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2007.12.15
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昨日の午前中にハノイを発ち、午後にバンコクに到着した。

2時間ほどそこでミーティングを行った後は、その共同研究者の人とX氏、そして私の3人で
ものすごく素敵な屋外レストランで食事をした。

その共同研究者であるタイ人というのは、X氏が数少ない親友の一人だと認めている、
古くからの友人で、X氏の3度にわたる結婚生活や仕事上の悩みなども全て知っている人だ。
しかし、X氏は私とのことはまだ話していないので、
私はあくまでも仕事上の付き合いの顔を崩さずに振舞っている。
しかし、そのタイ人は私とX氏との間の親密な雰囲気を感じてか、私がトイレに立ったすきに

X氏は私とのことをいつか彼に話すつもりだと言っていた。

今泊まっているこのバンコクのホテルは、チャオプラヤ川に面したゴージャスなホテルだ。
部屋は30畳はあろうかという広さで、大きなバルコニーもついている。
食事の後ホテルに着いてからは、ベッドで飽くことなく愛し合った。
セックスに疲れた私はバルコニーでタバコを吸いに出たが、後ろからX氏がやってきて
私の体をまさぐりながら「本当はこういうのが好きなんだろ?」といやらしい声で言うので、
「そういうのを日本では『SUKEBE OYAJI(スケベおやじ)』と言うのよ」と言って笑った。
その後は部屋に戻り、3時間ほどお互いのことを話し続けた。

X氏は「10年後には僕は75歳になってしまう。キリコはまだ40代後半だ。そのときに、
僕は今のようにキリコを悦ばせることはできないかもしれない。
そうしたら、君はまた他の男を探し始めるのだろうか?」と真剣な顔をして聞いてきた。

将来どうなるかなんて全然分からない。
夫と結婚したときに、私はもう二度と他の人と遊びまわったりしないと心に誓ったはずなのに、
まったくなんの因果か分からないけれども、J氏と過ちを犯し、Fくんとも過ちを犯し、
そしてX氏のことはセックスだけではなく、愛してさえいる。
10年後に私が他の人を好きにならないと言い切れるのだろうか?


としかいえなかった。
X氏はしばらく黙った後、「yes」とぽつりと言い、また黙り込んでしまった。
「Did I hurt you?」と聞くと「yes」と目を閉じたまま答えた。

「僕はずっとこの関係を続けていきたいと思っているけれども、キリコの幸せを考えると
 本当にこの関係を続けていくことがいいことなのかどうか分からない…。キリコはどう思う?」

どう思うと言われても、全く分からなかった。
昨夜のX氏は私の内面を引き出すような、もしくは私に人生を真剣に考えろと
突きつけるような質問ばかりしてきた。
夫との生活は本当に幸せだと思っているのか?
将来のキャリアをどう考えているのか?
何かを変えたいならば、壁を突破する勇気を持たなければいけない。etc、etc。

X氏は私のことを本当によく分かっている。
私は日本語で話すよりもずっと言葉が少ないのに、数少ない言葉で本質を突いてくる。
それが時に辛い。
しかし彼は自分自身をも私にさらけ出し、何かしらの感情を共有することを望んでいる。

私たちの共同生活も残すところあと3日。
私は日本に帰ったら、この2週間をまるでガラス箱に入れてしまいこむようにして
心の奥底に追いやってしまうのだろう。
そして私はまた夫との日常生活に戻る。
ずっと私はそう信じてきたけれども、だんだん分からなくなってきた。

まずは私自身がどうしたいのかを考えなければいけないのだ。






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最終更新日  2007.12.15 21:44:05
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