タイ&日本 国際遠距離恋愛日記

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Nov 30, 2007
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カテゴリ: 旅行☆
ボランティアは、朝の5時過ぎに起きて、
安宿から徒歩10分程度のマザー・ハウスに集合するところから始まります。
マザー・ハウスは、思ったよりも小さく、質素な建物でした。

ボランティアの必要な施設は、有名な「死を待つ人の家」だけでなく、
「障がい者の家」「子どもの家」「女性の家」(名前が違ってるかもしれません)等々、
他にも色々あり、カルカッタの市内に点在しています。
まずマザー・ハウスに集合し、ビスケットとバナナ、チャイ等の朝食を振舞っていただいた後、
それぞれが希望する行き先別に別れ、そこに向かいます。


私はモグリで参加させてもらってしまいました
これから行く方、どうぞちゃんと登録をなさってください…

初日に私が行くことに決めたのは、「死を待つ人の家」。
やっぱりここは見ておきたい、と思ったからです。
マザー・ハウスからは、バスで向かいました。

実際に行く前の私の想像は…。
「ご飯を食べさせてあげたり、手を握って励ましてあげたりして、
それでニッコリ笑顔なんか返してもらっちゃったら最高だなぁ
なんていう、とんでもなく甘っちょろいものでした

着いて早々。

でも、私は何をしていいやらさっぱり分からない…。
日本人の姿を見かけたので(同じ宿の人は、ほとんどが違う施設に行っていた)、
「あの…今日が初めてなんですが、何をやったらいいんでしょう」と聞いたところ、
「ここでは仕事は与えられてやるもんじゃないのよ!自分で探しなさいよ」と言われてしまいました。
正直、予想外の反応で、ちょっとびっくりしましたねぇ。

ちょっとは親切に教えてやろうって気にならないもんかねぇ」と思いました(^ ^;)

幸い、近くにいた欧米人が「一緒にやろう!」と、洗濯に誘ってやり方を教えてくれました。
洗濯…。
そりゃ、洗濯は大切な仕事です。
でも、私が思っていたのは、もっと人と触れ合うというか何というか…
なーんて、そんなこと思っても言える訳もなく、洗濯に参加させてもらいました。

洗い物がどんどん運ばれてきます。
それには、おしっこやウンコ、中には血がついたものも…。
洗濯機なんかあるわけも無く、
それをコンクリート製の大きな荒い桶に入れて、手や足で洗濯します。
正直言って、もん~のすごく抵抗ありました…
その時、私の手には傷があったし、足はサンダル擦れでこれまた傷アリ。
一応、洗濯は消毒液を使って行うし、手袋は使うものの、
「こりゃ…病気もらうかな」と思いましたね。

実際、マザー・ハウスがどのように管理されているのか分からないのですが、
恐らく、感染症を持った人や重い病気の人は、他の施設や病院に入れているのかもしれません。
(そうじゃないと、あっという間に病気が蔓延しそうですから…。)
でも、ボランティアの中には、病気をもらって緊急帰国、なんてケースが稀にあるようです。
後に知り合った日本人の看護婦さんも、
「あの洗濯方法じゃあ…リスクは高いわね」と言ってましたし。
でもまぁ、感染は本人の体調等もあるだろうし、マザー・ハウスで感染したとは限りません。
(普通に旅行だけしていても、肝炎とかに罹る人は多い。)
感染した人についての話も、あくまでも噂で聞いただけですし、
ほとんどの人が、元気に毎日のようにボランティアに通っているので、
あまり心配する必要も無いのかな、と思います。

でもやっぱり、実際に行うとなると…怖さは感じます
けれど、「まぁ、万が一病気もらったら、その時はその時!」と開き直って始めると、
後はもう気にならなかったです。(というか、ヤケ?笑)
手袋をしていても、水はじゃんじゃん手袋の中に入ってくるし、邪魔だし、取っちゃいました。

それにしても、手や足での洗濯、しかも大量に、っていうのは、結構な重労働です。
シーツ等の大物を絞るときは、柱を使ったり、何人かで協力して行いました。
でも、欧米人とか、ノリの良い楽しい人が多くて、
みんなで声をかけあって、笑顔で作業ができました。
かなり楽しかったです

