Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2016/11/23
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 9.ビーズ・ニーズ(Bee's Knees) & ベボー・カクテル(Bebbo Cocktail)

【現代の標準的なレシピ】 ビーズ・ニーズ=ジン(40)、ハチミツ(15)、レモン・ジュース(15) / ベボー=ジン(40)、ハチミツ(10)、レモン・ジュース(10)、オレンジ・ジュース(10)  【スタイル】 いずれもシェイク 

 今回取り上げる2つのカクテルは、そのレシピからも分かるように“姉妹カクテル”ですが、日本ではほとんど馴染みのないクラシック・カクテルです。しかし、欧米のバー・シーンでは最近、クラシック・カクテルのリバイバル・ブームの中でしばしば取り上げられ、注目を集めているカクテルです(ロンドンのあるカクテル・バーでは人気の飲物の一つになっています)。なので、バーテンダーの方は、名前くらいはぜひお見知りおきください。

 いずれも禁酒法時代(1920~1933)の米国内で考案されたと伝えられています。ハチミツがほのかに香る、優しい味わいです。ビーズ・ニーズが先に誕生し、ベボーはそのバリエーションとしてその後考案されたという説が有力です。

 禁酒法時代には、ハチミツや様々なジュース類を混ぜるカクテルが他にも数多く存在しますが、闇で流通していた粗悪な密造ジン(風呂桶に水を張って手製の蒸留器を沈めて蒸留されたため、「バスタブ・ジン(Bathtub Gin)」と呼ばれた)の味をごまかすためと、ジュースのように見せかけて取り締まり当局の目をごまかそうという2つの目的があったと言われています(出典:欧米の複数の専門サイト)。

 「ビーズ・ニーズ」は直訳すれば「蜂のヒザ」という意味不明の言葉ですが、禁酒法時代に生まれたスラング(俗語)で「最高のもの、うってつけのもの」という意味です(英米の辞書では、発音がよく似た「Business」が語源であるらしいとの解説もありました)。一方、「ベボー」という風変わりな名前については「語源や由来は不明」としている文献やサイトがほとんどです。「インドのある地方言語で『カエル(Frog)』を意味する」と紹介する欧米の専門サイト(出典:ourlibatiousnature.comほか)もありましたが、仮にそうであったとしても、なぜこのカクテルの名前に選んだのかはまったく分かりません。

 禁酒法時代の米国では、当然ですがアルコール入りのカクテルの本をおおっぴらに出版することは出来ませんでした。欧米のカクテルブックで「ビーズ・ニーズ」が初めて紹介されたのは、ともに1934年に出版された「The Artistry of Mixing Drinks:Ritz Bar, Paris」(フランク・マイヤー著)と、「World Drinks and How To Mix Them」(ウイリアム・ブースビー著)です。前者はフランス、後者は米国での出版です。そのメニューは以下の通りです。
 ・「The Artistry…」=ジンGlass半杯、レモン・ジュース4分の1個分、ハチミツ1tsp(シェイク)
 ・「World Drinks…」=ジン2分の1ジガー、レモン・ジュース、オレンジ・ジュース、ハチミツ各1tsp(シェイク) ※オレンジ・ジュースが入るレシピからしてもほぼ「ベボー・カクテル」ですが、「ビーズ・ニーズ」の名で収録されています。

 その後、40~50年代に入ると、そのレシピは少しずつ変化していきます。以下、米国内で出版された3冊から少し紹介しておきましょう。
 ・「The Fine Art of Mixing Drink」(デヴィッド・エンバリー著、1948年刊)
   ジン、レモン・ジュース、ハチミツが各25mlずつ(シェイク)
 ・「The Bartender's Guide」(パトリック・G・ダフィー著、1948年刊)
   ジン1ジガー、レモン・ジュース4分の1個分、ハチミツ1tsp(シェイク)
 ・「Esquire Drink Book」(フレデリック・バーミンガム編、1956年刊)
   ジン11分の8、レモンジュース11分の2、ハチミツ11分の1(シェイク)

 一方、「ベボー(Bebbo Cocktail)」については、禁酒法時代に誕生したと紹介している専門サイトは多いのですが、意外なことに、カクテルブックでの収録例はほとんどありません(前述の1934年刊「World Drinks…」の「Bee's Knees」のレシピがそうだと言えなくもありませんが…)。

 現時点で確認している限りでは、「Bebbo Cocktail」の名で収録しているのは、不思議なことに、近年出版された「Vintage Sprilits And Forgotten Cocktails:100 Rediscovered Recipes and The Stories Behind Them」(Quarry Books編、2009年刊)くらいしかありません(このあたりの理由は今後の研究課題です)。

【確認できる日本初出資料】 ビーズ・ニーズ=壽屋カクテルブック(1955年刊)。レシピは、ジン2分の1、レモンジュース2分の1個分、はちみつ1tsp(シェイク)。ベボーは現時点では掲載例は見当たりません。



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うらんかんろ

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kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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