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【モカンボ アネホ 6年】モカンボの6年物です。近所の大型リカーストアにモカンボシリーズが揃ってたので、この6年と15年を一緒に買ってきました。あと角型ボトルの10年物と、カッコいい装飾ボトルの20年がありましたが、それはまた次回。先ずはこの6年を飲んでみます。さすがに強いピリピリ感があるかと思いきや、以外なほどマイルド。香りは甘さを感じさせる黒糖&カラメルがメインでヘンなクセも無く、いかにも美味しそうです。飲んでみても香りそのままのベーシック系。しっかりとした甘さがあり、6年にしては濃さも感じられ、イヤな刺激もほとんどありません。これはかなり美味しいと思いました。今飲んだのは本当に6年の方か?とボトルを見直すほどの味です。今まで飲んだ1,000円台ラムの中で、一番好きかも。【僕の評価】5段階中の4*後日追記価格のわりに美味しいラムだと思いますが、飲み切ってから2回目は買っていません。もう数百円アップで、ハバナクラブ7年やパンペロ・アニヴェルサリオを買います。モカンボ アネホ 6年 ソレラ 40度 750ml価格:1780円(税込、送料別) (2019/1/10時点)
2019.01.10
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【バルバンクール リゼルヴァ・ド・ドメーヌ 15年】バルバンクール15年ハイチのラムです。フランス系アグリコールラムで15年という長期熟成品にしてはそれほど高価ではありません。フランスのAOC認証じゃないからでしょうか。香りはいかにも熟成を感じるいいラムの香りです。飲んでみても非常に上品な味わい。強い熟成感をベースに、マイルドさとそれを構成する控えめな甘さ、それに爽やかな苦みなどが一体化した、重層的な濃さ・深さを感じます。アグリコール的な風味は全然感じられず、スペイン系・イギリス系ラム愛好家も違和感なく楽しめる、素晴らしいラムだと思います。甘さ控えめでこれほど味わい深いので、ラム愛好家だけでなく、ウイスキー愛好家の皆さんに、ラムをお勧めする最初の一手として最適かもしれません。アグリコールラムといっても色々で、アグリコール製法自体が風味に絶対的な影響を及ぼすというわけではない、ということが今回確認できたように思います。独特な風味を持つアグリコールラムは、敢えてそれをめざして作られたものなのでしょう。とにかく、ここまで甘さ控えめで、ここまで味わい深いラムは珍しいと思います。素直に買ってよかったと思える1本です。【僕の総合評価】5段階中の5【後日追記】僕にとって唯一美味しいフランス系アグリコールラム。草の汁みたいなヘンな風味は全くありません。とても美味しく、もうすぐ無くなりそうですが、定番的なラムなので入手しやすく、次買う時も安心です。バルバンクール 15年<GM> ラム RUM ラム酒 スピリッツ 長S価格:3974円(税込、送料別) (2019/3/31時点)
2019.05.03
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【ドーリーズ12年】ドーリーズ12年【 ドーリーズ12年 43%バージョンのレビューはコチラ 】バルバドスのラムで、RLシールズと同じ、フォースクエア蒸留所生まれだそうです。ちょっと前まで、ドーリーズXOというラムが売られていましたが、今ではもう流通が無いようで、この12年は日本には入ってきていないようです。このドーリーズ12年について、とあるサイトでは、90%バーボン樽、10%マデイラワイン樽の、それぞれ12年熟成物をブレンドしたもの、となっていました。マデイラと聞いただけで、RLシールズより甘いのかなと想像してしまいますが、実際はどうでしょうか。グラスに注いでみると、ちょっと赤みを帯びたような色です。香りはいつものバニラやキャラメルに加えて、バナナやチョコレートのような感じもあるように思えますがそれほど顕著ではないと思います。飲んでみると、先ずバルバドスにしては明確な明るい甘さがあり、オーク樽の風味は強め、一方で胡椒的な刺激はバルバドス標準くらい、ココナッツとナツメグなどの風味はほんの少しだけ感じられます。さすがに全体的にはRLシールズとすごく似ているのですが、より甘さが前面にでていて、上品な樽風味がプラスされていて、ややマイルド、というように感じました。バルバドスのラムは、このドーリーズやRLシールズのフォースクエア蒸留所と、マウントゲイ蒸留所が双璧だと思います。基本的にはよく似た感じですが、僕的にはマウントゲイの方がベース部分が太く、味も濃く(甘さではなく)、フォースクエアの方がより軽くて飲みやすいラム、というように感じています。今のところ僕のバルバドスランキングとしては、1.マウントゲイ・オールドカスクセレクション2、マウントゲイXO3、R.L.シールズ4、ドーリーズ12年5、マウントゲイ・ブラックバレルといったところです。*ボトラーズブランドのバルバドス産ラムは除外。【僕の総合評価】5段階中の4
2019.09.10
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【ディクタドール エピソディオ 1 1996】ディクタドール エピソディオ1996コロンビアのラムです。ディクタドールのレギュラーラインナップとは別に、マスターブレンダーのエルナン パーラさんが熟成させた限定品とのことです。このエピソディオというシリーズだけでも熟成年数や使用カスク違いのバリエーションが幾つかあって、今回のはその中の一つ。1996年に蒸留、アメリカンオークカスクで25年熟成されたようです。度数は44%です。先ず、こんな感じになっていて、もうとにかく開けにくい。前にカルヴァドスの何だったかがで物凄く開けにくくてイヤになったことがありましたが、それよりは柔らかい材質なので幾分マシです。でもコルクキャップ上部のギザギザ樹脂部分は表面積が大きいからか、材質的に親和性が良いのか、その部分は剥がれにくく、途中で全部剥がすのは諦めました。普通にしてほしいです・・・香りの第一印象はデメララチック。濃いキャラメルと黒糖が支配的ですが、チョコレートやコーヒーの感じもにじみ出てきて、とても美味しそう。飲んでみると、口当たりは優しくて味は濃厚系。キャラメル、知らない花の蜂蜜、無糖チョコレート、飲んだことがない産地のコーヒー、守口漬けなどの風味が感じられます。それに何かフルーツの感じもあるのですが、それだけを抽出して感じることが難しく、フルーツの種類は不明。あとスパイスというか古い家具的な風味も若干あり、風味の要素が多くて複雑です。ディクタドールは、このエピソディオ以外にも色々な限定品がいっぱいあって、かなり積極的に展開しているようです。ディクタドールのサイトを見てみたら、以前飲んだ「インソレント」や「パーペチュアル」がそれぞれ「プラティナム」「オーラム」に名称変更されていました。名前が変わっただけなのか中身も変わったのかは不明ですが、12年、20年もボトルデザインが変更されていました。その新しい12年とかはもう日本でも出回っていて、中身が以前と違うのか気になります。どなたか飲まれたら教えてくださいね。【僕の評価】5段階中4.5【国内正規30本★当店6本のみ★クルミ、ダークココア、オーク、深みのあるバニラ、シナモンを添えたコーヒー】ディクタドール エピソディオ 1996 25年 アメリカンオーク 44% 700ml価格:17490円(税込、送料別) (2022/8/4時点)
2022.08.06
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【マレコン12年】マレコンの12年。パナマのラムですが、キューバの伝統的な方法で作られているそうです。また、マレコンというのはキューバ・ハバナの伝説的なストリートの名前だそうです。キューバ革命で国外に出たバカルディやマツサレムみたいな感じでしょうね。香りも味も、ベーシックな黒糖カラメル風味の中に、果物と紅茶の感じが加わっているように感じます。やはり僕の中でのパナマラムの特徴・風味です。全体としては曇った雰囲気が少ないクリアな感じで、程よく軽い甘味と熟成感があって、なかなか美味しいと思います。果物&紅茶連合風味の度合いはそれほど高くないので、そこにクリアさを感じるのかもしれません。どちらかというと、ロンアブエロよりも、軽い雰囲気があるラムネイション パナマの方に似ていると思いましたが、甘さはこのマレコンが一番控えめのように思います。ベースの熟成感がしっかりしているせいか、クリアで甘さ控えめなのに薄いという感じはありません。今のところ、僕の中ではパナマ系ラムで一番口に合います。このマレコンには今回の12年の他に、10年、18年、21年、25年と細かくラインナップがあるようです。【僕の総合評価】5段階中の4*後日追記飲み切って2本目は購入していません。常に飲みたいというほどではないので、次買うなら21年とかを検討しようと思っています。マレコン レゼルヴァ 12年 700ml価格:3480円(税込、送料別) (2019/1/20時点)
2019.02.04
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【ブラックアダ―・ロウカスク・ニカラグアンラム12年】ボトラーズブランド、ブラックアダ―のニカラグア産ラム。例によって加水・着色・冷却濾過無しだそうです。2002年に蒸留されて、2015年4月に瓶詰めされた12年物で、ボトルナンバー180/186、度数62.6%、と記載がありました。ボトルの底に沈殿物があり、これは樽の内側の焦げた木片で、ホントに全然濾過してないという証拠だそうです。フロールデカーニャ以来、ニカラグア産ラムの美味しさに魅せられて、これまで多くのニカラグアンラムを飲んできましたが、ボトラーズブランドの中ではこのブラックアダ―バージョンが一番気に入りました。力強さの中に、それに負けない明確でとろけるような甘さがあり、クリーミーな要素と相まって、とても華やかな印象の味わいです。ジェネラルラムトレーダーズ・ニカラグア20年の超長熟に比してこちらは12年と若く(充分長熟ですが)、そのため味や風味の要素のそれぞれを認識しやすく、それによってこのラムのバランスの良さがよくわかります。濃いのにまろやか、全然クセ無しの素晴らしいラムだと思います。それに、なんといってもこのラムの香りの良さは格別。味わい同様に、舞うような華やかさがありながら、底無しの深さを感じることができます。ケイデンヘッズ・ニカラグアは、パワフルなフロール・デ・カーニャといったニュアンスで、このブラックアダ―はモンバッチョのストロング版、トランスコンチネンタルラムライン・ニカラグアは、フロール・デ・カーニャとモンバッチョの中間、といったように感じられます。ニカラグアのラムはどれも美味しいですね。このラムも楽天やYahooのお店ではもうなくなってしまったようです。大変残念ですが、メジャーな大手通販サイト以外のところではまだ在庫があるようなので、ニカラグア産ラムファンのみなさんはぜひ探してみて下さい。【僕の総合評価】5段階中の5++【後日追記】いつ飲んでも濃厚な素晴らしい味わいです。が、度数が高くて一度にたくさん飲めないので、まだ飲み切っていません。無くなったら次も絶対買うだろうと思います。
2019.04.30
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【モンバッチョ15年 グランレゼルヴァ】モンバッチョ15年。ニカラグアのラムです。モンバッチョというのはニカラグアの火山の名前だそうです。モンバッチョシリーズはこれまでXOキュベ・プレステ―ジュ、12年、19年アルマニャックフィニッシュ、と飲んできましたが、この15年も凄く美味しいラムだと思います。色も味も濃い目で、カラメル、バター、甘さ控えめのビターチョコレート風味が感じられ、非常に深い味わいです。モンバッチョシリーズのどれが一番美味しいかを決めるのは難しいことです。熟成年数が長ければより美味しいかというと、かならずしもそうではなく、それぞれのキャラクターがしっかりとあるので、僕の中ではどれもが満点と言えるほど全部美味しいラムです。同じニカラグアのフロール・デ・カーニャと比べると、モンバッチョシリーズの方が輪郭がはっきりした濃い味わいだと思います。フロール・デ・カーニャの優しくてコク深い味わいも僕は大好きなので、こちらもまた甲乙つけ難し、といったところです。ニカラグアのラムは初心者向け、という記述を見たことがあります。クセが無くて飲みやすいということのようですが、まさにそのとおりだと思います。そして初心者向け、ということは上級者向けもあるわけで、それはフランス系アグリコールラムを指すようです。僕はフランス系アグリコールラムが苦手なので、ずっと初心者でいようと思います。【僕の総合評価】5段階中の5++
2019.05.19
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【ハンプデン グレートハウス ディスティラリーエディション 2020】ハンプデングレートハウス2020ジャマイカのラムです。ラム好きだけでなく、他の蒸留酒ファンにも人気があるハンプデン。今回のディスティラリーエディションは、基本的には蒸留所とイベントの時だけに販売される限定品とのことです。ハンプデンはこの特別なブレンドを2019年にリリースして、大人気だったのでそれから毎年出すことにしたそうです。限定品ながら2020年からは一般流通量も増え、2021年版も出ているようですが、今回僕が国内で購入できたのは2020年バージョンです。とても楽しみです。ハンプデンは様々なエステル値のラムを生産していて、それらをブレンドするのだそうですが、今回のやつはエステル値が低いやつ(OWHという符丁)の7年熟成ラムと、かなり高いやつ(C<>H)の3年熟成ラムを8:2でブレンドしているそうです。度数は59%。この貴重なラムが日本で買えるなんて凄いと思います。*輸入元はスリーリバーズさん ありがとうございます!素晴らしい!濃い完熟バナナと溶剤、パイナップル、バルサミコ、カスタードクリーム、ホイップクリーム感が溢れ出る、非常に強い香りと風味です。まるで大柄なオペラ歌手がクライマックス部分を思いきり歌うのを間近で聴いているかのような感じです。ジャマイカンラムに存在する不快要素がなぜか感じられず、ジャマイカンラムの良いところだけを集めて強調したかのような出来栄え。濃く、柔らかく、暖かい。ポットスティル&フル・トロピカルエイジングで、しかも59%という高度数で、魅力を余すところなくボトリングしているという感じです。プリミティブさが却って極端に洗練されているように思える、というような不思議な魅力に満ちています。色んな事情があるのだろうとは思いますが、どうしてこれを限定品に留めておくのでしょう?ハンプデンが営業を再開したのは2010年くらいで、このラムも熟成年数はそれほど長くないみたいなので、どんどん瓶詰めして世界中に出せばいいのに、と誰もが思うことでしょう。【僕の評価】5段階中5++ハンプデン Great House Edition2020 59/700[159186][正規輸入][箱付]価格:13000円(税込、送料別) (2022/5/30時点)
2022.06.10
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【BB&R バルバドスラム2010 Selected by Bar Lamp】BB&Rバルバドス2010バルバドス:フォースクエア蒸留所のラム、東京にあるラム愛好家の聖地、ラム専門バー「Bar Lamp」の中山氏によるセレクトです。ラベルによると、2010年蒸留、2022年ボトリング、度数50.1%、カスクはホグスヘッド、フィニッシュは無し、とのことです。注目すべきは輸入元による日本語表記ラベルで、カスクのホグスヘッドはソーテルヌカスクだそうなのです。そう、以前飲んだBB&Rの似たようなスペックのやつはソーテルヌカスクフィニッシュでしたが、今回のはなんとソーテルヌカスク熟成品なのだそうです!驚きの1本です。販売サイトの説明文でも「ソーテルヌカスクで熟成」と書いてありましたが、正直言って間違えてるのだろうと思ってました。だって蒸留年が同じ、ボトリングは発売時期からして順当に1年遅れ、度数はほぼ同じ、しかもフォースクエアでは珍しい(フォースクエアオフィシャルでソーテルヌカスク熟成品はおろか、ブレンドとしても使用されたものは無かったと思います)ソーテルヌというワード入りなので、僕以外にもそう思った人はいるのではないでしょうか?そんなわけで興奮気味に飲み始めます。香りはやはりソーテルヌ感が高く、いつものフォースクエア風味であるココナッツアイスクリームの感じに、外国の花から外国のミツバチが集めた蜂蜜、桃やネクタリン的なフルーツ感、ライムやレモン系統の爽やかさが明確に感じられます。飲んでみると、以前のソーテルヌカスクフィニッシュのやつよりも濃厚でコク深く、フォースクエア感が強めに感じられます。もちろん蜂蜜、レモン、フルーツとかのソーテルヌ風味ははっきりとあって、あくまでもソーテルヌカスクフィニッシュのやつと比べると、ということですが、僕は今回のやつの方が濃厚さといい、バランスといい、優れていると思いました。もちろん、好みの問題だし、なんといっても僕のいい加減な記憶を基にしての話しなので、実際はそうではないかもしれません。それにしても不思議なのはBB&Rのラベル表記です。「カスク:ホグスヘッド」という表記だけで、このラムの最も大きな特徴であるソーテルヌについては何も書いてないのはなぜでしょう?輸入元の日本語ラベルが無かったら、誰が見てもベーシックなバーボンカスク熟成のフォースクエアラムだと思うに違いありません。で、飲んだみたら誰が飲んでもソーテルヌ風味なので、クレーマーの餌食になるだけだと思うのですが・・・僕の知らない表記ルールがあって、これだとソーテルヌに決まってる、ということになっているのかもしれませんが、みなさんはご存じでしょうか?【僕の評価】5段階中5+バルバドス ラム 2010 11年 フォースクエア ソーテルヌカスク 50.1% 700ml BB&R【SELECTED BY Bar Lamp】ベリーブラザーズ&ラッド価格:21,450円(税込、送料別) (2023/8/14時点)
2023.08.26
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【エル ロン プロイビード】エル ロン プロイビード。メキシコの12年物のようです。なんでも、300年くらい昔にスペインの王様が、当時人気のあったこのラムを製造禁止にしたそうですが、もう今は大丈夫なので当時の味を再現しようと「ご禁制のラム」というネーミングで作っているそうです。スペインの王様はどうして製造禁止にしたのか、どうしてずっとご禁制だったのにその味がわかったのか、など疑問は尽きませんが、そういうのはどっちでもいいとして、飲んでみましょう。色がすごく濃くて、グラスに注いでも向こうが全然見えないほどです。香りはさほど強くないものの、カラメルとレーズン、少し酸味とクローブの感じもあって、なかなかいい香りです。飲んでみると、甘さと酸味がしっかり結合していて、若干のスパイス感もあり、濃い目の味わいです。味が濃くて、熟成感もちゃんとあるのですが、全体的には重くなく、どちらかといえば後味はさっぱりしている方だと思います。甘さの質や酸味のせいか、どこかワイン的な風味があるような気がするのは僕だけでしょうか。とにかく、お値段以上の美味しさだと思いました。【僕の総合評価】5段階中の4*後日追記飲み切って2本目は購入していません。だんだんワイン風味が強くなっていったような気がしました。他のラムにはない酸味・渋みが印象づいてそう感じたのかもしれません。エル ロン プロイビード 12年 750ml 40度 正規 メキシカンラム kawahc価格:3179円(税込、送料別) (2019/1/21時点)
2019.02.05
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【ロン サカパ レゼルヴァ リミターダ 2014】ロンサカパの限定版、レゼルバ リミターダ2014。2015もあるらしいのですが、ほとんどのお店で品切れしていて、まだこの2014の方が見つけやすいようです。リミターダってどのくらいリミターダなのかわかりませんが、2014と2015ではリミターダ度が違うのかもしれませんね。6~24年物をブレンドして、それをさらに3年熟成させたとのことです。熟成期間中の蒸発分(エンジェルシェア)を考えると貴重なお酒ですね。ブレンドしてからの3年はハーブガーデンで熟成させて、ハーブの香りを染み込ませた、とのことです。僕はロンサカパは大好きだけど、いわゆるスパイスドラムは今のところ好みじゃないので、派手にハーブの匂いがしたらイヤだなと思ってましたが、ハーブを漬け込んだわけじゃなくて、外にハーブが生えてるだけなら影響無いだろうと思い直して、ちょっと高いけど買ってみました。買って正解でした。香りにも味にもハーブは感じられません。一言で言うと「ロンサカパ・ストロング」といった感じです。香りも味もオリジナルのサカパ23年よりも重量感が増していて、基本的なロンサカパ的バランスが維持されながら、より濃く、深くなっているという印象です。甘さは23年より控えめですが、それがさらに熟成感というか、全体的な厚みを感じる要因になっているように思います。アルコール度数が45度と少し高めですが、調節のための加水を抑えて、そのものの味を維持しようということなのかもしれません。ちなみにロンサカパXOとは全然違う方向性で、XOはよりマイルドな道へ、このリミターダ2014はよりハードな道へ進めていったという印象です。【僕の総合評価】5段階中の5*後日追記飲み切る寸前です。美味しいのですが、サカパ23でいいかなと思うので、2回目を買うかどうか・・・ロンサカパ センテナリオ レゼルヴァ リミターダ 2014 750ml (25-6)(73877)価格:6350円(税込、送料別) (2019/1/26時点)
2019.02.09
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【アンゴスチュラ1919】アンゴスチュラ1919。トリ二ダード・トバゴ産の8年熟成物だそうです。僕はカクテルを全く飲まないので知らなかったのですが、カクテルの中には苦いリキュールであるビターズというのを入れるのがあるらしく、このアンゴスチュラ社はそのビターズを作ってることで有名とのことです。もちろん、このアンゴスチュラ1919はビターズではなくて普通のラム酒です。グラスに注いでみると色はやや淡い感じ。香りは強くはないものの、アップルパイにバニラアイスクリームをトッピングしたような素敵な香りです。飲んでみると、香りの印象ほど甘くはなく、ややライトぎみの飲みやすいラムだと思います。イヤな要素は特にありませんが、これぞという特徴もないので、普通の美味しいラム、といった感じです。これで僕の中の「普通の美味しいラム」がまた増えました。「バカルディ8」「サンティアゴデクーバ・アネホ7年」「マウントゲイ・ブラックバレル」これらのラムは特徴的な風味やクセというものがほとんど無く、非常にベーシックな美味しいラム酒だと、僕は思っています。それぞれ産地や製法などは違うし、味も風味も若干違うのですが、すごくクセが無い、という点でかなりの類似性を感じます。濃度も同じくらいだし、値段も上記3つは2,000円くらいでほぼ同じ。今回のアンゴスチュラ1919だけ4,000円くらいでした。例えば、この4種類のラムの中に、プランテーション・バルバドスXO20周年記念モデルが入っていたら、羊の群れの中に1頭だけキリンが入っているかのように目立つであろうと思います。そういえばトリニダード・トバゴ産ラムといえば、ザヤ12年しか飲んだことがないのですが、熟成年数の差を鑑みても、僕の中ではこのアンゴスチュラ1919と共通の風味は見出せません。アンゴスチュラ・ビターズは定番のようで、各通販サイトなどでよく売られているようですが、ラムであるこの1919はあまり見かけません。取り扱いはそれなりにはあるようですが、激しく品切れしているみたいです。【僕の総合評価】5段階中の3*後日追記飲み切って再購入はしていません。僕は上記ベーシック4種の中では、マウントゲイ・ブラックバレルが一番好みでした。アンゴスチュラにはこの1919よりも上位の12年物とかがあるようなので、次買うならそちらかなと思っています。
2019.02.25
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【パッサーズ・ブリティッシュネイビーラム】パッサーズラムアルコール42%の一番ベーシックな”ブルーラベル”です。この他に54.5%の”ブラックラベル”、75%の”グリーンラベル”、それと15年熟成のハイエンドモデルがあるようです。このパッサーズは英国海軍で支給されていたラムだそうです。まさに船乗りのラムという感じですね。ガイアナとトリニダード・トバゴのラムをブレンドして、最低3年熟成させているとのことです。僕の好きなガイアナ=デメララのブレンドということで買ってみました。グラスに注いでみると、デメララにしては薄めの色合いです。トリニダード・トバゴ分色が薄いのでしょうか。香りは濃いカラメルのデメララがアルコールに包まれている感じです。飲んでみると、なぜかアルコール感はあまり気になりませんが、アプルトンみたいな風味の苦みの強いずっしりした感じで、デメララ感はあまり感じられません。少し時間をおくと、アルコールの香りは消えてゆき、デメララをさらに甘くしたような深みのあるいい香りに変化していきましたが、味は依然として力強く、甘さの上に強い苦みとゴム風味が覆いかぶさったハードな感じが維持されているように感じました。「香りデメララ、味アプルトン」みたいな印象です。イギリス海軍の支給品なのであたりまえなのですが、典型的なイギリス系ラムという感じで、イギリス系ラムが好きな人にはたまらないだろうと思います。このラムの味自体には関係ないのですが、ボトル裏の説明文ラベルの上に、輸入元のどうでもいい大きなシールが貼ってあって、英文が読めませんでした。こういうラムってよくありますが、なぜ説明文を隠すのでしょうか?どうせ酔っ払いなんだから読まなくていい、と言われているような気がして非常に不快なので、何もないところに小さなやつを貼ってはどうでしょうか。【僕の総合評価】5段階中の2.5*後日追記僕はゴムっぽい香りがあまり得意ではないので、このラムもあまり好みではありませんでした。好みでないラムを消滅させる僕の得意ワザは「友達との集まりに持って行って、そのまま置いてくる」作戦です。このラムもそうしました。友達のうちの何人かは美味しいと言って飲んでたので、僕の好みが偏狭なだけだと悟りました。パッサーズ ブリティッシュ ネイヴィー 正規品 40度 700ml価格:2380円(税込、送料別) (2019/2/24時点)
2019.03.12
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【ロン・バルセロ・インペリアル プレミアムブレンド 30 アニヴェルサリオ】バルセロ・インペリアル 30 アニヴェルサリオ。ドミニカのラムです。僕はノーマルのバルセロ・インペリアルが好きで、無くなったらまた買ってと常備しています。お手ごろな価格ですが、飽きずに飲み続けることができる良いラムだと思います。ちょっと飲んで美味しいと思ったラムでも、ボトルの1/3くらいまで飲むと飽きてしまってそれ以上飲むのが辛くなってしまうラムも多いのですが、僕にとってのバルセロはそうではありません。さて今回のバルセロは、会社創立30周年の記念に特別にブレンドされた限定品。*会社創立30周年記念ではなく、バルセロ・インペリアル発売30周年記念なのだそうです。後で知りました。30と書いてあるし、高いから30年物かと思いがちですが、そうではありません。外観は外箱&ティンケース入り、ゴージャスなデザインのボトルに木目調台座付きという豪華さで、高級感に溢れています。それぞれ違ったチャー(樽の内側を焦がす)が施された、アメリカンホワイトオークのバーボンカスクとフレンチオークのソーテルヌワインカスクで通常よりも更に2年熟成させ、それをブレンドしているようです。ラムの色は濃いめ。香りはノーマルのバルセロをリッチ&マイルドに濃縮したような感じです。味も同様ですが、バターを思わせる濃厚さに淡くバニラが漂い、コク深いダークチョコレートの味わいが溶け合っています。バルセロ風味を失うことなく、全体を2ランクほど濃厚にして、そこへ樽の風味が程よくプラスされているという感じで、より品のある風味になっていると思います。この奇をてらうことのない王道的な味わいが、却って印象深さを強めているように感じます。ドミニカは多くのラムを生産していて、それぞれ独自の味わいがあります。僕の中ではバルセロが1位、2位がブルガル、次がマツサレムやオリバー&オリバー商品群、カーク&スウィーニーといったところです。【僕の総合評価】5段階中の5+P10倍 ロン バルセロ インペリアル プレミアムブレンド 700ml 43度 ドミニカ共和国 ラム RUM ラム酒 スピリッツ 長S全商品P10倍は 7/11 1:59まで価格:17280円(税込、送料別) (2019/7/6時点)
2019.07.29
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【ペニーブルーXO】ペニーブルーXO バッチ005モーリシャスのラムです。ペニーブルーXOにはバッチナンバーがあり、今回のは005。もちろん、過去にはバッチ001から004まであったようで、それぞれ熟成年数や熟成に使った樽が違ったブレンドだったようです。今回のバッチ005は、ウイスキー、コニャック、バーボンのそれぞれの樽を使用した、7~13年熟成物のブレンドだそうです。モーリシャスのラムといえばグレイス社のニューグローブとレイジー・ドードーですが、今回のペニーブルーXOはこの2つとは全く似ていなくて、かなり常識的な風味です。モーリシャス産ラムの特徴の一つである、華やかなフルーティーさが少しありますが、黒糖やバニラ、キャラメルといった馴染みのある風味と樽の香りがバランスよく完全に溶け合っていて、落ち着いた感じです。ナチュラルっぽい甘さや、突出した要素のない全体の具合から、バルバドスのラムにとてもよく似ています。どこか透明感を感じるスムースさと、刺激の少ないまろやかさが同居していて、かなりハイ・レベルなラムだと思います。ウイスキー好きな友人にも勧めやすい上質なラム、といった感じです。【僕の総合評価】5段階中の4.5ペニーブルー バッチ4 モ−リシャン ラム 700ml 正規価格:6840円(税込、送料別) (2019/10/5時点)
2019.08.30
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【ロン・アブエロ フィニッシュコレクション XVタウニー】アブエロ フィニッシュコレクション XVタウニーパナマのラムです。パナマの定番ラムアブエロには、通常のラインナップ以外に、フィニッシュコレクションなる別ラインナップがあります。これらはソレラシステムで14年熟成させたアブエロを、それぞれ異なるカスクで1年くらいフィニッシュしたもので、前回飲んでおいしかったナポレオンフィニッシュ、それにシェリー/オロロソフィニッシュ、それと今回のポート/タウニーフィニッシュの3種類です。イングリッシュハーバーのポートカスクフィニッシュがとても美味しかったので、今回アブエロもタウニー(ポート)フィニッシュを飲んでみることにしました。色は赤みがかった深いアンバーカラーです。香りはフルーティーなポートワインの印象が強くあり、さらにカラメルとドライフルーツ、チョコレートの感じもあります。飲んでみると、半干しのレーズンのようなフルーティーさと黒糖カラメルのコク、それに少しカカオとオレンジのような柑橘の風味も感じられます。全体としては、濃厚さと透明感、コクと滑らかな飲みやすさが共存しているという印象です。ナポレオンフィニッシュは全部飲んでしまったので直接比較することができないのが残念ですが、個人的にはナポレオンフィニッシュのほうがやや好みかなという感じです。もちろん、僕の好みというだけなので、こちらのタウニーフィニッシュの方が好きという人もおられるでしょう。甘さの度合いはやや高めだと思いますが、嫌な感じはしません。ナポレオンフィニッシュもそうでしたが、美味しいからとハイ・ピッチで飲むより、ごく少量をゆっくり飲むのに適している感じがします。【僕の評価】5段階中の4.5ラム ロン アブエロ フィニッシュ コレクション タウニー 700ml (76713) スピリッツ rum(73-9)価格:9218円(税込、送料別) (2020/8/3時点)
2020.10.10
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【ブーガンビルVSOP】ブーガンヴィルVSOPモーリシャスのラムです。モーリシャスのラムと言えばグレイス蒸留所の「ニューグローブ」が有名ですが、今回のはオキシナム蒸留所というところの製品です。オキシナム蒸留所はクラフト蒸留所らしいのですが、幾つかラインナップがあるようです。日本で入手できる普通のラムは今回のVSOPだけで、あとは全部スパイストラムなので、今回はこちらのVSOPを試してみます。オキシナム蒸留所はトラディショナル製法とアグリコール製法の両方でラムを作っているようですが、今回のVSOPは安心のトラディショナル製法。シェリーカスク(オロロソとペドロヒメネス)で最低4年熟成、度数40%です。香りは黒糖とレーズン、キャラメルなど。シェリーブランデーっぽい印象もあります。飲んでみると、意外なほど濃口で、酒質的にもヘヴィまたはヘヴィ寄りのミディアムボディという感じです。蒸留器はフレンチサヴァレ蒸留器を使用しているらしいので、ライトなのからヘヴィなのまでコントールできるという特性を活かして重めにしているのかもしれません。また、度数をあまり上げないくらいに蒸留して熟成・樽へ入れるという製法で風味を維持しているそうです。とにかく、糖蜜が持っている(と思われる)黒糖キャラメル風味をベースに、オロロソカスクのフルーティーでふくよかなコク、それにペドロヒメネスカスクの濃縮液化レーズン的な風味が、余計なファンキーさを覆い隠して、この独特な風味が形成されている、という感じがします。ちょっとガイアナ/デメララ的な感じもあり、かなり複雑、重層的な風味です。同じモーリシャスなのに、ニューグローブとは全然違う風味でした。ジャマイカにはジャマイカの、バルバドスにはバルバドスの、それぞれ共通する風味があるのは、そこにいる酵母が発酵時に否応なく作用するからからなのかなと思ってましたが、どうやらそれだけではなさそうです。ま、それに各蒸留所とも品質の安定化のために、酵母の管理はしっかりやってるそうなので、空気中に漂ってる酵母の作用は僕が思ってたほど強くはないのでしょう。とにかく今回のブーガンビルVSOP、予想してたよりも、はるかに飲みごたえのある美味しいラムでした。【僕の評価】5段階中4.5
2023.03.24
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「ククリ ラム」ククリ。ネパールのラム。ネパールといえばヒマラヤなので、そんな標高の高いところでサトウキビが育つの?と思ったけど、ネパールの南部は亜熱帯らしく、サトウキビ栽培も盛んなようだ。「ククリ」というのは、ネパールの兵士・グルカ兵が携帯する、ブレードが湾曲した伝統的な大型ナイフのことらしい。これは僕が初めて飲んだラムで、僕がラムを好きになったきっかけになった特別な一品だ。近年は日本各地にあるインドカレー屋さんの多く(ネパールの方が経営されていることが多いとのこと)でも飲むことができる。香りはとにかく素晴らしい。他の多くのラムを飲むようになった今でも、このククリの香りには陶然としてしまう。甘い香りの中に、スパイシーさがセンスのいいバランスで一体化されている、といった感じだ。味はというと、さっぱりしていてかなり飲みやすい。香りからすると甘そうだけど、スペイン系ラムの多くのように明確かつ強靭に甘いわけではなく、奇をてらったようなスパイシーさも感じられないので、ウイスキーなどの愛好者にもとっつきやすいのではないかと思う。僕はこのラムが好きなので、買い置きが無くなってしまう前に買っておくようにしている。2,000円台で購入可能。【僕の評価】5段階中の5ククリ XXX ラム (ネパール産) 42.8度 750ml価格:2580円(税込、送料別) (2019/1/7時点)
2019.01.01
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【ゴールドオブモーリシャス】ゴールド・オブ・モーリシャス。その名のようにモーリシャスのラムだそうです。Rumと書いてあるのでイギリス系なのでしょうか。ボトルはかなり重厚で、いかにも高級感があります。でも重たい上に形状的に持ちにくく、注ぎにくいので、いつか落としてしまうのではないかとヒヤヒヤします。このラムは全体的に巷の評価が高いようです。香りはいかにも甘さを感じさせる独特なハードさで、味わいもそれに同調した芯の太い、濃厚な甘さ。アルコールのツンとした感じはほぼ無いように思います。熟成期間は短いようなので、熟成によらずアルコール感を昇華させる何か特別な製法があるのかもしれませんね。とにかく、他のラムにはないほど、煮詰めに煮詰めた飽和黒糖(焦げてはいない)に、木(樽というよりある種の木)とチョコレート、それに僕の知らない何かが溶け合って、この特徴的な「甘濃い」ゴールド オブ モーリシャスを形成している感じです。スペイン系の甘いラムが好きな人にお勧めです。僕もそういうのが好きなのですが、僕が美味しいと思う基準を超えて甘濃いのと、僕には判別できない何かの香りと味がプラスされていることで、一度にたくさん飲むことができません。ホットミルクに入れたら凄く美味しかったです。既に甘いのでハニー要らずです。5千円台で購入可能。値段だけ見ると高額な方だけど、このリッチさからすると適正な価格に思えます。【僕の評価】5段階中3*後日追記もう1回買おうとは思えません。あくまで好みの問題ですが、僕にとっては独特な風味が強すぎ、常飲は困難です。好きな人は好きなのだろうと思います。 ゴールド オブ モーリシャス ラム 700ml 長S価格:5832円(税込、送料別) (2019/1/1時点)
2019.01.04
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【ロンミロナリオ15年】ロン ミロナリオ15年。比較的メジャーな、ペルーのラムです。ボトル全体が植物の織物で包まれていて、伝統工芸的な良い雰囲気です。雰囲気はいいんですが、どれだけ減ったのか目視できないのが困ります。香りは特別強いわけではないのですが、甘さの中に馴染んだクローブ的な要素もあって深みを感じます。口に含むとすぐに鮮烈な甘さが広がります。甘さの度合いはかなり強めですが、主張してこない程度のスパイス風味と強い熟成感のおかげで、甘すぎるというようには感じられず、質的にもさらりとした甘さです。新品のボトルを開けてグラスに注いですぐ飲むより、5分でも待ってから飲むと、より美味しいと思います。開けてすぐは刺激が感じられますが、少し時間がたつとそれは消散して、本当のミロナリオが姿を現してくれます。よく聞くメソッドですが、特にこのロンミロナリオ15年ではそれを感じました。さすがに文句なしに美味しく、良いラムだと思います。甘いのが好きな方には、マストなラムでしょう。5,000円くらいでちょっと高いですけどね。【僕の総合評価】5段階中の4.5*後日追記まだ、1本目を飲み切っていませんが、無くなったらもう一回買うと思います。味が濃く、僕としては一度にたくさん飲むという感じではないので、他のラムよりも減るペースが遅いです。ロン ミロナリオ 15年 700ml_[リカーズベスト]_[全品ヤマト宅急便配送]価格:4644円(税込、送料別) (2019/1/16時点)
2019.01.17
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【1,000円台でお勧めのラム ランキング】1,000円台のラムランキング。ラムっていっぱい種類があるけどおススメは?と聞かれることがあるので、ランキング形式で考えてみました。先ず今回の前提として、1、僕が買って飲んだラムだけ:市場に出回っている全てのラムを比較したわけではありません2、僕の好みです:絶対的な評価ではなく、単に僕がそう思ったというだけのことです3、だいたい1,000円台:僕が買った金額というだけで、もっと高い場合も、逆もまたあると思います4、基本全部美味しい:この中にマズいラムはありません、違いがあるだけですエントリーは以下の5本「ハバナクラブ7年」「ロンムラータ アネホ7年」「プランテーション オリジナル ダーク(3.5年?)」「ロン モカンボ アネホ6年」「ロン カルタビオ ブラック(7年)」先ずは、評価に入れないそれぞれの違いとして、モカンボだけ750mlで、あとは全て700mlムラータだけ度数38度で、あとは全て40度プランテーションだけコルクキャップで、後は全てスクリュー式キャップムラータだけ注ぎ口にドバッと出ないプラスチックパーツ付きさて、肝心の香りと味はどうでしょうか。さて、全部のラムをあらためて飲んでから判定します。結果は、【香り】ハバナクラブ7年:3ロンムラータ7年:3プランテーションO,D,:2モカンボ6年:5カルタビオBK:5【味】ハバナクラブ7年:5ロンムラータ7年:2プランテーションO,D,:3モカンボ6年:5カルタビオBK:2【総評】おススメ1位:モカンボ6年おススメ2位:ハバナクラブ7年おススメ3位:カルタビオBKおススメ4位:プランテーションO,D,&ロンムラータ7年【講評】ハバナクラブ7年は、この中では一番厚みのある味で、飲んでる感が強いと思います。ロンムラータ7年は、サラリとライトで、一番飲みやすいと思います。プランテーションO,D,は、熟成年数最短なのに、一番まとまっていると思います。モカンボ6年は、香りと味の良さに樽感まで加わった、もはやクラスを超えた存在だと思います。カルタビオ ブラックは、香りが抜群で、一番上品で軽いラムだと思います。僕の今回のランキングはこうなりました。いやいやオレはこっちが上だと思う、いいえ私ならこちらの香りの方が好き、そもそもどうしてあのラムがエントリーされてないんだ、などなど、様々なご意見があると思います。みなさんもぜひ飲み比べてみて下さい。僕ももっとたくさんのラムを飲んで、また別のカテゴリー設定をして楽しくランキングしてみたいと思います。*後日追記この中で、後日再購入したのはハバナクラブ7年だけです。モカンボ アネホ 6年 ソレラ 40度 750ml価格:1780円(税込、送料別) (2019/1/14時点)ハバナクラブ 7年 40度 750ml 並行価格:1980円(税込、送料別) (2019/1/14時点)ロン カルタビオ ブラック (ペルー産 ブラックラム) 750ml【あす楽対応】【楽ギフ_包装】10P04Mar17価格:1598円(税込、送料別) (2019/1/14時点)プランテーション オリジナル ダークラム 700ml 40度 正規 kawahc価格:1428円(税込、送料別) (2019/1/14時点)ロン ムラータ 7年 アネホ グランレゼルバ 700ml (73-9) (73853)価格:1998円(税込、送料別) (2019/1/14時点)
2019.01.18
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【プランテーション・ペルー2004】フランスのボトラーズブランド「プランテーション」のペルー2004各国のラムをダブルエイジングした「The Vintages」というシリーズのひとつです。ペルー産のラムをフランスで更に熟成させたものだそうです。ラベルの表記としては、トロピカルエイジング12年、コンチネンタルエイジング2年となっています。合計で14年物ということのようです。プランテーションのラムはThe Signature Blendシリーズの「バルバドス20th アニバーサリー」、The Bar Classicsシリーズの「オリジナルダーク」に続いて3本目です。アルコール度数は43.5%と、普通より微妙に高い度数です。香りはとても良く、ナッツオイルに包まれたバニラキャラメル的な感じで、飲んでみると程よい甘さに強い熟成感とコク、それに僅かに樽の風味も感じられ、スパイス感はそれほどなく、僕の好み直撃の素晴らしいラムでした。プランテーション、さすがです。ペルーといえばロン・ミロナリオやロン・カルタヴィオですが、味わいはロン・カルタヴィオ・ソレラ12年をさらに熟成させたような感じがします。カルタヴィオ12年の方がさっぱりしていて、今回のプランテーション・ペルー2004の方がコク深い感じがしますが、どちらも共通の上品な雰囲気があります。これまでプランテーションブランドのラムは、フランスの会社であることと、産地は色々だけど最終的にフランスで樽熟成させていることから「フランス系ラム」のカテゴリーにしてました。しかし、僕を含めて多くのラム酒愛好家はフランス系ラムというと、マルティニーク産ラムに代表されるようなアグリコールラムを思い浮かべると思います。なので、自分の中での違和感を解消すべく、今回からプランテーションブランドだけでなく、ボトラーズブランドのラムも全て産地・製法によって、スペイン系、イギリス系、フランス系の各カテゴリーに当てはめようと思います。例外は世の常としてあると思いますが、とりあえず今回のプランテーション・ペルー2004は問題なく「スペイン系ラム」カテゴリーとします。【僕の総合評価】5段階中の5*後日追記プランテーションブランドのこのシリーズは、このペルー2004の他にもいくつか飲んでみました。フィジー2009以外はどれも美味しく、それぞれの産地の元ネタ(と思われる)に華やかさと明るい甘さがプラスされているような感じがします。フランスでのエイジングにコニャック樽を使っているからかもしれません。でも、それが原因かどうかはわかりませんが、時々飽きを感じる期間があるので、このペルー2004もまだ飲み切っていません。プランテーション ペルー 2004 ラム 43.5度 700ml価格:4780円(税込、送料別) (2019/2/17時点)
2019.03.01
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【エルドラド8年】エルドラドの8年物。以前飲んで美味しかったエルドラド12年の弟分で、レモンハートと同じ「デメララ」なのでガイアナ産のラムです。ほとんどのお酒は、熟成年数が長いものの方がよりマイルドになり、味わい深くなるのが普通だと思いますが、以前飲んだモカンボ6年がモカンボ15年よりも美味しかったので、その時以来、もしかしたら他にもそういうことがあるかもしれないと思っていました。そんなわけで、エルドラド12年はもの凄く美味しいラムなのですが、上位の15年を買ってみる前に、先ずはこの8年を飲んでみることにしました。12年とはボトルの形状が全然違います。あまり他にないデザインですが、12年のデザインよりも注ぎやすくて僕はこちらの方が好きです。グラスに注ぐと、とても濃いカラメル黒糖の香りが届いてきます。12年よりも純粋なカラメルの香りで、他の要素はあまり感じられません。僕の中では12年よりもデメララ度が高く、素敵な香りだと思います。飲んでみると、充分な熟成感としっかりした甘さがマッチしたバランスの良い味わいです。12年の甘さの何%かをボディに置き換えたような感じというか、甘さの質に違いを感じます。黒糖カラメル感が強いので、その深いコクが直接全体の厚みを構成しているという気がします。また、香りから連想する甘さの度合いと質が、実際に味と一致しているように感じられ、その一体感から、僕としてはデメラララムの基本形として位置づけたいと思いました。どうしても最初に飲んだものが基準になりがちで、僕の中でのベーシック・デメラララムはずっとレモンハートだったのですが、今回からエルドラド8年に変更になりました。エルドラドというと12年、15年が代表選手のように位置付けられることが多いと思いますが、僕はデメララ感のより強いこの8年の方が好きになりました。12年も美味しいラムですけどね。【僕の総合評価】5段階中の5+*後日追記やはり幾分の若さ、アルコール刺激は否めませんが、味・風味的には好きです。今のところデメララでは、イーストロンドンリカー・デメララが一番好きで、次がこのエルドラド8年とキルデビル・ガイアナ・ダイアモンド2001。エルドラド12年と15年は、僕の中ではデメララというよりも、「エルドラド」という一つのジャンルとしてカテゴライズしています。エルドラド 8年 ラム 700ml 40度 (EL DORADO DEMERARA 8y) kawahc価格:3438円(税込、送料別) (2019/2/25時点)
