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2021.05.04
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カテゴリ: 羅須地人協会時代
これも1927(昭和2)年5月9日に書かれた、農村女性に寄り添った詩です。

下記の完成形の「町へ出て行くおかみさんたち/さあっと曇る村長の顔」の部分は、なぜ村長の顔が曇ったのか、わかりにくいです。
実は、草稿では、「町へ出て行く小さくやさしい貴女たちの群/(今日はどこらへおいでです)/(はあ組合へ金策に)/さあっと曇る村長の顔」となっています。

電車が通って便利になったものの、消費も増えて、女性たちが電車に乗って借金をしに行くようになったのでしょうか。

(本文開始)

一〇五八
   電車
        一九二七、五、九、

銀のモナドのちらばるそらと

  ……べルを鳴らしてカーヴを切る
    べルといふより小さな銅鑼だ……
はんの木立は東邦風に
水路のヘりにならんで立つ   

はんの木立の向ふの方で
黒衣のこども燐酸を播く
  ……ガンガン鳴らして飛ばして行く……
田を鋤く馬と白いシャツ
胆礬いろの山の尾根

町へ出て行くおかみさんたち
さあっと曇る村長の顔

風が行ってしまった池のやうに
いま晴れわたる村長の顔
  ……ベルを鳴らして一さん奔る……
   栗の林の向ふの方で
   ざぶざぶ水をわたる音

   崩れるやうなわらひ声

(本文終了)

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#宮沢賢治 #電車 #農村女性





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最終更新日  2021.05.04 03:53:31
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