東方見雲録

東方見雲録

2025.04.15
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カテゴリ: 郷土


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主義主張を実現できそうな

政党に乗って何が悪いのか

 それから半年もたたない1997年3月、私は自民党に復党します。

 勢いよく離党した人間がなぜまた舞い戻ってきたのか。やはり選挙区からの要望もありました。地元の業界団体の人々が東京にやってきて、こう言うんです。「代議士ね。あんたの理想も、正義感もわかるよ、だけど、俺たちだって家族も従業員もいるんだ。頼むから自民党に帰ってくれ」と。

 要は野党議員を応援しているようでは、地方では仕事が回ってこない。死活問題になってしまうのです。これが一番堪えました。私を政界に送ってくれた人たちでした。彼らがいたからこそ、29歳の初戦で当選できた。中選挙区で元知事や元大蔵次官といった人たちを相手に、何とか最下位で潜り込めた。一番つらい時に助けてくれた人たちがここまで言ってくれているのに、私1人が理想を貫き通すんだといい顔をしているわけにはいかないなと。

 それに私の中では、復党の何が悪い、当然ではないか、という居直りに近い感情もありました。そもそもは政治改革でした。リクルート事件(編集部注/江副浩正リクルート会長が自社の政治的財界的地位を高める目的で、有力政治家、官僚、通信業界有力者に子会社であるリクルート・コスモス社の未公開株を譲渡した、汚職事件。1988年に発覚)があり、カネのかかる政治を排し本格的な政権交代を行うための制度改革に熱心に動き、最も重要な政策でより考えの近い政党を選んだ、だから自民党を離党した。

 そして、今度はまた、集団的自衛権の解釈、消費増税の是非、という基幹的な政策で、より自分の考えに近いところを選び、自民党に戻る。



気配りと根回しの竹下登が

針の筵の石破茂を救った

 そんな時に一番力を貸してくださったのが竹下登先生でした。平林派、相沢派の県議さんたち1人1人に直接お電話してくださったおかげで、その後、私が1軒1軒回り、お詫びやご説明をすることができました。市議さんや町議さんたちも含め、何とかご理解を戴けたのは竹下先生のご連絡あってこそでした。

 竹下先生には東京・代沢のご自宅でこんなことも言われました。「石破よ。君は正しいことを言ってきた、と思っているだろうが、正しいことを言うことは、場合によっては人を傷つけることになるものだということを忘れるなよ」と。重い言葉でした。その後も拳拳服膺(けんけんふくよう。編集部注/人の教えや言葉などを、心にしっかりと留めて決して忘れないこと)しております。確かに、私の中にそういう驕った気持ちが芽生えることが時としてあり、そういう時に思い出して自戒するようにしています。

 自民党への復党は私にとって大きな蹉跌でした。高邁な理想を掲げて、自民党に代わりうる党を作り、二大政党制を定着させる、と言いながら、結局それができなかったんですから。

 当時の加藤紘一幹事長は、復党を快く受け入れてくれましたが、他の国会議員はだいたい冷ややかでした。

 復党してしばらくたっても、その空気は変わりませんでした。どうにも居場所がない。どこに行っても、あの自民党を壊した小沢一郎と一緒になって離党した石破だ、という目で見られるのです。私は必ずしも小沢さんと一体的に動いたわけではありません。最初に離党を誘われた時にお断りしたことはすでに申し上げた通りですし(編集部注/1993年6月、野党の宮澤内閣不信任案に同調して自民党を割る前夜の小沢は、石破を誘って断られている。石破が離党したのは同年12月)、新生党、新進党の中でもむしろアンチ小沢(羽田派)のスタンスでしたし、最終的には小沢さんの集団的自衛権に関する見解、安保観、憲法観との決定的な違いから、復党したいと思ったのが事実です。

 それでも一度出来上がったイメージを変えるのはとても難しい。針の筵(むしろ)のような心境というものを人生で初めて感じました。

引用サイト:ダイヤモンドオンライン   こちら

経歴
1957年2月 東京都生まれ、鳥取県出身
 79年3月 慶応大法学部卒業。4月に三井銀行入行

 93年12月 離党。新生党に移り、その後、新進党結党に参加
 97年4月 自民党に復党
2002年9月 小泉改造内閣で防衛長官として初入閣
 07年9月 福田内閣で防衛相に就任
 08年9月 自民党総裁選に初挑戦。麻生内閣で農相

 12年9月 2度目の総裁選出馬。幹事長に就任
 14年9月 第2次安倍改造内閣で地方創生相
 15年9月 石破派を旗揚げ
 18年9月 3度目の総裁選出馬
 20年9月 4度目の総裁選出馬
 21年12月 石破派を解消
引用サイト: こちら




関連日記:2024.09.14の日記  正しいことを言う時は人を傷つけるということを忘れてはいけない   こちら





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Last updated  2025.04.15 10:00:05
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