再出発日記

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2013年04月15日
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カテゴリ: 邦画(12~)



三國連太郎さんが亡くなられた。結局「わが母の記」が最後の映画になるのか。あの時、死ぬ数日前に役所広司の手を不意にぐいと掴んだ演技にドキリとした。最後まで凄い役者だった。

三國連太郎さんの代表作に「飢餓海峡」「釣りバカ日誌」等が選ばれているようだが、私にとって忘れられないのは、「息子」(1991)の親父としての存在感。たいした人間じゃないのに、大きな壁として存在するそれを見事に演じた。 長男の家庭では賢まって小さくなり、出来の悪い次男の下宿先ではのびのびとしている姿が、そして雪深い東北の家で迫り来る死の前で幸せだった過去の家族を思い浮かべるラストに、やられてしまった。

三國連太郎さんの出演作では「夏の庭」(1994)も忘れられない。近所のあばら家に住む今にも死にそうな老人。けれども、その老人が思いもかけず「生きる」ことの大切さを教えてくれる。震災前の神戸が映っていて、また貴重だった。

そう言えば、「わが母の記」も「息子」も「夏の庭」も、殺されるのでは無くて、老いて死ぬ役だった。三國連太郎ほど、そういう役が似合う役者はいなかったと思う。これ以外でも、私の観た限りで「大病人」「釣りバカ日誌20 ファイナル」「生きたい」などで、それに似た役を演じた。三國連太郎はいったい何度死んだのか。誰か数えたら面白いと思う。

名優、怪優、90歳なので大往生ではあるのだが、とてもとても惜しい俳優を日本映画は亡くした。


三國連太郎フィルモグラフィー を記録します。これをみると、まだまだ名作を見逃しているな、と思わずにはいられない。

2011年 わが母の記
2011年 大鹿村騒動記
2009年 釣りバカ日誌20 ファイナル
2008年 蘇る玉虫厨子(出演/ナレーション)
2008年 釣りバカ日誌19 ようこそ!鈴木建設御一行様
2007年 北辰斜にさすところ
2007年 釣りバカ日誌18 ハマちゃんスーさん瀬戸の約束
2006年 釣りバカ日誌17 あとは能登なれ ハマとなれ
2005年 釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった
2004年 釣りバカ日誌15 ハマちゃんに明日はない!?
2002年 風の絨毯
2002年 釣りバカ日誌13 ハマちゃん危機一髪!
2001年 大河の一滴
2001年 釣りバカ日誌12 史上最大の有給休暇
2000年 釣りバカ日誌イレブン
1999年 虹の岬
1999年 生きたい
1999年 老人と海(1999)
1998年 花のお江戸の釣りバカ日誌
1998年 釣りバカ日誌10
1997年 釣りバカ日誌9
1996年 釣りバカ日誌8
1996年 美味しんぼ
1995年 三たびの海峡
1995年 地球交響曲 ガイアシンフォニー 第二番(声)
1994年 夏の庭 The Friends
1994年 釣りバカ日誌7
1994年 釣りバカ日誌S
1994年 女ざかり(1994)
1993年 釣りバカ日誌6
1993年 大病人
1992年 ひかりごけ
1992年 釣りバカ日誌5
1992年 勝利者たち
1992年 豪姫
1991年 釣りバカ日誌4
1991年 息子(1991)
1990年 釣りバカ日誌3
1989年 釣りバカ日誌2
1989年 利休
1988年 釣りバカ日誌
1988年 嵐が丘(1988)
1988年 マルサの女2
1987年 木を植えた男(ナレーション)
1987年 親鸞 白い道(脚本/原作/出演/監督/企画)
1987年 螢川
1986年 人間の約束
1986年 波光きらめく果て
1985年 きみが輝くとき
1984年 彩り河
1982年 未完の対局
1981年 セーラー服と機関銃
1981年 アッシイたちの街
1980年 ミスター・ミセス・ミス・ロンリー
1979年 あゝ野麦峠
1979年 復讐するは我にあり
1978年 野性の証明
1978年 皇帝のいない八月
1977年 霧の旗(1977)
1977年 黒木太郎の愛と冒険
1977年 八甲田山
1976年 はだしのゲン
1976年 犬神家の一族(1976)
1976年 妖婆
1976年 鉱毒(ナレーション)
1975年 わが青春のとき
1975年 金環蝕
1975年 雨のアムステルダム
1974年 メス(1974)
1974年 襤褸の旗
1974年 卑弥呼
1973年 戒厳令(1973・日本)
1973年 藍より青く
1972年 旅の重さ
1972年 海軍特別年少兵
1972年 約束(1972)
1972年 座頭市御用旅
1971年 告白的女優論
1971年 戦争と人間 第二部・愛と悲しみの山河
1971年 3000キロの罠
1971年 甦える大地
1971年 真剣勝負
1971年 内海の輪
1970年 戦争と人間
1970年 野獣都市
1970年 蝦夷館の決闘
1969年 新選組(1969)
1968年 神々の深き欲望
1968年 “経営学入門”より ネオン太平記
1967年 座頭市牢破り
1966年 地獄の掟に明日はない
1966年 処刑の島
1966年 愛欲(1966)
1966年 脅迫 おどし
1965年 宮本武蔵 巌流島の決斗
1965年 にっぽん泥棒物語
1964年 飢餓海峡
1964年 怪談(1964)
1964年 狼と豚と人間
1964年 越後つついし親不知
1963年 続・王将
1963年 馬喰一代(1963)
1963年 陸軍残虐物語
1963年 無法松の一生(1963)
1963年 東京アンタッチャブル 脱走
1963年 二人だけの砦
1963年 無宿人別帳
1962年 海猫が飛んで
1962年 王将(1962)
1962年 宮本武蔵 般若坂の決斗
1962年 東京アンタッチャブル
1962年 暗黒街最後の日
1962年 切腹
1962年 天草四郎時貞
1962年 二・二六事件 脱出
1962年 破戒(1962)
1961年 飼育
1961年 はだかっ子
1961年 街
1961年 故郷は緑なりき
1961年 わが生涯は火の如く
1961年 宮本武蔵(1961)
1960年 大いなる驀進
1960年 生き抜いた十六年 最後の日本兵
1960年 白い粉の恐怖
1960年 大いなる旅路
1959年 七つの弾丸
1959年 今日もまたかくてありなん
1959年 漂流死体
1959年 キクとイサム
1959年 荷車の歌
1958年 森と湖のまつり
1958年 真夜中の顔
1958年 女侠一代
1958年 欲
1958年 風と女と旅鴉
1958年 夜の鼓
1957年 美徳のよろめき
1957年 鷲と鷹(1957)
1957年 異母兄弟
1956年 ニコヨン物語
1956年 流離の岸
1956年 死の十字路
1956年 ビルマの竪琴(1956)
1956年 悪の報酬(1956)
1955年 続・警察日記
1955年 江戸一寸の虫
1955年 自分の穴の中で
1955年 三つの顔
1955年 おしゅん捕物帖 謎の尼御殿
1955年 七つボタン
1955年 地獄の用心棒
1955年 生きとし生けるもの
1955年 警察日記
1955年 あした来る人
1954年 女人の館
1954年 宮本武蔵(1954)
1954年 泥だらけの青春
1954年 よい婿どの
1954年 さらばラバウル
1954年 伊津子とその母
1953年 お祭り半次郎
1953年 愛人
1953年 太平洋の鷲
1953年 赤線基地
1953年 再会(1953)
1953年 青色革命
1953年 愛情について
1953年 妻(1953)
1953年 逃亡地帯(1953)
1953年 恋人のいる街
1953年 吹けよ春風
1953年 夫婦(1953)
1952年 春の囁き
1952年 上海の女
1952年 美女と盗賊
1952年 思春期
1952年 戦国無頼
1952年 本日休診
1951年 命美わし
1951年 海の花火
1951年 少年期
1951年 善魔
1951年 稲妻草紙



produced by 「13日の水曜日」碧猫さん















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最終更新日  2013年04月15日 23時07分32秒
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Re:三國連太郎(04/15)  
Mドングリ  さん
壮絶な役者人生だったようですね。合掌

フィルモグラフィーを見てみると、「荷車の歌」「飢餓海峡」「神々の深き欲望」などを思いおこすが・・・大使の歳がばれるわけです。 (2013年04月16日 09時31分15秒)

