Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2006/02/19
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カテゴリ: 各地のBAR巡り
久々に週末の東京出張。本来は1泊2日だったのだが、1日目の仕事が夜遅くまでかかってBAR巡りには少々時間不足ということもあり、身銭を切って2泊してきた(長くなるので、上下2回に分けて記します。今回はまず1日目のご報告)。

 今回の出張の最大のお仕事は、会社の06年度の予算調整。東京以外に、札幌、名古屋、大阪、九州(小倉)の予算担当者が集まった。景気がいまいちのため社の財政事情もパッとしない。だから、経理当局から数%くらいの予算削減指令が来るぞと覚悟はして行ったが、意外や意外、削減要請額は0.5%ほどで、拍子抜け。逆に、「これっぽっちの削減で大丈夫なのかなぁ」と心配してしまう。幻の桜

 でもまぁそういう訳で、会議は紛糾もせずにすんなり終わり。夕食は会社近くのこじゃれた居酒屋さんで。僕は、9時半くらいで皆と別れて、早速銀座へ。1日目の夜は、とりあえず3軒がノルマ。

 まず以前から行きたかった「幻の桜」という8丁目のBARへ( 写真左 =何も書いてない超重~い木の引き戸。あまりに重いのでお休みかと思った)。ここはブレンディドでもモルトでもとくかく超マニアックなものばかり置いていることで、通の間では知る人ぞ知るBAR。Old Mull

 最初は都内・三軒茶屋で出店したが、5年ほど前に銀座に移転。おかげで僕も行きやすくなって嬉しい。店内は大きな1枚板のカウンター(白木で、ブナだったかな?)があり、バック・バーの棚も同質の白木。いわゆるオーセンティックBARの造りではないんだけれど、それはそれで心地よい。

 セーター姿で、想像してたより若い(ような)マスターのIさん。一見気むずかしそうな印象を感じたが、喋ってみるととても気さく。料金はノー・チャージなのだが、超マニアックな酒が故に、基本的にショットで4000円未満のものは置いていない。しかし、すべての酒がハーフ・ショットで味わえるので、ただ、マニアックな世界を体験してみたい僕のような者にとっては、2杯飲んでも4千~5千円だから、それはそれで、良心的かもしれない。Spring Bank

 「幻の桜」で味わったのは、「Old Mull」という1900年頃(今から100年以上前!)のブレンディド( 写真右 =見よ、この凄いラベル)。相当アルコール分がへたっているかぁと思ったが、意外としっかりしたボディで、麦の香りもよく出ていた。

写真左 =グラスもすべてアンティークもの。そのこだわりが嬉しい)。こちらはシェリー樽熟成。昔のバンクの良さがにじみ出ている。Brick

 2杯飲んで4500円をお支払いして、2軒目の老舗BAR「Brick」( 写真右 )へ。場所は「幻の桜」からもすぐそば。ここは20年くらい前から何度かお邪魔しているのだが、ここ6、7年はご無沙汰していたので、ドアを押すのはほんとに久しぶりだ。

 ところが金曜の夜とあって、超満員。「これはちょっと、だめかななぁ…」と思ったたら、従業員の方が「地下の方へご案内いたします」と優しく声をかけてくれた。Talisker

 何度も来ているのに、地下もあるとは知らなかった。あぁ不覚。地下の方も、8~9割の入り。良心的な価格設定や、1人でもグループでも来やすい雰囲気、キャパの広さ、ロケーション等が支持されているようだ。僕は、ここでジン・リッキーとフェイマスの水割りを頂いて、次なる店へ。

 ところが3軒目に考えていた7丁目のBARは満席(それもほとんどが女性!)。やむなく、久しぶりに彼の顔を見てみようか、と同じ7丁目にある「Talisker」というBARへ( 写真左 =目印はビル1階の店の看板灯)。「Talisker」はオープンした98年に、友人に連れられて来て以来、すっかり気に入ってしまって、たびたびお邪魔している。Ardmore

 気さくなオーナー・バーテンダーのUさんは、今年40歳。僕が大阪でよく行くBARのバーテンダーたちとも懇意であるという不思議な縁もあって、最初から意気投合してしまった。

 「Talisker」の自慢は2000本はあるかというモルト、そして、「若きモルト博士」の異名を持つUさんの博識ぶり。博識だが、決して自分からあれこれウンチクを垂れるようなタイプではなく、話術はあくまで控えめでスマートだ。Tamnavullin

 この夜「Talisker」で頂いたのは、いずれもボトラーズものの「Ardmore」( 写真右 =写真映り悪くてすみません)と「Tamnavulin」( 写真左

 後者はシェリー樽熟成の22年もの(確か70年代だったかな)、嫌な苦みもほとんどなく、とても奥行きのある味わい。チョイスはすべてUさんに任せたが、さすが、僕の好みをよく知ってくれている。

 ウイスキーマガジン・ライブの話やパブデ・ピカソさんの絵の話(「僕もあんな絵、描いてみようかなと思ってるんです」とUさんも言ってましたぞー)などで盛り上がっているうちに、スタートが遅かったこともあり、時間も午前1時ごろに。明日もハードな日程の予定なので、「では、この辺で」とUさんに別れを告げる。

 ホテルまでの徒歩での帰り道、小腹がすいた身に、ところどころにあるラーメン屋のにおいで腹がきゅんと鳴る。でも、ダイエット中の身としては「いかん、いかん」とぐっと我慢(腹が減って寝付きは少々悪くなったけれど…)。

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Last updated  2023/10/25 10:57:50 AM
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うらんかんろ

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Comments

汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

Free Space

▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
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