2019.03.15
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【モンバッチョXO キュヴェ プレスティジェ】モンバッチョXO以前輸入されていたニカラグアのラムらしく、今では流通していないようです。「カンパニラ・ニコレラ・デ・ニカラグア社」、フロールデカーニャの会社のラムらしいです。モンバッチョという別ブランドなのか、ボトラーズブランドのラムなのか全然わかりませんが、とにかくモンバッチョはニカラグアのラムで、このXOは21年物のようです。グラスに注ぐと、色も香りも濃厚で、いかにも長期熟成物という感じがします。飲んでみると、まるで上質なダークチョコレートのような非常に奥深いコクと、甘すぎない、だけどしっかりした濃厚な甘さが溶け合っていて、溢れるような旨さが感じられます。後味もとても長く、素晴らしい味わいです。オイリーなコクと、スパイス感に頼らない重厚さという共通の特徴がありながら、フロールデカーニャ18年とはまた別の美味しさだと感じました。柔らかさや華やかさの一部が深いコクに、控えめな優しい甘さは黒糖バニラキャラメル状に濃縮されて生まれ変わった、という感じがします。まさにニカラグアンラムの上等品だと思います。フロールデカーニャは清楚な美人、このモンバッチョXOはグラマラスでセクシーな美女、という感じでしょうか。いつでも手に入るように、ぜひ復活してほしいラムです。 【僕の総合評価】5段階中の5++【後日追記】もはや海外でも入手困難なので、時々しか飲まないようにしています。といっても、いつかは全部飲んでしまう日が来るでしょう。その時までに、これに代わる美味しいラムを見つけなくては、と日々努力しています。
2019.04.08
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【モンバッチョ12年 レゼルヴァ・エスぺシアル】モンバッチョ12年、ニカラグアのラムです。フロール・デ・カーニャと同じ、カンパニラ・リコレラ・デ・ニカラグア社の製品だそうです。モンバッチョシリーズは、しっかりした風味が特徴で、優しい美味しさのフロール・デ・カーニャと好対照をなしていると思います。アルコール度数43%と微妙に高い数値ですが、それよりも味そのものの違いを感じます。この12年もそのような感じで、フロール・デ・カーニャ12年よりも力強く、濃い味わいです。濃い黒糖カラメル感が強く、それにバニラとビターチョコレート、ほのかに樽の香りも感じられます。モンバッチョシリーズの中でもひときわチョコレート度が高く、とても味わい深いラムだと思います。重厚さや熟成感、マイルドさなどはXOキュベ・プレステージュの方が強く感じられますが、この12年は多くのラムの12年物同様、充分な味わいまで熟成されていて、しかも個々の要素が認識しやすいので、却ってこちらの方を好む人がいるかもしれないと思わせる味わいです。 惜しくも国内流通はもう無く、ヨーロッパ諸国から購入するしかない、という状況のようです。【僕の総合評価】5段階中の5++【後日追記】やっぱり僕にとってはメチャウマ・ラムです。日本でも売ってれば安心して毎日飲めるんですが・・・でも飲み切ったら、送料の高さは考えず、また海外通販で買うと思います。
2019.05.06
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【ダモワゾーXO】ダモワゾーラムビューXO。フランス海外県グアドループ産のラムです。以前飲んで全く僕の好みに合わなかったクレマンVSOP同様、今回のダモワゾーもフランス系アグリコールラムです。子供が野菜嫌いになる要因みたいな風味をクレマンに感じてしまい、ダメだったのですが、1つ飲んだだけアグリコールラムは苦手だと考えるのは早いと思い直し、今回このダモワゾーXOを買ってみました。ダモワゾーは種類が多いのですが、今回のXOは熟成年数6年だそうです。6年物といえば、スペイン系やイギリス系ラムならラインナップの一番下、エントリーモデルといったところで、概ね2,000円台くらいであることが多いのですが、フランス系ラムの世界においてはそうではないようです。グラスに注いで香りをかいでみると、広い草原の中にある昔ながらの病院で湿布を貼ってもらった時のような、独特な爽やかさを感じました。飲んでみると、甘味はありますが、何らかの植物から抽出した液、煎じた薬草のような風味が支配的で、その中に熟成した蒸留酒の感じと苦み、酸味が感じられます。後味は爽やかですが、正直言ってもう1杯飲もうという気にはなりませんでした。ハイチのバルバンクール15年や、グアテマラのマルテコもアグリコールラムとのことですが、どちらも美味しいラムだと思います。だから、アグリコールラムが全てこういう味になってしまうというわけではなく、このラムは敢えてこういう味にしているのでしょう。ラム上級者ともなると、こういう風味が好きになるようですが、僕にはまだまだ早いようです。まだ飲んだことのないスペイン系、イギリス系の普通のラムがいっぱいあるので、これからはそちらだけを飲んでいこうと思います。【僕の総合評価】5段階中の1【後日追記】とある集まりがあった時に持って行きましたが、誰も2杯以上飲めず、僕も飲めないのでそのままそこへ置いてきました。その後の消息は不明です。ダモワゾー (ダモアゾー) XO 700ml (73-6) (73707)価格:5281円(税込、送料別) (2019/3/29時点)
2019.05.12
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【ロン・アブエロ センチュリア】アブエロ・センチュリア。パナマのラムです。以前飲んだのは、アブエロ12年。強めの干しプルーン風味が印象的な甘口ラムでした。今回のセンチュリアはアブエロのハイ・エンドモデル。アブエロ創立100周年を記念して、ソレラシステムによる30年熟成物がブレンドされている限定品なんだそうです。立派なウッドのボックスに入っていて、お値段も立派でした。グラスに注いでみると、色はかなりの濃さです。香り立ちはそこそこですが、いかにも長熟らしい様々な要素が溶け合った、複雑で濃厚な香りです。飲んでみても、とても濃厚でしかもマイルド。オイリーなコクに包まれた、バニラ、蜂蜜、イチジク、チョコレートなどの風味が滑らかに溶け合った重厚な味わいです。アブエロらしく甘いのですが、全体がとてもリッチなので、甘さだけを抽出して感じるのが難しく、ちょうど良い甘さとしか感じられません。全ての要素がバランスよく落ち着いていて、さすがハイ・エンドモデルという感じです。アブエロ12年とは全然違う、というかボトルを見ずに飲んだらアブエロとは到底思えないほどの素晴らしいラムだと思います。ミロナリオXOやフロール・デ・カーニャ25年などと同様、高くても納得の味わいです。オフィシャルのハイ・エンドモデルはさすがですね。【僕の評価】5段階中の5ラム ロン アブエロ センチュリア 700ml (91-0)(73738) 取寄 スピリッツ rum価格:14580円(税込、送料別) (2019/9/13時点)
2019.11.11
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【ロン・バルセロ~Ron Barcelo~】僕の大好きなラム、ロン・バルセロ。ブライトで輪郭の整った、バランスの良い味わいが特徴です。今回はこのロン・バルセロについて掘り下げてみます。【ロン バルセロ社の概要】ロン・バルセロはドミニカ共和国の、アルコールス・フィノス・ドミニカノス(Alcoholes Finos Dominicanos)蒸留所で生産されています。始まりは1930年、スペイン人のジュリアン・バルセロが、ドミニカのサントドミンゴにバルセロ&Co,をスタート。すぐに国内で人気のラムになったそうです。「バルセロ・ドラド」と「ブランコ」によるバルセロブランドは、次に「バルセロ・アネホ」をラインナップに加えて、さらに多くの支持を得、ドミニカを代表する企業の一つとなります。その後、創業者のジュリアンはミゲル・バルセロに事業を遺します。そしてミゲルは1980年に、遂に決定打となる「バルセロ・インペリアル」を誕生させます。バルセロ・インペリアルは大成功し、ドミニカで一番人気のラムになっただけでなく、国際機関からの受賞が最も多いドミニカのラムになりました。あの味だから当然ですよね。1990年代には更なる輸出の拡大のため、スペインのスピリッツ企業に輸出権利を与え、バルセロSRLが設立されます。そして2006年には25か国もの国際市場に進出し、バルセロSRLはバルセロブランドを買収、インペリアル、グランアネホとアネホのボトルデザインを現行のモノに変更したそうです。以前はどんなボトルだったのか興味がわきますが、それはわかりませんでした。そして現在ではバルセロは50か国以上に輸出され、輸出規模は世界第4位だそうです。輸出体制の流れもあって、バルセロはスペインで最も人気が高いそうですが、日本へは有限会社オーケストラという会社が輸入元になっているようです。同社は主にスペインのワインを中心に輸入・販売されているようで、バルセロの海外販売戦略の流れを知ると納得できますね。【バルセロ:AFD蒸留所の取り組み】バルセロの蒸留所であるAFD社は、ドミニカで最初に国際ISO 14001環境管理システムの認証を受けた企業で、蒸留所における環境オペレーションの世界的リーダーとして知られているそうです。サトウキビを絞った後のバガスをバイオマス燃料として使用し、ソーラーパネルと併せて年間の電力消費の96%を自社で賄っているそうです。こういった取り組みには、思い切った先行投資への決断が必要なので、その姿勢と実行力は素晴らしいと思います。【バルセロの味わい】バルセロは糖蜜からではなくサトウキビジュースから作られているそうです。サトウキビジュースから作るラムといえば、真っ先に思い浮かぶのがフランス系ラム:アグリコールラムです。フランス系ラム:アグリコールラムには独特の植物風味があるので、好みがはっきりと分かれます。僕もアグリコールラムは苦手ですが、一方バルセロは凄く美味しいので、バルセロがサトウキビジュースから作られているということを読んだ時は、ただの記述ミスだろうと思っていました。でもバルセロの公式ウェブサイトや複数のソースでも同様の記述がみられるので、間違いないようです。ハイチのバルバンクールもサトウキビジュースが原料ですが、クセのない美味しいラムなので、サトウキビジュースから作るとどうしても草風味になってしまうというわけではないようです。とにかく、バルセロはサトウキビジュースが原料で、それを発酵させ、5コラムスティル(連続式蒸留)で蒸留、基本的にはアメリカンオークのケンタッキーバーボンカスクで熟成されているそうです。その味の特徴は、ヘンなクセが全く無く、バニラとカラメル、オークの風味がバランスよく、しかもそれぞれ明確に感じられる、明るい雰囲気が印象的です。まろやかなオイリーさに包まれてコク深く、それでいて後味にはしつこさがない、とても飲みやすい味わいのラムです。【ロン・バルセロのラインナップ】現行のラインナップは、バルセロ・ブランコ(ホワイトラム)バルセロ・アネホ(日本未輸入)バルセロ・グランアネホバルセロ・クリーム(日本未輸入)バルセロ・グランプラティナム(ホワイトラム)バルセロ・インペリアルバルセロ・インペリアル・オニキス(日本未輸入)←輸入されました!バルセロ・インペリアル・プレミアムブレンド30周年記念となっています。バルセロ・インペリアル・プレミアムブレンド21周年記念は、当時の限定品だったようで、現在では販売されていないようです。以前に飲んだインプレッションは上記から、以下はそれぞれの概要です。【バルセロ・グランアネホ】このグランアネホの熟成期間はわずか約4年とのことですが、他社製品からすると、その味わいは驚異的にマイルドです。アルコール刺激は殆ど感じられず、シリーズ共通の特徴であるクリーミーさもしっかりと備わっています。インペリアルよりは少し淡い味わいですが、インペリアルと比べれば淡いというだけで、他の下手なブランドのラムなら8年熟成以上と思えるほどのコクと、充分な濃度があります。ミキサーにするにはもったいない味わいです。【バルセロ・インペリアル】バルセロブランドの看板商品、バルセロ・インペリアル。全体が柔らかなバタークリームに包まれているような豊かなコクに溢れていて、明るい甘さと、バニラ、カラメル、樽の風味がバランスよく備わっています。その輪郭のはっきりしたキラキラ輝くような素晴らしい味わいは格別で、飲んでいる時はフルボディ的な濃厚さを感じるものの、飲み終わるとさっぱりした印象もある、不思議な魅力に溢れています。このバルセロ・インペリアルは、おおよそ7年熟成されているそうです。僕のイチオシのラムです。【バルセロ・インペリアル・オニキス】オニキスは、8~10年熟成物のブレンドで、ヘビーチャーされたカスク(通常よりも内側をよく焦がした樽)での熟成後、フィニッシュはフレンチオークカスクを使用、オニキス(瑪瑙)の小石で濾過されているとのことです。チャーの具合は通常のインペリアルが#3か#4のところ、オニキスは#5か#6とのことです。数値的にはよくわかりませんが、味わいにはかなりの影響があって、格段に奥深く、濃厚さが増していると思います。マウントゲイのブラックバレルも、同じ手法で同様の効果を得ていますね。ぜひ輸入して国内流通させほしいラムです。*後日追記:日本国内での流通ありました!【バルセロ・インペリアル・プレミアムブレンド 30周年記念】30周年とは会社創業30周年かと思ってましたが、バルセロ・インペリアルの登場から30周年ということのようです。バルセロ・インペリアルがいかにエポックメイキングな存在かがわかりますね。プレミアムブレンドというだけあって、かなり気合の入った工程で作られているようです。チャーの異なる樽で10年以上熟成されたラムからそれぞれイイのを選び、それをブレンド、さらにシャトーデュケームなるソーテルヌワインの樽で2年追熟させた、とのことです。とても滑らかでクリーミーなだけでなく、チョコレートや干し無花果などの風味も加わった、非常に複雑で濃厚な味わいです。【バルセロ・インペリアル・プレミアムブレンド 21周年記念】全く詳細不明ですが、30周年記念モデルと同様、インペリアルの発売から21周年だとすると、発売は2000年くらい。なぜ21周年という半端さなのか、なぜニカラグアのモンバッチョに似た味わいなのかなど、僕にとっては謎が多いラムです。しかし味わいは極上で、ダークチョコレートとカカオ、それにバニラやキャラメル、クリーミーな無塩バターの風味と溶け合っていて、濃厚なコク深さが際立っています。これでロン・バルセロの良さが伝わるかどうかはわかりませんが、まだ飲んだことのない方はぜひバルセロ・インペリアルから飲んでみて下さい。間違いない味だと僕は思います。【あす楽】ロン バルセロ ブランコ 37.5度 700ml価格:1710円(税込、送料別) (2019/10/21時点)【あす楽】ロン バルセロ グランアネホ 37.5度 700ml価格:2220円(税込、送料別) (2019/10/21時点)【あす楽】ロン バルセロ インペリアル 38度 700ml価格:3750円(税込、送料別) (2019/10/21時点)【あす楽】ロン バルセロ 30年 インペリアル プレミアム ブレンド 43度 700ml価格:17600円(税込、送料別) (2019/10/21時点)ロン・バルセロ インペリアル・オニキス 38% ラム 700ml価格:5500円(税込、送料別) (2020/4/2時点)
