Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2009/12/16
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カテゴリ: BAR
 大阪の京橋と言えば、関西人なら、飲食レジャービルの深夜のテレビCM「京橋は~ええとこだっせ、グランシャトーが、おまっせ~」という有名なフレーズもあって、知名度は高い(関西以外に住む人なら、まず、「それって、どこ?」という反応がほとんどだろうが…)。s-IMG_5594.jpg

 JR大阪駅からは環状線で10分ほどの場所にあり、京橋駅を中心に発展してきた。うらんかんろの働く中之島西方のエリアから京橋までは、JR東西線か京阪・中之島線で東へ10数分ほど。だが、阪神間に住む僕にとっては帰る方向とは逆なので、なかなか頻繁には行けないのがつらいところだ。

 京橋はにぎやかで、庶民的な雰囲気の街。残念ながら、キタやミナミのようなシンボリックな「街の顔」はない。強いて言えば、前述の「グランシャトー」か(だが、実際に行ったという人とは、なぜかほとんど出会わない…(笑))。

 安くて美味しい居酒屋や猥雑なキャバクラやスナックがあふれる一方で、時々、驚くほどな面白い店やセンスの良い店にも出会えるエリア。一方で、すぐそばには、大阪ビジネスパークや大阪城ホール、ホテル・ニューオータニなどの近代的なオフィス・ビル、集客施設が隣接する。そんな「何でもありな顔」と新旧の絶妙な対比が京橋の魅力でもある。

 さて、いささか前置きが長くなったが、この京橋駅から歩いて7、8分ほどに今回紹介するBARはある。その名は「Bar the Monarch(バー・ザ・モナーク)」= 写真左上 。モナークとは店主であるKさんの思い入れ深いウイスキーの銘柄にちなむ。s-Bar the Monarch1.jpg

 Kさんは、元々、師匠であるHさんが京橋で営むBar・Leigh(リー)で修業していた。Hさんが北新地へ3号店を出され、もっぱら支店に関わるようになってからは、京橋の本店を任され、店長を長くつとめてきた。

 そして7年前、京橋の店自体を師匠から譲り受け、めでたくオーナー・バーテンダーとなった。従って、店の内装や造りなどは基本的にBar・Leigh時代からあまり変わっていない。

 この間、Kさんは業界のさまざまなコンクールで優秀な成績を残してきた。だから、優れた技術を持つバーテンダーであることは何の疑いもない。Kさんのつくるカクテルも、決して期待を裏切らない。だがKさんの良さは、そんな技術をひけらかさない謙虚さ、そして誠実で穏やかな人柄にあると僕は思う( 写真右

 Kさんとは、Bar・Leigh時代からもう10年以上の付き合いだが、僕は彼が怒ったり、言葉を荒げたりする姿はまだ一度も見たことがない。当然、同業者や客がKさんの悪口を言うのも、一度として聞いたことはない。こんなマスターがつくる酒を飲めば、癒されるのは当たり前である。モナークのカウンターでは、僕は心底リラックスできて、ほっこりした気分になれる。s-IMG_5596.jpg

 モナークのカウンターで、一番好きな酒は定番の「モナ・ハイ」である。「モナ・ハイ」とはモナークのハイボールの略。ウイスキーは「モナーク」自体はもう廃番で手に入らないので、モナークつながりでシングルモルトの「グレンフィディック」をベースにする( 写真左 =店にはもちろん今や廃番となってしまった「モナーク」のボトルが…)。

 この「モナ・ハイ」用のグレンフィディックは常に冷凍庫でキンキンに冷やされていて、とろけるような状態でグラスの氷の上から注がれる。これが旨くないはずがない(十三トリスの「Tハイ」、カドボールの「カドハイ」に並んで、いまや大阪の3大ハイボールと言ってはいいすぎかな?)

 京橋はキタ、ミナミに次ぐ大阪市内の盛り場ではあるが、オーセンティックBARはなぜか少ない(カジュアルなショットBARは多いが…)。大阪城ホールのコンサートの帰りなど、僕は時々、Barモナークに寄って、つかの間の余韻に浸る。この至福のひとときがたまらない。京橋にBarモナークがあることを、そしてKさんがマスターであることを、僕らは感謝しなければならない。

【Bar the Monarch】 大阪市都島区片町2-7-25 電話06-6358-8210 午後6時~午前1時 日休(祝日は営業) JR環状線または京阪電車・京橋駅から徒歩約7分、JR東西線・大阪城北詰駅から徒歩約5分(料金も良心価格で安心して飲めます!)

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Last updated  2010/01/26 09:19:46 PM コメント(5) | コメントを書く


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うらんかんろ

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Comments

汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
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