Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2006/01/26
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カテゴリ: 音楽
 20世紀のアメリカを代表するポップ・シンガー(またはグループ)は誰かと言われたら、貴方はだれを想い浮かべるだろうか?Carpenters

 ビーチボーイズ、キャロル・キング、ビリー・ジョエル、マイケル・ジャクソン、イーグルス、サイモン&ガーファンクル…人それぞれ、世代の違いによってもいろんな名前が出るかもしれない。

 「例えば5人を挙げてみたら」と言われれば、僕はこのデュオははずせない。心にしみる名曲を数多く残してくれたカーペンターズ(Carpenters)= 写真左 (C )ユニバーサル・レコードの公式HPから 。兄リチャードの演奏と妹カレンの素敵な歌の融合。とくにカレンの美しい歌声は、今も色あせず、僕らの心をとらえて離さない。

 2人は、米東海岸コネチカット州のニュー・ヘイブンという町の生まれ(ニュー・ヘイブンはアイビー・リーグの名門、エール大学があることでも有名)。リチャードは1946年10月15日の生まれ。カレンはその約3年半後、1950年3月2日に生まれた。遙かなる影

 音楽好きの両親に育てられた2人は、当初は別々に音楽活動をしていたが、66年に学友らも含めて兄妹一緒にバンドを結成した。しかし、このバンドは成功せずに解散。兄妹は、2人で大手レコード会社デビューのチャンスを探っていくことにする。

 そして1969年、A&Mレコードの創設者だったハープ・アルバートが彼らデモ・テープにを気に入り、ついに念願のメジャー・デビューを果たす(デビュー・シングルに選ばれた「涙の乗車券(Ticket To Ride)」は、ご存じビートルズのカバー)。

 ただし残念ながら、デビュー・シングルはさほど注目はされず、カーペンターズの名が全米で知られるようになったのは、翌年リリースされたシングル「遙かなる影(Close To You)」が全米4週連続1位になってから( 写真右

 その後は、「愛のプレリュード(We've Only Just Begun)」「雨の日と月曜日(Rainy Days And Mondays)」「シング」「スーパースター」「ソング・フォー・ユー」「マスカレード」Song For You「ハーティング・イーチアザー」「トップ・オブ・ザ・ワールド」など次々とヒット曲を連発。グラミー賞にも3度輝いた( 写真左 =名曲「Song For You」が収められているのがこの同名のアルバム=1972年)。

 カーペンターズの魅力は、埋もれた名曲を自分たちでアレンジし、まるでカーペンターズのオリジナルのように変えてしまうこと。例えば、「マスカレード」や「プリーズ・ミスター・ポストマン」などは、今では原曲よりもカーペンターズ版の方が有名になってしまった。

 と言うわけではないが、素晴らしい作曲の才能もあるリチャードだけれど、大ヒット曲で純粋のオリジナルと言えば、「イエスタデイ・ワンス・モア」、「青春の輝き(I need to be in love)」、Now And Then「トップ・オブ・ザ・ワールド」、「愛にさようならを(Goodbye to love)」くらいと意外と少ない(控えめな性格だったのかなぁ…)。

 そして、リチャードのつくった曲の中でも僕が一番好きなのは、「イエスタデイ・ワンス・モア」。この曲ほど完璧に完成されたポップスを僕はあまり知らない。カーペンターズの名曲と言うよりも、アメリカン・ポップスの最高峰の一曲と言っていいと思う( 写真右 =カーペンターズが一番絶頂期だった頃のアルバムと言えば、やはりこれ…73年リリースの「Now And Then」)。

 カーペンターズは皆さんもよくご存じのように、70年代半ばからはヒットにあまり恵まれないようになり、おまけにカレンが拒食症にかかって体調を崩してしまう。80年には結婚して少し精神的な安定を取り戻したカレンだったが、83年2月4日、32歳の若さで急死するBest of Carpenters 写真左 =カーペンターズ初心者には、このベストアルバム「青春の輝き~ヴェリー・ベスト・オブ・カーペンターズ」がおすすめ)。



 僕がライブを観る機会も一度もないまま、カレンは神に召されてしまった。歌にもさらに磨きがかかり、その音楽的才能は、まだまだこれから花開くはずだと信じてきたのに…(歌詞の英語も、カレンほど発音がきれいで、言葉がクリアに聞こえる歌い手を僕は知らない。余談だけれど、僕がホームステイしていた コネチカット州の「お母さん」、ロザン はカレンにとても顔が似ていた)。

 カーペンターズとしての実質的な活動は、わずか7年ほど。あまりにも早く駆け抜けて、生き急いでしまったカレン。もうすぐ彼女の23回目の命日が巡ってくる。

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Last updated  2006/01/26 12:12:23 PM コメント(20) | コメントを書く


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うらんかんろ

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Comments

汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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