かもめな日々
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SNSで知り合いの方がシェアした記事に目がとまる。私が以前働いていたとある職場で理不尽な思いをしたという内容だ。一方的な意見しかわからないので正確なことはわからないけど私も、そして他のスタッフやそこにまつわる理不尽さは自分も経験してきたことなので手にとるようにやりきれない気持ちが伝わってくる。私の場合は自分のやれることはやりきったという思いで次のことを考えて辞めたので今は後悔はない。だけどその職場の浅はかな考え方や先を見ないやり方など思い出したくもないタイミングで思い出してしまうことは正直ある。そこを含め音楽業界は大きく様変わりしている。東京で編集者として働いていた音楽雑誌は2誌とも廃刊になってるしその後のCDや本が売れなくなったことなども周知の事実。それでも人々は音楽を嫌いになったわけではないし音楽を聴かなくなったわけでもない。新しい付き合い方で音楽そのものはより聴かれているように思う。媒体そのものが変わったから音楽との付き合い方は変わったけれど私もより気軽な方法で聴けるようになったのは大歓迎だ。その問題の職場で私は広報誌を作っていた。企画から取材、編集、ライター、校正。出来上がった広報誌を発送するところまでたったひとりで。久しぶりの雑誌作りは形は違うとはいえ思い入れいっぱいだったし自分なりに完成度は高かったと思う。周囲の反応も上々だった。その広報誌で大きなコンセプトにしたのは「音楽は人生を助ける」ということ。音大出身の私自身が大きくうなづけるコンセプトだ。大学を卒業してからピアノに触ることはなくここまできてしまった。だけど今回のコロナの流行で外に出られなくなった2020年。ちょうどショパンコンクールで日本人が2人も入賞したというニュースもありピアノを初めて心から弾いてみたいという気持ちになったのだ。正直子どもの頃は練習が嫌いで仕方なかった。鼓笛隊に入ったり音楽クラブに所属したり吹奏楽をやったりと音楽そのものは大好きだったのにピアノはやらされてる感いっぱいだった。祖父にあれだけ学費をかけてもらったのにもったいない。50歳も過ぎて心から思った。おじいちゃんごめん。。お出かけ大好きな私にとって思うように外出できない日々はつらかったが「ピアノをもう一度やろう」というひらめきは自分を救ってくれるキーワードのような気がした。世の中には同じように思った人が多かったのではないだろうか。同じく音大出身の母親が電子ピアノを買おうとして楽器屋につきあったがほとんどの機種が売り切れ。部品が入ってきにくいという状況もあったが電子ピアノは間違いなく売れていたようだ。話は戻るがその問題の職場がなぜ問題かというと音楽そのものを商売にするということの難しさだ。音楽は人生を助ける。それとこれは同じようでいて180度違う。コンピュータができてネットがつながった世の中で商売あがったりなジャンルはいくつもある。音楽しかり、そして雑誌しかりだ。一方で潤っている業界もあるのだ。時代の流れってそんなものだと思う。だから以前のように雑誌の編集や印刷にまつわること音楽にまつわることを仕事にできないのは当たり前だと思う。それを何十年も生業にしてきた人には(私含め)残念だけど新しもん好きな私は新しい方を見る。別の方法で働く。だけど音楽を愛する気持ちは変わらない。だからピアノは趣味として、いやライフワークとして弾いていく。学生の時弾けてた曲はほとんど弾けなくなってるけど音大出身という基礎があるから強い(と思う)。理不尽な思いをしたその方(存じ上げないけど)は別の形でその仕事をやっていくみたいだ。心強い。素敵だ。音楽は誰かを助けてるよ。きっと確実に。
January 21, 2023
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