東方見雲録

東方見雲録

2022.09.01
XML
カテゴリ: 教育
「空いているのが棚ですよ。埋まっている棚は棚じゃありません」
10万点以上の標本を並べてなお空きのある虫の壁を前に、養老センセイは言い切った。虫採りを始めて80年になる昆虫愛好家は、今も自分の手で標本を作っている。

「いちばん楽しいのは分類。分類とは階層構造を作ることです。“果物”という階層の中から、丸くて赤いのをまとめて“リンゴ”という階層を作るように、自分なりのまとめ方で整理するわけです」

分類して棚に収めれば頭が整然とする。分類さえ決まっていれば、新しい虫を入れる場所に迷わない。棚を作ることは分類することナリ。
「たぶん人間だけが子供の頃から世界を分類して生きている。それは言語を持つせいかもしれません」

例えば英語なら、DやOやGといった文字一つ一つに意味はなく、DOGとかGODとかいうふうに組み合わさる、つまり階層が一段上がることで意味が現れる。

「文字と概念が別々の階層にあるという階層構造の感覚が、我々には染みついている。それは虫にも動物にもない感覚です。蜂は六角形の巣を作りますが、同じ形を増やしていくだけですから、階層構造ではなく分類とは違う。増築はするけれど棚は作らないんです」
(抜粋)

小学4年生の頃から70年以上作り続けてきた昆虫標本を収めるための別荘。その名も〈養老昆虫館〉。設計は〈ニラハウス〉など自然を生かした建築で知られる藤森照信。吹き抜けの収蔵展示室は2層分の壁が棚になっており、右奥に標本製作室が続く。1階にはゾウムシを中心とした標本ケースが並び、2階には、中学生の頃に使っていた古い標本箱も。
こちら








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2023.01.22 17:13:44
コメント(0) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: