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決してムンバイのテロがきっかけではないですが、そろそろ一般人向けの対テロ集団訓練みたいなのを始めたほうがいいと思います。日本では学校などで地震などの災害訓練とかありますね。その効果のほどは不明ですが(自分はだらだら、さぼってました)、不測の事態下で、サバイバル基礎知識は重要だと思います。それもできれば実際に体を動かして覚えたい。現実のテロやそれに伴う混乱に直面すると、頭で分かってても体が動かなくなるらしいので。いわゆる「サバイバル術」は、一部(軍事)マニアではよく知られているようですが、もっと一般向けの啓蒙が必要でしょう。大げさなことではなく、「銃声が聞こえたら、逃げ出さずにまず伏せる」といったレベルのことで、しかしそれを冷静に無意識に実行できるようなる。これだけでも生存率は格段にアップするでしょう。今回のテロをきっかけにインド政府はFBIのような連邦警察の設立を検討しているそうです。というかいままでそうした機構がなかったのが少し驚きでした。
2008.12.07
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「関係ない人まで騒いでいるな」というのがこの米大統領選の印象でした。まあ、筆頭は日本の小浜市でしょう・笑。僕がチェックするヘラルドトリビューンにも小浜市が紹介されてました(Japan's Obama town celebrates namesake's victory )。なんかヘラトリもタブロイド化してますな。前にも書きましたが、僕の周りのアフリカ人はオバマ氏を応援していて、当選にはしゃいでいるんですね。それも彼らがオバマ父方の出身国ケニアというわけではなく、西アフリカなんですが。ちなみにケニアでは当選した日は休日になったとか、また生まれた子供に「バラク」「ミッシェル(オバマ夫人)」と名づけているとか。小浜市とやっていることはあまり変わりませんね・笑。「アフリカ系」、「黒人初の大統領」、「人種対立解消」がおそらくキーワードになるのでしょう。しかしこの見方に少し疑問を呈したいです。これまでも色々メディアをチェックしたのですが、「オバマ大統領誕生」の意味合いについて、納得する論評がまだ得られていません。オバマ氏は両親が黒人と白人のミックスであり、厳密には米国マイノリティの代表です。選挙戦はその辺りもUnite!と強調したと思います。黒人票だけでは足りないので。あとオバマ政権はアフリカについてはあまり関心は持たないと思います。アフリカ政策について、ほとんど言及していないですしね。だからアフリカ人の「勝手連」を思い切り失望させるでしょう。「黒人初の大統領」というのは、黒人とくに貧困層に希望も持たせるのでしょうが、反面、大きな挑戦にもなります。ぶっちゃけた話、今までは自分たちの境遇を人種差別を言い訳に出来たんですね。それが「オバマ大統領誕生」でそれが不可能になる。単にお前の努力が足りない、となる。やがてここでも大きな失望をもつ連中が出てくると思いますね。「人種対立解消」の一歩にはなったのでしょうが、まだ先は長い。というか今回、人種は争点にならなかった。そもそもオバマ当選の要因はブッシュ共和党政権(の失策)や直近では金融危機です。米国の保守勢力自体はまだ頑強ですし、いづれstrike backするでしょう。「オバマ大統領誕生」はケネディ以来のフィーバーだといわれています。そのケネディ(もしくは弟ロバートだったかな?失念)がいみじくも、「米国の人種対立解消には、あと50年から100年はかかる。その頃には異人種間婚、混血が増えて、白人、黒人の区別がなくなるから」と述べています。あのケネディすら楽観視はしておらず、もう混血が進むのを待つしかないという態度だった。それぐらいこの人種問題の根は深い。面白いのは、ケネディが登場して約半世紀後の現在、オバマが登場してきた。そして彼はその白人と黒人のミックスである。まさにケネディが予測した「解決」を地で行ったような存在なのです。一方で60年代生まれの彼の存在は稀でもあります。ハワイの土地柄が比較的良かったわけで、南部州では「バラク・オバマ」誕生しなかったのではないか。僕も本質的な人種問題の解決は、人口構成に変動が生じることしかないと思っています。解決の一つメルクマールに上げたいのは、黒人あるいはマイノリティの大統領が「共和党」から誕生することです。ライスかな。
2008.11.08
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Googleが今年9月で創立10周年だそうです。「え、10年もたつの?」という印象。ここ数年で急成長しており、まだ歴史の浅い印象がありました。ちなみに昨今金融危機の中、Googleは黒字を計上してます。Googleを最初に使ったのはいつだったか。それまではYahooや、学術的なものだとAltaVista(懐かしい!)で検索していました。とにかくGoogleは検索結果が瞬時に表示されて驚きましたね。日本語では「ググる」が定着ですが、英語でも Could you google this?(ちょっとぐぐってよ)とか言いそうです。最近はもっぱらGoogle依存中。例えばGmailは、スパムなどをかなり正確に判断してゴミ箱行きしてくれたり、優れたサービスだと思います。あと検索ページを結構、辞書代わりに使います。例えばスペルミス、誤字などは自動的に正しいものが候補が表示されます。判断に迷う表現などは、いったん検索をかけて、そこ表示される件数から判断します(もし件数が少ない場合、件の表現はあまり主流ではない、など)。このブログを含む文章作成に非常に役立ってます。Gmailでは大容量ファイルも保存できます。機密のものを除くと、大抵の必要書類はGmailにクリップしておきます。僕のような「放浪者」には、こうしたサービスは持ち歩く手間を省いてくれるので便利なんです。Laptopを普段持ち歩くのですが、最近ではそれすらせず公共の端末を使って作業することもあります(ただしこれはヘルシンキのITインフラが優れているということもありますが。無料Wirelessサービスが市内に広範囲で存在します)Googleの今ひとつの強みはYoutubeを買収、サービスに加えたことでしょう。池田信夫氏(だったかな?)も言及してましたが、最近決着がついた次世代DVD規格も、Youtubeのようなネット配信が最終的にはブルーレイに勝利するのではないでしょうか。画像の良し悪しはそれほど大きな売りにはならないだろうし、むしろ端末がありさえすればどこでも観られるという便利さがセールスポイントになるでしょう(配信型の動画画質も段々向上しています)。どうもGoogleの回し者みたいなエントリーですが・笑。Google本社は社員を物理的に囲い込んだりとややカルト臭いですが、21世紀初頭の代表的企業と評価されるのではないでしょうか。
2008.11.02
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近所の大学で現在、「国際税法」のクラスを受講しています。大学は卒業したので社会人として登録。1クラス約60ユーロ(単位認定されます)。学部レベルなので大講義室で行われ、人数も50-60人くらい。これまで大学(院レベル)はセミナー形式がほとんどだったので、こういうのは久しぶりです。特に面白いクラスと言うわけではないです(笑)。まあ今回は試験的に受講してみただけ。講義は英語なので、ブラッシュアップもかねたつもりです。切り口がスタンダードで、1回目テーマは、「二重課税」。これも不満はないです。ただ、もし僕が講師なら、「スイス口座による課税回避」とか、「マネーロンダリングの仕方」で生徒の関心をわしづかみするところですが。マネロンといえば、橘 玲 「マネーロンダリング入門―国際金融詐欺からテロ資金まで」 (幻冬舎新書) をチェックしたのですが、ちょい難しい。内容の3割ぐらいしか理解してません。でもお勧めです。国際金融の複雑さがそことなく分かります。ライブドアのケースなども詳しく説明されています。ところで金融危機の渦中にあるアイスランドですが、マネロンの中心だったとも言われています(主にロシア。だからロシアが慌てて救済に表明したとか)。
2008.10.29
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昨日は悪天候、鬱天候120%でした。晩秋のヘルシンキはこんな感じなのでしょうか。生活のモチベーションも最近の株価のごとし急降下中。「癒し」が欲しいです。で、これで癒しました↓ Air Bearhttp://www.youtube.com/watch?v=poi8klIN7A4また気をとり直していきます。
2008.10.27
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唐突ですが、アメリカ政治に興味のある方にお勧めのサイトを紹介します。White House - Press Briefing Achiveshttp://www.whitehouse.gov/news/briefings/ホワイトハウスでの記者会見のやりとりがほぼ毎日更新されます。最近のものでは、動画、ポッドキャスト音声、さらに会見内容のトランスクリプトと、情報公開が徹底してます(ただし動画、ポッドキャストは、ホワイトハウス外の記者会見Press Gagleでは技術的問題なのか掲載されていません)。会見は大体20分。またアーカイブになっているので、2001年からの重要な出来事(もしくはその当時それほどではなかったが、後に重要と捉えられる会見)なども振り返ってチェックできます。これをみると本当に面白い。例えば911テロ直後数日の記者会見。メディアは、「America Under Attack」などとセンセーショナルに盛り上がってましたが、会見では思いの外冷静、事務的なやりとりに始終しています。もちろん情報が錯綜していたこともあって、報道官は、「今の段階ではコメントできない」「確認していない」を繰り返したりしていますが。最近だと、金融危機での救済案がFedや財務省、議会幹部を中心に週末話し合われました。救済案がまとまらないと月曜日(9月15日)のNY市場がまた暴落という不安、緊張感の中、月曜当日にポールソン財務長官が会見場に現れてコメント。「こんにちは。皆さん一同、楽しい週末 enjoyable weekend を過ごされたんじゃないかと思います」と自虐で切り出して、笑いを誘ってます。この辺の余裕みたいなのが好きです。メディアがあまり取り上げられてない(ニュースにならない)事も、実際の会見ではずいぶんと執拗なやり取りがあるというのもあります。例えば最高裁判事、司法長官の任命などは、数週に渡って質問が続いてました。僕が特にお勧めするのは、英語教材としての活用です。中上級レベルで、ラジオ講座などはもう十分という方、政治経済に興味がある方、またPRの英語とは何か知りたい方などはうってつけでしょう。スピーチなどと違って、会見の英語は、「綺麗な」英語ではありません。むしろ単純で、ださすぎるくらい。繰り返しも多い。記者側には外国のメディアもいるのか、ものすごいなまりで質問が飛ぶこともあります。しかしこれが事件が起こっている「現場」の英語だと思うんです。ちなみに今の大統領報道官ダナ・ペリーノ氏は、Let's let them do みたいなLetの多用が多い人です。また会見での特別なボキャブラリーも出てきます。例えば、予算配分についてearmarkという言い方をよくしますね。勉強になります。こうやって紹介するも、僕自身は最近あまりチェックしてません(笑)。ただPRやメディア関係者、米国政治アナリストなどは必ず触れるべきでしょう。一次情報源として最高レベルだと思います。ここでなされた会見内容は、地元メディアでは数日後、日本では時に1週間ぐらいのギャップで報道されたりします。それも加工されているんですね。やはり生がいい!
2008.10.25
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知り合いの家を訪問中、テレビでBBCワールドを放送していたのでしばらく見ていました。ちなみに自宅にはテレビがありません・笑。パウエル前国務長官がオバマ支持を表明したことが取り上げられていました。彼は共和党、しかもブッシュ現政権の国務長官だっただけに、共和党側からするとショック、背信にも取られかねない。まあでもパウエルさんは穏健派、どちらかというと党派を超えた存在で、民主、共和両派から人気がある人です。ちょうど見た彼のインタビュー映像では、オバマ支持の言明が省かれていました。むしろマケイン陣営の(ネガティブ)キャンペーンを少し批判していました。「お前ら、何やってんだ!」みたいな叱咤激励にも聞こえましたね。軍出身ということでパウエルとマケインとは親友です。マケイン側は、「(パウエルの民主支持には)驚かない」としていましたが。マケイン自身、共和党では穏健のMaverickなので、この辺は理解できるのかな。あと印象的なのはオバマ周辺のSP団。かなり厳重な、物々しい雰囲気になってませんか。見えないところではもっと厳戒態勢なのでしょう。オバマ「大統領誕生」をリアルに感じた瞬間です。ということで結論:たまにはテレビ映像もいいね・苦笑。PS. 新読者へ:僕のハンドルネームは前米国務長官からの借用です。
2008.10.23
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ロシア語を少し独学していることもあり、ロシアや旧ソ連圏(CISなど)に興味があります。最近気になる「国」として、アブハジア共和国に注目しています。8月のグルジアとロシアとの武力衝突で、南オセチアとともに独立、ロシア政府(となぜかニカラグア)から承認を得ました。主戦場と化した南オセチアと比較して、大した流血もなく(?)、どさくさまぎれに首尾よく独立を果たしたアブハジア。今回の関係勢力のなかで一番「漁夫の利」を得たのはここでしょう。ロシア、グルジア、南オセチアなどは皆、軍事、外交的な「すねに傷」を負ったわけです。アブハジアは黒海に面しており、ソ連時代、首都スフミは近郊のソチと並んでリゾート地でした。地の利を生かした運営よっては経済的な自立も果たせると思われます。人口は16-18万(一方の南オセチアは7万)。他方、南オセチアなど内陸地はどうしても経済的に後進になりがちです(スイスなど例外もあるし、個人的偏見ですが)。今回は軍事行動による甚大な被害にも遭っており、復興には大きな経済負担がかかるでしょう。南オセチア政府は、隣のロシア連邦内北オセチア共和国との統一を望んでいるともいわれています。じゃあ何のための独立運動だったのか。カフカスのこの地域はとにかく民族間の憎悪、怨嗟にあふれています。オセチアの近くにはチェチェン、そして最近治安が問題視されているイングーシ共和国。当然、グルジアからも敵視されており、まだまだ予断が許せない。またオセット人の歴史から見て、将来、「宗主国」ロシアに対し反発、独立宣言するかもしれません・苦笑。全く同時期に独立した2ヶ国ですが、今後明暗が大きく分かれるでしょう。ところでアブハジアという未承認国に日本国民として訪問することは出来ないのでしょうか。グルジア経由で行けるのかな。いつか訪れたい場所です。PS.アブハジアの景観@Youtube(まあ綺麗な部分のみ、プロパガンダです・笑)
2008.10.21
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秋の深まるこの頃、なぜか無性に癒されたくなります(笑)Youtubeからお気に入り、癒し系を2曲紹介。楽天ブログは直接、動画をはめ込むことが出来ないのが残念です。Robert Miles - StreamRobert Milesはどの曲も似たり寄ったりですが、それゆえどの曲でもハマれます。映像はたぶんトルコかアルメニアだと思います。Gipsy Kings - Inspiration 某時代劇のエンディング曲としてヒットしました。ギター旋律も映像も素晴らしい。とにかく日本が懐かしくなる一曲です。しかしこんな風景も今は昔か。
2008.10.19
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読書の秋なのか乱読中です。鯖田豊之著「世界の歴史 9 ヨーロッパ中世」河出書房新社(河出文庫)図書館から適当に借りた本で、それほど期待していなかったのですが、久しぶりに「目からうろこ」、「腑に落ちる」を体験をしました(脱線ですが、日本語表現は豊かですね)。初版が89年、文庫版が95年とやや古く、「ヨーロッパ中世」のテーマでこれを上回る一冊があるかもしれません。よかったらご紹介ください。勝手に内容をまとめると、「ヨーロッパ中世という区分、表現は正確でない。むしろこの時期になり初めて『ヨーロッパ』というものが形作られた」。例えばローマ帝国は、「古代ヨーロッパ」とはいえない。この見方に電流を感じました(だが、ひょっとしてこれが定説なのでしょうか)。高校では世界史を選択したのですが、中世はぼんやりとした印象でした。十字軍、封建制度、カノッサの屈辱ぐらい。それらについても暗記のみの知識で、「どうして?」という問いかけは皆無でした。まあ大学受験でもあまり出題もなく人気もない時代です。僕自身、牧歌的な中世より、群雄割拠、バランス・オブ・パワーの19世紀が好きでした。読了後、考えが変わりました。中世が面白い。多分それは今現在、欧州(の辺境ですが)に居ることも関係しているでしょう。例えばEU加盟問題には、「そもそも、『ヨーロッパ』って何なの?どこまでなの?」という問いが根本にあります。またEU統合推進は、中世への回帰とも言えます。そうした動きが同時代的、すぐ間近に起こっているだけに、中世への興味が向いたのかもしれません。
2008.10.17
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米国のクルーグマンが今年のノーベル経済学賞(正確にはスウェーデン銀行賞)を単独受賞しました。一般著書も多く、インフレターゲット論などで日本でも比較的知られた経済学者です。実は僕がマクロ経済学に興味を抱くきっかけを与えたのはクルーグマンです(しかし経済学そのものにはのめり込まなかったのですが。。)。「国に国際競争力などはない」という彼の論争が関心をよびました。ちょうど同時期、政治学の授業では日米貿易摩擦問題を扱っていたので、レポートで彼の論文を参照したのを覚えています。クルーグマンの主張全てを知っていたわけでも、理解していたわけではないです。が、彼の話の展開がオーソドックスの至極まとも、裏をかえせばやや退屈なのに逆に説得力を感じたんですね。文章もうまい。その頃から将来のノーベル賞候補だと言われていたので、まあ今回のニュースは驚きません。しかしクルーグマンの受賞は一部で物議をかもしているようです。池田信夫氏などは批判的です。池田氏の主張などを総合してみると、どうもクルーグマンはその時折で持論を変えてきたようです。僕自身が初めて触れた、国際競争力をめぐる論争時、彼は自由貿易論者という位置づけでした。そして主な論敵は、戦略貿易論のレスターサローやローラ・タイソン。後者はクリントン政権時に通商代表部におり、日米貿易摩擦解消のため、日本政府に「数値目標」を要求した人物です。クルーグマンはこれを痛烈に批判していたのですが、タイソン側の主張の根拠は、なんとクルーグマンの戦略的貿易理論でした(また皮肉にもこれが今回のノーベル受賞の対象となったらしい)。つまりクルーグマンは自説を変えて、いわば架けたはしごを自ら外してしまったのです。経済学から離れてしまい、クルーグマンとも疎遠になったので、最近の主張も知りません。ここ数年はブッシュ政権批判に始終していたらしく、また民主党政権への猟官運動なのか、その手の政治的ペーパーが多くなったようです。(反面、大衆ウケ?は良かったようですが)。そもそもクルーグマン=自由貿易主義者というのは期間限定だったのでしょう。せっかくなので今回の受賞を機に、「まっとう」な仕事もして欲しいですね。
2008.10.15
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欧州の移民というと、僕はまずポーランド人という印象(偏見?)を持ちます。世界的規模で言うと、多分中国人でしょうか(しかしどの辺境の地にも中華系はいますね)。ユダヤ人もイスラエル以外で活躍していますが、ディアスポラなど歴史的事情が異なります。イタリア人は今は昔、でしょうか。同じ中東欧のチェコやハンガリーに比べ、ポーランドは大量の移民とホスト各国でのコミュニティを創出している感があります。ちなみにシカゴはワルシャワについでポーランド系人口が多い都市だそうです。EU拡大後、大量のポーランド人が西側へ職を求めて移動してきました。こうした動きはポーランド人に限らないのですが、「ポーランドの配管工(polish plumber)」と呼ばれ、時に現地の雇用を奪う脅威として表現されます。ポーランド国内では人材の国外流出が問題になっています。特に優秀な技術者が不足しがちです。また所帯持ちの両親は、子供を本国に置き去りにして出稼ぎにいくため、彼らケアがおざなりになってしまっているそうです(多くはドラッグや不良グループに走ってしまう)。地元では「欧州の孤児」と呼ばれています。しかしこうした情勢も少し変化が。米国、英国などに出稼ぎに来ていたポーランド人の多くが帰国を始めているようです。【参考記事】 A land of opportunity lures Poles back home (IHT)http://www.iht.com/articles/2008/09/21/america/21poles.phpPoles depart (Economist)http://www.economist.com/world/britain/displaystory.cfm?story_id=12010095主な理由はやはり経済で、ポーランド経済が比較的良好になってきたこと、一方で出稼ぎ先のホスト国経済に陰りが見えていること、のようです。経済動機に基づく至極当たり前な動きと言えるでしょうが、ポーランド人のフットワークの軽さとか、愛国心の強さを感じます。
2008.10.13
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今年のノーベル賞は日本人の当たり年でしたね。一方、平和賞はフィンランドのアハティサーリ元大統領が受賞しました。彼についてはこのブログでも何度か有力候補者として紹介したし、サプライズなし、順当すぎると思います。紛争処理の仲介役として長年活躍された方です。僕はただし、最近のコソボの自治交渉では少しミソをつけたと思います。南アブハジア紛争などは、コソボ独立との関連もありますから。個人的に興味深いのは、物理学者の南部さんが実はアメリカ国籍であるということです。彼の日本人としてカウントするのか、アメリカ人1、日本2とするかで当初、報道に混乱があったように記憶します。また中国系アメリカ人の受賞者が、「私は中国人ではありません」と(中国系マスコミからの)インタビューで答えていました。また日本人研究者は、現在の活動拠点をアメリカにおいているのも注目です。こうした傾向をGlobal Academic Mobilityとしていわゆる移民の一形態として見なすことができます。やがて将来、「○○人が受賞」というのはあまり大きな意味をもたなくなるかもしれません。まあ素朴な国民感情からして、「日本人がうんぬん」はやはり気になるし、慶事には違いありませんが。少し残念なのは、多くの有望な研究者が活動拠点を日本国外に移していることです(これも在フィンの僕が言うのも変ですが・・・)。さて現実の「科学立国」政策として、国政条項の改正を議論するのでなしに、むしろ海外から優秀な人材を誘致するほうが良いのではないでしょうか。例えば中国人やインド人のノーベル受賞者で彼らの活動拠点が京大や名大だとしたら、それはホストの日本にとっても「国家的」朗報だと思うんですね。血統的な趣をもつ、「日本人」にこだわるのは現実を反映してません。特に科学分野に国境はないのですから。
2008.10.11
