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2024.02.04
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カテゴリ: 作家



悠介は、長野県安曇野の隣、池田町に産まれ、長野高校に進学した。大学は東京のM大学である。その間、小平由樹枝と良いお付き合いをした。大学2年になりとあるコンパで飲み過ぎて矢代美恵子と深い関係となる。小平由樹枝を愛していたが、愛想をつかされ振られてしまった。その後、美恵子とは変則的な付き合いを行い、1年先輩の美恵子は就職して大学もアパートも去った。悠介は大学4年になり就職活動も終わり、希望の会社に就職も決まった。そして友人高橋の結婚披露宴も無事終了。その後新婦の友人の唐橋由美子と親しくなったが、あまりに積極的な彼女に右往左往する悠介であった。別れたいが別れさせてくれないので困っている。一方、美枝子は玉の輿と言える結婚する事になった。3月末、悠介は就職の為、神田川辺のアパートから引っ越しする。実習中に由美子が自殺未遂をしたと言う連絡を受けて真っ青になった。大内人事課長と由美子の父親に会い、慰謝料も支払い由美子の心の問題を除けば問題は解決した。悠介は希望の鹿沼工場に配属され社会人生活が始まった。
悠介は女性問題からタイのシラチャへの出張が決まった。



写真はネットより借用

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悠介の歓迎会の当日となった。シラチャに来て2週間、12月中旬である。もう忘年会と言っても良い時期である。お店は壁のない屋根だけある掘っ建て小屋見たいな所であった。ハンサたちがメニューを見て料理を頼んでいる。悠介たち日本人は同じテーブルに座った。タイ人はタイ人同士である。やはり言葉に問題があるので、日本人、タイ人が交じり合ったようには座り難い。大森が皆さんの飲み物を聞いて頼んでくれた。チャーンビールとリオビールに別れた。

悠介はどちらが良いか分からないので、大森に習ってチャーンビールを貰った。大森が各人のコップに氷を入れている。日本ではビールを飲むのに氷を入れては飲まない。
宿で飲む時もビールだけで飲んでいる。
「氷を入れて飲むので驚くだろう? 飲んでいる内に慣れるよ。」

「始めはどうしてだろうと思ったが、慣れて来ると氷がないと物足りない。こちらは暑いからね、氷を入れて冷えたビールの方が美味しく感じるんだ。」
皆さんが氷を入れて飲む理由を彼等の考え方で話している。悠介はまだ理由の説明の仲間には入れない。

「乾杯しよう!」
「寺本悠介君、良く遠くの国まで来てくれました。我らの仲間として頑張って下さい。
乾杯!」
「乾杯!」
「ありがとうございます。よろしくお願いします。」
冷えたビールをゴクリゴクリと飲む。美味しい。
「では、寺本君、挨拶をお願いします。」
「寺本悠介です。1か月前はまさか海外で仕事をするとは思ってもいませんでした。それが急にタイのシラチャ勤務となって驚いています。まだ現地に来て2週間ですが、気候も良いし、料理も美味しいし、シラチャに合っているようです。3ヶ月の出張と言う事で来ましたが、私は是非、完成するまでここで働きたいです。本部長、どうかここで製品が製造されて出荷されるまでここで働かせて下さい。お願いします。」
全員から拍手が湧いた。

山下課長も悠介の希望を支援してくれた。
「そうだなー、国内でも色々と事情があるだろうから、希望が叶うかどうかは分からんが、機会があったら、そのような希望を出しておくか。」
「ありがとうございます。よろしくお願いします。」
又、全員から拍手が起こった。日本語での挨拶なので、タイ人には意味が分からなかったはずであるが、悠介が立って頭を下げているので、日本人に合わせて拍手をしたと思われる。

料理が運ばれて来た。

大森が説明してくれる。早くから来ているので、課長たちよりも現地に詳しいようである。悠介は大人しく聴いている。
「そしてこれは、ヤムウンセンと言ってタイ風サラダ。春雨があるでしょう? そしてレタスなんかも入っている。」
悠介は薦められて食べて見た。空心菜は少し辛かった。しかし食べられない程ではない。ヤムウンセンと言うのは辛くもなく食べ易い。さらに料理が運ばれて来た。それは悠介にも分かった。アサリである。日本と同じであるが、味付けはタイ風だった。甘辛炒めと聞いたが美味しい。ビールのつまみにピッタリである。

「どうですか? タイ料理は?」
所長の加山が悠介に聞いて来た。

「はい、皆、美味しいです。タイが好きになりそうです。」
「それは良かった。食事が合わないと海外生活は難しくなるからね。」
「その点、私は大丈夫そうです。シラチャは肌に合っています。」
悠介は出来るだけ長くシラチャで働きたいので、好印象である旨力説した。
さらに、オムレツと、ポークリブローストが運ばれて来た。これらはタイ料理と言うより、日本食に近い味であった。どちらも美味しい。
「ミスターテラモト、プリーズ」
ハンサがビールを注ぎに来た。にこやかに笑っている。良い笑顔だ。
「ありがとう。」
飲み過ぎに注意せねばならないが、ビール程度で酔い過ぎにならない。悠介も酒の席に多少は慣れてどの程度が自分の飲み過ぎかは分かって来ている。ハンサが悠介のすぐ近くにいる。綺麗だなー、と思う。そして彼女は悠介に優しい。悠介は、このハンサと親しい仲になるのではないかと言う予感が湧いて来た。

ハンサが自分の席に戻る前に悠介にメモを渡した。悠介が皆に見られないようにメモを見ると、「この後、次のお店に行きましょう。」と書いてあった。

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Last updated  2024.02.04 14:44:42
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