Re[1]:三國連太郎(04/15)  
KUMA0504  さん
Mドングリさん
>壮絶な役者人生だったようですね。合掌<br /><br />フィルモグラフィーを見てみると、「荷車の歌」「飢餓海峡」「神々の深き欲望」などを思いおこすが・・・大使の歳がばれるわけです。
-----
ネットでは佐藤浩市のコメントが冷たいと囁かれていますが、あの親子関係は、「美味しんぼ」の親子関係と瓜二つだったので、私はとても納得しました。つまり、海原雄山とは、陶芸家のくせに料理道楽、仕事中毒で、家庭を顧みなくて離婚、子供は父親を恨んで成長して、大人になって天才的な料理の才能を発揮し、「究極の料理」対決で親子対決をする。長い年月でやっとお互い認め合う。
三國連太郎と佐藤浩市が涙涙の別れをするはずがない。
このフィルムグラフィティを見たら、佐藤浩市の10歳までの60年代に爆発的に仕事していて、さもありなんと思いました。 (2013年04月16日 14時39分00秒)

息子を売った母  
まろ0301  さん
 『女も戦争を担った』川名美紀 という本があります。その中で、三国さんは自らの徴兵を拒否しての逃亡と逮捕の顛末をかいておられます。逃亡した三国さんの居所を警察に報せたのはお母さんであったのです。
 戦後、そのお母さんと三国さんとの関係はどうであったのか。胸を衝かれました。
 この方の生きる原点であったのかなと思います。 (2013年04月16日 18時00分13秒)

Re[3]:三國連太郎(04/15)  
KUMA0504  さん
まろ0301さん
> 『女も戦争を担った』川名美紀 という本があります。その中で、三国さんは自らの徴兵を拒否しての逃亡と逮捕の顛末をかいておられます。逃亡した三国さんの居所を警察に報せたのはお母さんであったのです。<br /> 戦後、そのお母さんと三国さんとの関係はどうであったのか。胸を衝かれました。<br /> この方の生きる原点であったのかなと思います。
-----
明日県立図書館に行くので、読んでみようと検索したら出て来ませんでした(^_^;)。
確か、三國連太郎は被差別部落出身だと聞いたことがあります。「親鸞」を作ったのは、その関係だったと。
いろんな原点があり、その人間の複雑さをスクリーンに定着させた。初期の作品群含めてもう一度見直す必要を感じています。 (2013年04月16日 19時05分25秒)

Re:三國連太郎(04/15)  
いもこ さん
なんか,最近すごい勢いで本読んでますね?
割り込みですけど,ご紹介の『女も戦争を担った』,面白そうなので読んでみようと思いま~す。 (2013年04月19日 07時47分42秒)

Re[5]:三國連太郎(04/15)  
KUMA0504  さん
いもこさん
>なんか,最近すごい勢いで本読んでますね?<br />割り込みですけど,ご紹介の『女も戦争を担った』,面白そうなので読んでみようと思いま~す。
-----
今まで読んだ本の感想を吐き出しているだけです。私は読んだ本は全て記録するので、つまらない本もつまらないと書いてアップする。読まされる方はたまったもんじゃないですよね。すみません。

この本、いろいろ検索しても出てこないんです。正式な名前とか、出版社わかったら教えてください。 (2013年04月19日 10時23分21秒)

Re[6]:三國連太郎(04/15)  
いもこ さん
KUMA0504さん
>つまらない本もつまらないと書いてアップする。読まされる方はたまったもんじゃないですよね。すみません。
・・・たまったもんじゃない,なんて思いませんよ^^ひとそれぞれ,みんな違ってみんないい,いろんな意見を読むのが楽しいんじゃないでしょうか?

>この本、いろいろ検索しても出てこないんです。正式な名前とか、出版社わかったら教えてください。
・・・私が借りたのは春樹じゃなくw冬樹社,本の題名はこの通りでしたよ。ただ,今借りてる漫画が読み終わらないので1週間後に借りに行く予定♪ (2013年04月20日 13時00分50秒)

Re[7]:三國連太郎(04/15)  
KUMA0504  さん
いもこさん
>KUMA0504さん<br />・・・たまったもんじゃない,なんて思いませんよ^^ひとそれぞれ,みんな違ってみんないい,いろんな意見を読むのが楽しいんじゃないでしょうか?

ありがとうございます。

>・・私が借りたのは春樹じゃなくw冬樹社,本の題名はこの通りでしたよ。ただ,今借りてる漫画が読み終わらないので1週間後に借りに行く予定♪
-----
川名美紀じゃなくて川名紀美だったんですね。それでやっとAmazonでヒットしました。けれども、図書館にはないようです。残念!
(2013年04月20日 20時09分07秒)

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