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ヘンリー・キッシンジャーの大作、「外交」上巻をつらつらと読んでいます。以前、原書で何章か目を通したのですが(読了は出来ず)、今回は邦訳で挑戦。外交史ジャンルでは必読書として挙げられます。しかし大胆不敵なタイトルですね。世間一般にキッシンジャーの文章表現は評判がいいのですが、僕には少し難解で、あまり好きになれません。具体的にどこがと問われると困るのですが、なんとなく「鼻につく」感があります。仮定法などは、If they had been XX (もし彼らはXXだったら~) とせず Had they been XX とやるんですね。これは美文なのでしょうか。しかし改めて邦訳で読むと、なかなかのめり込めて面白い。岡崎久彦さんの訳がこなれているのかもしれません。本書では主に、欧州諸国の勢力均衡外交(バランス・オブ・パワー)とアメリカ外交のユニーク性が浮き彫りにされます。アメリカは建国時から異端、ウィルソン大統領の時代以降の対外政策はよくも悪くもKYでした。←すごいサマリー!話を3段跳びにすっ飛ばしますが、今後の国際関係はアメリカ衰退とともに主要大国間の勢力均衡で進んでいくと予測します。プレイヤーは、アメリカ、EU、ロシア、中国、インド、日本、ASEAN、アフリカ連合、ブラジル等等。区分はハンチントンの「文明の衝突」に類似してくるかもしれません。今夏、ロシアのグルジア侵攻などで、「新冷戦」と位置づける動きもありますが、僕はこれに違和感を覚えます。ロシアは覇権ではなく、棲み分けを主張していると思うからです。アナロジーとしては第一次大戦前までの欧州の勢力均衡の方が近いのではないか。大胆、Bullshitな見方でしょうか。。。とにかく勢力均衡を今後の国際関係の一シナリオとして位置づけるならば、本書「外交」の分析は色々示唆的です。
2008.10.09
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「日本ラテン化計画」というのもありますが、それとは別の観点から。あまり比較の対象にならない両国ですけど、結構似ている気がします。◎国内政治のごたごた。内閣が絶えず変わる(但し伊では与野党間での政権交代があるのに対し、日本は自民党の長期支配)。◎歴史が古く、多くの慣習が根強く現在まで残っている(外から見てそれは魅惑でもあり、「しがらみ」となることもある)◎犯罪組織がはびこり、その経済活動も精鋭化している。今後はさらに両国の抱える問題に共通点が見出せそうです。◎少子高齢化社会(伊の高齢化ペースは欧州諸国ではトップ)◎経済規模の相対的縮小→国際政治での影響力低下(特に日本。中国やインド等に抜かれるのは確実)・・・・少し暗いシナリオですね。もう一つ重要な項目を。◎地元文化の国際的人気、ブーム。日本文化の伝播、海外での受け入れは一過性のブームに終わらないと思います。観光大国を目指すそうですが、大方その戦略はアリですね。↑は荒削りですが、どだい無理な部分で背伸びをせず(さらに日本の場合、「やればできる!」といった精神論のみになりがち)、経済大国の地位を降りることに躊躇せず、しかし勝てる部分に集中すべきと思うのです。早く自国の持つ強さと弱さを知ることでしょうね。
2008.10.07
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また移民問題や異文化適応についてぽちぽちと調べています。少し前のIHTに面白い記事がありました。記事内容にある事情は、前々から知っていたのですが。For French Muslims, a Catholic educationフランスはイスラム系移民が500万いて、これは仏人口の約10%、欧州全体でも高い比率です。若い移民や2世などは、世俗主義政策(laïcité)の徹底した共和国の公教育を避けて、宗教に比較的寛容な私立を選択、進学しています。中でも人気なのはなんとカトリックの私学校。本来は異教徒の学校なのですが、授業料が比較的割安、また各種の宗教的な事柄(スカーフ着用など)にも寛容だということで、注目されています。学校当局も彼らを進んで受け入れているみたいです。フランスの公教育は、「脱宗教」が徹底しています。数年前、構内での宗教的シンボルとみなされるスカーフ着用を禁止して議論になったこともあります。記事中、「フランスの公教育は、いまやキリスト教以上にイスラム教に不寛容だ」とコメントがあって、なんか皮肉ですね。フィンランドでも、キリスト教団体の擁護施設がイスラム教移民の子女を受け入れているという話をききます。そこでは布教とか改宗とかを目的としているわけでなく、逆にコーラン読解とかを教育プログラムに入れているらしいです。まあもともと両者は一神教、同じ神をあがめているわけで、こういうことも可能なのでしょう。異文化適応の観点から、今後もこういう教育プログラムは盛んになるのではないでしょうか。
2008.10.05
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今夏、ヘルシンキへ引っ越してきたのですが、最初の2ヶ月は学生アパートを間借りしました。4人住まいのはずなのに、なぜか僕を含め7人いました・笑。内、4人がアフリカ出身(ガーナ2人、カメルーン2人)。アフリカ系の人と住むのは初めてです。興味深い点がありましたのでメモします。◎クレオールアフリカ人身内同士だとアフリカン・クレオールでやり取りしていました。会話中に英単語、それもbecause みたいな接続詞が多用されているので、最初、「なんて訛った英語!」と思ったのです(これがもし名詞が英語だと日本語に横文字を混ぜるようなもので、まあクレオールとはいえないでしょう)。でも全然解らない。アフリカン・クレオールは、英語+現地語と仏語+現地語の組み合わせがあるようです。ちなみに「普通の」フランス語もかなり訛ってました。◎オバマ支持学生の一人は熱心なオバマ・ファンなのか、彼のスピーチ映像をダウンロードしてよく聴いていました。動画ファイルもかなり溜め込んでいたようで・笑。また彼らアフリカ人同士での会話、大統領選ネタもオバマが中心になってました。黒人だからという理由なのか、その辺は突っ込みませんでした。しかし黒人という以外に接点はほとんどありません。そこに少し違和感を覚えました。仮にもしアジア系が米大統領の有力候補になったとして、僕はそれほど関心は持てないし、人種を理由に支持はしないです。第一、アジア系でひとくくりにされるのは不満ですし。いい例が、国連の現事務総長でして、反日言動のあった彼を僕はとても支持できなかった。じゃあ日系ならどうかというとやはり関心薄です。フジモリ元ペルー大統領を若干注目はしていたくらい。マイク・ホンダ議員にいたっては、早く落選か引退してくれと願うばかり。そもそもオバマ氏は、両親が黒人と白人です。だから彼は黒人代表というより、全米マイノリティーを代表としたほうがいいでしょう。全米の人口統計Censusの人種カテゴリーに最近(といっても10年位前か)、「Mixed」の欄が設けられたんですね。それに該当するオバマはある意味、新しい世代のアメリカ人でもあるわけです。
2008.10.03
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大統領選が大詰めです。詳細や分析はいろんなところで論じられているので、ここで繰り返すことはしません。そもそもそれらをチェックしているわけではないですし・・・個人的雑感をメモするにとどめます。◆ペイリン旋風予想外でした。マケインらしい奇手ですけど、リスクも大きい。僕の第一印象は、「大丈夫か、共和党?」。不測の事態で、彼女が大統領になる可能性もあるわけです。そしてご老公マケインはどうしてもそのリスクが高い。あと外交は駄目でしょ。去年初めてパスポートを取得したとか。ジョークもあります。グルジアでまた内戦が勃発したらどう対応する?ヒラリー「現地国務省職員から、情勢の分析を指示。さらにNATO加盟国と早急に協議を始めるわ」ペイリン「まず直接、アトランタ市に乗り込みます!」でもアメリカ市民の一部(しかし意外と大きな政治勢力)はこういうバックグラウンドが好きなんですよ。ブッシュ現大統領もいわばこの範疇。あとMILF(!)とかめがね萌え、ファッションチェックといったメディアの取り上げ方は、むしろ民主党側の陰謀、褒め殺し戦略か。◆バイデン・・・って誰?すっかり影が薄くなった・笑。ゆえに彼を個人的に応援したくなった。むしろ知名度の無さをネタにして戦って欲しい。◆オバマ誕生日が一緒(8月4日生)という理由だけで当初持ち上げてました。しかし1年以上のプライマリー激戦をよく頑張ったと率直に評価したい。ある意味、ミスター大統領候補。歴史を動かしたと思います。ところでオバマガールは最近どうなってるんでしょ。個人的に好きだったんですけど、プチメタボでしたが。あ、あと小浜市は(以下略)黒人の有力な大統領候補という点で、僕の周りでちょっと興味深い現象がありました。それは次回に触れます。◆マケインバックグラウンドを見ると、好きになるね。サムライだよね。親日派ということで肩入れされてる方、とくに日本政府関係者にいますね。本来は共和、民主両方にコネを作るべきなんだけど。◆勝敗6:4で民主、としておきます。共和党はペイリンと金融危機、長期政権がマイナス要因。この時期、アメリカの大学、とくに政治学部ではよく賭けるんですね・笑。最終結果だけでなく、50各州についての予測も立てたりします。僕はオハイオに住んでいましたが、ここはSwing Stateでかつ票数が多い重要な州です。今回、ここがもし民主に触れたらswing、最終的に勝利する、そんな気がします。適当ですよ。◆いまこそドリームチームを!しかし経済システム崩壊の危機など、今後も課題が山積み。今は争いのときではない。大連立、Bipartisanでやっていこう!大統領:マケイン副大統領:オバマ国務長官:バイデン(かヒラリー)司法長官:ヒラリー国土安全省:ペイリン環境省長官:ゴア大統領報道官:オバマガール見てみたいなあ・・・やはりドリームか。
2008.10.02
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1年以上放置していましたが、思うところあり更新することにしました。不定期ですが、よろしく。楽天ブログは、Youtubeなどの動画の埋め込みが出来ないようなので、できれば他ブログへ引越しも検討しています。近況ですが、大学院を卒業、現在はヘルシンキで勤務しています。他は以前と変わりばえなし。
2008.10.01
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TBSラジオに「サイエンス・サイトーク」という番組があります。僕のお気に入りの一つで、バックナンバーをダウンロードして聴いています(ファイルを溜めたままになってます。。)。先日、香川靖雄氏 (女子栄養大学副学長、生化学、人体栄養学) の回を聴いていたら面白いことを言っていました。曰く、日本人と欧米人は遺伝子レベルで違いが見られる。教育でいうと、(欧米式の?)ゆとり教育は、日本人は適さない。逆に目的を与え、細かい指導を行うと、日本人はとんでもない成長をみせる、とのこと。遺伝子レベル云々は分かりませんが、教育はその国や文化によって最適な方法が異なる、というのは個人的にも腑に落ちます。実はこのことが僕のフィンランド教育についての理解を混乱させる原因だったような気もします。例えば今、フィンランドの教育方法が注目されてますけど、そこにあるのは日本で批判に晒されている、典型的なゆとり教育なんですね。夏休みとか3ヶ月以上、宿題もなしです。5月に始まった夏休みが、先週ようやく終わったとのこと。一体、日本の(成果が出ているとされる)スパルタ式とフィンランドのゆとり、どっちが正しいのか。結局、これはどちらも正しい、それぞれの文化や遺伝子に最適な方法なんだ、ということになりそうです。フィンランドのゆとりをそのまま日本に導入しても上手くはいかないはずで、その逆もしかりでしょう。このネタ、次回に続けます。
2007.08.27
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はや秋風を感じるこの頃。ブログ、ぼちぼちと再開します。広陵、残念でした。僕は地元代表というだけで、あまり関わりはないのですが。正直、高校野球にもそれほど強い思い入れはないのです。というのも僕の出身校、そもそも野球部がありませんでした(泣)。今年は魔物多すぎ、の感でしたね。後で動画チェックしときます。地元広島のがっかり感が目に浮かびます。カープもあれですし(苦笑)。
2007.08.22
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日本に滞在しています。ネタが色々あるのですけど、ブログの更新があまりできません、ご寛恕を。ちょっと驚いたのは、広島駅の改札口が自動になっていたこと。切符の裏が磁気テープ!ごく最近までマニュアルでハンコをついたり、回収していたんです。ああいう田舎感は好きだったのですけど。
2007.07.22
