Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2005/01/29
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カテゴリ: BAR
旅行ガイドブックにも、必ずと言っていいほど紹介されている。でも一度も行ったことがなくて、いつかは訪れてみたいと思っていたBARがあった。

 それは、浅草の「神谷バー」( 写真右下 はお店のパンフレットから)。雷門のすぐそばにあって、創業は1880年(明治13年)というから、なんと今年で125年もの歴史を持つ。 神谷バー

 その神谷バーに行く機会が、昨年末ようやく訪れた。お店にあったパンフレットの言葉を借りれば、そこは、「いつの時代にあっても、気取らない下町の社交場」。永井荷風や萩原朔太郎ら文人も、しばしば通ったとか…。

 そして、神谷バーの名物と言えば、ご存じ「デンキブラン」。電気が珍しかった明治の頃、舶来のハイカラなお酒ということで名付けられたという。ブランデーをベースに、ジンやワインやキュラソーや薬草などがブレンドされ、その配合は今も秘伝。

 ほとんどの客は、ここではデンキブランを注文する。1杯260円、という信じられないようなお値段。きりきりに冷やした小ぶりのグラスに、冷やしたデンキブランを入れて客に出す。想像していた味よりは、やや甘かったが、冷やして飲むとなかなかいける。

 フード・メニューも充実している。串カツや冷や奴、小エビの唐揚げなんていう、居酒屋のようなアテもいろいろあって、嬉しい。だからかどうか知らないが、東京在住のBAR好きの友人は、「あそこはBARというよりも、居酒屋か大衆食堂」と冷ややか。

 でも、僕の感じ方は違った。真っ昼間に店内に足を踏み入れた僕は、時間がゆったりと流れるレトロな空間の中にいた。そして、楽しそうに談笑しながら、飲み、食べるご近所さんらしいお年寄りたちの顔を見ていて、幅広い世代に愛されるイギリスのパブに、どこか相通じるものを感じた。

 BARというには、確かに違和感があるかもしれない。明治の和風パブの名残かもしれない。でも、昼の11時半から開いていて、近所のお年寄り同士が、気軽に集える空間は、高齢化社会を考えても貴重な存在(それに、たらふく飲んで食べた僕でも、2千円払ってお釣りがくる良心的価格!)。






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Last updated  2021/06/14 10:47:55 AM
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うらんかんろ

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Comments

汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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