お昼が終わるとキャビアのお店に連れていかれた。
なんでもモスクワより安くて質のいいキャビアなんだそうだ。
NY vs Boston 、東京 vs 大阪のように、モスクワとサンクトペテルブルグも何かにつけて「ライバル」。
お店はこじんまりしていて、中は清潔で、西側(古い言い方だけど)ヨーロッパのお店と変わらない。
一行はサーッと奥の方に連れて行かれ、お盆の上にキャビアを乗せてる可愛らしいオネエサンに「いらっしゃいませー」と迎えられた。
彼女は、もっと偉そうなスタッフがキャビアの説明をしている間にこやかにそのまま立っている。
(結構説明、長いなー。キャビア。で、おいくらくらいで買えるわけ?)
ロシアで最高級のキャビアだと言ってる。
皆さん、大丈夫です。ホテルに帰ったら冷蔵庫に入れてください。
(疲れてるし、忘れそうじゃないのー。それに帰国するまで冷蔵できない時間だって結構あるじゃないのー)
皆さん、この青いラベルが最高級品です。1つ5000yenです。
yenで払えます。
(え! 5000yenもするの? 1つ? 日本のデパートならわかるけど、ここはロシアですよー。こんな小さな靴クリームみたいな大きさの瓶でそんなにするの?)
(そんな質が落ちるなんてはっきり言われたら、買えないじゃん)
とりあえず、考えるのが嫌なので、説明が終わるとともにその場を離れる。
ホテルの売店で見たような、綺麗な細工の物がいっぱい。
あ、値段は一緒だ・・・高いものなんだ。
皆さん、こちらはロシアで最高級のチョコレートです。おいしいです。
どれどれ・・あ、確かにおいしいかも。
大きめの飴玉大の大きさで1つ1つキャンディーみたいに包まれている。
10個で1000yenです。
(まあ、高くはないけど、でもこの大きさ、箱なし、ロシアの物価を考えれば安くはないなー)
今回のツアーも買い物できる時間が殆どないので、(時間があったとしてもなかなか買い物は難しいと思う)買える時に買っておいた方がいいか。
とりあえず、30個買ってたら、ケンイチさんが背後から現れ、(いつも背後から急に現れる) クラッカーの上に乗ったキャビアを食べながら、「これ、おいしいよ。全然生臭くないんだ」
(はあ、でも・・もともとキャビアおいしいと思ってないし・・)
そこで母が「おいしいなら、★★さん(husの名前)に買ってきなさい」
(えー、5000yen じゃん)
「何を言ってるの、キャビアは元々高いってわかってるでしょ。この先買い物できるかどうかわかんないんだから」
(じゃ、3000yenのにしようかな)
「最高級って言ってるんだから、5000yenのにしなさい。あ、3つ買っておいてね」
確かに、青の方が明らかにおいしかった。
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