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これまで,Nスケールのディスプレイモデルを取り上げてきましたが,今回はZゲージ規格(1/220)のディスプレイモデルをご紹介します。フランスのEDITIONS ATLASから発売されていたシリーズで,全29種と思われます。ラインナップは下記のとおりです。なお,EDITIONS ATLASでは,他にも,世界の蒸気機関車(1/100),世界の電気機関車(1/87。以下同じ),世界の路面電車,フランスのミシュラン製レールカー,フランスの近郊電車といったディスプレイモデルを製品化しているようです。(全29種のうち唯一の日本型「Tokaido Shinkansen」。エフトイズの0系とほぼ同縮尺)Bayerische Ludwigsbahn(ドイツ・バイエルン=ルートヴィヒ鉄道アドラー号)Canadian Pacific(カナダ・カナダ太平洋鉄道カナディアン号)Cornish Riviera(イギリス・グレートウェスタン鉄道コーニッシュ・リヴィエラ・エクスプレス)Dovregubben(ノルウェー・ドブレグッベン号)Flying Scotsman(イギリス・ロンドンアンドノースイースタン鉄道フライングスコッツマン号)Glacier Express(スイス・レーティッシュ鉄道氷河急行)Golden Arrow(イギリス・サザン鉄道ゴールデンアロー号)Henschel-Wegmann-Zug(ドイツ・ヘンシェルヴェーグマン号)Kiruna-Narvik Railway(スウェーデン・キルナ=ナルヴィク鉄道)Mallard(イギリス・ロンドンアンドノースイースタン鉄道マラード号)Mikado 141 Renfe(スペイン・141形蒸気機関車)Mistral(フランス・ミストラル号)Orient Express(オリエント急行)RAm TEE Edelweiss(オランダ・TEEエーデルワイス号)Rhiengold(ドイツ・ラインゴルト号)Rio Grande Scenic Railroad(アメリカ・リオグランデ観光鉄道)Santa Fe Super Chief(アメリカ・サンタフェ鉄道スーパーチーフ号)Settebello(イタリア・セッテベロ号)Sud-Express(フランス・南急行)SVT877 Fliegender Hamburger(ドイツ・フリーゲンダーハンブルガー号)TEE Parsifal(ドイツ・TEEパルジファル号)The Ghan(オーストラリア・ザ=ガン号)Tokaido Shinkansen(日本・東海道新幹線)Train Bleu(フランス・青列車)Transalpin(オーストリア・トランザルピン号)Trans-Siberian Express(ロシア・シベリア特急)TranzAlpine New Zealand(ニュージーランド・トランツアルパイン号)Vindobona(ドイツ・ヴィンドボナ号)Zackenbahn(ポーランド・イゼラ鉄道)
2024.05.06
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Nゲージ規格のディスプレイモデルには様々なものがありますが,今回ご紹介するのは,スペインのCIL社やドイツのWeltbild社から発売された,プラスチック製車体のディスプレイモデルです。海外ウェブサイトを見ると,同じくNゲージ規格のディスプレイモデルである,デルプラド製品とよく比較されているようです。車輪が金属製のデルプラドと異なり,こちらは車輪がプラ製で,絶縁の心配はありません。下記のとおり,少なくとも50種がありますが,未確認の2種があるので,52種かもしれません(デルプラドと競合するものは※)。また,BR01の色違いや台座の表記違いなど,他にもバリエーションがあるようです。オーストリア:3種1018電気機関車(ドイツE18電気機関車塗替え)1020電気機関車(ドイツE194電気機関車塗替え ※)1016/1116電気機関車(ユーロスプリンター②)ベルギー:1種54ディーゼル機関車(ハンガリーM61ディーゼル機関車塗替え)デンマーク:1種1100ディーゼル機関車(ハンガリーM61ディーゼル機関車塗替え)フランス:3or4種8100電気機関車22200電気機関車(※)68000ディーゼル機関車(注:未発売かもしれません)63000/64000ディーゼル機関車ドイツ:13or14種バイエルン王国Gt2x4/4蒸気機関車バイエルン王国S3/6蒸気機関車BR01蒸気機関車BR05蒸気機関車E91電気機関車E18電気機関車(注:デルプラドとは色違い ※)E194電気機関車181.2電気機関車ユーロスプリンター①V200ディーゼル機関車(東ドイツ)(ハンガリーM62ディーゼル機関車塗替え)130/131/132/142ディーゼル機関車(注:未発売かもしれません)V200ディーゼル機関車(西ドイツ)V320ディーゼル機関車290ディーゼル機関車ギリシャ:1種H561電気機関車(ユーロスプリンター①)イタリア:2種880蒸気機関車E636電気機関車オランダ:2種1100電気機関車(フランス8100電気機関車塗替え ※)1600電気機関車(フランス22200電気機関車塗替え)(注:デルプラドでは1700電気機関車を製品化)ルクセンブルク:1種1600ディーゼル機関車(ハンガリーM61ディーゼル機関車塗替え)ポーランド:1種ST-44ディーゼル機関車(ハンガリーM62ディーゼル機関車塗替え)ポルトガル:3種1200ディーゼル機関車(フランス63000/64000ディーゼル機関車塗替え ※)2600電気機関車(フランス22200電気機関車塗替え)5600電気機関車(ユーロスプリンター①)イギリス:4種LNER A1蒸気機関車 フライングスコッツマン(※)LNER A4蒸気機関車 マラード(※)LNER A4蒸気機関車 ユニオン・オブ・サウスアフリカEW&S 37ディーゼル機関車スペイン:6種4021-4024蒸気機関車269電気機関車252電気機関車(ユーロスプリンター①)307ディーゼル機関車(フランス63000/64000ディーゼル機関車塗替え)4000ディーゼル機関車(西ドイツV200ディーゼル機関車塗替え ※)L21/34ディーゼル機関車(イギリス37ディーゼル機関車塗替え)ハンガリー:3種1047電気機関車(ユーロスプリンター② ※)M61ディーゼル機関車M62ディーゼル機関車スイス:1種Ae6/6電気機関車アメリカ:3種PRR L1蒸気機関車NYC アルコPA-1ディーゼル機関車SantaFe SD45ディーゼル機関車モロッコ:2種E700電気機関車(フランス8100電気機関車塗替え)E1300電気機関車(フランス22200電気機関車塗替え)
2024.04.06
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「鉄道模型考古学」の著者,松本吉之さんの訃報に接しました。心より哀悼の意を表します。今回取り上げるのは,以前ご紹介した,デルプラド「世界の鉄道」のディスプレイモデルです。日本版は48号で打ち切られてしまいましたが,海外版では100号まで刊行されました。ラインナップは以下のとおりです(番号は日本版。「未」は日本版未発売)。また,ロシアやドイツでは,100種以外に製作されたモデルがあるので,あわせてご紹介します。<世界の鉄道:全100種>(国産鉄道コレクション(左)と世界の鉄道(右))日本:6種1.700系新幹線/4.80系電車/8.C50蒸気機関車/10.キハ81気動車/14.D51蒸気機関車/19.EF210電気機関車オーストリア:1種未.クラス1020電気機関車オランダ:2種36.1700電気機関車/39.1100電気機関車スイス:3種22.Ge6/6電気機関車クロコダイル/37.Re4/4電気機関車/未.Re6/6電気機関車ドイツ:12種03.BR218ディーゼル機関車/16.BR182電気機関車(※ユーロスプリンター)/27.VT11.5気動車 TEE/28.01.10蒸気機関車/31.BR103.1電気機関車/38.アドラー号蒸気機関車/40.ICE3/43.V60ディーゼル機関車/46.E18電気機関車/48.VT172気動車(レールバス)/未.BR52蒸気機関車/未.P8蒸気機関車フランス:11種05.TGV/32.パリリヨン地中海鉄道ブルボネ蒸気機関車/34.フBB9300電気機関車ミストラル/42.BB22200電気機関車/未.141P蒸気機関車/未.242A1蒸気機関車/未.CC7100電気機関車/未.CC6500電気機関車/未.CC72000ディーゼル機関車/未.TGVデュープレックス29000/未.X3800気動車ピカソベルギー:1種未.クラス12蒸気機関車イタリア:11種24.イタリア上部鉄道1181蒸気機関車「ヴィットーリオ=エマヌエーレ2世」/25.ETR480電車「ペンドリーノ」/29.E402B電気機関車/33.E424電気機関車/47.D345ディーゼル機関車/未.Gr691蒸気機関車/未.E428電気機関車/未.E550電気機関車/未.ETR300電車「セッテベロ」/未.ETR500電車/未.ALn556気動車「リットリナ」スペイン:6種09.319ディーゼル機関車/15.340ディーゼル機関車/23.AVE100電車/26.ETR490電車/未.242蒸気機関車/未.352ディーゼル機関車タルゴポルトガル:1種45.CP1200ディーゼル機関車ポーランド:1種未.Pt47蒸気機関車ハンガリー:1種44.1047電気機関車(ユーロスプリンター)アイルランド:1種未.グレートノーザン鉄道クラスV蒸気機関車英国:13種06.LNER クラスA1蒸気機関車フライングスコッツマン/11.HST125気動車インターシティ/18.GNERクラス373電車/20.スタンダードクラス4MT蒸気機関車/30.LNER クラスA4マラード号蒸気機関車/未.クロードハミルトン蒸気機関車/未.ダッチェスクラス蒸気機関車/未.ハイランド鉄道デューククラス蒸気機関車/未.ミッドランド鉄道211スピナー号蒸気機関車/未.サザン鉄道スクールズクラス蒸気機関車/未.232Tリメンブランクラス蒸気機関車/未.クラス55ディーゼル機関車/未.ブライトン・ベル・プルマン電車スウェーデン:2種未.Rc4電気機関車/未.クラスD電気機関車デンマーク:1種未.クラスP蒸気機関車ロシア:2種未.Su1-3-1蒸気機関車/未.VL80電気機関車アンゴラ:1種未.クラス11蒸気機関車南アフリカ:2種未.4E電気機関車/未.6E電気機関車ブルートレイン米国:11種02.アムトラックFP-45ディーゼル機関車/07.ユニオンパシフィックFP-7ディーゼル機関車/12.ジェネラル号蒸気機関車/13.サスケハナGP-20ディーゼル機関車/17.サンタフェF45ディーゼル機関車/41.アムトラックP42ディーゼル機関車/未.ペンシルバニアK4蒸気機関車/未.サザンPs-4蒸気機関車/未.ペンシルバニアGG1電気機関車/未.ミルウォーキーEP-2電気機関車/未.リオグランデ クラウスマッファイ ディーゼル機関車カナダ:2種未.ロイヤルハドソン蒸気機関車/未.LRCディーゼル機関車アルゼンチン:1種未.1-E-1蒸気機関車ペルー:1種未.クラス2-8-0蒸気機関車オーストラリア:2種未.C38蒸気機関車/未.クラス2130ディーゼル機関車ニュージーランド:1種未.クラスQ蒸気機関車中国:3種21.東風4型ディーゼル機関車/35.韶山8型電気機関車/未.中国・人民型蒸気機関車インド:1種未.YP4-6-2蒸気機関車<ロシア向け製品>ロシアでは,下記の5種類が発売されているようで,5種いずれも,上記100種とは別に新たに製作されたモデルです。(ハンガリー・M61ディーゼル機関車)1.ハンガリー・M61ディーゼル機関車2.ドイツ・オーバーヴァイスバッハ登山鉄道・VT641気動車3.ロシア・P-36蒸気機関車4.アメリカ・アラスカ鉄道EMD SD70MACディーゼル機関車5.スイス・マッターホルンゴッタルド鉄道・HGe4/4 Ⅱ電気機関車<ドイツ向け製品>ドイツ郵政(Deutsche Post)の「DEUTSCHE LOK-LEGENDEN VON ADLER BIS ZUM ICE」,すなわち「ドイツの伝説の機関車たち アドラーからICEまで」というディスプレイモデルのシリーズで,日本でいえば「陸蒸気からひかりまで」といったところでしょうか。下記の10種があり,※の2種は上記100種とは別に新たに製作されたモデルです。(BR E18(1935))1.TEE VT11.5(1957)2.BR E18(1935)3.アドラー(1835)4.BR 103(1970)5.BR V60(1956)6.BR 01/10(1939)7.ICE 3(2000)8.BR 61(1936)ヘンシェルヴェーグマンツーク(※)9.BR 218(1971)10.SVT 877(1932)フリーゲンダーハンブルガー(※)
2024.03.27
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わが国のNゲージ界において,KATO,TOMIXと並んで「大手3社」とも称されるマイクロエース(例:東洋経済オンライン https://toyokeizai.net/articles/-/175027)。今回は,そのマイクロエースの歴史を探ってみたいと思います。マイクロエースの歴史は,主に「しなのマイクロ」の歴史と「有井製作所」の歴史の2つの流れからなっています。まず,「しなのマイクロ」の歴史を見てみましょう。<しなのマイクロ>日本模型新聞鉄道模型版5号(1978.11)における若林丈人・しなのマイクロ社長の発言によれば,同社は1960年代末~1970年代初頭にかけて,HOゲージのパーツから鉄道模型界に参入し,「最近になって」HOゲージの完成品を発売するようになったということです。しなのマイクロのHOゲージには,キハ391ガスタービン車や,下津井電鉄などのナロー(「ぷろじぇくと はちまる」と称する1/80・9mmナロー)といったユニークな製品がありました。1978年に,ED17形電気機関車でNゲージに参入。エッチング製でディテールは簡素なモデルでした。若林社長は「16番の場合,非常に部品点数が多く,あるいは関連協力業者が当社あたりでも三〇~四〇要する。プレスエッチングから印刷,説明書等々非常に総合的なものが要求される…当社で金属性車体のNゲージを企画した最初の発端は,そのような製造上の問題からです」(日本模型新聞鉄道模型版5号より)と述べており,凹凸の少ない箱型の古典電機が選ばれたのには,この辺の理由もありそうです。その後,ED42形電気機関車などの古典電機,碓氷峠のめがね橋や給水塔,機関庫といった金属製ストラクチャーを発売します。また,プラ製のDF50形ディーゼル機関車も予告されましたが,未発売に終わりました。(プレイモデル1(1978)より)(プレイモデル2(1979)より)1979年には,一転して東急8500系(みどりやブランド),営団5000系,相鉄7000系,103系1000・1200番台,営団6000・7000系といった私鉄,地下鉄を製品化します。また,これらの車両用の20メートル動力は,GMキット用に分売されました。(プレイモデル3(1979)より)(プレイモデル4(1980)より)1980年の阪急6300系からは,「Mycrox」(マイクロクス)のブランドを発足させます。117系,157系,クモヤ143といった国鉄電車も製品化しますが,117系では先頭部と本体の寸法がズレるという拙さを露呈してしまいます。そして,同年7月,有限会社しなのマイクロは倒産しました。有井製作所が手を差し伸べ,株式会社マイクロエース(初代)が発足します。(プレイモデル5(1980)より)1981年,マイクロエースでは,エッチング製の183系に加えて,プラ製の10系客車,EF64 1000,185系などを製品化。翌1982年にかけて,ED78,EF71,Cタイプ機関車,「趣味のカラー」(プラ製電気機関車や10系客車,185系をTGVやアムトラックなど各国のカラーに塗り替えたもの)シリーズなどが発売されましたが,結局,長続きせず,株式会社マイクロエースは解散してしまいます。末期には,在庫処分のためか「東北上越新幹線開通記念セール」と銘打った2両セットもありました。次に,「有井製作所」の歴史を見てみましょう。<有井製作所>有井製作所は,1963年,東京都板橋区で有井利行氏(以下「有井社長」)と兄の孝行氏により創業。当初はオリエンタルモデル(HOゲージの鉄道プラモデルで有名),クラウンモデル,中村産業,オオタキ,LSといった各社の下請けを行っていました。有井社長によると,オリエンタルモデルの社長から勧められたことにより,メーカーとして独立することを決意したということで,1966年に株式会社有井製作所となります。初期の製品として,有井社長により折に触れて語られるのが100円の潜水艇のプラモデルで,1966年の台風26号では同社の工場が浸水し「工場の中では潜水艦がぷかぷか浮いてました。潜水艦は沈むもんだなんて笑われたけど,こちらは死活問題。必死でしたよ」(おとなの工作読本No.2(2003)より)ということです。有井製作所は,1970年代に入ってから,HOゲージの鉄道プラモデルを発売します。1971年にショーティのED100,ED66,ED58と,スケールモデルのED70を発売。これらはカツミの入門用モデルの影響がうかがわれる製品でした。1974年にはショーティのD51,D52,C59,C62を発売。これらは電機以上にショーティ色の強い製品ですが,近年でも入手が容易なロングセラーとなっています。1974年から1975年にかけては,スケールモデルのEF10,EF53,EF65 500,EF60が加わりました。さらに,1978年から1979年にかけては,ブルトレブームに乗り,EF65 1000,24系25形客車,485系特急電車,103系通勤電車も製品化。これらの製品は,乾電池走行版に加えて,鉄道模型と同様にパワーパックで走らせるバージョンも製品化され,双方のバージョンで車両4両と各種部品,レールを含んだトータルセットが発売されました。この他,HOゲージでは,永大→オオタキに引き継がれた新旧EF58も有井に加わっています。また,103系は中村精密からも発売されていたのは非常に有名です。(プレイモデル3(1979)より)さらに,後年,ブルトレ牽引機となったEF66や,485系のバリエーションとして「スーパー雷鳥」「白山」「かがやき」「スーパー白鳥」として,白ボディの先頭車も発売されています。日本模型新聞1035号(1978年3月1日)では,以下のような記事があります。「(株)有井製作所では,今春から新しい商品分野の開発で製造販売に積極的に取組むことになった。(略)その第一弾が,三月末から四月にかけて発売スタートする“ブルートレイン・シリーズ”のEF65形の電気機関車である。(略)去る二月十九日には,有井社長自ずから,毎日曜の午前中,チビッコ・カメラマンが電車の到着を待ちかまえて群がっている-という情報で,東京駅へ出かけ,電車の模型を持参して,チビッコ・ファンに『ブルートレインのどこに魅きつける強い関心があるのか』製品化に備えてナマの声と意見を何度も聞いたりして,人気振りを確認する密着取材を行なったという。『まア,何というか身の危険も忘れて,カメラを持ったチビッコたちが数十人も早朝から群がっていているんです。前日に九州・博多を出発し翌日の午前十一時二十分に東京駅へ電車が着くんですが早朝(六時二十分現在)でも四〇人ぐらい群がっており,電車の到着時には四倍の数に増えるんですからビックリです。なかには線路に降りて,撮影する子もいた。このため,鉄道公安職員らが。ホームにロープを張って,その整理に大わらわという光景もあった。安全対策から熱狂的なチビッコの特別リストまで当局で作成し,警備しているんです。名簿を見たら三六〇人もリストアップされていたんですよ』とブルートレインの人気のものすごさを熱ぽく強調する。このほか交通博物館へも出かけたり,製品発売にも『スーパーカーの次は,ブルートレインだ』の意気込みで生産に取り組んでいる。」また,有井製作所では,中村産業やオオタキ,LSといった,廃業した他社の金型を引き継いでいることが有名ですが,鉄道関連では,LSのC10,C11(元は東宝模型の製品。1/50)や,オオタキの1/50蒸気機関車シリーズを引き継いでいます。近年では,河合商会の田舎の駅(1/150)や山の温泉宿(1/150)を引き継いでいますね。そして,1980年に「しなのマイクロ」を引き継いで(旧)マイクロエースを立ち上げたものの,3年ほどで撤退したことは,前述したとおりです。有井利行氏は後年,「鉄道模型を基本とした先輩メーカーの中で,プラモデルから入ったうちは技術的に弱かった。その結果が商品にも現われ,自信をなくしてしまった」(おとなの工作読本No.2(2003)より)と振り返っています。1980年代の有井製作所はむしろ,テレビアニメ「超時空要塞マクロス」のプラモデルが大ヒットしたことでよく知られています。一方で,1987年頃には10系客車を再生産するなど,鉄道模型を完全にやめてしまったわけではありませんでした。さらに,1992年に10系客車をみたび発売。この時に,現在も使われているものに近い,アルファベットの「A」を強調したロゴが登場します。そして,1995年頃から,米国ライフライク社のNゲージ(中国製)を新生マイクロエースブランドで発売します。1996年末には,オリジナル製品のD51・D61を発売。中国の工場から怒涛のように多数のバリエーションを展開する,現在に続くマイクロエースの路線がスタートします。(RM MODELS1997年1月号より)(RM MODELS1999年8月号より)SLシリーズに加え,185系,10系客車,EF64 1000,ED78,EF71,Cタイプ機関車といった旧マイクロエース製品も復活。2000年には,新マイクロエース初の電車となる401系・421系を発売。妙な平面顔の形状など,今日の同社では考えられないような迷作となってしまいましたが,トミックス,カトーの隙間を埋める製品展開が注目されました。2001年には,銀河鉄道999や満鉄あじあ号といったユニークな製品を発売。2002年には,独自の「ジオラマレール」を発売しますが,結局,レールではトミックス,カトーに敵わず,車両専門となります。2004年には,株式会社マイクロエース(2代目)が発足し,プラモデルもマイクロエースブランドに移行します。2006年には「Project80」と銘打って,プラ製のキハ183でHOゲージに再参入。旧しなのマイクロとの繋がりが感じられる名称で,キハ40,183系電車,キハ52,ED60などが製品化されています。同じく2006年には,マイクロエース10周年記念として,特別塗装の貨車が製品化されています。また,やはり2006年には,雑誌「鉄道おもちゃ」13号で,前述した乾電池版HOゲージプラモデル(ブルートレインやクモハ103)の特集が組まれ,再注目を浴びました。その後も,「月刊マイクロエース」の異名をとる積極的な商品展開で,「大手3社」とも称されるに至ったことは周知のとおりです。<主な参考文献>日本模型新聞,同鉄道模型版日本プラモデル50年史RM MODELS1996年2月号,3月号新・鉄道模型考古学N,同N2マイクロエース ポスター一覧(http://www.microace-arii.co.jp/poster/index.html)マイクロエース総合カタログ創刊号Vol.1 2003年版モデル・カーズ2022年9月号アキバ総研「ふるさと納税でプラモデルが手に入る? マイクロエース(有井製作所)が、新橋駅前の蒸気機関車をプラモ化する理由【ホビー業界インサイド第69回】」https://akiba-souken.com/article/49797/
2024.02.24
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バスのミニカーは古今東西,非常に奥の深い世界ですね。当ブログではこれまで,ダイカスケールやトレーンのバスモデルを取り上げてきました。今回取り上げるのは,アパマーケティングという会社のバスモデルです。同社は,全国の鉄道・バス会社のグッズなどを企画製造しています。特に,この1/130程度のミニカーは,ボディカラーの表現をシールに頼っているため,保存には気を遣いますが,全国の観光バス会社の車両がモデル化されており,非常に集め甲斐のありそうな製品です。(アパマーケティングの新潟交通グループ ミニチュアバス2台セット)(アパマーケティングのはとバス各種)
2024.01.21
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以前,トレーン製品に酷似した中国製の玩具をご紹介しました。今回も中国からの製品です。中国の奥華玩具實業有限公司(AOHUA TOYS INDUSTRY CO.,LIMITED)という会社から発売されている「スーパービークル」という全12種のプラ製玩具です。プルバック機能がついており,同じ「スーパービークル」シリーズでミニカーも何種かあるようです。以下,元ネタのトレーン製品とあわせてご紹介します。元ネタそのままの塗色の製品もある一方,サイケデリックな色彩の製品もいくつかありますね。No.1 0系新幹線No.35 500系新幹線No.32 923形ドクターイエローNo.44 E2系あさまNo.61 E4系マックスNo.47 883系ソニックNo.52 特急ハウステンボスNo.70 フジサン特急No.57 東武スペーシアNo.17 ロマンスカーVSENo.50 ロマンスカーRSENo.86 ロマンスカーMSE
2023.12.16
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以前ご紹介した「旧車両再生プロジェクト Re Model」(隔月刊誌「N」連載中)と並んで,私が現在,鉄道模型考古学的な点からとても楽しみにしている雑誌連載が,月刊誌「とれいん」に連載中の「E.NUKINAのB級コレクター道」です。著者の貫名英一氏が自ら所蔵・製作されている鉄道模型について縦横にご健筆を振るっておられます(それにしても,原鉄道模型博物館の原信太郎氏といい,コクヨは不思議と鉄道模型と縁があるようですね)。各回のタイトルは下記のとおりです。HOゲージが中心で,Oゲージなどもしばしば取り上げられますが,Nゲージも何度か登場します。2013年8月号の「第25回:鉄道のプラモデル(その1)」では,当ブログでもご紹介した,童友社のTOゲージやC58のセットが取り上げられています。2014年4月号の「第33回:CABとHOWA」では,CABの真鍮製10系客車が取り上げられています。2017年4月号の「第69回:Nゲージ生誕50周年」では,関水金属の初期の対米輸出モデルであるPA-1ディーゼル機関車やNYCハドソン蒸気機関車が取り上げられています。なお,「とれいん」誌では他にも,林信之氏の「林発掘再生工場」が考古学的製品を取り上げておられ,こちらはもっぱらHOゲージの旧製品が対象です。