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ま、あえて極端に悲観的な数字を挙げてみますが。【やばいぞ日本】第1部 見えない敵(2)500年後は縄文並み人口15万 (産経)出生率が現状の1.32倍だと、500年後は日本人は15万人だそうです。もちろん推計にすぎません。が、統計に基づいた予測なのでそれほど外したものでもないのです。急降下しとる~!(苦笑)そのうち、我々は絶滅種として博物館行きになるかもしれません。僕が移民を容認するのもこの点が大きいのです。産経の記事にもありますが、少子化や人口減は日常生活からは見えにくく、その影響力も非常に分かりづらい。気づいているのは地方の学校の先生ぐらいでしょうか。「お、今年もまたクラスが少し減ったね」みたいな印象で。「そんな500年も先の話、どうでもいいよ」という感想が大半なのでしょう。環境問題にも似ていますが、こちらは世論の問題意識も高く、対策に向けて実際の動きもあります。また人口問題は国際的にむしろ抑制の方向なので、やや扱いにくいのもあります。「産めよ増やせよ」は外から見ると民族主義っぽいですし。やはり移民じゃないでしょうかね。僕がここで主張するまでもなく、いずれそういう方向になる気がします。ただ日本の場合、ぎりぎりまで何も準備せず→ある日突然、やみくも移民奨励!という動きをしがちなのです。おそらくそれは失敗、深刻な社会問題を生むと思います(外国人犯罪、スラム化、差別、排外運動など。ちょうど現在の欧州が抱えているような)。北欧諸国やルクセンブルグのような小国を長期の国家戦略にするのも一つの手ですけどね。どちらにしろ環境問題と比べるとなぜか楽観しすぎだと思うのですが。
2007.07.15
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今週から約1ヶ月、フィンランド夏の一大イベントである住宅展示会 Asuntomessut が開催されます。Asuntomessut HP毎年、会場が移動して行われ、今年はハメリンナです。会場はイベント後、そのまま住宅地として存続します。盛況なのか、多くの自治体が会場の誘致に熱心とのこと。ちなみに僕の住む市も名乗りを出ていますが、実現するとして10年後の2017年らしいです。フィンランド最新の、中にはセレブが住む(?)ような豪華な住宅を訪問、見学できます。実は3年前にこのイベントを見に行きました。その時のエントリー →「怒涛の住宅展示会」当時と内容がそれほど変わっているはずはなく、おそらく今も同じような感想を持つでしょう。最近、国内の景気はまあまあ順調、中でも建設、不動産は好況だそうです。人手不足が指摘されており、こうした業種には海外からの労働移民が従事しています。一方で不法労働も指摘されています。フィン人は持ち家にこだわりがありそうです。ただ日本人のそれとは少し違う気がします。自分で家は造るという人も少なくありません。
2007.07.14
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参院選が始まりました。ところで前々から疑問に思っていたのだけど、なんで選挙期間中は候補者自身のHP、ブログの更新ができないのでしょうか。本人だけでなく、他人による選挙応援のような記述もできないそうで。例えば海外に住む有権者はそれが唯一の情報源なのに。時代遅れです。もちろん不正確な情報やネガティブキャンペーンに利用される恐れもあるわけですけど、基本的にそれは皆、同じ条件じゃないですか。・・・と思ったらBBCも同じようなことを指摘しています。Japan's old-fashioned campaigning うるさい選挙カーを走らせるのはやめて、そろそろインターネットで清き一票をお願いしませんか。こういう国もあります↓エストニアに続き、リトアニアもネット投票を実施へ リトアニアは同じくバルト三国の1つであるエストニアに倣い、選挙の投票にインターネットを導入する方針だ。リトアニア政府が7月11日、そう発表した。2008年の選挙までにオンライン投票のシステムを稼働させ、欧州連合加盟国の大半に先んじたい考えだ。 「われわれはこの分野でエストニアに追い付きたいと考えている。そして、この取り組みで、欧州連合加盟国の大半に先んじることになる」とリトアニアのゲデミナス・キルキラス首相は記者会見で語っている。 リトアニア政府はインターネット投票の実現に向けたプログラムに約58万ユーロ(79万7400ドル)の予算を承認したという。エストニアの選挙では、94万人の有権者のうち3%がインターネット投票を利用した。
2007.07.13
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諸般の事情により、エントリー更新は暫時休止、または滞ります。ミニニュースを少し。昨日(7日)は七夕ですが、西暦だと7が3つ続く日(2007年7月7日)でもありました。そのためか結婚式などの慶事イベントがこの日に多く執り行われたようです。牧師さん大忙し(汗)。7もこちらではラッキーナンバーなんですね。隣のフラットメートからThe Economistのバックナンバーを半年まとめて譲ってもらいました(厳密には、彼が捨てようとしているのを止めたわけですが・笑)。同誌にはしばらく目を通してなかったので、これからインプットに励みます。過去に起きた事柄について、なんと論評しているかチェックするのも楽しいのです。ただ個人的にインテリジェンスの高いネタは、最近はブログから仕込むことが多いです。それも日本発の。ガセも多いですけど(笑)。今月に入って国産イチゴが本格的に出荷されるようになりました。イチゴ摘みですが、大半はタイやロシアからの季節労働者が従事しているんですね。大粒でおいしいです。あとトマトも熟れたのが店頭に並ぶようになりました。こちらは割安なのでよく購入してます。
2007.07.08
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夏のフィンランドはベスト・シーズン♪、と謳いたいのですが、最近は曇りや小雨の日が多い気がします。特に7月に入ってから。時折晴れるのですが、天候が崩れやすく不安定です。日本の梅雨にやや近いかもしれません。そうした冷夏現象を実感する出来事が、つい先ほどあったのでメモを。戸棚に入れているスナックを食べたんですが、これが微妙に湿気ていました。フィンランドは年中乾燥しているので、食品管理が楽なのです。スナックの袋や箱は開封状態でも問題ありません。もちろん乾燥剤も見かけません。なので乾物に湿気を感じたのは久しくなかったのです。あ、そういえば先週はパンもカビてました。僕だけでなく、「今年は雨天候のためか、湿気を感じるね」とつぶやくフィン人が何人かいます。彼らも微妙な気候変化を感じているんでしょうか。
2007.07.07
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2014年冬季オリンピック会場がロシアのソチに決まりました。温暖なリゾート地のイメージがあるのでちょっと意外でした。最終選考、投票前に各候補の代表がスピーチを行いました。ソチはプーチン大統領。これを英語とフランス語でやっていました。プーチンのスピーチフランス語は最後のアピール部分だけですが、上手いものです(そういう風に聞こえます・笑)。あのプーチンがフランス語というのも意外です。オリンピック運営はフランス語の影響がありますから、これが案外選考ポイントになったのかもしれません。また英語の方も多少ロシアなまりがありますがこちらも申し分なし。プーチンはKGB時代、ドイツ滞在が長かったため、ドイツ語も流暢に操れます。ドイツでは関係者とドイツ語でやりとりしているらしい。外見だけだとロシア語だけで全て外交を推し進めそうですが、案外気の利いたことをする男です。各国リーダーの語学力というのに興味があります。先日、サルコジが仏大統領選に勝利した折、ブレア首相が祝福メッセージを送りました。これがフランス語なのです。ブレアのフランス語スピーチブレアがフランス語ができるというのは案外知られた話なのですが、今回、彼のフランス語を僕は初めて聞きました。ネイティブのフランス人曰く、英語なまりが少しあるらしいですが、ほぼ完璧だそうです。実はイギリスにはもう一人、フランス語を流暢に操る有名人がいます。それは女王エリザベス2世。彼女はブレアよりも上手いと言われています。新防衛相の小池百合子さんはアラビア語ができるそうですが、ぜひ彼女のスピーチを聞いてみたいです。またこういうのをどんどん公にするのも本人の政治ポイントになると思うんですけどね。あ、下手だと逆効果か(苦笑)。それから将来は日本語を流暢に操れる外国人リーダーが出てきて欲しい。結局、国際関係も属人的なものなのですから。
2007.07.06
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小話から始めます。よく知られた例かもしれませんが。有能な通訳者とは?と問われたとします。とある国際パーティで、自己紹介がはじまりました。「はじめまして。○○です。こちらは私の愚妻です」彼の通訳者は、ほとんど間を置くことなく英語に訳します。「Nice to meet you. My name is ○○. And this is my excellent wife.」愚妻の訳はstupid wifeではない、というオチです。フェミニストの方からは、「そもそも『愚妻』という表現が時代遅れ、男根主義!」とお叱りを受けるを承知で紹介させていただきました。僕はこの小話で腑に落ちることが多いのです。通訳、翻訳は言語の置き換えだけでは不完全で、そこにある文化背景、状況も考慮しなければいけません。さてこれは僕自身の例です。地元の人材コンサル会社にインターンで勤務したのですが、そこでの主な仕事はソフトウェアの日本語翻訳、ローカライゼーションでした。その会社はクライアント、求職者向けのソフトを開発しており、それの多言語化を目指していたのです。煙に巻いた書き方ですが、要は顧客データーベースと検索ソフトが一緒になったものです。そのソフトを日本語に置き換える作業を進めていたのですが、ほどなく、「こりゃ、そのまま使えない」と気づきます。まずデーターの入力スペースが足らないのです。←ピンと来た方はいるでしょう。そう、日本語はパソコンのビット数が半英数字より余分に要るということです。例えば備考欄で、「自己紹介を100字以内でお願いします」とした場合、実際は25文字でほとんど何も書けないわけです(ここを俳句で表すという粋な手もありそうですが・笑)さらに見逃せないのは、日本語は住所氏名で余分に枠が必要なこと。振り仮名の存在です。これは漢字の読み間違いを防止するためにも不可欠です。余談ですが、パウエルの本名は「読み」だと日本の苗字ベスト10入りなのですけど、漢字が少し違います。そして「漢字」で表すと、違う読み方をされる可能性のある苗字です。こういうややこしい氏名を持つ人にとって振り仮名は大切なんですね。名前の読み間違い、書き間違いはあまりいい気がしません。相手が顧客の場合、ビジネス関係に支障をきたすかもしれません。以上の問題点を社内会議で指摘したのですが、「日本語の住所氏名はなぜ2つも枠が要るんだよ!」みたいに反応されて、説明に窮しました。これ、説得するのは思いのほか難儀でした。考えてみると他の言語にない条件ですよね(一方、ビット数の違いは割りとすぐ理解してもらえました。日本語のほか、中国語、ハングルなども似た条件だったのです)。枠を余分に増やすというのは、ソフト開発者側にとって大変な作業のようでした。実務翻訳はこれまでも経験しており、「愚妻」の例も、そつなく訳す自信はありましたが、このケースの対処には骨を折りました。つまり日本語を訳すのは簡単ですが、「日本」を訳すのは難しい。ああ、これが異文化問題なんだ、とも実感しました。その会社ですが、日本語版の発行は少し延期だそうです(笑)。
2007.07.05
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クリスティ・ネタの続き。好きなキャラは、やはりエルキュール・ポワロです、ベタですが。イメージ的にはNHKとかのドラマシリーズでおなじみのデイヴィット・スーシェ。なぜか感嘆詞がおフランス語なので、Mon Dieu! 余計に辞書引かせるややこしい男です。たまにおフランス語でそのままつぶやかれるのでもう勘弁してくれ。なのに「あんたフランス人?」と問うと、「ノン、マダム。私はベルギー出身」を主張する。まあこの辺はよく知られているところです。彼の出演する作品を分析すると、ちょっとした疑問がよぎりました。それはポワロの存在が犯罪を引き起こしているのではないか!この人、事件が起こる前から関係者に接触してます。そして、「うーん、近いうち事件が起こるかもしれませんね」などと予言。そして案の定起こる。ポワロ、当初はなぜか余計な方向に捜査をかき乱す(ミスディレクションと呼ばれる手法ですね)、でも最後に「灰色の脳細胞」でもって解決する。ポワロ行くところに事件あり、です。もし彼がいなければ事件にすらならなかったかもしれない(未解決、または事故扱い)。ポワロ、恐るべし Bon Dieu!
