『
あなたの夢はなんですか?
私の夢は大人になるまで生きることです。』
(池間哲郎
、致知出版社、2004、1200円)
この本の読書メモを書いています。
今回は 「第2章 親のために売られていく娘たち-タイ」
以降、第4章までを参照します。
衝撃的な内容が続きます。まさかそんなことが普通にあるなんて・・・。
前回の日記をお読みでない方は、 こちら もご覧くださいね。
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『あなたの夢はなんですか?
私の夢は大人になるまで生きることです。』
2
(p34からp121まで。
・以降の 太字
は本の内容。
顔マークのあとの緑文字は僕の個人的コメントです。)
▽第2章 親のために売られていく娘たち -タイ より
・タイ北部、ミャンマーとラオスの国境近くの、山岳民族の村。
子どもたちのお腹は、ずーっと何も食べていないから、
お腹の中にガスがたまってふくらんでいる。
このままにしていると、やがて目が落ちくぼみ、死んでいく。
・村人たちの年収は日本円で5万円程度。
同じタイ人と比べても1/10以下。
そのため、貧困が原因となる薬物中毒や人身売買の問題を抱えている。
・お父さんお母さんを守るために、
そして家族が生き延びるために、
娘たちが売られていく
。
12,3歳から売られていく。
・日本の子どもたちは
「親が子どもの面倒を見るのが当たり前」だと思っている。
世界の常識はまったく逆。
子どもが親の面倒を見る。それが当たり前。
親が生きるために、当然のように売られていく。
・私が訪れたカレン族の村では、
女の子たちが17歳までに売られる割合は50%を超える。
・タイ北部では13万円ぐらいで娘が売られている。
中間業者が3万ほどとって、親に渡されるのは10万円ぐらい。
・カンボジアの首都プノンペンでは、
5万円出せば女の子を買える。
地方に行くともっと安くて、たったの6000円。
男の子はさらに安くて、3000円で買える。
衝撃の事実です。本の出版年が2004年なので、
現在は違うかもしれませんが、それにしても日本と違いすぎます。
日本の僕たちの生活が、限りなく豊かで恵まれていることを
思わずにいられません。
日本の教育で「人権」ということを言いますが、
タイで売られていく子どもたちに人権はないのか?と憤りを覚えます。
「子どもの権利条約」というのが日本でも批准されていますが
その内容のほとんどはこういった
世界の恵まれない子どもたちを守るためのものだと聞いています。
もちろん日本の子どもたちも変わらず大切ですが、
日本人だからと言って日本の子どもたち「だけ」が大切だという気には
絶対になれません。
むしろ、日本の子どもたちにこのことを知らせ、
子どもたち同士の架け橋が世界に広がることで、
いっしょに世界をよくしていけたら、と思います。
▽第3章 スラム街に学校をつくる ―カンボジア より
・カンボジアはすばらしい歴史と文化を持った国。
800年以上も前にアンコールワットを建設した
クメール文化の発祥地。
首都プノンペンは1960年代までは日本よりも豊かだった 。
しかし、 70年代に内乱状態に 。
75年~79年に ポル・ポトが実権を握った時代に大変な状態に。
・ポル・ポトは異常な社会主義思想の持ち主、
国民を次々に捕らえては殺した。
3万人の学校の教師のうち、生き延びたのは2000名もいない。
メガネをかけている人を「勉強したから」という理由で殺していった。
ポル・ポトは800万の国民のうちの200万人を虐殺したと言われる。
・2002年にカンボジアに学校を作ったとき、
子どもたちは、授業中ピクリとも動かないで、
真剣に先生の話に耳を傾けた。
本当に一生懸命勉強した。
▽第4章 僕たちはマンホールの中に生きている -モンゴル より
・モンゴルの冬は厳しい。
-30度は当たり前。
大寒波では-60度まで下がる。
・ウランバートルは世界で一番寒い首都。
外で寝ていたら確実に凍死してしまう。
マンホールの中はお湯が通っているから10度前後まで上がる。
ここなら生きていられる。
・マンホールの中には10歳にも満たない幼い子もいる。
唇や耳たぶは腫れ上がっている。
耳がグチャッと崩れている子もいる。
ネズミにかじられた
から。
ネズミは耳たぶとか唇のように 柔らかいところからかじっていく。
・マンホールに暮らしている12歳の男の子が言った。
「僕は早く人間を終わりたい」
(p121(第4章の終わり)まで) =============================
「 世界がもし100人の村だったら
」が流行った時に、世界の人の中で僕たちは本当に恵まれた数%の中にいて、
信じられない環境下で生きている人がたくさんいることに愕然としました。
その後「 ネットワーク地球村
」の会員になって会報を読むなどし、
世界の国のことも少しは気にするようにしていました。
でも、この本には今まで知っていたよりも、もっとシビアな世界の国の現実が書かれていました。
知らないということはなんという恐ろしいことだろう、と思います。
先進国に暮らす人間の義務として、こういうことを知っていかないといけないのでは、と思います。
さて次回は 「第5章 生きることはすばらしいこと」
を参照する予定です。
よかったらまた見に来てください。よろしくお願いします。
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