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2011.10.10
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カテゴリ: 特別支援教育

『障害があるからこそ普通学級がいい

 「障害」児を普通学級で受け入れてきた一教師の記録』
(片桐健司、千書房、2009、1600円)

読書メモの続きです。

今回が第3回。

第2話「みんながいっしょがいいとあらためて思わされた直ちゃんとの6年間」を参照していきます。

第1回は こちら

================================
『障害があるからこそ普通学級がいい』
読書メモ ロゴ
(p47~(第2話の終わり)まで。 緑文字 は僕のコメントです。
 文中の「特殊学級」は、1970年代当時の言い方で、
 現在は「特別支援学級」です。)

スマイル 筆者は1年3組の担任となり、
   「直ちゃん」を交流先の担任として受け持つことになります。

・うまくいくか、いかないかの問題ではない。

 もうこの子は自分のクラスの子だと思わなければ、
 中途半端になってしまう。

何があろうと、何が起ころうと、自分はこの子といっしょにやっていく
 そう考えた。

・できたら担任1人でやってみたい。
 だから特殊学級の担任はあまり教室にも来てほしくないと思っていた。

・部分的な「交流」で、クラスの人間関係がうまくでききらないことは、
 それまでの3年間の「交流」の実態から見ても明らかなような気がした。

スマイル このあたりから、この学校での「交流」の取り組みが、
   「全面交流」に向かっていきます。
   通常学級担任の意識の高さ、
   どんな子でもクラスの中で見ていくという意気込みが
   校内に波及していった結果だと思います。

   日本の学校制度では、特別支援学級の在籍児童は、
   通常学級には本当は「籍がない」ことになっています。
   これは非常におかしなことです。
   おかしいということがわかっているので、
   法制度はどうあれ、通常学級の名簿に載せたり、
   あたかも「通常学級の一員である」ように振る舞っている学校は
   いくらでもあります。
   子どもたちは当然、クラスの一員だと思っています。
   そして、クラスの友達として、友達のことを考え、
   一緒にやっていくのにはどうしたらいいか、工夫を凝らすのです。

   通常学級担任は、
   「この子の担任は僕じゃない。この子は交流できているだけ」と思う人と、
   「特別支援学級の担任も担任だけど、僕も担任だ」と思う人に分かれます。
   僕は、後者でありたい、と思っています。

・まるで関係ない感じでいた子が、実はその子のことをしっかり見ていて、
 いざというときにその子を助けたり、
 表面ではわからない 子どもたちの関係 がつくられていく。

・私の方が、時間を気にして、着替えなど手伝おうとすると
 「先生、だめだよ。
  直ちゃんはそれは自分でできるんだから」
 と言われたりした。

先に、子どもたちの方が 直ちゃんのことをわかっていた。

・私が子どもたちに、直ちゃんについて ああしろ、こうしろと言ったことは
 ほとんどない。
 子どもたちは、全く、勝手気ままに お互いの関係をつくっていく。

・入学後しばらくの記録を見ると、 
 こちらがお手上げ状態でも、
その子自身も周りも確実に変わっていく ことがわかる。
あせる必要はない

・記録を取って良かった。
子どもの小さな変化や成長 がそこに見つけられる。

スマイル 僕も、記録はなるべくとるようにしています。
   汚い字で走り書きするので後で読みにくいのですが。
   このブログのように、他の人に見せるときには
   デジタルで打ち直します。
   この方が見やすくて、自分のためにも役立っています。(^^) 

・直ちゃんとのこの体験から、私は、
何かうまくいかないことがあっても、まずゆっくり待とう、
子どもは必ず変わる
、ということを
 心にしっかり留めておくことにした。

大笑い 僕の好きなブリーフセラピーの考え方に
  「 変化は必然である 」というのがあります。
  子どもの場合は特に、短時間でどんどん変化します。
  そのときそのときのできないことや悩みにこだわってしまうのは
  あまり意味がないかもしれませんね。 

先生が「個別に丁寧に」教えなくても、
周りの友だちから学んでいく

・周りの子たちもなんの意識もせずに、
いろいろな友だちとのかかわり方を学んでいる

・いつまでも親切にしたり、
 「障害」があるからとやさしくしたりはしていられない。
 つきあうことの面倒くささもいっぱい体験する。

・つい、面倒くさくなると「いいよ」と許してしまう私に比べて
 子どもは実に厳しい。
 給食時の手洗い、給食当番、掃除当番など。
 「やらなきゃダメ。直ちゃんは当番でしょ」
 2,3人がかりで、背負ったランドセルをもぎ取り、
 ぞうきんを持たせてカラぶきをさせる。
 私が手出しをするより、子どもに任せたほうがスムーズに運ぶのである。

「専門性」よりもその子を受け入れる姿勢が、その子を変えていく。

(第2話「みんながいっしょがいいとあらためて思わされた直ちゃんとの6年間」より)================================

自分も、特別支援学級担任をしていた時に、
同じように通常学級で周りの子からの積極的なかかわりがあったなあ、
と思いだし、友達を思うやさしさや強さ、一生懸命さを思い出して、
感無量です。
たぶん、こういう子ども同士のかかわりが、
学校の先生としては一番うれしい場面ではないでしょうか。

次の第3話は「和彦くんがしゃべった」です。

この本の各話は、すべて実際にあったことの詳細な記録なので、
読んでいて面白いです。自分もその場に居合わせて、子どもたちや先生と一緒に泣いたり笑ったり
している気分になります。 

では、また 次回!

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Last updated  2011.10.13 21:31:48
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