2007.07.04
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最近、アガサ・クリスティにはまりました。なんとか全作品を読破したいです。が、彼女、書きすぎです!まあそのうち飽きるかもしれません。原作で読むのですが、クリスティの英語は20世紀初期のブリティッシュ・イングリッシュでちょっと読みにくい(辞書を引きます)。しかし脳の刺激になります。しばらくして気づいたのですが、使われている表現が高校で覚えたのとよく似てます。Make it a rule to 動詞原型~とかです。当時から「時代遅れ」と批判されていた高校英語ですが、こんなところで役立っています。無駄ではなかった。
2007.07.04
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他のエントリーにしようかと思ったのですが、寝て起きたら久間防衛相辞任のニュースだったので少し。なんか日本国内とは問題に対する温度差が少し違うのですね。僕にとっては当初からどうでもいい発言でした。ただ発言を非難している連中(特に政治家ですが)で、じゃあこれまでアメリカ政府に謝罪を促す、何らかの働きかけをしたのでしょうか。皆無ですよ。大半がひよっていたし、腰が引けてた。広島市長とか少し頑張ってましたけどね。でも門前払い(笑)。まあ実際に行動して恥ずかしい思いをしている分だけましでしょうが。多くはアメリカにまともに言えずに、また相手にすらされてない。そうした不満からか、矛先を「やりやすい」日本政府に向けていたと思うんですね。お門違いです。安全な所だったらそりゃ好き勝手言えますよ。主張をそのままアメリカの退役軍人グループでもいい、原爆を正当化するコアな連中に面と向かって言ってもらいたいです(そういう機会作り、お膳立てをするだけの実力があるかをまず問いたいのですが)。アメリカ様を怒らせると、まあ色々リスクがあるわけですよ(笑)。そういうリスクを背負う覚悟があるんでしょうか。一線を踏み越えずにこちらの主張を聞いてもらうことすら難しいのに。僕ですがゲリラ的にやらせていただいてます(笑)。なんかこの間の慰安婦問題と似てますね。「アメリカに謝罪を」という主張、実は反米保守にもあるわけですが、リベラルの平和運動関係者は彼らと共闘する覚悟はないんでしょうね。それどころか最近まで社民系と共産系で内ゲバ状態だったんですけど。じゃあやはり、今のところ「仕方ない」じゃないんでしょうか。某野党の党首ですが、「被爆者のみならず、被爆2世、3世までも傷つける発言だ」とコメントしてました。定義の仕方によっては、僕も被爆者3世に該当しそうなんですけど、お前らの茶番に巻き込むな!とは思います。最後に歴史解釈の部分を少し。原爆投下にいたるプロセスは思いのほか複雑なわけです。最近の(といっても10年ぐらい前の論文)研究だと、原爆は開発段階ですでに使われることを前提としており、投下は不可避、と言うものがあります。マンハッタン計画は莫大な予算を、しかも(議会に報告しない形の)機密費扱いで使っていました。もっとも当時のルーズベルト政権はそのプロジェクトについて突き上げられてたんです。ちなみにプロジェクト予算を批判していたのは皮肉にも次期大統領のトルーマン(当時上院議員)。今で言う軍産複合体ですね、そうした巨大な官僚機構より原爆投下までの指揮系統が組まれていたため、トルーマン大統領やその取り巻きの反対、戦況の行方ぐらいでは投下を見送るのはすでに不可能だったと言われています。つまり莫大な国家予算をあてた以上、成果を見せないわけにはいかなかったのですよ。たとえ第二次大戦中でなくとも、いずれ原爆は投下された。朝鮮半島、ベトナム、ソ連?まあ、組織の論理って怖いですな。とりあえずこの説を反証してみてはどうでしょうか。【追記】僕もまだ混乱しているかもしれませんが・・・「原爆、仕方がない」を否定されている人は、そもそも当時、原爆投下は回避できたと考えているんでしょうか。そうならば↑で紹介した学説にどう反証するのか聞いてみたいです(これ、煽りではありません)。運動については、これまで述べた見解と同じです。
2007.07.03
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宮沢元首相が亡くなられました。彼の印象は英語通、ヨーダーぐらい。広島の方ですが、厳密には東部・備後出なので、個人的にそれほど関心を呼びませんでした(この地域感覚、区分は地元の方以外だとちょっと分からないかもしれません)。宮沢氏への追悼に「戦後日本の生き証人」という表現が目に付きます。確かに生き証人にふさわしい生涯、経歴を持った方です。一方で歴史の「生き証人」というのは、どういった条件を満たす方なのか気になりました。単に長生きだけでは、生き証人とは呼べない気がするのです。1)ご健在であること。 ←「生き」証人だけに当たり前2)自身が何らかの偉業を成し遂げた。またそれが社会的な意味合いをもつ。3)歴史の重要な事柄に立ち会った、関与していた。そうした経験が複数ある。特に戦争や革命。4)業界の表舞台、または現場の第一線で長年活躍されていた。4)今は第一線を退いて隠居。←この条件は微妙ですが、現役バリバリだと生き証人とは言いづらいかな。5)回顧録を出してる。そこそこ売れている。6)山川出版の世界史用語集に名前が載っている。頻度数が10ぐらい。7)墓場まで持っていかなければならない重大な秘密を幾つか抱えている。(笑)これら条件に当てはまりそうな方を思いつくまま挙げてみたいのですが、うーん、難しいですね。とりあえず政治指導者に限定。ミハイル・ゴルバチョフ ←異議はないでしょう。フェデル・カストロ ←4)が当てはまらないかもしれませんが、公務からしばらく退いているのでよし。マーガレット・サッチャーヘムルート・コールリー・クワン・ユー中曽根康弘コリン・パウエル ←2)黒人初の米国務長官、3)ベトナム、湾岸、イラク各戦争に関わっている。しかし彼はまだ過去の人ではないですね。御年69歳。もう一花咲かせて欲しい。もちろんこの「生き証人リスト」、まだまだ追加の余地ありです。よかったら教えてください。フィクションですが、アメリカ現代史の生き証人というとフォレスト・ガンプ氏をまず挙げたいですね。彼の生涯はすごい。映画も泣けます(しかし感動シーンは、大方と違っていると思います。ジェニーがフォレストにバスで席を譲ったところが一番印象深い。あの少女の態度が僕の中で「萌え」なのです)。
2007.07.03
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欧州の移民状況を「ポーランド人配管工 Polish plumber」と表すことがあります。ポーランドなど東欧からの移民が配管工などの仕事を低賃金で従事する。ただその分仕事が奪われる、みたいな否定的なニュアンスでも使われます。この伝でいうとフィンランドでは今、「エストニア人医師」現象がみられます。隣国エストニアから医師や看護師が移民しており、今後も増加が予測されます。フィンランドは人口減少はないものの高齢化が進んでおり、特に地方の医師不足に悩まされているのです。エストニアに限らず医療関係者の移民は増えるでしょう。現地での彼らの医療行為についても、(未確認ですが)大幅緩和、合法になると思われます。またこれはフィンランド政府の移民戦略の一つなのです。高等教育はすべて国公立(無料)ですから、国内で医者を育てるより移民を推進した方がはるかに安上がり、という考えなのです。数字を失念ですが、かなりのコストダウンになるようです。また多額の所得税も納めてもらえるという期待もあります。僕はこの発想、納得しますがやはり驚かされます。したたかすぎる。。。もちろん諸々の問題もあります。エストニア人医師はフィン患者とコミュニケーションができるか、など。しかし言語が近いのもあってか、フィン語がかなりできる人が多いです(実際、フィン語会話だとエストニア人と言われるまで気づかないこともあります)。またエストニアにしてみれば逆に医者の国外脱出で自国の医師不足に悩まされているとか。優秀な人材、必要な人材は国をはさんでの奪い合いになっているのです。
2007.07.02
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久間防衛相の「原爆、仕方ない」発言ですけど、不適切とかマスコミの揚げ足とりといった一般論はおいて、そろそろヒロシマ・ナガサキ平和運動のあり方も見直したらどうか、とここでは提案します。まず本人は撤回しましたけど、「仕方ない」と考える日本人、少なくないと思うんですね。一度世論調査をしてみたらいいでしょう。問題は運動の目的が崇高すぎることです。また色々な事に手を出しすぎなのです。一体やりたいのは、世界の核全廃とかそこを到るまでの啓蒙活動なのでしょうか。それとも過去の犯罪行為に対し、アメリカ政府に謝罪(+賠償?)を求めていくのか。この2つは方向性が違うのです。啓蒙運動の場合、それは未来志向なわけで、原爆投下をめぐる過去の解釈にこだわる必要はありません。久間発言も問題ではない。一方、後者は相手を敵とみなし糾弾する行為です。ここはプロパガンダ、政治ドロドロの世界ですよ。これらを両立させようとしているところに無理があると思うのです。僕が見る限り、ヒロシマ平和運動とは、アメリカに対しやや及び腰に映ります。やるなら相手に歴史解釈で付入る隙をあたえてはいけないのです。しかし平和運動者は「いい人」になろうとしてませんか。例の慰霊碑には、「あやまちは繰り返しませんから」の主語が抜けてます。BY ヤンキーとはっきり加筆すればいいんです。また最近のニュースでは原爆資料館に「加害者の視点」も考慮しよう、とあります。反対です。それは他でやるべきで、あそこはアメリカ非難、または政治性のない鎮魂に徹するべきなんです。こうした運動の一貫性のなさ、高邁すぎる目的のために支持者を失っていると思うんですね。もっと、ワルになれ!といいたい。
2007.07.02
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BBCの「週間ダイジェスト」みたいな番組で、ブレア首相の退陣をまとめてあるのを見ました。議事堂を退場するブレアへ、議員がスタンディング・オベーションで見送る。対立する野党議員も参加していました。このねぎらい、いい光景です。在位10年はやはり長く、英国の一時代を築いたといっていいでしょう。ブラウン現首相ですけど、僕は嫌いではないですが、やはり彼の首相寿命は長くない気がします。まずあまり映りが良くない(笑)。この点で保守党のキャメロンに大差がついています(キャメロンもひ弱なお坊ちゃんイメージですけどね)。ブラウンは疲労すると、大きなくまができやすく、それは悪代官の様。首相職は激務であり、疲労困ぱいは避けられません。しかし疲労した顔もナイスガイ(レディ)でないとリーダーは務まらない思うんです。「リーダーは顔」説(?)を僕は支持しますが、イケ面であれ、と意味ではありません。要は激務・プレッシャーに耐えうる顔です。プーチン顔のように隙なく疲れが表に見えないのもあれば、メルケル顔のようにいつも「ぼーっ」していて、果たしていつ疲れているのかわからない(笑)のもいい。メルケルは意外と持ちこたえてるでしょ。あれは長期政権の顔なのです。あ、ブラウン顔ですが、フィンランドだと通用する気がします(笑)。ハロネン大統領しかり、バンハネン首相しかり、プチ鬱顔がここではウケてます(?)
