いと思われます。というか、後ろ暗いところがまったくないというTV局なんか存在しないだろう。関西テレビに対するこの処分が、不毛な他局の暴露大会に発展する可能性は大いにあります。それでも、私はほとぼりが冷めるまでは多少効力があるかも知れないが、将来的に亘って自浄能力が発揮されるかと言えば、期待はできないと断言します。TVなんて所詮そんなもんなんです。情報バラエティが垂れ流すファンタジーを真に受けるような人間は、直ちに観るのを止めるべきなんです。それが正しいTVの見方です・・・・・・ってテロップを、番組開始前に流すってのはどうですか?それにしても・・・この「あるある大事典」ってよくまぁ年中同じような内容のものを流していて飽きられなかったもんですなぁw小売業界では「あるある」で採り上げられた食材が翌日バカ売れするってのが定説になっておりまして、やっぱり具体的に世の中に影響がでちゃうウソ、っていうのは良くないと思ったりします。そこに制作会社との利害関係まであると疑うのはナンセンスかも知れませんが、何でもアリの業界のことですから、あっても不思議ではありませんね。
Mar 29, 2007
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久々に発売日買いしたDVDソフトは、トップページにも掲載している『涙そうそう』でもって、私的にはこれも非常に珍しいことなのだが、早くも開封して観賞しました。当ブログでも何度か公言している通り、我ながらキモいのは重々承知で重ねて言いますけど、「長澤まさみ最高」もう一度言います。「長澤まさみ最高」話自体は何のヒネリもないですけど、血の繋がっていない兄妹だけで暮らすっていうのはもう設定だけでお腹いっぱいというか「それ何てエロゲ?」と訊ねたくなるような、オタク用語で言いますと妹属性全開なわけですが、いわゆるセクシャルなイメージの描写は、今どきキスシーンすらないという、何の心配もすることなく家族で観賞できる、ピュアな作品に仕上がっていますよ、ええ。同じような設定では、あだち充原作の漫画「みゆき」を思い浮かべる方はもういい歳でしょうが、あちらの終わり方が「それはいいけどそんなストレートでいいの?」みたいな投げやりなものであったのに対し、映画の結びとしては単純ながら「それしかないだろ」的にきっちりとまとまっています。東南アジアを連想させるような沖縄の町の風景に集う人間模様。美しい海の情景。しかし何といってもこの映画を成立させたのは長澤まさみその人の魅力によるものと言い切ってしまってもいいと思います。逆に言い換えれば、私的にはキャストが長澤まさみ以外であった場合、ステレオタイプの登場人物にご都合主義のシナリオ、ってな評価になるんですが、それらをすべてひっくり返すぐらいのパワーがあるわけですよ。私にとってはその他の共演者なんてものは、妻夫木聡も含めて長澤まさみを引き立たせる為の小道具に過ぎないし、邪魔さえしていなければいいといった感じですね。奇しくもDVDが本作と同時発売であった『ラフ』は、長澤まさみの魅力をもってしてもカバーしきれないもこみちのド大根がすべてをブチ壊してしまっているのですが、それはまた別の話。冷静に読み返してみれば映画の内容についてほとんど書いていないような気がしますが、そんな些細なことはどうでもいいです。長澤まさみファンは必ず観るべきです。そうでない方はこれを観てファンになるべきです。でも長澤まさみって私と年齢がダブルスコアに近いんだよな・・・。
Mar 27, 2007
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あるある「不適切な放送」16件…社外調査委 (スポーツ報知)以前、当ブログでも採り上げていた捏造問題についてなんですが、件のインチキ番組の打ち切りという形で完全に終息していたと思いきや、記事によれば以後2カ月に亘って調査をされていたのだそうな。大変ご苦労なことだが、あんまり突っ込み過ぎると、寝た子を起こすと言えば言い方が悪いかもしれないが、全然関係のないその他の番組にまで影響を及ぼす可能性もあるのであまり賢明なこととも思えない。と言うのも、前にも書いたがたかがTV番組に100%の真実性を求める方が愚かなことであり、仮にこの問題を追及し尽くしたとしても、今後同様のことが起こらない可能性など万に一つもないと断言できるからだ。何故なら、営利広告媒体としてのTV番組が視聴率でもって優劣を判定されるという仕組みにおいて、所謂”演出”なしで結果を出せるような番組づくりなど、不可能とまでは言わないが、大変に困難なことであるのが明白だからである。だから何故に世間も業界も徹底して”許されざること”として追及の手を緩めないのか理解に苦しむところである。そりゃあ私とて、TVで放送している内容の全部が全部嘘であるとまでは思っていない。これが例えばニュースJAPANか何かの特集で、滝川クリステルが斜めに構えながら嘘捏造を垂れ流したりなんかしちゃったら、ちょっと待てよといった雰囲気も理解できないではないが、如何に情報番組の体裁を整えていたとは言え、アプローチは完全にバラエティのそれであり、志村けんなんかが出演しているモノにそこまでの厳密性を求める方が無理があるということに気付かないものなのだろうか?仮に、仮にですよ”真実でない、もしくは明確な根拠をもって真実性を証明できないこと”を、さも真実であるかのような表現をすることが放送倫理に反するということであれば、同局で相当の視聴率を叩き出している細○数○や江○啓○の番組だって同じ理屈ということになりはしませんか?むしろ後者の場合、当該番組が直接ご本人の利益の源泉となる売名行為に加担している分、前者よりも遥かに性質が悪いように思うのですがどうでしょうか?結局ね、件の番組に騙されたと憤っている人や、○木や○原のインチキを信じている人というのは、自身が信じたいと心から思っている人なんですよね。だから冷徹な客観性でもってその真実を否定された件の番組が許せない、という論法になるんだと思います。後者の場合は、その真実性を証明することは不可能であると同時に、その虚偽を証明することも同様に不可能なだけに、批難を免れているフシがあると私は思っています。そして、その部分こそが悪意ある者がつけいる隙であるわけですが、話が変わってきそうなのでこの辺で・・・。
Mar 24, 2007
