「日本の産業全体の活性化のため、次世代放送の早期普及に全力を尽くす」。経団連で情報通信委員長を務めたことから同フォーラムの名誉会長に就いた渡辺捷昭トヨタ自動車相談役はこう宣言した。
総務省がまとめた計画では2014年に4K、16年に8Kの試験放送を始め、20年の本放送につなげる予定。発売中の4Kテレビは現行放送をテレビの中で4Kに近い映像に変換しているが、実際に次世代放送を始めるには現行比で最大16倍の大容量データを放送波に乗せ、テレビで正確に受信する技術の確立が欠かせない。フォーラムはNTTの画像圧縮技術をもとにテレビや放送機器に搭載する半導体などを開発する。
現在、世界のテレビ市場はサムスン電子など韓国勢が席巻する。「すでに海外勢も開発している4Kでは技術先行できない。開発の主眼はあくまで8K」(NHK幹部)。8Kまで対応できる技術をいち早く確立、基幹部品の開発で先行すればテレビ、放送機器販売で日本勢の後押しになるとみる。参加各社も8Kまで見据えた開発に賛同する。
しかし、実際の本放送スケジュールに対する各社の思惑は異なる。
NHKは本放送でも8Kの20年開始を主張するが、テレビメーカー各社は需要喚起のため早期の4K本放送につなげたい考え。地上デジタル放送への完全移行でテレビ需要を先食いしたと批判される総務省も4Kでメーカーを支援する狙いがある。70インチ以上の大型テレビでないと画質メリットを発揮できず、高価格がネックになるともされる8Kより、4Kを優先すべきとの立場だ。
出典: http://www.nikkei.com/article/DGXNZO56299800X10C13A6TJ2000/
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