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昨晩は仕事のあとそのまま四谷に向かい、ホテルにチェックインしたあと、荒木町の坊主バーに一人で行った。
坊主バーには過去2回ほど行ったことがあるけど、2回とも誰かと一緒で、しかも終電の時間を考えるとバーとしてはかなり早くに失礼することになり、坊主バーの特色の、読経や法話を聞くことができなかった。大変消化不良を残しており、今回はわざわざ坊主バーに行くためにホテルを取った。
午後8時過ぎに入店。大雨だというのに、店内はほぼ満席。一人ならokと言われ、カウンターのとまり木に通された。一人客(に見えたの)は、カウンターの端の常連と思われる男性2人で、あとは二人連れ以上。女性客が圧倒的に多い。周りはみんな盛り上がっているので、アウェイ感半端ないとか思っていたら、隣のカップル二人組が「お一人ですか?」と話しかけてきた。
二人組に見えるほど仲良く話しをしていた彼らは、実は今日初対面の一人飲み同士だった。若い女性は初来店、もう少し年上の男性は常連さん。その後私の隣に座った初来店という一人客の男性ともに、結局1時過ぎまで喋っていた。
その常連男性が本当によくしゃべる人で、ほとんどその方の話を聞いていたような状態だったけど、とても楽しかった。スタッフのお坊さんとも仲良しなので、その人がうまくスタッフ僧侶とつないでくれ、お坊さんの話もいろいろ聞けた。女性スタッフが一人いて、ポニーテールが清楚でとてもきれいな方なのだけど、その人も尼僧さんだった(剃髪しなくていい宗派なんだって)。マスター(もちろん僧侶)は、「美坊主図鑑」という本に載ったこともある(見せていただいたけど、表紙だった)イケメン。元ボクサーで、今は坊主バンドを作ってロックを歌っているそう。こんど牧師ロックと合同ライブをすると言ってチラシをくれたけど、もう満席だそう。
一人客同士4人とお坊さんで、本当に色々話をした。今まで行ったお寺のこと、お墓のこと、日本史系のこと(若い女性客が、歴女で東西の美術にも詳しく、しかも美人だった。素敵だあ)、海外から見た日本カルチャーのことなどなど。3人とも、私の普段の生活では、まず出会わないバックグラウンドの人だった。でも、「坊主バーにひとりで飲みに行く」という共通点があって、こんなに仲良く楽しくしゃべれるって凄い。・・・なんていうか、自分が普段暮らしているコミュニティって、世の中の本当に一部なんだなあと思った。その本当に一部の世界の価値観で落ち込むことも、傲慢になることも、しなくていい(しちゃいけない、じゃなくて、しなくていい。)んだと、なんとなくそう思った。名前も聞いてないし、メアドの交換なんかもしなかった。本当に一期一会の関係。なんかこういうのってすごい。
お坊さんの読経と法話も、今回は2回とも聞けた。法話担当は視覚障害のあるお坊さん。毎日、1回目はご自身で用意した法話、2回目はお客からお題をもらって即興で話す法話ということになっているとのこと。
1回目の法話は、歎異抄をひいて、最近起こった僧侶による殺人事件についてのお話だった。殺人ということであっても、それに至る「縁」がなければどんな人でも行わない。逆に、普段どんなに善良な人であっても、殺人という縁に遭遇してしまえば人を殺めることもある。あなたもわたしも、そういう縁と出会うかもしれない。だから罪人を裁くのは司法にまかせ、私たちは謙虚にそういう縁と出会わないことを幸福に思いましょう、みたいな内容だった。
2回目はお客に誕生日を迎えた人がいて、その方のお題で社内恋愛を成就させるコツという話だった。社内恋愛は、婚約するまで秘密にするに限る。でないと、善意の人によって壊される確率が高い、たとえ悪意はなくても、今幸福でいる人ばかりとは限らない。人の幸福を自分の幸福として喜べる人はずっと少ないのだから、他人への思いやりの意味も含め、社内の人には話してはいけないよ、といった内容だった。法話たんとうのお坊さんから、「歌のプレゼント!」と言って、大声量のhappybirthdayがそのお客に贈られ、お店にいた人全員で「おめでとー!!」と声をかける一幕もあった。
そして午前1時過ぎに坊主バーをあとにして、徒歩10分くらいのホテルに戻り、シャワーを浴びて寝た。
凄まじく濃く幸せなひとときだった。
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