なぜデンソーなのか。それはメガサプライヤー頼みが強まる自動車産業の構造変化がデンソーに追い風になっている点だ。「デルファイやコンチネンタルといった海外のメガサプライヤーは、将来の受注見通しを開示し、自動車メーカーより高い成長の実現可能性を示している。デンソーに対しても同様の見方をする投資家の買いが入っている可能性が高い」(ゴールドマン・サックス証券の湯沢康太マネージング・ディレクター)という。年間2%近く伸びる自動車産業自体を上回る成長期待を見込まれている。
デンソーの強みは自動車の商品力を高める部品の開発や、それを通じた自動車の性能向上を実現する提案力にある。例えば今月16日に世界生産が10億本を突破したと発表した、エンジンにガソリンを送り込むインジェクター。0.1ミリメートルレベルの複数の噴出口を開ける加工技術や、より燃やしやすい燃料噴出を可能にする噴出角度付けなどにはデンソーが培ったノウハウが盛り込まれている。そうした技術力をトヨタ以外の自動車メーカーも評価し、全体の売上高に占めるトヨタグループ以外の自動車メーカー向けの売上高比率は15年4~6月期に5割を超えた。
ただ、トヨタ離れが進んでいる訳ではなく、むしろトヨタとの関係はより密になってきている。部品共通化などを軸とするトヨタが推し進めるクルマ作りの改革「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」でも、カーエアコンやエンジン燃焼系の技術など、デンソーが関わる分野は多岐にわたり、依存度も高まりそうだ。すでに「デンソーが動かないと開発が進まない分野もある」(トヨタ関係者)との声も出ている。
出典: http://www.nikkei.com/markets/kigyo/editors.aspx?g=DGXMZO9184549017092015000000
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