2007.07.01
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海外ドラマネタの続きです。フィンランド人は英語が得意、とよく言います。これ、個人的に誇張があると思いますが、「相対的」には当たっているんでしょう。フィンランド語ができなくてもそれほど生活に支障はきたさないし、現にそういう在フィン外国人はいます。語学力の高さの要因に、語学教育が優れている、また公用語が二つ(もう一つはスウェーデン語)だから外国語を学ぶ環境が整っているといわれます。これは専門でないし、よく分かりません。まあ僕はもっと単純な理由を求めるのでね(苦笑)。それはTV番組です。フィンランドのドラマや映画の多くは英米からのもので、フィン語のサブタイトル付で放映されます。吹き替えじゃないところがミソで、普段から英語を聞きなれているんですよ。これは影響あると思います。一方、ロシアは吹き替えがほとんどです(それも一人が何役も担当したりで、チープです・笑)。また南欧なども、吹き替えが多いとききます。私見ですがこうした国出身の連中は、それほど英語が得意でないようです。TV番組の吹き替え or サブタイトルと、その国の英語力の相関関係を調べた調査はありませんかね。実はサブタイトルはフィンランド人以外にも有効なのです。例えば外国人はフィンランド語も学べます。それも教科書的でない口語でして、まさに「使える」フィンランド語講座です。ひところ、よくノートに書き出していました。やがてフィン語のサブタイトルに慣れてきたら、今度は英語以外の番組も見ることができます。もう一つの公用語であるスウェーデン語の番組は多く放映しているので、それらが楽しめます。また独語、仏語、露語などの番組もよくやっています。日本は吹き替えが主流ですが、サブタイトルを導入してみてはどうでしょう。語学力向上につながるかもしれません。声優さんは失業しますが(笑・でも映画翻訳には需要が回ってきます)。また日本に住む外国人にとって、サブタイトルは日本語を学べる機会にもなるのです。
2007.06.30
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スパイスガールズが再結成らしいです。前回のピークが97年ぐらいで、このニュースよりあれから10年たったことの方が驚きです。当時、僕は米国でした。MTVのPVを見ながら、「なんじゃ、このぶさいくガールズは!!」とつぶやきました。まあベッカムの奥さんとかきれいなんですけどね、素人を適当に集めて歌わせたようなコテコテな演出がショックでした。モー娘。に近いノリでしょうか(滞米中なので、逆にモー娘。は当時ほとんど知りませんでした)。Spice Girls - Wannabe↑カラオケで歌いたいんですけど。振りつきで。このPV、コマ割りなしの一本撮りなのがすごいです。そういやこのおっさんも元気。まだやるんかい。
2007.06.29
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これも慰安婦問題と少し関連するかもしれませんが、最近、人間関係って大事だなあと実感します。何をいまさら、ですけど。そして見習うところは(中国出身に限らない)中華人の「人たらし」術かもしれません。割りと仲良くしてもらっている中華系のが何人かいますが、やはりそういうところの上手さを目の当たりにします。ネットワークを築くのがうまいです。具体的に言うとまず相手に無理のない他の見事を依頼してきっかけをつくる→あとで感謝、お返しも2倍だったりします。腰も低めですよね。僕もいつの間にかこうした人心掌握術にはまってました。僕自身は反中で鳴らす方ですけど(笑)、さすがに「中国人は嫌い!」とは言わない。「中国政府、共産党は嫌い」と限定になってしまいます。あ、やはりハニートラップなのか!?これは僕の周辺レベルの話ですけど、一般ビジネスや外交の大きな舞台においても変わらないんじゃないでしょうか。色々話を聞くとそんな感じです。例えば金持ち華僑の間では、欧米系ファンドへの投資が盛んらしい。でも目的は儲けるというより、出資者としてファンドマネージャー主催の総会、説明会やパーティへ参加することらしいです。そこで財界人と顔見知りになるんです。ずばりオペレーション・フレンドシップ、お友達作戦ですよ。これは人脈構築には当たり前なのでしょうけど、僕が知る限り、(中華系が上手いというより)日本人があまりこうした努力を払っていないようです。特に海外において。日本製品の評判は総じて良く、それを武器に海外市場へ乗り込めると思っている。だけど商品の良し悪しだけじゃないんですよね。ただフィンランド人も「良い品だったら売れる」という傾向があって、彼らの商売センスには疑問をもつことが多いです。
2007.06.29
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米テレビドラマ「The O.C.」がこちらでは昨日終了しました。早々に打ち切り決定だったのは知っていたのですが、放映途中までそれに気づきませんでした。ちょっとネタバレすると、まったりと進んでいたのが(あれ、本当に最終回なの?)、ラスト5分で5年ぐらい経過という怒涛の展開(苦笑)、どう考えてもはしょりすぎ、詰め込みすぎですよ。加州を舞台にした青春ドラマ、僕の世代だと「ビバリーヒルズ90210」です。それからもう少し大人向けだと「Melrose Place」←これはバリバりSoap Operaですが。加州のイメージは主にこの2つ+OCが僕の中でステレオタイプ化されてます。米国のドラマは「地方分権」が進んでいて、舞台がLAとかNY、DCに限らないんですね。最近見ているだけでも、ER(シカゴ)、Grey's Anatomy(シアトル)、The Cold Case (フェラデルフィア)、C.I.S. Miami (マイアミ)。アメリカ滞在時だと、Ally Mcbeal、The Practice、Boston Public、Boston Legal(ボストン。ちなみにプロデューサが全部一緒)、Party of Five (サンフランシスコ)、Roswell (ロズウェル、ニューメキシコ州)、Providence (プロヴィデンス、ロードアイランド州都)など。かつて「エドED」というドラマがあって、舞台がオハイオ州の架空の町Stuckeyville。風景が僕の住んでいた大学町に大変よく似ていました。中西部の町は総じてあんな感じです。日本のドラマも東京を離れたらどうでしょうか。
2007.06.28
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ダルフール紛争などで中国に対するガイアツが活発化しているようです。北京五輪ボイコットを露骨にちらつかせている勢力もあります。中国側も批判かわし、火消しに躍起になっているようですが、「五輪ボイコット」って意外と大きな交渉カードになるのですね。ならば日本も五輪開催までの今後1年間は、もっとぶうぶう言ってもいいんじゃないでしょうか。ところで中国批判では定評のある石原都知事がなぜかおとなしいです。「シナ」発言も公では聞かなくなりました。普段だと真っ先に「シナめが!」となるが人ですよ。ここ憶測ですが、2016年オリンピック開催地に東京が立候補しているのと関係ありそうです。実現には中国勢力の支持が要るでしょうから。うーん、やっぱりオリンピックと政治は切り離せませんね。大会開催国にとっては、(その開催までは)国際交渉の「人質」になりやすい。ならば日本にとってあまり益のない国際大会、イベントは立候補を控えるのも手です。もっと裏技を言うと、日本にとってどうでもいい国際大会をわざと他国に譲る、その後、その相手への交渉取引にするというのはどうでしょう。やっているんでしょうな、多分。
2007.06.27
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今、新しい日本発海外ブームとして、音楽の、それもビジュアル系が流行っているようです。そのまんま「ビジュアルケイ」です。先日、公共放送YLEのニュース解説番組で日本ネタとして特集してました。これ単に2次情報経由でなく、日常でもビジュアル系が「来てる」と実感しました。知り合いのフィンランド人が、それ系のパンフレットとか集めているんですね。どうやって入手したのか気になります。彼らの話を聞いたり、パンフをいくつか拝見させてもらうと、「へえぇ」とつぶやいてしまいます。まあ端的に言うと、夏の風物詩「あなたの知らない世界」(古!)です。僕もある種、マニアックな性向ですけど、この辺りのネタは完全に盲点でした。少しヒヤリとしたものも背筋に感じました。僕の方がカルチャーショックをうけたということでしょうか(笑)。日本ブームと言われるのですけど、どちらかというと日本国内では亜流、サブカルなものが海外ではウケているようです。こうしたコンテンツや流行り方に僕自身は必ずしも満足しているわけではないのです(笑)。「これを日本文化と紹介されてもねえ・・・」と思うのですけど、彼らにしてみるとそれが現実なのでしょう。昨今、日本政府がそうした文化パワーに注目し、それを外交にも活かそうとする試みがなされています。総論として賛成なのですが、具体的な政策になると努力の割りに成果が上がらないかもしれません。というのも、海外で日本の何が具体的に流行るかは非常に予測が難しいからです。少なくともお役人の発想からは超えた、センスの問題でなので。「ビジュアル系がくる!」と外務省の方はつぶやかないと思うんですね。そしておそらくブームの確認、後追いのみになってしまう。だから推進の方は難しいでしょう。政府があえてイニシアチブをとるなら、知的所有権の保護といった防衛の部分だと思うのです。ただこれもやりすぎると問題になるかもしれませんが。最低限の保護に努め、日本の文化面を開放系にしておく、すると(おそらく予測しない形で)文化、産業が自己成長するのではないでしょうか。【追記】「あなたの知らない世界」は、再現ドラマに加え、新倉イワオさんの解説も何気に怖かった記憶があります。これも予測できない事例でしょうか(笑)
2007.06.26