ずっとボランティアとして通っている人は、入浴作業や下のお世話をしていましたが、
見ているだけで大変そうでした。
でも、みんな明るくて笑顔なんですよねぇ。
それを見ていると、「患者さんの手を握って…」なんて想像していた自分は、
何も知らない上に、自分だけの都合でボランティアを考えていたんだなぁと痛感しました。
恥ずかしかったです。

洗濯を終えると、今度は昼食の準備。
出来上がったカレーをお皿に盛って配ります。
中には、痩せ細って今にも死にそうなおじいちゃんもいるのに(まぁ「死を待つ人の家」ですし。)、
やっぱりカレーなんだ…。
あぁ、ここはインド( ̄□ ̄;)、と、妙な感慨を抱きました。
(実際はカレーオンリーではなく、体調に合わせて、おかゆやヨーグルトの人もいたのですが。)

元気な人は「パニ(水)!パニ!」と水を催促したり、何だか色々な訴えをしてきますが、
(結構、というか、かなり元気な人もいました(^ ^;))
私はヒンディーは全く分からない
患者さんも英語を話す人は少ない。
ごめんね、おじいちゃん…。
ちゃんとしたケアをするには言葉ができないと、という現実を思い知り、
またもや私の幻想は打ち砕かれたのでした。

何もできず、オロオロ歩き回っていた私に、シスターが、
「あの人はあまり食事が摂れないの。このヨーグルトを食べさせてあげて。」
と、私にヨーグルトを手渡してくれました。
おぉと、嬉しかったです。

そのおじいちゃんは、枯れ枝のように痩せていて、動くエネルギーも無いようです。
ベッドに沈むように横たわって、虚ろな目をしていました。
日本語で話しかけながら、小さなスプーンでヨーグルトを口に運ぶと、
何回か食べてくれましたが、それ以降は口を開いてくれません。
「もういいの?もっと食べなきゃ」とスプーンを口に近づけてもダメ。
言葉もできないから、おじいちゃんの望んでいることが分からない…。
私は途方に暮れました。
するとシスターが近づいてきて、何やら話しかけながら、
私と交代して、かなり強引に、スプーンでヨーグルトを食べさせました。
正直、あんなに強引に行っちゃっていいの? と思いましたが、
食べないと体力が持たないもんね。
見事なシスターの技でした。

ボランティアは、朝から夕方まで、朝からお昼まで、お昼から夕方まで、という風に、
好きな時間帯で参加できます。
同じ宿のボランティア経験者に、
「終日は本当にキツイし、結局続かなくなるから、昼迄コースが一番良いと思うよ。」
と言われていたので、ここまでで今日は終了。
私の初ボランティアは幕を閉じました。

初日を終えてみての感想は…。
まず、自分の幻想が、いかに甘っちょろい、自分勝手なものだったかを思い知りました。
ボランティアの中には、患者さんとお互いに笑顔で会話したり、
細々としたお世話をしている人がいましたが、
そういう人は、かなりの長期で参加していたり、何度もインドに来てボランティアをしているとの事。
初めてぽっと行った人間が、一人前の仕事なんかできる訳が無いのです。
そんなことにも思い至らなかった私…。

でも、初日を終えての感想は、何よりも、すごく楽しかったです。
ちょっと意外でした。
仲間と笑顔で会話しながら汗をかくこと。
それが結果的に、ほんの少しだけれど、人の役に立ったということ。
単純に「労働の喜び」という感じで、とても気持ちが良かったです。
参加する前は、きっと「ボランティア」という事に対して、かなり気負っていたし、
その「人のために」という点を美化し過ぎてしていたんだと思います。
良く「ボランティアは人のためではなく自分のために行うこと」とか、
「自分が気持ちよくやることが何よりも大切。無理をしたら続かない」
とかいう言葉を聞きますが、その意味が、少し分かったような気がしました。





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最終更新日  Nov 30, 2007 11:47:56 AM
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