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禅堂で坐禅をしていましたら、皆さんの後姿にとても誠実なものを感じました。部屋に帰って思わず、「誠実」を辞書で引きました。
いつわりがなく、まごころがこもっていること…
朝のお勤め前にお茶の支度をするのが4時30分。そのときにはすでにお粥係のOさんが起きて座布団をはたいたりお掃除中でした。何時から始めるかは彼が自分で決めて実行しています。
それから
禅堂に降りてきたら、雑巾で床を拭く音が響いていました。ああ、ここはお寺なんだなと思いました
。
人々が救われるのは、そんなほかの人の、生命の誠実さ、そんなものではないでしょうか。もちろん言葉や微笑もありますが、一生懸命な姿に人も自分も救われるように思います。
ちょうど朝にそんなお話をしたばかりでした。
夕方学校から電話がかかってきます。
「(少女の)学級費の袋がないようですが。それから数学のワークも持ってこないので、聞いたらなくしたと言っていますので、買わないといけないかもしれません。」
本人に聞いてみれば
「あります…。」
要するに何かの状況から、ぱっと、失くしたと言っただけのようでした。
みんな、またかーと呆れます。学級費を渡したら使わずに学校に持っていけるのか信用も今一つです。
「まことという字はどう書くの?」
「……。
わかりません。」
元気な若者に「生命」のことを聞いたことがありました。そうしたら
「僕は昨日初めて、ゴールデンバットを吸いました。…」と全く関係ない自分の気持ちを、精一杯に答えてくれました。
日常の「まこと」探しです。
日常の中の「まこと」です。