2020.01.21
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【ハンプデン エステート オーバープルーフ】ラ・メゾンドウイスキー&ヴェリエによるリリースの、ハンプデン エステート オーバープルーフジャマイカのラムです。以前飲んだやつの高度数バージョンです。以前飲んだハンプデン・エステートは46%でしたが、今回のやつは60%。46%バージョンでも充分美味しかったのですが、無くなったのでどうせならと思って今回はこちらのオーバープルーフの方を買ってみました。熟成年数は最低7年で46%と一緒。ただ度数が違うだけです。香りはやはり濃厚なフルーティーさが顕著で、熟れたパイナップルに青いバナナと熟れすぎたバナナ、それと濃い紅茶、チョコレートクリームなどの感じがあります。味わいの方は46%バージョンよりもワンランク濃く感じます。それに思ったよりもはるかに飲みやすく、僕としてはこちらの方がイイと思います。今となってはなぜこちらの高度数バージョンを最初に買わなかったのか思い出せませんが、それほどジャマイカンラム慣れしていなかったのでビビったのかもしれません。好みは人それぞれなので、46%バージョンの方が好きな方もおられるだろうと思いますが、46%バージョンとこちらのオーバープルーフバージョンのどちらを買おうか迷っている人に会ったら、僕はこちらをお勧めすると思います。美味しい。【僕の評価】5段階中5ハンプデン ピュア・シングル ジャマイカン・ラム オーバープルーフ 60° 700mlHAMPDEN PURE SINGLE JAMAICAN RUM OVERPROOF 60° 700ml価格:7953円(税込、送料別) (2022/8/4時点)
2022.08.27
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【ヴァリンチ&マレット オーストラリアンラム12年】ヴァリンチ&マレット オーストラリアンラム12年オーストラリア・クイーンズランドのラムです。最近気に入っているオーストラリア・ビーンリー蒸留所のラムは、オフィシャルは日本で手に入らないので、ボトラーのやつを飲んでいます。今回のヴァリンチ&マレットのやつは蒸留所名は書いてないのでビーンリーのラムかどうかわかりませんが、ボトラーのやつは全部ビーンリーだからこれもビーンリーだろうと思って買ってみました。オーストラリアにはビーンリー以外にも幾つかラムの蒸留所があるようですが、どれも日本には入ってきてないし、ボトラーものも見かけないので、今のところ僕にとってはオーストラリアンラム=ビーンリーです。さて今回のやつはビーンリーなのでしょうか?蒸留は2007年・ポットスティル、2020年ボトリング、トロピカルエイジング10年、コンチネンタルエイジング2年、カスクストレングスで度数54.8%、というスペックです。グラスに注いだ時点の香りでビーンリーだなと思いました。他のオーストラリアンラムがビーンリーと同じような香りかもしれないので断定はできませんが、ここまでビーンリー的ならそうだろうと思います。プラムやある種のメロン、焼いた黄桃などの濃いフルーティーさと、カカオ、若干のナッツ的な感じもあります。飲んでみてもビーンリーだとしか思えません。キャラメリゼした完熟フルーツの深い風味と濃縮チョコレート溶液、バニラも感じられます。全体的に重厚で、カスクストレングスということもありますが、とても飲みごたえがあります。カスクストレングス54.8%でも飲みやすく、水を入れたくなることは無いと思います。このヴァリンチ&マレットのやつが優れているのだろうと思いますが、人気のあるラムの産地として、バルバドスやガイアナ、マニアにはジャマイカと同列の(僕としてはバルバドスの次か同じくらい)、オーストラリアはもっと注目されていもいいのではないかと思います。いや、オーストラリアのラム全部がそうなのかはわからないので、オーストラリアのビーンリー蒸留所のラムがそう、だとしておいた方がいいだろうと思います。とにかく、ウマい。【僕の評価】5段階中5+オーストラリア 12年 2007 ピュア シングル ラム (ヴァリンチ&マレット) 54.8度 700ml価格:16,130円(税込、送料別) (2023/4/21時点)
2023.04.29
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【ラメゾンドウイスキー・トランスコンチネンタルラムライン・ニカラグア2004】フランス/パリの、ラ・メゾン・ド・ウイスキー社のラム、TCRL・ニカラグア2004僕の好きなニカラグアのラム「フロール・デ・カーニャ」の蒸留所生まれだそうです。バーボンの樽で10年以上熟成させたものをヨーロッパに送って、さらにオーク樽で熟成させた12年物、とのことです。可愛いデザインの箱とラベルで、グラス2個付きでした。このグラスもなかなかイイやつで、形状も容量もちょうどよく、トランスコンチネンタルラムライン(TCRL)のロゴ入りです。ラムを飲むいいグラスを買おうと思って探していても全然見つからないのに、以前の「プランテーション・バルバドスXO」の付属グラスといい、オマケのグラスがベストなので、結局グラス単体を探すのはもうやめることにしました。さてお味ですが、優しいオイリーなコクと適度な甘さで構成された、典型的なニカラグアンラムの味わいです。スペック的に同じようなフロールデカーニャ12年と比べると、各要素の一体感がより強く、凝縮されたような重厚感がありながら、ややマイルドに感じられます。極端に違う風味ということはありませんが、柔らかなパワフルさが加わっていて、ちゃんと違いのある美味しいラムになっているところが興味深いですね。ちょっと高いけど買ってよかったと思います。【僕の総合評価】5段階中の5*後日追記僕はニカラグアのラムが好きなので、僕の棚にはいろんなニカラグアンラムがあります。それらの中のどれかを集中的に飲む、ということがないので、これもまだ飲み切っていません。無くなったら、すかさずもう一回買おうと思っています。【ギフト】 ニカラグア 2004 トランスコンチネンタル ラムライン 特製グラス2個付き 43度 700ml価格:9800円(税込、送料別) (2019/3/4時点)
2019.03.24
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【おすすめのラム 僕が飲んだ3,000円以下のラムランキング決勝戦】僕が飲んだことのある3,000円以下のラムはまだ他にもたくさんあるのですが、はっきり言って勝ち目のないラムも多いので、今回で決勝戦とします。これまでのところ、1,000円台ラムランキング2,000円台ラムランキング①2,000円台ラムランキング②という結果になっていますが、エントリーは、以下の6本です。過去のランキングを参考に、未参加のラムも加えて、いい勝負になりそうなラムをチョイスしてみました。メキシコ代表:モカンボ・アネホ6年キューバ代表:ハバナクラブ7年ベネズエラ代表:パンペロ・アニヴェルサリオガイアナ代表:レモンハートモーリシャス代表:レイジー・ドードードミニカ代表:ロン・マツサレム15年自分で設定しておきながら、これは激戦になりそうな感じです。さすがに全部自分の好みのラムなので、それぞれの良さというものをあらためて感じます。なので、それらをランク付けするのは難しいのですが、自分の友達におススメするなら、という視点で考えてみたところ、以下のようになりました。「香り」モカンボ6年:4点 香りの強さ「中」ハバナクラブ7年:4点 香りの強さ「中」パンペロ:4点 香りの強さ「中」レモンハート:5点 香りの強さ「強」ドードー:4点 香りの強さ「強」マツサレム:5点 香りの強さ「中」「味」モカンボ6年:4点 甘さ「中」濃度「やや濃」ハバナクラブ7年:4点 甘さ「中」濃度「濃」パンペロ:5点 甘さ「中」濃度「濃」レモンハート:3点 甘さ「弱」濃度「やや濃」ドードー:4点 甘さ「強」濃度「濃」マツサレム:5点 甘さ「弱」濃度「濃」「総合評価」ランキング1位:ロン・マツサレム15年ランキング2位:パンペロ・アニヴェルサリオランキング3位:モカンボ・アネホ6年、ハバナクラブ7年、レモンハート、レイジー・ドードー「講評」今回3,000円以下というカテゴリーでのランキングですが、価格は各販売店によって差があるので、必ずしも3,000円以下で買えるというわけではありません。また、多くのラムは輸入物なので、為替の影響で国内販売価格は当然変わるでしょう。そのため、今は3,000円以下でも、未来永劫3,000円以下というわけではないと思いますし、逆のパターンもまたあるでしょう。1位のマツサレム。この中では、僕はマツサレムが1番好きだということが確認できた感じです。香りはもちろん、しっかりした熟成感と程よい甘さで構成された味わいはとても奥深いラムと思います。僕はどちらかというと甘めのラムが好きなのですが、それでもこのマツサレムはとても美味しいと思います。パンペロが1番好きという人もいるでしょう。僕も好きです。マツサレムよりも低価格なのに、この濃厚な熟れたコクのある味わいは素晴らしく、定番とされることがふさわしいラムだと思います。どうしてこんなに安いのだろうと不思議になりますが、諸外国ではもっと高価で販売されているようなので、日本の輸入元に感謝ですね。僕が特に凄いと思うのがモカンボ6年です。この中で最安値、最低熟成年数なのに、樽の香りまで纏ったこのバランスのいい味わいは実に見事だと思います。濃い黒糖による味の深みとコクがあり、クセも無く、誰もが美味しいと思うのではないでしょうか。ハバナクラブ7年のクラス越えの陰影ある濃厚さもさすがです。文句なく定番ラム、という感じがします。これが1番という人もいるでしょう。レモンハートのデメララの香りはやっぱり素晴らしく、僕的には満点です。味は香りの印象に比してドライで、そこが評価の分かれるところかもしれません。でもこれも定番と言っていい存在なので、多くの人が認める美味しいラムだと思います。レイジー・ドードーはモーリシャスのラムらしく、他とは一線を画する味わいです。フレッシュフルーツが熟れに熟れた感のある濃厚さと、しっかりした甘さ、明るい紅茶感は、これから徐々に人気が高まってくるような気がします。僕のランキングではこうなりましたが、一般的には美味しいラムはまだ他にいっぱいあります。例えば、ロン・アブエロ12年は1位と評する人がいるでしょうし、クセの無いマウントゲイ・ブラックバレルや、サンティアゴデクーバ・アネホ、バカルディ8、それにイギリス系のハードなのがお好きならパッサーズ、オールドモンクも評価が高いようです。いずれにしても、この価格帯なら常飲しやすく、ラム酒が初めてのみなさんも手を出しやすい、親しみやすいラム酒たちだと思います。みなさんの評価はいかがでしょうか?*後日追記今だと、この価格帯であれば、1位:パンペロ・アニヴェルサリオ2位:マウントゲイ・ブラックバレル3位:イングリッシュハーバー5年、ククリ4位:ロン・マツサレム15年、ハバナクラブ7年かな、と思います。これらは最初の1本を飲み切ってからも再購入しているので、僕的には「安価で美味しいラム」と感じている証拠だと思います。<スピリッツオブザイヤー2016受賞記念特価!>ロンマツサレム グランレゼルバ 15年 ラム 40% 750ml価格:2570円(税込、送料別) (2019/3/16時点)パンペロ アニバサリオ (アニヴェルサリオ) 40度 700ml ラム RUM ラム酒 スピリッツ 長S価格:2289円(税込、送料別) (2019/3/16時点)モカンボ アネホ 6年 ソレラ 40度 750ml価格:1780円(税込、送料別) (2019/3/16時点)ハバナクラブ エクストラ<7年> 40度 700ml ラム RUM ラム酒 スピリッツ 長S価格:1980円(税込、送料別) (2019/3/16時点)レモンハート オリジナル1804 40度 750ml 並行品_あす楽平日正午迄_[リカーズベスト]_[全品ヤマト宅急便配送]価格:1998円(税込、送料別) (2019/3/16時点)■レイジー ドードー (直輸入)価格:3186円(税込、送料別) (2019/3/16時点)
2019.04.02
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【フロール・デ・カーニャ・25年】フロール・デ・カーニャ25年。僕の大好きなニカラグアンラム、フロール・デ・カーニャのハイ・エンドモデルです。日本で流通があるのは18年までで、この25年は未輸入。フロール・デ・カーニャ18年との価格差は3倍ほどもあって高価ですが、どうしても飲んでみたかったので購入しました。箱からして重厚で高級な感じで、ボトルも形状こそ18年と似たように見えますが、底部分が遥かに肉厚で重量があります。グラスに注ぐと、フロール・デ・カーニャの強い香りが漂ってきて、その香りには既にコク深いバターキャラメルが感じられ、飲む前からすでにフルボディでまろやかということが丸わかりです。味は香りの印象そのままで、口に含んだとたん、思わずのけ反ってしまうほどのリッチさ。超濃厚なコクと柔らかな甘み、バターキャラメルやナッツ、チョコレートなどが溶け合った強い風味が感じられ、アルコール感皆無のマイルドさです。フロール・デ・カーニャを飲んで美味しいと思う要素をそれぞれ数倍に濃縮し、完全に溶け合わせたというような感じです。これは凄いラムだ、と思いました。これ以上美味しいラムは無くていい、このフロール・デ・カーニャ25年は完璧だからと思える素晴らしいラムです。価格の5倍以上の満足度です。【僕の総合評価】5段階中の5+++
2019.05.31
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【ドス マデラスPX5+5】ドス・マデラスPX5+5バルバドスとガイアナのラムですが、ウィリアムズ&ハンバートというスペインの会社の製品です。ウイリアムズ&ハンバート社はシェリー酒を主に製造している会社で、スペイン・アンダルシア地方のへレスにあります。*コニャック地方で作られるブランデーをコニャックというように、へレス周辺で作られる酒精強化ワインのことをシェリーというのだそうです。バルバドスとガイアナの5年熟成物をスペインへ運んで、ウイリアムス&ハンバート社ご自慢の20年以上使われたというパロ・コルタド(シェリー酒)の古樽で3年、さらにその後ペドロヒメネス(これもシェリー酒)の古樽でさらに2年熟成させたそうです。ラムの産地的にも僕としては理想的なのですが、これだけ手間のかかったソレラシステム熟成ということで、とても期待が高まります。深く澄んだアンバーカラー。そして物凄く複雑ないい香りです。濃厚さ、華やかさ、軽さが同時に感じられます。飲んでみてもそのとおりで、ガイアナの濃厚カラメル風味がシェリーのフルーティーさと溶け合い、そこにバルバドスのバナナ、ナッツ風味が加わって、見事に調和した深い味わいです。華やかな風味にしっかりとしたコシのある「飲みやすいフルボディ」という感じです。コクのある甘さといい、素晴らしいバランスだと思います。トリプルエイジングプロセスという面倒な工程が、見事に実を結んだ素晴らしいラムだと思います。ちょっと前までは通販サイトでよく見かけたのですが、今回はほとんど発見できませんでした。確か明治屋さんが輸入販売元だったと思いますので、また出回るようになるかもしれませんね。【僕の評価】5段階中の5【スペイン:ラム酒】ドス マデラス 5+5PX 40度 700ml (専用BOX入)価格:11980円(税込、送料別) (2020/1/17時点)
2020.02.10
