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2012.05.01
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カテゴリ: 生命科学

役に立つ研究雑感

誰かの知性を刺激して、人類全体の叡智を高める ことなんだから。

(※人間の知的活動が、他人の知性から刺激を受けてより活性化し生産性を高めるかもしれないという仮説は、ここでは無証明に信じることにする。)

教育も研究も、その成果を発信して、誰かの知性を刺激することの効果としては、同じに分類してもいいかもしれない。というか、表現系の違いなだけで、大きく区別する必要性を感じない。

初等・中等教育→まだ教育を受けていない人の知性を刺激する仕事。
高等教育→中等教育までの教育が完成された人のさらなる知性を刺激する仕事。
研究成果の学会・論文での発表→高度に経験を積んだプロフェッショナルの人たちの知性を刺激する仕事。

これこそが汎人類的知性至上主義なのだと思う。そして、例えば、こうやって知性を刺激し続けて叡智を最大限に蓄積し続けなければ、人類はきっと滅びるだろう、という「知性至上主義」によって、既存の宗教を(部分的にせよ)置き換えたのが、現在の科学文明論なんだとおもう。

当然ながら、知性至上主義には「仮想敵」が必要である。資源枯渇とか病魔とか老化とか死とか、地球温暖化とかが、当面の敵となる。それを国境・人種にこだわらず、人類全体の叡智で迎え撃とうというのが、グローバリズム的・平和主義的な「知性至上主義」である。一応、わが国の科学者・基礎研究者の多くは、この立場に基本的に近い。これが米国ともなると、国策・国益のための研究という側面や、軍、軍産複合体からの研究費の導入なども、ある程度の割合で見られるようになる。

役に立つ研究、立たない研究、役に立たない研究をしている研究者は教育dutyをもっと果たすべき、などの論争は、いずれもこの「知性至上主義」に立脚した議論ではない、という点にまず注意すべきと思う。人類全体とか、地球環境とか、そういうある意味非現実的な論点では、教育dutyというものと特定の分野の研究で他の研究者をinspireすることの差異は、単なる効果が現れる時間差でしかなくなってしまうのである。最先端研究でCNSに載る仕事のほうが教育よりも重要という価値観は、前述の知性至上主義ではなく、たんに身の回りの好景気不景気の視点や、応用研究と基礎研究の貴賎を問うような価値観と「同じ穴の狢」という気がするのだ。

それはいろんなものへのただ乗りが大好きな平和ボケ日本人だけじゃなく、ともかくただ乗りが大好きな某大陸系アジア人にも共通の、メンタリティーで、ゴール前までボールを繋いでくれたミッドフィルダーや敵の攻撃をしのいでくれたゴールキーパーの貢献を過小評価して、ストライカーだけを評価するような「俺が俺が」の文化を体現していると思う。誰かが築いた基礎にただ乗りし、誰かが整備した制度にただ乗りし、それでも短期的な成果(論文数とかIFとか)を稼いだ人だけを評価する、という、浅薄な評価制度の申し子、ということだろう。

しかし、それでは、基礎研究も応用研究も等しくサポートするなんてことが現在のわが国の状況で可能なのだろうか?善意の科学者がいくら理想論に燃えたとしてもそれは机上の空論。壮大な中二病(厨二病・魔邪眼系)との批判を否めない。そもそも「人類全体の危機」みたいな抽象的な中二病的な仮想敵相手に、リソースを割くことなんて、現実の政治的には不可能なのではなかろうか。

そこで、その人類全体の仮想敵を身近な敵へとすり替える「政治」が必要になってくる、ということなのであろう。そこで、科学技術推進を政治的に正当化させるための、いろいろなレトリックが跋扈することとなる。 「エネルギー安定化」「持続可能社会」「食の安全安心」「医療・老化・健康」 などなど、などなど。

しかし、実際、言霊っていうのがあるからね。自分で発した言葉により自己暗示にかかってしまうというのは、割とよくある現象である。結局、知性至上主義を安定化されるために使用されたレトリックが、言霊によって知性至上主義を弱体化してしまうということがしょっちゅう起こっているという、なんという皮肉だろう。

・・・と、まあたまにはこういうことを考えておいて、CRESTなどの研究費申請のときの作文に使うこととしようか。無駄にはなるまい。

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最終更新日  2012.05.07 23:46:49 コメント(1) | コメントを書く


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