(とれいん2013年8月号「第25回:鉄道のプラモデル(その1)」より)(とれいん2017年4月号「第69回:Nゲージ生誕50周年」より)<2011>2011.08 第1回:模型鉄道開業の頃/2011.09 第2回:コレクションの面白さ/2011.10 第3回:夢の超特急/2011.11 第4回:B級コレクション/2011.12 第5回:あじあ号<2012>2012.01 第6回:東北・常磐線の車輛by鉄道模型社/2012.02 第7回:カツミの16番初期の製品(その1)/2012.03 第8回:カツミの16番初期の製品(その2)/2012.04 第9回:トロリーモデル(その1)/2012.05 第10回:トロリーモデル(その2)/2012.06 第11回:同一形式を集める(その1)/2012.07 第12回:同一形式を集める(その2)/2012.08 第13回:ロシアの鉄道模型(その1)/2012.09 第14回:ロシアの鉄道模型(その2)/2012.10 第15回:模型を買う夢/2012.11 第16回:1号機関車あれこれ/2012.12 第17回:天賞堂の欧州型製品(その1)<2013>2013.01 第18回:天賞堂の欧州型製品(その2)/2013.02 第19回:山を登る鉄道(その1)/2013.03 第20回:山を登る鉄道(その2)/2013.04 第21回:山を登る鉄道(その3)/2013.05 第22回:ブルートレイン(その1)/2013.06 第23回:ブルートレイン(その2)/2013.07 第24回:コレクションの保管/2013.08 第25回:鉄道のプラモデル(その1)(※童友社)/2013.09 第26回:鉄道のプラモデル(その2)(※オリエンタル,三共,エアフィックスほか)/2013.10 第27回:ターンテーブル/2013.11 第28回:天賞堂のストラクチャー/2013.12 第29回:たから号<2014>2014.01 第30回:プリメックス(その1)/2014.02 第31回:プリメックス(その2)/2014.03 第32回:近所の模型店/2014.04 第33回:CABとHOWA/2014.05 第34回:城山模型/2014.06 第35回:天賞堂の電車(その1)/2014.07 第36回:天賞堂の電車(その2)/2014.08 第37回:天賞堂の電車(その3)/2014.09 第38回:原信太郎氏と特注模型/2014.10 第39回:幻と消えたメーカー(その1)/2014.11 第40回:幻と消えたメーカー(その2)/2014.12 第41回:祝50周年(※新幹線)<2015>2015.01 第42回:阪急電車(その1)/2015.02 第43回:阪急電車(その2)/2015.03 第44回:TABの製品(その1)/2015.04 第45回:TABの製品(その2)/2015.05 第46回:TABの製品(その3)/2015.06 第47回:旧型国電(その1)/2015.07 第48回:旧型国電(その2)/2015.08 第49回:旧型国電(その3)/2015.09 第50回:天賞堂の流線型ディーゼルと客車(その1)/2015.10 第51回:天賞堂の流線型ディーゼルと客車(その2)/2015.11 第52回:天賞堂の流線型ディーゼルと客車(その3)/2015.12 第53回:国道電車<2016>2016.01 第54回:鉄道模型セット(その1)/2016.02 第55回:鉄道模型セット(その2)/2016.03 第56回:つぼみ堂のB形機たち(その1)/2016.04 第55回:つぼみ堂のB形機たち(その2)/2016.05 第58回:つぼみ堂のB形機たち(その3)/2016.06 第59回:社長専用車/2016.07 第60回:ペーパー車体集/2016.08 第61回:インスペクションカー(その1)/2016.09 第62回:インスペクションカー(その2)/2016.10 第63回:インスペクションカー(その3)/2016.11 第64回:TTゲージ/2016.12 第65回:カツミのキハ82<2017>2017.01 第66回:模型屋巡り(その1)/2017.02 第67回:模型屋巡り(その2)/2017.03 第68回:レールサウンド/2017.04 第69回:Nゲージ生誕50周年/2017.05 第70回:TEE(その1)/2017.06 第71回:TEE(その2)/2017.07 第72回:TEE(その3)/2017.08 第73回:PEミーティング/2017.09 第74回:Oゲージ運転会/2017.10 第75回:ヨーロッパ製のアメリカ型/2017.11 第76回:鉄道玩具(その1)(※野村トーイ)/2017.12 第77回:鉄道玩具(その2)(※サカイ)<2018>2018.01 第78回:鉄道玩具(その3)(※MARX)/2018.02 第79回:鉄道玩具(その4)(※ヨネザワ)/2018.03 第80回:蒸気動車(その1)/2018.04 第81回:蒸気動車(その2)/2018.05 第82回:蒸気動車(その3)/2018.06 第83回:蒸気動車(その4)/2018.07 第84回:サクラメント・ノーザン(その1)/2018.08 第85回:サクラメント・ノーザン(その2)/2018.09 第86回:サクラメント・ノーザン(その3)/2018.10 第87回:カツミ式完成線路(その1)/2018.11 第88回:カツミ式完成線路(その2)/2018.12 第89回:カツミ式完成線路(その3)<2019>2019.01 第90回:WH-BWのガスタービン機関車(その1)/2019.02 第91回:WH-BWのガスタービン機関車(その2)/2019.03 第92回:旭川電軌モハ1001/2019.04 第93回:台湾の鉄道(その1)/2019.05 第94回:台湾の鉄道(その2)/2019.06 第95回:サクラメント・ノーザン(その4)/2019.07 第96回:天賞堂初期のプラ製品(その1)/2019.08 第97回:天賞堂初期のプラ製品(その2)/2019.09 第98回:天賞堂初期のプラ製品(その3)/2019.10 第99回:天賞堂初期のプラ製品(その4)/2019.11 第100回:昭和堂模型店/2019.12 第101回:鉄道模型社のシェイ<2020>2020.01 第102回:近鉄特急(その1)/2020.02 第103回:近鉄特急(その2)/2020.03 第104回:近鉄特急(その3)/2020.04 第105回:近鉄特急(その4)/2020.05 第106回:メルクリンの日本型/2020.06 第107回:カワイの電気機関車(その1)/2020.07 第108回:カワイの電気機関車(その2)/2020.08 第109回:カワイの電気機関車(その3)/2020.09 第110回:カワイの電気機関車(その4)/2020.10 第111回:カワイの電気機関車(その5)/2020.11 第112回:カワイの電気機関車(その6)/2020.12 第113回:カワイの電気機関車(その7)<2021>2021.01 第114回:箱根登山鉄道モハ1(その1)/2021.02 第115回:箱根登山鉄道モハ1(その2)/2021.03 第116回:グローブのF7ディーセル/2021.04 第117回:ラ・ベルの木造電車(その1)/2021.05 第118回:ラ・ベルの木造電車(その2)/2021.06 第119回:小田急ロマンスカー/2021.07 第120回:小田急デハ1600/2021.08 第121回:レベルの鉄道模型/2021.09 第122回:ヴァーニイのエアロトレイン/2021.10 第123回:ヴァーニイのドックサイド/2021.11 第124回:アサーンの貨車/2021.12 第125回:グローブの貨車<2022>2022.01 第126回:ラウンドハウスの貨車(その1)/2022.02 第127回:ラウンドハウスの貨車(その2)/2022.03 第128回:ラ・ベルの木製キット(その1)/2022.04 第129回:ラ・ベルの木製キット(その2)/2022.05 第130回:おもちゃを走らせる(※カルディのトラム)/2022.06 第131回:カイザーのOゲージ/2022.07 第132回:BUCOのOゲージ(その1)/2022.08 第133回:BUCOのOゲージ(その2)/2022.09 第134回:ユングフラウと模型店/2022.10 第135回:サウスショアーの凸電/2022.11 第136回:インターアーバン・ワールド(その1)/2022.12 第137回:インターアーバン・ワールド(その2)<2023>2023.01 第138回:ドイツ模型事情(その1)/2023.02 第139回:ドイツ模型事情(その2)/2023.03 第140回:おもちゃを走らせる(その2)(※セリアコンテナ)/2023.04 第141回:鉄道模型とあそぼう/2023.05 第142回:架線集電レイアウト/2023.06 第143回:北斗鉄道の小型電機/2023.07 第144回:Oゲージの組立式レイアウト/2023.08 第145回:アメリカの模型店/2023.09 第146回:アトラスのOゲージ/2023.10 第147回:インターアーバン・ワールド2023(その1)/2023.11 第148回:インターアーバン・ワールド2023(その2)/2023.12 第149回:インターアーバン・ワールド2023(その3)<2024>2024.01 第150回:祝日本一(※阪神)/2024.02 第151回:祝日本一(続き)/2024.03 第152回:鉄道模型社の4-6-6T/2024.04 第153回:3条ウォーム(その1)/2024.05 第154回:3条ウォーム(その2)
2023.11.20
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今回は,プラレールをはじめとする鉄道玩具を取り上げてみたいと思います。(1995年版セガ・ヨネザワ製品カタログよりソニックスナインの予定品)<プラレール>鉄道玩具の王様ともいうべきトミー(タカラトミー)の「プラレール」については,今さら説明するまでもありませんね。<アットレール,レールタウン,GOGOトレイン,エクスプレスライナー>ウィンの「アットレール」,マルカの「レールタウン」,スルッとKANSAI各社の「GOGOトレイン」,明治の食玩「エクスプレスライナー」(※)は,いずれも同じ規格で,軌間はプラレールと同一。架線柱やトンネルなど,プラレールにそっくりな情景部品もあります。エクスプレスライナーはプルバック式で,連結器もありませんが,他はいずれも電動(単3電池1本)となっています。なお,辰巳屋からは,同じ車体を有線リモコンで操縦する「人気のトレインシリーズ」も発売されています(駆動車輪の軌間がプラレールより狭くなっており,プラレールの線路は走行不可)。また,「人気のトレインシリーズ」には,エクスプレスライナーと同様のプルバック版もあり,現在は「人気のトレイン 関西シリーズ」として,阪急8000系,阪神9300系,京阪8000系の3種が発売されています。(※)最近のエクスプレスライナーは,スルッとKANSAI各社の「光る!DXトレイン」(単4電池1本),マルカの「ミニミニレールタウン」(同),ザッカビーエイピーの「ハイパーダッシュトレイン」(同),明治の食玩「走れ!エクスプレス」(プルバック式),「つないでエクスプレス」(無動力)と同様,プラレールより一回り小さなサイズとなっています。プラレールより一回り小さいということで,ダイソーの「プチ電車」シリーズのレールに載せてみましたが,トレーラーはプチ電車のレールに載りましたが,動力車輪の幅がプチ電車のレールよりわずかに狭く,プチ電車のレールで走らせることはできませんでした。(マルカ・レールタウンの700系レールスター)(商品名は同じ「エクスプレスライナー」だが,大きさは全く違う)(エクスプレスライナーの京阪1900系と「人気のトレイン 関西シリーズ」の京阪8000系。京阪8000系はプルバック駆動の動力車輪の幅が若干狭く,エクスプレスライナーの線路に載らない)<ドゥータウン>セガ・ヨネザワから1996年末に発売された「ドゥータウン」は,レールが線路と道路のリバーシブルとなっているユニークな玩具でした。軌間はプラレールと同一ですが,車体はプラレールより一回り大きくなっています(単3電池2本)。また,ドゥータウンの先頭車は,「メガ・ライナー」の名前でも発売されていました。ラインナップは以下のとおりです。ドゥータウン…1 新幹線のぞみ/2 新幹線MAX/3 新幹線つばさ/4 500系新幹線/5 特急スーパー北斗/6 特急レッドエクスプレス/7 特急つばめ/8 成田エクスプレス/9 北陸新幹線あさま/10 秋田新幹線こまち/11? 貨物列車(※EF81+貨車)メガ・ライナー…1 新幹線MAX(※E1系)/2 新幹線つばさ(※400系)/3 成田エクスプレス/4 ソニック883/5 近郊電車(※211系)/6 EF-81電気機関車/7 USAサンタフェ鉄道 ウォーボンネット/8 フランス新幹線TGV/9 新幹線のぞみ/10 新幹線ひかり/11 つばめ/12 スーパー北斗/13 かもめレッドエクスプレス(ドゥータウンの特急スーパー北斗)(レイルマガジン2003年5月号より。ドゥータウンは,後年,海外でドゥーシティの名前で発売されたという)<プラレール互換のプルバック玩具>ムラオカの「走れ!新幹線」,ツヤマの「かっこいいぞ!電車シリーズ」は,プルバック式で,プラレールの線路を走行可能です。ラインナップは以下のとおりです。なお,ムラオカからは最近,「走れ!パンダくろしお「Smileアドベンチャートレイン」」として287系も発売されました。・走れ!新幹線…0系/500系/500系ハローキティ/E5系はやぶさ/E6系こまち/E7系かがやき/N700A/923形ドクターイエロー・かっこいいぞ!電車シリーズ…E235系山手線/E233系中央線/E233系東海道線/E233系京浜東北線<メタルポケット>トミーから1993年に発売されたダイキャスト製玩具「メタルポケット」は,プラレールの線路に載せられるものの,無動力で,いまひとつ位置づけのよくわからない玩具でした。ドラえもんはかつてのダイヤペットのマスコミもののような,在庫処分かもしれないと想像してしまいます。ラインナップは以下のとおりです。1 のぞみ号(300系)/2 つばさ号(400系)/3 成田エクスプレス(253系)/4 ひかり号(100系)/5 東北上越新幹線(200系2000番台)/6 マックス(E1系)/7 D-51/8 ゆふいんの森/EF-200(及びソ80。未発売)/DR-01 ドラえもん キャラポッポ しんかんせんのぞみ号(300系)/DR-02 ドラえもん キャラポッポ しんかんせんひかり号(100系)/DR-03 ドラえもん キャラポッポ しんかんせんマックス/DR-04 ドラえもん キャラポッポ きかんしゃD51<プチ電車>100円ショップ「ダイソー」から発売されている「プチ電車」シリーズは,プラレールとよく似た単3電池1本駆動の電動玩具ですが,車体は一回り小さく,軌間もプラレールより狭いため,互換性はありません。米国でも,ニューヨーク地下鉄など各種米国型車両が製品化されています。前述のとおり,明治の「走れ!エクスプレス」などがプチ電車のレールを走行できないか試してみましたが,不可能でした。<しんかんせんレールセット>株式会社ドウシシャから発売されていた「しんかんせんレールセット」は,プラレールによく似た単2電池1本駆動の電動玩具です。ユニーの値札が2枚ついており,「¥1980」から「¥500」に値下げされたようです。<スーパーレール>トミーから1972年に,プラレールの上級版として登場した乾電池駆動の鉄道玩具が「スーパーレール」でしたが,プラレールとトミックスとの間で中途半端な存在となってしまったようで,90年代前半で絶版となってしまいました。200系新幹線は,わが国鉄道玩具史上不朽の名作と言ってよいでしょう。(玩具商報407号(1972年12月15日号)より)<オートレール>台湾の「Dah Yang toy」から発売されていた「オートレール」は,スーパーレールによく似た乾電池駆動の玩具ですが,残念ながら軌間が少し違い,互換性はありません。<ポケトレイン>2001年にタカラから発売されたのが,単4電池2本で駆動する鉄道玩具「ポケトレイン」でした。プラレールより二回りほど小さく,軌間は16.5ミリとなっていました。<デジQトレイン・Qトレイン>2002年にコナミから発売されたのが,赤外線操縦により走行する鉄道玩具「デジQトレイン」でした。車体はNゲージより一回り大きく,アーノルトカプラーで連結していました。なお,2008年には,タカラトミーから,1/150・軌間9ミリのNゲージ規格で,車体を1台車分までショーティ化した3両編成の「Qトレイン」が発売されました。やはり赤外線操縦で走行するようになっていました。<マンセーのレールセット>HAJI(土師)のマークの万盛玩具(マンセー)からも,乾電池電動の鉄道玩具が発売されていました。なお,同じ玩具がタカトクからも発売されていました。(玩具商報354号(1970年12月15日号)より)・メトロライナー…バッド社のメトロライナーで,ペン・セントラル鉄道カラーです。車体・軌間は新幹線やターボトレインより一回り大きくなっています。・新幹線…0系ではなく951形を製品化しているのが目を引きます。・ターボトレイン…ユナイテッド・エアクラフト社のターボトレインで,こちらもペン・セントラル鉄道カラーとなっています。なお,新幹線とターボトレインの軌間は,ダイソーの「プチ電車」とほぼ同一です。(マンセーの各種カタログ)<ミニミニレール>バンダイは単5電池で動くミニミニカーという自動車玩具を発売しており,その鉄道版として,1974年に登場したのが「ミニミニレール」でした。当初は単5電池2本でしたが,後に単3電池1本に替わっています。車体はNゲージより少し大きく(軌間は約11ミリ),豊富なラインナップと精巧な出来を誇っていました。(玩具商報445号(1974年5月1日号)より)<がんばる!SL>以前取り上げた,軌間12ミリの電動玩具です。派生製品がきわめて多種多様で,後日別稿でご紹介する予定です。<マイレール>バンダイのミニミニレールの翌年,1975年に登場したのが,ヨネザワの「マイレール」でした。単3電池1本で駆動し,大きさはミニミニレールより一回り大きくなっています(軌間は約13ミリ)。(トイズマガジン1975年8月号より)<エクストレイン>ジパングの「エクストレイン」は,単3電池1本駆動で,ヨネザワのマイレールと軌間が偶然にも同一となっています。マルカからは「ノスタルジックトレイン」,日本オート玩具からは「サウンドトレイン」「ロマンティックジャーニー」といった名称でも発売されていました。<ソニックスナイン>1995年にセガ・ヨネザワから発売された「ソニックスナイン」は,Nゲージ規格を謳っており,軌間は9ミリ。単3電池1本で駆動するシリーズでした。(ソニックスナインの海外版・HST125形のセット)
2023.10.18
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以前,別稿で取り上げた,北京地下鉄の模型の正体が判明しました。中国の車仔王(CHE ZI WANG)というブランド?から発売された,ALLOY TRAIN 合金列車模型という鉄道玩具で,北京地下鉄を含め全12種のようです。驚くことに,12種のうち5種はトレーン製品のコピーとなっており,EF81に至っては,「緑皮火車」として中国型扱いされています。一方,和諧号や北京地下鉄は,さすがに精巧な出来です。また,ヨーロッパ型の機関車が4種ありますが,なぜかいずれも片運転台となっています。箱は2種類あります。1つ目は,透明部分の下に「ALLOY TRAIN 合金列車模型」などの文字が銀色で大きく記載されたタイプ。箱は赤,緑,紫,青の4種類があり,商品名の記された小さな立て札が入っている,なかなか魅力的なデザインです。2つ目は,透明部分の下に「合金模型車」「仿真 1:48」などの文字が記載されたタイプ。箱は茶色1種類のみとなっており,商品名の表示もありません。その他,アメリカでは,DODOELEPHANT GEYIIEというブランドから,和諧号高鉄・緑皮火車・蒸汽火車・双屋火車の4種とレールをセットにした形態で販売されているようです。かつて,マルサンが英国ディンキーのコピーミニカーを作っていたことは有名ですが(中島登「日本のミニカー」参照),歴史は繰り返すのでしょうか。モデルそのものの出来は良いので,オリジナル製品の拡充を期待したいところです。それでは,全12種をご覧ください。中国(CHINA):和諧号高鉄(RAILWAY HIGH-SPEED)中国高速鉄道CRH5形電車(和諧号)です。側面には「Shenzhen」(深圳)との標記があります。中国(CHINA):北京地鉄(BEIJING SUBWAY)北京地下鉄の首都機場線です。中国(CHINA):緑皮火車(GREEN TRAIN)中国の電気機関車ということですが,元ネタはトレーンのNo.4 トワイライトEXPです。側面には「Shijiazhuang」(石家荘)との表記があります。復古(RETRO):蒸汽火車(STEAM TRAIN)国名は特に示されずに,レトロな蒸気機関車とされていますが,元ネタはトレーンのNo.26 C-57蒸気機関車です。動輪がずいぶん前にあり,テンダーは他の製品と共通のボギー台車1つという,アンバランスな軸配置になっているのが面白いところです。日本(JAPAN):新幹線(SHINKANSEN)日本の新幹線ということですが,元ネタはトレーンのNo.29 スーパー特急あずさです。なぜ,スーパーあずさが新幹線になってしまったのか…?なお,通販サイトの見本写真では先頭に「あずさ」の平仮名が入っていますが,私の入手した製品には入っていません。日本(JAPAN):高鉄列車(HIGH-SPEED TRAIN)元ネタはトレーンのNo.28 空港特急はるかです。日本(JAPAN):日本地鉄(JAPANESE SUBWAY)日本の地下鉄ということですが,元ネタはトレーンのNo.62 ニュー通勤型(グリーン)です。前面の帯は入っていません。瑞土(SWITZERLAND):双屋火車(DOUBLE-DECKER TRAIN)ドイツ・メトロノーム鉄道の2階建て客車を元にしているようですが,なぜかスイスの列車ということにされています。欧州(EUROPEAN):欧州火車(EUROPEAN TRAIN)西ドイツ国鉄218形ディーゼル機関車を元にしているようです。英国(UK):英国火車(BRITISH TRAIN)西ドイツ国鉄110形電気機関車を元にしているようですが,なぜかイギリスの列車ということにされています。法国(FRANCE):法国火車(FRENCH TRAIN)スイス連邦鉄道の貨物用電気機関車(シーメンス社・ベクトロン)を元にしているようですが,なぜかフランスの列車ということにされています。徳国(GERMANY):徳国火車(GERMAN TRAIN)ドイツ鉄道245形ディーゼル機関車を元にしているようです。
2023.09.22
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ケロッグのおまけについては,以前別稿で取り上げましたが,あらためて振り返っておきます。本稿は,昭和子供文化研究会編「ケロッグのおまけ」(2015),ワールドフォトプレス「フィギュア王 No.61」(2003),のりピー様のフォト蔵(ttp://photozou.jp/photo/list/2527479/6401787)を主に参考としております。<プラスチックのきしゃ シリーズ>(「ケロッグのおまけ」より)鉄道ファン1963年11月号66頁でも紹介されているシリーズです。車体は左右2分割で,下回りは2軸にデフォルメされているようです。<鉄道シリーズ>(「ケロッグのおまけ」より)レイルマガジン1993年3月号140頁でも紹介されているシリーズです。Nゲージより一回り小さく,縮尺は1/170~1/180くらいです。機関車はロッド付き,客車や貨車の下回りはボギー台車となるなど,精密さが格段に向上しています。<高速鉄道シリーズ(仮)>レイルマガジン1993年2月号51頁でも紹介されているシリーズです。「ケロッグのおまけ」には掲載されていないので,「高速鉄道シリーズ」と仮称しておきます。Zゲージより一回り小さく,縮尺は1/250~1/280くらいです。200系新幹線(日本),ターボライナー(アメリカ),ER200形電車(ソビエト),403形電車(西ドイツ),TGV(フランス),クラス370電車(イギリス),ETR401電車(イタリア),LRC(カナダ)の8種が確認されています。このラインナップからすると,発売は1980年代前半ではないかと推測します。<その他>その他,鉄道関連のものとしては,以下の2シリーズがあります。「歴史上有名な乗りもの」シリーズは,サンフランシスコのケーブルカーと蒸気機関車「北極星号」があります。(レイルマガジン1993年3月号140頁より)なお,同シリーズの蒸気トラクターは一見,蒸気機関車のように見えますが鉄道とは無関係です。(「ケロッグのおまけ」より)「むかしむかしの乗りもの」シリーズは,蒸気機関車(米国版では「グラント将軍号」)と蒸気機関車「ロケット号」があります。(「ケロッグのおまけ」より)
2023.08.24
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これまで,当ブログでは,玩具の色合いが濃いNゲージとして,トミーOOOゲージ,ロコメート,パーコンひかり号などを紹介してきました。そもそも,玩具と模型の違いはどこにあるのかという点は,ティンプレートの3線式Oゲージのように,古い製品ほど自明でないように思われます。以前,別稿でも書きましたが,鉄道玩具・模型の動力方式としては,無動力,蒸気(ライブスチーム),ゼンマイやフリクション,電動モーターなどがあり,電動の方式としては,主に1 車体に電池を搭載し,車載のスイッチで制御するもの(プラレールなど)2 車体に電池を搭載し,外部から電波や赤外線で制御するもの(デジQトレインなど)3 レールから電気をとり,レールに流す電圧を操作することで制御するもの(鉄道模型など)があります。古いブリキのレール玩具セットは,1か3の方式で,1の場合,レールはプラまたは金属製,3の場合は当然レールは金属製となります。「HO」と称している玩具には1と3がありますが,3であれば一般のHOゲージの線路・パワーパックが一応そのまま使えることになります(ただし,古い玩具ではフランジが極端に高いものが多く,模型用の線路で走らせる際には注意が必要)。今回は,玩具と模型の区別にはあまりこだわらず,3の方式の「玩具として発売されたが,HOゲージの線路を一応走行可能なモデル」を中心に紹介したいと思います(特記ない場合,車体はブリキ製です)。<國際貿易・夢の超特急>以前,別稿でもご紹介した國際貿易の1000形B編成です。車体はプラ製です。<酒井製作所・こだま号>(未入手)スケール志向でつくられており,玩具というより模型に分類すべき製品と思われます。車体はプラ製のようです。(レイルマガジン1992年6月号より)(とれいん2017年10月号より)<野村トーイ・こだま号>車体はショーティ化されており,先頭車側面のライトが特徴的です。下回りが大きく,腰高な感じがあります。<野村トーイ・サンタフェトレインセット>こだま号と同様に,機関車側面と屋根上のライトが光ります。<野村トーイ・サンタフェトレインセット>上記の製品とは異なり,機関車にライトは付いていません。後述するトレインセットと同様に米国ではROSKO TOYから発売されたようで,西ドイツ・DISTLERの製品に酷似しています。<野村トーイ・トレインセット>とれいん2017年11月号などでも取り上げられた製品で,重量感のある機関車が魅力的です。貨車も含め,ブリキではなくプラスチックのため,シャープな車体となっています。私の持っているバージョンは貨車2両(赤いNYC無蓋車と青い有蓋車)と小判型エンドレスが組めるレールが含まれていますが,貨車1両とカブース1両(赤いNYC無蓋車とオレンジのB&Oカブース)のバージョンや,橋桁により立体交差のある8の字エンドレスが組めるレールが含まれているバージョンもあります。<野村トーイ・ウエスタントレインセット>こちらも車体はプラスチック製です。客車の車体が同一で下回りがボギー車となったバージョンもあるようです。<バンダイ・こだま号>(未入手)車体はショーティ化されており,動力車のみが他と共通のボギー車,他は2軸車となっています。(「ビーシーHOトレーンセットのしおり」より,こだま号の走行テスト)<バンダイ・テキサストレインセット>米国型ディーゼル機関車と貨車のセットで,米国では,赤と黒のサンタフェ?塗装で「CRAGSTAN H.O. GAUGE FREIGHT TRAIN SET」として販売されたモデルもあります。輸出メインと思われますが,「テキサストレインセット」の名称で国内販売もありました。<バンダイ・ビーシーHOトレーンセット(流線形ディーゼル)>米国型ディーゼル機関車と客車のセットで,JTB「鉄道玩具大全」でも取り上げられています。<バンダイ・ビーシーHOトレーンセット(蒸気機関車)>蒸気機関車と貨車のセットで,機関車の従台車に他製品と共通の動力が組み込まれています。<バンダイ・レーシングトレーン>1966年にバンダイから発売された「レーシングトレーン」は,新幹線とスロットカーを競争させる玩具です(以前,別稿でも紹介しました)。軌間は16.5mmで,走行はスロットカー同様,線路に集電ブラシを押し当てるようになっています。車体はプラ製です。<浅草玩具・夢の超特急>レールは金属製ですが,車載の乾電池で走行するため,スピードコントロールはできません。構想段階のカラーとなっている点が非常にユニークです。<ヨネザワ・ダイヤモンドプラスチックレールシリーズ>こちらも,車載の乾電池でプラスチック製のレールを走行するため,スピードコントロールはできません。写真の新幹線試作電車や165系の他に,103系もあるようです。なお,ヨネザワからはスピコンレール(スピードコントロールの意)という,線路から集電するHOゲージ同様のシリーズもありました(未入手)。(ヨネザワのダイヤモンドプラスチックレールシリーズ。輸出用のサンタフェカラーもあった)(RM MODELS1996年12月号よりヨネザワのスピコンひかり号。他に103系や165系もあった)<Distler・TEE>西ドイツ製で,ショーティ化されています。わが国でいう,こだま号のような花形特急列車として,製品化は当然だったのでしょう。
2023.07.11
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Nゲージをそのままプラ車輪化したようなディスプレイモデルを入手したので,ご紹介します。米国のKIDCOというブランドから「LIVING LEGEND」シリーズとして発売されていたものです。パッケージの記載によると,1978年に発売された製品のようで,香港製となっています。機関車と貨車の2両セットで,ディスプレイ用線路が付属します。ラインナップは4種類があったようです。インターネットでもあまり情報が見当たらない製品で,皆様の情報提供をお待ちしております。[追記1]国内でも株式会社アリアという会社から「LIVING LEGEND機関車シリーズ」の名称で輸入販売されていたようです。[追記2]「CHAMP OF THE ROAD」というシリーズ名で,同内容の製品が発売されていたことが判明しました。やはり香港製で「UNIVERSAL PRODUCT」というブランドから,米国の流通大手「Kマート」向けの製品として製品化されたようです。こちらの方が,1977年発売と,KIDCOより1年早いです。なお,価格は1ドル96セントと印刷されています。
2023.06.23
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今回ご紹介する「EXPRESS TRAIN SET」は,国内では朝日通商(のち朝日コーポレーション)から「超特急新幹線セット」の名称で発売されていました。単3電池2本駆動となっています。海外版には「1:160 SCALE」と表記されていますが(国内版には縮尺表記はないようです),実際には1/100程度の大きさであり,軌間も9ミリよりはるかに大きく,一体なぜ1/160を標榜しているのか,理解に苦しむ製品です。シリーズとして,TGV,ICEもあったようです。
2023.06.06
