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2015.02.08

ルパン三世ワルサーP38〜自由気ままに映画日記

テーマ：最近観た映画。(40185)

カテゴリ：映画(る)

アニメ

監督
矢野博之
Voice
栗田貫一
小林清志
井上真樹夫
増山江威子

篠原恵美

ストーリー
とあるパーティー会場にルパンの犯行予告状が届いていた。
もちろんルパンは現れた。
しかしその会場を警備していた銭形警部は何かがおかしいと感じる。
そこへ現れた謎の殺人部隊。皆、手の甲にタランチュラのタトゥーが入っていた。
応戦するルパン達であったが、ルパンを追っていた銭形は何者かに銃で撃たれ負傷してしまう。
銭形は一命を取り留めたが、銭形を撃った銃はルパンの愛用する「ワルサーP38」だと断定され、警察はルパンに対して「同胞を撃った」と怒り、ルパン逮捕に今まで以上に全力をあげるのだった。
それは殺人部隊の狙い通りだった。
しかし銭形は「あれはルパンじゃない」と騒ぎ、結果、新米警官に見張り兼お守りをされる事になってしまう。
その頃、ルパン達は奴らが殺し屋集団「タランチュラ」だと突き止め、アジトのある島へと向かっていた。

しかし、ルパンの本当の目的はシルバーメタリックのもう一つの「ワルサーP38」だった。
ルパンは駆け出しの頃に組んでいたある男に裏切られ、そのシルバーメタリックのワルサーを奪われ、なおかつそのワルサーで撃たれていた過去があった。
過去にケリをつける。
ルパンはそう決めていたのだった...。

モンキー・パンチ原作の「ルパン三世」TVスペシャル映画版第9弾。

作品の根底にあるのは「自由」。
皆それぞれ囚われているものは違うが、そこからの脱却の為に奮闘するという重厚な作品となっている。
またルパン三世の中でお宝が登場してはいるものの、ルパンが「お宝を狙う」という目的がない事もシリーズ初である。

my評価8点(10点満点中)

大好きです。
「トワイライト☆ジェミニ」か「ワルサー」かどちらが1番か悩みます。
ストーリーがとても良いです。

ルパン作品らしいコメディ感はほとんどありませんが、そーゆー作品もたまにはいいじゃないですか！と思いますね。
そんな中で数少ないコメディ要素で気に入ってるのは、次元が五右衛門に梅干しを上げるところです。
五右衛門は涙ながらに「かたじけない」と感謝を口にします。
またそれをきちんと覚えていて、後の出来事で「梅干しの色...」と答えています。
よっぽど梅干しが嬉しかったのねぇとついつい微笑んでしまいます。
とても気に入ってます。

そしてお宝についてですが、不二子以外の2人は始めから目的は「ルパンの過去の清算」だと気付いていたと思いますね。
しかしそれをルパンは口にして「今回の狙いはお宝じゃねぇんだ」とは言わないし、次元達も「お宝をどうやって手に入れるんだ？」とは言わない。
いつもは「絶対的な仲間」とか「同業者としての仲間」とか描かれ方についてあーだこーだ言っていますが...。
今作はついて行く必要はないのに、ついて行く事が「絶対的な仲間」ではなく「友情を持っている仲間」の様なものに見えて良かったと思います。
そーゆー過去の話を聞かないし、言わないし、でも分かってあげているところもかっこいい男の友情って感じですね！！
特に次元のそーゆーところが大好きです！！

またそれを象徴するかの様に「タランチュラ」から離れられないジャックに「自由になるのが怖いんじゃねぇのか？」と確信をつくところが良い！！
次元がなぜルパンと一緒にいるのかが、少し見えた様な気がします。
ルパンは「過去にケリをつけて、自由になる為にここに来た」のですから。

ボマーにも「あんた、自由になれたら俺と組まないか？」と言われて、「間に合ってるよ」と返すシーンにルパンへの強い思いとボマーへの優しい気持ちが見られます。
もしも「自由」になれたなら、「自由」を満喫するべきなのだと。
不安を口にするボマーをあえて突き離すわけですね。

今作のヒロインは可愛いタイプではありませんが、この作品にはピッタリマッチしていて良かったのではないかと思います。

とにかくルパン三世シリーズ史上1、2を争う傑作ですので是非どうぞ！！
ただしコメディ感は少ないので注意です。