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今季のドラマ群の中では、意外だったものがふたつある。ひとつは前回の「東京タワー~」における速水もこみちの演技。もうひとつが本作「ヒミツの花園」のできだ。私の中では、韓流も裸足で逃げ出す整形女優、マイケル・シャクソンこと釈由美子が主演の時点で期待値は一気に下がったものであるが、中盤から終盤にかけて、花園ゆり子こと片岡兄弟の出自と封印された過去が明らかになってくるあたりから俄然面白くなった。冷静に考えてみれば、主演が釈由美子でなければならない理由はないのだが、個性的な面々が脇を固める中、いい意味で釈由美子の中途半端さがよかったのかも知れない。ところどころマニアックなネタも散見でき、遊びの部分も嫌味なほどでなくていい。要潤はもういい加減見飽きた観があるが、長男役の堺雅人の薄気味悪さ、次男役の池田鉄洋のエキセントリックな演技は見ていて楽しい。最近露出度が高い寺島進や、真矢みきのコミカルな演技も、脇として十二分に効果を発揮できている。基本的にはあり得ない展開なのだが、覆面漫画家、花園ゆり子誕生に至る設定の作り方はうまいと思うし、それぞれのセリフに説得力もでてくる。正直序盤は割りといい加減に観ていたのであるが、徐々に作品世界に引き込まれるぐらいの力は感じることができた。こういう意外な作品と出会うといつも思うのだが、やっぱり偏見はよくありませんね。
Mar 22, 2007
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元極楽とんぼ山本の不祥事でオクラ入りになりかけたスペシャルドラマを初め、連ドラ、映画化と、非常な短期間で映像媒体を総なめにした観があるリリー・フランキー原作の大ベストセラーですが、私は未読です。小説を読んでいない状態で申し上げるのも何なのですけれども、別段プロットは珍しくも何ともないし、むしろいかにも日本人が好みそうなテーマであり、確かに感動的ではあるがそこまで騒ぐほどのモンかなぁ?と言うのが正直な感想であります。ま、原作はそれとして、今回あろうことか月9の主演に、平成の視聴率破壊王の名を欲しいままにしている速水もこみちを持ってくるという、ある意味冒険と言うか、戦う前から負けていると思ったりしたものですが、通しで観終わった感想としては、「今までで一番マシ」でありました。あ、もちろんもこみちの演技のことですよwいや本当に良かったですよ、”彼にしては”なんてペシミスティックな枕詞を付けずとも、俳優、速水もこみちとしてきちんと成立した作品であると感じました。私なりに分析してみたのですが、今回の成功の要因は、普段一本調子の棒読みが、方言というフィルターにかけることによって緩和された結果なのではないでしょうか。あれとて本当の地元の人間に言わせれば不自然極まりないのでしょうが、元々九州地方の方言に馴染みがない私にとっては、さほども感じなかったこともプラスに働いているのでしょう。これが関西弁なら多分ケチョンケチョンでしょうがwともかく、これ一作で速水もこみちの俳優人生もやや持ち直したのではないでしょうか。その他キャストについて、もこみち以上にこのドラマの軸である”オカン”こと倍賞美津子。想像以上に老けたなぁと思っていたらもう御年還暦を過ぎてらっしゃるそうな。当たり前の話ではありますが、彼女の存在なくしてこのドラマを語ることは不可能です。演技力、存在感共に圧倒的。さすがです。泉谷しげるはいつもと同じなんでまぁどうでもいいやwマー君の友人役も、皆自然な感じでよかったです。久々にキャスティングに大きな違和感を感じることの少なかったドラマでした。原作自体は大して評価していない私ですが、元々こういうベタな話に弱い性質なので、もう序盤から涙腺は潤みっぱなし。不覚にももこみちの演技で泣きそうになりましたよwでもやっぱり話のボリュームとしては1クールの連ドラではきついですね。映画ぐらいで丁度いいと思います。本作のもこみちは評価しているのでありますが、ご本人の風貌からは映画版のオダギリジョーが一番雰囲気が近いのかもと思ったりwわざわざ映画館に足を運ぶほどではないでしょうけど、TVで放送したら観てみるかなという感じですね。
Mar 20, 2007
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今季もそれなりの数のドラマを観賞していたものであるが、何故か適当に観ていたものが多く、一応通しで観た本作が、今季の初めての感想となります。ドラマの内容以前に、キムタクを筆頭とする超豪華な出演陣で話題となった本作。今年最初のクールにおける注目度、話題性共に一番であったと思われる。愛憎入り混じる複雑で濃い人間関係と、スケールの大きい舞台設定、映画並みのお金がかかったと思われるセット、端役に至るまでそれなりの俳優を揃え、その規模に相応しく、視聴率的にも同局の「グッドラック」を超える大作になる・・・・・・・・・はずだった。開始当初から申し上げていたのだが、ここまで申し分のない力の入れように、主演がキムタクってのはどうよ?・・・と疑問を呈していたものであるが、計らずもその唯一と言っていい弱点が露呈した格好だ。何度も言っているように、キムタクはキムタクありきの脚本でなければその効力を発揮し得ない。デジャヴのように同じキャラクターで周りの設定だけが変わっているものこそがキムタククオリティなのである。それはとりもなおさず、キムタク自身に確かな演技力など微塵もないと言う証でもあるわけだが、だからと言って演技力だけでキムタクを超えることができるかと言えば、そういうわけでは断じてないのもまた事実。確かなことは、”ちゃんとした原作があるもの”に、キムタクをキャスティングすることは、極めて失敗する確率が高いということである。それもよりによって山崎豊子の原作に、昭和の舞台設定。この世界観にキムタクを持ってくることが、悪質な食い合わせのような結果を招くであろうことに、関係各位、誰も考えが及ばなかったわけではあるまい。いや、実際作品の完成度は非常に高かったと思うのですよ。でもそれはすべて「キムタクじゃなければ」という枕詞が付いてしまうのですが。”将軍”や”先代の肖像画”など、爆笑ポイントの存在はご愛嬌としても、超豪華な(キムタク以外の)キャスティングも一部を除いて非常にいい雰囲気を出していました。後味の悪さは原作故でしょうが、恐らくは「白い巨塔」の向こうを張れるぐらいの勢いであったことでしょう。同局の、ジャニタレの後輩が主演の「花より男子2」は未見ですが、視聴率的に逆転されたのも、すべてはキムタク以外をキムタクにやらせた無謀の結果であると言えるのではないでしょうか?
