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2021.02.23
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カテゴリ: 音楽
未音亭のハープシコードには専用の椅子がなく、初めのうちは食卓用の椅子が代用されていましたが、やや低すぎるためイマイチ。いつの間にか高さ調整ができるピアノ用の椅子(ベンチ型)と交換されて、長らくその状態が続いていました。ところが、やはりピアノの椅子も高さ調整がないと不便ということになり、一昨年に連れ合いの実家から引き取った超年代物のピアノ用椅子(背もたれ付きの古典的なタイプ)を使っていたところ、何と座板が高さ調整金具の部分を中心にバックリ上下に割れるという壊れ方をし、使用不能に。(ン十年前のものなので、寿命だったようです。)

そこで、ハープシコード用にベンチ型の椅子を用立てることにし、ネットショップで注文しておいたところ、一月かかってようやく到着しました。十八世紀の楽器に合わせるということで、脚部はネコ脚、座面もモケット織です。受注生産品ですが、ピアノ用として売られているのでお値段もほどほど。クッションがないので座り心地は硬いものの、今のところは快適です。(それにしても、ハープシコード到着から14年目にしてようやく専用椅子があてがわれたわけで、なんとも無精の極みです。)




       *       *       *       *

ところで先週末、例によってかけっ放しのネットラジオから、ピアノの演奏で表題の曲が響くのを耳にしました。この作品、アンドレアス・バッハ写本の中の一曲として伝わっており、セバスチャン・バッハが若い頃の作品と言われています。以前、この曲がブクステフーデのパッサカリア(ニ短調、BuxWV161)と大変よく似ていることをブログに書きましたが、ピアノ用の編曲があることはつゆ知らず。調べてみたところ、演奏はアンジェラ・ヒューイット、編曲はオイゲン・ダルベールという19世紀末のピアニスト(Eugen d'Albert、1864-1932)によるものでした。

こうなると、元の曲がどういうものかを詳しく知りたくなります。以前入手したアンドレアス・バッハ写本のPDFで該当ページを探してみると、118-125ページの部分がそれに該当するらしいと見当がつきました。ただし、なぜかこの曲の部分だけ譜面のページ順および紙片の上下が逆転しており、最後の2小節が118ページにあるという具合。PDFの表示を上下逆にして125ページから辿って見る必要があります。(この誤製本、何かの用を足すためにこの部分が一度外されて、後で綴じ直す際に間違って逆転したと想像されます。)

その(逆さにした)125ページの一番上には「PASSACALIA. ex C♭ con Pedale di Giov. Bast. Bach.」とあり、バッハの名前がイタリア風に記されているところが当時の趣味を伝えています。「ペダル付き」とあることから、これがオルガンでの演奏を前提に書かれたことは想像できますが、曲は上下2段の譜面に書かれており、下段が脚鍵盤のパートだとすると、上段ソプラノ声部をどう左右の手に振り分けるのか、ひと目では見当もつかない感じです。




その点、ダルベールのピアノ用編曲版では脚ペダルを使わない分だけ下段(左手)や手の交代が忙しく、またペダルの低音を強調する部分では平行8度の進行も頻繁に現れるので、演奏するのは大変ですが、ペダルなしでも元曲の雰囲気を楽しめるところが魅力。




この作品に限らず、バッハのオルガン作品の中でも特に緩徐な曲は、ピアノで弾くとその繊細な美しさが際立つものが少なくないと感じます。その理由は、おそらく音の減衰がハープシコードのように短すぎず、一方でオルガンのように一定の音量が続くことによる平板さを避けることができる点にあると思われます。

そのもう一つの典型例が、これも最近聴いたオルガン・ソナタ第4番BWV528のアウグスト・ストラダルによるピアノ編曲版。これをヴィキングル・オラフソンが実に素晴らしい演奏で聴かせてくれます。





まぁ、動機はともあれ、イタリア趣味満開の若いバッハによる名作の真髄をピアノで手軽に堪能できるようにしてくれた編曲者には大いに感謝です。またこれらの編曲を元に、音域・持続音などについてさらにもう一工夫すれば、ハープシコード用にも転用できそうな気がします。





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Last updated  2021.02.23 20:43:47
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