そこで新しいiPadのWi-Fi+4Gモデルでは、ソケットとコネクタの間にマイナスドライバを差し込んで、上方向に慎重に外すようにした。一応、きれいに外れたが、外すときに無理な力がかかったのか、基板側のソケットが少しグラグラする。写真撮影をしていると、そのソケットも基板から取れてしまった。
後でコネクタ・メーカーの技術者に聞いてみたところ「最近の携帯機器は使っているうちにコネクタが外れないようにロックがかかるようになっている。それを知らずに外そうとすると破損してしまうことが多い。自分も他社のコネクタのロック機構だとよく分からないことがある」とのことだった。
新しいiPadのメイン基板の裏面には、DRAMとおぼしきLSIのパッケージが見られた。iPad 2ではプロセサ「A5」とDRAMがPoP(package on package)の形で高密度に実装されていた。新しいiPadでPoPを採用しなかったのは、プロセサ「A5X」の放熱のためではないかと推測される。新しいiPadでは、ベア・チップのA5Xの上に金属製のヒートシンクが取り付けられ、熱伝導シートを通して電磁雑音対策の金属カバーに熱を逃がすようになっている。DRAMを一緒にPoPで実装してしまうと、こうした構造はとりにくい。新しいiPadを分解して分かったのは、大容量の電池を搭載するスペースを確保するのが最優先されているということだった。メイン基板は小型化されてより端に寄せられ、すべての機能は筐体(きょうたい)の枠に張り付くように少ないスペースで実装されていた。また、iPad 2では細線同軸ケーブルを使っていた部分がフラット・ケーブルに置き換えられているなど、コストダウンの工夫の跡も見られた。
出典:日経新聞
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