Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2005/02/28
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テーマ: Jazz(2020)
カテゴリ: 音楽
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 ジャズを好きになったのは、以前にも書いたけれど、社会人になってから。最初は、何から聴けばいいのか分からなかったから、よく「スイング・ジャーナル」の別冊「モダン・ジャズ名盤カタログ」なんかを参考にしながら、いわゆる定番ものを、聴きかじっていった。僕はピアノが好きだったので、ピアノトリオものが多かった。Portrait In Jazz

 サックスは、ソニー・ロリンズやジョン・コルトレーンは聴いたが、オーネット・コールマンのようなフリー・ジャズにまでなると、もう付いていけなかった。トランペットの入るジャズは、残念ながらあまり縁がなく、いまだにマイルスのレコードは、ごくわずかしか持っていない。ヴォーカルものは、最近はよく聴いている。

 ピアノトリオは実にいろいろ聴いた。出逢いだったビル・エバンスに始まり、オスカー・ピーターソン、レッド・ガーランド、ソニー・クラーク、ウイントン・ケリー、バド・パウエル、マッコイ・タイナー、セロニアス・モンク、デューク・ジョーダン、ケニー・ドリュー、チック・コリア、キース・ジャレット…、名盤といわれるアルバムはおそらく、ほとんど聴いただろう。

 最近だと、昔のエバンスを彷彿(ほうふつ)させるブラッド・メルドーとかが比較的お気に入り。でも、「で、だれが一番好きなの?」と聴かれたら、やはりエバンスになる。エバンスとの出逢いがなければ、僕がジャズピアノを始めなかったのは間違いない。You Must Believe In Spring

 エバンスの魅力は、一言で言って、うっとりするようなリリシズム。どんな曲を弾いても、底には彼独特の繊細で、リリカルな香りが漂う。「My Romance」「My Foolish Heart」「Alice In Wonderland」など、ミディアムからスローなバラードにとくに、彼のリリシズムの真骨頂が発揮されるように思う。

 ジャズがもともと、黒人たちの音楽から発展してきたということもあるが、ジャズ・ピアニストには、なぜか昔から白人が少なかった。だから、1950年代末、エバンスが彗星のように現れたとき、白人であるエバンスのピアノを、ジャズとは認めない黒人ミュージシャンも、現実にはいた。彼がわずか1年でマイルスのバンドを離れたのは、この「逆差別」が大きな理由だったと、読んだことがある。Alone

 「白人にジャズの魂が分かるはずがない」。長年、白人に虐げられてきた黒人たちにとって、そんな思いがあっただろう。だが、エバンスは彼の創り出す音楽で結果を出し、その存在を認めさせた。マイルスは終生、エバンスに好意を持ち続けたという。そして今では、現役ジャズ・ミュージシャンは人種を問わず、彼に敬意を払う。エバンスがいたからこそ、逆に黒人と白人の融合・和解も進んだとは考えすぎか。いや、僕はそう信じたい。

 今やジャズに人種は関係ない。ピーターソンも、キースも、白人のメルドーも、そして日本人の小曽根真や松永貴志も、聴くときに(少なくとも僕は)人種を意識することはない。純粋に、音楽そのものが心を揺さぶるかどうか、だけ。いい音楽には、国境も国籍も人種もない。Moonbeams

 エバンスはその後、元妻や兄の自殺などの不幸もあって、麻薬に溺れていく。蝕まれた体にムチ打ち、演奏活動は続けていったが、1980年9月15日、ライブ中に倒れて、そのまま息を引き取った。死因は、出血性胃潰瘍と肺炎だったという。まだ51歳の若さだった。生きていれば、今年76歳。彼の音楽はどんな変化を遂げていったのか、ぜひ聴いてみたかった。

 彼のオフィシャル・アルバムはほとんどを聴いたが、僕が好きなベスト3は、最初の出逢いとなった「Waltz For Debby」は「別格」として、(1)初期の名作「Portrait In Jazz」(1959年)= 写真左上 (2)晩年の名作「You Must Believe In Spring」(1977年)= 写真右上 (3)ソロ作品の「Alone」(1968年)= 写真左下

 (1)は「Waltz…」と同じトリオで、59年にスタジオ録音された名盤。「枯葉」や「Someday My Prince Will Come」の演奏が素晴らしい(初期のアルバムでは、62年の「Moonbeams」= 写真右下 =も捨てがたいが…)。(2)は甘美な曲ぞろいの隠れた名盤。深夜に聴くと、心がとろけてしまいそうになる。(3)は味わいあるソロピアノでのアルバム。「Here's That Rainy Day」という美しい名曲が収められている。いずれも、これからジャズを、エバンスを聴こうという方は、おすすめのアルバムです。


【追記】 きょう(28日)でページ開設3カ月。いつも訪れてくださる優しい皆さんに、心から感謝の言葉を捧げます。今後ともよろしくご贔屓に!






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うらんかんろ

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Comments

kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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