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以前,当ブログでは,東武鉄道が1979年に日光線開業50周年記念として製作した,貴賓車トク500(1/130)のアンチモニー製模型をご紹介しました(T型フォードバス(1/100)とのセットでした)。(トク500とT型フォードの模型)東武鉄道では,1720系DRCのアンチモニー製模型もありました。松本吉之氏の「鉄道模型考古学N」では下記のとおり紹介されています。「グリーンマックスのカタログの東武のコーナーに,得体の知れないDRCが並んでいてコレクターを悩ませているので,正体を解明しておきます。これは東武ホテル・ロマンスカービュッフェが開業25周年を記念して製作,DRCの車内で販売したものです。アンチモニー製の鋳物で,窓は抜いておらず,台車やパンタも一体の純然たる置物です。しかし,床板は外れるようになっているので,バッチリ塗ってしまえばNゲージとして通用してしまうまじめなシルエットとプロポーションを持っています。先頭と中間の2形式があり,紙箱入りでやはりアンチ製のレールが別に付属しています。」こちらの模型は,トク500より一回り小さく,Nゲージと並べても違和感のない大きさです。先頭車・中間車の単品の他,4両単品を大きな箱に入れたセットもあったようです。DRCビュッフェ25周年ということで,1985年頃の製品と考えられます。(DRCの模型。中間車もあった)(グリーンマックスカタログVol.9(1990)より。アンチモニー製DRCが鈍い輝きを放っている)(同じくグリーンマックスカタログVol.9(1990)より。こちらのDRCはキットかフルスクラッチだろうか? 右隣に1800系りょうもう号,左隣にトク500形が見られる)(グリーンマックスカタログ'80より。サロ157からDRCを,サロ111から京阪テレビカーを作るアイデアが紹介されている)(グリーンマックスカタログVol.5(1984。表紙はVol.4となっているが誤り)より。小林信夫氏によるDRCの作例。側板はサロ157を用いている)
2023.05.01
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これまで,当ブログでは,Nゲージ規格に近似した鉄道玩具をたびたび取り上げてきました。2022年に玩具メーカー・トイコーから発売された「ペントレイン」は,N700S系新幹線を模したボールペンですが,何と,車載の単4電池で,Nゲージの線路を走行することが出来ます。(先頭部がボールペンのキャップとなっている)そのため,本体は真ん中で2つに分かれ,先頭車同士の2両編成となります。車体は1/160より一回り小さく,Nゲージと一緒に並べるにはやや難がありますが,プロポーションは中々魅力的です。走行も安定しており,続編が期待される製品です。<参考>ttps://rail.hobidas.com/feature/432672/
2023.04.27
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前回に引き続き,過去記事のまとめです。<Nスケール>アオシマhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201605140000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808260000/フジミ(SL,ブルトレ,L特急)クラウンモデル(SL)バンダイ(ブルトレ,L特急)オオタキ(近鉄ビスタカー)ジーマーク(ケーブルカー,ロープウェイ)https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808260000/東京シャープhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201910090000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808260000/イケギ玩具製作所(C57)https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201905200000/大船プラスチック工業(モノレール)https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201802040000/<HOスケール>三共https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202008020000/ヨネザワ,オリエンタルhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202102010000/シズキョーhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202209130000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201804230000/永大https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202209010000/松尾,LShttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202101050000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201805240000/緑商会https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201905200000/セントラル模型(未発売?)https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201805240000/バンダイ(999号ほか)https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201904020000/MODEMOhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202208010000/レベルhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201806040000/<その他>鉄道連絡船https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202011140000/ミリタリー系https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201805240000/タミヤ・夢の超特急https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202012160000/カバヤhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201712060000/サッポロボーイ・おもしろカップhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202209130000/ナガサキヤhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202205070000/ケロッグhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201804120000/アオシマ・マイクロプラモデルhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201804120000/
2023.03.19
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過去記事が雑多になったので,主要な記事の一覧を掲記します。<パワーパック駆動のもの>トミーOOOゲージhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201511090000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201709190000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201804220000/多田製作所「ロコメート」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201804250000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808240000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201708260000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201908220000/サクラ「パーコンひかり号」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808250000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202006300000/<Nスケール玩具(プラ製)>シズキョーのプラモデルhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202209130000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201804230000/童友社のプラモデルhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201804260000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201804230000/アオシマのプラモデルhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201605140000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808260000/フジミ,バンダイ,クラウンモデル,オオタキ,ジーマークのプラモデルhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808260000/東京シャープのプラモデルhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201910090000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808260000/真田プラスチック工業所,高橋商店,ニシノ,ヒーローなどhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/ctgylist/?ctgy=16https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808260000/エーダイ「グリップミニトレーン」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202209010000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808260000/バンダイ「スタートレイン」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201801210000/バンダイ「スーパーステーショナリー」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201810080000/リニアのディスプレイモデルhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202212200000/タカラ「ポケデン」「ダイアクロン」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201811260000/セガ・ヨネザワ「SONIX9」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201708090000/バンダイ「ミニミニレール」,ヨネザワ「マイレール」,ジパング「エクストレイン」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201805140000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201910270000/神崎レンタルサービス「トレイン」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/ctgylist/?ctgy=21カバヤ「ビッグワンガム」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201712060000/ナガサキヤ「グレート100」「グレート150」「ライトトレイン」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202205070000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201911250000/國際貿易「プルプラ」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202109300000/トイコー「ペントレイン」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202304270000/超特急新幹線セット(※実際はTTスケール程度)https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202306060000/KIDCOのディスプレイモデルhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202306230000/スーパービークルhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202312160000/<Nスケール玩具(金属製)>ロンスター「OOOゲージ」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201511240000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808270000/小茂田商店「SLシリーズ」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808270000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201710130000/サクラ/トレーン「サクラカー」「サクラペット」「Nゲージ」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/ctgylist/?ctgy=19https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808270000/ウッド/ニシキ「ダイカスケール」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/ctgylist/?ctgy=18https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808270000/ヨネザワ「ダイヤペット」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/ctgylist/?ctgy=20https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808270000/トミカの鉄道モデルhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201606060000/イワヤ「スーパーダイキャストトレイン」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201912010000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202202210000/JR九州商事のダイキャストモデルhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202002040000/デルプラド「世界の鉄道」,アシェット「国産鉄道コレクション」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201905130000/ツヤマ「ダイキャストSLシリーズ」,ニッコー「世界のSLシリーズ」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201710100000/サンライク「ミニ合金 ブルートレイン」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201808270000/東武鉄道「トク500」「DRC」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201604060000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202305010000/中国・香港の地下鉄,ALLOY TRAIN 合金列車模型https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202211010000/https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202309220000/NEWRAY「RAILROAD N」シリーズhttps://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/201904140000/京商「リビングトレイン」https://plaza.rakuten.co.jp/koshinongauge/diary/202109300000/
2023.02.19
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※この項は,以前「日本Nゲージ史外伝・番外編 ロコメートに関する補足」において記載していた内容を独立記事としたものです(元記事の方も記載は残しております)。「玩具商報」は1947年,大阪商報社(のち商報社)により創刊された月刊誌で(注),1966年10月からは「TOYS MAGAZINE 玩具商報」と改題。翌1967年2月から月2回刊行となっていました。(「玩具商報」創刊号。発行元は「大阪商報社」)(注)したがって,「玩具商報」は,「トイジャーナル」(東京玩具人形協同組合発行)の前身である「東京玩具商報」とは,まったく別の雑誌です。なお,1978年に行われた,トイジャーナル800号記念座談会では,「大阪玩具商報」が「玩具商報」に改称したとする出席者の発言がありますが,商報社の「玩具商報」は,1947年の創刊時以来「玩具商報」であり,「大阪」は付いていません。恐らく,戦前に長年発行されていた,「大阪玩具新報」と混同されているのではないかと思われます。商報社は,「玩具商報」の他に「鞄袋物商報」(1986年「Bag-ware」に改題)や「糖菓商報」(詳細不明),「貿易商報」(同)などの専門誌を発行していました。また,商報社の系列会社として設立されたTOY・PRセンターから発刊された「よいこの太陽」(1963年11月創刊)は,玩具店などで販売,頒布された玩具PR誌です。(「よいこの太陽」創刊号)1974年,商報社東京本社・橋本社長と,商報社大阪本社・伊藤社長らとの間に対立が発生したようで,橋本社長側は,1975年1月号から「玩具商報」を「トイズマガジン」に改題すると発表。1976年には,商報社東京本社をトイズマガジン社とあらためています(発行は月刊に戻る)。この間の事情につき,トイズマガジン463号(1975年1月号)に掲載された「『玩具商報』改題に際して業界諸賢に訴える」には,「一木前社長の死去後、『玩具商報』の商標登録者である故伊藤昇氏未亡人より東京本社に対して、『玩具商報発行人』の名儀(原文ママ)を返還してほしい旨の申し出があり、大阪、名古屋両本社社長よりも同様の意向が伝えられました。・・・『玩具商報』の題号使用権をめぐり、係争によって黒白を決することもその一つの道には違いありませんが・・・やむなく、『玩具商報』の題号を変更し・・・『トイズ・マガジン』(TOYS・MAGAZINE)・・・を新しいタイトルとして昭和五十年新年号より使用することに決定したような次第でございます。」とあります。(トイズマガジン1975年12月号。のちにB5からA4に変更される)一方,伊藤社長側も「玩具商報」を発行しました(こちらも月刊に戻る)。伊藤社長側の「玩具商報」は「TOYS READER 玩具商報」(~1978年頃),「玩具商報 TOY&DOLL JAPAN」(1980年頃~1981年頃),「ジョイライフ 玩具商報」(1982年頃~1986年頃)などを経て,1986年に「キッズライフ」に改題(表紙に小さく「玩具商報」と併記)しています。(玩具商報~キッズライフに至る変遷。こちらはB5のまま)「トイズマガジン」側は,「玩具商報」時代と同様に「昭和33年8月10日 第三種郵便物認可」と記載されていて,巻号も1975年1月号が第29巻1号・通号463号と,旧「玩具商報」時代から完全に連続しています。(分裂前の「玩具商報」臨時増刊号「小物・食玩特集」より。1947年を第1巻,1968年を第22巻として数えている。)(前掲トイズマガジン1975年12月号より。第三種郵便物認可は旧「玩具商報」を引き継いでおり,巻号も旧「玩具商報」から連続している)(「TOYS READER 玩具商報」1976年11月号より。第三種郵便物認可は1975年に取り直したことがわかる。この時点では巻号とも旧「玩具商報」から連続している)(「ジョイライフ 玩具商報」1986年12月号より。巻次は1975年を第1巻と数え直し,1986年を第12巻としている)一方,「TOYS READER」側は,「昭和50年6月9日 第三種郵便物認可」と記載されているので,認可をあらためて取ったと思われます。巻号も,当初は旧「玩具商報」時代から連続して数えていたものの,途中から,通号は継続するものの,巻次は1975年を1巻として数え直しています。このように,双方が「玩具商報」の後継誌を名乗った結果,1977年には「トイズマガジン」が「創刊500号記念特集」を掲載する一方,翌1978年には「TOYS READER 玩具商報」が「創刊30周年記念特別号」を発行しています。そして「トイズマガジン」は1994年に,「キッズライフ」も同じ頃に刊行を終えたようです。なお,「トイズマガジン」は,国会図書館や都立多摩図書館に「玩具商報」の継続後誌として収蔵されていますので閲覧は容易ですが,「TOYS READER」の方は,30周年記念号が大阪府立図書館と神奈川県立図書館にあるくらいで,ほとんど図書館に見当たらないので,探すのに苦労しています(「キッズライフ」時代の最後の数年分は国会図書館に収蔵されています)。
2023.01.03
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リニアモーターカーのディスプレイモデルをご紹介します。左から順に,下記のとおりです。<上海トランスラピッド> 2004年に開業した上海トランスラピッドの模型です。ダイキャスト製でずっしりしたつくりです。<MLU00X1> JR東海が1988年に制作したリニアモーターカーのモックアップモデル・MLU00X1のプラ製Nスケールモデルが1990年頃に宮沢模型から発売されました。<スタートレイン> 2005年の愛・地球博限定モデルとしてMLX01-1/MLX01-901のプラ製組み立てモデルがバンダイから発売されました。<トレーン> リニア・鉄道館限定で発売されている,トレーン製のMLX01-1/L0系ダイキャストモデルです。縮尺は1/160で,他のトレーン製品とは一線を画した(失礼!)スケール志向の精密モデルです。<ノエル> 愛知県のノエルコーポレーションから発売された,Nゲージリニア・L0系のディスプレイモデルです。車体はややショーティのようです。ノエルでは,走行できるNゲージリニア・L0系や,フローティングモデルという磁石で浮上する縮尺1/155のディスプレイモデル(MLX01-1/L0系)も製品化しています。(プラレールアドバンスのL0系にNゲージ用動力を組み込んだ。なお,タカラトミーではトミカでもL0系(1/187)を製品化していた)
2022.12.20
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鉄道車両を模した消しゴムをご紹介したいと思います。・SLシリーズ(三菱鉛筆) 発売年代は不明です。米・ビッグボーイ,米・6000号「アメリカ」,英・マラード,英・ゴールデンアロー,仏・232R,日・D51の存在を確認しています。・銀河鉄道999(丸越) 銀河鉄道999(1978年TVアニメ開始)の消しゴムは大小いくつかのシリーズがあり,バンダイ・ポピー系列の丸越から発売されていました。111,222,333,444,555,666,777,888,999の各車両が製品化されています。「愛蔵版 鉄道模型考古学N」では,「ポケットミニ」と称する小スケールのシリーズが紹介されています。・SLミニコレクション(シバタトーイ) C62,D51(標準形),C51,C57,7100形弁慶号,7100形義経号の6種があり,テンダーに形式が刻印されています。C57のイラストはSLやまぐち号(1979年運行開始)が描かれているので,発売はそれ以降ということになります。・日本の鉄道消ゴム(メーカー不明) 新幹線「ひかり」,特急電車「白鳥」485系,寝台特急「あさかぜ」20系,C62形SL機関車の4種を確認しています。ただし「あさかぜ」は製品名は20系,実際の製品はEF58,パッケージ写真はEF65 500番台というチグハグな状態となっています。485系も,583系の上・中段寝台用小窓のような妙なモールド表現があります。「愛蔵版 鉄道模型考古学N」でも紹介されています。・ブルートレインジャンボ当(山勝) ブルートレインのカードと消しゴム(EF65 1000番台2両)が入っています。車体は他社より大きめです。・ブルートレイン(丸越) 「精密スケール」の名に恥じないシリーズで,EF65,EF58,EF81,ED75,ED76,DD51,24系客車(カニ24,オシ24,オハネフ25(※),オハネ25),485系(先頭車),583系(先頭車)という当時の花形が勢ぞろいしています。 鉄道ホビダスでも取り上げられています(ttps://rail.hobidas.com/feature/375322/)。※カタログにはオハネフと記載されていますが,実際にはオロネ25が製品化されているようです。・おまけ消しゴムと言えば鉛筆ということで…交通博物館や地下鉄博物館,ロンドンで販売されていた鉛筆です。
2022.12.02
