東方見雲録

東方見雲録

2024.06.01
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カテゴリ: 郷土




 5月初め、安来市下坂田町のハウスでJAしまねやすぎ地区本部やすぎ苺(いちご)部会の高見謙一部会長(56)は余分な葉を取り除く作業に励んでいた。一緒に汗を流すのは2月に大阪市から移り住んだ翠(みどり)良昌さん(47)。マンツーマンの指導を「いろんなことを教えてもらえる。地域にも溶け込みやすい」と喜ぶ。

 やすぎ地区本部や市、島根県が連携し2015年度に始めた支援制度は1年目は師匠に学び、2年目はJAの研修ハウスで栽培、3年目に独立というステップを踏む。高見部会長は「(栽培の)深い部分も経験できる制度だと思う」と説く。

 制度導入の背景には担い手減少の危機感があった。13年の苺部会員アンケートでは、13年産(13年11月~14年5月)で698アールだった栽培面積が、高齢化などで22年産は300アールへと減る見通しが出た。

 支援制度による担い手確保策で19年以降、8戸が新規就農。19年産で586アール(部会員63戸)に減った栽培面積は、23年産は663アール(67戸)に回復した。農林水産省の統計によると、全国の22年産の面積は4850ヘクタールで12年産と比べ15・2%減っている。

 紅ほっぺ、章姫(あきひめ)、かおり野の3品種を主体とする安来産の味も就農希望者を魅了する。翠さんは「田舎で農業をしたい」との漠然としたイメージが、農業イベントで知った安来を訪ね、イチゴを口にし「すごくおいしくて、自分も作りたいと思った」と振り返る。

 評価は単価が物語る。22年産でキロ単価1355円は、山陰に出回る九州産の1・3倍程度。冬場の日照が少なく、収穫量が伸びない山陰のハンディを逆手に取り、じっくりと育てる完熟収穫でブランドを築いた。他産地は花が咲いてから30日程度で収穫し流通過程で赤く色づくのを、安来は50日程度かけて完熟させ、甘味を高める。

 完熟のため出荷先は松江、米子、鳥取の近場の市場だが、生産が上向いており、山陽や近畿への販路拡大も検討する。やすぎ地区本部生産流通課の黒田真一係長は「完熟イチゴは貴重で、山陽の量販店などから引き合いがある」と出荷や輸送の工夫を思案する。(桝井映志)

引用サイト:山陰中央新報   こちら

こちら
 鳥取市でイチゴ栽培が急拡大している。2018年に登録された鳥取県のオリジナル品種「とっておき」の登場に加え、市が地域資源である温泉の熱を冬場の加温に活用するコスト削減策も勧めて後押ししているため。栽培面積は17年産(2017年11月~18年5月)の118アールから、企業の新規参入もあって23年産は224アールに倍増している。





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Last updated  2024.06.01 09:00:12
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