Mar 19, 2007
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今月は多くの企業が決算を迎えることもあり、月中にも関らずかなりまとまった数のソフトがリリースされております。本当はXBOX360のプラチナコレクションだけ買おうと思っていたところが、ついつい余計なものまで購入してしまいましたwまだ全部開封していないのですが、その中からこちらをご紹介します。あまりにも露骨な決算対策で、この日DSで4本もリリースしたコナミ。またぞろエミュレーター系復刻ソフトの登場です。基本的な仕様については、以前PS1で発売された『コナミ'80sアーケードギャラリー』に準拠しております。PS版に収録されていた10作品のうち「スーパーコブラ」と「ジャイラス」をカットし、「グラディウス」「ツインビー」「魂斗羅」「グリーンベレー」「ツタンカーム」「スーパーバスケットボール」「トラック&フィールド」の7作品を追加して計15本収録されている。・・・のだが「トラック&フィールド」ってナニ?と思ったら、「ハイパーオリンピック」の海外版だそうな。多分「オリンピック」の文言を入れたら権利関係がややこしくなるからってんでしょうけど、ゲームオーバー時の「炎のランナー」のBGMもちゃっかり差し替わっているしなぁw何て姑息なんだ!コナミ!過去の贖罪の意味も込めて、きちんとお金払って堂々と使用すればいいのに、などと無粋なことは申しませんwそれなら収録しなければいいのにと私などは思うわけですよ。大体ボタン連打がDSというハード特性にマッチしていないし、ヘンな勘ぐりされるぐらいなら最初からない方が何処からも文句もこないと思うのですがね。それはともかく、コナミを代表するゲームである「グラディウス」や「ツインビー」を収録したのは正解。まだ全部プレイしていませんが、これだけあればちょっとした時間を潰すには最適です。こうして往年のレトロゲームを一様に並べてみると、業界の老舗であるコナミは、ナムコやタイトーなどと比べると意外な程層が薄いなという感じです。良くも悪くもコンシューマー色の強いメーカーであること言えますね。
Mar 16, 2007
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西武ライオンズがアマチュアの選手に金銭を渡していた問題について、内外から批判の声が上がっている。外部の批判はともかく、球界内、とりわけ「ドラフト制度検討委員会」などという連中に、その資格はないと思われます。そもそも現楽天の一場の問題が大きくなったときに、実質なぁ~~んにもしてこなかったことが今回の事件を防げなかった原因でしょ?分離ドラフト制度とかわけわかんない制度を維持する限り、こういった問題が再発するという可能性を疑えなかったのならば、件の委員会メンバーは失礼ながら全員アホとしか言いようがない。遡れば読売の老害が「職業選択の自由」と「チーム選択の自由」を意図的に混同して、それまでの完全ドラフト制度のルールを強引に捻じ曲げたことに端を発するのであり、その結果が戦力の不均衡と試合の詰まらなさを助長し、現在の体たらくになったのではないのか。もう一度完全ドラフト制度が導入された経緯を考えてみる必要があると思われます。前にも書きましたけど、バレているか否かは別にしても、この問題を突き詰めちゃうと、所謂逆指名だの自由枠だので入団した選手のすべてが何らかの不正行為に抵触しちゃう可能性があるわけで、平等に一律処分なんてやってしまったらそれこそまともな試合にならないくらいの大打撃になることは明白であります。内部のどこからも大きな声が聞こえてこないのはそういった事情にあることは容易に察することができますけど、それを一旦不問にしてもドラフト制度の改革は是が非でも今季中にやっちゃわないと本当に取り返しがつかないことになりますよ。金額の多寡は別にして、似たようなことはどの球団もやっているはずだから、それを防ぐには、プロ入りに際して本人に球団を選択できなくすることしか方法はありません。それに付随してFAの期間を短縮したって別に構わないけれども、宣言して残留、何ていう本末転倒な行為は許すべきではありません。本チーム事情などで試合に使ってもらう機会が少ない選手が、新たな活躍の場を求めるのが本来のFAの主旨であるはずです。件の問題にしても何故開幕前のこの時期に?っていう疑問はあるのですが、逆にこの時期にこういった問題が発生したからこそ、今季いっぱいを使ってでも建設的な議論ができる最後のチャンスと認識するべきです。・・・でも今年の野球もつまんねぇんだろうなぁ・・・。
Mar 12, 2007
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所謂FCから入った古参ゲーマーは、「モンスターワールド」というタイトルを聞いてもあまりピンとこないかと思います。ところが「高橋名人の冒険島」なら名前ぐらいは記憶の端にあるのではないでしょうか。あるいはPCエンジンユーザーなら「ビックリマンワールド」のタイトルも同様です。セガ製「モンスターワールド」シリーズは、もともと「ワンダーボーイ」という典型的なジャンプアクションゲームのサブタイトルとして登場し、その統一された世界観のものをシリーズとしていますが、シューティングゲームである「モンスターレア」も含まれたりと、正確なところがよく分からないという方も多いのではないでしょうか。今回、「セガエイジス」シリーズ第29弾として発売された「モンスターワールド コンプリート コレクション」において、ほぼ網羅され初めて体系的に整理されたことは意義があると思われます。例えばMDで発売された「モンスターワールドIII」は、サブタイトルに「ワンダーボーイV」と冠されていて訳が分からなかったり、続編である「~IV」は女の子が主人公の為「ワンダーボーイ」シリーズに含まれなかったりと無駄にややこしいのですw更に、権利関係もややこしく、基本的に「モンスターワールド」の商標はセガが有しているのですが、ゲーム自体は別の会社に権利があり、為に冒頭で上げたような、まったく関係ないタイトルで複数発売されていたりするものですから、私でも本シリーズの全貌は、本作によってようやく明らかになった観があります。従って、80年代からゲームに触れられた方は、どんな形であれ一度は経験された可能性が高く、キャラクターを差し替えられたものでもその汎用性の高さからさほど違和感なくプレイできたのが特徴であると言えます。本作では、それら別タイトルを除く、海外版や移植版も含めてシリーズ16作が収録された大変お得な内容となっています。ゲーム部分はエミュレーター系のベタ移植とは言え、1本あたり\200以下とコストパフォーマンスも非常に高く、資料的にも充実しています。個々のタイトルについての詳述は避けますが、やはり注目はシリーズ最終作にして最高の完成度を誇るMD版「モンスターワールドIV」でしょう。個人的には、アクションRPGというジャンルのひとつの完成形と断言しても言いすぎではないと確信しています。とにかく、この一作だけでも値段分楽しめることは疑いありません。MD版がプレミア化しているのも、単純に流通した総数の問題だけではないことが、一度プレイすれば分かると思います。昨年発売の「テトリスコレクション」から久々の「セガエイジス」シリーズ。本当に近作はどれもこれもいちいち”痒いところまで手が届く”仕様になっていて感無量なのですが、願わくばもう少し発売頻度を上げていただきたいところ。発売時期は未定ですが「ベアナックル」に個人的には期待しています。近日予定の「ファンタシースター」は、テキストアドベンチャー含めて、内容的にすべて実機でプレイ可能な状態なのであまり興味はないですし、「ギャラクシーフォースII」もSS版あるからベタ移植だけならどっちでもいいかな、と。ま、どっちみちシリーズ全制覇している私は買うのは買うんですけどねw
Mar 9, 2007
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本編に収録されているエピソードより、奇星伝にまつわるものが登場します。 何トカの末裔である主人公が、自らの出自と宿命を負って戦う・・・という典型的な ヒロイックファンタジーのプロットは、今でこそ珍しくもなんともありませんが、放映 当時の1983年においては、まだ一般的に市民権を得ているとは言い難い状況でありました。 この手の王道と言えばコンピュータRPGに代表されると思いますが、我が国における 元祖である初代「ドラクエ」の発売が、この後3年を待たなければならないことからも いかに当時において斬新な設定であったかが窺えると思います。 自然溢れる幻想的な島に、イガクリスタルとそれを守る伊賀獅子の剣、島長と共に秘密 を守る親衛隊少女のビジュアルセンスは、当時の大きいお友達を虜にはしましたが、 本来のターゲットである低年齢層から受け入れられることはありませんでした。 普通なら途中でテコ入れと称する路線変更が、物語の全体をもグダグダにするのが 一般的なのですが、後に称されるメタルヒーロー物のパイオニアである前作の勢いを そのままに、最後までテンションを維持してやり通したことは賞賛に値すると思われます。 あまりにもチャチい小道具等、現代の目線で観賞すると少々キツい部分があるのもまた 事実ですが、1回30分の子供番組で、壮大なストーリーを表現しようとした意気込み は評価したいと個人的には思うのです。 では以下、個々のエピソードをご紹介いたします。 #16「美少女歌手が歌う危険なヒットソング」→人気アイドル歌手の林田佐世子は、一週間前に突如声が出なくなるという謎の病気に 罹り、妹と一緒に海岸で悲嘆に暮れていた。 ところへ、突如空中に浮かび上がる魔王サイコのイメージが、何事かを囁き、その声に 導かれるまま、妹の制止も振り切って佐世子は沖へと進んでいく。 そこを通りがかった伊賀電に助けを求めるも、既に佐世子の姿は海の底へと消えて しまった。 暫くして、奇跡的に謎の生還を遂げた佐世子は、それまでのアイドル路線から一転、 ミステリアスなブルース歌手として復活。新曲の「まぼろしブルース」は空前の大ヒット となる。 ところが、彼女の歌を聴いた子供達が学校や家庭で突然暴れだすという事件が相次ぐ。 死んだはずの佐世子の登場と事件の影にマドーが関係していると断定した伊賀電は、 早速捜査を開始する・・・。 人気歌手を使って人間を洗脳する類の作戦は定番と言え、大抵は事件解決後にすべて 元通りで大団円・・・というパターンなのだが、本編では既に林田佐世子は死んでおり、 彼女が死んだ海岸で妹と伊賀電が佇むというヘビーな演出でしめている。 前作でもそうだが、都合よく大団円に持っていかないあたりの演出は特筆に価するだろう。 妹を狙うマドーから救い、正体を明かして妹を説得する佐世子は、この世ならぬ者と なって操られている悲劇をよく表している。 ちなみにこのシーンで登場した佐世子の鉄仮面は、「太陽戦隊サンバルカン」の敵 サイボーグ「ダークQ」のそれに似ているが、そのものかも知れない。#17「新型二階だてバスのふしぎな異次元旅行」→伊東温泉郷へと繋がる”四次元トンネル”にて怪事件が続発していた。 トンネルを通行した車が突如あらぬ場所へと現れたり、行方不明者が出たりしている。 事件にマドーの動きを感じた伊賀電は、リリィと共に現場に乗り込むが、事前に察知 していたドクターポルターにかわされ、中々尻尾を掴めずにいた。 マドーは伊東温泉郷の地下深くに眠るウラン鉱脈を発見し、人知れずこれを取り出す為 に人を遠ざけていたのだ。 一見子供番組とは場違いな温泉地とのタイアップは、前作に続き、実は東映特撮では お家芸である。 伊豆の温泉地の地下にウランがあるとは相当苦しい設定だが、これは深く突っ込むべき ではないと思われる。 これもタイアップである観光会社の二階建てバスは、サブタイトルにもある通り、繰返し クドいぐらい登場し、力の入れようが窺えます。 また、今回登場するマグマビーストのデザインは中々秀逸であります。 バスの乗客役で、声優の川村万梨阿が出演しているのだが、劇中ではまったく分りません でした。 エンディングにおいて、タイアップ先の旅館にて平和なシーンの最後、例の海坊主が登場 し、一気に不穏な演出に転換するのは緊張感があって非常にウマい。 またこれが次回の伏線となっているのも見逃せません。#18「夏だ! 海だ! 伊豆半島を襲うメテオの群」→前回に引き続き、伊豆ロケ編です。 前回、伊豆温泉郷の地下深くにあるウラン鉱脈を、人払いをしてこっそり掘り出そうと した作戦がシャリバンによって阻止されたマドー。 今回は一転、宇宙の小惑星をミサイルに仕立て、一気に大穴を開けようという豪快な 作戦に路線変更する。っつーか極端すぎw で、シャリバンの目を逸らす為に千秋を含む妙齢の女性ばかりを誘拐するという作戦を 行います。 どうもシャリバンこと伊賀電は、前回のエピソードにてマドーの真の目的には気付いて いなかった感じであります。 タイアップ故やむをえない部分はあるが、実の姉を攫われて悲嘆に暮れているチエと明 に対し、ホテルのイベントである”川良太鼓”を無理やり見せるシーンがあるのだが、 機械的に実演する太鼓にテンション最低の子役の対比が、何となくシュールな感じで 面白かったです。 前回もそうだが、人目を避けたいはずなのにかえって目立つとしか思えない作戦を展開 するのは如何なものかと思います。#19「魔境岬に一人立つ神秘の少女」→いよいよ奇星伝エピソードの第一章です。 東京の人混みの中、ドクターポルターらしき女性から札束らしいものを手渡される一人 の青年。ところへ、ビルの屋上から監視する謎の仮面、青年が口を開こうとした刹那、 謎の仮面が投げた手裏剣が突き刺さった。 逃げるドクターポルター。瀕死の青年は「イガクリスタル」という謎の言葉を残し、 パトロール中であった伊賀電の目の前で絶命する。 死んだ青年の名は伊賀幸一。奥伊賀島の出身で、シャリバンこと伊賀電と同郷であった。 「イガクリスタル」の謎を調査すべく奥伊賀島に渡った伊賀電であったが、神秘的な 女学生と島長と呼ばれる老人に、早く島を出るよう言い渡される。 銀河連邦警察のコム長官は、2000年の昔に滅んだイガ星のこと、シャリバンがそのイガ 星人の末裔であることを告げ、「イガクリスタル」の所在を突き止めるよう指示する。 再び奥伊賀島に向かうシャリバンであったが・・・。 島長と共に「イガクリスタル」の秘密を守る少女は一人ではないのですが、明らかに 柿崎澄子演じるみゆきとその仲間という扱いであるのは、表題からも明らかであります。 柿崎澄子と言えば子役時代の「透明ドリちゃん」なんて言うタイトルがすらすら出て くる時点で相当なツワモノですが、当時はまだその概念も言葉も存在していない所謂 オタク属性のコンテンツ以外にも、大林宣彦の尾道三部作に出演したりと、一般の 知名度もある程度有するキャスティングでありました。 本エピソードは2部構成であり、本編では島長とみゆき達との邂逅と「イガクリスタル」 を巡る自らの出生の秘密と使命について知るという形になっています。 「イガクリスタル」の秘密をマドーに売り渡そうとした伊賀幸一は、島長が扮した仮面 の戦士に殺された。 突如島に現れた伊賀電もまた、マドーの手先と疑っていた島長と少女達だったが、彼が 宇宙刑事となり、マドーと戦う姿を見て、イガ星を再興する伝説の勇者であることを 確信する。 マドーのカタリベビーストと戦い、傷ついた島長は、シャリバンとみゆき達に後を託し、 この世を去ってしまう・・・。 「イガクリスタル」は何処にあるのか?まだ多くの謎を残したまま、次回に続きます。#20「荒波が呼ぶ七色水晶の孤島」→島長が残した地図を唯一の手がかりとして「イガクリスタル」の捜索に奔走する伊賀電。 みゆき達ですら立ち入ることを禁じられた島の奥深くに「イガクリスタル」があること を確信した伊賀電は、みゆき達を残し、危険を省みず奥へと進む。 そこに居合わせた植物学者に伊賀獅子の像の在処を尋ねると、地図にある滝に案内され る。滝の中にあった伊賀獅子の像を発見した伊賀電であったが、植物学者はカタリベ ビーストであった!滝に突き落とされ、瀕死の重傷を負う伊賀電。その隙に伊賀獅子の 剣を発見し、抜こうと試みるマドーであったが、滝に突き刺さった剣はどうしても抜く ことができない。あまつさえ、剣が放つ謎の光で、マドー一味は粉砕されてしまった。 ヒロイックファンタジーの王道である伝説の剣に、選ばれた者しか抜くことができない ガジェットも、今こんなシナリオを書いたら一笑に付されるのがオチですが、前回にも 述べたように「ドラクエ」すら存在しない20年以上前の作品であることを念頭に置く 必要があります。 前回に引き続いて登場したカタリベビーストですが、人間態を異なる役者が演じている という非常に珍しいケースですので言及しておきます。 因みに前回は神父の格好をしたバラバラマンこと斉藤晴彦が、今回は前作にもゲスト 出演をした実績があるうえだ峻が植物学者に扮して演じた。 伊賀獅子の剣を抜き、「イガクリスタル」が収められた洞窟に入り、謎の守護者からも 公式に伝説の勇者認定を受けたシャリバンであったが、執拗に後を追うマドーの侵入を 許してしまった。 そこへみゆき達も駆けつけ、「イガクリスタル」を奪おうとするマドーとの戦闘になる が、突如輝きだした「イガクリスタル」は、みゆき達もろとも、異次元の彼方へ姿を 消してしまう。 カタリベビーストを倒し、マドーを退けることに成功したシャリバンであったが、 「イガクリスタル」とみゆき達の行方は杳として知れなかった・・・。 ※次回『宇宙刑事シャリバンVol.3』(DISC-5 #21~#25)に続く
Mar 6, 2007
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暖冬暖冬と言われ続けてきて気付いたらもう3月。俗に関西では東大寺二月堂のお水取りの儀式が終わると、本格的に春が来る、と申しますが、昨日の日曜日の陽気たるや初夏並みの20℃超えであったそうです。今年に入ってからも、我が家の周辺では義母が膵臓を患って入院したりだとか、予防接種していたにもかかわらず嫁がインフルエンザに罹患したりだとか、子供が風邪をこじらせて喘息が再発したりだとか、私自身も風邪をひいて長らく咳に悩まされたりだとか、どうも健康にまつわる諸々の不安がつきまとっている現状であります。そんな中、6月には2歳になる私の娘の、保育園主宰、初の発表会に参加して参りました。一応本年度に卒園する子供らの「お別れ会」という名目で、内容は歌に手拍子と他愛のないものではありますが、他の子供らに混じって舞台で楽しそうに踊っている我が娘を見ながら、親バカ全開で目を細めていた次第であります。両家の両親がうち揃って、朝10時半頃の出番に9時前には会場入りし、場所取りやらビデオのセットやらでバタバタしていても9時過ぎには落ち着き、1時間近くも所在無くしておったところが実際の演目は6分程度で終了。引き上げる頃には子供よりも大人の方が疲れてしまいましたwこれからもいわゆる行事ごとがあればこんな感じなんでしょうね。で、この保育園の元園長先生というのが齢70を過ぎたお母さんなんですが、この方が非常にユニークな方でありまして、子供をきちんと叱らない現代の母親に対し、「最近のお母さんはお子さんをちっとも叱らない」云々を冒頭の挨拶で申されたときは、そのあまりに痛快な物言いに清々しい気がいたしました。ただの無責任を放任主義と称する世間のバカ親の所業も去ることながら、気の毒な面もあるとは言え、こうした至極真っ当な教育者の存在のありがたさというものを痛感した次第です。嫁曰く、このお母さん先生、理不尽な保護者のクレームも怒鳴り返す気概の持ち主でありまして、こういう方がいらっしゃるところに子供を預かっていただけることを幸運に思います。・・・でも、会場には子供よりもやかましい親の存在の方が目立ったりして、実は本当に教育が必要なのは親の方なのかも知れませんね。
Mar 5, 2007
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最新作である『~カーボン』が既に発売されている現在、何を今更ではありますが、別に今回に限った話ではないので軽くスルーいたしますw昨年末にハードを購入した際、勢いで買ったプラチナコレクションと称する廉価版をプレイしています。車のゲームはハードの進化が端的に表現できる格好のジャンルであるわけですが、私自身は、特にシミュレーター指向のものがどうも苦手で、何というかそこまでリアルな挙動に拘るんなら実車に乗ればイイじゃんってミもフタもないことを思っちゃう性質であります。ま、それはさておき、決して車系のゲームが嫌いなわけではなくて、上記も含めて最近のものはどうも敷居が高いというか、取っ付きにくい印象ではありました。最後にそこそこやりこんだ車系のゲームと言えば、旧XBOXの『OUTRUN2』ぐらいまで遡るでしょうか。マイナーチェンジ版が最近PS2で発売されて、そこそこ評判はいいみたいですね。私はXBOX版を途中で挫折しましたが、やり込み要素も充実しており、少々高くても買って損はしないと請け負います。本作は「モスト・ウォンテッド」というサブタイトルが示す通り、警察から”最重要指名手配”されることを最終目標とするストーリーモードが特徴であります。主人公は、指名手配リスト最下位のレーザーとのストリートレースで嵌められ、愛車を捕られた上に警察に逮捕されてしまう。その一方で、主人公の愛車を奪ったレーザーは、見る見る内に頭角を現し、遂には”モスト・ウォンテッド”の最上位にまで上り詰めたのだ。自身の名誉を挽回する為、打倒レーザーを目標に、一人づつ”ランカー”達を倒すのであった・・・。・・・とまぁご覧の通り、ストーリー自体は何ほどのこともありません。同系統のゲームで言えば国産の『首都高バトル』シリーズが一番近いかな?最大の特徴は、ストリートレースに明け暮れていても見つかったら即追跡してくる警察車両とのバトルが本作のキモであると言えます。ストリートレースその他を繰り返して賞金を貯め、新しい車やパーツを購入して車を強化し、15人のランカーを順番に撃破するという繰り返しになります。ランカーに挑戦するには条件があり、一定数のストリートレースに勝利したりとか、警察車両からの追走に一定条件をクリアして逃げ切る「マイルストンイベント」とか、警察の”捕まえたい度”であるバウンティポイントを上げる、以上3つの要件をクリアする必要があります。このイベントの種類が多岐にわたっていて飽きさせず、ランクが上昇することによって難易度も上がっていくという、洋ゲーには珍しく、非常にバランスは取れているように感じます。細かいテクニックなども存在しますが、車道ばかりでなく、路地であるとか、スタジアムやゴルフ場の中であるとか、架空の街全体がレース場であり、走りこめば走りこむほど地形に対する造詣が深くなり、思い通りに愛車をブッ飛ばせる爽快感がたまりません。愛車はどんなに高速でぶつかろうが、何をしようが壊れることはありませんので、ストレスを感じたりすることはないと思います。巨大な店の看板や、ガソリンスタンドに突っ込んで追いかけてくるパトカーをブッ潰し、思うさま反社会的な行動をとれるのは昨今のゲーム諸悪説から鑑みればとんでもないことなのかも知れませんが、実際面白いモンは仕方がないですw極めて自由度が高く、長く遊ぶことができ、洋ゲーにしては低い難易度と相まって非常に娯楽性の高いゲームであると言えます。他のハードでも展開されていますし、XBOX360のローンチタイトルながら、廉価版で\3,000足らずで遊べるのは、間違いなくお得であると言えるでしょう。画面全体の雰囲気であるとか、ハードロックオンリーのBGMなど、ゲーム内容以外の部分で人を選ぶ作品ではありますが、見かけだけで判断するのは勿体無いと思います。現在ようやく12番目の女ランカーに挑戦するところで、実際クリアするまでプレイするかどうかは微妙ですが、プレイしだすと気が付かない内に相当な時間を経過していることもあり、久々に車系のゲームにハマっています。あえて難を言えば、長いロード時間と、ランカーを倒すことによって解除される制約のせいで、序盤思うように改造や新車の購入ができない点ですかね。尤も、これはゲーム全体のバランスのこともありますから一概には言えないです。ハード自体は国内で中々波に乗れないXBOX360。PS3がモタついている今こそ、巻き返しの最後のチャンスとして大々的にうって出てもらいたいと思うのですが、年が明けてから新作の数もメディアの露出もめっきり減ったような気がするのは気のせいか?洋の東西問わず、面白いゲームなら大歓迎でございますw
Feb 28, 2007
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先月末のDVD発売からしばらく品切れ状態が続いていて、先日ようやく手に入れて観賞いたしました。ウルトラマン誕生40周年記念と銘打たれた本作は、タイトルが示すように、新旧のウルトラマンが相並んだ、真に”親子で”楽しめる娯楽作品に仕上がっていると思います。正直、ストーリーについては取るに足らない内容と言っていいのですが、子供”も”楽しめることを前提にするならば、方向性はいささかもブレていないですし、何より本作は、「当時の俳優が当時の役のままで出演する」という企画を実現した時点で、およそ8割方は成功していると言っていいでしょう。当時の俳優は当然ながら相応のお歳を召されているわけですが、劇中では約20年前にヤプール人の怨念を封印する為に、光のエネルギーのほとんどを使い尽くし、変身能力を失い、人間として生活している、という設定は、これしかないと思われるほど秀逸であると言えます。人間となったからその年月分歳をとっているという理屈は、充分納得できるのではないでしょうか?ハヤタ役の黒部進、モロボシ・ダン役の森次晃嗣、郷秀樹役の団時朗のお三方は今でもたまにお見かけすることもありましたが、北斗星司役の高峰圭二については最近まったく見ることがなかったものですから、本作で久々に拝見して、何となく嬉しくなったものであります。ここに東光太郎こと篠田三郎が出演していないのは非常に残念ですね。オープニングの「ウルトラQ」風の演出に、音楽は原曲をうまくアレンジし、終盤の最も盛り上がるところでは当時の映像を挿入するなど、いちいち”わかっている”演出の数々が、本当に好きな人間しかできないと思わせるところがニクいですね。造形も、初代ウルトラマンは初期のAタイプと呼ばれる、吊り目で表面にシワが入っているものであったりとか、ザラブ星人の声は当然ながら青野武が演じているとか、細かい部分を数え上げたらキリがないのでほどほどにしますが、こういった制作者側の愛情を感じ取れるというのは、結構大事なことだと思うのですよ。以前、当ブログでも採り上げましたが、前作『ULTRAMAN』が、本作と同じく親子で観賞というのをコンセプトとしながらも、内容的に成功とは言い難い事実を踏まえ、単純に比較できるものではありませんが、単なるアプローチの違い、だけではなく、諸々の反省点に対してきっちり答えを出した姿勢は評価できると思います。あえて苦言を呈するならば、終盤の戦闘におけるCG映像のチープさ、ぐらいでしょうか。監修は前作と同じくあの板野一郎ですが、PS2のゲームと見紛うようなシーンが多く目に付いたのが気になりました。技術的な面については詳しくないので多くを述べませんが、何というか、決定的にセンスに欠けるような気がします。それでも着ぐるみとミニチュアを使用した従来の技法と、CG技術が上手く融合した箇所もあり、問題なのはオールCGの部分なのかもしれません。エンドクレジットでは40周年の記念レセプションの様子が挿入されており、劇中では登場しないものの、フジ隊員役の桜井浩子、アンヌ隊員役のひし美ゆり子、南夕子役の星光子、そして何故かウルトラマンを演じていないMATの南隊員役の池田駿一が、それぞれ懐かしい顔を見せてくれます。監督の小中和哉は、コメンタリーの中で、お祭りに相応しい作品が撮れたとコメントされておりましたが、私もそう思います。当時熱中していたオッサン世代にこそ観て欲しい作品ではありますが、子供と一緒に観賞して、当時の記憶なんかも披瀝すれば、子供とのコミュニケーションツールとしても機能するのではないかと推測します。反面、当時をよく知らず、現役も今更という20代前半までの方には少々退屈であることは否定できません。それでもあえて本作の制作姿勢は正しいと断言します。何度もできるものではありませんが、この作品自体には間違いなく40周年という節目を記念する、大きな存在意義があると思います。
Feb 27, 2007
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宇宙刑事シリーズの系譜に連なるメタルヒーローシリーズも本作を迎えて6作目となり、前作、前々作の内容がいまひとつであったこともあり、正直、開始当初はまったく期待しておりませんでした。主人公であるメタルダーのデザインが『人造人間キカイダー』のオマージュであることは一見して判別できることから、安易な発想の企画である危惧を拭い去ることができなかったものであります。しかしながら、これまでのメタルヒーローシリーズが構築してきたマンネリズムを打破しようとする気概は感じることができ、当時、微かな期待と大きな不安でもって初回を観賞したことを覚えております。そしてその時の衝撃も、いまだに忘れることはできません。予告編のナレーションではないですが、観終わった瞬間「こいつはスゲェぜ!」と心の中で快哉をおくったものでした。まず音楽。これまで慣れ親しんできた渡辺宙明から横山菁児に変更され、毛色の違う重厚なサウンドが、ヘビーなシナリオの雰囲気にマッチし過ぎる程マッチしておりました。また、メタルヒーローシリーズでは初となる佐々木功が歌う主題歌「君の青春は輝いているか」においては、その斬新なタイトルも去ることながら、歌詞に番組名(ヒーロー名)がまったく出てこないという、当時の子供番組のセオリーからは大きくかけ離れた異例中の異例でありました。しかも作詞は大河ドラマの脚本も手がけたジェームス三木が担当。渋すぎるwある意味インパクト最強の主題歌をバックに流れるオープニング映像にも度肝を抜かれます。東映特撮ではおなじみの採石場らしきロケ地に、横一直線に並んだネロス帝国の軍団員が、爆風と共に行進している映像の迫力には本当にびっくりしました。オープニングを観ただけでそれまでの不安は一気に霧消し、ビデオに録画していたにも関らず本編が始まると文字通り釘付けになったものです。・・・時は現代。終戦後42年を経過し、ロボット工学の権威である古賀博士が緊急帰国した。日本に降りかかる災いを予見し、かつて太平洋戦争の切り札として自身が開発した超人機させるのが目的である。一方、表向きは慈善家で知られる世界企業、桐原コンツェルンの総帥、桐原剛三は、裏で各地の紛争を煽り、武器を売ったり、他社の原油タンカー等に破壊工作を行い、莫大な利益を上げていた。彼こそが世界制覇を狙うネロス帝国の総帥、ゴッドネロスの正体なのである。桐原剛三は戦争末期、古賀博士と共に超人機の開発に携わっていたが、途中で外されてその計画の全貌を知りえなかった。彼はその知識を、自身の帝国建設の足がかりとして、悪用したのである。ネロス帝国は、戦闘ロボット軍団、ヨロイ軍団、モンスター軍団、機甲軍団の4つの軍団で構成され、それぞれが階級制をしいている。