数年前、私の教え子が共産党事件にひっかかり、治安維持法違反で起訴されたので、私がその刑事弁護を引き受け、その掛りの予審判事の某氏にしばしば面会するうち、同氏は私が共産主義の研究が足りないことを大いに叱られたので自分の頭も大分古くなったなァと嘆息したものの、未だにまだ資本論を通読する気持ちにならず、甚だ以って汗顔の至りなのです。
p.157 昭和12(1937)年「近々抄」『近きより』第1巻第8号<十一・十二月号>
「君! 共産主義なんて、今じゃ学術的のものではなく一種の政治上のスローガンだよ。三民主義とか、自由平等とかいうのと同じように、既成社会組織をブチ壊すモットーみたいなものだよ。ちょうど日本の国士業者が、日本の憲法の一頁も読まないで、やれ大権干パン(犯)だ、赤化だと騒ぐのと同じように浅薄なものだよ。」
p.157 昭和12(1937)年「近々抄」『近きより』第1巻第8号<十一・十二月号>
80年前より―その63(『近きより』をな… 2020.02.22 コメント(6)
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