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先日、金沢私立幼稚園PTA大会に行ってきました、と報告しましたが、今日はその続き・・・
いよいよ、「魔女の宅急便」作者の角野栄子先生の講演についてお話したいと思います。

これ、私が講演中に描いた角野先生の似顔絵です。
結構前の席だったので、わりかしはっきりそのいでたちが見えました。
にしても、まず驚いたのは、とっても若々しいってことです。
もうすぐ80歳近いというのに、とってもファッショナブルで、背筋もピンとしていて、声に張りがあって、驚きました。なにより、とってもかわいらしいんです。ところどころにとりいれられている赤のさし色と、白銀の髪とがすごく素敵でした。この方のセンスはすごいな~!というのが、私が先生を初めて生で見たときの印象です。
赤も、深い赤じゃないんですよ。ビビットな赤なんです。素敵じゃありませんか?(眼鏡のふちも赤なんです♪)
さて、本題にもどって・・・
いま言ったような先生の現在のお姿と、そして数々の有名な児童文学を生みだしてきたキャリアからは想像もつかないような、先生の幼少期のお話から、この講演は始まりました。
先生は幼稚園児の頃、お父さんに手を引かれ泣きながら通っては、それでも教室の中に入れなくて結局すぐに帰ってきてしまう、といういわば、問題児だったそうです。
というのも、先生のお母さんが5歳で亡くなってしまい、その精神的ショックから普段の生活になんとなく「怖い」だとか「不安」といった感情があったそうで、幼稚園の中で他の子供たちが元気よくふざけあったり喧嘩したりしている姿を見ただけで、「とても私はあの中に入っていけない」と感じて家に帰ってしまっていたそうです。
先生には3歳上のお姉さんと、1歳になる弟がいましたが、家にいても楽しくなく、いつもいつも泣いてばかりで、ご近所の奥さんからは「昼寝しようと思うとあなたが泣くから眠れなくなるじゃない」なんて嫌味を言われるほど。そんな生活が小学校3,4年くらいまで続いていたそうです。
でも、そんな生活の中でも先生が生きていく励みになったのは、空想の異世界へのあこがれでした。「自分はこんなに泣き虫じゃなくて、ほんとうは元気で明るい女の子なんだ」と思える世界を、空想で作っていると、いつしか泣きやんでいたそうです。まるで、その空想の世界に自分を飛び立たせることで、現実の自分を癒して、現実に戻る力になるかのように。たとえばそれは、壁にできた穴を見ていた時などに、実はこの穴に指を入れると異世界の扉が開いて、私はそこの住人で、今とは全然違う素敵な女の子になっている・・・といったふうにです。
また、先生のお父さんというのは、宮本武蔵や、レ・ミゼラブルを先生に読んでくれていたそうなのですが、そのお父さんの読み方が非常に軽快で、絶妙なところで読むのをやめてしまうので、とても物語というものへの興味がわいたとおっしゃっていました。特に、レ・ミゼラブルなんかでは、登場人物が警察に追われる場面が何度も出てきて、幸せのさなかに「トントントン」と警察がドアをたたく音が鳴るところでお父さんが「また、明日ね」とやめてしまうので、それはそれは次回が楽しみで仕方がなかったそうなのです。
こういうところからも、先生のキャリアを生む下地が育っていたんですね。
ところが、実際の現実はさらに辛いものになっていったそうです。
先生が小学校2年の8月に、お父さんが再婚します。そして、その年の冬には戦争でお父さんが出征してしまいます。一家は一つ屋根の下、全然知らない赤の他人と毎日を過ごさなくてはならないという辛い状況に陥るわけです。
「振りかえると、5歳から7歳までの2年足らずの豊かな生活だった」
「でも、このお父さんとの短いけれども豊かな時間があったから、物語の世界へ遊びに行くクセが生まれ、その後の戦争、物が無くなっていく息苦しい世の中、そして小5で敗戦という激動の時代を乗り越えられた」
と、先生はおっしゃっておられました。
そのあと、先生のキャリアのきっかけとなったブラジル渡航の話や、児童書の紹介などがされたわけですが、最後に先生は会場にいた幼稚園児を持つ母親に向けて、大切なメッセージを下さったので、ここに紹介します。
「おもしろい物語に出会うこと、たどたどしくても、自分で読み切ることの嬉しさを味わって」
「豊かな思い出と一緒に入る’’ことば’’は一生かかってつくる辞書になる」
「(その)’’ことば’’は単語じゃない。時と風景と、得た経験が’’そのひとのことば’’になる」
先生がおっしゃった’’ことば’’というのは、いわば、人と話し合うときなどに、どういう風に話したらわかってもらえるかな?というときに役に立つ豊かな表現のことで、それは単語じゃ意味がなくで、その人の経験から勝ち得るものなんだそうです。
そして、そういうところから豊かな人間性、豊かな人生につながるのだそうです。
で、私たち母親は、そういう体験を子どもにさせてあげられるように以下の二つのことをするべきだそうです。
1、よみきかせ
2、ブックトーク→これは、先生のお父さんのように「(登場人物は)~が好きなんだって。それからどうなったんだろうねぇ」などと、物語の面白いところでやめる話術を使うことだそうで、子どもの物語への興味を引き出すのに役立つそうです。
そういうわけなので、私も先生がおっしゃったように、子どもにそろそろ絵本は卒業して、本格的な物語を読んであげようと決心しました。
講演後、真っ先に先生の著書「魔女の宅急便」と「おばけのアッチ」シリーズの一冊を購入しました。
そして、見てみて!


早速、家に帰って読み聞かせしました。
夜寝る前の本にも、これから使っていくつもりです・・・大切にします。
角野先生ありがとうございました。
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