音楽三昧+α

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2018.01.19
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カテゴリ: 映画



 「シネ・ジャズ」とは1950年代後半から1960年代始めにかけて製作されたフランス映画のサウンドトラックを指す。映画とモダン・ジャズの見事な融合、一度聴いたら忘れられない人気曲集。
  全米で8月6日から公開されたロバート・アルトマンの映画『カンザス・シティ』はハリウッドがつくったジャズ映画史上最高傑作との評判だ。映画は30年代のカンザス・シティの夜を舞台に、ジャズメンたちの命をかけた腕の競い合い(ジャム・セッション)を描いたもので、ジョシュア・レッドマンら人気のミュージシャンたちが多数出演しているところが話題。映画とジャズの関係は古く、トーキー映画第一作『ジャズ・シンガー』にまでさかのぼることができる。以後アメリカでは『ベニイ・グッドマン物語』、『グレン・ミラー物語』などが人気を集めたが、モダン・ジャズを映画に使った作品ではなんといってもマイルス・デイビスが音楽を担当した『死刑台のエレベーター』(1957年)が有名だ。ジャンヌ・モローが主演したこのサスペンスの傑作を手がけたのは、先ごろ他界したヌーヴェル・ヴァーグ派の巨匠ルイ・マル監督で、マイルス・デイビスのトランペットによる即興演奏がスリルをいやが上にも盛り上げていた。新進気鋭の映画監督ルイ・マルは熱烈なジャズ・ファンで、1957年12月、マイルスがフランスでコンサートを開くのを知って、サントラ起用を思い立ったもの。マイルスはスタジオでラッシュを観ながらたったの4時間で即興的に音楽をつけたという。この時、マイルスとともに演奏に加わったのがパリに移住していたケニー・クラーク(ドラムス)と新人テナー・サックス奏者バルネ・ウィランだ。ウィランは当時20歳だったが、マイルスと共演したことで一躍有名になった(ウィランは去る5月25日他界した)。今月の『ベスト・オブ・シネ・ジャズ』には、『死刑台のエレベーター』を中心に、この時期にフランスでつくられた名作映画のサントラから代表的なテーマが集められている。アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズが音楽を担当した『殺られる』(1958年)はエドアール・モリナロ監督、ロベール・オッセン、エステラ・ブラン主演のハードボイルドなタッチのアクション・ドラマ。名曲「ブルース・マーチ」で知られるベニー・ゴルソンが作曲した「殺られるのテーマ」は一度聴いたら忘れられない名曲だ。1956年にM.J.Q.を起用して『大運河』を制作したロジェ・ヴァディム監督は、1959年にはジャンヌ・モローとジェラール・フィリップの主演で『危険な関係』を制作した。この時はアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズにバルネ・ウィランをゲストに加えてサントラを吹込ませている。「危険な関係のブルース」は別名「ノー・プロブレム」として知られるモダン・ジャズの人気曲。というわけで、今月はシネ・ジャズでお楽しみを!(児山紀芳)
「死刑台のエレベーター」(オリジナル・サウンドトラック)
  テーマ
  カララの殺人
  ドライブウェイのスリル
  エレベーターの中のジュリアン
  シャンゼリゼを歩むフロランス

  モーテルの写真屋
   マイルス・デイヴィス(tp)他
   録音:1957年12月
「殺られる」(オリジナル・サウンドトラック)
  テーマ
  ドゥードゥーのブルース
  マルセルのブルース
  ヴァヴァのブルース
  殺られるのテーマ
   アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズ他
   録音:1958年8月
「危険な関係」(オリジナル・サウンドトラック)
  危険な関係のブルース テイク1
   アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズ他
  危険な関係のサンバ テイク1
   アート・ブレイキーとアフロ・キューバン・ボーイズ他
  ミゲルのパーティ

   アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズ他
   録音:1959年7月
 解説:小川隆夫
 FONTANA(ポリグラム) FNCP-30642
 購入年月日:1996年10月14日(CDクラブ)


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Last updated  2018.01.19 14:24:22
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