バラ色に輝くエベレストとローツェの頂き、まさに神々の山嶺だ。 ローツェフェイスにタッチしてC2に戻ってきたらとても疲れていた。自ずとおしゃべりもしないで静かにしていた。 それが何につながったか?そんな静かな私を見て隊長は普通ではないと判断した。静かなのがとても気になるとも言った。疲労と低酸素で思考能力を失い、異常事態になっているのではないかと。


テント脇にたくさん積まれている酸素ボンベ 小さなソーラーパネル
隊長は更に言った。この標高6500mというC2にいては体力が衰退することはあっても回復する見込みは全く無く悪化するばかりだから、BCへ下山したほうがよいと。


C2のテントの中 モレーンの上に石のテーブル C2の夜
BCに下山せよと言う隊長の発言には大変戸惑った。そんな事態になっているのか?しかし私も疲れている自覚はあったので、皆と行動をともにできない残念さはあったものの、BCに降りて体力を回復させることには異論はなかった。ここで下山してもアタックのチャンスはあると隊長は言ったし、自分もそう考えていた。そのつもりで高所服や食料などアタックに必要な物はテントにデポしておいた。
翌日、シェルパ一人を伴ってウエスタンクウムからC1へ、さらにアイスフォールを下ってBCへ帰還した。アイスフォールの降りはカラビナワークだけでユマリングは無かったので楽に下れた。BC近くまで降りると最も信頼できるシェルパのラムさんが飲み物を携えて出迎えに来てくれていた。嬉しかった。
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