ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Nov 13, 2021
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カテゴリ: 映画、テレビ
「Charlie's(もと)angel」(評価 ★★★☆☆ 三つ星)

 ダイアナ妃の苦悩を描いた映画を鑑賞。
 日本では2022年に公開らしい。 https://ja.wikipedia.org/wiki/スペンサー_(映画)

 彼女の激動の人生を映画化!とかではなく、既に結婚生活が破綻してる1990年代前半の一時期(数日間)のみに焦点が当たってる。
 そうゆう意味では何だか物足りない気もするけど、それでも商業映画として成り立ってしまうところがダイアナさんそしてイギリス王室の凄いところ。(一方、日本人も皇室ネタ大好き国民なわけだし、雅子妃や小室眞子さんの苦悩とかを本人目線で作品化される日が来るのかもしれない。)

 この映画は冒頭ではっきりと「a fable from a true tragedy」だかゆう表示が画面に出て、つまるところ作り話(フェーブル)ですよときちんと断っている。あんまり気合い入れて観るよりかは、娯楽映画として斜め上から鑑賞すべき作品。
 ただ中途半端に現実味があるもんだから観てるほうは混乱するけど、その辺は仕方ない。

 主人公ダイアナ妃を演じるのはクリステン・スチュアート氏。彼女はアメリカ人だし、クセのある尖った脇キャラ系の俳優という印象があったから、意外な配役で驚く。そしたらご立派。最初から最後まで出ずっぱりでご活躍。泣いたり怒ったりというわかりやすい感情表現ではなく、妄想、幻想場面もあって脚本的にはわかりにくいけど、なかなかの演技っぷり。
 ものまね番組としても通用しそうな、やや誇張した髪型とか衣装とかはもちろん、上目遣いや流し目などの仕草、やや乾いた低音でゆっくりしゃべるとことか、確かに似てる。


 カミラさんは似てた。

 音楽は素晴らしかった。王室ものということでバロック系音楽で無難にまとめることもできただろうに、ジャズっぽい音も導入されていて、ぼくはとっても気に入った。ピアノや弦の使い方もいー感じ。担当なさったのはどうやらJonny Greenwoodさんという人らしい。

 特筆すべきは以上。ほかにはこれといって大騒ぎする映画でもないというのがぼくの感想。
 ダイアナさんご本人はもうこの世にはいないけれども、ほかの方々はご存命なわけで、でも王室への忖度ぶりはさほど見受けられない。チャールズ皇太子は悪役キャラとして描かれてる。忖度しすぎも問題だけど、忖度しなさすぎというのも、他人ごとながら気になる。

 本作は、イギリスや日本をはじめ王室/皇室制度のある国において、「王皇室内に属する生身の人間の受ける精神的な抑圧」とかについて改めて考える機会を与えてくれる映画になり得るであらう。
 とか思ったけど、でも庶民的にはやっぱり単なる興味の対象として、お姫様の暮らしぶりを垣間見て楽しむ映画。





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最終更新日  Nov 18, 2021 12:46:54 PM
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