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2019.01.08
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朱川湊人の初期短編集を読んだ。

〇ストーリー

鶴ヶ崎は,やる気のない部下にも,ねぎらいの気持ちのない家族にも我慢しながら,小さな総合商社に勤めていた。だが突然,早期退職の打診を受けてショックを受ける。そんな彼の前に,悪魔と天使が現れて,「今日はあなたのサービスデーだ」で,全ての願いが叶えられると伝える。何かの妄想だと思っていた鶴ヶ崎だが,あらゆることが上手く行き,逆に不安になる。そして彼は,朝方にとんでもない願いをしてしまっていたのだった。それとは・・・?

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映画『赤々煉恋』で朱川湊人を知った僕にとっては,「かたみ歌」などのレトロファンタジーの方が違和感があった。この作品を読んで,あれだと感じたのだけれど,古いファンにとっては別の感覚らしい。

申し訳ないけれど,最近になって朱川湊人読み始めた身としては,自分が分かる感覚で評価をするしかない。

この作品のホラーなんだけれど,どこかとぼけた味わいというのはひじょうに好きなテイストだった。大事なのは,終わってみればきちんとホラーとしても成立している,ということだろう。

さりげない毒,違和感,トゲ,そうしたものがない作品は読む価値がないと思うから。

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全体構成としてはややバランスを欠いていると感じるが,きっと表題作は筆が進んだのだろう。

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各編について簡単に感想を述べる。

「本日、サービスデー」:天使と悪魔から,なんでも願いが叶う〈サービスデー〉であることを告げられたリストラ予備軍の鶴ヶ崎は,あまり本気にしないで強気に仕事を進めるが,それが上手くいってしまう。驚いた彼が思い出したのは,朝方にある悪いことを願ってしまったことだった・・・作品のほぼ半分を占める中編で,少し冗長だ。けれども切羽詰まったサラリーマンが神のチカラで無双する,のも面白いし,全体のユーモラスな語り口が抜群に作品とマッチしている。






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Last updated  2019.01.09 21:19:47
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