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Twitterで軽便鉄模アンテナ管理人のうかいさんが,グリーンマックスの歴史について述べておられます。そこで,今回は,グリーンマックスの歴史を探ってみたいと思います。別稿と重複する点も多いですが,ご容赦ください。1956 第1次須津谷急行発表(TMS1956年6月号の表紙を飾る,第一次須津谷急行。右側の青年が鈴木氏)1956年,鉄道模型趣味(TMS)誌上で,3線式Oゲージの庭園レイアウト「須津谷急行」が発表されました。1933年生まれの鈴木氏は当時,早稲田大学に在学中。東武東上線大山駅近くで鈴木氏の父が営む洋品店「スズヤ」の裏庭に建設されました。当時のスズヤを含む大山商店街の動画がYouTubeにアップされています(3分48秒頃~4分10秒頃)。https://www.youtube.com/watch?v=AM0PTkT5Jzo1957年頃,鈴木氏は早稲田大学英文科を卒業。兄と共にスズヤを引き継ぎます。1966 第2次須津谷急行発表1966年,TMSでHOゲージの室内レイアウト「第2次 須津谷急行」が発表されました。「昭和38年より赤字路線として家中を騒がした須津谷急行も,その後,政治的に強引に問題が解決され,土地買収,測量を終りました。しかし何分にも資金ぐりに苦しみ,工事も牛歩的でしかも気まぐれに行われ…しかし,39年度ともなりますと沿線に工場や団地等が開発され,40年初頭からは…急行電鉄の名に恥じない線に昇格いたしました。」(TMS1966年8月号520頁)とあります。1968年6月には,後にグリーンマックス大山店が入るスズヤビルが竣工し,鈴木氏は同ビル2階でレストラン「ピノキオ」を開業します(※商業界1978年4月号ではレストランの開業は1967年となっています)。1971 第3次須津谷急行発表1971年,TMSでHOゲージの室内レイアウト「第3次 須津谷急行」が発表されました。「第2次須津谷急行は218号に紹介され…その折,すでにこの第3次須津谷急行の構想がたてられていたが,自宅新築と共にその一室がレイアウトルームとして確保されここに三たび誌上に登場することとなった。」(TMS1971年2月号105頁)とあります。1972年9月15日,スズヤビル1階に模型店「マックス」が開店します(開店日は日本模型新聞991号による)。当初は8坪(日本模型新聞991号による。商業界1978年4月号では6坪)の小さな店でした。(TMS1973年3月号より)(グリーンマックス Nゲージ総合カタログVol.17より。円筒形階段室と,東武電車を模した1階部分の位置関係がよくわかる)1974年,「マックス」は,Nゲージの勾配道床や旧型客車のプラキットを発売しました。広告にはHO用クーラーも記載されています。後年,鉄道模型店「電車くん」を開業する大内裕司氏は当時,鈴木氏から「大内君、今度ね、ウチは9mm専門になるよ。だから16番の商品は処分しちゃうんだ。それからこれがウチで出す9mmの新製品だ」とカーブ勾配道床を見せられたということです(RM MODELS2005年10月号39頁)。(TMS1974年5月号より)(TMS1974年12月号より)1975年,店名を「グリーンマックス」と改めます。「グリーンマックス」ブランドで初の日本型Nゲージストラクチャーである,信号所/詰所キットを発売するとともに,スズヤビル2階のレストランを模型店に変更し,25坪に拡大します。(TMS1975年6月号より)(TMS1975年9月号より)1976年には,Nゲージの完成品車両(通称グリ完)111系,103系高運車を発売します。当時は,関水の103系の動力を流用することを前提とした製品でしたが,翌77年には111系動力車が発売されています。他にグリ完としては72系全金車と,そのバリエーションとしての小田急1800系がありました。1976~77年には「国鉄列車編成ガイドブック」を発売。緑色の「客車編1 LINE UP 80」(「カタログ付き改定版」もある),青色の「客車編2 BLUE TRAIN」,赤色の「電車・キハ82系 LINE UP 173」があり,背表紙には「1976年3月国鉄から全てのSLが姿を消しました。」と記されていました。(国鉄列車編成ガイドブック)(いずれも日本模型新聞991号より。1976年当時の大山銀座商店街の略図,商店街に面した「男子専科ファッション店・ブティック」スズヤの外観,グリーンマックス大山店内の略図。同号には,「当面の課題は売場の再拡張と大改装であり,この夏休み時期には実施したい,としている。レストラン時代の調理場などを現在,そのまま倉庫にしているが,それを売場に改装すれば面積は今の倍になる。」との記述がある)(日本模型新聞991号より。大山店のレイアウト)(前掲TMS1971年2月号より第3次須津谷急行。日間名市駅の駅ビルは上記大山店内レイアウトのビルに引き継がれたようだ)(グリーンマックス Nゲージ総合カタログVol.7(1986)より初期のグリーンマックスの製品)1978年には,1/700艦船キット「スカイウェーブシリーズ」を発売。先行するウォーターラインシリーズを補完するように,小艦艇や建物などを精力的に製品化しました。「スカイウェーブシリーズ」は現在,ピットロードに引き継がれています。また,同年,初のチェーン店として巣鴨店が開店しました(※)。(※グリーンマックスまたはグリーンマックス・ザ・ストアーとしては,大山店,巣鴨店,下北沢店,大井町店,田端店,鶴見店,大阪あべの店(現・大阪日本橋店),秋葉原店,海老名店(のち横浜店),ナゴヤ大須店がありましたが,2004年に大山店が閉店するなど再編が進み,現在は秋葉原,大阪日本橋,ナゴヤ大須の3店舗となっています。)(日本模型新聞1044号より)(「模型とラジオ」1979年10月号より第1回鉄道模型ショウで自社製品をPRする鈴木氏)1979年からは総合カタログを刊行。工作のヒントや実車の知識,レイアウトづくりの視点など,情報満載の読み応えあるカタログとなっていました。(RM MODELS2005年10月号より。歴代のGMカタログ)1979年頃には,しなのマイクロが金属製でNゲージ私鉄電車を製品化し,GMキット向けに分売も行われます。(プレイモデル79年夏号の,しなのマイクロ広告より)(GMカタログ79年版と80年版より,動力ユニットに関する記載の変遷。79年版では「しなのマイクロ製動力ユニットを御使用下さい。」とあるが,80年版では「G.M製、又はエンドウ製動力ユニットを御使用下さい。」とある。この時点では20メートル用動力のみ)1981年には「カスタムキット」として,初の18メートル車キットとなる,京急1000系キットが発売されます。これは,エンドウからの動力供給により実現したもので,それまでのしなのマイクロ製動力に替わり,エンドウ製動力がGMの標準となっていきます。(グリーンマックス Nゲージ総合カタログVol.4(1983)より大山店の内外。1階の東武電車を模した部分は無くなっており,円筒形の階段室が露出している。壁面には1981年に登場した185系踊り子号を模した斜めの緑帯が入れられている)1982年 第4次須津谷急行発表(TMS増刊 PLAY MODEL 9より)1982年,Nゲージの室内レイアウト「第4次 須津谷急行」が発表されました(グリーンマックス Nゲージ総合カタログ'82にも掲載)。車両・ストラクチャーともグリーンマックスのキットがふんだんに用いられています。グリーンマックスは,科学技術館での鉄道模型ショウに出展していましたが,1982年から1986年にかけては,銀座・松屋百貨店に隣接する文具店・伊東屋において,下記のような独自の鉄道模型展を開催しています。1982 鉄道模型レイアウト展 7/25-7/311983 創るNゲージ鉄道模型ショー 7/23-7/301984 創る鉄道模型展 8/2-8/81985 鉄道模型レイアウト展 7/29-8/81986 GM鉄道模型ショウ 7/31-8/51983年には,箱根登山鉄道モハ1・2キットが「バリエーションキット」として発売されました。また,「NEW電車シリーズ」「カスタムキット」といった各キットは「エコノミーキット」に改められていきました。1992年には,グリーンマックス20周年と銘打って「スペシャルキット」東武スペーシアを発売。同キットは,ステッカーまたはデカールにより複雑な塗装を容易としていました。さらに,翌1993年には初の塗装済みキットとして,東武10030系が発売されます。(GMカタログ96年版より。上二つは,ウエイトが黒色に変更された動力ユニットで,2016年にコアレスモーター動力ユニットが単品販売されるまで,GMキットの標準指定品だった。上から三つ目の小型動力ユニットは,もともと箱根登山鉄道モハ1・2や,キハ04といったバリエーションキット用に発売されたが,なかなか性能が安定せず,1998年に刷新された(これも現在は絶版)。上から四つ目の新性能小型動力ユニットは,トミックスのベルニナ用で,箱根登山鉄道モハ1・2,京阪京津線600形,江ノ電1000形タイプに使用することができた)2000年代以降,グリーンマックス製品も完成品の比重が大きくなり,マイクロエースや鉄道コレクションのように,同一形式であっても細かい差異が作り分けられるようになるなど,新しい時代を迎えているようです。一方で,ストラクチャーキットも塗装済みが登場するなど,従来の製品も引き続き発売されているのは嬉しいことです。<参考文献>日本模型新聞991号(1976年5月1日)32面以下日本模型新聞1044号(1978年7月15日)41面商業界1978年4月号164頁以下RM MODELS2005年10月号39頁グリーンマックス Nゲージ総合カタログVol.17(2017)
2022.11.21
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中国や香港の地下鉄を製品化した,トレーンのダイキャストモデルのようなディスプレイモデルを入手したのでご紹介します。いずれも中古で入手したものなので,製造年代など詳しいことは不明です。(広州の地下鉄のディスプレイモデル。Nスケールより少し小さい。車体は金属製で台車が一応首を振る)(北京地下鉄首都機場線のディスプレイモデル。ほぼNスケールと思われる。車体はプラ製)(香港の地下鉄のディスプレイモデル。軌間は9ミリで,縮尺はNスケールよりやや大きい。いずれも車体は金属製でずっしりしたつくり。台車が首を振る)
2022.11.01
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以前,ビッグワンガムの稿で,サッポロボーイ おもしろカップに触れたことがあります。「サッポロ一番」でおなじみのサンヨー食品から1980年代後半に発売されていた「サッポロボーイ おもしろカップ」は,おまけ玩具付きのカップ麺というユニークな商品でした(今日では,後継の「ケンちゃんラーメン」の方が有名ですね)。「おもしろカップ」については,モデル・カーズ24号に掲載された平野克己氏の「愛しの食玩・玩具と模型と菓子の相関関係」第4回(24号)でその全貌が概ね明らかにされていますので,ここでは鉄道関連のモデルを中心に紹介したいと思います。1985年3月発売「パート1」男の子向け全10種,女の子向け全10種「男の子向け」に「東海道新幹線ひかり号」「リニアモーターカー」が含まれています。「女の子向け」には「コーヒーカップ」や「電子レンジ」などがあります。(モデル・カーズ24号より。おもしろカップの「東海道新幹線ひかり号」に塗装をした作例)(1987年の「大特集」CMより「東海道新幹線ひかり号」。銀色成形に青帯が塗られていた模様)(1987年の「大特集」CMより「リニアモーターカー」。銀色成形に赤・青の帯と窓が塗装されている)(「リニアモーターカー」として日航のHSST-03が製品化された。実車は現在,愛知県岡崎市の公園で保存されている)1985年9月発売「パート2」男の子向け全16種(女の子向けはアクセサリーに変更。以下同じ)「男の子向け」に「小田急ロマンスカー」が含まれています。(パート2のCMより。「小田急ロマンスカー」としてLSE車が製品化された)1985年12月発売「パート3」男の子向け全16種(一部は既存モデルの再登場?)「男の子向け」に「箱根ロープウェイ」が含まれています。(パート3のCMより。どこにでもありそうな搬器だが「箱根」と明記されているのが面白い)1986年4月発売「スペシャル」男の子向け全50種(大半は既存モデルの再登場?)新規モデルとしては「零戦」「コンコルド」などがあります。1986年9月発売「スペシャル2」男の子向け全48種(恐竜・怪獣プラモデル12種×4色=48種)1987年4月発売「大特集」男の子向け全56種(大半は既存モデルの再登場?)新規モデルとしては「戦艦大和」などがあります。1988年7月発売「大特集2」男の子向け全34種(コンバットシリーズとして戦車・戦闘機等)「おもしろカップ」や,他の鉄道関連食玩についての情報があれば,ぜひお寄せください。
2022.10.02
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静岡教材社(シズキョー/シズキョウ)のプラモデルひかり号については,これまでも当ブログで取り上げてきました。日本Nゲージ史外伝・第2回 シズキョーのOOOゲージ(1964),童友社のTOゲージ(1965)TMSに見るNゲージの歴史 Nゲージの縮尺と名称シズキョーのひかり号は,1963年にHOゲージ版,1964年2月にTTゲージ版,1964年11月にOOOゲージ版が発売されました(参考「日本プラモデル50年史」(日本プラモデル工業協同組合編))。ラインナップは,下記のとおりです。HOゲージ版が最もポピュラーで,「鉄道模型考古学N 愛蔵版」でも紹介されています。[追記]「日本プラモデル50年史」のリストには,アトムというメーカーの新幹線ひかり号(1967年6月発売。250円,ゼンマイ付)というプラモデルが記載されています。これは,シズキョーのHOゲージ版を電動からゼンマイ動力に改修したものと判明しました。アトムというメーカーは,他にもシズキョーの1/32スロットカーをゼンマイ動力に改修して発売していたようで,シズキョー倒産後の後継メーカーであったようです。HOゲージ版 夢の超特急(先頭車)300円HOゲージ版 夢の超特急附随車 300円HOゲージ版 デラックス夢の超特急(先頭車,附随車)580円TTゲージ版(先頭車,附随車,レール付)500円OOOゲージ版(先頭車,附随車,レール付)500円(レイルマガジン1995年7月号より。HOゲージ版 夢の超特急(先頭車))(光文社「少年」1964年11月号より。HOゲージ版 夢の超特急(先頭車)。1000形ではなく0系が使われている)(レイルマガジン1995年9月号より。HOゲージ版 夢の超特急附随車)(光文社「少年」1963年7月号より。一番左の1000形B編成の絵が描かれた箱がHOゲージ版 デラックス夢の超特急(先頭車,附随車))ところで,シズキョーのHOゲージ版には1/90と明記されていますが,TTとOOOにはスケール表記がないようです。通常,TTゲージは1/120,軌間12mm,OOOゲージは1/152~1/160,軌間8~9.5mmを指します(OOOゲージの名称・縮尺については,大田治彦氏がRM MODELSに連載されていた「紀元前N世紀」に詳しい)。ここで,気になるのは,シズキョー製品カタログの記載です。1964年版カタログでは,HOとTTが掲載されており,TT版の仕様は「全長170mm,モーターTKK No.13,単三電池2本」と記載されています。一方,1965年版カタログでは,HOとOOOが掲載されており,TTは掲載されていません。そして,OOO版の仕様として「全長170mm,モーターTKK No.13,単三電池2本」と記載されています。すなわち,TTとOOOの仕様が全く同一なのです。そして,OOOゲージ版を組み立ててみたところ,ある推測が成り立つのではないか・・・そう考えました。(1964年版シズキョー製品カタログより)(1965年版シズキョー製品カタログより)(シズキョーのOOOゲージひかり号。先頭車・中間車の2両セットで,先頭車にモーターを,中間車に単3電池2本を搭載して,先頭車後ろ側の1軸台車を回転させる構造。この他に軌間約8mmの線路が含まれている)(シズキョーのOOOゲージひかり号。試作車1000形特有の2連パンタが再現されている)(シズキョーのOOOゲージひかり号。内股という印象)OOOゲージ版を見ると,カタログのとおり全長170mmで,車体は明らかに1/160より大きくなっています(長さは約1/147)。そして,軌間約8mmの台車は車体に比べて随分小さく,いわゆる内股という印象を強く感じます。TTゲージ版を入手できていないので,推測になりますが,TTゲージ版とOOOゲージ版は,台車が異なるのみで,車体は同一なのではないでしょうか?この推測が正しいとすれば・・・シズキョーでは,HOと並行して当時小スケールの代表と考えられていたTTゲージ版も発売したものの,英国・ロンスター社の「Treble-O-Trains」や,1964年春発売のトミーOOOゲージに影響を受け,同年11月にTTゲージ版をOOOゲージ版に改修して再発売した・・・そんな推測も成り立つかもしれません。(光文社「少年」1964年11月号より。TTゲージ版が「最も小さい走るスケールモデル」とアピールされている)(シズキョーのOOOゲージひかり号(左)。学研のNゲージ0系(右)より明らかに大きい)
2022.09.13
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わが国のNゲージの歴史の中で,永大が展開したNゲージ「エーダイナイン」の先進性には特筆すべきものがありました。すなわち,1979年という比較的後発のメーカーであったにもかかわらずハイディテールの車両はもとより,TOMIXのようにNゲージをトータルシステムとして展開。1980年の倒産により,あまりにも早い幕切れとなりましたが,製品のほとんどは学研に引き継がれました(エーダイナインについては,山下貴久雄「エーダイナイン誕生から30年」(RM MODELS 173号(2010年1月号)所収)に詳しく取り上げられています)。今回は,その永大が,エーダイナイン以前に,鉄道とどのように関わっていたのかを簡単に振り返ってみたいと思います。過去のブログと重複する点が多いですが,ご容赦ください。<プラモデル>永大では,1971年から,HOスケールの鉄道プラモデルを展開しました。ラインナップとしては,旧EF58,新EF58,EF15,D51,EF65 1000,貨車6種があり,当時としては高い水準を誇っていました。永大倒産後は,新旧EF58とEF65 1000が大滝に引き継がれています。なお,貨車は,もともとは鉄道模型社/中村精密から発売されていたものです。(鉄道模型考古学N愛蔵版より。永大のHOスケールプラモデル)<グリップミニトレイン>鉄道100年に当たる1972年には,「グリップミニトレイン」として,1/130のプラ製ゼンマイ式D51を製品化しました。ゼンマイねじは動輪型となっており,標準型となめくじ型がありました。また,「グリップマイティ」として,レール・炭水車を省いたバージョンもありました。(グリップミニトレイン。下の黒い箱にレール,リレーラー,ゼンマイねじが入っている)(グリップマイティの半流型。右側の大きな車輪がゼンマイねじ)(グリップミニトレインの説明書)(玩具商報396号(1972年7月15日)よりグリップミニトレイン)<グリップゼッケン>ミニカー「グリップゼッケン」シリーズのNo.30 D51蒸気機関車(標準型)(1975年,1/130)と,No.32 D51蒸気機関車(半流線型)(1975年,1/130)は,「グリップミニトレイン」から動力を撤去した製品のようです。「グリップゼッケン」シリーズには,他にNo.35 新幹線ひかり号21型(1976年,1/170)がありました。いずれも実車の特徴をよく捉えた製品となっており,また,「21型」と明記したことからも,永大の鉄道モデルにかけた情熱がうかがわれます。(グリップゼッケンNo.32 D51蒸気機関車(半流線型))(グリップゼッケンNo.35 新幹線ひかり号21型)<ミニックトレーン>1976年に永大から発売されたのが,「世界最小モデル」を謳った縮尺およそ1/300のダイキャスト製鉄道車両「ミニックトレーン」シリーズでした。ポピニカや超合金といったダイキャスト製玩具の隆盛を意識してか,重量感あるつくりとなっています。基本ラインナップは下記のとおりで,いずれも4両編成。パッケージに「21型 25型 26型 22型」(No.1 新幹線ひかり号の例)などと形式が明記された点は,他のダイキャスト製鉄道玩具にはない特徴です。他に,8両編成のセットや,レール・情景部品も入ったセットもありました。なお,永大倒産後は,バンダイ系列のマミートに引き継がれています。(トイジャーナル1976年9月臨時増刊号よりミニックトレーン)1 新幹線ひかり号,2 C62 SL特急列車,3 EF58特急貨物列車,4 583系寝台特急電車,5 167系修学旅行電車,6 DD51ディーゼル特急貨物,7 167系急行電車,8 EF58特急列車,9 C62 SL貨物列車,10 DD51ディーゼル特急列車,11 485系特急電車,12 103系国電,13 101系国電,14 地下鉄6000系丸の内線,15 EF81特急列車,16 地下鉄6000系千代田線,17 EF81特急貨物列車
2022.09.01
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イカロス出版の隔月刊誌「N」に連載されている「旧車両再生プロジェクト Re Model」は,Nゲージの旧製品を中心に,構造・分解方法やメンテナンス方法が解説されており,ユーザーにとって非常に有益な記事と言えます。製品の年代や背景なども詳細に記されており,鉄道模型考古学的な意義も大きいと言えるでしょう。連載は現在も継続しており,今後が非常に楽しみです。各号と掲載内容は下記のとおりです。2022年には,第1回~第26回にC50(カトー)を加えて「Nゲージ再生プロジェクト ビンテージモデルメンテナンス」として単行本化されています。なお,同誌の別連載「Nゲージ探検隊」でも,リマのパノラマセット(2021年4月号),ライフライクの入門セット(同年12月号),リマ・学研・フジミの485系(2023年10月号),ソニーマイクロトレーンのED75(2024年2月号),学研・トミーの583系(同年6月号)など考古学的モデルがしばしば取り上げられています。(「ビンテージモデルメンテナンス」の単行本。単行本の章立ては雑誌掲載順とは一致しない。)2017年 8月号 第1回 103系(カトー)2017年10月号 第2回 キハ02(トミックス)2017年12月号 第3回 国鉄事業用車(しなのマイクロ)2018年 2月号 -2018年 4月号 第4回 蒸気機関車(中村精密)2018年 6月号 第5回 113系(トミックス)2018年 8月号 第6回 201系(カトー)2018年10月号 第7回 EF60(学研)2018年12月号 第8回 EF58(エンドウ)2019年 2月号 第9回 111系(グリ完)2019年 4月号 第10回 EF71(マイクロエース)2019年 6月号 第11回 新幹線(学研)2019年 8月号 第12回 京急800形(カトー)2019年10月号 第13回 DD51(トミックス)2019年12月号 第14回 583系(学研)2020年 2月号 第15回 東急5000系(トミックス)2020年 4月号 第16回 キ620(モア)2020年 6月号 第17回 EF70(カトー)2020年 8月号 第18回 キハ55(学研)2020年10月号 第19回 153系(カトー)2020年12月号 第20回 EF75(永大)2021年 2月号 第21回 DD13(カトー)2021年 4月号 第22回 C57(トミックス)2021年 6月号 第23回 185系(マイクロエース)2021年 8月号 第24回 457系(カトー)2021年10月号 第25回 西武5000系(トミックス)2021年12月号 第26回 チビ凸(カトー)2022年 2月号 第27回 京王3000系(エンドウ)2022年 4月号 第28回 EF81(トミックス)2022年 6月号 第29回 165系なのはな(宮沢)2022年 8月号 第30回 EF57(学研)2022年10月号 第31回 月光型(トミックス)2022年12月号 第32回 EF65 1000(カトー)2023年 2月号 第33回 0系新幹線(エンドウ)2023年 4月号 第34回 初代Cタイプ機関車(マイクロエース)2023年 6月号 第35回 DF50(トミックス)2023年 8月号 第36回 211系3000番台(ホビーセンターカトー)2023年10月号 第37回 近鉄通勤車(エンドウ)2023年12月号 第38回 EF64 1000(マイクロエース)2024年 2月号 第39回 TOMIX国鉄特急型電車初期製品(485系1000番代・381系)2024年 4月号 第40回 キハ58(永大)2024年 6月号 第41回 EF66(カトー)
2022.08.26
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「プラモデル以外の鉄道模型のMODEMOも堅調だ。MODEMO製品については,勝人は特別な思いがある。それは,祖父・剣持銈太郎との思い出につながる。母・槇の父である剣持銈太郎は叩き上げの鉄道員だったが,新宿駅長で国鉄を退職すると,箱根の温泉旅館を開いた。しかし,元新宿駅長の"DNA"は強く残った。『父も言っていたようですが,私は性格や体つきも含め,剣持家寄りと言われてきました。だからMODEMOをもっともっと大きなブランドに育てていきたいのです』静岡模型界唯一の鉄道模型ブランドの背景にはこんな遺伝子があるのだ。とはいえ現実は,過剰投資を控えながら,しかし新商品の展開も必要という悩ましい経営だが,先頭で旗ふりをするうちに,社員たちも勝人が言う前に行動が先に出ていたり,また”勝人の利用法”についてものみこんでいるらしい。」(「ハセガワコンプリートワークス キットで辿る75年」(大日本絵画,2017)46頁より)長谷川製作所(現・ハセガワ)は,飛行機のハセガワとして知られるプラモデルメーカーであり,鉄道模型ファンにとってはMODEMO(モデモ)ブランドでおなじみとなっています。今回は,MODEMOブランドの鉄道模型・プラモデルを振り返ってみたいと思います。余談ですが,ハセガワは1975年に1/72スケールで,ドイツ軍の列車砲「レオポルド」のプラモデルを,翌1976年にはやはり1/72スケールで,ドイツ軍の自走臼砲「カール」及び運搬貨車のプラモデルを発売しており,ハセガワの鉄道車両ということでは,こちらの方が先になります。<HOスケールプラモデル>ハセガワが鉄道模型に進出するきっかけは,1995年,ゲームメーカー・ハドソン(社名がC62形蒸気機関車の米国式の呼称に由来することは有名)の販促品として,同社が広告を掲出していた土佐電気鉄道(現・とさでん交通)600形の1/80プラモデルを製作したことです。三ツ星商店から専用動力が発売されるなど(製造は乗工社),鉄道模型ファンの間でも大いに話題となり,以後,MODEMOブランドで次々とシリーズを展開しました。桃太郎電鉄号(限定非売品)/OE2 桃太郎電鉄号/EC1 土佐電鉄 600形 明治製菓号(※標準塗装デカール入り)/EC2 江ノ島電鉄100形/EC3 東京都電7000形/EC4 桃太郎電鉄 デラックス/EC5 函館市電 1000形/EC101 土佐電鉄 600形 NOVA号/EC102 函館市電 1000形 海鮮市場/EC103 東京都電 7000形 第1次車/EC104 桃太郎電鉄 ハッピー号(乗工社からは,土佐電600形用の動力・パンタグラフが発売された)(RM MODELS1996年11月号より)<HOスケール鉄道模型キット>MODEMOは,鉄道模型メーカー・エンドウと提携し,プラ製車体はMODEMO,金属製車輪・動力はエンドウという協力関係を築きます。板キットとなっていた路面電車のプラモデルを半完成状態とした車体と,エンドウ製の動力をセットにしたキットや,エンドウのコキ104形コンテナ車に対応した1/80コンテナのキットも発売されました。また,旧中村精密のプラ製客車キットの再販もありました。EC51 江ノ島電鉄 100形/EC52 東京都電 7000形/EC53 JR V18C コンテナ 3個入り/EC54 西濃運輸 U30Bコンテナ 2個入り/EC55 桃太郎電鉄号 デラックス号SP164 スハ 44/SP165 スハフ 43/SP166 スロ 53/SP167 マシ 35/SP170 スハニ 35/SP171 オユ 12/SP174 スハフ 42(「はじめての鉄道模型」(成美堂出版)より。MODEMOのEC52キット)<HOスケール鉄道模型>MODEMOは,完成品車両も発売しています。HT1 東京都電 旧6000形/HT2 箱根登山鉄道 モハ2形 (2輛セット)/HT3 江ノ島電鉄 100形”108号車”/HT4 江ノ島電鉄 100形”107号車"(トロリーポール仕様)/HT101 東京都電 6000形 (金太郎塗装) /HT102 箱根登山鉄道 モハ2形 創立70周年 記念塗装車/HO1 JR東海 373系特急電車 (3輌基本セット) (RM MODELS 1997年1月号掲載の広告)<その他>MODEMOでは,前述のとおり1/80のコンテナを発売したほか,鉄道模型関連製品を発売しました(特記ない場合は1/80です)。EP1 ハセガワカプラー 密着連結器/EP2 旧形客車用集電部品(3輌分,Nゲージ)/EP3 都電用テールライト/EP4 旧形客車用集電部品 (6輌分,Nゲージ)/EP5 三角スケールER1 レールセット/ER2 直線レール/ER3 曲線レールEX1 タンク/EX2 タンクコンテナ UT5A (2個入り)/EX3 V18C コンテナ コカコーラ (3個入り)/EX4 U30B 大型コンテナ 西濃運輸 (2個入り)/EX5 U30B 大型コンテナ 日本通運(2個入り)/EX6 U30B 大型コンテナ フットワーク (2個入り) /EX7 V18C JRF コンテナ/EX101 U30B 大型コンテナ (無塗装バージョン)/EX102 UT5A タンクコンテナ (無塗装バージョン)EZ1 ストラクチャ駅 (半完成品) (「はじめての鉄道模型」(成美堂出版)より。MODEMOのEZ1に塗装した例)<Oスケールプラモデル>旧ジーマーク→グンゼのプラモデルを再販したもので,3種がありました。ジーマークでは,京都市電(N電)を発売していましたが,モデモブランドでは発売されなかったようです。EO1 東京市電 I型/EO2 大阪市電 321形/EO3 大阪市電 二階建て電車(RM MODELS1996年11月号より)<Nゲージ・旧型客車シリーズ>1997年,MODEMO初のNゲージとして,旧中村精密のキットを完成品とした旧型客車シリーズが発売されました。旧客ファンにとっては非常に嬉しい復活であったといえるでしょう。NS101 国鉄 20m級 旧型客車普通列車基本車輌セット(6両)/NS102 国鉄 20m級 旧型客車急行列車基本車輌セット(6両)/NS103 国鉄 20m級 旧型客車急行・普通列車増結車輌セット(6両)/NS104 国鉄 20m級 旧型客車荷物車増結車輌セット(6両)/NS105 国鉄 20m級 旧型客車臨客・準急基本車輌セット(6両)/NS106 国鉄 20m級 旧型客車戦前仕様・普通列車基本車輌セット(6両)/NS107 国鉄 20m級 旧型客車 三等車セット(6両)/NS108 国鉄 20m級 旧形客車 二等車セット(6両)/NS109 国鉄 20m級 旧形客車 郵便/荷物車セット(6両)/NS110 国鉄 20m級 旧型客車 普通列車10輛セット (ぶどう色1号) (10両)NS1 スハ32W (ダブルルーフ)/NS2 スハフ32W (ダブルルーフ)/NS3 スハ32 (丸屋根)/NS4 スハフ 32 (丸屋根)/NS5 スハ33W (ダブルルーフ) <Nゲージ・路面電車シリーズ>1998年,都電6000形と土佐電600型を製品化。それまで,カトーの広島電鉄200形くらいしか本格的な製品のなかったNゲージ路面電車というジャンルを開拓した,画期的なモデルでありました。最近は,トミーテックの鉄道コレクション(鉄コレ)で積極的に路面電車を展開しており,都電7000/7700形のように競合する製品も見られますが,そのラインナップの豊富さは,依然として業界随一です。NT1 東京都電 6000形/NT2 桃太郎電鉄 7(※土佐電600型)/NT3 東京都電 6000形 (金太郎塗装)/NT4 土佐電鉄 600型/NT5 土佐電鉄 600型 "JAS レインボーセブン号"/NT6 江ノ島電鉄 100形/NT7 東京都電 7000形/NT8 名鉄 モ510形 (M車)/NT9 名鉄 モ510形 (増結用T車)/NT10 函館市電 1000形/NT11 江ノ島電鉄 100形/NT12 名鉄 モ510形 スカーレット色 (M車)/NT13 名鉄 モ510形 スカーレット色 (増結用T車)/NT14 東急 デハ80形「2灯型」(2輌セット)/NT15 東急 デハ80形「1灯型」(2輌セット)/NT16 東急 300系 (301F グリーン)/NT17 東急 300系 (306F イエロー)/NT18 江ノ島電鉄 600形 (2輌セット)/NT19 東京都電 7000形 "金太郎塗装"/NT20 名鉄 モ520形 "赤白塗装" (M車)/NT21 名鉄 モ520形 "赤白塗装" (T車)/NT22 東急 300系 309F オレンジ "せたまる"/NT23 江ノ島電鉄 600形 "赤電塗装" (2輌セット)/NT24 江ノ島電鉄 1000形 "標準塗装" (M車)/NT25 江ノ島電鉄 1000形 "標準塗装" (増結用T車)/NT26 江ノ島電鉄 1200形 "明治製菓号" (M車)/NT27 名鉄 モ520形 "スカーレット色" (M車)/NT28 名鉄 モ520形 "スカーレット色" (T車)/NT29 江ノ島電鉄 1500形 "サンライン号" (M車)/NT30 江ノ島電鉄 1500形 "サンライン号" (増結用T車)/NT31 東急 たまでん デハ80形「片運転台型」(2輌セット)/NT32 江ノ島電鉄 500形「2灯型」(M車)/NT33 江ノ島電鉄 500形「2灯型」(増結用T車)/NT34 東京都電 7000形「更新車」"旧塗装"/NT35 江ノ島電鉄 1500形 "SEA BREEZE号" (M車)/NT36 東急 300系 (302F ブルー)/NT37 東急 たまでん デハ80形「両運転台型」/NT38 江ノ島電鉄 1500形 "標準塗装" (M車)/NT39 江ノ島電鉄 1500形 "標準塗装" (増結用T車)/NT40 江ノ島電鉄 300形 "チョコ電塗装"/NT41 江ノ島電鉄 500形「角型1灯型」/NT42 江ノ島電鉄 300形「305F」"標準塗装"(M車)/NT43 江ノ島電鉄 300形「304F」"標準塗装"(増結用T車)/NT44 箱根登山鉄道 モハ2形 (2輌セット)/NT45 東京都電 7000形「更新車」"標準塗装"/NT46 名鉄 モ510形 "赤白塗装" (2輌セット)/NT47 江ノ島電鉄 1500形 "明治製菓号2004" (M車)/NT48 江ノ島電鉄 2000形 "デビュー時仕様" (M車)/NT49 江ノ島電鉄 2000形 "デビュー時仕様"(増結用T車)/NT50 箱根登山鉄道 モハ2形 "青塗装" (2輌セット)/NT51 江ノ島電鉄 1100形 義経号 (M車)/NT52 江ノ島電鉄 300形 「305F 1灯型」(M車)/NT53 箱根登山鉄道 モハ2形 "元塗装" (2輌セット)/NT54 東急 300系 (307F ラベンダー)/NT55 江ノ島電鉄 1000形 "20形塗装" (M車)/NT56 箱根登山鉄道 モハ2形 "緑塗装" (2輌セット)/NT57 江ノ島電鉄 300形 「304F 1灯型」(M車)/NT58 名鉄 モ750形 "スカーレット色" (M車)/NT59 名鉄 モ750形 "スカーレット色" (増結用T車)/NT60 東急 300系 (301F 玉電カラー)/NT61 箱根登山鉄道 モハ1形 "標準塗装"(2輌セット)/NT62 名鉄 モ510/520形 "簡易急行塗装"(2輌セット)/NT63 江ノ島電鉄 2000形 "標準塗装" (M車)/NT64 江ノ島電鉄 2000形 "標準塗装" (増結用T車)/NT65 名鉄 モ750形 "緑塗装" (M車)/NT66 名鉄 モ750形 "緑塗装" (増結用T車)/NT67 江ノ島電鉄 1000形 "S・K・I・P号" (M車)/NT68 江ノ島電鉄 600形 「2灯型」"標準塗装"(2輌セット)/NT69 京福電鉄 モボ101形 "標準塗装" (M車)/NT70 京福電鉄 モボ101形 "標準塗装" (増結用T車)/NT71 江ノ島電鉄 300形 「305F 2灯型」"青電塗装"(M車)/NT72 東京都電6000形 "6157金太郎塗装"/NT73 箱根登山鉄道モハ1形 "とことこっとトレイン"(2輌セット)/NT74 江ノ島電鉄 新500形 (M車)/NT75 名鉄 モ600形 (M車)/NT76 名鉄 モ600形 (増結用T車)/NT77 豊橋鉄道市内線 モ3502 "ヤマサちくわ号"/NT78 名鉄モ750形 "スノープロウ仕様" (M車)/NT79 江ノ島電鉄 1500形 "S・K・I・P号II" (M車)/NT80 東急 300系 (304F アップルグリーン)(M車)/NT81 江ノ島電鉄 300形「304F」"標準塗装2005"(M車)/NT82 江ノ島電鉄 300形「305F」"標準塗装"(増結用T車)/NT83 江ノ島電鉄 1000形 "デビュー時仕様"(M車)/NT84 東急たまでん デハ80形 "旧塗装"(M車)/NT85 東急 300系 (303F クラシックブルー)/NT86 江ノ島電鉄2000形 "明治製菓号2007"(M車)/NT87 京福電鉄モボ101形 "夕子号" (M車)/NT88 京福電鉄モボ101形 "夕子号" (増結用T車)/NT89 江ノ島電鉄20形 (M車)/NT90 江ノ島電鉄20形 (増結用T車)/NT91 東京都電7000形「更新車」“旧塗装2005”/NT92 名鉄 モ600形“急行塗装” (M車)/NT93 名鉄 モ600形“急行塗装” (T車)/NT94 京福電鉄 モボ621形(M車)/NT95 京福電鉄 モボ621形(T車)/NT96 東急 300系 (305F チェリーレッド)/NT97 江ノ島電鉄600形「2灯型」“赤電塗装”(2輌セット)/NT98 箱根登山鉄道モハ1形“ステンレスドア仕様”/NT99 豊橋鉄道市内線 モ3501“サーラ号”/NT100 東急 たまでん デハ200形/NT101 土佐電鉄600型“標準塗装”(M車)/NT102 土佐電鉄600型“標準塗装”(増結用T車)/NT103 名鉄 モ510形“赤白塗装”(三重連セット)/NT104 江ノ島電鉄1500形“500形塗装”(M車)/NT105 江ノ島電鉄 新500形 (増結用T車)/NT106 東京都電7000形「更新車」“標準塗装2009”/NT107 東急 たまでん デハ80形“初期/赤電塗装”(M車2輌セット)/NT108 江ノ島電鉄1100形 "S・K・I・P号III"(M車)/NT109 江ノ島電鉄1500形“サンライン号2009”(M車)/NT110 箱根登山鉄道モハ2形“金太郎塗装2008”(M車)/NT111 名鉄 モ780形 (M車)/NT112 名鉄 モ780形 (T車)/NT113 東急 300系(310F ターコイズグリーン)/NT114 土佐電鉄600型“後期型クーラー仕様”(M車)/NT115 江ノ島電鉄2000形“チョコ電2009”(M車)/NT116 江ノ島電鉄 10形/NT117 京福電鉄モボ631形“江ノ電号”(M車)/NT118 江ノ島電鉄1500形“嵐電号”(M車)/NT119 名鉄モ510/520形“スカーレット色”(2輌セット)/NT120 江ノ島電鉄 100形“108号車”/NT121 箱根登山鉄道モハ2形“青塗装 108号車”/NT122 豊橋鉄道市内線 モ783“ADVAN号”/NT123 広島電鉄 5000形“グリーンムーバー”/NT124 京福電鉄 モボ621形“京紫塗装”(M車)/NT125 京福電鉄 モボ621形“京紫塗装”(T車)/NT126 江ノ島電鉄20形“リバイバルカラー”/NT127 東京都電9000形“9001 赤塗装”(M車)/NT128 豊橋鉄道市内線 モ784“日本通運号”/NT129 京福電鉄 モボ101形“嵐電パトトレイン”/NT130 名鉄モ750形“スカーレット色”(M車)/NT131 名鉄モ750形“スカーレット色”(増結用T車)/NT132 京阪電鉄60形「びわこ号」“昭和初期塗装”/NT133 江ノ島電鉄 1100形“スキップえのんくん号”(M車)/NT134 箱根登山鉄道2000形“グレッシャー・エクスプレス塗装”(3両セット)/NT135 江ノ島電鉄300形「305F」“標準塗装”(M車)/NT136 江ノ島電鉄300形「304F」“標準塗装”(増結用T車)/NT137 江ノ島電鉄100形“107号車”(トロリーポール仕様)/NT138 東京都電 9000形“9002 青塗装”(M車)/NT139 東急たまでん デハ200形“連結2人のり 後期型”/NT140 京阪電鉄 60型「びわこ号」晩年塗装/NT141 京福電鉄モボ101形京紫塗装104号車(M車)/NT142 京福電鉄モボ101形京紫塗装101号車(増結用T車)/NT143 東京都電 8800形”イエロー”/NT144 江ノ島電鉄 300形「304F」”チョコ電塗装”/NT145 箱根登山鉄道 2000形”レーティッシュ塗装”(2両セット)/NT146 東急たまでん デハ150形”連結2人のり”(2両セット)/NT147 東急 デハ150形”連結2人のり”(2両セット)(※緑一色)/NT148 阪神71形”国道線 晩年仕様”/NT149 東京都電 8800形”ローズレッド”/NT150 東急たまでん デハ150形”単行電車”/NT151 東京都電 8800形”オレンジ”/NT152 東京都電 8800形”バイオレット”/NT153 阪神71形”国道線 デビュー時仕様”/NT154 阪神 71形”武庫川・海岸線 晩年仕様”/NT155 京福電鉄 モボ631形”新江ノ電号”/NT156 京福電鉄 モボ631形”夕子号 632号車”(M車)/NT157 京福電鉄 モボ631形”夕子号 633号車”(増結用T車)/NT158 江ノ島電鉄 1500形「1501号」”標準塗装2013”/NT159 江ノ島電鉄 1000形「1002号」”京紫塗装”/NT160 江ノ島電鉄 1000形「1001号」”旧標準塗装”/NT161 箱根登山鉄道 2000形”グレッシャー・エクスプレス塗装 2017”(3両セット)/NT162 箱根登山鉄道 2000形”デビュー時塗装”(3両セット)/NT163 箱根登山鉄道 2000形”レーティッシュ塗装”(初期仕様)(3両セット)/NT164 江ノ島電鉄 10形/NT165 江ノ島電鉄 20形「21F」/NT166 江ノ島電鉄 20形「22F」/NT167 東京都電7700形”7701 みどり”/NT168 東京都電7700形”7706 えんじ”/NT169 東京都電7700形”7703 あお”/NT170 東京都電7000形「更新車」”7001 赤おび”/NT171 東京都電 7000形「更新車」”7022 青おび”/NT172 東京都電7000形「更新車」”7002 標準塗装”/NT173 東京都電 7000形「更新車」"7010 花電車" /NT174 東京都電7700形”7707 城北信用金庫号”(RM MODELS1998年10月号より)<Nゲージ・気動車シリーズ>1998年から,キハ30系を製品化。プラ製品としては初の製品化であり,カラーバリエーションも積極的に展開するなど,KATO,TOMIX製品のある今日でもその意義は失われていません。NK501 キハ30 首都圏色 4輌セット/NK502 キハ30 相模線色 4輌セット/NK503 キハ30 一般色「補強板無」2輌セット/NK504 キハ35+キハ36 首都圏色「補強板無」2輌セット/NK505 キハ35+キハ36 一般色「補強板無」2輌セット/NK506 キハ30 旧久留里線色「補強板無」2輌セット/NK507 関東鉄道キハ300形 2輌セット/NK508 キハ30 首都圏色「補強板付」2輌セット/NK509 キハ30 新久留里線色 2輌セット/NK510 キハ30 相模線色「補強板付」2輌セット/NK511 キハ30 加古川線色 2輌セットNK1 キハ30 一般色「補強板無」増結用単品/NK2 キハ35 首都圏色「補強板無」増結用単品/NK3 キハ35 一般色「補強板無」増結用単品/<Nゲージ・JR東海313系シリーズ>2001年から,地元・静岡などを走行するJR東海313系を製品化。当初からKATOと競合した製品で,近年ではTOMIXからも製品化されています。NU501 JR東海 313系 3000番代 2輌セット/NU502 JR東海 313系 0番代 4輌セット/NU503 JR東海 313系 300番代 2輌増結セット/NU504 JR東海 313系 セントラルライナー 基本3輌セット/NU505 JR東海 313系 セントラルライナー 増結3輌セット/NU506 JR東海 313系 300番代 基本2輌セット<Nゲージ・私鉄シリーズ>2006年,小田急ロマンスカー20000形(RSE)を製品化。今日でも競合製品がありません。NP501 小田急 ロマンスカー 20000形 RSE “あさぎり” (7輌セット)/NP501 小田急 ロマンスカー 20000形 RSE “あさぎり” (7輌セット) 「さよなら小田急20000形 2012.3.16 THE LAST RUNNING」<番外編 ペーパークラフト>2000年代後半から,模型ショウなどで,次期製品化予定車両のペーパークラフトが配布されました。ラインナップは下記のとおりですが,1,2が不明です。vol.3 江ノ島電鉄20形/vol.4 東急デハ200形/vol.5 江ノ島電鉄10形/vol.6 東京都電9000形/vol.7 箱根登山鉄道2000形/vol.8 東京都電8800形
2022.08.01
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No.68 サンライズエクスプレスNo.69 京成線→京成スカイライナーNo.69 京成線は,私鉄汎用型の塗り替えで,3700形をイメージしたと思われます。No.69 京成スカイライナーは,新AE形の登場に伴い,製品名が「京成シティライナー」にかわりました。No.70 東武線→フジサン特急No.70 東武線は,私鉄汎用型の塗り替えで,30000系をイメージしたと思われます。No.71 E3系つばさ→E3系つばさ(リニューアルカラー)No.72 寝台特急カシオペア(※スロネフE26)本製品2両とEF81をセットにした「カシオペアドリームセット」もありました。No.73 ひかりレールスター/No.73B レールスター中間車No.74 貨物車(コンテナ)EF81貨物色と貨物車(コンテナ),貨物車(石油タンク)を同梱した「貨物車ドリームセット」もあり,貨車はいずれもレギュラー品とは異なるカラーとなっていました。No.75 貨物車(石油タンク)No.76 南海こうや号→253系日光・きぬがわかつてNo.32で製品化されていた南海こうや号が復活。「NANKAI」ロゴが追加されました。No.77 オーシャンアローNo.78 787系特急つばめ→京成スカイライナーAE形(※2代目)No.79 イースト・アイNo.80 255系わかしお・さざなみNo.81 西武ニューレッドアローNo.82 特急はくたか(スノーラビット)No.83 スーパー宗谷→阪急9300系(9400号車)No.84 江ノ電サクラ・トレーン通じて唯一の連接車です。車番は305・355となっていますが,窓の配置は304・354に近似しています。限定品としてチョコ電カラーがあり,実車通り車番は304・354となっています。No.85 E257系あずさ・かいじ2021年には,E257系2000番台「踊り子」2両セットが発売されており,貫通型先頭車も製品化されています。No.86 小田急ロマンスカーNSE→小田急ロマンスカーMSEかつてNo.35で製品化されていた小田急NSEが復活。帯の塗装はより精緻になりました。No.87 N700系新幹線No.87 N700系は,JR東海エージェンシーのオフィシャルモデルとして,量産先行試作車Z0編成のモデルもありました。<その他限定品等>トレーンでは,事業者限定品なども積極的に製品化しています。中でも塗り替え品ではない,新金型の製品として,キハ183系ニセコエクスプレス,MLX01-1,L0系,小田急SE車,小田急SSE車などがあることが特筆されます。(ニセコエクスプレス 北海道日本ハムファイターズ車両)また,以下のような製品が予告されていましたが,実現しませんでした。
2022.07.01
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No.48 パノラマエクスプレス→C-62蒸気機関車No.48 C62蒸気機関車の塗り替え限定品として,銀河鉄道999号も製品化されています。No.49 神戸市営地下鉄→E257系わかしお・さざなみNo.49 神戸市営地下鉄は,当初は103系塗り替え,後に私鉄汎用型の塗り替えにかわっています。いずれも,1000形のイメージでしょう。103系塗り替え品は当初,側面の細帯の向きが前後逆になっており,前面の細帯とつながっていないというミスがありましたが,後に修正されました。No.49 E257系わかしお・さざなみのバリエーションとして,E257系2000番台「踊り子」2両セットがあり,貫通型・非貫通型が各1両となっています。No.50 小田急ロマンスカーHiSE→ロマンスカーRSE→E235系山手線E235系は,山手線のほか,横須賀・総武快速線(1000番台)も製品化されており,113系・E217系と3両セットの「横須賀線・総武快速線・3世代大集合セット」が発売されています。No.51 近鉄アーバンライナーNo.52 スーパー特急あずさ→特急ハウステンボスNo.53 スーパーひたち→E653系いなほ(瑠璃色)(ハマナス色)No.54 京阪電車→E233系中央線No.54 京阪電車は,おそらく1990年開催の花博に合わせて型が起こされたと思われます。ラッピング電車「花の万博号」(赤,青,緑の3色。なお,実車で6000系だったのは青のみ),「くずはタワーシティー号」,「10000系タイプ」といったカラーバリエーションがあります。また,これらとは別に,限定品「京阪特急」として,8000系も製品化されており,6000系,10000系タイプ,8000系の3両セットもありました。(1990年に開催された「花の万博」に合わせて製品化された「京阪電車花の万博号」)No.55 スーパー特急きらめき→名鉄パノラマスーパー→名鉄1200系パノラマスーパーNo.56 スーパービュー踊り子No.57 東武スペーシアNo.57 東武スペーシアは,窓回りの黒帯が追加されてリアルになりました。東武博物館で販売されるなど力の入った製品で,実車同様に雅,粋,サニーコーラル,DRC,日光詣の各色が製品化されています。No.58 成田エクスプレス→H5系北海道新幹線No.59 特急ライラック→885系白いかもめNo.60 フレッシュひたちNo.61 E4系マックス→E4系マックスときNo.62 通勤型グリーンNo.62~64は,209系をベースにしたモデルで,103系との区別のため当初「ニュー」通勤型を名乗っていました。前面以外は私鉄汎用型と同様です。製造時期によって?(前後不明),カプラーが前面スカートから突き出しているもの(本記事のグリーン,ブルー)と,前面スカートと一体のダミーになっているもの(本記事のイエロー)があります。2022年には,このモデルをベースに,No.44 伊豆急行3000系アロハ電車(実車は209系ベース)が発売されました。No.63 通勤型ブルー→東急5050系No.63 東急5050系は,限定品として,5000系,5050系Shibuya Hikarie号,5080系,横浜高速鉄道Y500系といったカラーバリエーションがあります。No.64 通勤型イエローNo.65 700系新幹線/No.65B 700系中間車No.65 700系新幹線は,限定品として,AMBITIOUS JAPANバージョン,東海道新幹線LAST RUNバージョンも製品化されています。No.66 電関EF81No.66 電関EF81には,限定品として,北斗星カラーもありました。No.67 EF81カシオペア
2022.07.01
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No.27 ブルートレイン→EF81貨物色→京王電鉄5000系No.28 寝台特急→空港特急はるかNo.29 欠番→スーパー特急あずさ→E353系あずさ・かいじ1980年頃のカタログでは,No.29 近鉄電車と記載されていますが,1982年頃のカタログでは記載がなく,未発売と思われます。No.30 近鉄特急→特急サンダーバード備考:No.40新近鉄特急とNo.30近鉄特急の比較。側面は同一形状で,近鉄特急の屋根上はNo.10東海形急行の流用。No.31 阪急電車→E7系かがやきNo.31 阪急電車は6300系をモデル化しており,サクラ時代からのロングセラーでした。限定品としてウルトラマン・コスモスのラッピング車もありました。No.32 欠番→南海こうや号→新幹線ドクターイエロー→923形ドクターイエロー1980年頃のカタログでは,No.32 阪神電車と記載されていますが,1982年頃のカタログでは記載がなく,未発売と思われます。No.32 南海こうや号は,トレーンになってからの早い時期に発売されており,後にNo.76で復活しています。No.33 名鉄電車No.33 名鉄電車は6000系をモデル化しており,サクラ時代からのロングセラーです。No.34 欠番→特急きりしま→きりしま・ひゅうが→E233系1000番台京浜東北線1980年頃のカタログでは,No.34 相模鉄道と記載されていますが,1982年頃のカタログでは記載がなく,未発売と思われます。No.35 小田急ロマンスカー→500系新幹線No.35 小田急ロマンスカーは,3100形NSEがモデルで,後にNo.86で復活しています。No.35 500系新幹線は,当初の製品名は「500系スーパー新幹線」となっていました。W1編成のセンサー窓が再現されており,ロゴなし→JR500(一般的な活字体)→「(JRマーク)500 WEST JAPAN」ロゴタイプと変遷しています。最近ではエヴァンゲリオン新幹線(非売品)や,ハローキティ新幹線といったカラーバリエーションモデルもあります。No.36 東武ロマンスカー→小田急ロマンスカーEXE→小田急ロマンスカーEXEαNo.36 東武ロマンスカーはトレーンに移行した1984年時点の製品一覧にも掲載されているので,未発売とは考えられませんが,一体どのような製品だったのか,未解明であり,情報をお待ちしています。No.37 東武りょうもう号→E3系こまち→N700S新幹線備考:No.37東武りょうもう号と,スペーシアの塗り替えで限定発売?された新型りょうもう号。No.37りょうもう号は前面以外No.30近鉄特急の流用。No.38 D-51蒸気機関車備考:No.38 D51蒸気機関車は,1975年頃に製品化されたサクラペットNo.244「D-51774 蒸気機関車」をベースにした製品で,シリーズ中最古参ということになります。No.39 近鉄ビスターカー→E233系7000番台埼京線No.40 近鉄特急No.40 近鉄特急は,No.30との関係で長らく「新」近鉄特急を名乗っていましたが,現在は単に「近鉄特急」となっています。サクラ時代からのロングセラーです。No.41 DD-51ディーゼル機関車No.41 DD-51ディーゼル機関車も,サクラ時代からのロングセラーです。No.42 ブルートレイン客車→阪神電車→西武鉄道30000系No.42 ブルートレイン客車は,屋根以外はL特急中間車の流用です。No.42 阪神電車は,私鉄汎用型の塗り替えで,8000系をイメージしたと思われます。No.43 東北新幹線→特急あかぎ・草津・水上→E6系スーパーこまちNo.44 欠番→E2系あさま→伊豆急行3000系アロハ電車No.44は,当初,欠番となっていました。順序からすると,東北新幹線の中間車あたりを検討していたのでしょうか?No.45 特急踊り子号→E217系総武快速・横須賀線No.46 リレー号→スーパー北斗No.47 上越新幹線→883系ソニックNo.47 上越新幹線が,サクラ時代最後の新製品と思われます。
2022.07.01
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今回から4回に分けて,サクラ・トレーンのNゲージの製品史をたどってみたいと思います。サクラでは,1970年代半ばから,サクラペット・ミニシリーズや,強合金サクラカーシリーズといった軌間9ミリのダイキャスト製鉄道玩具を製品化していました。そして,1979年に約1/130のNゲージシリーズを発売。1983年にはトレーンが設立され,現在に至っています。(1980年頃?のサクラのカタログより)トレーン Nゲージダイキャストスケールモデル日本Nゲージ史外伝・第6回 サクラのパーコンひかり号(1975)日本Nゲージ史外伝・第8回 ダイキャストの「Nゲージ」サクラ・トレーンのNゲージ(前編)サクラ・トレーンのNゲージ(後編)初期のサクラ・トレーン「Nゲージ ダイキャストスケールモデル」(サクラペット・ミニシリーズ)(強合金サクラカーシリーズ)(軌間9ミリの電動玩具「パーコンひかり号」。車体はサクラカーと同様のもの)それでは,サクラ・トレーンのNゲージシリーズの変遷を,No.1から順にみていきましょう。なお,以下のような変更は割愛しています。・商品名の変更(例:ひかり号→こだま号→0系新幹線)・グロベンやクーラーの変更(屋根パーツとの一体化)・JNRマークや車番の削除・車輪の変更(金色→銀色)No.1 0系新幹線→0系新幹線(フレッシュグリーン)→0系新幹線(※新版)No.1 0系新幹線(新版)は,旧版に比べて大幅にディテールアップしています。No.2 ひかり号中間車→WIN350→789系特急電車→N700-AdvancedNo.2 ひかり号中間車は,屋根以外はL特急中間車の塗り替えです。No.3 485系特急電車No.3 485系特急電車は,サクラ時代からのロングセラーです。様々な塗り替え品が発売されており,限定品としては「グレードアップあさま」(実車は189系)があります。No.4 エル特急中間車→トワイライトエクスプレスNo.5 地下鉄→DD-51北斗星No.6 通勤形オレンジ→N700系みずほ・さくらNo.6 通勤形オレンジは,一時期,201系のようなブラックフェイスになっていましたが,ニュー通勤形の登場に伴い,元の103系カラーに戻されました。No.7 通勤形グリーン→つくばエクスプレス→つくばエクスプレス(増備車両)No.7 通勤形グリーンは,205系の登場に伴い,いち早く塗装変更されました。ただし,前面を新規製作したダイカスケールやダイヤペット(1/80)に比べると,何とも不自然な感じを受けます。ニュー通勤形の登場に伴い,元の103系カラーに戻されました。No.8 通勤形ブルー→箱根登山鉄道No.8 通勤形ブルーも,グリーンに続いて塗装変更されました。その後,元のカラーに戻ったことも同様です。No.8 箱根登山鉄道は,トレーン製品としては珍しい小型車の製品化で,限定品として青・クリームの旧塗装,緑一色の記念塗装が製品化されています。No.9 通勤形イエロー→ワイドビューひだ・南紀→E233系5000番台京葉線No.9 通勤形イエローの変遷もブルーと同様です。No.9 E233系の塗り替え品のE531系常磐線が沿線の玩具店で限定発売されています(このお店では,かつて,ダイヤペットの1/100通勤電車(201系/205系風)を常磐線カラーとした製品も売っていたそうです)。No.10 東海型急行→近郊電車(湘南色)No.10 東海型急行は,塗り分けは113系風で,車体は2扉という不思議な製品で,ナンバーは「クハ153-451」となっていました。クモハ165のような大型通風機が運転台側の屋根上に載っていたのが特徴です。現在は,通勤快速(かつては「クハ411-307」の車番がモールドされていましたが,最近は削られてしまっています)の塗り替え品に置き換わっています。No.11 電関(青)→300系新幹線No.11 電関には,「EF8185 日立」とモールドされていましたが,最近は削られてしまっています。No.12 欠番→400系つばさ→E5系はやぶさ1980年頃のカタログでは,No.12 電関客車と記載されていますが,1982年頃のカタログでは記載がなく,未発売と思われます。No.12 E5系はやぶさ「がんばろう日本!がんばろう東北!」バージョンも展示ケース付きで発売されていました。No.13 電関(茶)→スーパー特急かもめ→特急みどり→スーパー白鳥→名鉄2200系No.14 快速ブルー→マリンライナー→8000系フジサン特急No.13 快速ブルーの塗り替え限定品としては,しなの鉄道カラー,セット販売の長野色,新潟色があります。No.15 快速レッド(※交直流急行色)→大阪市営地下鉄→名鉄2000系ミュースカイNo.15 快速レッドは,ダイカスケールのNo.12急行ピンク(常磐線)同様,果たしてこれを交直流急行色といっていいのか悩みますが,一応そのように分類しておきます。No.15 大阪市営地下鉄は,当初は103系塗り替え(御堂筋線色と中央線色),後に私鉄汎用型(※)の塗り替え(御堂筋線色のみ)にかわっています。103系は30系,私鉄汎用型は10系のイメージでしょう。※私鉄汎用型…209系をベースにしたニュー通勤型(No.62~64)の前面を貫通型とした製品群で,適当な名称がないため,当ブログでは「私鉄汎用型」と勝手に呼称しています。製造時期によって?(前後不明),カプラーが前面スカートから突き出しているものと,ダミーカプラーが前面スカートと一体になっているものがあります。No.16 快速オレンジ(※修学旅行色)→100系新幹線→100系新幹線(フレッシュグリーン)→100系新幹線No.17 京成スカイライナー→100系新幹線ダブルデッカー→小田急ロマンスカーVSENo.17京成スカイライナーAE車は新塗装があったかは不明ですが,ダイカスケールやプラレールとは異なり,存在しなかったと考えています。No.17小田急ロマンスカーVSEでは,連接部の車輪は片側の1軸のみとなっています。なお,小田急ロマンスカーは人気が高く,2021年には,レギュラー製品にもなかったSE,SSEが展示ケース付きで製品化されています。これにより,LSEを除くすべてのロマンスカーをトレーンで揃えることが可能となっています。No.18 欠番→南海空港特急ラピート1980年頃のカタログでは,No.18 スカイライナー中間車と記載されていますが,1982年頃のカタログでは記載がなく,未発売と思われます。No.19 小田急線→京急2100形No.19 小田急線は,当初は103系塗り替え,のちに私鉄汎用型の塗り替えとなっています。103系は5000系か9000系,私鉄汎用型は1000形に近いイメージでしょう。No.19 京急2100形をベースとした限定品として,2100形ブルースカイトレイン,新1000形,新1000形ハッピートレイン,新600形ブルースカイトレインといった製品があり,2100形以外の製品は実車同様の3ドアとなっています。No.20 京王線→E231系湘南新宿ラインNo.20 京王線は,当初は103系塗り替え,のちに私鉄汎用型の塗り替えとなっています。103系は6000系,私鉄汎用型は8000系に近いイメージでしょう。No.21 京成線→E1系マックスNo.21 京成線は,いわゆる赤電色で,3300形までの鋼製車をイメージした製品となっています。No.21 新幹線マックスは,新塗装に替わるまで,当初のDDS表記のまま発売されていました。No.22 東武線→近鉄伊勢志摩ライナーNo.22 東武線は,当初はセイジクリーム,のちに白に青帯となっています。8000系のイメージでしょう。No.23 西武線→相模鉄道11000系No.23 西武線は,当初は103系塗り替え,のちに私鉄汎用型の塗り替えとなっています。いずれも黄色を基調としており,103系は101系,私鉄汎用型は新2000系か9000系に近いイメージでしょう。No.24 ステンレスカー→E2系1000番台はやてNo.24 ステンレスカーは,一時期のミニカタログでは地下鉄東西線と説明されていました。No.25 京浜急行→特急北近畿・きのさき→小田急ロマンスカーGSENo.25 京浜急行は,当初は103系塗り替え,のちに,なぜか他の私鉄と異なり,京阪6000系の塗り替えとなっています。103系は1000形,京阪6000系は2000形に近いイメージでしょう。No.26 東京急行→C-57蒸気機関車No.26 東京急行は,当初は103系の塗り替えで,ダイカスケール同様,8500系のように前面にのみ赤帯が入った製品だったようです(未入手)。その後,8090系のような2本帯に切り替わりました。のちに私鉄汎用型の塗り替えとなっています。私鉄汎用型は9000系か2000系に近いイメージでしょう。Np.26 C57蒸気機関車には,限定品として,やまぐち号仕様の製品もあります。