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ナチスの犠牲者数も考慮を=EU持ち票配分でポーランド首相 【ベルリン21日時事】ポーランドのカチンスキ首相は国営ラジオに対し、21日から始まった欧州連合(EU)首脳会議の最重要議題である新基本条約をめぐり、意思決定に際しての持ち票配分に関し、同国の第2次大戦中のナチス・ドイツによる犠牲者数を考慮すべきだとの考えを示した。DPA通信などが報じた。新条約では人口をより正確に反映する投票方式に改定されるため、同国はドイツなどの発言力が相対的に強まる恐れがあると強硬に反対している。第2次大戦ではナチス・ドイツによって多くのポーランド人が犠牲になっただけに、過去の傷を持ち出してまでEU議長国ドイツをけん制した形だ。 いや、久しぶりに聞いたEU首脳の痛い発言(笑)。でも案外、ポーランド人の心情を表しているのかなも思いました。独ポ関係は、日韓のそれと似ているかもしれません。ドイツのことはやたら詳しいのに嫌いだったりします。そしてこの「おいおい・・・」な主張、某国の元首そのものです。で、この発言をドイツのメルケル首相は華麗にスルーしました。むしろ今回はデンマークとかが、「お前、それは言いすぎ!」と諌めたぐらい。ドイツは現在、EU議長国という立場もあるし、発言内容自体があまりにアレなので、無視しやすかったんでしょう。注目したいのは、「外野、第3者に自国の立場を擁護させる」という手法をドイツは多国間交渉の場とか歴史論争の場でしばし使うんですね。ここに外交のヒントがあるかと思います。歴史問題でいうと日本と中韓の間で依然くすぶっていて、最近は北米大陸まで飛び火してます。このブログでは論争の作法として、当事者はさりげなくスルーする、しかし第3者に援護射撃してもらう(そうした関係は普段から養っておくこと)のを前々から提案してきました。まあ、もとの主張が痛ければ、それにマジレスってのもあまり意味ないですからね。外野にツッコミを入れてもらったほうが案外スムーズにことが運ぶというものです。ただ個人的にはマジレス、好きなんです(笑)。日本だと日常でマジレスできないことが多い気もします。逆説的ですが、普段からマジレスして(そして叩かれて)ないと、政治のような発言の機微を必要とする場面で、うっかり一線を踏み越えてしまうのではないでしょうか。僕はまだ若いし(?)、政治家でもないので、努めてマジレス、妄言を吐きたいと思ってます。もちろん特定個人の誹謗中傷はなしで。
2007.06.25
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最近、PETAという動物愛護団体が目立った動きをしてます。正式には「動物に対する倫理的な取り扱いを要求する人々(PETA=People for the Ethical Treatment of Animals)」です。ユニークなのはその抗議活動で、おネエちゃんが脱ぐんですね(もちろん大事なところは隠したセミヌードですが)。もとは動物の毛皮売買への反対抗議で、皮をはがれた動物のイメージを連想させるものだったと記憶してます。しかし最近はベジタリアン推進のための野菜ブラ(?)とかわけわからん方向に活動が拡大してます。PETAのホームページを開くと、抗議活動の仕事募集(Work for PETA)があります。あそこで脱いでいるおネエちゃん全てがコアな運動員というわけではなさそうです。中にはバイトでモデルの卵とかいるんでしょう。ところで男モデルの募集はしてないのでしょうか(笑)。そろそろ登場させる頃かもしれません。動物愛護に対する見解は異なるのですが、僕もPETAのニュース記事をつい追いたくなります(しかし画像がないとがっかりです)。まあ助平な心理を上手くついてます。こうしたキャンペーンが続くなら逆に動物虐待は止まないだろう、という指摘もありますが(笑)。もう少し冷静に分析すると、優れたPR戦略ですね。メディアがカメラをそちらに向けて報道しますから広告代タダ。モデル志望だったら、デビューのきっかけをつかめるかもしれないのです。また抗議デモとしても比較的受け入れやすいと思うのです。過日のG8サミットでもあるように、「平和愛好」「民主」を掲げる団体の好戦的、非合法な抗議が目立ちます。こうした逸脱行動はメディアが取り上げるのでアピールにもなるのですが、同時に大きな反感も呼びますからね。正直辟易します。とここまで書いて思ったのですが、PETAのキャンペーンを女性の方はどう見ているんでしょうかね。あとこれはイスラム諸国ではできないでしょう。やはりここは男の出番なのでしょうか。【追記】このエントリーを書いた後、よく調べたらPETAも結構過激なこともやっているんですね(参照:Wikipedia)。イメージ戦略にはまってしまいました。僕は暴力的なアピールには反対です。
2007.06.24
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前回エントリーを補足します。ただ現時点で慰安婦決議の採択が確実視されている為、不毛な重箱の隅つつきは控えて、前向きな提言に徹したいと思います。今後のPR戦略、ロビー戦術を第一に考えてみます。OPINION6:戦略が分からない畢竟、この一言に尽きると思います。米国を説得したいのか、それとも喧嘩売りたいのか。喧嘩するなら勝算はあるのか。これは日本の後追い記事による国内PRとの見方もあります(NYタイムズ→朝日の連携プレーのごとく)。安倍政権の、特に官邸サイドのこれまでの動きとは少し違うので、ひょっとすると安倍氏の求心力低下なのかな、とも邪推しました。意見広告中のFACT5は逆効果、との指摘をよく見かけます。米軍も戦後は日本で慰安婦施設を求めたうんぬん、のくだりです。まあ、「お前にも身に覚えがあるだろうが」というのは脅しと取られますよね(笑)。説得を是とするなら少し勇み足だと思いました。人権侵害のフレーズで止めておく、あえて出すなら他国のケースを列挙し、その中にさりげなく触れておくのが良かったかもしれません。OPINION7:敵はワシントンにあらず掲載先のワシントン・ポストですが、その選択はそれほど問題はないでしょう(実際はNYタイムズ他が掲載を拒否したので、ワシントン・ポストに落ち着いたらしいですが)。ただ米国政治の中心はDCにあり、としてそこだけにロビー活動を集中投下したのだとしたら的を外している気もします。これは重要なポイントですが、米下院議員の任期はわずか2年、したがって地元選挙区の意向が政治行動に大きく反映するのです。議員唯一の政治信条が「次の選挙に勝つこと」だったりします。pork barrel (利益誘導)政治と非難されるのも多くは下院の連中です。だとしたら戦いの本陣はDCではないのです。ちなみに慰安婦決議でのキーパーソンの選挙区を紹介すると、マイク・ホンダ(対日決議提案者)カリフォルニア州15区ナンシー・ペロシ(下院議長) カリフォルニア州8区トム・ラントス(下院外交委員長)カリフォルニア州12区見事加州に固まってます(笑)。それも北部かな。だとしたら意見広告はサンフランシスコ・クロニクルなどに載せるのも手でした。広告費も安上がりだったかもしれません。確かにワシントンポストに全面広告が聞こえがいいのですが、しょせん打ち上げ花火、直ぐに玉切れしかねない。全国メディアに映らない、地元での接近戦に効果ありです。またそうした全国メディアの死角では、相手陣営に対し少々露骨なネガティブキャンペーンも可能だということです(詳しくは書きません・笑)。OPINION8:「萌え」で対抗せよ。半分冗談ですけど、こういうノリも大切だと思うのです。あれだけのスペースにお堅い事実FACTSの羅列など、あまり読む気がしません。インパクトで言うなら、日ペンの美子ちゃんのようなコマ割りのマンガを持ってくるべきでしょう(私見ですが、あれは非常に優れた宣伝だと思います)。いっそ「慰安婦の魔子ちゃん」みたいな、それも萌え系のマンガに徹するのです。あ、魔子のネーミングに他意はないですよ。あと相方はユルいキャラで。摩子ちゃんに、「ねえちょっと、みんな聞いてくれる?」「ウソ、捏造はダメ!お仕置きよ!」みたいにささやいてもらうのはどうでしょう(書いててクラクラしてきました)。案外、「『慰安婦の摩子ちゃん』、次回作はいつだ?」みたいな問い合わせが殺到するかもしれません。ワシントン・ポスト初のマンガ連載決定でしょう。やはり与太話で終わってしまいました・・・・
2007.06.23
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日本の議員や有識者がワシントン・ポストに慰安婦について全面広告を打ったらしいですが、タイミングとかそもそもPRとしての意味合いがよく分かりません。米下院の慰安婦決議へ向けて最後の引き金を引いたとも言われています。おそらく決議は採択で、しかし日本政府はスルーというシナリオなんでしょうか。ならばこの前までの安倍首相必死の決議阻止、沈静化の動きは何だったんでしょう。あまりにもちぐはぐです。以下、僕の意見を少しまとめてみます(しゃれで広告のフォーマットをパクってみます)。OPINION1:少すぎる!慰安婦の数ではありません(笑)。この意見広告に署名入りで賛同している人数です。確か40人程度でしたか。しかし国際的にはWho?な人ばかり。一方、下院で決議に賛成なのが現在までに140名にのぼると言われています。しかもこちらは議員だけです。対抗するのであれば、最低100名は集めたかったですね。また日本人だけでなく、現地の著名人にも参加してもらいたかった。OPINION2:意見広告はスルーこれは僕だけの傾向かもしれませんが、新聞に掲載される意見広告に目を通すことがありません。例えワシントン・ポストのような一流紙と目されるところで打ったとしてもそうです。意見広告は最近の流行りですが、これも良し悪しです。意見広告は文字通り「広告」扱いなんですよ。しかも広告である以上、最初から偏った意見と見られがちで、ひょっとすると逆効果かもしれません。どちらかというと僕も「これ、胡散臭い!」と読まずに思い込みがち。たとえ公平なFACTの羅列であっても、です。余談ですが、そういえば一度だけ思わず二度眺めで確認した(笑)意見広告があります。ヘラルド・トリビューン紙の一面広告で、イランの核兵器開発を非難したものです。イランを中心にした世界地図を掲げて、首都テヘランから弧を外側に向かっていくつか描かれていました。弧は弾道ミサイルの到達能力範囲を表したものです。その一部は欧州全体をカバーしており、「だからイランは危険!」という恐怖感を煽った内容でした。残念ながらアメリカ大陸までは達していなかったので(笑)、おそらく欧州、中近東限定の広告だったなのでしょう。しかも賛同者が、○○○・ユダヤ協会代表とかで、もうあまりにバレバレなのです。しかし慰安婦広告も似たようなレベルに見られてしまうのではと懸念します。OPINION3:「ホワイト」なオオニシ記者を求めよようするに執拗、悪質な慰安婦プロパガンダに対抗する「ホワイト・プロパガンダ」を展開する意図だったのでしょう(そもそもプロパガンダに白黒はないのですが・・・僕の立場が出てますな・笑)。しかしOPINION2で示すように、意見広告は効果に限界があります。