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【ディクタドール XO インソレント】ディクタドールXOインソレントコロンビアのラムです。最もメジャーなラムロン・サカパと同じく、ディクタドールは糖蜜からではなくシュガーケインハニー(サトウキビジュースを煮詰めてシロップ化したもの、ハイテストモラセスとも言うそうです)から作られています。それをステンレス製アランビック蒸留器で蒸留後、内側をよく焼いてカラメリゼしたシェリーカスク、ポートカスクを使ったソレラシステムで熟成しているそうです。もう美味しそうなことは全てやっている、という感じですね。これまでにディクタドール12年、ディクタドール20年を飲んできましたが、さすがに定番ラムとされているだけあって、コク深いミディアムボディに、コーヒー、メイプルなどの風味がバランスよく備わった素晴らしいラムだと思います。特に20年の方は風味の各要素がよく馴染んでいて、マイルドかつ滑らか、しっかりした味わいで、とても気に入っています。今回のXOインソレントは単に更なる長熟バージョンというわけでなく(熟成年数は不明)、12年や20年とは蒸留もソレラシステムで使われるカスクも別ということで、どんな感じなのかずっと気になっていました。XOシリーズは比較的高価だし、20年の美味しさに満足しきっていた、ということもありますが、今回ガマンできなくなって、とうとう購入することにしました。グラスに注いで顔を近づけると、素晴らしい香りが漂ってきます。濃厚なカラメルクリームと、オーブンでよく焼いたフルーツ、カスタードなどが溶け合ったような「すっごく美味しそうな香り」です。飲んでみると、味わいも極上。カラメリゼしたハチミツ、バニラ、コーヒー、カスタードクリーム、それにシェリーブランデーを焼いたような熟れたフルーツのような風味もあり、それらが混然一体になった、複雑かつスムースな素晴らしい味です。後味、鼻に抜ける香りも永遠に続くサスティーンのよう。フロール・デ・カーニャ25年やアブエロ・センチュリア、ミロナリオXOなどと同様に、スペイン系オフィシャルラムのハイエンドモデルが辿り着いた「正統的・絶対的・圧倒的な美味しさ」を感じます。僕にとっては、ですが、これはラムらしいラムの頂点、こんなのを飲んでいたら自分もとろけて廃人になってしまうのではないかと思うほどの退廃的美味しさ。もっと早く買えばよかった。【僕の評価】5段階中5++ディクタドール XO インソレント [瓶] 40度 700ml 送料無料※(本州のみ) [TK/コロンビア/ラム/600879]価格:12628円(税込、送料無料) (2020/5/3時点)ディクタドール20年 700ml化粧箱入り_あす楽平日正午迄_[リカーズベスト]_[全品ヤマト宅急便配送]【キャッシュレス・消費者還元事業対象店舗(5%還元事業者)】価格:5808円(税込、送料別) (2020/5/3時点)ディクタドール 12年 ラム 700ml 40度 コロンビア 長S ソレラシステム Dictador ラム RUM ラム酒 スピリッツ 長S価格:4301円(税込、送料別) (2020/5/3時点)
2020.05.29
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【アプルトン エステート8年】アプルトン8年ジャマイカのラムです。アプルトンは近年ラインナップを変更し、ボトルデザインも変更になったようです。「アプルトン・シグニチャー」は新ボトルが日本でも流通するようになってきていますが、その他はまだ旧ボトルのままです。今回は先ず新しくなったエステート8年を飲んでみようと思います。以前飲んだ一番メジャーなアプルトン・レアブレンド12年は、残念ながら当時の僕の好みではありませんでした。ジャマイカのラムは、スペイン語圏のラムやバルバドスのラムなどと比べると、独特の風味があるので、12年を飲んだ頃の初心者の僕には、その良さが全然わかりませんでした。最近飲んだアプルトンの最上位20年は物凄い美味しさでしたし、ワーシーパークやプランテーションのザイマカも美味しいラムだと思うので、12年も今飲んだら美味しいと感じるのかもしれません。とりあえず今回はアプルトン8年ですが、どんな感じでしょうか。英国系ラムの熟成年数表記は最低熟成年数であることがほとんどで、今回のこのアプルトン・エステート8年も「最低8年熟成」と書かれています。アルコール度数は43%。香りはモロにジャマイカです。キャラメルと青いバナナ、熟したバナナ、パイナップル、黒糖などジャマイカ要素満点です。自分がジャマイカのラムに慣れただけなのかもしれませんが、12年レアブレンドよりもクセが少なくて親しみやすい印象です。味わいはキャラメルクリームとバナナ、ハチミツ、外国製チョコレート、それに程よいオークの風味があって、濃度的にもちょうどいい感じです。ジャマイカのラムは飲みにくいという自分の中の印象が、ワーシーパーク・シングルエステートで払拭され、プランテーション・ザイマカでさらに親しみが増し、今回のアプルトン・エステート8年で、もう特殊なカテゴリーのラムではなくなった気がします。前に飲んだレアブレンド12年が僕の好みではなかっただけなのですが、12年で感じたクセのようなものが今回の8年では感じられず、よりバランスが良く、しかもよりまろやかに感じられました。熟成年数的には逆になるはずですが、かなり明確にこちらの方がしっとりマイルドで飲みやすいと思います。アプルトンは他のジャマイカンラムと違って、ポットとコラムのブレンドです。発酵、蒸留、熟成に加えて、ブレンド比率によっても「ハニー・スポット」的なものを生み出せる確率が上がるわけですが、それはブレンダーと我々消費者側のセンス・好みが合致するかどうかという問題があり、ブレンダー側としては多くの消費者に受け入れられるであろうブレンドを見出し、製品化する必要があります。その点でアプルトンのマスター・ブレンダー「ジョイ・スペンス」さんのセンスと力量は素晴らしいと思いました。【僕の評価】5段階中の5
2021.11.12
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【2021年ベストラム & 今現在のおすすめラム】「2021年ベストラム」は、2021年に新発売されたラムというわけではなく、僕が2021年に飲んでおいしいと思ったラムです。入手性も考慮して、日本で流通のあるラム(限定品は完売になっている可能性がありますが)に限定しています。また「おすすめのラム」は、色々飲んでいるうちに新しいラムに出会ったりして、都度変わってくるものです。自分の嗜好の変化や、価格の変動なども影響します。なのでこういうのは随時アップデートしていく必要があると思います。【2021年ベストラム:第5位】【 プランテーション・シングルカスク/ペルーマルチヴィンテージ 】ロン・カルタヴィオでお馴染みの、ペルー:ウニダス蒸留所のラムです。このラムの美味しさは、ロン=スペイン系ラムながらポット&コラムスティルのブレンドなので、コシが強めで程よい重量感があること、それにプランテーション・ブランドの必殺技ダブルエイジングに、ウィレット社のライ・ウイスキーカスクが使われていることにあります。フェラン社・プランテーションブランドラムのセンスの良さが光り輝いた1本だと思います。本数限定品なので無くなったらもう終わり、というところが難点ですが、その儚さもまたイイ感じです。プランテーション・シングルカスク/ペルーマルチヴィンテージのレビュープランテーション シングルカスク ラム ペルー マルチヴィンテージ ウィレット ライ ウイスキー カスク フィニッシュ 49.8度 700ml価格:7280円(税込、送料別) (2021/12/20時点)【2021年ベストラム:第4位】【 パッサーズ15年:ニューバージョン 】デメララといえばオフィシャルのエル・ドラド、特にエル・ドラド15年が代表格ですが、その特徴はポートモーラント・ダブルウッデンポットスティルによる元だと思います。重く風味が強い酒質なのですが、その点からするとこちらパッサーズ15年の方が「よりポートモーラント」だと思います。しかも、デメララ蒸留所は近年改心して加糖を抑えたので、旧バージョンとは全然違い、まるでボトラーズブランドのデメララのような、本来のポートモーラント風味を味わえます。このニューバージョンこそ、「ラムのシングルモルト」といえると思います。パッサーズ15年ニューバージョンのレビューパッサーズ 15年 ブリティッシュ ネイヴィー ラム 40度 700ml価格:7980円(税込、送料別) (2021/12/20時点)【2021年ベストラム:第3位】【 サンチアゴ・デ・クーバ12年 】キューバのラムといえばハバナクラブが一番メジャーで、このサンチアゴ・デ・クーバは今一つ知名度が低いのですが、僕はこちらの方が好みでした。コラムスティルによるライトなラム、というキューバのラム(ロン=スペイン系ラム)の典型といえる滑らかさながら、味わいは濃く、風味の複雑さも抜群。ライト=薄口、ではないということを改めて実感できます。また、現在日本では流通の無いサンチアゴ・デ・クーバ11年もとても美味しいラムでした。7年熟成のサンチアゴ・デ・クーバ・アネホは、「ふーん・・」という感じでしたが、この12年は格別です。サンチアゴ・デ・クーバ12年のレビュー【箱付き】サンチアゴ デ キューバ 12年 40度 700ml RS【誕生日プレゼント お酒 洋酒 キューバ スピリッツ ラム 宅飲み お祝い お中元 ギフト お歳暮】価格:7500円(税込、送料別) (2021/12/20時点)【2021年ベストラム:第2位】【 アプルトン・エステート21年 】最初の頃はジャマイカのラム全般が苦手でしたが、今ではとても好きになりました。その中でも、このアプルトン21年は格別。長期熟成品なのでそれなりに高価ですが、その価値は充分にあると思います。一般的にジャマイカのラムはポットスティルですが、アプルトンはポットとコラムのブレンドです。風味の複雑さと構成要素の方向性・バランス、総合的な味わいの濃厚さが堪りません。アプルトン・エステート21年のレビューアプルトン 21年 正規品 43度 750ml価格:11800円(税込、送料別) (2021/12/20時点)【2021年ベストラム:第1位】【 トランスコンチネンタルラムライン・バルバドス2005 】僕の大好きなフォースクエアのラムです。フォースクエアのラムはその美味しさから世界的に人気が爆発していて年々入手困難になっています。海外ではオフィシャルの「エクセプショナルカスク」シリーズはもちろん、ボトラーズブランドのものまで即完売という激しさです。ウイスキーのボトラーズブランドがラムも取り扱っている関係で、日本にもボトラーズブランドのフォースクエアラムは時々入ってきており、海外ほど即完売ということにならないので、高価ですが比較的入手しやすい状況にあります。このトランスコンチネンタルラムライン・バルバドス2005もその中の1本で、フォースクエアの美味しさを存分に味わえる1本です。フォースクエアのラムはポットとコラムのブレンドですが、このラムはオフィシャルのエクセプショナルカスクシリーズに匹敵するポット比率の高さ(どこにも書いてませんが飲めば明らかです)で、非常に濃厚、それでいて不快なクセが皆無の飲みやすさという驚異のバランスが特徴です。まさに最高峰といえるラムだと思います。トランスコンチネンタルラムライン・バルバドス2005のレビューバルバドス 2005 トランスコンチネンタル ラムライン 55.2度 700ml価格:12980円(税込、送料別) (2021/12/20時点)【 2021年ベストラム特別賞 】【 トランスコンチネンタルラムライン・ジャマイカ2006 】1位同様にこれもラ・メゾンドウイスキーのトランスコンチネンタルラムラインで、こちらはジャマイカ・ワーシーパークのラムです。オフィシャルより美味しいという僕にとっては珍しいラムです。日本のインポーター・スリーリバース社のオリジナルボトルなので世界的にも希少、そして半端ない美味しさなので、特別賞としました。ポットの重量感はもちろん、ジャマイカ風味の南国フルーツ要素もありながら、チョコレートやキャラメルクリームなどの風味も強くて超濃厚です。トランスコンチネンタルラムライン・ジャマイカ2006WP/スリーリバースのレビューワーシーパーク 2006 ジャマイカ ラム トランスコンチネンタル ラムライン for THREE RIVERS 56.5度 700ml価格:10800円(税込、送料別) (2021/12/20時点)【 今現在のおすすめのラム 】2021年ベストラムとして5本+1本を選んでみましたが、これら以外にも上質なラムは幾つかありました。ベストラムを10本とかにすればいいのかもしれませんが、順位をつけるのが難しいので分けることにしました。国内で入手可能(売り切れてなければ、ですが)なおすすめのラムは、【 ドーリーズ各種 】ドーリーズブランドはバルバドスのフォースクエアのラムです。文句なく高品質で低価格、国内流通があるのは3種類で、XO、12年、14年です。この中でXOと12年は新旧があって、新しいやつは度数アップされていて、圧倒的にそちらがおすすめです。なぜか正規輸入ではなく、並行輸入品なので安定供給されているとは言えませんので、見かけたら即買いする必要があります。ドーリーズXOのレビュードーリーズ12年のレビュードーリーズ14年のレビュー*なぜかドーリーズ14年のレビューを書いていないことに今気づきました・・・【 バルセロ・オーガニック 】このドミニカのラム、バルセロ・オーガニックは2021年に発売されたラムで、オーガニックであることはもちろんですが、味わいに関する大きな特徴として、バージンオークカスクで熟成されているという点です。そのためバニラと甘酸っぱい柑橘、焦げオーク/バーボン的な風味があって、非常に低価格のラムですが充分な満足感があります。また、これはバルセロのラインナップ全てにおいてですが、糖蜜からではなくサトウキビジュースから作られています。それでいてアグリコールラムのような草の汁的クセはなく、親しみやすい味わいです。ロン バルセロ オーガニック 37.5度 700ml価格:2780円(税込、送料別) (2021/12/20時点)【R,L,シールズ46%バージョン 】RLシールズは昔も今も比較的入手が容易なフォースクエアのラムです。この新しいRLシールズは度数が46%にアップされているのが最大の特徴です。旧バージョンは43%で、その味わいには雲泥の差があります(43%バージョンも美味しいですけどね)。RLシールズはフォースクエアの中ではコラムスティル比率が高いと思いますが、その分滑らかでブレンデッドスコッチ的な雰囲気がありますが、そこへ度数アップで風味がブーストされていて、飲みやすさと満足感が大幅に向上しています。RLシールズ46%バージョンのレビューR.L.シールズ 10年 46度 700ml RS【誕生日プレゼント お酒 洋酒 バルバドス スピリッツ ラム 宅飲み お祝い お中元 ギフト お歳暮】価格:4450円(税込、送料別) (2021/12/20時点)【 チェアマンズリザーブ 】ここまで低価格で高品質なラムは珍しい、といえるラムです。チェアマンズリザーブはセントルシアのラムで、ポットとコラムのブレンド。加糖されておらず、ナチュラルな美味しさで勝負しています。限定品で上位のチェアマンズリザーブ2005は超激ウマで、僕はかれこれ3本目を飲んでいるほどですが、それと風味の方向性は全く同じ。驚きのコストパフォーマンスといえると思います。チェアマンズリザーブのレビューチェアマンズ リザーブ ラム 40度 700ml価格:2170円(税込、送料別) (2021/12/20時点)またこれらの他に、日本未輸入のラムでは、シックスティシックス12年43%、リアルマッコイシリーズは上質で、とても美味しいラムでした。せめて並行輸入ででも国内流通があれば即買い間違いなしなのですが・・・ラムはまだまだマイナー蒸留酒なので、販売側としてはリスクを冒してラムを扱うよりも、スコッチなど人気の高いお酒を入れた方が間違いないでしょうから、いくら美味しくてもこれらのラムが輸入されるというのは望み薄ですね。みなさま、よい新年をお迎えください。2022年もみなさんが美味しいラムに出会うことができますように。僕もいっぱい飲んでいこうと思っています。今年も拙いブログを訪問していただいてありがとうございました!
