夢みるきのこ

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2013年01月27日
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  2013年1月24日、短詩形文学の無頼派集団ともいうべき夜の顔{脱}俳句会がなんばOCAT学習センターで開催された。参加者10名、不在作品2名の計12名。当夜の兼題は「曖昧」。

 いつものように一人5作品(1点)と特選1作品(2点)の6作品を選出。得点数の多い順に合評ののち作者に名乗りをあげていただき、自作品自解してもらうという手順ではじまった。高点順に列記する。

ホッチキスの針を入れ替えるように新年始まる  英津子

砂糖菓子舌にのせあてなくめくる昆虫図鑑     輝彦

夕闇が街を映画に変えて行く           博子

枯すすき照りてあめ色桂川            存子

結界を侵す楽しさヌスビトハギにさえぎられ   マダラ

泥積んだハシケが下る寒の川水面は暗く      輝彦

曖昧は人の世にあふれる隠し味         英津子

蝶凍てて三角神獣鏡いちまいの墓          享

初空やぽつんとひとつ飛行機の影         恭範

線を引いても引いても現われてくる新しい線   英津子

独り身でくらふ雑煮のあほらしさ         恭範

あり得ない方向に脱ぎ捨てられた靴冬ぬくし   英津子

さかしまに自由だなぁ海上の雪横に降り      俊美

血の色に咲き綻びぬ寒椿              享

冬障子閑かな部屋の照り翳り           恭範

大納言杵つき餅と出あう椀            恵子

雲の刷毛六甲山を墨絵にし            博子

まどろみに同じ夢みる犬と僕           成利

浅葱は陰なる香の粥にしてああほっこりと      享

茸の字はにこげと読めり毛深き茸ににこりとす   存子

初春は茶筅遊ばし花びら餅            恵子

曖昧もこもこ村娘味噌汁にフキノトウ       輝彦

冬の闇に横たわる下弦の月            恵子

アルジェリアカミュ不条理クロワッサン      輝彦

賽銭握り足踏みしながら初詣           恵子

生き残り今日も酒のむ震災の街の夕暮       恭範

目肩腰しんどい店の大安売            成利

賀状届かぬ郵便受けにも初日輝く         恵子

右左曖昧MEはちょっと赤            成利

将来と未来は曖昧冬の蝶              享

曖昧に曖昧に君と離れる日ありき         光夫

嫁はんに頼んまっせと善哉忌           成利

国境も善悪の境も越して大砂漠イメージの決壊   光夫

大寒にかけ込む先は唐獅子牡丹かATG             成利

昭和を過ぎ平成の春の終り近くに戦後思想死ぬる  光夫

  今回新たに2名、先般の普茶きのこの会の闘句ショウで初お手合わせした、朗読の会の西村存子さん、書家の池上博子さんが、作品を寄せてくれました。2人とも文学的な下地のある方で、初回より素直で印象ぶかい作品を発表され、会場を沸かせました。今後が楽しみです。






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最終更新日  2013年02月06日 21時28分53秒 コメントを書く
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