ラッコの映画生活

ラッコの映画生活

PR

×

Calendar

Comments

Jeraldanact@ Проститутки метро Электросила Брат замминистра инфраструктуры Украины…
SdvillkeS@ ИнтерЛабСервис [url=https://chimmed.ru/ ]brueggemannal…
hydraGes@ Новая ссылка на гидру v3 новый сайт гидры v3 <a href=https://hydraruzpnew4afonion…
間違い@ Re:『沈黙の行方』トム・マクローリン監督(米・加2001)(02/21) 姉ではなく、妹です。 なので、弟ではなく…
RogerEQ@ Это вам будет по вкусу разработка сайтов веб сервис - <a hr…

Profile

racquo

racquo

Favorite Blog

コイケランド koike1970さん
Kabu + Plus エースNo1さん
行きかふ人も又 はる **さん
Nobubuのbu… Nobubuさん

Keyword Search

▼キーワード検索

2008.04.16
XML
カテゴリ: 多国籍等その他
ARIZONA DREAM

135min
(所有VHS)

arizona_0.jpg

第一次世界大戦の引き金となったサラエボ事件で有名な、旧ユーゴスラビア領のサラエボ出身で、現在はたぶんセルビア国籍のクストリッツァ監督。なかなか名前が憶えにくい人ですが、カンヌ、ベルリン、ヴェネツィアと世界の3大映画祭で授賞している人ですね。昨日の 『ギルバート・グレイプ』 のジョニー・デップ繋がりで見ました。いきつけの映画館で『黒猫・白猫』をやったときに見に行けず、今回はじめて見たクストリッツァですが、独自の世界を持った人のようですね。内容は違うけれど、フェリーニの世界との繋がりを感じました。たとえば昨日の『ギルバート・グレイプ』を例にすると、映画を見ていてもちろん映画の世界に入っている自分なのですが、それでもその世界は自分の今生きている世界の延長線上にある。これは描かれている時代や地域や人々の問題ではない。この『アリゾナ・ドリーム』だってほぼ現代のアメリカが舞台であり、『ギルバート・グレイプ』と大差はない。時代物はあまり見ない自分だけれど、そんな時代物でも今の自分の世界の延長線上にある。でもフェリーニの映画では、そうではない映画だけの独自の世界に見ている自分を連れていってくれる。この『アリゾナ・ドリーム』もそうでした。オヒョウ(魚の)が空を飛んでいくようなシュールレアリスティックな映像ではあるのだけれど、そうではない部分、もっとリアルな部分でも恐らく監督のイメージ世界が全体を支配していて、なので自分が見ている世界とは別物なんですね。それがこの映画の魅力だと感じました。映画だけの別世界を見せてくれる映画というのは、映画の一つの醍醐味だと思います。

arizona_1.jpg

題名からも想像がつくように夢を扱っていて、幻想的に美しい映像なのだけれど、扱っている内容はもっと辛辣で暗いものかも知れません。アリゾナ・ドリームっていうタイトルは、いわゆるアメリカン・ドリームっていうのを否定的な意味を込めてパロッたのでしょう。主なる登場人物は5人。子供の頃に両親を失ったアクセル(ジョニー・デップ)はアリゾナでキャディラックを売る叔父レオ(ジェリー・ルイス)に育てられたが、今はNYで漁業局かなにかの魚に標識をつけて数や成長を監視する仕事をしている。彼の夢はすべてを知っているので考えることもない魚になることだ。そんな彼のもとに叔父レオの使いで俳優志願のポール(ヴィンセント・ガロ)がやってくる。レオが若い若い女性ミリーと結婚するので、立会人になって欲しいというのだ。いわば現実世界への統合を拒否した生活をNYで送るアクセルは拒絶するが、眠っている間にアリゾナに連れてこられてしまう。叔父レオが追い求めるのは古きアメリカン・ドリームであり、金と地位と安楽な生活であり、夢は売ったキャディラックを月まで積み上げることだ。ひさしぶりにやってきたアクセルに、レオは社会への統合、レオ流のアメリカン・ドリームの世界へ誘う。つまりキャディラック・ディーラーとなって叔父を手伝い、そしていずれは仕事を継ぐことだ。

arizona_2.jpg

キャディラックのセールスを始めたアクセルのところにやってきたのは夫を射殺したらしい未亡人のエレイン(フェイ・ダナウェイ)と義娘のグレース(リリ・テイラー)。2人の女性は互いに愛憎こもごもの感情を持っていたが、アクセルはエレインの愛人となり彼女の夢を実現しようとする。彼女は(彼女によれば女が性的に自由な)パプアニューギニアに憧れていて、夢は少女の頃から空を飛ぶことだった。試行錯誤、失敗をくり返しながらアクセルは飛行機を作ろうとする。義娘のグレースは嬉しくはなかった。彼女の方は自己破壊的で自殺願望を持ち、亀になることを夢みていた。グレースは年令も近いアクセルに親近感を持ち、彼の中、あるいは彼との関係の中に何らかの人生の回答が得られるのではないかと期待していたのだが、アクセルの目は義母に向いていた。飛行機は完成してエレインとアクセルは空を飛んだが、あえなく木に墜落してしまう。

arizona_3.jpg

ある晩グレースはアクセルをロシアン・ルーレットに誘った。このシーンが映画のクライマックスかも知れない。この場面を境に映画の中の夢は急降下を始める。最初にグレースが一発目を自らの頭部に向けて撃つが、弾は入ってなかった。次はアクセルの番だった。彼は躊躇するがヤケになって数発自分に連射する。弾はやはり出なかった。グレースにとってこれは死との戯れであったが、アクセルが感じたのは生きる希望であり、生の意味だったのかも知れない。そんな彼がグレースに愛を示した結果、グレースは自己を反芻・再確認することを余儀無くされ、彼女が何とか保っていた均衡を破壊してしまう。

arizona_4.jpg

(以下ネタバレ)


arizona_5.jpg

儚いドリームが砕かれて、でも大人になってアクセルは生きていくのでしょうが、非常に虚しい感じです。そしてその虚しさというのは、ドリームが砕かれるからではなく、ドリームの中味自体、つまりはアメリカ人の追い求めるドリーム自体の問題なのだと、クストリッツァは言いたかったのではないかと思います。役者は主要の5人プラスミリーを演じたポーリーナ・ポリスコワ、6人すべて好演でした。それぞれの個性と魅力を十分に発揮しています。中でもフェイ・ダナウェイが良かったと感じました。

arizona_6.jpg




監督別作品リストはここから
アイウエオ順作品リストはここから
映画に関する雑文リストはここから





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.04.18 02:00:48
コメント(6) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: