ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Feb 14, 2023
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「Sol Re それそれお祭りだ」

 今日は無謀にも超難曲ブラームス弦楽五重奏2番に挑戦。ぼく(第1バイオリン)、ブルース(第2)、ナンシー(第1ビオラ)、マイケル(第2)、エレン(チェロ)という愉快な仲間たち。
 室内楽ヲタクの間では、「ブラームス(やベートーベン)の作品番号が100を超える曲には近づかないほうが互いのため」という古い言い伝えがあり、実際ぼくも昔この曲に挑戦したとき、1楽章の練習ちゅうに五人で口論になり喧嘩別れした苦い記憶があるので、個人的には封印していた因縁の曲。ま、今回は全然別のメンツだし、準備期間をたっぷり(三週間ぐらい)設けて本日ついに大集合。

 例の1楽章は、恐怖の八分の九拍子なのでそれだけでビビるのに、とにかく五人がごちゃごちゃフォルテでガン弾きしまくってやかましい。冒頭のチェロにいたっては、C線上の低音域で「ソーっレーぇ」と旋律を弾き始める。



 ブラームス自身も、ちょっとこってり重すぎるかなーと自覚しながらお書きになったのだろうか、ところどころ「すいて」いるような形跡もある。



 2楽章と3楽章は比較的わかりやすい書法で書かれてるので、こうゆう楽章で充分に楽しんでおかないと。特に3楽章は途中のチェロの八分音符が心地よくて萌える。

 4楽章は単純な二拍子かと思いきや、裏拍に強拍が来るので、そのあたりの「つまづきの美学」を味わいながら弾きたいところ。

 なんとか無事に練習終了。めでたしめでたし。
 難曲ではあるけれど、譜読みにあたっての攻略のコツとしては、ト長調(やト短調)の響き、具体的にはソとレを意識すべし。

 あと、チェロにとっても難曲。誰かと組んで同一行動することも少なく、チェロだけ単独の動きで仕掛けてくる。

 なお、今でもぼくが「積極的に封印」している曲は残り二曲。ブラームスのクラリネット五重奏の2楽章とシューベルト弦楽五重奏の2楽章。やはりかなりの確率で練習ちゅうに喧嘩になってしまう。





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最終更新日  Feb 26, 2023 06:10:41 AM
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