ラッコの映画生活

ラッコの映画生活

PR

×

Calendar

Comments

Jeraldanact@ Проститутки метро Электросила Брат замминистра инфраструктуры Украины…
SdvillkeS@ ИнтерЛабСервис [url=https://chimmed.ru/ ]brueggemannal…
hydraGes@ Новая ссылка на гидру v3 новый сайт гидры v3 <a href=https://hydraruzpnew4afonion…
間違い@ Re:『沈黙の行方』トム・マクローリン監督(米・加2001)(02/21) 姉ではなく、妹です。 なので、弟ではなく…
RogerEQ@ Это вам будет по вкусу разработка сайтов веб сервис - <a hr…

Profile

racquo

racquo

Favorite Blog

コイケランド koike1970さん
Kabu + Plus エースNo1さん
行きかふ人も又 はる **さん
Nobubuのbu… Nobubuさん

Keyword Search

▼キーワード検索

2006.12.07
XML
カテゴリ: 『デカローグ』
DEKALOG

11.jpg12.jpg


『デカローグ』の各編については次の数字をクリックして下さい:
10


サッカースタジアムの何万という観衆。その誰か一人にカメラがズームで近付き、その一人の生活を、人生をそのまましばらく追いかけ、描く。キェシロフスキはそのようにして、人それぞれの人生を描きたかったと言う。『デカローグ8』に、このアパートには色々な人が住んでいて、それぞれ色々な人生がある、というようなセリフがあった。それで何万という人が、並んだ同じような窓の中にに生活している巨大アパート(ニュータウン?)が選ばれたのでしょう。

13.jpg14.jpg

19世紀のフランスの作家バルザックは、未完に終わった『人間喜劇』という作品群で当時のフランスの社会史を成そうとした。そこでは「人物再登場」という方法が取られた。ある小説の主人公を別の小説で端役として登場させるなど。バルザックの作品が何冊もの長編小説だったのに対して、2人のクシシュトフは短い映画10本で80年代末のポーランドの社会史を成そうとした(政治状況を抜きにして)。人物再登場の手法はここでも用いられている。人物の再登場や似たようなテーマや状況を再登場させることで、描かれた世界に有機的な広がりがある。さらにポーランド時代の前の4つの作品や、フランス時代の後の4つの作品等をも含め、キェシロフスキの世界を有機的な全体として見るのが、尽きない楽しみだ。

20.jpg21.jpg

22.jpg31.jpg

クシシュトフ・キェシロフスキは西側の国にも旅行するようになって、生活は豊かになる中で、人々がどこでも孤独で、人生の目的もわからない、という状況にあることを痛感し、その結果共同脚本家クシシュトフ・ピェシェヴィッチの提案だったモーゼ十戒の現代的映画化を実現したくなったらしい。人々は孤独だから愛を求める。ヨーロッパでは、愛はキリスト教(ポーランドの場合であればカトリック)の信仰の長い伝統と切り離すことはできない。しかし科学技術の進歩の中で信仰は弱まり、また第一次と二次世界大戦の大量破壊・殺りくは世界観の大転換を余儀なくした。ベルイマンの神の「沈黙」。『偶然』の主人公ヴィテクは人生の目的のために「ただ存在して下さい」と神に祈る。

32.jpg41.jpg

モーゼ十戒が旧約の罰する神であるとすれば、愛は新約の世界だ。キェシロフスキは後者の愛の神という視点で旧約の十戒を捉え直しているとは言えないだろうか。汝殺すなかれと言い、『5』は死刑をも殺人と捉えている一方で、殺人を犯してしまったヤツェクの人となりは詳しくは描かないが、偶然すべての結果今そこに居る殺人犯ヤツェクへの理解を観衆に求めてないないだろうか?。それを可能にするのは愛だ。それは若い弁護士の「ヤツェク!」という呼びかけであり、最後の彼の叫びだ。

42.jpg51.jpg

52.jpg53.jpg

イギリスでなら首相が仮に暗殺されても、翌日の日常はなんら変わらない。同じバスに乗って出勤し、同じ同僚と仕事をし、昼には同じレストランで食事をする。しかし共産下のポーランドではそうではなかった。首相が暗殺されれば、翌日同じ仕事があるかどうかも、電話が通じるかどうかも、持っているお金が同じレートで通用するかどうかも、何も確かなことはなかった、とキェシロフスキは言う。そういう中で人々は刹那主義的であり、常に他人に対して疑心暗鬼であり、他人のことなど考えなかったと言う。人々の人生は偶然に支配されていて、また一人の何気ない行動が誰かに対する偶然を構成している。だから自分の行動には十分気をつけなさい、というのが『ふたりのベロニカ』のテーマの一つだった。

54.jpg61.jpg

62.jpg63.jpg

71.jpg72.jpg

人間に対してペシミスティックな彼が、最後の『トリコロール/赤』で希望らしき結末を描いた。観る人に向けた監督の『デカローグ』シリーズでのメッセージはそういう人に対する理解と愛ではなかっただろうか。

81.jpg82.jpg

91.jpg92.jpg

x1.jpgx3.jpg


監督別作品リストはここから







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.07.20 02:54:30
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: