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手遅れにならないうちに、最近亡くなった2人の作家について書いておきたい。それはシドニー・シェルダン氏と、池田晶子氏のことだ。いずれの死も私にとってはあまりにも突然のことだった。私がシドニー・シェルダンの作品に触れたのは、中学生の頃。ちょうど高校受験を控えていた頃ではないかと思う。今となってはあまり語られることすらなくなったが、当時、彼の書いた『ゲームの達人(上)』という作品の売れ方は、凄まじく、上・下巻あわせて750万部も売れていた。最近は『ベストセラー』という現象自体があまりなくなったように思うが、その頃は『流行語』や『ヒット商品番付』と並び、毎年ある程度の驚異的なベストセラー作品が出現し、殆どの人は読んでいた。ベストセラーがすなわち良書であるとは私も思っていないが、実際のところ、当時の私はたちまち彼の作品の虜になった。『時間の砂』『真夜中は別の顔』『私は別人』『血族』『天使の自立』『明日があるなら』『神の吹かす風』『明け方の夢』『星の輝き』『女医』・・・タイトルを並べるだけでも懐かしくなる。彼の作品に一貫して流れているのは、人生の天国と地獄。大人になった今ではどうかと思う部分もあるかもしれないが、彼はその両極端を、徹底的に描いていた。最初のページをめくったら最後、最後まで目が離せない。そして最後の最後に訪れる驚きのどんでん返し。そんな読書の楽しさ、醍醐味を一番わかりやすく感じさせてくれたのは、彼のような気がしてならない。さすがに晩年の作品では往年の味は失われていたが、中学生のあの頃、彼が与えてくれた読書の喜びを、私はきっと忘れることはないだろう。そして池田晶子氏。中学校の同級生に同姓同名の子がいたが(今頃どうしているだろうか・・・)、彼女は新進気鋭の哲学者だった。哲学というと、睡眠薬と同義語でしかなかった私に、普通の言葉で、『考えることの面白さ』を教えてくれた人であった。出会いは、私が書店員をしていた頃の一冊の新潮文庫。『帰ってきたソクラテス』という本だった。悔しいくらいに売れず、商業的には微妙な本だったが、哲学の祖ソクラテスのキャラクターを借りて、落語のように、様々なものに独特の視点を当てる彼女の巧さには、唸らされたし、実に新鮮だった。さらに『14歳からの哲学』。難しいことを簡単に書いて、なおかつ考えさせれらるというのは、凄いことだと思った。もっともっと一緒に考えたいことは沢山あったのに…46歳。あまりにも早い別れであった。著書の中で、『死はないのだからわからない、わからないものを恐れることはできない』と書いていた池田さん。自身の臨終も穏やかに迎えることが出来たのだろうか。
March 9, 2007
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久々である。当初考えていた以上に久々となってしまった。仕事と子育て。どちらも想像以上に忙しく、全く落ち着かない。何も書かないうちに、棚卸が終わり、次女のお宮参りが終わり、初節句も終わった。読み終わり感想を書かぬままの本、書いておくべきネタは当然あるのだが、なにせ余裕がない。もう少し、自分のペースがつかめるまで、もう少しかかることだろう。とりあえず次女の近影をごらん頂き、後のことはご想像にお任せしておこう。
March 8, 2007
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