ねぼすけの読書感想日記

ねぼすけの読書感想日記

2011.04.23
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カテゴリ: 書評


訳 者=望月衛
書 名=ブラック・スワン [下] -不確実性とリスクの本質
原 題=THE BLACK SWAN
発行所=ダイヤモンド社
発行年=2009.6
評 価=★★★★☆



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ブラック・スワン[上巻] は、もう半年以上前に読んでいたが今回、ようやく下巻を読んだ。本書で言う、ブラックスワン(黒い白鳥)とは、誰もが白鳥は白いと思っていた時に、たったの一羽でも黒い白鳥が発見されたらその常識は覆される意味の象徴で、「まずありえない事象」を意味している。筆者が徹底的に批判していることは、稀な事象の起こる可能性が全体に大きな結果や影響を及ぼさない「ガウスのベル型カーブ」すなわち正規分布である。世の中は、地震のマグニチュードの分布のような自然現象、株価の変動率・ボラティリティの分布のような経済現象、あるいは人間の保有資産のような人為的な値の分布は、ありうる非常に大きな値そのものが全体に大きな結果や影響を及ぼす現象に満ち溢れている。どうしても人は(私も含め)、ランダムな値をとる分布の形状は、なぜか正規分布であると信じていたし・そのことに何の疑問ももっていなかった。そうじゃないんだ、現実はもっと複雑であり、それは間違っていると筆者は指摘する。この点に、読後感として非常に感銘を受けた。

今回の3.11東日本大震災で、地震の大きさ・津波の高さに関して、想定事象やリスク管理また不確実性の話題もあるが、そこに関連付けてはあえて触れない。ただ言えることは、みんなの意見として「原子力発電みたいなものについては、想定外の事象が発生した際にも、事前になんとか備えとくのが常識だろう、それをしていなかった企業が悪い」というのと、「想定外の高さ津波が、想定された津波の高さに備えていた防潮堤を乗り越えて甚大な被害が生じても、それは自然現象で誰も悪くない」という世の中の世論であることが分かった。









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Last updated  2011.04.23 15:30:13 コメントを書く
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