Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2005/02/08
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カテゴリ: BAR
 「大阪らしいBAR」というテーマで、ミナミなら「Eve」、キタなら「十三トリス」だと、2度に分けて記した(1月5日と19日の日記ご参照)。ではミナミやキタ以外ではどこか、と言えば。やはり、天王寺・新世界かいわいに辿りつく。Baby店内

 そういう訳で、「大阪らしいBAR」ツアーの3軒目として、僕が関東のお客さんをお連れするのは、新世界のシンボル、かの有名な通天閣のほぼ真下にある、「BABY」という実に庶民的な雰囲気のBARである。

 1955年(昭和30年)開店の老舗。内装はほぼ開業当時のまま( 写真右 は、昔から変わらぬ天井のランプ。)。棚に置かれた古い陶器のボトルや、壁に飾られたコースターやトレイなど、昔のウイスキーのノベルティを見ているだけでも楽しい。

 「BABY」のもう一つの自慢は、壁に直接描かれた、著名な洋画家、東郷青児氏(1897-1978、没後「文化功労者」に)の絵( 写真左 )。かつて客として訪れた東郷が、興が乗って一気に描いたという。黒の単色で描かれた裸婦(僕には菩薩像にも見える)は長い歳月を経て、退色も見られる。劣化防止のため、今は透明なアクリル板で保護されているが、流麗なタッチは十分に堪能できる。
東郷青児
 現在のマスターのTさんは60代前半。「もう年金もろてる歳ですから、店は、まぁ体こわさん程度に…」と言う言葉通り、営業時間は6時-10時という、わずか4時間。でも、商売っ気ないのかと思ったらそうでもない。気配り上手で、客を楽しませる術(すべ)は、お手の物。

 店にはマスターが好きな、懐かしいジャズや歌謡曲のLPもたくさんある。ひとたび興味を示せば、これでもか、これでもかと言うくらい、次々と流してくれる( 右下 は、成田一徹氏の切り絵に描かれた「Bar BABY」。絵中の左側の人物がもちろんマスターのTさん。 (c)成田一徹
Bar Baby
 このBARの常連客には、関西(いや、いまや全国区かも?)の有名人が2人。1人は、今をときめく「なにわのソウルの女王」大西ユカリさん。大西さんは、今や全国をライブで飛び回るが、自宅は今も大好きな新世界。BABYのマスターとは、メジャーになる前からの仲良しだという。

 そしてもう一人は、ヨーロッパのジャズを日本に紹介し、独自にCDの制作・販売を手がけている澤野工房代表の澤野由明さん。歩いてすぐ近所に会社(澤野商会)があるので、この「BABY」は、仕事の合間の息抜きの場でもある。「BABY」で僕は、澤野さんにはお会いしたことはないが、大西ユカリさんとは昨年春、運良くご一緒できた(嬉しいことに、ツー・ショットの写真まで!)。

 念のために言うと、「BABY」は一応、「一見さんお断り」という建て前。ドアを開けた瞬間、貴方はマスターから怪訝な目で、少し観察されることもあるだろう。が、それはあくまで、品の悪い客は入れたくないというマスターの信条が故。「店を覗いた時点でもう酔っぱらっている人は、お断りしてます」と。

 けれど、マナーよろしく飲む限りにおいては、いつでもウエルカム。「BABY」のカウンターは、今夜も貴方を待っている。

【Bar BABY】 大阪市浪速区恵美須東1-6-11 電話06-6641-7192 午後6時~10時 日祝休





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Last updated  2008/10/22 10:46:16 PM コメント(6) | コメントを書く


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うらんかんろ

うらんかんろ

Comments

汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

Free Space

▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
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