提案したいのは、メディア側の人間を味方につけ、彼らにこちらの立場を記事として書かせることです。これをある意味体現しているのが、NYタイムズ東京支局長のオオニシ・ノリミツ氏の存在ですよね。オオニシ氏が反日勢力と繋がっている、とか具体的な援助も受けている、など憶測の範囲なのでここでは書きません。彼の筆に対抗するならば単純な批判にとどまらず、こちらも「ホワイト」なオオニシ記者を育てて、ワシントンポストなどへ送り込むことです。そして、「再検証・慰安婦問題」みたいな連載企画を書いてもらうのです。日本国内のメディアではこうした企画が目に付くのですが、これが海外になるとほとんど両者ともプロパガンダの域を出ません。わりと冷静に取り組める連載企画ならば、「狭義の強制連行」うんぬん辺りもうまく説明できるのではないでしょうか。また記事ならば多くは目を通すのです。OPINION4:長期の視点で対策を米メディアに「ホワイト」な連中を置くことと同時に、現地の政界や教育機関にもそうした立場の人間を送り込みたいですね。特に大学などで、そうした勢力を育てていくことが後々に大きな影響力になります。すでにお気づきでしょうが、これらは非常に長期的なプロジェクトです。最低10年はかかるでしょう。それに比べて意見広告を打つだけならばある意味簡単なのです。僕は今回の動きに拙速感を覚えます。先に触れましたが、賛同者の規模もインパクトも少なすぎます。すぎやまこういち氏ぐらいかな、意外だったの(笑)。僕だったら必ず著名アメリカ人、ハリウッドスターとかも加えます。それが不可能だとしたら、今はまだ意見広告を出す段階ではないということです。ちなみに賛同者の一人である花岡氏の この記事によると、当初ワシントン・ポストには南京大虐殺の反証を予定していたらしいです。ところがポストはかたくなに掲載を拒んだため、慰安婦反証に切り替えたとのこと。金で買える意見広告すら載せてもらえない南京問題は、慰安婦以上に時間がかかりそうですな。だからといって、ならばワシントン・タイムズへ掲載!はどうか控えて下さい。それこそアジビラ扱いされてしまいます。OPINION5:国内政治対策?国内政治のごたごたから海外へこういう形で目を反らさせるというのはありますね。参院選も近いですし。正直、これが狙いなのかと思いますが、やるなら竹島奪還オペレーションの方がインパクトがあったと思うのです(笑)。また意見広告ならば、北朝鮮の拉致問題とかで掲載を試みた方が良かったかもしれません。これは安倍政権の重要課題ですし、しかし海外ではあまり知られていない。慰安婦は年金問題みたく現政権を揺るがすものではありません。不謹慎ですが、おばあさん方にお迎えが来るまで待つのも手でした。慰安婦は優先課題でない、今は課題にしないというのも賢明だと思うのですが。一方、「なぜまた慰安婦?それもこの時期に?」、「せっかく程よく落ち着かせてやったのに!(←傲慢ですな)」というのがアメリカの反応でしょうね。まあ決議が採択されるとして、どう安倍政権はこれをプラスにひっくり返せるか。あと素朴な印象として、日本の政界内でも慰安婦で立場がいまだ大きく割れている事、外国から見ると大きな不信感を抱かせます。慰安婦問題のキーパーソン、河野洋平氏など今も元気に衆議院議長ですよね。「慰安婦が本当に問題なければ、なぜ彼は今も立法府のトップにいるのだ?」と思うわけです。赤狩りは要りませんが、国内意見はまとめておきたい。繰り返しますが、それが無理ならば意見広告を出す段階ではないと思います。PRという観点で言えば、メディアの選択も重要なポイントになりそうですが、ここは勉強不足なので割愛。最後に慰安婦の反証意見ですが、内容に疑問はありません。僕はずっと意見広告の立場と同じですし、賛同者の中には尊敬できる方もいます。英語で意見したという試みはそれなりの評価もしたいのです。要は「見せ方」で、そこは稚拙、よくて及第ぎりぎりといったとこでしょう。ということで、そろそろチーム世耕からお呼びがかからないかと妄想する今日この頃です(笑)。・・ああ、書きすぎ!
2007.06.21
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数年前にオゾンO-Zoneというグループが音楽シーンに登場、「Dragostea Din Tei」が流行りました。1年遅れで日本でも「恋のマイアヒ」で売り出されたので、ご存知の方も多いでしょう。当時、のまネコ肖像権で揉めていた記憶があります。Dragostea Din Tei このO-zoneの3人組は、出身が旧ソ連のモルドヴァ共和国。「欧州の最貧国」という不名誉なレッテルを貼られた国です。近年、このモルドヴァで人口流失が激しいとのこと。例によって正確な数字が手元にないのですけど(苦笑)、ソ連崩壊直後の同国の総人口が、今日までに3分の2まで減少。国民のうち3人に1人は故国を離れた計算になります。現在、ルーマニアに活動拠点を置くO-Zoneもそうしたエクソダス組なのです。多くは海外、特に欧州での労働に従事し、母国へ送金を行っています。送金の額も莫大でモルドヴァGDPの結構な割合を占めるとも聞きます。一見よさそうですが、こういった送金はどうしても消費に回るだけで、国内インフラ整備などの投資に向かわないんですね。だからモルドヴァは依然として経済的な自立が望めず、海外の労働市場に依存することになります。モルドヴァのような人口減少例は、ブルガリアでも問題になっています。一方で今年からEU加盟したブルガリアには隣国からの移民が流入する現象も起こっているといいます。過日、モルドヴァからの留学生に出会い、「もしフィンランドで仕事が見付かったら、そのままここにいたい?」と訊ねると、「絶対そうする!」と即答・断言しました。ちょっと悲壮感、というか必死ですね。やっぱり経済的動機って無視できないんでしょうか。日本人だとよく「自分探し」で海外に出たりしますが。
2007.06.20
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最近人に教えてもらったのですが、どうやらゴボウがここフィンランドでも入手できるそうです。「金平が食べたいが、ゴボウなんて欧米人は口にしないからな~」とぼやいたら、Musta juuri(黒い根)という名前で市場に出ているとか。知らなかった。まあ、どこにでもあるわけではないですけど。先の大戦で、日本軍の捕虜になった米英兵が食事に出されたゴボウを木の根っこと勘違いし、捕虜虐待(苦笑)と思ったらしいですな。しかし後にこれを理由に戦後のBC級裁判で処刑者もでたとか。そういうわけで色々と市場にも出回っているのですけど、やはり日本独自の食材となるとまだ入手が困難です(あっても珍味扱いで割高だったりします)。タケノコとか食べたいんですけど。野菜に関して言うと、ナスとかキュウリなどが一回り大きいです。放射線を浴びたかのようなゴジラサイズで、これほんと大丈夫なんだろうか?有機とかフィンランド産を選べばいいのかな。とりあえず某国からの輸入品は避けようと思ってます(笑)
2007.06.19
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フランスの下院選挙結果ですが、マスコミのミスリーディングが多い気がします。特に見出しで「サルコジ与党の勝利」とありますが、実際は現有議席359から314とかなり減らしました。なんとか過半数という数字なんです。1回目のラウンドで大きくリードしたものの、最後の最後で有権者に切られた感じ。恐ろしいですな。ただフランス政治(第5共和制)はこうした「ゆり戻し」の伝統があるんですね。だからコアビタシオン(保革合同)のようなねじれ現象も成り立つ。海峡を越えたイギリスではブレアが引退、ブラウンが首相に就任します。選挙の洗礼を受けない禅譲なので、早晩解散総選挙になりますね。でもここでブラウンの労働党は負けるんじゃないでしょうか。僕には彼がサッチャーの後を継いだ、ジョン・メージャーに見えます。前任者と比べて影が薄い。高卒なのに保守党というユニークな履歴もあって個人的にメージャーが好きだったんですけどね。で、今気づいたんですけど、その影の薄いメージャーでさえ首相をなんと7年近く(1990-97)務めたんですね。長いと思われた日本の小泉さんより長かった。前任のサッチャーは11年。そしてブレアはちょうど10年で、これにも驚きました。もうそんなになるのか、と。イギリス以外でも欧州のトップの在任期間は総じて長期な気がします。政権が安定する反面、末期になるとやはりレイムダック化します。スキャンダルも表面化しますし。直接それで政権が倒れることはなくとも、コール独元首相のように後々にバレちゃうことがあります(コールは名宰相だったと評価しますけど)。安倍首相は任期がまだ1年も経ちませんが、これまでのごたごたもあってか、数年の時を経たような錯覚を受けます。参議院選の行方はこの「錯覚」が案外左右するかもしれません。
2007.06.18
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旧聞ですけど、ミスユニバースで日本代表が優勝しましたね。去年もたしか入賞していて、それと情報が錯綜してしまって最近までニュースに気づきませんでした。他のブログでもありますが、「欧米基準に擦り寄った」感がします。彼女は日本国外のほうが活動しやすいでしょう。余談ですがこのミスコンの主催者、あの不動産王のドナルド・トランプなんですね。個人的にトランプ氏の「前衛的」な髪型が気になります。ヅラ疑惑も噂されてますが、これ疑惑どころのレベルじゃ(略)さてミスコンですが、早晩流行らなくなる気がします。最近は各業界で一流レベルの実力者で、加えて美人、っていうのが多いですから。メディア側の掘り起こし努力もあってか、才色兼備がやたら出現してませんか。もちろん、「すごい!でもって綺麗」というのは意外性もあってアピール度が高い。一方、ミスコンは基準がずばり外見だけなんですね。最近は内面とかキャリアも重視らしいですが、いわゆる「お稽古事」レベルじゃもう駄目な気がします。元オリンピック・メダリストで医学部トップ卒、ロースクール入学ぐらいでないと(笑)。←でもアメリカとか現実に居たりします、恐ろしい国ですよ。ここフィンランドではミスコン予選の視聴率が年々下がっているらしいです。もうTV中継もやめるとか。ユニバースもあのキャラ立ちしたトランプ氏が関与しているんだから、もっと彼を前面に押し出したらどうでしょう。落選者に向かって、「You're fired!(お前、クビ!)」とか叫ばさせたらどうでしょう。今後はこういう方向を目指すべきかな。
2007.06.15
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