2022.07.01
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これまで,当ブログで取り上げてきたダイカスケールですが,当時の広告などをベースに,シリーズの拡充状況を確認したいと思います。ダイカスケール 電車シリーズ(その1)103系編ダイカスケール 電車シリーズ(その2)113系編ダイカスケール 電車シリーズ(その3)新幹線・特急編ダイカスケール 電車シリーズ(その4)その他日本Nゲージ史外伝・第8回 ダイキャストの「Nゲージ」ダイカスケール バスシリーズ(玩具商報1974年8月1日号より。ひかり号と国電(103系)から始まった)(トイズマガジン1975年6月号より。急行電車(111系)が加わった)(日本模型新聞989号(1976年4月1日)より。L特急・同中間車(ボンネット),特急寝台・同中間車(581系),特急寝台(赤)・同中間車(581系赤帯),ひかり号中間車が加わった。この段階で品番があったのかは不明だが,後のシリーズでいうNo.17までは製品化されたことがわかる)(トイズマガジン1976年9月臨時増刊号より。103系,111系塗り替えの私鉄などが加わり,No.31まで製品化された)(トイズマガジン1978年7月臨時増刊号より。ディーゼル特急,EF58,近鉄ビスタカー,京成ライナーの新金型4種が加わり,No.36まで製品化された)(アオシンの1980年版カタログより。ブルトレ客車風塗装のサロ581とセットで販売されていたEF58(EF65風塗装)が載っている)(アオシンの1982-83年版カタログより。No.1-Bとして東北上越新幹線が加わった)この後,1984年に製造元がウッドからニシキに変わるまでの間に,No.35 ビスタカー(20100系あおぞら号),No.37 リレー号(185系200番台),No.38 特急踊り子(185系),No.39 レッドアロー号(西武5000系),No.40 新快速(117系)が製品化されています。ニシキになってからの製品としては,No.2 ブルートレイン(EF58(EF65風塗装)),No.4 100系ニュー新幹線,No.6 ニュー新幹線ビスターカー,No.8 東武ロマンスカー(DRC)[※追記あり],No.8 東武スペーシア,No.36 京成スカイライナー(AE100),No.41 埼京線,No.42 スーパー新幹線のぞみ(300系),No.43 ウイン350新幹線,No.44 レッドエクスプレス(ボンネット特急塗り替え),No.45 都営12号線,No.46 500系スーパー新幹線,No.47 都営大江戸線,No.48 新東海道線(E231系風国電塗り替え),東武博物館限定品として,スペーシア各色,200系りょうもう号,500系リバティがあります。また,No.37 リレー号は,ニシキ時代の途中から商品名が「新特急」に改められました。[追記]No.8 東武ロマンスカー(DRC)の正確な登場時期は不明ですが,ニシキ時代の箱で,製品一覧に「No.40 JR新快速」などと並んで「No.8 特急寝台(客車)」の表記がある箱を確認したことから,DRCの製品化は,ウッド→ニシキへの移行(1984)や,国鉄分割民営化(1987)より後ということになります。Twitterでは「1989年の東武博物館開館に合わせてDRCが製品化されたのではないか?」とのご指摘をいただきました。上記のとおり,東武博物館限定品として200系りょうもう号や500系リバティが製品化されていることからすれば,十分成り立つ推理だと思います。もしそうだとすれば,1990年のスペーシア登場により1~2年で絶版になったこととなり,現存数の少なさも説明が付きます。「東武博物館だより」など,推理を裏付ける資料があればよいのですが・・・[追記おわり]なお,商品名が同一のものについては一々の記載を省略しましたが,相鉄,京成,東武,常磐線,京成スカイライナー(初代AE車)は新塗装への変更があったほか,国電(103系)は,205系顔の追加,冷房装置の搭載,グロベンや前照灯の撤去といった変化を経て,塗装変更により対応していました(一時期JRマークの印刷された製品がありましたが,許諾の関係からか,わずかな生産期間で終わったようです)。この他,小田急LSEの製品化が計画されており,近年,秋葉原のグリーンマックス・ザ・ストアーで幻の試作品が展示されていました。かつては,ダイカスケール,トレーン,ダイヤペット鉄道シリーズの3者が,ダイキャスト製鉄道玩具の覇を競っていたように思いますが,ダイカスケール,ダイヤペットとも近年は新製品が少なく,トレーンの独壇場という感があります。そのような中,ダイカスケール電車シリーズの実質的に最後の新製品となった東武500系リバティは,非常に出来が良く,有終の美というべきでしょうか。
2022.06.05
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かつて存在した菓子メーカー・ナガサキヤは,チョコレートの容器を中心とするさまざまな食玩を発売しており,鉄道ものも少なくありませんでした。(ナガサキヤのチョコレート入り食玩。容器となっている車両はいずれも軌間16.5ミリで,特にC57は精巧に出来ている)そのナガサキヤから,カバヤのビッグワンガムを意識した食玩として1979年に発売されたのが「グレート100」シリーズで,第1弾5種,第2弾4種の全9種のうち,第2弾に「特急列車タイプ+レール」と「機関車タイプ+レール」の鉄道車両2種が含まれていました。なお,1993年には「グレート100」第2弾の再販として「グレート150」が発売されました。(以上,ネコ・パブリッシング「モデル・カーズ」24号参照)(「昭和40年男」48号より)(「日本懐かしおまけ大全」(辰巳出版)より)その「グレート100」「グレート150」と思われるモデルを入手したので,ご紹介します。まず,「グレート100」と思われるモデル2点には,EF65PFの写真が封入されており,ブルトレブームを偲ばせます。「特急列車タイプ+レール」と思われる特急電車は,1976年に発売された,ダイカスケールの寝台特急(581系)に酷似しています。また,「機関車タイプ+レール」と思われる車両は,キ100形除雪車と客車の2両セットとなっています。実車のキ100形は動力のない車両であり,機関車や電車に押されて走行していますが,この商品構成を見る限り,ナガサキヤはキ100形を機関車と誤解したのでしょうか(確かにキ100形やキ600形といった除雪車は,いかにも自走しそうな外見をしています)。「グレート150」と思われる「特急列車タイプ+レール」のモデルには「JR」を意識したと思しき「NR」のロゴが入っています。「機関車タイプ+レール」の「グレート150」版は未入手です。
2022.05.07
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ヨネザワから1991年に発売された「ジョイントレイン」という玩具は,ダイヤペットの鉄道シリーズ(1/130・3両編成。軌間9ミリ)から後尾車を除き,先頭車・中間車の2両編成としたものです。裏板にはカタカナで「ヨネザワ」と書かれたシールが貼られています。パッケージの雰囲気からすると,トレーンのグリップトレインのように,ファミレスのレジなどで売られていたものではないかと推測しますが,確証はありません。ラインナップは,1 JR・スーパー特急きらめき2 JR・D51機関車3 JR・2階だて新幹線4 JR・急行電車5 JR・ブルートレーン6 近鉄特急アーバンライナー7 小田急ロマンスカー(※HiSE)8 JR・東北新幹線(100系塗り替え)の8種となっています。(ヨネザワの「グリップトレイン」。なお,イラストでは東北新幹線は200系基本番台だが,製品は100系を塗り替えた2000番台風のものとなっている)
2022.03.07
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これまで,当ブログでは,ウッド→ニシキのダイキャスト玩具「ダイカスケール」シリーズを何回かご紹介してきました。ダイカスケールの電車は1/180となっており,Nゲージより一回り小さな車体となっています。ところで,同じ1/180スケールを採用したダイキャスト玩具がもう一つありました。それが,1994年から発売されていた,イワヤの「スーパーダイキャストトレイン」です。イワヤ製品は,製造数が少なかったのか,中古市場でもあまり見かけないですが,なかなか精巧な出来が特徴で,ラインナップは下記のとおりです(発売年は製品の刻印に基づく)。ダイカスケールに比べると,新幹線,在来線とも新しい車両を製品化しています。1994年発売つばさ(400系),のぞみ(300系),Max(E1系),房総ビューエクスプレス(255系),スーパービュー踊り子(251系),成田エクスプレス(253系),はるか(281系)1995年発売ひかり(100系),ソニックにちりん(883系)1997年発売500系1998年発売700系したがって,イワヤとダイカスケールとで競合しているのは,100系,300系,500系の3種のみで,意外と少ない印象です。(ダイカスケール(左)とイワヤ(右)との比較)(イワヤのスーパーダイキャストトレイン)
2022.02.21
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鉄道模型に関するイベントは,メーカー主催のもの,ファン主催のものなど様々なものがありますが,私にとって特に印象深いのは,夏休みに東京・銀座の松屋百貨店で開催されていたNゲージ鉄道模型ショウと,東京・日本橋の東急百貨店で開催されていた日本鉄道模型ショウです。そこで,今回は,鉄道模型ショウの歴史を振り返ってみたいと思います。※ショウの名称については,特に日本鉄道模型ショウについて,「ショウ」と「ショー」,回次や開催年の有無などの表記揺れが見られます。ここでは,主催者の広告などに基づいて記載しております。<鉄道模型ショウ前史>1976年から1978年にかけて,模型問屋・三ツ星商店の主催により,「鉄道模型展」が開催されていました。開催方法などをめぐり主催者側とメーカー側とで意見の相違があったようであり,鉄道模型メーカーは,1979年に相次いで「日本Nゲージ鉄道模型工業会」「日本鉄道模型連合会」を結成し,鉄道模型ショウを開催することとなります。1976 第1回鉄道模型展 10/30 東京ホテル浦島※隣接する晴海国際貿易センターで10/30-10/31に第12回RC・UC航空ページェントが開催1977 第2回鉄道模型展 10/22-10/23 晴海国際貿易センター※第13回RC・UC航空ページェントと合同開催1978 第3回鉄道模型展 10/20-10/22 晴海国際貿易センター※第14回RC・UC航空ページェントと合同開催<日本Nゲージ鉄道模型工業会>関水金属,トミーをはじめとするNゲージメーカーによる日本Nゲージ鉄道模型工業会は,1979年,東京・竹橋の科学技術館で第1回模型ショウを開催。1981年までは3日間の開催でしたが,松屋銀座本店に移った1982年以降,6日間の開催となりました。残念ながら,2016年の第38回を最後に開催がありません。(いずれも日本模型新聞鉄道模型版13号より,1979年第1回ショウでの関水金属・加藤社長,トミー・竹森氏,グリーンマックス・鈴木社長)1979 第1回明日へのホビーNゲージ のびゆく日本の鉄道模型ショウ 科学技術館 8/3-8/51979 第2回明日へのホビーNゲージ のびゆく日本の鉄道模型ショウ 交通科学館 11/23-11/251980 '80全日本鉄道模型ショウ 科学技術館 8/1-8/3※日本鉄道模型連合会と共催1981 第3回全日本鉄道模型ショウ 科学技術館 7/31-8/21982 第4回全日本鉄道模型ショウ 松屋銀座8階大催場(以下同じ)7/30-8/41983 第5回全日本鉄道模型ショウ 7/29-8/31984 第6回全日本鉄道模型ショウ 8/3-8/81985 第7回全日本鉄道模型ショウ 8/2-8/71986 第8回全日本鉄道模型ショウ 8/1-8/61987 第9回全日本鉄道模型ショウ 7/31-8/51988 第10回全日本鉄道模型ショウ 7/29-8/31989 第11回全日本鉄道模型ショウ 7/26-7/311990 第12回鉄道模型ショウ 8/1-8/61991 第13回鉄道模型ショウ 7/24-7/291992 第14回鉄道模型ショウ 7/29-8/31993 第15回鉄道模型ショウ 7/28-8/21994 第16回鉄道模型ショウ'94 7/27-8/11995 第17回鉄道模型ショウ'95 7/26-7/311996 第18回鉄道模型ショウ'96 7/24-7/291997 第19回鉄道模型ショウ'97 7/23-7/281998 第20回鉄道模型ショウ'98 7/29-8/31999 第21回鉄道模型ショウ'99 7/28-8/22000 第22回鉄道模型ショウ2000 8/2-8/72001 第23回鉄道模型ショウ2001 8/1-8/62002 第24回鉄道模型ショウ2002 7/31-8/52003 第25回鉄道模型ショウ2003 7/30-8/42004 第26回鉄道模型ショウ2004 7/28-8/22005 第27回鉄道模型ショウ2005 7/27-8/12006 第28回鉄道模型ショウ2006 7/26-7/312007 第29回鉄道模型ショウ2007 7/25-7/302008 第30回鉄道模型ショウ2008 7/23-7/282009 第31回鉄道模型ショウ2009 7/22-7/272010 第32回鉄道模型ショウ2010 7/21-7/262011 第33回鉄道模型ショウ2011 7/20-7/252012 第34回鉄道模型ショウ2012 8/1-8/62013 第35回鉄道模型ショウ2013 7/31-8/52014 第36回鉄道模型ショウ2014 7/30-8/42015 第37回鉄道模型ショウ2015 7/29-8/32016 第38回鉄道模型ショウ2016 7/27-8/1<日本鉄道模型連合会>金属製HOゲージメーカーを中心とする日本鉄道模型連合会(2017年から一般社団法人日本鉄道模型協会)は,1979年,東京・品川プリンスホテルで第1回ショウを開催。主に東急百貨店日本橋店で6日間のショウを開催していましたが,1999年に同店が閉店になったことに伴い,同年は東急百貨店東横店に移りました。翌2000年からは大田区産業プラザで2日間の開催となっています。2020年,2021年は新型コロナウイルス感染症のため中止となりましたが,2022年の開催が予定されています。('81日本鉄道模型ショウ記念カタログより)1979 '79鉄道模型ショウ 10/17-10/18 品川プリンスホテル1980 ※日本Nゲージ鉄道模型工業会と共催1981 '81日本鉄道模型ショウ 7/31-8/5 東急日本橋店1982 '82日本鉄道模型ショウ 8/6-8/11 東急日本橋店1983 '83日本鉄道模型ショウ 7/22-7/27 東急日本橋店1984(鉄道模型フェア'84 10/27-10/28 東京交通会館)1985(鉄道模型フェア'85 10/26-10/27 東京交通会館)1986 '86日本鉄道模型ショウ 10/10-10/12 東京交通会館19871988 '88日本鉄道模型ショウ 10/1-10/2 東京交通会館19891990 第11回'90日本鉄道模型ショウ 9/15-9/16 東京都立産業貿易センター浜松町館19911992 第12回'92日本鉄道模型ショウ 7/24-7/29 東急日本橋店1993 第13回'93日本鉄道模型ショウ 7/30-8/4 東急日本橋店1994 第14回'94日本鉄道模型ショウ 7/29-8/3 東急日本橋店1995 第15回'95日本鉄道模型ショウ 7/28-8/2 東急日本橋店1996 第16回'96日本鉄道模型ショウ 7/26-7/31 東急日本橋店1997 第17回'97日本鉄道模型ショウ 7/25-7/30 東急日本橋店1998 第18回'98日本鉄道模型ショウ 7/24-7/29 東急日本橋店1999 第19回'99日本鉄道模型ショウ 7/16-7/21 東急東横店2000 第20回2000鉄模連ショウ 10/28-10/29 大田区産業プラザ2001 第21回2001鉄模連ショウ 10/27-10/28 大田区産業プラザ2002 第22回日本鉄道模型ショウ大阪 4/13-4/14 大阪リバーサイドホテル2002 第23回日本鉄道模型ショウ 10/26-10/27 大田区産業プラザ2003 第24回日本鉄道模型ショウ 10/25-10/26 大田区産業プラザ2004 第25回日本鉄道模型ショウ 10/30-10/31 大田区産業プラザ2005 第26回日本鉄道模型ショウ 10/29-10/30 大田区産業プラザ2006 第27回日本鉄道模型ショウ 10/28-10/29 大田区産業プラザ2007 第28回日本鉄道模型ショウ 10/27-10/28 大田区産業プラザ2008 第29回日本鉄道模型ショウ 11/1-11/2 大田区産業プラザ2009 第30回日本鉄道模型ショウ 10/24-10/25 大田区産業プラザ2010 第31回日本鉄道模型ショウ 10/30-10/31 大田区産業プラザ2011 第32回日本鉄道模型ショウ 10/29-10/30 大田区産業プラザ2012 第33回日本鉄道模型ショウ 10/27-10/28 大田区産業プラザ2013 第34回日本鉄道模型ショウ 11/2-11/3 大田区産業プラザ2014 第35回日本鉄道模型ショウ 11/1-11/2 大田区産業プラザ2015 第36回日本鉄道模型ショーin京都 2/14-2/15 嵯峨野観光鉄道トロッコ嵯峨駅内2015 第37回日本鉄道模型ショウ 10/24-10/25 大田区産業プラザ2016 第38回日本鉄道模型ショーin京都 2/27-2/28 嵯峨野観光鉄道トロッコ嵯峨駅内2016 第39回日本鉄道模型ショウ 10/22-10/23 大田区産業プラザ2017 第40回日本鉄道模型ショーin京都 2/24-2/25 嵯峨野観光鉄道トロッコ嵯峨駅内2017 第41回日本鉄道模型ショウ 10/21-10/22 大田区産業プラザ2018 第42回日本鉄道模型ショーin京都 2/24-2/25 嵯峨野観光鉄道トロッコ嵯峨駅内2018 第43回日本鉄道模型ショウ 10/13-10/14 大田区産業プラザ2019 第44回日本鉄道模型ショウ 10/12-10/13 大田区産業プラザ2020 第45回日本鉄道模型ショー 10/3-10/4 中止2021 第46回日本鉄道模型ショー 10/23-10/24 中止2022 第47回日本鉄道模型ショー 10/21-10/22 大田区産業プラザ<その他>1980年代,銀座・松屋百貨店に隣接する文具店・伊東屋において,鉄道模型展が開催されていました。GMのショウと位置付けられた年もあったようで,当時の鉄道模型誌には,松屋のショウと並んで夏休みの恒例行事として紹介されています。1982 鉄道模型レイアウト展 7/25-7/311983 創るNゲージ鉄道模型ショー 7/23-7/301984 創る鉄道模型展 8/2-8/81985 鉄道模型レイアウト展 7/29-8/81986 GM鉄道模型ショウ 7/31-8/51995年からは,日本Nゲージモデラーズ協会(JNMA)により,JNMAフェスティバルが開催されています(http://www.jnma.com/index.html)。また,2000年からは,日本鉄道模型の会により(2014年以降は井門コーポレーションにより),国際鉄道模型コンベンション(JAMコンベンション)が開催されています。2012年からは,JAMコンベンションから独立した「全国高等学校鉄道模型コンテスト」が,同じく東京ビッグサイトで開催されています(https://kokusaitetsudoumokei-convention.jp/)。(1992年~1994年の鉄道模型ショウ入場券)<参考>日本模型新聞,鉄道模型趣味,とれいん,Rail Magazine,RM MODELS各号
2021.12.08
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Nゲージのコンテナの歴史について,簡単に振り返ってみたいと思います。日本型Nゲージでコンテナ車を初めて製品化したのは,関水金属(カトー)でした。1967年,当時最新鋭のコンテナ貨車であったコキ10000・コキフ10000を製品化。初期製品は,X2Fカプラーを装備していましたが,後にアーノルドカプラーに替わり,コンテナのレタリングの改良などを経て,現在に至るロングセラーとなっています。(RM MODELS 2006年6月号より。カトーのコキ10000とコキフ10000)1973年には,トミーから「トミーナインスケール」初の日本型として,香港製の2軸貨車6種が製品化され,うち1種がコム1でした。1978年には,カトーから,コキ5500が製品化されています。これらカトー,トミー両社のコンテナは,いずれも複数のコンテナを一体成型した「つながりコンテナ」となっており,今日のように,コンテナを載せ替えて楽しむということは,想定されていなかったようです。1980年にはトミックスからコキ5500(香港製)が,翌1981年にはコム1(2代目・香港製)が製品化され,コンテナは個別の成型となりましたが,載せ替えはまだ想定されていませんでした。(「鉄道模型考古学N」より。トミックスの初代・2代コム1(いずれも香港製))一方,1981年には,カトーから,西武百貨店池袋店にあった鉄道模型店「しぐなるはうす」の特注品として,「SEIBU Lions」のロゴや,マスコットキャラクター「レオ」が印刷された,「レオコンテナ」が製品化され,話題となりました。同社E851電気機関車との組み合わせが楽しく,今日もファンの多い製品です。(「鉄道模型考古学N」より。カトーの西武ライオンズ仕様コンテナ)1986年にトミックスから製品化されたコキ50000・コキフ50000(日本製)は,コンテナ有りと無しがそれぞれ製品化されるとともに,リアルな爪をもち着脱の容易なコンテナが用意され,コンテナを載せ替えて遊ぶことができるようになりました。翌1987年には,コム1(日本製・3代目)も同様のコンテナを載せた製品となっています。トミックスでは,引き続き,各社のロゴも楽しい12フィート,20フィートコンテナをはじめ各種コンテナを積極的に製品化するとともに(未塗装キットもありました),フォークリフトや,5tコンテナ2個積三菱ふそうトラックといったラインナップを展開しました。なお,1990年には,銀座・松屋の鉄道模型ショウの記念品として,「Let’s Enjoy New Hobby Life 1990 TOMIX」のロゴが印刷された特製コンテナが配布されています。(1990年の鉄道模型ショウで配布されたトミックスのロゴ入り特製コンテナ)(「Nゲージモデル・アーカイブス」より。1999年に発売されたプレイステーション/ウィンドウズ用ゲーム「ガタンゴトン」のロゴ入りコム1)1993年には,カトーからも,コンテナ載せ替え可能とした,コキ104が製品化されました。2002年には,マイクロエースが「たから号」「北海ライナー」でコンテナ車に参戦。2004年には,カトーから,M250系コンテナ電車「スーパーレールカーゴ」が製品化されました。2006年には,トミーテックから「ザ・トレーラーコレクション」で,40ftコンテナが製品化され,トミックスでも,同型のコンテナを搭載したコキ104が発売されました。同年には,マイクロエースから,コキ71カーラックコンテナが製品化されています。2012年には,グリーンマックスから,開閉式ギミックを採用したコンテナが製品化されています。上記のほかにも,朗堂やプラッツといったメーカーからも,多数のコンテナが製品化されています。近年では,アニメキャラクターをプリントしたコンテナまで製品化され,ますます多様化していますね。そして,これら各社のコンテナが互換性を持っていることは,ユーザーにとって非常にありがたいことです。<参考文献>TOMIXのすべて(2001),KATO Nゲージアーカイブス(2007),TOMIXの40年(2016)
2021.11.14
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当ブログでは,真田プラスチック工業所の「のりものキップあそび」や「近鉄ビスタカー」,高橋商店の「阪急電車」「近鉄新特急」「京阪特急」「南海空港特急」,ニシノの「マリンライナー」といった,プラ製のNゲージもどきな玩具を取り上げてきました。今回ご紹介するのは,変形ロボ「攻速機動ゼロシーダ」シリーズで有名な墨田区の玩具メーカー(株)ヒーローから発売されたものです。「L特急」「新幹線」の2種を確認しています。「L特急電車セット」は,485系もどきの先頭車1両,中間車2両と,キップ,笛,鋏がついており,「800」の値札が残っています。車体は真田プラスチック工業所の製品そっくりですが,車輪はフランジもなく,パンタも付いていないなど,真田製品より見劣りすることは否めません。何よりも,シールで表現された先頭部が何とも残念な形状です。「L特急セット」の裏には,「他に新幹線セットがあります。」と記載されているので,同様のセットがあったものと思われます。私の持っている「新幹線」は,「たのしいしんかんせん」という玩具に含まれていたもので,100系新幹線もどき3両(先頭車2両,中間車1両)のほか,こども銀行券・硬貨,キップ,鋏,笛,腕時計が含まれる豪華なセットでした。車体は,中間車がL特急の塗り替え,先頭車も側面は中間車と同様で,前頭部と屋根だけをかえてあります。真田プラスチック工業所でも100系新幹線を製品化していますが,小型化されたパンタグラフなど,かなりリアルな形状であり,本製品とは似ても似つきません。
2021.10.04
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Nゲージに関連のあるモデルを2種類ご紹介したいと思います。まずは,国際貿易の「プルプラ」。同社は,大正7年創業という老舗の玩具輸入商社で,1960~70年代には西ドイツ・ARNOLDのNゲージの輸入販売も行っていました。2020年に同社から発売された「プルプラ」は,軌間9mmで,プルバック式のゼンマイ走行。専用のレール・リレーラーまで用意されています。ただ,プラ製の車体は,Nゲージよりかなり大きなサイズとなっています。車両はE233系(中央線快速,東海道線,京浜東北線,埼京線),700系新幹線,700系ひかりレールスター,923形ドクターイエローがあります。[追記]N700S系新幹線の製品化も予告されています。(国際貿易の「プルプラ」。右は比較用のBトレインショーティ)続いて,京商の「リビングトレイン」。同社は,精巧なR/Cカーや,ダイキャスト製ミニカーの製造販売で知られています。2021年に同社から発売された「リビングトレイン」は,車両が軌間9ミリのダイキャスト製となっており,幅や高さはほぼNスケールで,長さはプラレールアドバンスあたりを想起させるリアル寄りのショーティとなっています。3月に0系とN700Sがファミリーマートで先行販売されており,10月にE5系,E7系を加えた4種が全国発売される予定です。「リビングトレイン」の特徴は,独特の走行方式にあります。築堤状の専用レールの中を走行装置が走り,走行装置に搭載された磁石と,車両の底に取り付けられた磁石が引き合って,走行装置と連動して車両が走行するという仕組みになっており,車体にはモーター類が一切搭載されていません。なお,専用レールは直線のみであり,車体の台車は首を振らないため,事実上,直線専用のモデルとなっています。(京商の「リビングトレイン」。他に,E5系,E7系が製品化されている)(京商の「リビングトレイン」の説明書より)
2021.09.30
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現在,トレーンから発売されている「Nゲージ ダイキャストスケールモデル」シリーズについては,このブログでも何度か取り上げてきました(トレーンでは最近まで「ダイキャスト」ではなく「ダイカスト」と表記していました)。同シリーズは,1979年にサクラから発売が開始され,1983年にトレーンに引き継がれています。1990年代以降は,製品に封入されたミニカタログ等によってラインナップを確認できますが,それ以前については,資料が入手できておらず,不明な部分があります。(トイジャーナル1984年12月号より)1984年時点でのラインナップは,下記のとおりです。No.12,18,29,30,34,44が欠番となっています。また,No.36「東武ロマンスカー」が何を指すのか(DRCか,No.37の「りょうもう号」と同じく1800系か),No.40「新近鉄特急」のほかに製品化されていたスナックカーは何番かなど,疑問は尽きません。<1984年時点のラインナップ>No.1 ひかり号,No.2 ひかり号中間車,No.3 エル特急,No.4 エル特急中間車,No.5 地下鉄,No.6 通勤型(オレンジ),No.7 通勤型(グリーン),No.8 通勤型(ブルー),No.9 通勤型(イエロー),No.10 東海型急行,No.11 電関(ブルー),No.12 ??,No.13 電関(ブラウン),No.14 通勤快速(ブルー),No.15 通勤快速(レッド)※交直流急行色,No.16 通勤快速(オレンジ)※修学旅行色,No.17 京成スカイライナー,No.18 ??,No.19 小田急線,No.20 京王線,No.21 京成線,No.22 東武線,No.23 西武線,No.24 ステンレスカー,No.25 京浜急行,No.26 東京急行,No.27 ブルートレイン ※電関塗り替え,No.28 寝台特急 ※エル特急塗り替え,No.29 ??,No.30 ??,No.31 阪急電車,No.32 南海こうや号,No.33 名鉄電車,No.34 ??,No.35 小田急ロマンスカー,No.36 東武ロマンスカー,No.37 東武りょうもう号,No.38 D51汽車,No.39 近鉄ビスターカー,No.40 新近鉄特急,No.41 DD51ディーゼル,No.42 ブルートレイン中間車,No.43 東北新幹線,No.44 ??,No.45 特急踊り子号,No.46 リレー号,No.47 上越新幹線[追記]その後,1980年頃?のカタログ,価格表と1982年頃?の価格表を入手し,不明な部分が下記のように判明しました。ただし,No.30の近鉄特急(スナックカー)以外は1980年頃?の時点で価格表から脱落しており,また,現物を実見できていないことから,未発売だったのではないかと思われます。No.12 電関客車No.18 スカイライナー中間車No.29 近鉄電車No.30 近鉄特急(※スナックカー)No.32 阪神電車No.34 相模鉄道No.44 欠番(1980年頃?のカタログ。No.42まで欠番なく掲載されている)(上記カタログに同封されていた1980年頃?の価格表。No.42まで掲載されているが,先の価格表にあったNo.12 電関客車,No.18 スカイライナー中間車,No.29 近鉄電車,No.32 阪神電車,No.34 相模鉄道は脱落している)(1982年頃?の価格表。No.47まで掲載されているが,No.12,No.18,No.29,No.32,No.34に加えてNo.44が欠番となっている)(1980年頃?のカタログより)
2021.08.18
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以前,Zゲージの歴史について書きました。日本型Zゲージ略史日本型Zゲージ略史 補遺初の日本型Zゲージ製品の発売から15年たつ今年,Zゲージの歴史について,あらためて振り返ってみたいと思います。<ZJゲージ以前(1972~2006)>1972年,西ドイツ・メルクリン社から,世界最小の鉄道模型として,縮尺1/220,軌間6.5mmのZゲージが発売されました。Nゲージでさえ種類が限られていた時代に,より小さなZゲージを製品化したメルクリン社の技術力は驚くべきものがあります。当時の「科学朝日」1972年6月号では,以下のように紹介されています。「うわさには聞いていたものの,現物を見るまでどんなに小さいか想像できなかった。これはいかにも小さい。それにモールドが実に精巧である。リンク機構の省略はやむを得ないと大目に見れば,へたなNゲージやHOゲージより細密である。」1979年,イタリア・リマの鉄道模型の輸入で知られていた朝日通商から,Zゲージサイズのディスプレイモデルが発売されました。メルクリン製品を扱っていた不二商は,朝日通商のグループ会社であり(「玩具商報」311号には,「不二商は昭和三十九年,朝日通商の国内販売会社として独立,加藤守社長の令兄で,当時専務取締役にあった加藤信氏を,社長にいただく文字どおりの兄弟会社である。」と記載されています),メルクリンのZゲージに範をとったのでしょう。(朝日通商のZゲージサイズのディスプレイモデル)(ZJゲージ(左)と朝日通商(右)の485系)その後も,メルクリン以外にZゲージを製品化したメーカーは,アメリカ・マイクロトレインズ社くらいで,日本型ファンにとって,Zゲージは長らく縁遠い存在でありましたが,21世紀に入ると,状況が変化し始めます。2004年には,1/220のSLとジオラマを組み合わせた食玩「鉄道ファン 情景フィギュア」が,翌2005年には,タカラから食玩「マイクロゲージ」が発売されました。「マイクロゲージ」は,単4乾電池で駆動するEF81,24系客車,レールを製品化しており,一応Zゲージの規格に則ったものとなっていました。同じく2005年には,バンダイから縮尺1/300,軌間4.8mmで,ボタン電池駆動の食玩「ZZトレイン」が発売されるなど,モーターの小型化により,Nゲージよりさらに小さな鉄道模型の可能性が広がりつつありました。なお,一部ガレージキットメーカーでも,日本型Zゲージの製品化が試みられていました。(タカラのマイクロゲージ)(RM MODELS 2000年9月号より。日本型Zゲージのガレージキット)<ZJゲージ登場(2006)>2006年4月24日,アキアから,食玩「ZJゲージ」が発売されました。縮尺1/220,軌間6.5mmで,車体は精巧なプラ製,車輪は金属製で,線路から集電して走るという立派なZゲージ鉄道模型でした。第1弾は485系国鉄色とひたちカラーの2種で,レアアイテムの動力車以外には線路が付属していました。追って線路がセット販売されたほか,抽選でプレゼントされていたパワーパックも販売されました。(「ZJゲージ完全マニュアル」より。ZJゲージ第1弾とレール,パワーパック)ネコ・パブリッシングの雑誌「鉄道おもちゃ」(現「鉄おも」)では,メルクリンのZゲージ,ZJゲージ,タカラのマイクロゲージ,バンダイのZZトレインを「U9規格」と名付け,精力的に取り上げていきます。2006年8月,「鉄道おもちゃ」の増刊として「ZJゲージ完全マニュアル」を発行。ZJゲージの開発過程や製造工程,ディテールアップの方法,今後のラインナップなどが詳しく紹介されたうえ,485系レッドエクスプレス塗装3両が付属していました。(「ZJゲージ完全マニュアル」より。マイクロゲージとZJゲージとの関連が示唆されている)2006年10月には「ZJゲージ」第2弾として,485系かがやき・きらめカラー,スーパー雷鳥カラー,白鳥カラーが発売されました。第1弾で評判がいまひとつだった線路が刷新されたほか,箱買いすると,必ず動力車と乾電池式のミニパワーパックが含まれるようになりました。また,イーベルから,ZJゲージ用のストラクチャーとして,特急停車駅・架線柱セット,延長用ホーム,トラス鉄橋が発売されました。(RM MODELS 2008年3月号よりイーベルのZゲージ用ストラクチャー)一方,同じく2006年にタカラトミーからは,マイクロゲージの後継シリーズというべき「日本の鉄道」が発売。単4乾電池の関係上,縦方向に間延びしたスタイルでしたが,日本型Zゲージの少ない当時としては,貴重な存在であったといえるでしょう。(タカラトミーの日本の鉄道)<ZJゲージの停滞とPRO-Zの参入(2007~2008)>アキア(プラスアップ)では,食玩として,第3弾・485系ボンネット車,第4弾・485系パノラマ車,第5弾・103系の製品化を予告していましたが,結局いずれも発売されませんでした。一方,食玩のZJゲージの上級ブランドとされた「REAL ZJ」では,道床付き線路,架線柱,車両ケース,パンタグラフ,485系セット(食玩第1弾の改良品)が発売されています(余談ですが「REAL ZJ」の線路は,他社のZゲージ線路より枕木間隔がかなり広いので,Nナローの線路に似合うと思います)。(「ZJゲージ完全マニュアル」より。第3弾・485系ボンネット車,第4弾・485系パノラマ車,第5弾・103系の製品化が予告されていた)(RM MODELS 2008年3月号より「REAL ZJ」の線路)2007年末から2008年には「REAL ZJ」として,EF81(ローズピンク,北斗星)が発売されましたが,牽引相手となる24系客車は結局発売されず,天賞堂ブランドで発売が予定されていたEF81(お召,レインボー)も発売中止となってしまいました。2008年には「REAL ZJ」ブランドで,テラネッツから489系白山色セットが発売されましたが,これが事実上,最後のZJゲージとなっています。(RM MODELS 2008年3月号より「REAL ZJ」のEF81。下2種は未発売に終わった)(RM MODELS 2008年3月号より「REAL ZJ」の24系。未発売に終わった)一方,エアガンメーカーの東京マルイから,2007年12月17日,「PRO-Z」と題する鉄道模型が発売され,アキアに続く,2社目の日本型Zゲージとなりました。特筆すべきは,ジオラマコースと称する完成レイアウトと共に発売されたことであり,車両・建物いずれも室内灯が入った楽しいモデルとなっていました(ジオラマコースはかなりカーブが急であり,特にトンネル内のS字クロスは他社製品にとって鬼門のようです)。その他,PRO-Zの特徴としては,Nゲージのアーノルドカプラーを縮小した形状のものを採用したことが挙げられます。車両は,まず,E231系(山手線),EF65 500,20系客車が製品化され,その後,コキ50000が加わりました。<蒸気機関車,新幹線の登場(2009~2010)>2009年,東京マルイと同じくエアガンメーカーのクラウンモデルから(予告からだいぶ経過後),「PRMLOCO」ブランドで,EF64-1000が製品化。同社は,貨車,24系客車(未発売のZJゲージの改良品か),スハ43系客車,線路,パワーパック,ストラクチャー,トータルセットといったシステム展開も行っていきます。同じく2009年には,鉄道模型界の雄・天賞堂から,「Premium Z」ブランドで,日本型Zゲージ初の蒸気機関車となるD51が製品化。その後,同社は,C62,貨車,オハ35系客車,トータルセットなどを発売しています。この他,2009年には,近鉄リテールサービスから,近鉄電車のZゲージディスプレイモデルが発売されています。2010年には,プラッツから,f-toysの食玩という形で,0系新幹線が製品化され,日本型Zゲージは,蒸気機関車から新幹線まで揃えられるようになりました。一方,「PRO-Z」は,車両のカラーバリエーションや増結用ジオラマコースの発売があったものの,長続きせず,末期は在庫処分的なセット販売が目立ちました。(2009年,デアゴスティーニの「週刊マイディズニーランド」94号・97号で製品化された,軌間6.5mmの米国型汽車。車体の大きさからいって,Zゲージとは言い難い)<ロクハンの参入(2010~)>2010年,トイテックが「ロクハン」ブランドでZゲージの線路を発売。翌2011年には113系を製品化し,車両にも参入しました。その後も,ロクハンは新幹線,SL,私鉄など幅広くZゲージ車両を発売するのみならず,ストラクチャーやアクセサリーをも精力的に展開し,本邦唯一ともいうべきZゲージの総合メーカーとなっています。また,2018年には,Zショーティーと称する短縮版モデルを製品化し,Nナローの貴重な動力源ともなっています。なお,2015年から2017年にかけてデアゴスティーニジャパンから刊行された「昭和にっぽん鉄道ジオラマ」は,ロクハンのZゲージを基本としたジオラマとなっていました。ロクハン以外では,ワールド工芸が2011年にED17(キット)を,天賞堂が2011年にC62,2013年に165系を,クラウンモデルが2013年に485系(ZJゲージの改良品か)を,プラッツが2015年にキハ40を製品化していますが,ここ数年,ロクハン以外の新製品は途絶えてしまっているようです(例えば,天賞堂では,キハ58の製品化を予告していましたが,実現していません)。[追記]このほか,2016年に発売された「北海道新幹線開業記念 フレーム切手(ミニカー付き)」,「923形ドクターイエロー・フレーム切手セット(ミニカー付き)」,2018年に発売された「C62形 蒸気機関車3号機 製造70周年記念フレーム切手(ミニチュアモデル付き)」には,京商によるH5系,923形,C62蒸気機関車3号機それぞれのZゲージサイズのディスプレイモデルが付属していました。<参考>RM MODELS 2000年9月号ZJゲージ完全マニュアル(2006,ネコ・パブリッシング)RM MODELS 2008年3月号Zゲージ パーフェクト入門(2013,ネコ・パブリッシング)サイクロン Zゲージ! のブログ(ttps://ameblo.jp/zgauge100606/)日本郵便ウェブサイト
2021.07.05
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以前,銀河鉄道999のNゲージについて取り上げました。999以外に,Nゲージで製品化されたキャラクターものとしては,きかんしゃトーマスがあります。そもそも,きかんしゃトーマスのTVシリーズはかつて,1番ゲージの模型を用いて撮影されていました(現在はCGで撮影)。そうすると,トーマスの模型というのは,模型の模型化ということになるのでしょうか? 模型を模型化した(?)市販のトーマスの製品としては,今回取り上げるNゲージのほか,HO/OOゲージで,かつてはHornby製品,現在はBachmann製品が幅広くシリーズのキャラクターをラインナップしています(また,かつてはメルクリンから3線式HO用のトーマスもありました)。より大型の模型としては,BachmannのGゲージ製品が日本の一部模型店でも販売されているほか,LionelもGゲージ,Oゲージで製品化していました。さて,Nゲージのトーマスとしては,TOMIXとBachmannの2社から製品化されています。TOMIXは1998年にトーマス,客車のアニーとクララベルをNゲージ化。駅,風車,水車小屋といったストラクチャーや,レイアウトも製品化されました。その後,ジェームス,ヘンリー,パーシー,客車,郵便車,貨車が発売されましたが,予告されていたゴードンの製品化は実現しませんでした。(2002年版トミックスカタログより)(RM MODELS1998年6月号より)2016年以降,TOMIXのトーマス,パーシー,ジェームスはCGバージョンに合わせて顔がリニューアルされています。一方,Bachmannは,2020年にトーマス,パーシー,アニー,クララベル,貨車を製品化。後発だけに,大柄なTOMIX製品に比べ,Nスケールに近い大きさとなっているようです。[追記]その後,ジェームスが加わっています。(左からトミカ,TOMIX(新),Bachmannのトーマス)また,実物の鉄道で,トーマスとコラボレーションした例は多数あり,Nゲージ化されたものもあります。C11と旧型客車をトーマスに化けさせた大井川鉄道の車両は,ネコ・パブリッシング(プラキット,2015),TOMIX(完成品,2021)の2社で製品化。また,トミーテックの鉄道コレクションでは,トーマスのラッピング車両として,富士急5000形,富士急6000系,京阪大津線700形が製品化されています。トーマスの玩具は数多くありますが,特に印象深いのが,1992年にバンダイから発売された,トーマスエンジンコレクションです。ダイキャスト製の重量感ある作りで,車種も多岐にわたっていました。磁石を用いた連結器が特徴的であり,この連結器がビートレイン(Bトレインショーティとは別物)に生かされています。また,2018年にアガツマのダイヤペットから,1/64(Sゲージに相当)の統一スケールで,トーマス,パーシー,ジェームス,ヒロなどが発売されています。トミーでは,プラレールでトーマスシリーズを多数製品化しているほか,トミカでもトーマスシリーズのキャラクターや,トーマスのラッピング車両を製品化しています。(バンダイのトーマスエンジンコレクションとビートレイン)(トミカの京阪電車 きかんしゃトーマス号。縮尺は1/135とされている)(拙作の超特急・ケンジ。LimaのHOゲージ0系がベース。)999やトーマス以外に,Nゲージ製品化が期待できそうなのは,ハリーポッターのホグワーツ特急あたりでしょうか。HornbyやBachmannのHO/OOゲージや,LionelのGゲージ,Oゲージが既に発売されているので,Graham FarishかDapolのNゲージ製品化を期待したいところです。(左から,USJ限定トミカとドリームトミカのホグワーツ特急,Lone Starのレッドプリンセス)
2021.06.14
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当ブログで取り上げてきた製品のうち,未入手のもの,あるいは背景等が未解明のものをおさらいしたいと思います。もし,情報等をお持ちの方がいらっしゃれば,ぜひご教示ください。<トミーOOOゲージ>トミーOOOゲージについては,これまでにRMM誌でも取り上げられていますが,まだまだ解明の余地が残されているようです。(ネコ・パブリッシング「Nゲージモデル・アーカイブス」よりトミーOOOゲージの説明書)(日本輸出玩具登録協会ほか「ニューデザイン」50号(昭和38年12月25日発行)より)(「ニューデザイン」73号(昭和42年6月25日発行)より)<東ドイツ・ZEUKEのTTゲージ>なぜ東ドイツのメーカーが0系をモデルにしたのかなど,背景もあわせて解明できればと考えています。(1967年版ZEUKEカタログより)<多田製作所のロコメート>多田製作所のロコメートについては,1968年のドイツ・ニュルンベルクでの国際玩具見本市への出展,セット品以外の単品販売の状況などを解明できればと考えています。(ロコメートC58の説明書。0系で同様の説明書があれば,ぜひ入手したいところ)(「日本模型新聞 鉄道模型版」2号(1978年10月20日)より,故・加藤祐治(株)関水金属社長(当時)のインタビュー)(玩具商報262号(1968年1月1日号)より。単品はいずれも未入手)<東京シャープのプラモデル>東京シャープのプラモデルは「日本の蒸気機関車シリーズ」「ブルートレインシリーズ」「日本の列車シリーズ」の存在を確認しており,発売時期やその前後関係などを解明したいと考えています。(東京シャープの「ブルートレインシリーズ」)<マルコのトレイン>現在,神崎レンタルサービスから発売されている「トレイン」のガチャガチャは,かつては丸越という会社から「マルコ」ブランドで製品化されていたようです。製品化時期などを解明したいところです。(「トレイン」の箱。「N-GAUGE SCALE MODEL」を謳っている)<ヤマキの電車シリーズ>真田プラスチック工業所は,近鉄ビスタカーなど,各種のNゲージサイズの玩具を製品化していますが,この「トレイン」シリーズは謎の多い製品です。千葉県のヤマキという会社から食玩として発売されていたようですが,箱に記載のラインナップには,EF65など未見の製品があります。(ヤマキの「電車シリーズ」。電車1台と紙製の標識,碁石ガムが含まれていた)
2021.05.15
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グリーンマックスのNゲージキットには,様々な付録前面がついており,多くのモデラーの創作意欲を刺激してきました。また,余った前面の利用方法として,GMクラフツマンズマニュアルでは,「壁かけトンネル」が紹介されています。(GMクラフツマンズマニュアルより。余った前面パーツの利用法。Bトレインショーティの前面でも同じことができそうだ)こうした利用法のできそうな製品として,HOスケールでは,トミーテックの「鉄顔コレクション」があります。「鉄顔コレクション」は,HOスケールで鉄道車両の前面部分が精巧に製品化されているというもので,トンネルなどを模したジオラマや,博物館のシミュレータの再現など,色々使い道がありそうです。第1弾では,113系とE231系が,第2弾では,EF65,EF81,14系,24系が製品化されています。同じくHOスケールで鉄道車両の先頭部を製品化した,海洋堂のHOトレインヘッドコレクションと並べるのもよいですね(※)。トレインヘッドコレクションでは,0系新幹線,485系(300番台),101系が製品化されています。また,2003年にバンダイから発売された「こち亀ギャラリー」(全10種+シークレット)の一つ,「荒川線の走る町」に含まれる都電7500形(更新車)と並べても,それほど違和感はないようです。さらに,2021年には,WAVEから「デフォルメのすたるじっくレイルウェイ」として,HOスケールで,キハ81先頭車のショーティモデルの発売が予告されています。これは,上記のカットモデル状の製品と異なり妻面が再現され,台車を備えるなどBトレインショーティのような形状となっています。(左から,こち亀ギャラリーの都電7500形,HOトレインヘッドコレクションの485系,海洋堂の上野フィギュアみやげのEF58,鉄顔コレクションの113系)2004年にカバヤから発売された食玩「鉄道夢紀行」は,様々な鉄道情景をミニチュアにしたもので,車両はほとんど先頭部のみカットされており,スケールはまちまちでしたが,Nスケール前後のものも含まれています。(RM MODELS2004年10月号より。シークレットは「1号機関車と新橋ステーション」)(※)HOトレインヘッドコレクションと同じく海洋堂から発売された「モリナガ・ヨウのデフォルメトレインミュージアム」は,車体の大きさは1/120程度,HOトレインヘッドコレクション等のカットモデルと異なり,ショーティモデルとなっています。軌間は9ミリでNゲージの線路に乗せることができます。第1弾は103系高運,EF65,0系,ドクターイエロー,第2弾は201系,EF65,201系,485系ボンネット,24系が製品化されています。また,2022年に鉄道150年記念としてNewdaysで発売された「メモリアルトレイン」は,翌2023年にはカプセルトイとして再発売(発売元はケンエレファント)。車体はNゲージよりやや大きく,1/130~1/140程度,軌間は9ミリでNゲージの線路に乗せることができます(9ミリの車輪の外側にダミーの台車枠と車輪があり,手転がしは困難)。ラインナップは52系(流電),80系(原型3枚窓),101系,151系,0系となっています。鉄道博物館,リニア・鉄道館,京都鉄道博物館の重要収蔵品を揃えた感じですね。(モリナガ・ヨウのデフォルメトレインミュージアム。カットモデルではなくショーティモデルとなっており,軌間は9ミリ)(メモリアルトレインの0系。ややショーティ化されているが,カットモデルに近い形状。軌間は9ミリ)
2021.04.14
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115系は,本州の各地に配属されており,活躍期間が長いため国鉄型からJRの最新型まで様々な車両と並べることができること,また,短編成でも長編成でも違和感がないことは,非常にNゲージ向きの車両といえるでしょう。ただ,古くからGMやトミックス製品があった113系に比べ,115系の製品化は1984年まで待たなければなりませんでした。(鉄道ファン1984年11月号より,カトーの115系・415系)<カトー>カトーは,1984年に115系を製品化。湘南色2000番台,身延色2000番台,スカ色1000番台が発売され,翌1985年には湘南色1000番台が加わっています。当時のカトー製品の特徴として,1000番台の雪切室のルーバーが印刷表現とされていたことがあります。Nゲージならではの割り切った表現といえそうですが,賛否は分かれるところでしょうか。湘南色1000番台以外は早めに生産休止となっていましたが,2003年に「特別企画品」としてスカ色と身延色が復活。ルーバーはモールド表現に改められました。トミックスに比べ,カラーバリエーションの展開は後発となり,2010年以降,新長野色,新潟色,新新潟色を製品化。また,2013年には非ユニット窓・低屋根の800番台スカ色を製品化したほか,300番台(湘南色,スカ色),しなの鉄道カラーなどのバリエーションが展開されています。最近では,しなの鉄道が復刻した湘南色,スカ色も製品化されています。<トミックス>トミックスも,1984年に115系を発売。湘南色の1000番台と,身延色の2000番台がありました。1998年の新長野色製品化を皮切りに,瀬戸内色,スカ色,旧長野色,身延色(茶),しなの鉄道カラー,新福知山色,旧新潟色,新潟色,新新潟色,コカコーラ塗装,中国地域色,懐かしの新潟色,新弥彦色,しなの鉄道旧長野色復刻版,しなの鉄道台湾鉄路管理局「自強号」カラーといった多彩なバリエーションを展開。2018年には,40N体質改善車(広島リニューアル色(通称:ミルクオレ),中国地域色(濃黄色。通称:末期色))を製品化し,GM完成品と競合しています。あとは,しなの鉄道の観光列車「ろくもん」の製品化を期待したいところです。<GM(グリーンマックス)>古くから111・113系を製品化してきたGMで初めて115系を名乗ったのは,1991年に発売された「111(115)系初期型」と「113(115)系量産冷房車」のキットでした。これらはいずれも,窓ガラスをハメコミとするなど,近代化されたキットとなっています。GMカタログに掲載された色見本のイラストや,作例写真に創作意欲をかき立てられた方も多かったのではないでしょうか。その後,2015年からは,同社は,完成品でJR西日本・広島地区や岡山地区の30N・40N体質改善車を発売しています。塗装は,関西リニューアル色(通称:カフェオレ),広島リニューアル色(通称:ミルクオレ),中国地域色(濃黄色。通称:末期色)のほか,サンフレッチェ応援ラッピングトレインが製品化されているのがユニークです。また,ラッピング車両として,SETOUCHI TRAINの製品化が予告されています。<WIN>キハ55や101系,103系を製品化したWINでは,2000年に113系,翌2001年に115系を製品化し,2~3年の間に多彩なカラーバリエーションを展開しました。115系では,湘南色,スカ色,新長野色,新潟試験色,旧新潟色,新潟色,新新潟色,新弥彦色,瀬戸内色,広島リニューアル色(ただし車体裾の茶色帯は省略),伊豆急200系(青,赤)がありました。<マイクロエース>マイクロエースは,2002年に115系を製品化。当時,1000番台一辺倒だった大手2社に対し,湘南色とスカ色を初期型で製品化。翌2003年には,3500番台瀬戸内色と3000番台広島快速色を製品化し,完成品初(現在も同社のみ)の2扉車となりました。また,同年のJAMでは,会場限定品として113系スカ色塗りと新潟試験色を製品化しています。その後,300番台(湘南色,スカ色,新長野色,「こんぴら」号),3000番台(瀬戸内色),3500番台(湘南色),2000番台・3000番台30N更新車(広島リニューアル色,中国地域色),500番台(旧弥彦色)などを製品化。伊豆急200系も,青,赤に加え,トランバガテル色も製品化されています。最近では,踏切事故対策が施された湘南色「鉄仮面」を製品化しているのが,マイクロエースらしいですね。以上のほかに,トミーテックの鉄道コレクションでは,第9弾で旧型国電の更新車である62系を,第24弾でJR西日本の113系改造車をそれぞれ製品化していますので,いずれ115系も製品化されるかもしれませんね。
2021.03.01
