りぶらりだいあり

りぶらりだいあり

PR

×

Profile

りぶらり

りぶらり

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

カレーライス なすび0901さん

Victory for footbal… 恵子421さん

読書とジャンプ むらきかずはさん
片手に吊革・片手に… もりのゆきさん
From おおさか mayu0208さん

Calendar

Comments

おきま@ Re:「PRIDE 池袋ウェストゲートパークX」石田衣良を読んだ(07/30) 約32年前に池袋のウェイターに騙されて風…
深青6205 @ Re:「恩讐の鎮魂曲」中山七里を読んだ(08/16) こんにちは。御子柴シリーズはお気に入り…
りぶらり @ Re:「我が家のヒミツ」奥田英朗を読んだ(06/18) なすびさん,お久しぶりです。僕が本を買…
なすび0901 @ Re:「我が家のヒミツ」奥田英朗を読んだ(06/18) 好きな作家の一人 図書館で借りないでア…
2010.07.03
XML
鯨統一郎の農業をテーマにしたサスペンス長編を読んだ。

○ストーリー
古代米を品種改良した「ヒミコ」というコメが,日本の市場で急速にシェアを伸ばし,ササニシキ,コシヒカリに迫る人気となっていた。『週刊ワード』の記者・永田は,自然有機農法を取材するため農家を訪れたが,水田の中で記憶を失った小学生の少女と出会う。彼女を交番に送り届けようとする過程で,永田は彼女の両親が警察官に殺されたことを知り,かくまうことを決意する。調査により少女の父親は「ヒミコ」の開発者であることが判明し,いつしか永田と少女を狙うものまでが現れる。果たして事件に隠された黒い謎とは?

-------------

鯨統一郎にしては珍しく,テーマ性の強い作品だ。読み始めた時は,”食の安全”,”過保護な農業政策”を切り口に,社会批判テイストのミステリーとなるのだと思ったが,意外や意外,良く言えばバランスの取れた,悪く言えば優等生的なスタンスで終わった。

なにしろ日本国内でコメを生産し続ける理由として,(1)独立国家として主食は自給であるべき,(2)水田は超小型のダムとして治水の能力を持つ,(3)水田は日本人のふるさとの心象風景である,といったことが挙げられている。

やけにコメ農家の肩を持つなあ,と思っていたら,作品が連載されたのが「日本農業新聞」だった。それじゃあ,いろいろ規制があるだろうから,小さくまとまるのも不思議じゃない。

-------------

とは言え,この作品はそうした背景は気にしないで読むことも可能だ。主人公の男性が,不思議な少女と出会い,事件を調査し,女性科学者の協力も得て,大きな謎に肉薄する。



レポーターの主人公と女性科学者の恋という展開も,ありきたりではあるが,嫌味なく描かれているし,主人公たちを追い詰める殺人者の存在もサスペンスを盛り上げている。

初期の鯨統一郎にあった,無用なエロティシズムのクセもキレイに消えていて,万人に受け入れやすい作品に仕上がっている。

-------------

この作品はいくつかの欠点も抱えており,多くの人に指摘されている。

1つは主人公・永田に保護される少女の不思議な能力について,最後まで理由が語られないこと。この作品のキーとなる部分なのに,説明が無いため,たまたまこの少女にそうした才能があった,ということになってしまっている。

もう1つは,悪玉の親分が常軌を逸した人物になってしまっている,ということだ。連載した媒体ゆえに,農家や政治家を悪役にすることが出来ない事情は分るが,苦肉の策という印象が強い。

-------------

鯨統一郎も丸くなったなあ,とかしみじみ思ってしまった。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.07.04 14:22:26
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: