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「オマエェ~!」
相手方のことを指して「お前」と言うと、少々乱暴な言葉遣いにも聞こえます。また、親しい仲でこそ使われるかもしれませんし、力関係の大小においては目下のものが目上のものに呼びかける言葉ではありません。
当然のことながら、「お客様」を目の前にして、接客業・サービス業の人間が「お客様」を「お前」と呼ぶなどはありえないことです。
西洋の言語、代表的なものでは英語が挙げられますが、英語では一人称と二人称は明確に区別されているようです。私なら「I」、あなたなら「YOU」ですね。ところが、日本語の単語の中には、「第一人称」と「第二人称」が混在している言葉があります。
例えば、
「手前」
「手前ども」となると、「私」を含む複数の人々のことなのですが、ちょっとなまって「てまえ」が「テメェ!」となると相手方のことを指します。
また、「自分」という単語。
「自分でしなさい。」とは「あなたがしなさい。」の意味ですし、関西では呼びかけそのものに「自分なぁ~、、、」(「あなたねぇ、、、」の意)と使用されることもあります。
更には、「我」。「我」とはもちろん言葉を発している自らのことになりますし、複数ならば「我々」。ところが、大抵の場合カタカナ表記されるのですが、「ワレ!」というと英語でいう「YOU」の意味です。少々乱暴な言葉遣いではありますが。
話をもとに戻して、「オマエ」という言葉、「オマエ」の「マエ」とはもちろん、自分の前方の位置を指しての「前」です。だから自らのことを指しては「手前」となるわけですが、そこに対峙する「他人」がいる場合においては、やはり畏怖と尊敬の気持ちから「お」がつけられたのではないでしょうか。
昨日私が感じた「違和感」 にはその部分を間違って引用しているために起こると思われます。
つまり「客」とは自らが金銭を支払う場合において使用される言葉であり、他人がその立場であれば少なくとも「お客」、当然のことながら「お客様」と呼びかけるはずなのです。
主語が変化すると、あとに続く述語にも変化が見られます。
「客がご来店された。」
...なんか変ですね。
「客が来た。」こっちの方が自然と言えば自然です。
対して、「主語」が「お客様」ならば
「お客様がご来店された。」
となるのが自然なわけです。
数々例を挙げればきりが無いのですが、「美しい日本語」云々がマスコミでも数々取り上げられている昨今、こういった事柄についても考えてもよい時期かもしれません。
「言葉」は我々接客業においては最も重要な「道具」です。で、あるならば尚更その使い方には慎重になりたいものです。
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