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ダイカスケールの電車シリーズについては,これまで5回にわたって取り上げてきました。ダイカスケール 電車シリーズ(その1)103系編ダイカスケール 電車シリーズ(その2)113系編ダイカスケール 電車シリーズ(その3)新幹線・特急編ダイカスケール 電車シリーズ(その4)その他日本Nゲージ史外伝・第8回 ダイキャストの「Nゲージ」今回は,ダイカスケールのバスシリーズを取り上げます。バスにはあまり詳しくないので,簡略な記載とさせていただきますが,なにとぞご容赦ください。[追記]2階建てバスシリーズの説明に誤りがあったため,一部書き直しました。(トイズマガジン1980年10月号より。バスシリーズ用のディスプレイケース)1974年にダイカスケール 電車シリーズを発売した(株)ウッドは,1980年2月にバスシリーズを発売しました。ウッドは,ブリキ玩具などで知られるアオシン(青真商会)の関連会社で,ダイカスケール製品には,アオシンを意味する「ASC」と「ウッド」の名前が刻印されていました。バスシリーズ発売当時の記事として,報知新聞1980年3月19日13面から引用します。なお,記事で言及されている「横シマ模様の富士急行」バスは,のちにNo.115として製品化されています。「全国の大手公営,民営の定期路線バスがミニチュアカーとして登場した。作ったのはミニチュアカーの専門メーカー,ウッド(本社・東京浅草)。「都会も地方も生活のアシはいまやバスといえます。これまで国鉄バスや都バスは製品化されていましたが,ローカル色豊かな地方のバスがない。これを作らない手はないと思いまして」とは同社の荒川常務。製品は「日野」のワンマンバスを百分の一にスケールダウンしたダイカスト製。前後二つのドアが開閉し,室内にはシートも付いている。あとは色を塗り替えれば各社のバスが出来上がり,とリクツは簡単だが「会社によって色彩はまちまちで,色彩カバー(塗り分けのカタ)作りが大変なんですよ」と同常務。北は北海道中央バスから南は琉球バスまで五十社以上の製品化が予定されているが,大手でも配色の複雑なバス会社(例・横シマ模様の富士急行)は「残念ですがリストからはずさせてもらいました」という。現在,国鉄,都営,東武,東急,京成,京急,京王,西武,国際興業,小田急,関東の東京エリアの定期路線バスが出荷中で,もうじきがん具店やデパートに並ぶはず。五月までには全国の定期路線バスがそろう予定だ。めまぐるしく変ぼうする町や村にあって,地域の特徴を守り続けているのが,ご当地バス。「家の前を走ってる」「なつかしいふる里のバス」などといったコレクションのしかたもあり,また子供たちの社会科の勉強にも役立ちそうだ。一台五百円。」ダイカスケールのバスは,記事にあるとおり,縮尺は1/100。それまでにも,はとバスや国鉄バス等のミニカーはありましたが,ここまで全国のバスを製品化した例はなく,まさに画期的な製品であったといえるでしょう。車種は日野のRE120と刻印されており,前中扉の路線バスタイプと,前扉の観光バスタイプの2種類がありました。当初はシャーシが金属製でしたが,のちにプラ製に変わっています(※ダイカスケールの製造元は,1984年にウッドからニシキに変わっており,刻印も「NSK」「ニシキ」に変わっていますが,シャーシの変更との前後関係は調査中です。ニシキに変わってしばらくしてから,プラ製シャーシに変わったようです)。最近では,グリーンマックス・ザ・ストアーでダイカスケール製品の扱いが行われるようになり,1985年にGM10周年記念として配布されたトミックスの三菱ふそうバスを再現した特注品「GMバス」の限定販売も行われました。(前中扉の路線バスタイプ。現在,バスモデルのオーダーメイドを請け負う(株)ダイカスケールのサイトでは「Aタイプ」と呼称)(前扉の観光バスタイプ。サファリバスなどのバリエーションも展開された。(株)ダイカスケールのサイトでは「Bタイプ」と呼称)(グリーンマックス10周年記念の文字が入れられたトミックスふそうバス。最近,ダイカスケールで路線バスの塗り替えで「再現」された)1983年12月,ウッドから,ネオプランとドレクメーラー(いずれも西ドイツ)の2階建てバスが製品化されました。当時,2階建てバスはブームで,ミニカーの世界でも,トミカ,ロングトミカ,サクラ,ヨネザワなど製品化が相次いでいます。1984年8月には,ウッドに代わってニシキから,バンホール(ベルギー)の2階建てバスがダイカスケールに加えられました。(ドレクメーラーのはとバス)(ネオプランの都営バス)(バンホールの京阪バス(エンジンはベンツ製))1986年4月には,「ハイデッカーバス」として,富士重工R3風の角張った新しいタイプの観光バス,「セミハイデッカーバス」として,RE120をより近代的な顔?に変更したモデルが登場しています。(月刊ミニチュア・カー1986年6月号より)(角張った新しいタイプの観光バス。近年,このモデルをベースに屋根上のディテールを追加して,日野・セレガ(2代目)風としたモデル↓も製作された。一時期,グリーンマックス・ザ・ストアー秋葉原店でセレガ風モデル2種(はとバス塗装,立川バス塗装)が展示されていた)(観光バスタイプの前面を近代化?したモデル。くまモンなど,各種キャラクターを描いたバスも発売された。(株)ダイカスケールのサイトでは「Cタイプ」と呼称)その他に,ダイカスケール製のバスとしては,1998年に運行開始した京成電鉄の連節バスのモデル(1/80)がありました。[追記]上記のセレガ風バスの他に,近年,完全新規金型による日野・セレガのモデルが製作され,写真のカクタ(千葉ロッテマリーンズカラー)があるほか,ジェイアール東海バス(訓練車)があるようです(いずれも特注品)。最後に,ダイカスケールのバスと関連する製品として,1983年に(株)ポエムから発売されたクラクションバスをご紹介します。これは,単5電池を用いてIC音を鳴らすもので,車体はダイカスケールの路線バスタイプとそっくりですが,より大きい1/85となっています。刻印は「WDCワイド」となっており,ウッドの社員が独立して設立したワイド(株)が製造したと思われます(追記:パッケージを確認したところ,「企画製造 WDCワイド 発売元 ポエム」と明記してありました)。のちに,サウンド機能を撤去した製品も発売されたようです。縮尺1/85といえば,HOゲージのレイアウトにピッタリですから,ぜひどこかで復刻してほしいものです…。(トイズマガジン1983年6月13日臨時増刊号より。ポエムのクラクションバス)(トイズマガジン1985年2月号より丸進玩具の広告。はとバスや国鉄バスも路線バスタイプの車体で製品化されている。丸進玩具のほか,マルカからも縦長のパッケージで「ミニダイカ」と銘打って,国鉄バス,はとバス,幼稚園バスの3種が発売されたようだ)
2021.02.16
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今回は,いにしえの鉄道プラモデルとして有名な,ヨネザワとオリエンタルの製品を振り返ってみたいと思います。(RM MODELS 1995年11月号よりオリエンタルのEB30(ゼンマイ版))1960年代初頭,ミニカー「ダイヤペット」で有名なヨネザワ(米澤玩具)から,ダイヤモンドプラスチックキットの名称で,下記の鉄道プラモデルが発売されていました。No.1から3は現在のダイヤペット鉄道シリーズと同じ1/100でしたが,No.4以降は1/80となっています。例えば101系は屋根がグレー,車体がオレンジで成型されるなど塗装不要のモデルとなっており,特に小田急SE車は非常に魅力的です。1 C54型蒸気機関車(1/100),2 特急つばめ号パーラーカー(1/100),3 EF58型電気機関車(1/100),4 クハ153-46型東海型電車(1/80),5 クモハ100-24型中央線快速電車(1/80),6 クロ151-6ビジネス特急つばめ号(1/80),7 デハ3000型小田急SE車(1/80)(RM MODELS 1995年11月号よりヨネザワの鉄道プラモデル)同じころ,オリエンタル模型からも,1/80の鉄道プラモデルが発売されていました。1961年から1964年にかけて発売されたものは,以下のラインナップがあります。特に,ED46(ED92)は珍重されたようで,松本吉之氏の「鉄道模型考古学」や,ネコ・パブリッシング社の「鉄道車輌ガイド vol.12 ED46(ED92)」で取り上げられています。また,唯一の自由形であるEB30はEF30のショーティモデルで,線路,貨車付きのセットもありました。1 つばめ/こだま号 クロ151,2 こだま号 クハ151,3 はつかり号 キハ81,4 富士号 クロ151,5 ED46,6 弁慶号,7 日光号 クモハ157,8 ED92,9 ひので号,10 ひかり号(1/90),11 EB30(電動)他に線路,EB30(ゼンマイ),古典客車,タンク車,トラ55000形,ワム70000形がありました。(レイルマガジン1995年8月号よりオリエンタルの鉄道プラモデル)(EB30(モーター版))そして,1970年から1971年にかけて,線路,貨車付きの「デラックスセット」として,EB30とED92に加えて,EF90,EH10,DD13が発売されています。また,貨車にはボギーのコンテナ貨車も加わっています。その他に,ロケット号,サドルタンク,ディーゼル機関車といった英国型のモデルもありました。これらはどうやら英国・エアフィックス社製品のコピーのようです。さらに,1972年には,1番ゲージ(1/30)の「庭園鉄道 バルチモア号」が発売されています。(日本模型新聞778号(1971年1月1日)よりオリエンタルの鉄道プラモデル)日本模型新聞861号(1972年10月9日/16日)よりオリエンタルの鉄道プラモデル)(レイルマガジン1995年8月号よりオリエンタルの鉄道プラモデル)(RM MODELS1996年9月号よりオリエンタルの1/30「庭園鉄道 バルチモア号」)オリエンタル製品のうち,DD13とEH10は,1980年頃にヨーデル模型から再販されています。ヨーデルでは,EF30の製品化も予告されていましたが,実現しませんでした。一方,EB30はどういうわけか,玩具メーカーのヨコタから「チンチン電車」の名前でゼンマイ式の玩具に生まれ変わって販売されました。(まんだらけZENBU94号よりヨコタのチンチン電車)<参考>RM MODELS 1995年11月号,日本プラモデル50年史
2021.02.01
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今回取り上げるのは,かつて存在したプラモデルメーカー・エルエス(LS)のプラモデルです。<ゼンマイ・モーター蒸気機関車>LSでは,1970年代前半,SLブームに乗って,ゼンマイやモーターで動く蒸気機関車のプラモデルを発売しました。それらの元になったと思われるのが,松尾の製品ですので,まずは松尾の製品からご紹介したいと思います。松尾は,1969年に「豆弁慶号」(250円)を発売。これは,ゴム動力で走る機関車+客車,レールのモデルで,かなりデフォルメが強く,実際の弁慶号とは似ても似つかないスタイルでした。日本模型新聞691号の新製品紹介では,「まずこの豆弁慶の特色は,ゼンマイ動力で,レールの上をよくも,こんなに長く走ると驚ろくことで,スピードも急激にドロップすることなく,気持ちのよい程スムースにレールの上をガタコトと走りまわる。これだけ小さいと,とかく脱線が心配だが,まず脱線はしないので,子供にとっては,ピストンの動きのように心もハズムことであろう。」とあります。余談ですが,弁慶号というのは,それにしても人気のある機関車で,浅草玩具の乗用弁慶号をはじめ,玩具も多岐にわたっていますね。(日本模型新聞691号より)同じく1969年には,トレヴィシック号(450円)を発売。こちらはOゲージ(1/45)を標榜しており,一転してスケール性の強いモデルとなっています。同じ1969年には学研からも1/38のトレヴィシック号が発売されていますので,松尾にとっては不運な競合だったかもしれません。(日本模型新聞702号より)翌1970年には,国鉄Bタンクロコ60型(650円)と,ちびっこ機関車ライオン号(300円)を発売。60型はHOゲージを謳う,機関車+貨車+客車の3両編成とレールのセットで,単3乾電池2本によるモーター駆動となっていました。のちにRM MODELS1996年6月号で詳しく紹介されています。明治の古典機である60形というチョイスは,カワイモデル製品あたりを参考にしたのでしょうか?ライオン号は,ゼンマイ駆動で,機関車+炭水車+客車の3両編成とレールのセット。おそらく,リバプール・マンチェスター鉄道のライオン号を元にしたのでしょうが,「ママとあそぼうキーポッポ」という広告の文言がなんともミスマッチな感じがします。(日本模型新聞764号より)さて,LSでは,まず,1971年から1972年にかけて,Bタンクロコとネルソン(付随車,レール付。ゼンマイは各350円,モーターは各600円)を発売。これらはそれぞれ松尾の60型とライオン号を引き継いだものとみられます。ネルソンの方は,箱絵からして6200形のイメージですね。(鉄道100年記念・プラモデル各社合同ポスターより)さらに,同じく1972年には,C62と弁慶号を発売(付随車,レールなし。各100円)。これらはいずれもゼンマイ駆動で,付随車等のない廉価版モデルとして製品化されたようです。もちろん松尾の豆弁慶号とは全く別の製品です。(日本模型新聞863号より)また,同じく1972年には,ゼンマイ駆動のC62とD51(付随車,レール付。各350円),モーター駆動のC62とD51(付随車,レール付。各600円)を発売。こちらは,先の廉価版(全長11cm)と同じC62でも,より大きく全長15cmとなっています(日本模型新聞867号参照)。翌1973年には,モーター駆動のC62とD51に駅舎やホーム,給水タンク等のプラ製情景パーツを付けた豪華なセット(付随車,レール付。各1000円)が発売されました(日本模型新聞905号参照)。なお,ゼンマイ駆動の弁慶号,C62(小),ちびっこ機関車(ネルソンを改称?),Bタンクロコの4種は,のちに付随車付,レールなしのセットとして各300円のシリーズに再編されています。(1977年版LSカタログより)このほか,LSからは,下記の鉄道モデルがありました。<1/50蒸気機関車>1/50スケールのC10,C11は,もともと東宝模型から発売されていたもので,東宝→LS→有井製作所(マイクロエース)と移っています。<アッパレシリーズ>アッパレシリーズは,「アッパレしんかんせん」(0系,200系)と「アッパレリニア猛ターカー」(HSST-03)があり,いずれも,チョロQのようなゼンマイ走行ユニットを取り付けるプラモデルでした。
2021.01.05
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新幹線の鉄道模型について,概ね昭和50年頃までの製品を中心に振り返ってみたいと思います。これまでに当ブログで書いたことと重複する部分も多いですが,ご容赦ください。<HOゲージ>HOゲージの新幹線としては,まず,1963年に宮沢模型から真鍮製の1000形試作車がモデル化されました。(RM MODELS1999年11月号より宮沢模型の1000形試作車)1964年には,鉄道模型やミニカーの輸入で知られた國際貿易からプラ製の1000形試作車がモデル化されています。(鉄道ファン1964年7月号より國際貿易の1000形試作車)そして,1964年に,カツミから真鍮製の0系が発売され,これがおそらく最もメジャーなモデルとなっています。また,プラ製の0系のHOゲージ製品としては,近年では造形村の製品が有名ですが,かつては,リマ(1975),バンダイ(1977)の2社から発売されていました。リマは大窓車,バンダイは小窓の1000番台を製品化しています。バンダイの製品は,香港・プレイアート社製造で,国内ではサクラからも発売されたほか,海外では米国・モデルパワー等のブランドで発売されていました(参考:RM MODELS2013年10月号)。なお,プレイアートでは,0系の他にもプラ製のHOゲージ485系を製品化しています。(バンダイ(左奥)とリマ(右手前)の0系)<Nゲージ>1964年,トミーから「トミーOOOゲージ夢の超特急」として,軌間9mmの電動モデルが発売されました。当時,TMSのミキスト欄でも「日本最初の9mmゲージ製品」と紹介されており,ややショーティながら,Nスケールといってよい大きさとなっています。1000形B編成をモデル化しており,アンテナは車体と一体で表現されています。1967年,鉄腕アトムの玩具などで知られた多田製作所から「ロコメートNo.2超特急ひかり号」として,軌間9mmの電動モデルが発売。はっきりと「1/160」「N」を標榜していました。形状は0系とも1000形とも解釈できそうです。なお,No.1「C58」は,後に童友社のプラモデルの元ネタになっています。(多田製作所のロコメート(左)とトミーOOOゲージ(右))(RM MODELS1997年11月号より。電車とバスの博物館で行われたイベントで,ソニーマイクロトレーンと並んでトミーOOOゲージが展示された)(Nゲージモデル・アーカイブスよりトミーOOOゲージの説明書)1975年にサクラから発売されたパーコンレールひかり号は,軌間9mm,車体は極端にショーティ化されたものとなっています。(サクラのパーコンひかり号)同じく1975年には学研からプラ製の0系大窓車が発売されました。Nゲージでは,初の0系のスケールモデルとなります。そして,1978年にはエンドウから真鍮製の0系1000番台が発売されています。<Oゲージ>1965年,カツミから3線式Oゲージの0系が発売されました。同社のOゲージとしては最後の製品です。ショーティモデルとなっており,ディテールも簡素ですが,雰囲気の良いモデルだと思います。Oスケールの0系は,その後,日車夢工房やバンダイ・大人の超合金からも製品化されていますが,いずれもディスプレイモデルであり,走行するモデルとしてはカツミ製品が唯一のようです。(鉄道模型趣味1965年7月号よりカツミのOゲージ新幹線の予告)<TTゲージ>1967年,東ドイツのZEUKEから,0系にしか見えない謎のTTゲージ車両が発売されました。ショーティモデルで2軸車となっており,入門用モデルという位置付けだったようです。(東ドイツ・ZEUKEのTTゲージ)(1967年版ZEUKEカタログより)<プラモデル>1964年に発売されたタミヤの「走る超特急」は,1/122でモーター,乾電池を搭載して自走するモデルとなっていました。先頭車のみのキットは1000形B編成,先頭車・中間車2両ずつの4両編成は0系が箱絵となっています。1/122といういかにも中途半端なスケールは,鉄道模型を意識せず,モーターや乾電池の大きさから決められたのでしょうか?説明書には,新幹線のスカートについて,「ソ連の重戦車なみ」の装甲であると記載されているのが,タミヤらしくユニークです。同社は,木製模型時代は,OゲージやHOゲージで,こだま形,ひので号,近鉄ビスタカーなどの鉄道モデルを製品化していますが,プラの鉄道モデルとしてはこの「走る超特急」と,後年の「楽しいトレイン」くらいであり,タミヤの歴史上においても,非常に珍しいモデルといえるでしょう(参考:田宮模型全仕事3)。(静岡模型全史よりタミヤ・夢の超特急)同じく1964年には,EF90(後のEF66)やEB30(EF30のショーティ)などのHOプラモデルで知られるオリエンタル模型からも,新幹線のプラモデルが発売されました。縮尺は1/87とされており,他社製品に比べ,先頭部がやや平べったく見えます。アンテナの形状等からして,1000形をモデル化したようです。(レイルマガジン1995年8月号よりオリエンタルのプラモデル)静岡教材社(シズキョー,シズキョウ)では,1963年から1964年にHO,TT,OOOの3スケールで新幹線を製品化。いずれも先頭車・中間車があり,中間車にパンタグラフ2基搭載の1000形B編成をモデル化しています。残念ながら,私の手元にはOOOゲージのレールしかありませんが,軌間は約8ミリとなっています。(子供の科学1965年7月臨時増刊号より静岡教材社のOOOゲージ)童友社は1965年,イギリス・ロンスターのダイキャストモデルのコピー的要素の強い「TOゲージ」を発売しています。「夢の超特急」やこだま形は,一応オリジナルモデルであったようです。(RM MODELS2006年4月号より童友社のTOゲージ)<ブリキ玩具>かつては,玩具の主役はプラではなくブリキでした。当然,新幹線も多数のブリキ玩具が存在しますが,特に興味深いのが,ヨネザワのスピコンレールです。「スピコン」とは「スピードコントロール」の略で,16.5mm軌間の線路に電流を流し,パワーパックでコントロールするという,HOゲージ鉄道模型と同様のシステムとなっています。ブリキ玩具では「HOゲージ」を謳っている場合,車両に乾電池を搭載する場合(プラレールと同様,車載のスイッチを操作して走行/停止を切り替え)と,スピコンレールのようにパワーパックの操作で走行させるモデルがありますね。(RM MODELS1996年12月号よりヨネザワのスピコンひかり号)<ダイキャスト玩具>ヨネザワのダイヤペット(1/200,1/80,1/130),サクラのサクラカー,サクラペット,エーダイのミニックトレーンといったダイキャスト製玩具では,当然に0系新幹線が製品化されていました。(左からサクラペットミニシリーズ,サクラカー,永大グリップゼッケン,サクラのナインゲージ,トレーンの現行製品)<プラ製玩具>1966年にバンダイから発売された「レーシングトレーン」は,新幹線とスロットカーを競争させる玩具でした。ボディは2軸のショーティでライトも省略されるなど非常にトイ的ですが,軌間は16.5mmで,走行はスロットカー同様,線路に集電ブラシを押し当てるようになっているので,HOゲージの線路上も走行可能です。(バンダイのレーシングトレーン)トミーのプラレール,スーパーレール,バンダイのミニミニレール,ヨネザワのマイレールといった車体に電池を搭載して走行するプラ製電動レール玩具でも,当然に0系新幹線が製品化されていました。ここにご紹介するのは,「HAJI」「マンセー」のブランドで各種玩具を発売していた万盛玩具の「電動ひかり号」です。0系を元にした他社製品と異なり,951形を元にしたという点が珍しいですね。他に951形を元にした製品は,DAIYA(寺井商店)のブリキ製品がありました。(マンセーの新幹線ひかり)<912形・911形ディーゼル機関車>DD13をベースにした912形ディーゼル機関車は,トミーナインスケール,マイクロエース,ラウンドハウスの各ブランドでNゲージ化されています。特に,トミーナインスケール製品は,学研の0系よりも早く,新幹線車両のスケールモデルとしては,Nゲージ初ということになります。他に,1970年代にリマのHOゲージで,西ドイツ型(?)のディーゼル機関車を2軸化した入門用機関車が,青に黄帯,側面には「912-1」という仕様で日本型貨車とセット販売されていました。(リマの912形風ディーゼル機関車)また,箱形車体が特徴的な911形ディーゼル機関車は,トミックスから,マルチレールクリーニングカーとのセットで発売された機関車があります。これは,DD54形ディーゼル機関車を911形ディーゼル機関車風に塗り替えたものです。実車では911形の方が先に登場していますが,両者の類似点はよく知られているところで,RM MODELS1998年6月号の投稿欄にも,DD54を911形風にしたモデルが掲載されています。他に,911形のモデルとしては,バンダイの電動玩具・ZZ TRAINのシークレットがありました。(2002年版トミックスカタログよりマルチレールクリーニングカーセット)
2020.12.16
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自動車,飛行機と取り上げて来ましたので,次は船でしょう。グリーンマックスカタログvol.7(1986)には,船のあるNゲージレイアウトとして,以下のような例が挙げられています。「① 外国航路の白い客船の停泊している岸壁,「ボートトレイン」の着く臨港線の背後の丘上には洋館と外人墓地。云う迄もなく,横浜や神戸をモチーフにした港町のレイアウトです。対岸はコンビナートや造船所のメカニカルなストラクチュアが並び,両者を結びつけるレイアウト中央の高いトラス鉄橋が大型客船のマスト上をひとまたぎしています。貴方なら複線エンドレスの上で京浜急行をビュンビュン飛ばしますか? それとも銀色のタキの行列をゾロゾロ走らせましょうか―。② ひなびた漁村を巡る田舎電車のレイアウト。銚子電鉄や江の電クラスの小型電車をのんびり走らせる為のものです。レイアウト全体が手前の海面,中段の漁村のある平地,背後の山地と3段階に階段状になっているのがミソで,単純な線路配置でも風景,高低差の変化によって飽きのこない運転が楽しめます。視覚的にどうしても不自然になる急カーブ,上りこう配の部分はトンネルでスッポリかくしておきました。漁村の背後の山の上に寺院や祠があるのは良く見るパターンで,航海の安全を祈ったり,近海で起きた海難事故の慰霊の為に建てられたものだと思います。さびついたイカリや昔の軍艦の大砲が奉納されて境内に置いてあったりして,おもわず難しい漢字の碑文を必死に読んでいたりするのです。③ 鉄道連絡船の出る北国の終着駅。大半が海底トンネルにかくれた本線エンドレスはほんの付け足しで,運転の主眼は云うまでもなく可動桟橋と連絡船,手前のヤードを使った貨車の入換にあります。9600が独特の控車を長くつなげて(重い機関車は直接船内に入れないのでこうする。)桟橋の上を行ったり来たりする様は忘れられません。山上には北方をにらむ自衛隊レーダーサイトの白いドーム。ふもとの街はロシヤ正教会のネギ坊主型尖塔が目立つ異国情緒あふれる北国の町です。」(グリーンマックスカタログvol.7(1986)より)<鉄道連絡船のプラモデル>上でも鉄道連絡船との接続駅が挙げられていましたが,市販の鉄道連絡船のプラモデルとしては,古くはシズキョーの十和田丸(1/280),摩周丸(同),また特殊なものではアリイのホバークラフトかもめ号(1/80)がありましたが,なかなか手軽な製品というのはなさそうです。GMクラフツマンズマニュアルには,ブルマァクの客船ふぇにっくす(1/200。姉妹船「せんとぽーりあ」としても発売されていた)を連絡船に改造する方法が紹介されていますが,今日では入手は難しそうです。そもそも,軍艦以外の近代的な客船のプラモデルというのが限られているようで,他にNスケールに近そうなものとしては,かなり古いですが東京プラモ→岡本模型のむらさき丸(1/250。姉妹船「くれない丸」としても発売されていた?)くらいでしょうか。アリイのさんふらわあ(1/500,1/700)はNゲージと縮尺が違いすぎますし・・・(シズキョー・カタログより。鉄道連絡船のプラモデル2種)(GMクラフツマンズマニュアルより。一番下の客船はブルマァクの客船ふぇにっくす(1/200)を連絡船に改造したもの)<Nスケールの船>Nスケール(1/150)の船として市販されているものとしては,古くから,レベル社のトロール漁船(1/142。漁船偽装のスパイ船としても発売)がありました(さらに古くは,とみやま→トミーから1/150の捕鯨船のプラモデルが発売されていましたが,現在,入手はかなり困難でしょう)。国内メーカーの製品としては,グリーンマックスの漁船,ジオコレの漁船・タグボート・艀(はしけ),アオシマの帆船日本丸・海王丸,フジミのヒミコ(東京都観光汽船)あたりが挙げられます。またタカラの「世界の艦船」シリーズでは,1/144の潜水艦や深海調査艇を製品化していました。<船のあるNゲージレイアウト>船のあるNゲージレイアウトについて,グリーンマックスカタログのアイデアをご紹介しましたが,他には,どんな光景が考えられるでしょうか。例えば,トミーテックのトレーラーコレクションなど,Nスケールの海上コンテナが豊富になった現在では,コンテナターミナルを再現されている方も多いかと思います。また,トミーテックから発売されたタグボート・艀は,臨海工業地帯のレイアウトには特に似合うことでしょう。タグボート・艀は川で見ることも多いので,路面電車など街中の電車と組み合わせるのも似合いますね。あるいは,より大型の艀を作って,新幹線車両を車両工場から輸送する光景を再現するのも楽しいかもしれません。英国・HORNBYのOOゲージレイアウトでは,ナローボートと呼ばれる運河に合わせた細長い船がよく登場しますね。客船ではなく,軍艦はどうでしょう? その昔,鉄道唱歌に「見よやドックに集まりしわが軍艦の壮大を」とうたわれたJR横須賀駅を降りると,今も,海上自衛隊やアメリカ第7艦隊の軍艦を間近に見ることができます。これをNスケールで再現するとどうなるか。ドラえもんの「ラジコン大海戦」には,1/150の戦艦大和が登場しますが,レイアウトに置くにはいくらなんでも大きすぎるでしょう(笑) そうかといって,ウォーターラインシリーズの1/700では,Nゲージとの差が大きすぎます。遠近法を強調するというのも一つの手でしょうが,はてさて・・・。他には,1/144の潜水艇などは,さすがに日常風景にはなじみにくいでしょうから,博物館や公園の展示物という形で置いておくことになりましょう。また,横浜のみなとみらいや,富山県の海王丸パークのように,帆船のある公園というのも中々ロマンチックなものになりそうです。<グリーンマックス・スカイウェーブシリーズ>最後に,Nゲージと艦船との関わりとして,忘れてはならないのが,グリーンマックスの「スカイウェーブシリーズ」です。1970年代末から1980年代初頭にかけてグリーンマックスでは,1/700の「スカイウェーブシリーズ」として,小艦艇や航空機に加え,航空機格納庫や軍需工場といった建物,さらにはジオラマベースとこれらの製品を組み合わせたセットなどを,同社Nゲージとよく似たデザインのパッケージで発売していました。当時,すでに静岡各社の「ウォーターラインシリーズ」があった中で,それらと重複する大型艦艇ではなく,建物などジオラマを構成する要素を製品化したことは,いかにもグリーンマックスらしいといえるでしょう。その後「スカイウェーブシリーズ」はピットロードに引き継がれています。グリーンマックス スカイウェーブシリーズ(1978~)No.1 米国DD型駆逐艦 フレッチャー級No.2 高速魚雷艇 米・英・独No.3 英国0級駆逐艦 オンスローNo.4 米国戦車・車輌用大型揚陸艇 L・S・TNo.5 ドイツ Sボート・Uボート基地 ブンカー No.6 米・英上陸作戦の軍用車輌群No.7 ドックNo.8 上陸支援艇No.9 小艦艇用係留地 海軍基地No.10 米国爆撃機 B-17・カタリナNo.11 日本爆撃機 2式大艇・96陸攻No.12 米国戦闘機 P-38・P-40・P-47・P-51No.13 格納庫No.14 ドイツZ級駆逐艦No.15 ノルマンディ 史上最大の作戦(ジオラマベース付きセット)No.16 太平洋飛石作戦 硫黄島の攻防(ジオラマベース付きセット) No.17 ドイツ機甲師団No.18 米国潜水艦ガトー級No.19 B-29vs月光・雷電 No.20 戦略空軍基地(ジオラマベース付きセット)No.21 海軍工廠(ジオラマベース付きセット)No.22 市街戦(ジオラマベース付きセット)No.23 陸軍基地No.24 軍需工場No.25 欧風建物No.26 ドイツ爆撃機・輸送機 Ju52・He111No.27 ドイツ秘密基地(ジオラマベース付きセット)No.28 海と空の闘い(ジオラマベース付きセット)No.29 スクランブル!(米原潜,Tu-95,P2V-7,F-4EJ)(グリーンマックス・スカイウェーブシリーズより1/700のストラクチャー各種。箱は同社Nゲージ用ストラクチャーキットに近似したデザイン)
2020.11.14
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