凱聖を筆頭に、豪将、暴魂、雄闘、爆闘士、激闘士、烈闘士、強闘士、中闘士、軽闘士の称号である。42年の歳月を経て、日本を脅かすネロス帝国に対抗する為に甦った超人機メタルダーは、戦争で亡くなった古賀博士の一人息子の面影を元に作られている。メタルダーに戦うことを教える為、また生と死について教える為、古賀博士はネロス帝国の軍団員が待ち受ける中に飛び出していき、無残にも殺されてしまう。回路に埋め込まれた戦闘本能が呼び覚まされ、超人機として戦闘形態に瞬転するが、戦い方を知らないメタルダーはネロス帝国ヨロイ軍団凱聖、クールギンの一太刀の前に敗北を喫してしまう。辛くも一命を取り留めたメタルダーは沈み行く太陽を前に問う、「風よ、雲よ、太陽よ、心あらば教えてくれ、何故この世に生れたのだ!」・・・と。勢いで第一話のあらすじまで書いてしまいましたw以降、心惹かれる女性との出会い等を通じて、徐々に成長するメタルダーに、それぞれ味のあるネロス帝国の軍団員との邂逅がいちいち魅力的な本作なのですが、当然のことながら低年齢層にはまったく受け入れられず、視聴率は低迷を続け、放送時間の変更や路線変更などの紆余曲折を経るも、結局打ち切りという最悪の結果で幕を閉じました。主人公メタルダーの人間態、剣流星を演じた妹尾洸(現:青洸)の演技がヘボ過ぎて途中から吹き替えられても、却ってロボットっぽくて味があったりだとか、ヒロインである仰木舞を演じた青田浩子が、番組を通じて妹尾氏とイイ仲になった時に、お父様である元プロ野球選手、故青田昇氏が激怒して、「娘はONクラスにしか嫁にやらん!」とか当時としてもONクラスの選手なんかほとんどいなかったのにそれは無茶だろう、という微笑ましいエピソードがあったりとか、ギャバン(大葉健二)シャリバン=スピルバン(渡洋史)マッドギャラン(春田純一)ダイアナレディ(滝川真琴)ら、かつてのメタルヒーローシリーズ出演者が一同に会したエピソードもあったりとか、マニアックな見どころも盛りだくさんであります。バイプレイヤーである北八荒の登場から路線変更がかけられ、「命を奪わない」としたメタルダーの主義もあっさり覆され、昔の「ロボット刑事」並みの迷走っぷりを見せた中盤のダルさは目を覆うばかりなのですが、最終回に近づくにあたり、どうせ打ち切りだからとヤケクソになったかどうかは定かでないですけれども、序盤以上にハード路線が復活して鮮やかに幕を引いたあたり、やはり本作の非凡さは例を見ないものであると言って過言ではありません。当時の年齢のこともありますが、本作以降のシリーズ作品である「世界忍者戦ジライヤ」や「機動刑事ジバン」など、同様にマンネリズムを打破しようとする作品は登場するも、本作ほどツボにはまらず、徐々に観る機会が減っていきました。従って本作は、私がこの手の特撮番組を熱心に観た最後の作品と言えるのです。機会がありましたら、また全エピソードを紹介したいと思います。
Feb 26, 2007
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以前、加藤直之の記事のところでも書いたのですが、原作であるハインラインの「宇宙の戦士」は、ガンダムを初めとする”人間が乗り込んで操縦する”パワードスーツのガジェットの原点と言われております。長らく”映像化不可能”と言わしめていた原作ですが、ポール・バーホーベン監督の手によって、1997年に映画化が実現しました。バーホーベンというだけで一抹の不安はあったのですが、案の定と言うか、ガンダム原理主義者の私が期待していた”パワードスーツ”の描写については鮮やかにスルーされてしまっており、その点だけで言えば非常に失望したものですが、映画自体のできには概ね満足していたものであります。で、2004年、何の前触れもなく続編が公開された時には、劇場公開されていたこと自体まったく気が付きませんでした。シリーズとしてナンバリングされた正式な続編とはいえ、誰一人知らない出演者や、原作どころか前作とも直接繋がらない設定等、DVDの発売でその存在を初めて知った私はその胡散臭さから即座に購入は見合わせていたものですが、先日廉価版の発売の際、この程度の金額ならばと思って購入し、早速観賞いたしました。結論から言うと、最初の発売時に購入を見合わせた私の判断は正しかったと思います。前作のわずか5%という超低予算で制作された本作。お金をかければその分面白くなるというわけでは決してないですが、そこかしこに努力の跡は窺えるとは言え、やはりチープな感じは否めません。上層部の無茶な命令で孤立した地球連邦軍の部隊が、敵に襲撃されて打ち捨てられた砦で救援を待つが、実は進化した”バグ”によってその砦に追い込まれていて、人間の身体に寄生して増殖を目論んでいた・・・というストーリー。非常時下におけるヒューマニズムであるとか、戦場で成長していく主人公とか、ありきたりではあるが適度な風刺やテーマも盛り込んであった前作とくらべて、本作は単純なB級サバイバルホラーに堕している観があります。上記のストーリーを見れば直ぐに察しがつくように『エイリアン』シリーズや、『遊星からの物体X』の設定に酷似・・・というより見せ方から何からすべて丸パクリと言っても過言ではありません。監督は本作が初となるフィル・ティペット。『スターウォーズ』シリーズを初めとする特殊効果の第一人者であり、過去何度か賞も受けているほどその実力は評価されています。全体的に薄暗い画面に、物語の8割強は閉ざされた砦内のシーンで、やはりセットのチープさが目に付きます。それぞれのシーンの見せ方に、低予算は低予算なりの工夫を感じることはできるのですが、最大の問題かつ疑問が、何故これに『スターシップ・トゥルーパーズ』のシリーズナンバーを冠したのか、という点につきるのであります。これがまったく別のタイトルであれば、オリジナリティのないB級SFホラーという一言で片付くのですが、安易に正式な続編の体裁を与えてしまったが故に酷評を得るのはやむをえないと言えるかも知れません。今年、似たような制作環境で「3」のリリースが予定されているが、観たわけでもないのにこんなことを申し上げるのは何なのですけれども、多分本作のデキを大幅に上回るものではないと推測します。
Feb 22, 2007
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