ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Sep 12, 2017
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カテゴリ: 映画、テレビ
「潮騒のメモリーズ」(評価 ★★★★★ 満点五つ星)

 旧ユーゴスラビアの紛争による民族間のわだかまりを描いた作品。1991年、2001年、2011年の三つの時代を舞台に、クロアチアの海辺の村に暮らす三組の男女の禁じられた愛を描く。


<感想>

 かなり興味深く観られた。内容も衝撃的だったけれども、何より無駄を一切省いた演出の加減が絶妙。簡素を追求することで魅せるのって、世界で最も得意としていたのは確かニッポンだったはずなのに、いつのまにか完全に外国に追い越されてしまってるし。
 三話のあいだにはそれぞれ十年もの隔たりがあるのに、クロアチア人とセルビア人とのあいだの確執が萎え失せることはない。哀しすぎる現実。
 全く異なる三組の男女を描いてると見せかけて、男子のほうを同じ役者に演じさせてたり、ちょい役で同じ犬が登場してたりして、共通してるところは探せばいくつか見受けられて、おそらくそれぞれに意味があるっぽい。特に海に潜る場面。アドリア海の楽園的な美しさって、クロアチア人だったら胸を張って自慢したいだろうに、あそこまで地味ぃに映すとは製作者側の何か強い意思があってのこととしか思えず。







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最終更新日  Sep 17, 2017 10:44:39 AM
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