2021.12.30
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【ナインリーヴス エンジェルスハーフ】ナインリーブス・エンジェルズハーフ日本のラムです。ナインリーブスは2013年から滋賀県大津市で作られています。日本には他にもラム蒸留所がありますが、現状最も評価が高いようです。日本製であるということ以外にも、ナインリーブスには特徴が多々あります。多くのラムは糖蜜から作られていて、一部はシュガーケーンハニーと呼ばれる煮詰めたサトウキビジュースから、それにごく少数がサトウキビジュースから作られていますが、このナインリーブスはそのどれにも当てはまらず、黒糖から作られているそうです。酵母は具体的にはわかりませんが、他のお酒ではあまり使われていないものだそうです。そして滋賀県の長石鉱山からの超軟水が使われていること。それに熟成に使われる樽はバージンアメリカンオーク。過去にはフレンチオークバージョンもあったようですが、現在はアメリカンオークカスクだけになっているようです。熟成年数は不明ですが、ブレンドではないシングルカスクだそうです。アルコール度数は50%。さて、どんな感じなのでしょうか。香りにはカリブ海やその他のエリアのラムとは歴然とした違いを感じます。例えば、外国人と話していると、全く違う文化の中で全く違う教育を受けた人だなあ、という印象を受けることが多々ありますが、それと同じような感じ。原料の違いもあるのかもしれませんが、僕的には香りや風味の内臓部分(素人なので違ってるとは思いますが)である、発酵に際しての酵母が全く違うのではないかと思いました。とてもふくよかで、酒粕まんじゅう的な柔らかさが感じられます。飲んでみると、日本の滋賀県産という先入観があるからかもしれませんが、「和」を強く感じます。香りで感じた酒粕まんじゅう的な風味があり、でもバーボン的なオーク由来のバニラとキャラメルの感じもあり、さらに黒糖を使った洋菓子風和菓子、或いは黒糖を使った和菓子風洋菓子のような風味が感じられます。味そのものは濃く、酒質的には満足感のある飲みごたえ、重量感があります。高度数ということもあるかと思いますが、単式蒸留の効果と思われます。ラムとしては変わり種といえば変わり種なのですが、普遍的なラムとの同質性と共に、確信的なオリジナリティーが感じられ、単なる異端的存在ではない説得力が伝わってきます。また、ラムといえば圧倒的大多数の人がカクテルのベースくらいにしか思っていない状況下で、ホワイトラム(ナインリーブス・クリアがあります)だけでなく、手間とコストのかかるこの樽熟成ラムを作っているという姿勢からも「ちゃんとしたラムを作る」という気合が読み取れます。日本の伝統的な蒸留酒である焼酎の原材料違いという従来路線延長線上の蒸留酒ではなく、ナインリーブスは紛れもなく「ラム」を作っている、と感じました。今回のエンジェルスハーフは、ラインナップのベーシックモデル的な位置付けで(ホワイトラムのクリアもありますが)、これまでには数量限定で各種ワインカスクを使ったブレンドのバージョンもあった(現在は品切れ)ようで、そちらにも興味が出てきました。ベースがこの風味なら、ワインカスクブレンドはとても面白い風味であろうことが予想されます。その限定品が出たときに買っとけばよかった。【僕の評価】5段階中の4.9【包装不可】 ナインリーヴズ(ナインリーブズ) エンジェルズハーフ アメリカン オークカスク 50度 700ml価格:6596円(税込、送料別) (2022/3/15時点)
2022.04.01
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【ロン ボトラン 18年】ロン ボトラン ソレラ18年グアテマラのラムです。グアテマラのラムは久しぶりです。ラムの沼に深くハマればハマるほど単式蒸留偏重主義になってゆく傾向があるようで、僕もこのところジャマイカやバルバドス、ガイアナのラムを買ってくることが多かったように思います。確かにこれら旧英国領のポットスティル、ポットとコラムのブレンドのラムはコシが強く、飲みごたえがあって満足感が高いのですが、コラムスティルの滑らかさ、飲みやすさも捨てがたい方向性です。また、シェリーとか色んな樽を使ってのソレラシステム熟成による風味の複雑さ、華やかさは、バーボンカスクだけで熟成されたストレートなラムとは、また別の魅力があると思います。ラム愛好家ではない友人(ラム愛好家の友人なんていません)にラムを飲ませてみると、概ね以下のような反応が得られます。バルバドスのラム:ウイスキー好き友人「あ、美味い」、普段蒸留酒を飲まない友人「意外と美味い」ジャマイカのラム:ウイスキー好き友人「うっ・・」、普段蒸留酒を飲まない友人「うわっ!」ガイアナのラム:ウイスキー好き友人「あ、美味い」、普段蒸留酒を飲まない友人「飲める」ドミニカのラム:ウイスキー好き友人「甘くて飲みやすい」、普段蒸留酒を飲まない友人「美味い」キューバのラム:ウイスキー好き友人「飲みやすい」、普段蒸留酒を飲まない友人「飲みやすい」*「ウイスキー好きの友人」といってもマニアというほどではありません僕のラム遍歴も、先ず旧スペイン領のラム(サカパやパンペロ)にハマり、それからジャマイカ以外の旧英国領のラム(デメララ&バルバドス系)の美味しさに気付いて更にハマり、ジャマイカを克服してますますハマり、といった流れです。加糖量が多すぎるラムに関しては全般的に苦手になり、アグリコールラムは未だに苦手です。そんな筋金入りの万年初心者の僕は、今回はコラムスティル&ソレラ熟成のボトラン18を飲んでみます。以前飲んだロン ボトラン ソレラ1893は、「まあまあ」といったところでしたが、あれから数年を経て自分の中の変化もあるであろう中、どんな感じかワクワクします。ボトランの原料はシュガーケンハニー、コラム蒸留で熟成はバーボンカスク、その後シェリーカスクとポートカスクでのソレラ熟成(ボトランではダイナミックエイジングと呼称しています)、トータルで5~18年熟成になっているようです。サカパと同じところで作られ、作り方も似たような感じですが、ボトランは加糖していないことをウェブサイトで明言しています。香りはキャラメリゼしたフルーツ、シェリー、チョコレート、バニラなど。軽い感じでいい香りです。飲んでみると、とても口当たりがよく、コラムスティルらしいライトなボディに、黒糖キャラメル、ふくよかなレーズン、メープルシロップ、オレンジチョコレートなどの風味があります。シェリーっぽいコクも感じられ、それでいてさらりと飲みやすく、後味持続力も意外とあるように感じます。過剰な甘さが無く、今の僕にはサカパより美味しく感じられます。サンティアゴ・デ・クーバやロンキューベイに通ずる透明感がありながら、舌の上でのコク、カカオ感が程よく、とてもバランスのいい味わいだと思いました。【僕の評価】5段階中の5ロン ボトラン ソレラ 18年 40度 700ml価格:4780円(税込、送料別) (2022/4/4時点)
2022.04.23
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【ケイデンヘッド フォースクエア11年】ケイデンヘッド フォースクエア11年バルバドスのラムです。2010年蒸留、2022年にボトリングとのことですが、トロピカルエイジング、コンチネンタルエイジングについては記載が無いので不明。度数55%のカスクストレングス、フォースクエアのラムなので、ポットとコラムのブレンドです。香りも味わいも意外にもかなりオークが強く、甘酸っぱい焦げオークの柑橘(オレンジ)、バニラの感じが前面にあるように感じられます。裏ラベルのテイスティングノートにも書いてあるように、さっぱりしたレモンクリームや透明感のあるカラメル、フルーツジュース的な感じが強く、いつものフォースクエアとは少し違った感じ。度数なりの飲みごたえはあるものの、まったりした感じがあまりなく、ナッツやココナッツの風味も少な目に思えます。例えるなら「1731ファイン&レア バルバドスの高度数バージョン」といった感じです。僕的には最高のフォースクエアラムだとは言えませんが、これは僕がフォースクエアについては評価が厳しい傾向になってしまっているからかもしれません。フォースクエアへの要求値が高すぎ、自分で自分の首を絞めているだけです。【僕の評価】5段階中の4ケイデンヘッド・バルバドスラム・フォースクエア2010/11年 55度 700ml_あす楽平日正午迄_[リカーズベスト]_[全品ヤマト宅急便配送]お家 家飲み価格:10659円(税込、送料別) (2022/12/4時点)
2022.12.04
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【トランスコンチネンタル ラムライン オーストラリア2014】LMDWトランスコンチネンタルラムライン オーストラリアオーストラリアのラムです。僕的に最近注目しているビーンリー蒸留所のラムです。ここ数年、幾つかのボトラーが出してきているオーストラリア:ビーンリー蒸留所のラムですが、今回は信頼のブランド「トランスコンチネンタルラムライン」からのものです。フランスのラ メゾンデュウイスキー社がボトラーとしてリリースしているラムブランドで、これまでも幾つかのラムを飲みましたがどれも素晴らしく、しかもちゃんとトロピカルエイジングとコンチネンタルエイジングの年数が表記されているところがエライと思います。そんなのどっちでもいいという考え方もあるとは思いますが、トロピカルエイジングとコンチネンタルエイジングの差は当然あるし、書いてないより書いてあった方がいいに決まってる、と僕は思います。それをちゃんと明示しているボトラーは、このトランスコンチネンタルラムラインとプランテーションが筆頭でしょう。今回のやつはトロピカルエイジング5年、コニャックカスクでのコンチネンタルエイジング2年の合計7年、蒸留はポットスティル、度数48%というスペックです。香りはプラムとグレープ、メロン、キャラメリゼされた黄桃、黒糖など、とても濃いフルーティーさが印象的です。香り自体とても豊かで濃厚。香りの時点で満足できるほど。飲んでみると、やはり凄くリッチです。丸くて太くて滑らかで、ポットのクセがなくて飲みごたえがあるのに飲みやすい。完熟プラムとチョコレート、濃厚な品種のグレープ、焼いた桃、黒糖ミルクキャラメルなどの風味が濃く感じられ、とても満足感のある味わいだと思います。総合的に、これまで飲んだビーンリーの中ではケイデンヘッド版やケーンアイランド版に勝るとも劣らない素晴らしさです。スペック的には、前回飲んだシャトーデュブルイユのやつと似たような感じなのですが、こちらは非常にリッチで濃い口、そしてズッシリした重量感が感じられ、シャトーデュブルイユの端麗さが際立ったスタイルとは真逆な印象を受けました。今回のコレといいケーンアイランドのやつといい、比較的熟成期間は短めなのに、この美味しさは驚きです。ケイデンヘッドやプランテーションのやつは10年オーバーですが、それらに勝るとも劣らない、この円やかな味わい・豊かな風味・グッと来る濃縮感は素晴らしいと思います。【僕の評価】5段階中5+オーストラリア 7年 2014 トランスコンチネンタル ラムライン 48度 700ml価格:6,750円(税込、送料別) (2023/3/25時点)
2023.04.08
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【ロン アブエロ 12年】ロンアブエロ12年。パナマのラムだそうです。3,000円台のわりにはすごく普通のボトルですね。香りは、甘さを強く感じさせる中に、スパイス漬けの果物のような感じが溶け込んでいる感じ。深い香りです。飲んでみると、甘さと同居してやはりスパイス漬け果物のような風味があって、そのひなびた感じが後味としてしばらく残る、という感じです。全体的に香りも味も濃い目です。アルコール感はあまりなく、ちゃんとした熟成感を感じます。同じ熟成年数のロンカルタビオ12年と好対照です。ロンカルタビオ12年は、クセのない上品な香りと味。一方、このロンアブエロ12年は、濃い口でパワフルさを感じます。どちらも美味しいラムなので、好みの傾向で評価が分かれると思います。僕は甘めで濃いラムを少しづつ飲むのが好きなのですが、この2つの場合はカルタビオの方が好みです。アブエロの方がカルタビオよりも甘くて濃いから、いかにも好みに合いそうなのですが、スパイス漬け果物風味の強さの影響かもしれません。それほど強い風味ではないのですが・・・でも、最初は余り好みではなかったパンペロをだんだん美味しいと思うようになったのと同じように、今のアブエロの評価もすぐ変わる可能性があります。また、時間をおいて飲み比べてみたいと思います。【僕の評価】5段階中の3.5*後日追記このアブエロ12年のスパイス漬け干し果物風味は、飲み続けるうちにますます気になってきました。なので2本目を買うには至っていません。ロン アブエロ 12 700ml (73-9) (73737)価格:2722円(税込、送料別) (2019/1/7時点)
2019.01.08
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【キャプテンモルガン プライベートストック】キャプテンモルガンのプライベートストック。キャプテンモルガンといえばラムのメジャーブランドで、ラインナップのほとんどが、このプライベートストックと同じ「スパイスドラム」です。スパイスドラムというのは、ラムにスパイスとかを漬け込んで、ラム本来の風味にそれらのフレイバーをプラスしたラムのことで、キャプテンモルガンだけでなく、他の多くのラムブランドからもリリースされています。このキャプテンモルガン・プライベートストックは、その中でも人気のスパイスドラムです。珍しい1リットル入りボトルで、お値段は3,000円くらいのようです。香りはさすがに普通のラムとは全く違い、強いシナモンとバニラ、それに干した何か果物と、僕の知らない薬草を濃い紅茶で煎じたような香りで、いかにも外国の人が好きそうな感じです。口に含むと、若干とろみを感じるほどの甘さで、その甘さは香りのせいなのか、いつものラムとは種類が違うように感じられます。しかしその奥に熟成したラムの丸い感じがあり、紛れもなく濃い口のラムです。これは好きな人はすごく好き、というタイプのラムだと思います。リキュールではないようですが、リキュール寄りのラム、なのではないでしょうか。家に遊びに来た友人に勧めたところ、彼はとても気に入っていっぱい飲んでくれました。もう一人の友人も、これ好きだ、ということでけっこう飲んでくれましたが、それでも、1リットルというのは思いのほか多く、なかなか空になりません。【僕の総合評価】5段階中の1 *まだ僕にはスパイスドラムの時期は来ていない感じです。*後日追記スパイストラムはこれ以来飲んでいません。他のスパイストラムで僕の好みにあるやつがあるのかもしれませんが、未だトライしていません。【包装不可】 キャプテンモルガン(モーガン) プライベート ストック ラム 40度 1000ml(1L) 並行価格:2980円(税込、送料別) (2019/1/10時点)
2019.01.11
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【ロンセンテナリオ 20 フンダシオン】ロンセンテナリオ20年フンダシオン。コスタリカのラムだそうです。ボトルのゴールド&レッドのデザインが、濃いラムの色とマッチしていて、とてもカッコいいです。気品を感じますね。見た目からしていかにも高級そうで、実際ちょっとお高めの価格設定ですが、飲めばすぐに納得できます。この20年フンダシオンで大体7,000円くらいですが、価格分の価値は充分あると思います。甘く品のある黒糖の香りで、奥には控えめなフルーティーさも感じることができます。口に含むとすぐに、明るく鮮やかな甘さが広がります。甘さは味の深みの前面に出ているので感じやすく、その甘さが減退すると、爽やかな苦みが一時感じられ、その後に深いコクと一体化してマイルドになった甘味が戻ってきます。そして、それが後味としてかなり長く続く、というように感じました。ほんのちょっと舐めるだけだと、甘さだけを感じるほど甘さの立ったラムですが、甘さの質がとても高く、輝くような鮮やかさと深いコクを併せ持ち、それでいてベタつき感のない甘さです。また、いいラムを飲んだ時によく感じることですが、アルコール感をあまり感じません。上位の25年グランレゼルヴァや、30年エディシオンリミターダも、ぜひ飲んでみたいです。*本国サイト内の動画が楽しいです。「センテーナーリオー♬」【僕の総合評価】5段階中の5*後日追記チビチビ飲むので、まだ最初の1本を飲み切っていません。全然飽きず、依然として美味しいと感じています。ロン センテナリオ20年フンダシオン 700ml_あす楽平日正午迄_[リカーズベスト]_[全品ヤマト宅急便配送]価格:6642円(税込、送料別) (2019/1/19時点)
2019.02.01
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【マウントゲイXO】マウントゲイXO。バルバドスのラムで、最古の蒸留所といわれるマウントゲイ蒸留所のラムです。8~15年物のブレンドで、マウントゲイシリーズの中ではこれがマウントゲイの基準、定番という感じでしょうか。イギリス系ラムの伝統的な製法である、単式蒸留器と連続式蒸留器による原酒のブレンドで作られています。これによって重量感とスムースさを併せ持つラムになっている、とのことです。ブレンデッドウイスキーの製法と同じですね。ナチュラルな甘さに、バターでキャラメリゼしたバナナの風味を中心に、バニラとオーク樽の風味も感じられる強めの味わいです。マウントゲイ・ブラックバレルと比べると、はるかに濃度が高くて味わい深く、オールドカスクセレクションに近い味わいだと思います。オールドカスクセレクションは、さすがにこのXOより濃厚&マイルですが、こちらは飲みごたえがある強い味わいで「スピリッツ飲んでる感」がより明確にあるので、そういう感じが好きな人は、むしろオールドカスクセレクションよりこちらを好むかもしれません。全体的な印象としては、程よいリッチさなので、同じバルバドスのフォースクエア蒸留所生まれのR.L.シールズ同様に、飲み続けても飽きない系のラムです。最初飲んで美味しいと感じたラムでも、ボトル1/3くらいまで飲むと飽きてきてしまうものも時々ありますが、そういうのからすると派手さはないものの、実直な味わいといった感じで、買ってよかった1本と言えると思います。 【僕の総合評価】5段階中の4マウントゲイ XO 43度 箱付 700ml 正規価格:4676円(税込、送料別) (2019/6/6時点)
2019.07.10
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【マウントゲイ・エクリプス】マウントゲイ エクリプスバルバドスのラムです。他のマウントゲイと同じように、単式蒸留器と連続式蒸留器の両方を使用。内側を焦がしたアメリカンウイスキーの樽で2年~7年熟成させているそうです。マウントゲイは欧米ではとてもメジャーなラムで、ヨットレースのスポンサーをしていたり、ジェームス・ボンドが「カジノロワイヤル」で飲んでたりしてたそうです(カジノロワイヤルは公開時に観たけど気付きませんでした、今度もう1回しっかり観てみようと思います)。今回のエクリプスは、マウントゲイのラインナップ中、一番若いラムです。マウントゲイ・ブラックバレルは比較的新しいモデルで、従来からあるエクリプスやXOよりもヘビーチャーした(よーく内側を焦がした)樽をフィニッシュ使っているらしいのですが、たいへんマイルドで味わい深く、かなりの違いを感じます。一方、このエクリプスはXO直系ということのようです。エントリーモデルですが、味わいの系統はやはりマウントゲイです。しかし差は大きく、ボディがかなり軽く、甘さが表面に位置していて、それがブライトかつ独立して存在しているという感じです。熟成年数の短さから、味の各要素の一体感がまだ弱く、さらにこれは僕の想像ですが、単式蒸留と連続蒸留の配分バランスも違うのではないかと思います。ラインナップを通してみると、XOとブラックバレルの間にある差よりも、ブラックバレルとこのエクリプスの差の方がかなり大きいと感じました。ブラックバレルがとても優秀(味的にも価格的にも)で、日本ではブラックバレルの発売を機にこのエクリプスが終売になったのも頷けます。でもこのエクリプスも飲みにくいラムというわけではありません。この価格(2,000円以下)でこの味わいなら全然OKでしょう。国内でもまだ在庫があったり、並行輸入品が入っていることもありますので、入手不可能というわけではないようですが、僕ならあと数100円プラスしてブラックバレルを購入すると思います。あと数100円、なんて言ってると、それがそのうちもう1,000円、あと2,000円とか進んでいってキリが無くなるんですけどね。【僕の評価】5段階中の3
2019.12.02
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【ロン・キューベイ 10年 レゼルバ エスペシアル】ロンキューベイ10年、キューバのラムです。キューバのラムは久しぶりです。キューバにおいて、ラムは伝統的な独自の製法で作られています。風味豊かで度数の低い「アグアルディエンテ」と称される蒸留原酒を最低2年間熟成させ、それと度数が高くてクリアなコラムスティル原酒をブレンドして、規定に準じた方法で濾過し、それからオーク樽で熟成カテゴリーごとに定めれた年数以上熟成させる、という工程を経るらしく、そうじゃないと「ラムじゃない」とされているのだそうです。キューバはラムを重要な輸出品として位置づけていて、ラムの製造は国の管理下にあり、規定がかなり細かく定められているそうです。驚くべきは、熟成期間中、熟成庫の気温が15度以下になった場合はその期間中は熟成年数にカウントされない、とか、発酵に使用する酵母が決められている、さらに熟成に使われる樽は、その過程ごとに定められている、などかなり厳格な規定が存在するということです。気合の入れ方が違いますね。そして我々が手にする(口にする)ラムのボトルには、必ず緑色の「キューバ政府お墨付き」表示があります。さて、ロン・キューベイ10年。色はごく薄めのアンバーカラー。香りはキューバのラムらしいライトな感じで、クリアなキャラメルとチョコレート、バニラ、それにプラムも感じられます。軽めだけど内容的には複雑な香りです。飲んでみると、口当たりはやはり軽めですが、味は香り同様に複雑で、プラム的なフルーティーさを伴ったチョコレート、明るいキャラメル、バニラ、程よいオークの風味などが感じられます。そして後味は意外なほど長く、ブランデー的なクリアな果実感が印象的。軽い=物足らないというわけではない、ということを改めて感じさせられます。口当たりが軽く、複雑なだけではなくて風味のバランスがいいので、どんどん飲めてしまうタイプのラムです。これまでキューバのラムで一番美味しいと思っていたハバナクラブ・セレクシオン・デ・マエストロスに匹敵するほど美味しいと思います。むしろ飲みやすさではこちらが上。比較的マイナーなラムだと思いますが、これは当たりでした。熟成年数や味わいの満足感からすると値段も高くないので、総合的にとてもいいラムだと思います。【僕の評価】5段階中の5ロン クバイ レゼルヴァ エスペシャル 10年 40度 700ml 箱付き RS【誕生日プレゼント お酒 洋酒 キューバ スピリッツ ラム 宅飲み お祝い お中元 ギフト お歳暮】価格:4320円(税込、送料別) (2021/4/26時点)ロン キューベイ (ロン クバイ) レゼルヴァ エスペシャル 10年 ラム 40度 700ml価格:4360円(税込、送料別) (2021/4/26時点)
2021.07.30
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【チェアマンズ リザーブ】チェアマンズリザーヴセントルシアのラムです。アドミラルロドニーと同じく、セントルシア蒸留所生まれのラムです。チェアマンズリザーヴ・ブランドのラムは、以前にフォゴットンカスクと2005ヴィンテージを飲みましたが、前者は「まあまあ」、後者は「極上」だと思いました。今回のチェアマンズリザーヴは、ラインナップ中の一番ベーシックな製品です。主な製法は共通していて、糖蜜から作られ、ポットとコラムスティルによる蒸留で、それぞれバーボンカスクで熟成し、ブレンドされているようです。熟成年数は大体5年程度らしいです。グラスに注いで香りをかいでみると、フォゴットンカスクとは違ってベーシック系。フォゴットンカスクで僕が気になっていた酸味系の要素が無くて安心しました。飲んでみると、さすがに多少のアルコール刺激はあるものの、2005ヴィンテージ寄りの風味で、カラメルとバナナ、ココナッツ、ナツメグなどがバランスよく感じられ、とても味わい深いラムです。充分満足できるほどのコシもあるし、値段を考えると驚異的な品質だと思います。コストパフォーマンスに優れたラムはいろいろありますが、味・風味:価格比率で考えたら、断然これが一等賞だろうと思います。どうしてこれまで飲まなかったかというと、正直安すぎて怖かった・・・反省しています。不満はただ一つ。裏ラベルの上に貼られた輸入元のラベルです。こんな素敵なラムを輸入していただいて文句をいうのはアレですが、裏のラベルを読みたいので何もないところに貼っていただけませんでしょうか?しかも上手く剝がれませんでした・・・【僕の評価】5段階中の5チェアマンズ リザーヴ セントルシア 40度 700ml RS【誕生日プレゼント お酒 洋酒 フランス スピリッツ ラム 宅飲み お祝い お中元 ギフト お歳暮】価格:1950円(税込、送料別) (2021/8/20時点)
2021.10.01
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【ラムエクスプローラー タイ】シャトー ド ブルイユ・ラムエクスプローラー タイタイのラムです。シャトー ド ブルイユは、前回の「オーストラリア」で見事な樽さばきを感じました。そのラムエクスプローラーブランドに新しいラインナップが増えていたので、今回はその一つである「タイ」を飲んでみます。 タイのラムは以前に「プラヤ」というのを一度飲んだことがありますがそれ以来です。なかなか美味しかったのですが、タイのラムはほかにあまり売ってないので、どうしようもなく遠ざかっていました。まあラムの産地としてタイは全然メジャーじゃないし、ヨーロッパのボトラーがチョイスすることは考えにくいので、仕方ないことだと思います。ところが! 今回フランスのカルヴァドスメーカー・シャトー ド ブルイユがチョイスしたということで、驚きと共に、あのピラヤの杏仁豆腐&カスタードクリーム感を思い出したので買ってみました。さて、どんな感じなのでしょうか。熟成年数は5年、度数は42%。色はやや薄め。香りは一発でプラヤを思い出す、丸いカスタードと杏仁豆腐の感じ。プラヤの蒸留所と同じかどうかわかりませんが、ほぼ共通のように感じられます。飲んでもプラヤ的で、カスタードと杏仁豆腐が優勢のあの風味。生キャラメルとバニラ、乳脂肪分低めのクリーム、家具の木、若干のスパイスが感じられます。味わい的にはプラヤよりややあっさりしていて、その代わりに淡く透明感のあるフルーティーさが加わっている、という気がします。そこはかとなく熟成年数の短さが感じられますが、アルコール刺激があるということではなくて、濃縮感が控えめであるような印象。あっさりめの味わい、というキャラクター設定によるものかもしれません。そういう感じで、同ブランドの「オーストラリア」と同じく、熟成年数短めなのに端麗で飲みやすい、という一貫した意図的な方向性が感じられます。このラムエクスプローラーブランドのラムは、あまり身構えずに(ラムを飲むのに身構えたりしませんが・・)普段気楽に飲むのにイイと思いました。【僕の評価】5段階中4.5シャトー ド ブルイユ タイ (蒸留所非公開) ラム エクスプローラー 42度 700ml価格:6160円(税込、送料別) (2023/3/12時点)
2023.04.15
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【プランテーション ガイアナ2007】プランテーション ガイアナ2007ガイアナのラムです。僕の中でプランテーションのガイアナと言えば、シングルカスクコレクションの「ガイアナ2008」が思い出されます。マロンペースト入りのデメラララムといった感じで凄く美味しく、日本国内ではまだ流通があるので、僕はまだ未開封のやつを1本キープしてるほど大好きなラムです。今回のやつはヴィンテージコレクションというカテゴリーで、フェランカスクによるダブルエイジングのみ。発酵は1週間で、2007年蒸留、2022年ボトリング、蒸留はポートモーラント・ポットスティルとコラムスティル、バーボンカスクでのトロピカルエイジング13年、フェランカスクでのコンチネンタルエイジング2年、度数51.0%、というスペックです。香りは「2008」系統で、エルドラド15年やパッサーズほどポートモーラントすぎない、クセの無いデメララといった感じ。甘くコク深い黒糖キャラメルにクローブ、シナモンが少し溶け込んだあの香りが力強くあって、その他の要素は控えめです。フェランカスクのフルーティーさもそれほど感じられません。飲んでみても同様で、風味的には黒糖キャラメルとクローブなどの微量スパイス、少し蜂蜜やある種の花、チョコレートっぽさも感じられます。全体的にはオイリーで厚みのあるリッチなボディで飲みごたえ抜群。革製ギターストラップやメントールなどの一部のデメララにある(と僕は思います)クセがないので、濃厚なのに飲みやすく、僕はとても気に入りました。「2007」の方が栗要素のおかげで風味的には複雑なのですが、ラムそのものは今回のやつの方が上等な気がします。熟成年数がこちらの方が長く、度数もこちらの方が高いので、そういうのも影響してるのかもしれません。やっぱりガイアナ:デメララって美味しいな、と思った1本でした。【僕の評価】5段階中5+プランテーション ガイアナ 15年 2007 ヴィンテージラム 正規品 51.0度 700ml価格:9,680円(税込、送料別) (2023/8/6時点)
2023.08.18
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