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先日坊主バーに行った際、カウンター越しに「プラネタリウム鑑賞と僧侶による地獄極楽現代版絵解き」という企画のチラシをもらって、即申し込んだ。定員25人がすぐに埋まってしまったらしい。
で、今日、行ってきた。
京成青砥駅の近くに證願寺というお寺があり、今日の会場はそこ。本堂にプラネタリウムがある。お寺の外壁にスペースシャトルのレリーフが飾ってあったり、本堂脇にたぶん1/1スケールのトリケラトプスが飾ってあったり、なんだかすごく前衛的なお寺のような気がする。
玄関で会費を支払い、会議室のようなところに通され、続々と参加者が集まってくる。先日坊主バーで一緒に飲み喋ったメンバーもいて、嬉しかった。なんと、全参加者中男性は3人のみ。女性が圧倒的に多い。坊主バーのお客が多いのかと思ったけどそうでもないらしく、天文ファンのルートでやってきた人も結構いるようだった。お茶とお茶菓子が振舞われ、坊主バーマスターの挨拶があり、「では今日の案内人、證願寺のご住職です」という紹介で入ってきたのは、穴のあいたジーンズに、ちょっとくたびれた赤いシャツを着た、白髪まじりの短髪の中年男性だった。
街中でこの人に会っても、絶対に僧侶だとは思うまい
そして、参加者はプラネタリウムに移動・・・シャッターで仕切られた会議室のとなりがプラネタリウムだった。
自由席だというので適当に座る。椅子が130°くらいにリクライニングして、天井を見上げやすい。
禁止事項の説明のあと、まずは7月1日の夜空を見た。月のそばに土星、西の空に木星と金星が接近するそう。そして、いよいよ本編。まずは地獄編。
古代インドでは、世界がこのようになっていると思われていた、という説明が図入りであり、インドの地面の下に9階層の地獄があると思われていた、という説明。それから賽の河原や三途の川や、様々な地獄の責め苦の古い絵図が次々に天井に投影されていく。それから「現代の地獄」と題して、泥酔地獄や借金地獄、愛怨地獄、そして花粉地獄などが紹介された。酒に酔ってパンツ一丁で電車の床に寝そべる男性の写真とか・・・
「悩みは自分で作っている」「だから、自分で解消できる」っというのが仏教のコンセプトなんだよ、という説明があった。證願寺ご住職と坊主バーマスターの対談のような構成で、お二人とも話がとても上手。
地獄編でいったん休憩になり、もとの会議室に戻って飲み物の追加を頂いた。
そして、極楽編。
同じように、極楽の絵図が投影され、無量寿経などに語られる極楽の様子の説明、そして「現代の勘違い極楽」として、享楽的なあれこれに興じる人の画像が投影された。
地獄という概念が生まれたのは釈迦が入滅してから200年後で、極楽は500年後、両方が一緒になって日本で語られ始めたのが平安時代とのこと。
そして最後に、坊主バースタッフ出演で「電車で痴漢して捕まって、美人婦警さんにお仕置きされた」というストーリーの短いムービーが流れ、「地獄と極楽は入れ違い、地獄は極楽極楽は地獄」というメッセージ?が流れ、そして更に「ミニスカートの下に短パンあり ○○小PTA」という立て看板の写真が映し出され、上映は終了した。
もう一度会議室に戻り、飲める人には坊主バー特製カクテルが振舞われ、お菓子をつまみながら時間いっぱいまでフリートークタイムになった。私は近くの席に座った女性3人と楽しく盛り上がり、途中からマスターが参加してくれ、とても興味深い話がたくさん聞けた。
地獄も極楽も、仏教修行のモチベーション作りのために生まれた概念なのだそう。そして、天部(六道の一番上)は悩みも辛さもない世界なのだけど、逆に、悩みや辛さが全くないと仏門にも出会えない。辛さがあるから人は仏の存在を知る。辛いばかりの地獄でも、安穏ばかりの天部でもダメ。ちょうどいいのがこの人間界。
「私たちラッキーなんですよ、今ここに生きていられて。」と、マスターは笑った。
悩みと悟りは表裏一体のようなもので、悩みの中から悟りは得られるし、悟りに向かったら悩みになってしまったり、そうしながらだんだんに悟りに向かっていくんです。
私たちが思っている極楽は実は天部どまりで、本当に解脱した極楽はその上。でも、そこに到達しても人は更に高みを目指して行くんですよ、と言ってらした。
悩みは、細分化して、一つ一つよく見ると悩みではなくなる。究極、自分の死すら辛くなくなる。でも、解決できない悩みもあって、他力で仏に頼るって考え。
念仏は、それを唱えているあいだは仏様のことしか考えられなくなる
そんなことをマスターは話していた。ふざけているようでしっかりお坊さんなんだなあ。
「気軽に、親しみやすく、仏教を語れる場をつくろうと思って、坊主バーを始めたのよ」とのこと。
そのほか、おしゃべりしていたメンバーから「仁徳天皇陵を見るには堺市役所の食堂から見下ろすのがいい。市役所の食堂には古墳カレーもある」とか、「伊豆に個人経営の『極楽苑』という博物館?があって、あの世に行った感が楽しめる」とか「鎌倉の建長寺で法話デー?というのがある」とか、まあマニアックな情報がたくさん聞けた。
今日もすっごく楽しい時間を過ごせた。
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